説明

自動分析装置及び分析方法

【課題】測定を開始する前に、タンク内への純水の供給に関して異常の有無を確認することで、測定中の異常発生を事前に防止する。
【解決手段】測定部と、タンクと、第1の供給部と、第2の供給部と、第1の検知部と、第2の検知部と、制御部とを備えた自動分析装置である。タンクは、測定部に供給する液体を貯蔵する。第1の供給部は、タンクに液体を供給する。第2の供給部は、タンクから測定部に液体を供給する。第1の検知部は、タンクに貯蔵された液体の第1の水位を超えていることを検知する。第2の検知部は、水位が第1の水位より低い第2の水位を超えていることを検知する。制御部は、測定部による測定の開始前に、液体の水位が第2の水位にある状態からタンクに液体を供給し、第1の検知部が検知するまでの供給時間を計測し、計測した供給時間があらかじめ決められた所定の供給時間以下であるか否かを判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、血液や尿などのサンプル(被検試料)に試薬を混合した混合液の性質に基づいてサンプルを分析する自動分析装置及び分析方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動分析装置は生化学検査項目や免疫検査項目等を対象とし、被検試料及び試薬の混合液の色調や濁りを、分光光度計や比濁計等の光分析器を用いて光学的に測定する。これにより自動分析装置は、被検試料中の様々な成分の濃度や酵素の活性を求める。
【0003】
この自動分析装置では、多数の検査項目の中から、検査対象となる検査項目を設定した被検試料の分析が行われる。そして、被検試料は、サンプル分注プローブを用いてサンプラに収納された試料容器から反応容器に分注される。また、試薬は、試薬分注プローブを用いて試薬庫に収納された試薬容器から反応容器に分注される。更に、反応容器に分注された被検試料及び試薬の混合液は、撹拌子を用いて撹拌された後、光分析器を用いて測定される。
【0004】
サンプル分注プローブ、試薬分注プローブ、及び撹拌子の各分析ユニットは、洗浄水を用いて被検試料の分注終了毎、試薬の分注終了毎、及び混合液の撹拌終了毎に洗浄される。また、反応容器は、洗浄水や洗浄液を用いて混合液の測定終了毎に洗浄される。
【0005】
また自動分析装置では、混合液の反応を一定の温度で行わせる必要がある。そのためこのような自動分析装置では、反応容器は、サーモスタット等の温度を調整する装置により恒温に保たれた液体を保持する恒温槽内に配置されている。
【0006】
上記で説明したような洗浄水や恒温槽内の液体には、純水装置で精製された純水が用いられる。純水装置で精製された純水は、一時的にタンクに貯蔵され、必要に応じて洗浄ユニットや恒温槽に供給される。
【0007】
タンク内への純水の供給に異常が発生し、タンク内の純水の残量が少なくなった場合、自動分析装置は、タンク内の残水で測定が完了できないサンプルを未完了のサンプルとして一時的に保存し分析を中断する。その場合、自動分析装置を再度起動し、未完了のサンプルの再測定を行う必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−185797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、再測定を行う場合、自動分析装置は、起動に伴う初期動作(例えば各種プローブの位置調整や各部の初期洗浄等)から動作を開始する必要が有り、その分時間がかかってしまう。
【0010】
この発明の実施形態は上記の問題を解決するためになされたものであり、測定を開始する前に、タンク内への純水の供給に関して異常の有無を確認することで、測定中の異常発生を事前に防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、この実施形態の第1の形態は、測定部と、タンクと、第1の供給部と、第2の供給部と、第1の検知部と、第2の検知部と、制御部と、を備えた自動分析装置である。測定部は、被検試料及び試薬を反応容器に分注して、その混合液を測定する。タンクは、液体を貯蔵する。第1の供給部は、前記タンクに前記液体を供給する。第2の供給部は、前記タンクから前記測定部に前記液体を供給する。第1の検知部は、前記タンクに貯蔵された前記液体の水位が第1の水位を超えていることを検知する。第2の検知部は、前記水位が前記第1の水位より低い第2の水位を超えていることを検知する。制御部は、前記測定部による測定の開始前に、前記第1の検知部及び前記第2の検知部が検知していない状態から、前記第1の供給部を制御して前記タンクに前記液体を供給させる。また制御部は、前記第1の検知部が検知するまでの供給時間を計測し、計測された前記供給時間が所定の供給時間以下であるか否かを判定する。
