説明

自動分析装置

【課題】自動分析装置で大量に使用される装置内のイオン交換水に対し、その水質が悪化する前にメンテナンスの必要を通報する自動分析装置を提供すること。
【解決手段】自動分析装置の反応槽内の恒温水を所定の時期にサンプリングする供給水採取手段と、この採取手段によりサンプリングした恒温水に含まれる細菌の量を検出する検出手段と、前記検出手段で検出した細菌の量が所定の値を超えた場合に、警告を出す、または本装置の測定動作を停止させる制御手段とを具備することを特徴とする自動分析装置

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動分析装置に係わり、特に同装置の反応分析部において使用され恒温水の管理に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動分析装置の反応槽などで使われる水の性能は、通常、フィルターを含む純水製造装置によって供給、維持されている。この水の供給においては、例えば、その伝導度が規定の値を超えた場合には、純水製造装置によって、ディスプレイ表示、警報音声などでオペレータに伝えられている。また、微生物の繁殖防止のためにUV殺菌機能を備えた純水装置もある。しかしながら、供給先の自動分析装置の側では水質に関するコントロール機能が存在しなかったので、所定期間の経過した装置内の水を、強制的に廃棄、交換するようなシステムにすることや、水系統の抗菌処理化も行われていた(例えば、特許文献1及び2を参照。)。
【0003】
自動分析装置において使用する水は、同装置内温度が室温より高めであるために、一般的に高めに維持されている。また、恒温水は、反応を安定させるために37℃に維持されているため、細菌が育ち易い環境にある。このような環境にある水の劣化は装置内のタンクや流路に菌膜(ぬめり)を生じ、変色、詰まり、異臭などの種々の不具合状態の原因となる。また、分析装置では重要である測光部のガラスや反応容器壁への付着は、測定データにも直接的・間接的に影響を与える。
【0004】
水質の劣化を事前に検出・除去し、菌膜の発生や測定データへの影響を防ぐことは、装置の信頼性確保という意味で重要なことである。
【特許文献1】特開平9−318635号公報
【特許文献2】特開平10−282109号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、自動分析装置の側では水質に関する監視機能、及びその監視に基づくコントロール機能が存在しなかった点である。
【0006】
本発明は上記のような従来の問題点に鑑みてなされたもので、自動分析装置において、大量に、且つ貯留させて使用されるイオン交換水に対し、その水質が悪化する前に、メンテナンスを実施する機構システムを備える自動分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1の自動分析装置は、自動分析装置の反応槽内の恒温水を所定の時期にサンプリングする供給水採取手段と、
この採取手段によりサンプリングした恒温水に含まれる細菌の量を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出した細菌の量が所定の値を超えた場合に、警告を出す、または本装置の測定動作を停止させる制御手段と、を具備することを特徴とするものを提供する。
【0008】
さらに、本発明の請求項2の自動分析装置においては、前記供給水採取手段の恒温水のサンプリングは、吸入位置と吐出位置を変更したシステム制御プログラムを実行する自動分析装置の制御CPUにより、試薬分注プローブ或いは検査試料分注プローブが、吸入或いは吐出することで行うことを特徴とするものを提供する。
【0009】
さらに、本発明の請求項3の自動分析装置においては、恒温水の前記サンプリングのタイミングは、複数の採取タイミングを組み合せた少なくも1つのサンプリングタイミングパターンの選択を指示して、設定することを特徴とするものを提供する。
【0010】
さらに、本発明の請求項4の自動分析装置においては、前記検出手段は、所定の高温度と高湿度により、雑菌増殖を加速する培養環境に前記サンプリングした恒温水を設置する培養手段を具備していることを特徴とするものを提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、自動分析装置内の水に対する定期的な培養・水質診断を行い、その判定に基づいて水交換除菌処理を実施することで、雑菌類の増悪による復旧に要する時間を増大させること無く、装置内の水をきれいな状態に維持することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0013】
