説明

自動分析用液体分注装置

【課題】微量の液体を精度良く分注することができ、かつ大容量の分注も可能な液体分注機構を備えた自動分析装置を提供する。
【解決手段】微量の液体を吸引および吐出するための小型軽量の微量用分注ポンプを分注アームに内蔵することで分注流路の体積を減らし、流路内の液体や空気の温度変化による膨張収縮を低減し微量の検査液を精度良く分注することを可能とした。また、微量用分注ポンプと大容量用分注ポンプを組み合わせることで、微量から大容量まで幅広い分注量を扱うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動分析装置に用いる自動分析用液体分注装置に関する。自動分析用液体分注装置は、検体液、試薬液、洗浄液を含めた検査液が分注ポンプを用いて吸引・吐出される分注機能を有し、微量から大容量の範囲に亘って適量の分注が行われることを求められている。
【背景技術】
【0002】
自動分析装置では、検体液・試薬液の高い分注量精度が要求される。
【0003】
特に、近年では検体液・試薬液の消費量を減らし、分析コストの低減が求められているが、このような微量の分析では、検体液・試薬液の分注量の誤差が測定結果に与える影響は一層大きくなる。
【0004】
このような検体液・試薬液の微量化が求められる反面、検体液・試薬液の微量化が困難な分析項目もあり、微量分注に特化するだけでなく、幅広い分注量に対応できることが要求される。
【0005】
一般的な分注系には、分注プローブ1本に対して分注ポンプに含まれるシリンジを1個接続したものがある。また、特開平5−281240号公報に記載されているような、分注プローブ1本に対して小容量用シリンジ(小容量用分注ポンプ)と大容量シリンジ(大容量用分注ポンプ)を組み合わせた分注系がある。
【0006】
【特許文献1】特開平5−281240号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、微量分注を行う場合に分注量がばらつき、著しく分注量精度が悪化し安定した精度が得られないという課題がある。
【0008】
すなわち、1μL以下の微量分注では、分注ポンプから分注プローブに至る分注流路を形成する部品および分注流路内部に充填されている水等の流体の温度変化による体積変化、ならびに吸引圧力や吐出圧力にともなう体積変化の影響が無視できなくなる。
【0009】
特に、検査液の吸引完了から吐出完了までの間に、分注流路が周囲温度の影響により体積変化して、吐出量が不正確になるという課題がある。
【0010】
例えば、分注プローブ内に検査液を吸引した後、分注流路の体積がΔV分減少した場合、分注プローブ内の検査液はシリンジ側に移動し、分注プローブの先端部でΔV分が空気に置き換わる。この状態で検査液の吐出を行うと、ΔV分だけ少ない吐出量となる。すなわち、周囲温度の影響による体積変化量がそのまま分注の誤差として現れる。
【0011】
そのために、分注流路の体積変化量を低減するようにする必要がある。
【0012】
本発明は、上記の課題に鑑み、分注流路の体積変化量を低減して周囲温度の影響による検査液の吐出量変化を低減することができる自動分析用液体分注装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、分注アームと、前記分注アームを上下作動、および回転作動させるアーム駆動部と、前記分注アームに設けられる分注プローブを有する自動分析用液体分注装置において、前記分注プローブに連通する分注ポンプを前記分注アームに設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、分注ポンプを分注アームに設けることにより、分注プローブから分注ポンプに亘る分注流路長が短縮化され、分注流路の体積は低減される。このため微量の検査液(検体液や試薬液)の分量が精度良く分注することが可能になる。
【0015】
その結果、微量の検査液を使用しての分析が可能となり、検査液を削減することができる。
【0016】
また、大容量用分注ポンプをその他に備えることにより、大容量の分注も可能となる。これにより、微量分注から大容量分注を実現でき多様な測定に対応できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
【0018】
図1に本発明の実施例に係る自動分析装置の概略構成を示す。
【0019】
自動分析装置は、反応ディスク4、反応容器5、サンプルディスク102、検体容器101、試薬ディスク125、試薬ボトル112、サンプル用の分注機構1、試薬用の分注機構110、攪拌機構113、光度計115、光源ランプ114、反応容器洗浄機構119を有する。
【0020】
