説明

自動分析装置

【課題】洗浄液によるプローブの洗浄をより効率的に行うことが可能となる。
【解決手段】自動分析装置100は、サンプルと試薬とを反応させる反応容器31a,31bと、試料容器11a,11bに収容されたサンプルを吸引して反応容器31a,31bに吐出するサンプルプローブ15と、反応容器31a,31bにおけるサンプルと試薬との反応の度合いを測定する測光ユニット34と、洗浄液を送出する少なくとも1つのポンプ16と、ポンプ16から送出される洗浄液を流す流路を形成する流路形成ユニット18と、洗浄液の流れの抵抗となるべく流路に設けられた貫通孔183と、流路を介して流れてきた洗浄液をサンプルプローブ15へと噴射してサンプルプローブ15を洗浄する洗浄ユニット17とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液や尿などのサンプル(試料)に試薬を混合した混合液の性質に基づいて上記のサンプルを分析する自動分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の自動分析装置は、生化学測定と免疫測定との複合装置となっている。そして、免疫測定には、サンプル間キャリーオーバーを例えば0.1ppmといった程度まで十分に低減できる性能仕様が要求されている。そしてこの仕様を確保するためには、サンプルプローブの洗浄がとても重要とされている。
【0003】
従来の自動分析装置は、サンプルプローブの先端に洗浄水を噴射することによってサンプルプローブを洗浄する機構を備えている。
【特許文献1】特開2001−133466号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ポンプから送出される洗浄水は脈動しているため、噴射口から噴射される洗浄水が暴れ、洗浄水が安定していない。
【0005】
また、複数の噴射口から洗浄水を噴射してサンプルプローブの洗浄を行う場合、洗浄水を噴射口から吐出後、重力により水が逆流し、気泡が混入してしまい、気泡の大きさが噴射口毎に異なることにより、噴射口から噴射される洗浄水の勢いに差が生じてしまう。
【0006】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、洗浄液の噴射により効率的にプローブを洗浄可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様による自動分析装置は、サンプルと試薬とを反応させる反応容器と、容器に収容されたサンプルまたは試薬を前記容器から吸引して前記反応容器に吐出するプローブと、前記反応容器における前記サンプルと前記試薬との反応の度合いを測定する測定手段と、洗浄液を送出する送出手段と、前記送出手段から送出される前記洗浄液を流す流路を形成する流路形成手段と、前記洗浄液の流れの抵抗となるべく前記流路に設けられた抵抗手段と、前記流路を介してそれぞれ流れてきた洗浄液を前記プローブへと噴射して前記プローブを洗浄する洗浄手段とを備えた。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、洗浄液によるプローブの洗浄をより効率的に行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る自動分析装置について説明する。
【0010】
図1は本実施形態に係る自動分析装置100の一部の構成を示す斜視図である。
【0011】
この自動分析装置100は、サンプル部1、試薬部2および反応部3を含む。
【0012】
サンプル部1は、試料容器11a,11b、サンプラ12、ラック13、アーム14、サンプルプローブ15、ポンプ16、洗浄ユニット17、流路形成ユニット18およびポンプ19を含む。
【0013】
試料容器11a,11bは、キャリブレータ、精度管理用試料、あるいは被検試料などのサンプルを収容する。試料容器11bは、小児などから採取した微量の被検試料を吸引可能に収容する。つまり試料容器11bは、試料容器11aよりも水平断面が小さく、収容された微量の被検試料の水面を試料容器11aよりも高くすることができる。
【0014】
サンプラ12は、多数のラック13をセットできる。ラック13は、複数の試料容器11a,11bを直線状に配列してセットできる。ラック13は、試料容器11a,11bの配列方向に直交する方向に沿って配列される。サンプラ12は、ラック13をその配列方向に移動させる。またサンプラ12は、サンプル吸引位置においては、ラック13をその配列方向に直交する方向にも移動させる。ラック13における試料容器11a,11bをセットする位置のそれぞれは、被検試料のセット位置に予め割り当てられており、被検試料を収容した試料容器11a,11bがこのセット位置にセットされる。
【0015】