またこの実施形態の第2の形態は、測定部と、タンクと、第1の供給部と、第2の供給部と、第1の検知部と、第2の検知部と、制御部と、を備えた自動分析装置である。測定部は、被検試料及び試薬を反応容器に分注して、その混合液を測定する。タンクは、液体を貯蔵する。第1の供給部は、前記タンクに前記液体を供給する。第2の供給部は、前記タンクから前記測定部に前記液体を供給する。第1の検知部は、前記タンクに貯蔵された前記液体の水位が第1の水位を超えていることを検知する。第2の検知部は、前記水位が前記第1の水位より低い第2の水位を超えていることを検知する。制御部は、前記測定部による測定の開始前に、前記第1の検知部及び前記第2の検知部が検知していない状態から、前記第1の供給部を制御して前記タンクに前記液体を供給させる。また制御部は、所定の供給時間以内に前記第1の検知部が検知するか否かを判定する。
またこの実施形態の第3の形態は、被検試料及び試薬を反応容器に分注して、その混合液を測定する測定部を備えた自動分析装置による分析方法であって、水位調整ステップと、供給開始ステップと、計時開始ステップと、供給終了ステップと、判定ステップと、測定ステップと、を含む。水位調整ステップは、液体を貯蔵するタンク内の水位を、第1の水位より低い第2の水位未満に調整する。供給開始ステップは、前記タンク内へ前記液体の供給を開始する。計時開始ステップは、前記タンク内の水位が前記第2の水位を超えたことを検知し、前記液体の供給時間の計測を開始する。供給終了ステップは、前記タンク内の水位が前記第1の水位を超えたことを検知し、前記液体の供給時間の計測を終了し、前記液体の供給を終了する。判定ステップは、計測された前記供給時間が所定の供給時間以下であるか否かを判定する。測定ステップは、計測された前記供給時間が前記所定の供給時間以下の場合に、被検試料及び試薬を反応容器に分注して、その混合液を測定する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施形態に係る測定部の構成を示した斜視図である。
【図2】第1の実施形態に係る自動分析装置のブロック図である。
【図3】第1の実施形態に係る自動分析装置の処理内容を示したフローチャートである。
【図4】タンク内への純水供給の検査の処理内容を示したフローチャートである。
【図5】第2の実施形態に係る自動分析装置の処理内容を示したフローチャートである。
【図6】タンクから測定部への純水供給の検査の処理内容を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る自動分析装置について図1を参照しながら説明する。本実施形態に係る自動分析装置は、純水供給部1と、測定部2と、制御部3とで構成される。測定部2は、被検試料の測定を行うための構成を有しており、この構成には洗浄槽、洗浄ユニット、及び恒温槽が含まれる。また、純水供給部1は、純水装置で精製された純水を、測定部2に含まれる洗浄槽、洗浄ユニット、及び恒温槽に供給するための構成である。測定部2及び純水供給部1の動作は、制御部3により制御される。まず測定部2の具体的な構成について説明する。
【0014】
(測定部2)
測定部2は、サンプル部21と、試薬部22と、反応部23とを含む。
【0015】
サンプル部21は、試料容器211と、サンプラ212と、サンプルプローブ213とを含む。
【0016】
試料容器211は、キャリブレータ、精度管理用試料、あるいは被検試料などの試料を収容する。試料容器211は、サンプラ212により保持される。
【0017】
サンプルプローブ213は、サンプラ212に保持された試料容器211内の各試料を吸引して反応容器231内へ吐出する分注を行う。反応容器231については後述する。サンプルプローブ213は、アームにより回動及び上下移動可能に保持されている。また、図示しないが、試料の分注が終了する度にサンプルプローブ213を洗浄水で洗浄する洗浄槽が備えられている。この洗浄槽へは、純水供給部1から洗浄水として純水が供給される。純水供給部1の詳細については後述する。
【0018】
試薬部22は、試薬容器221と、試薬庫222A及び222Bと、試薬プローブ223A及び223Bとを含む。
【0019】
試薬容器221は、試料に対して選択的に反応する試薬を収容する。
【0020】
試薬庫222A,222Bは、それぞれ複数の試薬容器221を収納する。試薬庫222A,222Bはそれぞれ、上面を開口したほぼ円柱状の容器である。試薬庫222A,222Bはそれぞれ、複数の試薬容器221を円周状に配列した状態で収容できる。試薬庫222A及び222Bは、図示されていない回転機構によってそれぞれ回転される。
【0021】
試薬プローブ223Aは、試薬庫222Aに配置された試薬容器221内の第1試薬を吸引して試料が分注された反応容器231内に吐出する分注を行う。同様に、試薬プローブ223Bは、試薬庫222Bに配置された試薬容器221内の第2の試薬を吸引して試料が分注された反応容器231内に吐出する分注を行う。試薬プローブ223A及び223Bは、それぞれアームにより回動及び上下移動可能に保持されている。また、図示しないが、試薬の分注が終了する度に試薬プローブ223A及び223Bそれぞれを洗浄水で洗浄する洗浄槽が備えられている。この洗浄槽へは、純水供給部1から洗浄水として純水が供給される。純水供給部1の詳細については後述する。
【0022】
反応部23は、反応容器231と、恒温槽232と、反応ディスク233と、撹拌ユニット234と、測光ユニット235と、洗浄ユニット236とを含む。