さらに自動分析装置は、コンピュータ103、インターフェース104、サンプル用の分注ポンプ107、試薬用の分注ポンプ111、A/D変換器116、プリンタ117、CRT118を有する。
【0021】
さらにまた自動分析装置は、反応容器洗浄機構119、洗浄用ポンプ120、キーボード121、メモリ122、試薬ディスク125、液面検出回路151、圧力センサ152、圧力検出回路153を有する。
【0022】
上記サンプル用の分注機構1、および試薬用の分注機構110は、図2に示すような構成を有する。サンプル用も試薬用も同様な分注機構を備えている。
【0023】
サンプル用の分注機構1は、図2に示すように、サンプル用の分注アーム2、分注アーム2を上下作動、および回転作動するアーム駆動部20を有する。分注アーム2は分注プローブ3、微量用分注ポンプ12、微量用電磁弁13、内部用の接続チューブ11を有する。
【0024】
内部用の接続チューブ11は、分注プローブ3の入口側と微量用分注ポンプ12の吐出口側を連通するように接続する。接続チューブ11は可撓性を有する合成樹脂で形成される。分注プローブ3はステンレスで形成される。微量用分注ポンプ12は、シリンジポンプを用いる。シリンジポンプは、シリンダと、シリンダ内を往復するプランジャを有する。
【0025】
微量用電磁弁13は、微量用分注ポンプ12の吸込口側に連通するように接続される。大容量用分注ポンプ15は、分注機構1の外に置かれる。外部用の接続チューブ14は、大容量用分注ポンプ15の吐出口側と微量用電磁弁13の入口側を連通するように接続する。
【0026】
大容量用電磁弁16は、大容量用分注ポンプ15の吸込口側に連通するように接続される。大容量用電磁弁16の入口側は、洗浄液タンクにチューブ等を介して連通するようにつながる。
【0027】
微量用分注ポンプ12の分注量は、(0.01〜5)μLである。大容量用分注ポンプ15の分注量は、(5〜35)μLである。
【0028】
上記大容量用分注ポンプ15は、先に述べたサンプル用の分注ポンプ107、試薬用の分注ポンプ111に相当するものである。
【0029】
次に微量用分注ポンプ12による分注に関する動作説明の前に、サンプル用の分注ポンプ107、試薬用の分注ポンプ111による分注動作について説明する。
【0030】
さて、サンプル用の分注アーム2に取り付けられた分注プローブ3を用いて、図1に示す左右に回転するサンプルディスク102に配置された検体容器101内の検体を吸引し、反応容器5へ吐出するように構成されている。
【0031】
図1からもわかるように検体容器101のサンプルディスク102上への配置はサンプルディスク102上へ直接配置する場合や試験管(図示は無い)上に検体容器101を載せる事も可能なユニバーサルな配置に対応可能な構造のものが一般的である。
【0032】
試薬ディスク125では、試薬用の分注機構110を用いて分注が行われる。
【0033】
回転自在な試薬ディスク125上には分析対象となる複数の分析項目に対応する試薬ボトル112が配置されている。分注アームに取り付けられた試薬用の分注プローブは、試薬ボトル112から反応容器5へ所定量の試薬液を分注する。
【0034】
サンプル用の分注プローブ3は、サンプル用の分注ポンプ107の動作に伴ってサンプルの吸引動作、及び吐出動作を実行する。試薬用の分注プローブは、試薬用の分注ポンプ111の動作に伴って試薬液の吸引動作、及び吐出動作を実行する。各検体液のために分析すべき分析項目は、キーボード121、又はCRT118の画面のような入力装置から入力される。この自動分析装置における各ユニットの動作はコンピュータ103の制御機能により制御される。
【0035】
サンプルディスク102の間欠回転に伴って検体容器101はサンプル吸引位置へ移送され、停止中の検体容器内にサンプル用の分注プローブ3が降下される。その下降動作に伴ってサンプル用の分注プローブ3の先端が検体液の液面に接触すると液面検出回路151から検出信号が出力され、それに基づいてコンピュータ103が分注アーム2の駆動部の下降動作を停止するよう制御する。
【0036】
次に分注プローブ3内に所定量の検体液を吸引した後、分注プローブ3は上死点まで上昇する。分注プローブ3が検体液を所定量吸引している間は、分注プローブ3とサンプル用の分注ポンプ107の分注流路間に圧力変動が生ずる。
【0037】
この吸引動作中の分注流路内の圧力変動は圧力センサ152からの信号を用い圧力検出回路153で監視され、吸引中の圧力変動に異常を発見した場合は所定量吸引されていない可能性が高い為、当該分析データに対しアラームを付加する。
【0038】
次に分注アーム2が水平方向に旋回し、反応ディスク4上の反応容器5の位置でサンプル用の分注プローブ3を下降し反応容器5内へ保持していた検体液を吐出する。検体液が入った反応容器5が試薬添加位置まで移動された時に、該当する分析項目に対応した試薬が試薬用の分注プローブから添加される。