図1は、本願発明の自動分析装置の実施例について、その構成要素を模式的に示した構成図である。また、図2は、本実施形態の純水タンク31や反応槽21の装置内水、すなわち装置内供給水の状態を検査、判定する培養・観察ユニット50の作用、動作に対する機能構成を模式的に示す図である。さらに、図3は、本願実施形態の培養・観察ユニット50による細菌の量が所定の値を超えたか否かを判定する菌数カウントシステムにおける処理の手順を示すフローチャートである。
【0014】
本実施例の概要は、所定の手順により、培養・観察ユニット50に予めセットされた細菌検査用の皿(シャーレ)或いは瓶の培養容器に、装置内供給水の1つである恒温水の一部を採取して、所定の培養期間を経た培養容器内の菌コロニー、すなわち細菌の量を観測し、その採取物である例えば恒温水中に含まれる雑菌の状況を早期に把握する。この採取には、自動分析装置が装備する試薬分注プローブ或いは検査試料分注プローブなどの分注の機能を利用して、培養・観察ユニット50を自動分析装置の構成に連携付けると共に、これによる雑菌類に対する判定の結果により、例えば反応槽の恒温水の廃棄・再給水をその循環機能を活用し、更新する。
【0015】
本願発明の自動分析装置10の構成は、図1の模式的な構成図に示すように、反応槽21を主体に構成される反応部と、試薬庫23を主体に構成される試薬部と、検査試料を整える円盤状或いはラック状のサンプラ24を主体に構成されるサンプラ部と、反応部の反応槽恒温水の一部を採取した恒温水試料に対し、雑菌類の発生を判定する培養・観察ユニット部50と、さらにデータバス17に接続される、本装置10全体の制御とデータ解析を実施するシステム制御CPU部11、データA/D変換部12、機構部制御インターフェース(I/F)部13、結果出力部14、操作入力部15、表示部16、培養・観察ユニット部50に対する制御・データI/F部18などと、図2に図示する供給水部30とを具備している。なお、本実施形態は、自動分析装置10において種々の処理部に供給する装置内供給水の全般に適用できる水質管理のシステムであるが、説明の煩雑を避けて、以降では、反応槽21への主な供給水である恒温水に関する場合を例に説明する。
【0016】
このように構成した本実施形態が、通常、一般的に行う検体試料に対する検査分析の作動は、一般的な自動分析装置の作動と同様に、サンプラ部では、検査試料分注プローブ26がサンプラ24に載せられた検査試料容器内の試料の一部を反応槽21に浸漬される反応容器22の1つに分注する操作が、システム制御CPU部11により制御される。また、試薬部では、試薬分注プローブ25a、25bそれぞれが、試薬庫23内に収納されている所定の試薬の1つ所定量を反応槽21に浸漬される既に試料が分注された反応容器22の1つにそれぞれ分注する操作が、同じくシステム制御CPU部11により制御されて行われる。そして、自動分析検査対象の検査試料と試薬が分注されたこの反応容器22は、反応槽21の恒温水に浸漬された状態で、図中の左回りで回転しながら、攪拌ユニット29により試料が攪拌され、多波長測光システム部28により分光分析されて、洗浄ユニット27により試料の廃棄、反応容器22の洗浄が行われて、次の周回の検査試料分注へと反応槽21内を回転しながら進める操作が、同じくシステム制御CPU部11により制御されて行われる。この周回の途中で対象の反応容器22の中の検査試料に対する多波長測光システム部28による分光分析の結果データは、データA/D変換部12を介して、システム制御CPU部11のコンピュータ処理により検査試料の分析結果として、結果出力部14或いは表示部16に表示出力される。
【0017】
一方、本実施形態に具備する培養・観察ユニット50は、図1には構成概観を、図2の左部分に、その機能構成を示すように、採取部52と撮影部53と培養保管部58を有し、採取部52或いは撮影部53の試料培地59nを培養室部58へ移送する搬送部57aと、培養室部58から撮影部53へ移送する搬送部57bとを備えている。さらに、培養・観察ユニット50には、培養室部51内及び撮影部53周辺部を所定の恒温・恒湿に維持する温湿制御部56と、撮影部53からの画像データを分析処理して、例えば所定の規模以上の雑菌類コロニーを判別して計数するコロニーカウンタ54と、この計数結果及び前記雑菌類コロニーの形態から、試料対象の反応槽恒温水の菌類の繁殖を判定予測する判定部55とにより構成される。