【0023】
反応容器231は、試料と試薬との混合液を収容する。
【0024】
恒温槽232は、サーモスタット等の温度を調整する装置により恒温に保たれた液体を保持する。恒温槽232に保持された液体により、反応容器231内の温度が一定に保たれる。また、反応ディスク233は、円周状に配列された複数の反応容器231を、その円周に沿って回転可能に保持する。この恒温槽232へは、純水供給部1から恒温に保つための液体として純水が供給される。
【0025】
撹拌ユニット234は、撹拌子と、撹拌子を回動及び上下移動可能に保持するアームとを含む。撹拌子は、反応容器231内の試料、第1試薬、及び第2試薬の混合液を撹拌する。また、図示しないが、混合液の撹拌が終了する度に撹拌子を洗浄水で洗浄する洗浄槽が備えられている。この洗浄槽へは、純水供給部1から洗浄水として純水が供給される。
【0026】
測光ユニット235は、恒温槽232内で所定の温度に調整された反応容器231内の混合液に光を照射して光学的に測定を行う。具体的には測光ユニット235は、その光路を通過する反応容器231に光を照射する。そして、測光ユニット235は、反応容器231内の標準試料や被検試料を含む混合液を透過した光の波長に基づいて、例えば吸光度データで表される標準データや被検データを生成する。
【0027】
洗浄ユニット236は、測光ユニット235での測定が終了した反応容器231内に例えば酸性洗浄液、アルカリ性洗浄液等の洗浄水よりも強力な洗浄液及び洗浄水を供給した後に排液して洗浄を行う。この洗浄ユニット236へは、純水供給部1から純水が供給される。
【0028】
(純水供給部1)
次に、純水供給部1の詳細な構成について図2を参照しながら説明する。図2は、純水供給部1の詳細な構成を示したブロック図である。
【0029】
純水供給部1は、タンク11と、第1の供給部12と、第2の供給部13と、第1の検知部14と、第2の検知部15と、第3の検知部16とで構成されている。
【0030】
タンク11は、純水装置で精製された純水を一時的に貯蔵する。タンク11の上部には、給水口111が設けられている。タンク11へは、給水口111から純水が供給される。またタンク11の下部には排水口112が設けられている。タンク11に貯蔵された純水は、排水口112を介し測定部2の各部に供給される。
【0031】
第1の供給部12は、純水装置で精製された純水を、給水口111を介しタンク11に供給する。これにより、タンク11内の純水が減少した場合に、タンク11内に新たに純水を供給することが可能となる。
【0032】
また、第2の供給部13は、タンク11に貯蔵された純水を、排水口112を介し測定部2に供給する。これにより、例えば、サンプルプローブ213の洗浄槽、試薬プローブ223A及び223Bの洗浄槽、撹拌ユニット234の洗浄槽、洗浄ユニット236、及び恒温槽232に純水が供給される。なお、第2の供給部13は、必ずしもこれら全ての構成に純水を供給する必要は無い。例えば、第2の供給部13は、各構成の洗浄槽や洗浄ユニット236に純水を供給し、恒温槽232への純水供給には別の構成を用いてもよい。以降では、第2の供給部13は、各構成の洗浄槽、洗浄ユニット236、及び恒温槽232に純水を供給するものとして説明する。
【0033】
なお、第1の供給部12及び第2の供給部13としては、ポンプを用いて各部に純水を供給するとともに、ポンプによる純水供給の開始及び終了を電磁弁等により制御する構成を用いることができる。また、純水装置、タンク11、及び測定部2との位置関係に応じて、第1の供給部12及び第2の供給部13のいずれかまたは双方には、ポンプを用いず、重力により水を供給する構成としてもよい。また、純水装置を、第1の供給部12として純水供給部1に組み込んでもよい。
【0034】
第1の検知部14、第2の検知部15、及び第3の検知部16は、タンク11内の異なる水位を、高さの高い方向から低い方向へこの順序でそれぞれ検知する検知部である。具体的には、これらの検知部は、タンク11内の水が対応する水位を超えたことを検知する。なお、以降で「水位を検知する」と記載した場合、これらの検知部が、タンク11内の水位が対応する水位を超えたことを検知するものとする。これらの検知部は、水位を検知すると、検知結果を制御部3に通知する。制御部3については後述する。
【0035】
第1の検知部14、第2の検知部15、及び第3の検知部16の具体的な構成について説明する。まず第1の検知部14は、タンク11が満水となる水位(以降、「第1の水位」と呼ぶ)を検知可能に調整しておくとよい。また、第3の検知部16は、タンク11内の純水の残量が少なくなったことを検知するための検知部である(この場合の水位を「第3の水位」と呼ぶ)。第3の検知部16により、例えば、タンク11内の純水の残量の減少に伴い、実行中の測定を中断することが可能となる。また、第2の検知部15は、第1の水位と第3の水位との間に位置し、第1の水位からあらかじめ決められた所定量の純水がタンク11外に排出された場合の水位を検知する(以降、「第2の水位」と呼ぶ)。なおこれらの検知部には、例えば、水位センサやフロートスイッチが用いられるが、タンク11内の各水位を検知可能な手段であればこれらに限定はされない。