【0039】
サンプル、及び試薬の分注に伴って検体容器101内の検体液、及び試薬ボトル112内の試薬の液面が検出される。検体液、及び試薬が加えられた反応容器内の混合物は、攪拌器113により攪拌される。混合物が収納された反応容器が光度計115に移送され、各混合物の発光値、或いは吸光度が測定手段としての光電子増倍管、或いは光度計により測定される。発光信号あるいは受光信号は、A/D変換器116を経由しインターフェース104を介してコンピュータ103に入り、分析項目の濃度が計算される。分析結果は、インターフェース104を介してプリンタ117に印字出力するか、又はCRT118に画面出力すると共に、メモリ122に格納される。測光が終了した反応容器5は、反応容器洗浄機構119の位置にて洗浄される。洗浄用ポンプ120は、反応容器へ洗浄水を供給すると共に、反応容器から廃液を排出する。図1の例では、サンプルディスク102に同心円状に3列の検体容器101がセットできるように3列の容器保持部が形成されており、サンプル用の分注プローブ3による検体液吸引位置が各々の列に1個ずつ設定されている。
【0040】
以上が微量用分注ポンプ12を用いず、サンプル用の分注ポンプ107、試薬用の分注ポンプ111で分注を行った動作説明である。
【0041】
次に微量用分注ポンプ12に係る分注について説明する。
【0042】
微量用分注ポンプ12は、最大分注量を数μLとすることで小型軽量にでき、その結果、分注アーム2の内部に配置することが可能となる。また、微量分注だけにしか動作しないので、プランジャのストロークが極めて短かく消耗品であるシール部品の寿命が延び、交換頻度を減らすことができる。
【0043】
すなわち、微量用分注ポンプ12は小型軽量で、かつシール部品の交換を頻繁に必要とするものではないので、分注アーム2内が狭くても分注プローブと分注ポンプを配置することができる。これにより、分注プローブから分注ポンプに亘る分注流路が短縮化され、分注流路の体積は低減される。このため検査液(検体液や試薬液)は、定めた微量分量を精度良く分注することが可能になる。その結果、微量の検査液を使用しての分析が可能となり、検査液を削減することができる。
【0044】
次に図4、図5、図6に示す分注動作タイムチャートを引用して分注動作の説明をする。
【0045】
まず、図4に示す大容量分注の手順について述べる。
【0046】
微量用電磁弁13を開放し、大容量用電磁弁16を閉塞して大容量用分注ポンプ15を動作させることによりサンプル用のプローブ3で検体液の吸引や吐出を行う。このとき、大容量用分注ポンプ15と微量用分注ポンプ12を共に動作させてもよい。
【0047】
この分注により、分注量が(5〜35)μLの大容量分注をすることができる。
【0048】
図5に示す微量分注の手順について述べる。
【0049】
微量用電磁弁13を閉塞して微量用分注ポンプ12を動作させることによりサンプル用の分注プローブ3で検体液の吸引や吐出を行う。このとき大容量用電磁弁16は開放でも閉塞でも良い。このとき分注流路は、微量用電磁弁13の閉塞により接続チューブ14および大容量用分注ポンプ15と遮断され必要最小限の流路体積となる。
【0050】
この分注により、分注量が(0.01〜5)μLの微分量分注を精度良く注ぐことができる。
【0051】
図6に示す微量分注の手順について述べる。
【0052】
この微量分注は、サンプル用の分注プローブ3内部での検体液の薄まりを防止するなどの目的で大容量を吸引し微量吐出する場合である。
【0053】
微量用電磁弁13を開放し、大容量用電磁弁16を閉塞して大容量用分注ポンプ15と微量用分注ポンプ12で吸引する。吸引後、微量用電磁弁13を閉塞して微量用分注ポンプ12で吐出を行う。
【0054】
または、あらかじめ微量用分注ポンプ12を吸引状態にし、微量用電磁弁13を開放し、大容量用電磁弁16を閉塞して大容量用分注ポンプ15で吸引した後、微量用電磁弁13を閉塞して微量用分注ポンプ12で吐出を行う。
【0055】
分注プローブ3の内部(分注流路)には、水等の流体が充填されている。この流体と分注プローブ3の先端に吸引される検体液との間に僅かな空気溜りを介在して流体と検体液を分離している。しかし、空気溜りに近いところでは検体液に流体成分が混入する嫌いある。
【0056】
そこで、検体液は分注プローブ3の先端に極近いところだけを分析測定に使い、流体成分が混入する残りの検体液を大容量用分注ポンプ15で吐出することにより、測定精度をより高めることができる。
【0057】
上記のような分注手順を踏むことで、大容量から微量に亘る広範囲の分注が提供できる。しかも微量分注では、分注量の精度が極めて高くなるので、分析測定の精度を向上させることができる。
【0058】