【0018】
また、図2の右部分に図示しているように、自動分析装置10の反応槽部には、反応槽21に、恒温水を供給する純水タンク31、この純水タンク31に純水を供給するイオン交換純水器37、試薬分注プローブ25bの吸入或いは吐出を行う注液ポンプ32、及び試薬分注プローブ25bをフラッシュ洗浄した廃液を貯留する廃液タンク36、配管接続を変更する電磁分岐弁34、35などを一般的な自動分析装置と同様に備えている。
【0019】
さらに、本実施形態では、自動分析装置10の反応槽部においては、一般的な自動分析検査中では試薬庫23の試薬容器と反応槽21の反応容器との間を回転移動する試薬分注プローブ25bが、培養のためのサンプル水を採取タイミングでは、注液ポンプ32が純水タンク31から水を吸引した後、培養・観察ユニット50の採取部側の位置25b-2に回転移動するように構成せれている。
【0020】
この培養・観察ユニット50の採取部52が、図1の模式的な構成図に示すように、例えば、試薬分注プローブ25aの回転移動分注可能領域内に位置するように、培養・観察ユニット50が自動分析装置10を構成する各部の配置空所の場所に設置される。なお、採取部52の設置位置が前記とすることが困難な場合は、検査試料分注プローブ26の回転移動分注可能領域内に位置するようにしても良い。この場合は、検査試料分注プローブ26が、装置内供給水の採取タイミングで、サンプラ24の近くに据え付けた培養・観察ユニット50の採取部の位置へ回転移動することになる。
【0021】
次に、このように構成した本実施形態の作用、動作を、図3のフローチャートで示す処理の行程に沿って、詳細に説明する。
【0022】
このフローチャートに示す本願発明の実施形態の処理手順は、コンピュータプログラムとして自動分析装置10のシステム制御CPU部11に組み込まれて内蔵されている。また、培養・観察ユニット50を既設の自動分析装置に後付けし、そのシステム制御CPU部にこの処理手順のコンピュータプログラムを追加する様にしても良い。
【0023】
図3に示す本実施形態の処理手順の最初のステップS11は、自動分析装置内の恒温水を所定のタイミングに採取する第1のタイマー機能を起動する。この第1のタイマーは、直近の供給水交換時点を基準にカウントアップを開始し、雑菌類の培養判定対象の恒温水のサンプリングタイミングを設定する。
【0024】
このカウントアップを、次のステップS12により検知して、恒温水の採取を始動する。第1のタイマーに設定されるサンプリングタイミングは、自動分析装置10の設置されている医療施設の環境により、恒温水に繁殖する雑菌の状況が異なるので、過去の恒温水の利用可能期間を基に、図4に示すような異なる採取タイミングのパターンの1つを操作入力部15より指示、指定する。また、日数カウント若しくは時間カウントの選択も、自動分析装置の設置状況、過去のイオン交換水の入れ替え周期、循環式除菌装置の設置などを参考に、適宜選択する。
【0025】
この採取タイミングのパターンは、例えば、図4に示すように、(パターンa)は、第1回目採取Sm1を、恒温水交換直後のT1日間後。以降は毎日、T2=T3=Tn=1日で、第2回目採取Sm2、第3回目採取Sm3、・・・・・・・・第N回目採取Smnを行う。
【0026】
(パターンb)は、第1回目採取Sm1を、恒温水交換直後の1日後或いはT1日間後。以降は第1回目採取と同期間日の等間隔(T1=T2=T3=・・・・)で、第2回目採取Sm2、第3回目採取Sm3、・・・・第N回目採取Smnを行う。
【0027】
(パターンc)は、第1回目採取Sm1を恒温水交換直後のT1日間後に、第2回目採取Sm2をそのT2日間後に、第3回目採取Sm3をそのT3日間後に、・・・・・第n回目採取SmnをそのTn日間後に(但し、T1>T2>T3>・・・・・>Tn=1日)行う。などがシステム制御CPU部の制御プログラムに予め組み込まれる。なお、一般的には、除菌フィルター設置や殺菌剤投入が行われて、上記タイミングは日オーダであるが、自動分析装置の構成或いは設置状況により、タイミングの基準を時間オーダとしても良い。
