説明

自動分析装置及び自動分析装置における手分注測定方法

【課題】熟練を必要とせずに、誰にでも容易に手分注することが可能な自動分析装置及び自動分析装置における手分注測定方法を提供する。
【解決手段】入力部からの手分注モードの指示を受けて、複数の反応容器の中から手動により分注される反応溶液を容れるための手分注容器を指定可能に表示部に表示させる表示制御部と、入力部からの指示を受けて、表示制御部により指定された手分注容器を記憶する記憶部と、駆動部を制御することにより、手分注容器を含む複数の反応容器を停止させ、停止させた手分注容器に反応溶液を手動により分注するために少なくとも必要な時間だけ手分注容器を停止させておき、手動による分注の終了を受けて、手分注容器を含む複数の反応容器を、予め定められた条件に基づき、停止させた位置から測定位置に移動させる駆動制御部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、所定の軌道に沿って並べられ、プローブにより分注されたサンプル又は試薬を容れるための複数の反応容器を有する自動分析装置及び自動分析装置における手分注測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の反応容器が反応ディスク上に円周方向に沿って並べられ、反応ディスクの回転により、反応容器が円周状の軌道を周回する。反応容器をサンプル分注位置に移動させると、サンプル容器からサンプルを吸入したサンプルプローブを反応容器に移動させ、サンプルを吐出させ、反応容器に分注させる。また、この反応容器を試薬分注位置に移動させると、試薬容器から試薬を吸入した試薬プローブを反応容器に移動させて、試薬を吐出させ、反応容器に分注させる。次に、反応容器を測定位置に移動させ、反応容器に分注したサンプルと試薬との反応溶液を光度計により測定する(自動分析モード)。測定データを基に吸光度を計算する(例えば、特許文献1)。
【0003】
以上のように、自動分析モードにおいては、サンプルプローブの動作、試薬プローブの動作、反応ディスクの回転、及び、反応容器の周回が並行して行われる。
【0004】
自動分析モードでは、サンプルや試薬はプローブによって自動分注され、これらの反応液は攪拌子によって攪拌されるが、これらを手動で実施したい場合がある。例えば、測定データの不良があった場合などに、反応溶液を反応容器にプローブを使わず、手で分注し、光度計による測定をすれば、データ不良の原因となった箇所を特定することができる。
【0005】
次に、従来、手動で反応液を分注する専用のモードがなかったために、自動分析モードの機能を駆使して手動で反応液を分注し測定していたが、その方法について、説明する。なお、説明を分かり易くするために、手分注に係る反応容器を「手分注容器」とし、他の反応容器と区別した。
【0006】
自動分析モードでは通常、サンプルプローブと試薬プローブは、サンプルと試薬を吸引したのち、反応容器へ移動し分注を行うが、手分注容器にこれらを分注させないために、作業者は、まずサンプルプローブと試薬プローブの分注位置を洗浄プールなどへ移動するよう位置調整をする。ただし、これらプローブの位置調整は、サービスエンジニアなど特定のユーザしか作業ができない。次に作業者は、例えばキーボードを用いて、測定を行うためのコマンドを自動分析装置に入力し、測定を開始する。
【0007】
測定を開始すると、サンプルプローブの動作、試薬プローブの動作、反応ディスクの回転、及び、反応容器の周回が行われ、この最中に、作業者は、反応溶液を手分注容器に手動で分注させ、光度計により吸光度を測定する。
【0008】
【特許文献1】特開2007−205763号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来の自動分析モードを駆使した手分注の方法では、サンプルや試薬を手分注容器へ分注させないために、サンプルプローブや試薬プローブの分注位置を反応容器から、反応容器以外の位置、例えば洗浄プールなどへ移動させる位置調整が必要であるが、この位置調整は、サービスエンジニアなど特定のユーザしか作業ができず、誰でもが作業ができる訳ではなかった。また、手分注容器に反応溶液を手分注する場合、円周状の軌道を周回する手分注容器の動きを基に、タイミングを見はかりながら手分注するため、熟練を必要とし、容易に手分注することができないという問題点があった。
【0010】
この発明は、上記の問題を解決するものであり、ユーザが限定されることなく、熟練を必要とせずに、容易に手分注することが可能な自動分析装置及び自動分析装置における手分注測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、この発明は、停止させた反応容器に反応溶液を手分注し、反応容器内の反応溶液の測定を自動化すれば、容易に手分注することができることに着目した。