【0036】
(制御部3)
制御部3は、測定部2による測定の実行中に、測定部2の各構成の動作を制御する。また制御部3は、第1の検知部14、第2の検知部15、及び第3の検知部16からの通知を受けて、これらの検知部による通知の組合せにより、タンク11内の水位の変化を検知する。制御部3は、検知した水位の変化に応じて、第1の供給部12の動作及び第2の供給部13の動作を制御する。これらの検知部から通知を受けた制御部3の具体的な動作について、検知部として電極型の水位センサを用いた場合を例に以下に説明する。
【0037】
例えば、第2の検知部15及び第3の検知部16が水位を検知している場合、制御部3は、タンク11内の水位が第1の水位と第2の水位との間に位置していると認識する。この状態からタンク11内に純水が供給されると、制御部3は、第1の検知部14からの通知を受けることで、タンク11内の水位が第1の水位に達したことを検知する。制御部3は、全ての検知部が水位を検知している場合、タンク11内の水位が第1の水位以上であると認識する。そして制御部3は、第1の供給部12の動作を制御して、タンク11への純水の供給を停止する。
【0038】
また、全ての検知部が水位を検知している状態から、第1の検知部14が水位を検知しなくなった場合、制御部3は、タンク11内の水位が第1の水位未満となったことを検知する。そして制御部3は、第1の供給部12の動作を制御して、タンク11への純水の供給を開始させる。
【0039】
また、第1の供給部12や純水装置の異常により、タンク11内への純水供給に異常が生じた場合、測定部2への純水供給に伴いタンク11内の水位は低下し全ての検知部が水位を検知しなくなる。この場合、制御部3は、タンク11内の水位が第3の水位以下であることを認識する。そして制御部3は、測定の実行中にタンク11内の残水の量が少なくなっていると認識した場合、残りの被検試料の数及び測定項目と残水の量とを基に、残水で残りの測定が完了できるか否かを確認する。残水で残りの測定が完了できない場合に、制御部3は、実行中の測定を中断させる。
【0040】
また、制御部3は、計時手段を備えている。制御部3は、第1の供給部12の動作を制御しつつ、この計時手段と、第1の検知部14〜第3の検知部16からの通知とを組み合わせて、タンク11内の水位の上昇にかかる時間を測定する。具体的には制御部3は、まず第1の供給部12を制御してタンク11内に純水を供給する。次に計時手段は、第2の検知部15が水位を検知したタイミングから第1の検知部14が水位を検知したタイミングまでの時間を計測する。制御部3は、計測した時間と、あらかじめ決められた第2の水位から第1の水位となるまでの水の容量とから、第1の供給部12からタンク11への純水の供給速度、つまり、単位時間当たりの純水の供給量を算出することが可能となる。これにより制御部3は、第1の供給部12の異常等によりタンク11内に純水が供給されていない場合や、その供給速度が低下している場合に、これを検知することが可能となる。
【0041】
(一連の動作)
次に、本実施形態に係る自動分析装置の一連の動作について、図3を参照しながら説明する。図3は、本実施形態に係る自動分析装置の動作を示すフローチャートである。本実施形態に係る自動分析装置は、測定部2による測定の実行前にタンク11内への純水供給の検査を行うことを特徴としている。
【0042】
(ステップS01)
装置が起動されると、制御部3は、まず第1の供給部12によるタンク11内への純水供給の検査を行う。この検査の詳細な内容については後述する。制御部3は、この検査の結果として、タンク11内に純水が供給されていないこと、またはその供給速度が低下していることを検知した場合、操作者に異常を通知して装置の起動を停止する。タンク11内への純水供給に関する異常が検知されなかった場合、制御部3は、次の処理に遷移する。
【0043】
(ステップS100)
次に制御部3は、各プローブの位置調整、恒温槽への純水の供給及び温度調整、並びに初期洗浄等の、測定部2による測定を行うための事前処理を実行する。初期洗浄では、各プローブ、反応容器、及び撹拌子の洗浄が行われる。なお以降では、この一連の事前処理を初期動作と呼ぶ。
【0044】
(ステップS200)
初期動作が完了すると、制御部3は、測定部2を制御して、被検試料の測定を開始する。
【0045】
なお、ステップS01の検査は、ステップS200の測定より前に実行されればよい。ステップS01の検査と、初期動作(ステップS100)の順序は入れ替えてもよい。また、初期動作(ステップS100)の処理内に、ステップS01の検査を組み込んで動作させてもよい。
【0046】
次に、ステップS01の検査の具体的な処理の内容について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0047】
(ステップS11)