【0028】
この第1のタイマーの各サンプリングタイミングへのタイムアップにより、先ず、ステップS13で、培養・観察ユニット50内に予め準備してある試料培地59容器の1つが、搬送部57aにより採取部52の位置へ移動する。なお、図4に示すような種々のサンプリングタイミングパターンが多数、種々の設置環境や稼動状況を想定して数準備されて装置内に保持させてあり、装置設置の医療機関などの状況に適する数パターンをデフォルト設定として、提示提供するようにしても良い。
【0029】
この培地59の移動が終わると、ステップS14が実行されて、試薬分注プローブ(或いは検査試料分注プローブ)が、菌培養のための試料水をサンプリングする。さらに、試薬分注プローブ(或いは検査試料分注プローブ)を、培養・観察ユニット50の採取部52の位置、すなわち図2に示す試薬分注プローブ25a−2の位置へ回転移動を行って、サンプリングされた試料恒温水が採取部52に置かれた試料培地59に滴下される。
【0030】
この試料水を分注した試料培地59は、ステップS15により、培養・観察ユニット50の密閉した培養室部58へ、再び搬送部57aにより移動され、培養室部58において、サンプリング順の識別番号を付けて、試料水へ混入した雑菌類の培養が開始される。
【0031】
この培養室部58における試料培地59へ滴下した試料の培養環境は、反応槽21の恒温水の設定環境と同じにした標準培養設定と、培養速度を高める、例えば培養室部58内の維持温度と維持湿度を少し高めに設定した加速培養設定の何れかを設定する。この培養室部58の環境は、自動分析装置10の稼動、不稼動を問わず終日維持して、反応槽21内の実際の雑菌類の増殖より先行する環境、すなわち培養加速の環境が、保持されるように設定する。
【0032】
サンプリング順が第1回目の試料培地59が、培養室部58に格納されると、第2のタイマーが起動されて、各順の試料培地59それぞれに対する培養期間のカウントアップを開始する。この第2のタイマーは、各順の試料培地ごとに起動、設定される所謂タイマーであっても、また、基準時計において、サンプリング順が第1回目の試料培地59設定時刻を基準に、第n回目のサンプリング実施時刻、及び所定の培養時間の経過後の時刻によるタイマー機能を有する時計であっても良い。ステップS16では、第2のタイマーにより、各サンプリング順の試料培地59に対し、所定の培養期間が経過した場合に、その試料培地59nについて、次のステップS17を実施する。培養期間に達しない場合は、ステップS15の雑菌類の培養を培養室部58において維持する。
【0033】
所定の培養期間が経過した試料培地59nは、ステップS17で、搬送部57bにより培養保管部58から撮影部53へ移送されて、撮影部53により培地容器の試料培地59xをコロニーカウントされる。このコロニーカウンとは、一般的に行われる試料培地59の撮影画像上で、コロニー直径とコロニー数との関係を反応槽汚濁状態として判定する判定基準により、ステップS18において判定される。この判定基準は、自動分析装置機種、反応槽及びその流路容積、設置環境、イオン交換水供給設備の諸条件で、予め経験則及び装置設置時の供給水汚染経歴を基に規格特性が決定されている。この判定基準を、流路内や反応槽のヌメリ発生状況に対応させて規格特性を決定しても良く、この場合の判定では、流路内や反応槽21の汚染(雑菌付着)に対し判定される。
【0034】
ステップS18の判定で、規格範囲内であれば、ステップS21で、その結果を出力、表示して、反応槽21の恒温水はそのまま使用し続けるので、この培養・観察ユニット50の対応としては、ステップS15の始めに戻る。
【0035】
ステップS18の判定で、規格範囲外と成った場合は、ステップS19へ進めて、恒温水の状態を、その判定結果と共に「要メンテナンス」の警告を通報する。
【0036】
さらには、ステップS20で示す、純水タンク31のイオン交換水の排水、注入を行うメンテナンスを、システム制御CPU部11により、ステップS19の判定結果の「要メンテナス」通報をうけて、自動実施する制御ステップを付加しても良い。また、このステップS20のメンテナンスの実施は、自動分析業務を休止する夜間に実施するように、ステップS19の判定結果の「要メンテナス」通報を受けたシステム制御CPU部11が、自動分析装置の稼動中は待機状態に設定し、例えば、自動分析装置に対する稼動操作の終了スイッチの操作により、「メンテナンス開始」を制御する手順を実行するようにしても良い。