上記「発明が解決しようとする課題」で触れたように、検体液の吸引から吐出に至る間に発生する分注流路の体積変動量は、そのまま吐出量の誤差として現れる。
【0059】
分注流路の一部であるシリンジ(分注ポンプ)とサンプル用の分注プローブの接続チューブを例に挙げて述べる。
【0060】
すなわち、接続チューブが直径1.5mmで長さが1mとする。この接続チューブ内に20℃の水が充填されていて、水の温度が0.1℃変化した場合の分注誤差量は、水の体積膨張率0.00021/℃とし算出すると、0.037μLとなる。この誤差量を分注量との比であらわすと、1.5μL分注であれば2.5%の誤差、0.5μL分注では7.5%の誤差となる。
【0061】
上述したように本発明の実施例では、接続チューブの長さを大幅に短縮できるので、例えば接続管長さを10cmに短縮した場合は0.5μL分注であっても0.75%の誤差に抑えることができる。
【0062】
サンプル用の分注プローブ3を除いた分注流路が分注アーム2内部で閉じられるために、微量分注の精度を低下させる原因である周囲温度の影響を受けにくい。
【0063】
また、分注流路体積を著しく低減できるので、分注流路内に充填している流体の、吸引および吐出の圧力による体積変化量が低減できる。
【0064】
また、分注流路がコンパクトであるので、分注流路を断熱材で覆うなどの熱影響低減をするのに有利な構造である。
【0065】
また、分注流路がコンパクトであるので、微量分注をさらに精度良くする目的で流路の温度制御を実施する場合に有利な構造である。
【0066】
また、微量用分注ポンプ12と微量用電磁弁13を分注アーム2の回転軸付近に配置することで、分注アーム2の慣性モーメントの増加を抑え高速動作の要求にこたえることができる。
【0067】
図3、図8に示す他の実施例について説明する。
【0068】
この実施例は、分注流路体積の更なる減少化を図るものである。
【0069】
接続チューブを介さずに、サンプル用の分注プローブ3と微量用分注ポンプ12と微量用電磁弁13を一体とすることで、分注流路体積が更に減少化でき、更なる微量化が実現できる。
【0070】
分注プローブ3は、図8に示すように、微量用分注ポンプ12のシリンダの吐出口1200にネジ止めした締結金具1210で締結されている。分注プローブに付け根にネジ山を形成し、微量用分注ポンプ12に分注プローブをねじ込み結合することも可能である。
【0071】
図7は、図2に示す微量用分注ポンプ12の具体的な構成を示すものである。
【0072】
微量用分注ポンプ12は、ポンプ部1300と、回転運動/往復運動変換機構部1310と、駆動モータ部1320を有し、上にポンプ部1300、中間に回転運動/往復運動変換機構部1310、下に駆動モータ部1320を置く縦並び配置構成をしている。
【0073】
ポンプ部1300のシリンダ1330には、往復作動するプランジャ1340が備えらる。接続チューブ11は、シリンダ1330の上部位に設けた吐出口に連通するように締結される。微量用電磁弁13は、シリンダ1330の横側部位に連通するように締結される。
【0074】
駆動モータ部1320は、回転運動/往復運動変換機構部1310を駆動する。回転運動/往復運動変換機構部1310により、プランジャ1340は上下方向に往復作動する。プランジャ1340の往復作動で、ポンプ部1300は吸引・吐出の作動を行う。
【0075】
シリンジのポンプ部1300は、前述したようにプランジャシール部品を備えるが、主に微量分注だけにしか動作しないので、プランジャのストロークが極めて短かく消耗品であるシール部品の寿命が延び、交換頻度を減らすことができる。
【0076】
また、この微量用分注ポンプ12は小型軽量化になるので、機構機材が密集する多少狭い分注アーム内でも配置できるのである。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施例に係るもので、自動分析装置の概略構成を示す図。
【図2】本発明の実施例に係るもので、サンプル用、および試薬用分注機構の分注流路構成を示した図。
【図3】本発明の他実施例に係るもので、サンプル用、および試薬用分注機構の分注流路構成を示した図。
【図4】本発明の実施例に係るもので、大容量分注の動作タイムチャートを示す図。
【図5】本発明の実施例に係るもので、微量分注動作タイムチャートを示す図。
【図6】本発明の実施例に係るもので、吸引量と吐出量が異なる場合のタイムチャートを示す図。
【図7】本発明の実施例に係るもので、図2に示す微量用分注ポンプの具体的な構成を示す図。
【図8】本発明の他実施例に係るもので、図3に示す分注プローブをシリンダの吐出口に締結金具で締結する構成を示す図。
【符号の説明】
【0078】