まず制御部3は、第1の供給部12及び第2の供給部13のいずれかまたは双方を制御して、第3の検知部16のみが水位を検知するようにタンク11内の水位を調整する。具体的には、第2の検知部15が水位を検知している場合、制御部3は、第2の供給部13を制御して、第2の検知部15が水位を検知しなくなる直後までタンク11内から純水を排出する。また第2の検知部15が水位を検知していない場合、第1の供給部12を制御して、第2の検知部15が水位を検知するまでタンク11内に純水を供給する。第2の検知部15が水位を検知したら、制御部3は、第2の供給部13を制御して、第2の検知部15が水位を検知しなくなる直後までタンク11内から純水を排出する。このような動作を実行することで、タンク11内の水位は、第2の水位未満、かつ第2の水位の近傍に調整される。なお、ステップS11に係る動作が、水位調整ステップに相当する。
【0048】
(ステップS12、ステップS13)
タンク11内の水位の調整が完了したら、制御部3は、第1の供給部12を制御してタンク11内への純水の供給を開始する(ステップS12)。第1の供給部12は、タンク11内への純水の供給を継続的に行う(ステップS13、N)。なお、ステップS12に係る動作が、供給開始ステップに相当する。
【0049】
(ステップS14、ステップS15)
第2の検知部15が水位を検知すると(ステップS13、Y)、制御部3は、計時手段による供給時間の計測を開始する(ステップS14)。供給時間の計測は、第1の検知部14が水位を検知するまで実行される(ステップS15、N)。なお、ステップS14に係る動作が、計時開始ステップに相当する。
【0050】
(ステップS16)
第1の検知部14が水位を検知すると(ステップS15、Y)、制御部3は、計時手段を制御して供給時間の計測を終了する。また制御部3は、第1の供給部12を制御して、タンク11内への純水の供給を終了する。これらの動作が、供給終了ステップに相当する。
【0051】
(ステップS17)
次に制御部3は、この計測時間と、第1の供給部12の純水供給の仕様に基づきあらかじめ算出された所定の供給時間とを比較する。
【0052】
(ステップS18、ステップS19)
制御部3は、計測時間が所定の供給時間より長い場合(ステップS18、Y)、操作者に異常を通知し自動分析装置を停止する(ステップS19)。計測した時間が所定の供給時間以内の場合(ステップS18、N)、次の処理に遷移する。このステップS17〜S19に係る動作が、判定ステップに相当する。
【0053】
なお、タンク11への純水の供給を開始してから所定の供給時間内に第1の検知部14及び第2の検知部15のいずれかもしくは双方が水位を検知しない場合、制御部3は、操作者に異常を通知し自動分析装置を停止させてもよい。これにより、タンク11内に純水が供給されず、タンク11内の水位が変化しない場合においても、制御部3は、異常として検知することが可能となる。
【0054】
以上、本実施形態に係る自動分析装置に依れば、測定部2による測定を開始する前に、タンク11内への純水の供給に関して異常の有無を確認することが可能となる。これにより、タンク11内の残水の低下に伴う測定の中断を事前に防止することが可能となる。
【0055】
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態に係る自動分析装置について、第1の実施形態に係る自動分析装置と異なる部分に着目し説明する。本実施形態に係る自動分析装置は、第1の実施形態に係る自動分析装置の特徴に加え、測定部2による測定の実行前にタンク11から測定部2への純水供給の検査を行う。以降では、第1の実施形態に係る自動分析装置と異なる部分として、制御部3の構成と、一連の動作に着目して説明する。
【0056】
本実施形態に係る制御部3は、さらに、第2の供給部13の動作を制御しつつ、計時手段と、第1の検知部14〜第3の検知部16からの通知とを組み合わせて、タンク11内の水位の下降にかかる時間を測定する。具体的には制御部3は、まず第2の供給部13を制御してタンク11内から純水を排出する。次に制御部3は、第1の検知部14が水位を検知しなくなったタイミングから第2の検知部15が水位を検知しなくなったタイミングまでの時間を計測する。制御部3は、計測した時間と、あらかじめ決められた第1の水位から第2の水位となるまでの水の容量とから、タンク11から純水が排出される排出速度、つまり、単位時間当たりの純水の排出量を算出する。これにより制御部3は、第2の供給部13の異常等によりタンク11内から測定部2へ純水が供給されていない場合や、その供給速度(つまり前述した排出速度)が低下している場合に、これを検知することができる。
【0057】
(一連の動作)
次に、本実施形態に係る自動分析装置の一連の動作について、図5を参照しながら説明する。図5は、本実施形態に係る自動分析装置の動作を示すフローチャートである。
【0058】
(ステップS01)
装置が起動されると、制御部3は、まず第1の供給部12によるタンク11内への純水供給の検査を行う。タンク11内への純水供給の検査の内容は、第1の実施形態に係る自動分析装置と同様である。
【0059】
(ステップS02)