具体的に、この発明の第1の形態は、所定の軌道に沿って並べられた複数の反応容器を前記所定の軌道に沿って移動させる駆動部と、入力部と、表示部と、前記入力部からの手分注モードの指示を受けて、前記複数の反応容器の中から手動により分注される反応溶液を容れるための手分注容器を指定可能に前記表示部に表示させる表示制御部と、前記入力部からの指示を受けて、前記表示制御部により指定された前記手分注容器を記憶する記憶部と、測定位置に移動した前記手分注容器内の反応溶液の吸光度を予め定められた指示に基づき、測定するための光度計と、前記光度計のゲイン調整を行うゲイン調整部と、前記測定位置に移動した前記手分注容器の透過率0%T測定を前記光度計により行ったときの測定値を記憶する第1測定値記憶部と、ブランク水分注位置に移動した前記手分注容器に、ブランク水を分注するプローブと、前記手分注容器に分注した前記ブランク水の透過率100%T測定を前記光度計により行ったときの測定値を記憶する第2測定値記憶部と、前記駆動部を制御することにより、前記手分注容器を含む前記複数の反応容器を停止させ、該停止させた前記手分注容器に前記反応溶液を手動により分注するために少なくとも必要な時間だけ前記手分注容器を停止させておき、前記手動による分注の終了を受けて、前記手分注容器を含む前記複数の反応容器を、予め定められた条件に基づき、前記停止させた位置から前記測定位置に移動させる駆動制御部と、を有することを特徴とする自動分析装置を有することを特徴とする自動分析装置である。
また、この発明の第8の形態は、所定の軌道に沿って並べられた複数の反応容器を前記所定の軌道に沿って移動させるステップと、入力部からの手分注モードの指示を受けて、前記複数の反応容器の中から手動により分注される反応溶液を容れるための手分注容器を指定可能に表示部に表示するステップと、前記入力部からの指示を受けて、前記手分注容器の指定をするステップと、前記手分注容器に分注した前記反応溶液の吸光度を測定するための光度計のゲイン調整を行うステップと、測定位置に移動した前記手分注容器の透過率0%T測定を前記光度計により行い、測定値を記憶するステップと、ブランク水分注位置に移動した前記手分注容器に、プローブによりブランク水を分注するステップと、前記手分注容器に分注した前記ブランク水の透過率100%T測定を前記光度計により行い、測定値を記憶するステップと、前記手分注容器が予め定められた手分注位置に移動したとき、前記手分注容器を含む前記複数の反応容器を停止させるステップと、前記手分注位置に停止させた前記手分注容器に前記反応溶液を手動により分注するために少なくとも必要な時間だけ前記手分注容器を停止させておく手分注ステップと、前記手分注ステップの終了を受けて、前記手分注容器を含む前記複数の反応容器を予め定められた条件に基づき、前記手分注位置から前記測定位置に移動させるステップと、前記測定位置に移動した前記手分注容器の前記反応溶液の吸光度を予め定められた指示に基づき、前記光度計により測定するステップと、を有することを特徴とする自動分析装置における手分注測定方法である。
【発明の効果】
【0012】
この発明によると、熟練を必要とせずに、容易に手分注することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(構成)
この発明の一実施形態に係る自動分析装置の構成について図1を参照して説明する。図1は、自動分析装置の全体斜視図である。
【0014】
自動分析装置10は、複数のサンプル容器に収容されている血液、尿等のサンプルと、複数の試薬容器に収容されている試薬とを反応容器の中で反応させることにより、サンプルに含まれる特定成分の分析を行う装置であって、サンプル容器、試薬容器及び反応容器をそれぞれ搬送させ、サンプル容器内のサンプルと試薬容器内の試薬とを反応容器に分注するための部品を有する。
【0015】
自動分析装置10は、生体サンプルを収容するサンプル容器21と、サンプル庫20と、試薬を収容する試薬容器101と、第1試薬庫100、第2試薬庫200と、複数の反応容器301と、反応庫300と、サンプルアーム22、第1試薬アーム102、第2試薬アーム202、サンプルプローブ23、第1試薬プローブ103、第2試薬プローブ203その他の構成部品を有する。
【0016】
次に、サンプル庫20、第1試薬庫100、第2試薬庫200、反応庫300、サンプルアーム22、第1試薬アーム102、第2試薬アーム202、サンプル吸排部、及び試薬吸排部の順番に説明する。
【0017】
サンプル庫20は、複数のサンプル容器21を円周方向に並べた状態で載置するディスクサンプラであるサンプルラック30と、サンプルラック30を円周方向に回転させることにより、複数のサンプル容器21を順番に第1吸引位置に搬送するステッピングモータを含む第1駆動部(図示省略)とを有する。サンプル容器21と、サンプル容器21の識別番号(識別情報)と、サンプルラック30上の載置場所の番号(位置情報)と、サンプル容器21中のサンプルとを対応させて自動分析装置10の記憶部45に記憶させる。
【0018】