1…分注機構、2…分注アーム、3…サンプル用の分注プローブ、4…反応ディスク、5…反応容器、11…接続管、12…微量用分注ポンプ、13…微量用電磁弁、14…接続管、15…大容量用分注ポンプ、16…大容量用電磁弁、101…検体容器、102…サンプルディスク、103…コンピュータ、104…インターフェース、107…サンプル用の分注ポンプ、110…試薬用の分注プローブ、111…試薬用の分注ポンプ、112…試薬ボトル、113…攪拌機構、114…光源ランプ、115…光度計、116…A/D変換器、117…プリンタ、118…CRT、119…反応容器洗浄機構、120…洗浄用ポンプ、121…キーボード、122…メモリ、125…試薬ディスク、151…液面検出回路、152…圧力センサ、153…圧力検出回路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分注アームと、前記分注アームを上下作動、および回転作動させるアーム駆動部と、前記分注アームに設けられる分注プローブを有する自動分析用液体分注装置において、
前記分注プローブに連通する分注ポンプを前記分注アームに設けたことを特徴とする自動分析用液体分注装置。
【請求項2】
請求項1記載の自動分析用液体分注装置において、
前記分注プローブは、接続チューブを介さずに、前記分注ポンプの吐出口に接続することを特徴とする自動分析用液体分注装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の自動分析用液体分注装置において、
前記分注ポンプは、上に置かれるポンプ部と、中間に置かれる回転運動/往復運動変換機構部と、下に置かれる駆動モータ部を縦並びに配置する構成を有することを特徴とする自動分析用液体分注装置。
【請求項4】
請求項3記載の自動分析用液体分注装置において、
前記ポンプ部は上部位に吐出口を有することを特徴とする自動分析用液体分注装置。
【請求項5】
分注アームと、前記分注アームを上下作動、および回転作動させるアーム駆動部と、前記分注アームに設けられる分注プローブを有する自動分析用液体分注装置において、
前記分注プローブに連通する微量用分注ポンプを前記分注アームに設け、
前記分注プローブに連通する大容量用分注ポンプを備えることを特徴とする自動分析用液体分注装置。
【請求項6】
請求項5記載の自動分析用液体分注装置において、
前記分注プローブ、前記微量用分注ポンプ、前記大容量用分注ポンプは、前記微量用分注ポンプを間にして直列に連通することを特徴とする自動分析用液体分注装置。
【請求項7】
請求項5または6記載の自動分析用液体分注装置において、
前記微量用分注ポンプの吸込口側に連通する微量用電磁弁と、前記大容量用分注ポンプの吸込口側に連通する大容量用電磁弁を備えることを特徴とする自動分析用液体分注装置。
【請求項8】
請求項7記載の自動分析用液体分注装置において、
前記微量用電磁弁を開き、前記大容量用電磁弁を閉じ、前記大容量用分注ポンプを作動して前記分注プローブに検査液の吸引・吐出を行わせる制御機能を有することを特徴とする自動分析用液体分注装置。
【請求項9】
請求項8記載の自動分析用液体分注装置において、
前記微量用分注ポンプを前記大容量用分注ポンプと共に作動させる制御機能を有することを特徴とする自動分析用液体分注装置。
【請求項10】
請求項7記載の自動分析用液体分注装置において、
前記微量用電磁弁を閉じ、前記微量用分注ポンプを作動して前記分注プローブに検査液の吸引・吐出を行わせる制御機能を有することを特徴とする自動分析用液体分注装置。
【請求項11】
請求項7記載の自動分析用液体分注装置において、
前記微量用電磁弁を開き、前記大容量用電磁弁を閉じ、前記大容量用分注ポンプと前記微量用分注ポンプを作動して前記分注プローブに検査液を吸引させたら、前記微量用電磁弁を閉じ、微量用分注ポンプを作動して分注プローブより検査液を吐出させる制御機能を有することを特徴とする自動分析用液体分注装置。
【請求項12】
請求項7記載の液体分注装置において、
前記微量用電磁弁を開き、前記大容量用電磁弁を閉じ、前記大容量用分注ポンプを作動して前記分注プローブに検査液を吸引させたら、予め吸引状態に保持されていた前記微量用分注ポンプを吐出状態に作動させて前記分注プローブより検査液を吐出させる制御機能を有することを特徴とする自動分析用液体分注装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−257990(P2009−257990A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−108853(P2008−108853)
【出願日】平成20年4月18日(2008.4.18)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】