次に制御部3は、第2の供給部13によるタンク11から測定部2への純水供給の検査を行う。この検査の詳細な内容については後述する。制御部3は、この検査の結果として、測定部2への純水供給に伴いタンク11から純水が排出されていないこと、またはその排出速度が低下していることを検知した場合、操作者に異常を通知して装置の起動を停止する。測定部2への純水供給に関する異常が検知されなかった場合、制御部3は、次の処理に遷移する。
【0060】
(ステップS100、ステップS200)
次に制御部3は、初期動作を実行する(ステップS100)。初期動作が完了すると、制御部3は、測定部2の各構成を制御して、被検試料の測定を開始する(ステップS200)。これらの動作は、第1の実施形態に係る自動分析装置と同様である。
【0061】
なお、ステップS02の検査は、ステップS200の測定より前に実行されればよい。ステップS01の検査と、ステップS02の検査と、初期動作(ステップS100)との順序は適宜入れ替えてもよい。また、初期動作(ステップS100)の処理内に、ステップS02の検査を組み込んで動作させてもよい。また、ステップS01の検査を動作させる必要は無く、ステップS02の検査のみを動作させてもよい。
【0062】
次に、ステップS02の検査の具体的な処理の内容について、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0063】
(ステップS21)
まず制御部3は、第1の供給部12を制御して、第1の検知部14、第2の検知部15、及び第3の検知部16が水位を検知するようにタンク11内の水位を調整する。具体的には、第1の検知部14が水位を検知していない場合、第1の供給部12を制御して、第1の検知部14が水位を検知するまでタンク11内に純水を供給する。このような動作を実行することで、タンク11内の水位は、第1の水位以上に調整される。
【0064】
(ステップS22、ステップS23)
タンク11内の水位の調整が完了したら、制御部3は、第2の供給部13を制御してタンク11から純水の排出を開始する(ステップS22)。第2の供給部13は、タンク11からの純水の排出を継続的に行う(ステップS23、N)。
【0065】
(ステップS24、ステップS25)
第1の検知部14が水位を検知しなくなると(ステップS23、Y)、制御部3は、計時手段による排出時間の計測を開始する(ステップS24)。排出時間の計測は、第2の検知部15が水位を検知しなくなる直後まで実行される(ステップS25、N)。
【0066】
(ステップS26)
第2の検知部15が水位を検知しなくなると(ステップS25、N)、制御部3は、計時手段を制御して排出時間の計測を終了する。また制御部3は、第2の供給部13を制御して、タンク11からの純水の排出を終了する。
【0067】
(ステップS27)
次に制御部3は、この計測時間と、第2の供給部13の純水供給の仕様に基づく所定の排出時間とを比較する。
【0068】
(ステップS28、ステップS29)
制御部3は、計測時間が所定の排出時間より長い場合(ステップS28、Y)、操作者に異常を通知し自動分析装置を停止する(ステップS29)。計測した時間が所定の排出時間以内の場合(ステップS28、N)、次の処理に遷移する。
【0069】
なお、タンク11への純水の供給を開始してから所定の排出時間内に第1の検知部14及び第2の検知部15のいずれかもしくは双方が水位を検知したままの場合、制御部3は、操作者に異常を通知し自動分析装置を停止させてもよい。これにより、タンク11から純水が排出されず、タンク11内の水位が変化しない場合においても、制御部3は、異常として検知することが可能となる。
【0070】
以上、本実施形態に係る自動分析装置に依れば、測定部2による測定を開始する前に、タンク11から測定部2への純水の供給に関して異常の有無を確認することが可能となる。これにより、測定部2へ純水が供給されないことによる、各構成の動作異常、及びこの動作異常に伴う測定の中断を事前に防止することが可能となる。
【0071】
(第3の実施形態)
次に第3の実施形態に係る自動分析装置について、第1の実施形態に係る自動分析装置と異なる部分に着目し説明する。第1の実施形態に係る自動分析装置では、タンク11内への純水供給の検査時に、計測時間と、第1の供給部12の純水供給の仕様に基づきあらかじめ算出された所定の供給時間とを比較していた。本実施形態に係る自動分析装置では、測定部2による測定の条件に基づき必要な純水の量をあらかじめ算出し、この必要量の純水を測定時に供給できるか否かを検査する。以降では、この検査における制御部3の動作に着目して説明する。
【0072】
制御部3は、タンク11内への純水供給の検査の実行前に、操作者により入力された測定の条件を受ける。測定の条件には、被検試料の数、測定項目の種類及び数が含まれる。次に制御部3は、入力された測定の条件と、分析の種類に応じて被検試料ごとに使用される純水の量と、恒温槽に供給される純水の量とを基に、検査中に必要な純水の量(以降は「総量」と呼ぶ)を算出する。なお、これら純水の量は、事前に実験等により測定し、制御部3の記憶領域にあらかじめ記憶させておくとよい。
【0073】