第1試薬庫100は、複数の試薬容器101を円周方向に並べた状態で載置する試薬容器130と、試薬容器130を円周方向に回転させることにより、複数の試薬容器101を順番に第2吸引位置に搬送する第2駆動部(図示省略)とを有する。第1試薬庫100の試薬容器101には、サンプルに含まれる特定成分に対して選択的に反応する試薬が収容されている。試薬容器101と、試薬容器101の識別番号(識別情報)と、試薬容器130上の載置場所の番号(位置情報)と、試薬容器101中のサンプルとを対応させて自動分析装置10の記憶部45に記憶させる。
【0019】
同じく、第2試薬庫200は、複数の試薬容器101を円周方向に並べた状態で載置する試薬容器130と、試薬容器130を円周方向に回転させることにより、複数の試薬容器101を順番に第2吸引位置に搬送するステッピングモータを含む第2駆動部(図示省略)とを有する。
【0020】
第2試薬庫200の試薬容器101には、前記第1試薬庫100の試薬容器101に収容されている試薬と対をなす試薬が収容されている。第1試薬庫100に係る第1試薬アーム102、第1試薬プローブ103が、第2試薬庫200に係る第2試薬アーム202、第2試薬プローブ203に相当する。
【0021】
反応庫300は、複数(例えば100〜300個)の反応容器301を円周方向に並べた状態で載置する反応ディスク330と、反応ディスク330を回転させることにより、複数の反応容器301を順番に第1吐出位置及び第2吐出位置に搬送するステッピングモータを含む第3駆動部(図示省略)とを有する。反応容器301と、反応容器301の識別番号(識別情報)と、反応容器301の並び位置である反応ディスク330上の載置場所の番号(位置情報)とを対応させて自動分析装置10の記憶部45に記憶させる。反応容器301に分注したサンプル及び試薬を自動分析装置の記憶部45に記憶させても良い。
【0022】
サンプルアーム22の先端部にはサンプルプローブ23が設けられている。サンプルアーム22を第1吸引位置と第1吐出位置との間で移動させるための電動モータを含むサンプルアーム駆動部(図示省略)が設けられている。
【0023】
第1試薬アーム102の先端部には第1試薬プローブ103が設けられている。第1試薬アーム102を第2吸引位置と第2吐出位置との間で移動させるための電動モータを含む第1試薬アーム駆動部(図示省略)が設けられている。
【0024】
サンプルプローブ23を下降及び上昇させるプローブ駆動部(図示省略)と、サンプルプローブ23により、サンプルを吸引及び吐出させるための第1ポンプ(図示省略)と、第1電磁弁(図示省略)と、第1電磁弁を駆動させるアクチュエータとを有するサンプル吸排部が設けられている。サンプルプローブ23が待機位置から第1吸引位置に移動すると、第1プローブ駆動部がサンプルプローブ23を下降させる。第1電磁弁が作動して、サンプルプローブ23により所定のサンプル容器21からサンプルを吸引させる。
【0025】
次に、第1電磁弁が作動し、第1プローブ駆動部がサンプルプローブ23を上昇させる。サンプルプローブ23が第1吸引位置から第1吐出位置に移動すると、第1プローブ駆動部がサンプルプローブ23を下降させる。第1電磁弁が作動して、サンプルプローブ23により所定の反応容器301にサンプルを吐出させる。次に、第1電磁弁が作動し閉じ、第1プローブ駆動部がサンプルプローブ23を上昇させる。サンプルプローブ23が第1吐出位置から待機位置に移動する。
【0026】
第1試薬プローブ103を下降及び上昇させる第2プローブ駆動部(図示省略)と、第1試薬プローブ103により、試薬を吸引及び吐出させるための第2ポンプ(図示省略)と、第2電磁弁(図示省略)と、電磁弁を駆動させるアクチュエータ(図示省略)とを有する試薬吸排部が設けられている。第1試薬プローブ103が待機位置から第2吸引位置に移動すると、第2プローブ駆動部が第1試薬プローブ103を下降させる。第2電磁弁が作動して、第1試薬プローブ103により所定の試薬容器101から試薬を吸引させる。
【0027】
次に、第2電磁弁が作動し、第2プローブ駆動部が第1試薬プローブ103を上昇させる。第1試薬プローブ103が第2吸引位置から第2吐出位置に移動すると、第2プローブ駆動部が第1試薬プローブ103を下降させる。第2電磁弁が作動して、第1試薬プローブ103により所定の反応容器301にサンプルを吐出させる。次に、第2電磁弁が作動し、第2プローブ駆動部が第1試薬プローブ103を上昇させる。第1試薬プローブ103が第2吐出位置から待機位置に移動する。
【0028】
次に、手分注モードを実行するための自動分析装置10の機能について、図2〜図5を参照にして説明する。図2は自動分析装置の機能を示すブロック図、図3は複数種類のパターンを示す図、図4は反応容器の表示態様を示す図、図5は反応容器の他の表示態様を示す図である。
【0029】
自動分析装置10を構成する各構成部品を駆動するための駆動部41は、上記するサンプルラック30を駆動するための第1駆動部、試薬容器130を駆動するための第2駆動部、反応ディスク330を駆動するための第3駆動部、サンプルアーム22を駆動するためのサンプルアーム駆動部、第1試薬アーム102を駆動するための第1試薬アーム駆動部、サンプルプローブ23を駆動するための第1プローブ駆動部、第1試薬プローブ103を駆動するための第2プローブ駆動部、第1電磁弁を駆動するためのアクチュエータ、及び第2電磁弁を駆動するためのアクチュエータを含むものである。