【0037】
本実施形態によれば、自動分析装置の装置内供給水、特に反応槽の恒温水を所定の時期にサンプリングして、この採取した試料水に含まれる雑菌類を培地に移し、装置内より増殖を加速した環境で培養した培地試料に対し、汚染状態を判定するので、実際の装置内での汚染より先行する雑菌類の汚染状況を検知することができる。この検知に基づいて、装置内供給水のメンテナンスを実施することにより、過度の流路内殺菌、恒温水交換や、恒温水交換時期遅れが無く、装置内供給水の高い品質を維持する自動分析装置を提供できる。また、汚染状況の判定基準を厳しく設定し、細菌による汚染が増悪する前にメンテナンスを実施することにより、メンテナンス頻度も軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本願実施形態を模式的に示した構成図。
【図2】本実施形態の自動分析装置の供給水部と培養・観察ユニットの機能構成を示す模式図。
【図3】本実施形態の自動分析装置の試料水の採取、培養、判定の処理を示すフローチャート。
【図4】本実施形態の資料水サンプリングの例を示すタイミングパターン。
【符号の説明】
【0039】
10・・・自動分析装置、
11・・・システム制御CPU部、
12・・・データA/D変換部、
13・・・機構部制御インターフェース(I/F)部、
14・・・結果出力部、
15・・・操作入力部、
16・・・表示部、
17・・・システムバス、
18・・・制御・データI/F部、
21・・・反応槽、
22・・・反応容器、
23・・・試薬庫、
24・・・サンプラ、
25、25a、25b・・・試薬分注プローブ、
26・・・検査試料分注プローブ、
27・・・洗浄ユニット、
28・・・多波長測光システム部、
29・・・攪拌ユニット、
30・・・供給水部、
31・・・純水タンク、
32・・・注液ポンプ、
33・・・純水注水管、
34、35・・・電磁分岐弁、
36・・・廃液タンク、
37・・・イオン交換純水器、
38・・・反応槽注排水管、
50・・・培養・観察ユニット部、
51・・・培養手段、
52・・・採取部、
53・・・撮影部、
54・・・コロニーカウンタ、
55・・・判定部、
56・・・温湿制御部、
57a、57b・・・搬送部、
58・・・培養保管部、
59、59a、58b、59n・・・試料培地。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動分析装置の反応槽内の恒温水を所定の時期にサンプリングする供給水採取手段と、
この採取手段によりサンプリングした恒温水に含まれる細菌の量を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出した細菌の量が所定の値を超えた場合に、警告を出す、または本装置の測定動作を停止させる制御手段と、
を具備することを特徴とする自動分析装置。
【請求項2】
前記供給水採取手段の恒温水のサンプリングは、吸入位置と吐出位置を変更したシステム制御プログラムを実行する自動分析装置の制御CPUにより、試薬分注プローブ或いは検査試料分注プローブが、吸入或いは吐出することで行うことを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項3】
恒温水の前記サンプリングのタイミングは、複数の採取タイミングを組み合せた少なくも1つのサンプリングタイミングパターンの選択を指示して、設定することを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。
【請求項4】
前記検出手段は、所定の高温度と高湿度により、雑菌増殖を加速する培養環境に前記サンプリングした恒温水を設置する培養手段を具備していることを特徴とする請求項1記載の自動分析装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2009−25174(P2009−25174A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−189196(P2007−189196)
【出願日】平成19年7月20日(2007.7.20)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】