制御部3は、算出された総量から満水のタンク11の容量を減算し、測定の実行中にタンク11内に供給すべき純水の量(以降は「供給量」と呼ぶ)を算出する。また制御部3は、被検試料の数、測定項目の種類、及び測定項目の数を基に、全測定を実行するために必要な測定時間を算出する。制御部3は、算出された供給量と測定時間とを基に、測定時間内に供給量の純水をタンク11内に供給するための基本供給速度を算出する。つまり基本供給速度は、全測定を実行するために必要とされるタンク11内への純水の供給速度を示している。
【0074】
次に制御部3は、算出された基本供給速度と、あらかじめ決められた第2の水位から第1の水位となるまでの水の容量とを基に、第2の水位から第1の水位となるまでの基本供給時間を算出する。つまり基本供給時間は、タンク11内に基本供給速度で純水を供給した場合に、タンク11内の水位が第2の水位から第1の水位になるまでの時間を示している。
【0075】
次に制御部3は、第1の実施形態で説明したタンク11内への純水供給の検査を実行し、第1の供給部12による純水の供給により、第2の水位から第1の水位になるまでの時間を計測する。制御部3は、計測時間と、基本供給時間とを比較する。計測時間が基本供給時間より長い場合、タンク11内への純水の供給速度が基本供給速度を下回っているため、測定の実行中にタンク11内の純水が足りなくなり測定が中断される恐れがある。そのため制御部3は、操作者に異常を通知し自動分析装置を停止する。kのように、本実施形態に係る自動分析装置は、測定部2での測定の条件に基づき必要な純水の量をあらかじめ算出し、算出した必要な量の純水を測定時に供給できるか否かを検査することができる。
【0076】
なお、タンク11への純水の供給を開始して、基本供給時間内に第1の検知部14及び第2の検知部15のいずれかもしくは双方が水位を検知しない場合、制御部3は、操作者に異常を通知し自動分析装置を停止させてもよい。これにより、タンク11内に純水が供給されず、タンク11内の水位が変化しない場合においても、制御部3は、異常として検知することが可能となる。
【0077】
また、制御部3は、計測時間と基本供給時間とを比較する替わりに、計測時間と第2の水位から第1の水位となるまでの水の容量とを基にタンク11への供給速度を求め、この供給速度と基本供給速度とを比較してもよい。この場合、制御部3は、算出された供給速度が基本供給速度に満たない場合に、操作者に異常を通知し自動分析装置を停止する。
【0078】
以上、本実施形態に係る自動分析装置では、測定の条件に基づき必要な純水の量を算出し、算出された必要な量の純水を測定時に供給できるか否かを検査する。第1の供給部12の異常等により、タンク11内への純水の供給速度が低下しているときでも、被検試料の数が少ない場合等のように純水の消費量が少ないケースでは、全被検試料の測定が可能な場合がある。このようなケースでは、本実施形態に係る自動分析装置は、装置を停止せずに測定を実施することが可能となる。
【0079】
なお、上述した各実施形態では、タンク11内に純水を貯蔵し、この貯蔵した純水を測定部2の各構成に供給する例について説明したが、純水以外の液体を測定部2に供給する場合においても、同様の構成が適用できる。
【0080】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載されたその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0081】
1 純水供給部
11 タンク 111 給水口 112 排水口
12 第1の供給部 13 第2の供給部
14 第1の検知部 15 第2の検知部 16 第3の検知部
2 測定部
21 サンプル部
211 試料容器 212 サンプラ 213 サンプルプローブ
22 試薬部
221 試薬容器 222A、222B 試薬庫
223A、 223B 試薬プローブ
23 反応部
231 反応容器 232 恒温槽 233 反応ディスク
234 撹拌ユニット 235 測光ユニット 236 洗浄ユニット
3 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検試料及び試薬を反応容器に分注して、その混合液を測定する測定部と、
液体を貯蔵するタンクと、
前記タンクに前記液体を供給する第1の供給部と、
前記タンクから前記測定部に前記液体を供給する第2の供給部と、
前記タンクに貯蔵された前記液体の水位が第1の水位を超えていることを検知する第1の検知部と、
前記水位が前記第1の水位より低い第2の水位を超えていることを検知する第2の検知部と、
前記測定部による測定の開始前に、前記第1の検知部及び前記第2の検知部が検知していない状態から、前記第1の供給部を制御して前記タンクに前記液体を供給させ、前記第1の検知部が検知するまでの供給時間を計測し、計測された前記供給時間が所定の供給時間以下であるか否かを判定する制御部と、