【0030】
自動分析装置10は、入力部42と、複数の反応容器301の中から、手動により分注される反応溶液を容れるための手分注容器301aの指定を入力部42により受けて、指定された手分注容器301aを円周方向の予め定められた手分注位置に停止させるべく駆動部41を制御する駆動制御部43とを有する。手分注容器301aを予め定められた手分注位置に停止させたので、熟練を必要とせずに、反応溶液を手分注容器301aに容易に手分注することが可能となる。それにより、手分注の作業を熟練度の高いサービスエンジニア等に限らず、初心者であっても行うことが可能となる。
【0031】
ここで、入力部42には、マウス、キーボード、トラックボール、等のポインティングデバイスを含む。入力部42による指示は、入出力インターフェース48を介して駆動制御部43に送られる。また、予め定められた手分注位置とは、作業者にとって手分注をし易い位置(例えば、自動分析装置10の手前側位置)である。手分注容器301aを予め定められた手分注位置に停止させたので、反応溶液を手分注容器301aにさらに容易に手分注することが可能となった。なお、手分注容器301aを停止させる位置は、手分注位置に限定されない。手分注容器301aを手分注に必要となる時間だけ停止させることにより、手分注の容易化を図ることが可能となる。
【0032】
入力部42の指示による手分注容器301aの指定を受けて、駆動制御部43が、手分注容器301aを予め定められた手分注位置に停止させるパターンを基に、駆動制御部43が駆動部41を制御する。
【0033】
入力部42の指示による手分注容器301aの指定とは、例えば、入力部42による手分注容器301aの識別番号(識別情報)、又は、反応ディスク330上の載置場所の番号(位置情報)の指定を基に、行われる手分注容器301aの指定をいう。
【0034】
表示部44の入力画面を用いて、キーボード入力により、手分注容器301aの識別番号1〜6を「1,2,3,4,5,6」のように指定しても良く、「1−6」のようにまとめて指定しても良く、後述するように、マウスクリックでパターン1〜nのいずれかの指示をすることにより、指示したパターンに相当する手分注容器301aの識別番号を指定しても良い。
【0035】
自動分析装置10は、手分注容器301aの識別番号(識別情報)又は反応ディスク330上の載置場所の番号(位置情報)を基に、停止パターンを算出しても良く、複数種類の停止パターンの中から1つの停止パターンを選択するようにしても良い。
【0036】
停止パターンの例を次に説明する。例えば、複数の手分注容器301aが円周方向に連続して並べられている場合、手分注容器301aを1個ずつ予め定められた手分注位置に停止させても良く、また、複数の手分注容器301aの全体を一度だけ予め定められた手分注位置に停止させるようにしても良い。さらに、多数の手分注容器301aが円周方向に連続して並べられたために、多数の手分注容器301aの全部を、自動分析装置10の手前側位置に停止させることができない場合、多数の手分注容器301aを2以上の組に分割し、各組毎に一度予め定められた手分注位置に停止させるようにしても良い。
【0037】
また、自動分析装置10は、表示部44と、手分注容器301aの数と測定回数とを組み合わせた複数種類のパターンを記憶する記憶部45と、記憶部45から複数種類のパターンを読み出して、指定可能に表示部44に表示させるとともに、複数種類のパターンのいずれか1つの指定を入力部42から受けて、指定されたパターンを駆動制御部43に出力する表示制御部46とを有する。
【0038】
前記したように、記憶部45は、反応容器301の識別番号(識別情報)と、反応ディスク330上の載置場所の番号(位置情報)とを対応させて記憶する。
【0039】
また、記憶部45は、パターンと反応溶液の種類とを対応させて記憶する。反応容器301の種類と対応させた複数種類のパターン1〜パターンnを図3に示す。さらに、表示制御部46は、反応溶液の種類を指定可能に表示部44に表示させるとともに、反応溶液の種類の指定を入力部42から受けて、反応溶液の種類に対応するパターンを駆動制御部43に出力する。反応容器301の種類を確認しながら入力部42の指示により、反応溶液の種類を指定し、その反応溶液に適合したパターンを指定することができるので、操作性を向上させることが可能となる。図3に示す各パターン1〜パターンnの欄(パターンの種類、手分注容器301aの数、測定回数、波長、反応溶液の種類)の領域の指定を入力部42から受けると、表示制御部46は、指定されたパターンを駆動制御部43に出力する。
【0040】