を備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記測定部による測定の開始前に、前記第1の検知部及び前記第2の検知部が検知している状態から、前記第2の供給部を制御して前記タンクに貯蔵された前記液体を排出させ、前記第2の検知部が検知しなくなるまでの排出時間を計測し、計測された前記排出時間が所定の排出時間以下であるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項3】
被検試料及び試薬を反応容器に分注して、その混合液を測定する測定部と、
液体を貯蔵するタンクと、
前記タンクに前記液体を供給する第1の供給部と、
前記タンクから前記測定部に前記液体を供給する第2の供給部と、
前記タンクに貯蔵された前記液体の水位が第1の水位を超えていることを検知する第1の検知部と、
前記水位が前記第1の水位より低い第2の水位を超えていることを検知する第2の検知部と、
前記測定部による測定の開始前に、前記第1の検知部及び前記第2の検知部が検知していない状態から、前記第1の供給部を制御して前記タンクに前記液体を供給させ、所定の供給時間以内に前記第1の検知部が検知するか否かを判定する制御部と、
を備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記測定部による測定の開始前に、前記第1の検知部及び前記第2の検知部が検知している状態から、前記第2の供給部を制御して前記タンクに貯蔵された前記液体を排出させ、所定の排出時間以内に前記第2の検知部が検知しなくなるか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の自動分析装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記測定における検体の数及び測定項目を基に、前記測定中に必要な前記液体の容量を算出し、前記算出された容量と、前記タンクの容量と、前記測定の実行に係る時間とを基に、前記所定の供給時間を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の自動分析装置。
【請求項6】
被検試料及び試薬を反応容器に分注して、その混合液を測定する測定部と、
液体を貯蔵するタンクと、
前記タンクに前記液体を供給する第1の供給部と、
前記タンクから前記測定部に前記液体を供給する第2の供給部と、
前記タンクに貯蔵された前記液体の水位が第1の水位を超えていることを検知する第1の検知部と、
前記水位が前記第1の水位より低い第2の水位を超えていることを検知する第2の検知部と、
前記測定部による測定の開始前に、前記第1の検知部及び前記第2の検知部が検知している状態から、前記第2の供給部を制御して前記タンクに貯蔵された前記液体を排出させ、前記第2の検知部が検知しなくなるまでの排出時間を計測し、計測された前記排出時間が所定の排出時間以下であるか否かを判定する制御部と、
を備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項7】
被検試料及び試薬を反応容器に分注して、その混合液を測定する測定部と、
液体を貯蔵するタンクと、
前記タンクに前記液体を供給する第1の供給部と、
前記タンクから前記測定部に前記液体を供給する第2の供給部と、
前記タンクに貯蔵された前記液体の水位が第1の水位を超えていることを検知する第1の検知部と、
前記水位が前記第1の水位より低い第2の水位を超えていることを検知する第2の検知部と、前記測定部による測定の開始前に、前記第1の検知部及び前記第2の検知部が検知している状態から、前記第2の供給部を制御して前記タンクに貯蔵された前記液体を排出させ、所定の排出時間以内に前記第2の検知部が検知しなくなるか否かを判定する制御部と、
を備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項8】
被検試料及び試薬を反応容器に分注して、その混合液を測定する測定部を備えた自動分析装置による分析方法であって、
液体を貯蔵するタンク内の水位を、第1の水位より低い第2の水位未満に調整する水位調整ステップと、
前記タンク内へ前記液体の供給を開始する供給開始ステップと、
前記タンク内の水位が前記第2の水位を超えたことを検知し、前記液体の供給時間の計測を開始する計時開始ステップと、
前記タンク内の水位が前記第1の水位を超えたことを検知し、前記液体の供給時間の計測を終了し、前記液体の供給を終了する供給終了ステップと、
計測された前記供給時間が所定の供給時間以下であるか否かを判定する判定ステップと、
計測された前記供給時間が前記所定の供給時間以下の場合に、被検試料及び試薬を反応容器に分注して、その混合液を測定する測定ステップと、
を含む分析方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−117950(P2012−117950A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−269096(P2010−269096)
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【出願人】(594164531)東芝医用システムエンジニアリング株式会社 (892)
【Fターム(参考)】