さらに、表示制御部46は、手分注容器301aを他の反応容器301と識別して視認可能に表示部44に表示させる。手分注容器301aを他の反応容器301に対し、色分け、形状や模様を異ならせて表示させる。表示制御部46は、反応容器301の移動位置に対応させて反応容器301の表示位置を変化させ、変化させた各位置に反応容器301を表示させる。それにより、手分注容器301aの移動を容易に視認可能となる。ハッチングを施した手分注容器301aを図4及び図5に示す。手分注容器301aを一見して識別することが可能であり、手分注容器301aと他の反応容器301とを誤認することがなく、反応溶液を手分注容器301aに確実に手分注することが可能となる。
【0041】
さらに、自動分析装置10は、手分注容器301aの数又は測定回数を変更する調整部47を有する。それにより、多種多様な手分注モードに柔軟に対応することが可能となる。調整部47は、入力部42を含み、表示制御部46により手分注容器301aの数、測定回数、波長、等のパターンの構成要素を表示部に表示させた入力画面であって、入力部32の指定により構成要素を変更可能に表示させた入力画面を含む。入力部42の指定を受けて、変更された構成要素を記憶部45に記憶させる。
【0042】
手分注モードは、ケース1〜nにパターン1〜パターンnを対応させて行う。例えば、ケース1であるサンプリング確度の試験にパターン1を対応させた。また、ケース2であるキャリーオーバチェックにパターン2を対応させた。さらに、ケース3である攪拌性能評価にパターン3を対応させた。また、パターン1〜パターンnを反応溶液の種類に対応させて、記憶部45に記憶させた。反応溶液の種類と対応させたパターン1〜パターンnを図3に示す。
【0043】
次に、ケース1であるサンプリング確度の試験に対応させたパターン1について説明する。パターン1を、温度や攪拌の影響が少なく安定している溶液(例えば、色素液)と対応させて記憶部45に記憶した。安定した溶液であるため、パターン1における手分注容器301aの数を「10」、及び、測定回数を「3」とし、少なくすることが可能となる。サンプリング確度の試験においては、サンプリング性能評価に用いる色素液、例えば、3000ppmOG/1.5%PVA溶液を希釈して、吸光度約1Absの溶液を作成する。
【0044】
パターン1では、手分注容器数「10」/測定回数「3」/波長(476/572)で、前記希釈溶液を手分注し、光度計190により吸光度を測定する。入射光の強度(Io)、透過光の強度(I)から吸光度を求めることができる。吸光度は、次の式(1)で求められる。
吸光度(Abs)=log(Io/I) …(1)
【0045】
得られた吸光度と希釈倍率より、サンプリング性能評価に用いた3000ppmOG/1.5%PVA原液吸光度を求める。サンプリング精度で得られた平均吸光度と原液吸光度からサンプリング確度を求めることができる。サンプリング確度は、次の式(2)で求められる。
サンプリング確度(%)=平均吸光度/理論吸光度*100 …(2)
【0046】
式(2)に、例えば、原液希釈倍率101.5倍、原液希釈溶液の吸光度0.986Abs、サンプリング性能評価(サンプリング量1.5μL/第1試薬量345μL)時、平均吸光度0.431Absを代入すると、次のサンプリング確度(%)が得られる。
サンプリング確度(%)=0.431/{(1.5/(1.5+345))*0.986*101.5}*100=99.6
【0047】
次に、ケース2であるキャリーオーバチェックに対応させたパターン2について説明する。キャリーオーバチェックでは、サンプル汚染動作を実施したチェックキットを用いる。パターン2では、反応容器数「6」/測定回数「5」/波長(476/572)で、前記チェックキットを手分注し、光度計190により吸光度を測定する。
【0048】
例えば、汚染前吸光度N=3の平均値が0.0002Abs、汚染後吸光度がそれぞれ、0.0003Abs、0.004Abs、0.0005Absとすると、キャリーオーバ(ppm)は、それぞれ0.1(ppm)以下と求められる。
【0049】
次に、ケース3である攪拌性能評価に対応させたパターン3について説明する。パターン3を、ばらつきの大きい溶液と対応させて記憶部に記憶した。ばらつきの大きな溶液であるため、パターン3における手分注容器301aの数を「15」とし、多くした。
【0050】
測定値やタイムコースのばらつきが攪拌性能によるものか否かを確認するため、予めサンプルと試薬を十分に攪拌した反応溶液を手分注し、反応溶液の吸光度を測定し、タイムコースや吸光度を比較する。ここで、タイムコースとは、横軸に時間、縦軸に吸光度としたグラフ上に、反応溶液の測定データをプロットした図である。
【0051】
(動作)
先ず、自動分析モードの一連の動作について説明する。複数の反応容器301は、反応ディスク330上に円周方向に沿って並べられ、反応ディスク330の回転により、反応容器301が円周状の軌道を周回する。反応容器301をサンプル分注位置に移動させると、サンプル容器21からサンプルを吸入したサンプルプローブ23を反応容器301に移動させ、サンプルを吐出させ、反応容器301に分注させる。また、この反応容器301を試薬分注位置に移動させると、試薬容器130から第1試薬を吸入した第1試薬プローブ103を反応容器301に移動させて、第1試薬を吐出させ、反応容器301に分注させる。別の試薬容器130から第2試薬を吸入した第2試薬プローブ203を反応容器301に移動させて、第2試薬を吐出させ、反応容器301に分注させる。
【0052】
サンプル及び試薬を分注した反応容器301を測定位置に移動させ、反応容器301に分注したサンプルと試薬との反応溶液を光度計190により測定する。測定データを基に吸光度を計算する。
【0053】
次に、手分注モードの一連の動作について、図6から図9を参照にして説明する。図6は、手分注モードの一連の動作を示すフローチャート、図7はメニュー画面の一例を示す図、図8は手分注する反応管選択画面の一例を示す図、図9は測定波長選択画面の一例を示す図である。
【0054】
入力部42から手分注モードの指示をする(ステップS101)。手分注モードを含むメニューを選択するための画面を図7に示す。画面の「手分注吸光度測定」にカーソルを移動し、マウスをクリックすることにより、手分注モードの指定を行う。入力部42からの手分注モードの指示を受けて、表示制御部46は、複数の反応容器301の中から手分注容器301aを指定可能に表示部44に表示させる。表示制御部46は、記憶部45から読み出した複数種類のパターンを表示部44に表示させる。表示部44に表示され、手分注容器301aの数と測定回数とを組み合わせた複数種類のパターンを図3に示す。入力部42からの指定を受けて、表示制御部46が手分注容器301aの指定をする(ステップS102)。
【0055】
例えば、マウス操作によりカーソルをパターン1の場所に移動し、マウスクリックをすると、パターン1の指示を受けて、表示制御部46は、複数の反応容器301の中から所定の識別番号(識別情報)を付した反応容器301を手分注容器301aとして自動的に指定する。手分注容器301aとして自動的に指定した、識別番号1〜10を付した手分注容器301aを図4に示す。同様にして、例えば、マウス操作によりカーソルをパターン2の場所に移動し、マウスクリックをすると、パターン2の指示を受けて、表示制御部46は、複数の反応容器301の中から所定の識別番号を付した反応容器301を手分注容器301aとして自動的に指定する。手分注容器301aとして自動的に指定した、識別番号1〜6を付した手分注容器301aを図5に示す。
【0056】
なお、表示制御部46、表示部44に入力画面を表示させ、キーボード等の入力部42の指示により、入力画面を用いて、反応容器301に付した識別番号(識別情報)又は、反応ディスク330上の載置場所の番号の(位置情報)を指定するようにしても良い。それにより、指定された識別番号又は載置場所の番号を基に手分注容器301aを定めることが可能となる。複数の反応容器301の中から手分注容器301aを選択するための反応管選択画面である入力画面を図8に示す。例えば、入力画面の「ユーザー入力」の欄に、キーボードで書き込まれた「1−5」の情報を受けて、表示制御部46は、識別番号1〜5を付された反応容器301を手分注容器301aとして指定する。
【0057】
手分注容器301aの指定を受けて、測定波長の選択を行う。番号1〜16の波長の中から測定波長を選択するための測定波長選択画面を図9に示す。例えば、例えば、入力画面の「ユーザー入力」の欄に、キーボードで書き込まれた「6」の情報を受けて、表示制御部46は、番号6の波長「476nm」を測定波長として指定する。
【0058】
次に、手分注容器301aに分注した反応溶液の吸光度を測定するための光度計190のゲイン調整を行う(ステップS103)。ゲイン調整部49は、入力部42を含み、表示制御部46により表示部44に表示させた調整用の画面(図示省略)であって、入力部42の指定によりゲインを変更可能に表示させた調整用の画面を含む。光度計190では、S/N比の良好な測定を行うために、例えば、紫外可視域の波長においては、例えば、フォトダイオード等の検知器(図示省略)の出力信号が一定レベルに近づくように、検出器のゲインの調整をする。次に、0%T測定(透過率測定)をする(ステップS104)。その測定値を、第1測定値記憶部である記憶部45が記憶する。吸光度(Abs)と透過率(Ts)との関係は、次の式(3)による。
吸光度(Abs)=−log(Ts/100) …(3)
【0059】
次に、プローブ例えば、第1試薬プローブ103により手分注容器301aにブランク水を分注させ、100%T測定をする(ステップS105)。その測定値を、第2測定値記憶部である記憶部45が記憶する。なお、反応ディスク330を回転させ、手分注容器301aを試薬分注位置に移動させると、手分注容器301aの識別番号(識別情報)又は位置情報を受けて、駆動制御部43が駆動部41を制御し、第1試薬プローブを動作させて、ブランク水を手分注容器301aに分注させる。なお、サンプルプローブ23又は反応管洗浄ユニットのプローブにより手分注容器301aにブランク水を分注させても良い。
【0060】
次に、反応容器洗浄ユニットで手分注容器301aを乾燥させる(ステップS106)。駆動制御部43は、反応ディスク330を回転させ、手分注容器301aを含む複数の反応容器301を周回させるべく駆動部41を制御する。次に、駆動制御部43は、手分注容器301aを予め定められた手分注位置(例えば、自動分析装置10の手前位置)に停止させるべく駆動部41を制御する(ステップS107)。次に、ユーザは、反応溶液を手分注容器301aに手分注させる(ステップS108)。また、表示制御部46は、プロシードボタンを押す旨のメッセージを表示部44に表示させる。
【0061】
手分注容器301aの全体を予め定められた手分注位置に停止させる。全体を予め定められた手分注位置に停止させた手分注容器301aを図4及び図5に示す。予め定められた手分注位置に停止した反応容器に手分注するようにしたので、熟練を必要とせずに、容易に手分注することが可能となる。
【0062】
なお、駆動制御部43が、手分注の対象となる手分注容器301aを1つずつ予め定められた手分注位置に停止させるべく駆動部41を制御しても良い。また、パターン3のように、手分注容器301aが15個と多い場合は、手分注容器301aの半分(例えば、7、8個)ずつを予め定められた手分注位置に停止させるべく駆動部41を制御しても良い。
【0063】
ユーザが反応溶液を手分注容器301aに手分注させた後に、入力部42によりプロシードボタンの押し操作をする。プロシードボタンの押し操作を表示制御部46が受けると(ステップS109;Y)、表示制御部46は、手分注の終了を駆動制御部43に出力する。手分注の終了を受けて、駆動制御部43は反応ディスク330を回転始動させて、手分注容器301aを予め定められた条件に基づき手分注位置から測定位置に移動させるべく駆動部41を制御する(ステップS110)。ここで、予め定められた条件とは、自動分析モードにおいて、サンプル及び試薬を反応容器301に分注してから、又は、反応容器301に分注されたサンプル及び試薬の混合液を攪拌してから、その反応容器301を測定位置に移動させるときの条件(例えば、混合液を攪拌してから反応容器301を測定位置に移動させるまでの時間、及び、測定位置に移動させるときの反応容器301の動作)と同じである。自動分析モードと同じにしたことにより、手分注モードを自動分析モードと同じ条件で吸光度を測定することが可能となる。
【0064】
次に、手分注容器301aを恒温し(ステップS111)、測定位置に移動させた手分注容器301a内の反応溶液を予め定められた指示に基づいて光度計190により測定し(ステップS112)、測定値をAD変換する。測定データを基に吸光度を計算する(ステップS113)。ここで、予め定められた指示とは、自動分析モードにおいて、反応容器301に分注されたサンプル及び試薬の混合液を、光度計190により測定するときの指示(例えば、測定位置を反応容器301が通過するときの速度、測定回数、測定タイミング、及び、測定データの取り方)と同じである。自動分析モードと同じにしたことにより、手分注モードを自動分析モードと同じ条件で吸光度を測定することが可能となる。
【0065】
なお、前記実施形態によれば、反応容器301を所定の円周方向の軌跡に沿って移動ささせる駆動部41を示したが、これに限らず、反応容器301を直線方向の軌跡に沿って移動させる駆動部41であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】この発明の一実施形態に係る自動分析装置の全体斜視図である。
【図2】自動分析装置の機能を示すブロック図である。
【図3】複数種類のパターンを示す図である。
【図4】反応容器の表示態様を示す図である。
【図5】反応容器の他の表示態様を示す図である。
【図6】手分注モードの一連の動作を示すフローチャートである。
【図7】メニュー画面の一例を示す図である。
【図8】手分注する反応管選択画面の一例を示す図である。
【図9】測定波長選択画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0067】
10 自動分析装置 20 サンプル庫 21 サンプル容器
22 サンプルアーム 23 サンプルプローブ 30 サンプルラック
41 駆動部 42 入力部 43 駆動制御部 44 表示部 45 記憶部
46 表示制御部 47 調整部 48 入出力インターフェース
49 ゲイン調整部 100 第1試薬庫 101 試薬容器
102 第1試薬アーム 103 第1試薬プローブ 110 試薬庫ケース
130 試薬容器 190 光度計 200 第2試薬庫
202 第2試薬アーム 203 第2試薬プローブ 300 反応庫
301 反応容器 301a 手分注容器 330 反応ディスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の軌道に沿って並べられた複数の反応容器を前記所定の軌道に沿って移動させる駆動部と、
入力部と、表示部と、前記入力部からの手分注モードの指示を受けて、前記複数の反応容器の中から手動により分注される反応溶液を容れるための手分注容器を指定可能に前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記入力部からの指示を受けて、前記表示制御部により指定された前記手分注容器を記憶する記憶部と、
測定位置に移動した前記手分注容器内の反応溶液の吸光度を予め定められた指示に基づき、測定するための光度計と、
前記光度計のゲイン調整を行うゲイン調整部と、
前記測定位置に移動した前記手分注容器の透過率0%T測定を前記光度計により行ったときの測定値を記憶する第1測定値記憶部と、
ブランク水分注位置に移動した前記手分注容器に、ブランク水を分注するプローブと、
前記手分注容器に分注した前記ブランク水の透過率100%T測定を前記光度計により行ったときの測定値を記憶する第2測定値記憶部と、
前記駆動部を制御することにより、前記手分注容器を含む前記複数の反応容器を停止させ、該停止させた前記手分注容器に前記反応溶液を手動により分注するために少なくとも必要な時間だけ前記手分注容器を停止させておき、前記手動による分注の終了を受けて、前記手分注容器を含む前記複数の反応容器を、予め定められた条件に基づき、前記停止させた位置から前記測定位置に移動させる駆動制御部と、
を有する
ことを特徴とする自動分析装置。
【請求項2】
前記予め定められた指示は、前記反応容器に分注されたサンプル及び試薬の混合液を、前記光度計により測定するときの指示と同じであることを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項3】
前記予め定められた条件は、サンプル及び試薬を前記反応容器に分注してから、又は、前記反応容器に分注されたサンプル及び試薬の混合液を攪拌してから、前記反応容器を前記測定位置に移動するときの条件と同じであることを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項4】
前記駆動制御部は、前記手分注容器を前記所定の軌道上の予め定められた手分注位置に停止させるべく前記駆動部を制御することを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項5】
前記記憶部は、前記手分注容器の数と測定回数とを組み合わせた複数種類のパターンを記憶し、
前記表示制御部は、前記複数種類のパターンを指定可能に前記表示部に表示させるとともに、前記複数種類のパターンのいずれか1つの指定を前記入力部から受けて、該指定されたパターンを前記駆動制御部に出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項6】
さらに、前記記憶部は、前記パターンと前記反応溶液の種類とを対応させて記憶し、
さらに、前記表示制御部は、前記反応溶液の種類を指定可能に前記表示部に表示させるとともに、前記反応溶液の種類の指定を前記入力部から受けて、前記反応溶液の種類に対応するパターンを前記駆動制御部に出力することを特徴とする請求項5に記載の自動分析装置。
【請求項7】
さらに、前記表示制御部は、前記手分注容器を他の前記反応容器と識別して視認可能に前記表示部に表示させることを特徴とする請求項5又は請求項6のいずれかに記載の自動分析装置。
【請求項8】
所定の軌道に沿って並べられた複数の反応容器を前記所定の軌道に沿って移動させるステップと、
入力部からの手分注モードの指示を受けて、前記複数の反応容器の中から手動により分注される反応溶液を容れるための手分注容器を指定可能に表示部に表示するステップと、
前記入力部からの指示を受けて、前記手分注容器の指定をするステップと、
前記手分注容器に分注した前記反応溶液の吸光度を測定するための光度計のゲイン調整を行うステップと、
測定位置に移動した前記手分注容器の透過率0%T測定を前記光度計により行い、測定値を記憶するステップと、
試薬分注位置に移動した前記手分注容器に、プローブによりブランク水を分注するステップと、
前記手分注容器に分注した前記ブランク水の透過率100%T測定を前記光度計により行い、測定値を記憶するステップと、
前記手分注容器が予め定められた手分注位置に移動したとき、前記手分注容器を含む前記複数の反応容器を停止させるステップと、
前記手分注位置に停止させた前記手分注容器に前記反応溶液を手動により分注するために少なくとも必要な時間だけ前記手分注容器を停止させておく手分注ステップと、
前記手分注ステップの終了を受けて、前記手分注容器を含む前記複数の反応容器を予め定められた条件に基づき、前記分注位置から前記測定位置に移動させるステップと、
前記測定位置に移動した前記手分注容器の前記反応溶液の吸光度を予め定められた指示に基づき、前記光度計により測定するステップと、
を有する
ことを特徴とする自動分析装置における手分注測定方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図3】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−145338(P2010−145338A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−325586(P2008−325586)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】