アーム14は、回動が可能なように一端において支持されている。アーム14の他端には、サンプルプローブ15が取り付けられている。アーム14は、サンプルプローブ15を鉛直方向に移動させるために鉛直方向に移動可能である。かくしてアーム14は、サンプルプローブ15を円弧状の軌道に沿って移動させたり上下動させる。
【0016】
サンプルプローブ15は、内部に細い空洞を有していて、この空洞にアーム14の内部空間およびチューブを介してポンプ16が接続されている。サンプルプローブ15は、ポンプ16によって空洞内が負圧とされることによって、サンプルを吸引する。そしてサンプルプローブ15は、ポンプ16によって空洞内の負圧が解消されることによって、空洞内に保持していたサンプルを吐出する。サンプルプローブ15の先端には、サンプルの液面を検出するためのセンサが設けられており、サンプルプローブ15の先端がサンプルの液面から例えば2mm程度の所定の深さまで入った際に液面を検出するようになっている。
【0017】
ポンプ16は、水などの圧力伝達媒体を吸引することによってサンプルプローブ15の空洞内を負圧とし、上記の圧力伝達媒体を吐出することによってサンプルプローブ15の空洞内の負圧を解消する。
【0018】
洗浄ユニット17は、図1においてはその形状を抽象化して示している。洗浄ユニット17は、流路形成ユニット18により形成される流路を介してポンプ19から供給される洗浄液をサンプルプローブ15に噴射することによってサンプルプローブ15を洗浄する。
【0019】
試薬部2は、試薬ボトル21、試薬ラック22a,22b、アーム23a,23b,24a,24b、脚部25a,25b,26a,26bおよび試薬プローブ27a,27b,28a,28bを含む。
【0020】
試薬ボトル21は、サンプルに対して選択的に反応する試薬を収容する。
【0021】
試薬ラック22a,22bは、それぞれ複数の試薬ボトル21を収納する。試薬ラック22a,22bはそれぞれ、上面を開口したほぼ円柱状の容器である。試薬ラック22a,22bはそれぞれ、複数の試薬ボトル21を円周状に2列配列した状態で収容できる。試薬ラック22a,22bは、図1では示されていない後述する回転機構によってそれぞれ回転される。
【0022】
アーム23a,23b,24a,24bは、その一端が脚部25a,25b,26a,26bによってそれぞれ支持されている。アーム23a,23b,24a,24bの他端には、試薬プローブ27a,27b,28a,28bがそれぞれ取り付けられている。
【0023】
脚部25a,25b,26a,26bは、図1では図示されていない周知の構造の回転機構によってそれぞれ回転されることによって、アーム23a,23b,24a,24bをそれぞれ回動させる。脚部25a,25b,26a,26bは、図1においてはその一部のみが示されていて、実際には図示されているよりも長い。そして脚部25a,25b,26a,26bは、図1では図示されていない周知の構造の直線移動機構によってそれぞれに鉛直方向に直線移動される。
【0024】
試薬プローブ27a,27b,28a,28bは、アーム23a,23b,24a,24bおよび脚部25a,25b,26a,26bによって、それぞれ円弧状の軌道に沿って移動されたり、上下動される。試薬プローブ27a,27b,28a,28bは、内部に細い空洞を有していて、この空洞にアーム23a,23b,24a,24bおよび脚部25a,25b,26a,26bを介して図示しないポンプがそれぞれに接続されている。試薬プローブ27a,27b,28a,28bは、サンプルプローブ15と同様の動作により、試薬を吸引・吐出する。
【0025】
反応部3は、反応容器群31、ディスク32、撹拌ユニット33a,33b、測光ユニット34および洗浄ユニット35を含む。
【0026】
反応容器群31は、第1および第2の測定チャネルにそれぞれ割り当てられる多数ずつの反応容器31a,31bを交互に、かつ円周状に配列して形成される。反応容器31a,31bは、サンプルと試薬との混合液を収容する。
【0027】
ディスク32は、反応容器群31を回転可能に保持する。ディスク32は、反時計回りに、一定角度を4分析サイクルの間に回転する。1分析サイクルは、例えば4.5秒である。一定角度は、例えば1つずつの反応容器31a,31bに相当する角度を360度に加えた角度とする。あるいは、1つずつの反応容器31a,31bに相当する角度を360度から差し引いた角度とする。ディスク32は、時計回りに回転させるようにしてもよい。
【0028】
撹拌ユニット33aは、2つの撹拌子を備える。撹拌ユニット33aは、反応容器31a,31bの上方にそれぞれ相当する2つの撹拌位置と、これとは異なる2つの洗浄位置との間で2つの撹拌子を移動させることができる。また撹拌ユニット33aは、2つの撹拌子を鉛直方向に移動させることができる。撹拌ユニット33aは、2つの洗浄位置において2つの撹拌子をそれぞれ洗浄する機能を備える。この撹拌ユニット33aは、反応容器31a,31bに分注されたサンプルと第1の試薬とを撹拌するために使用される。
【0029】
撹拌ユニット33bは、2つの撹拌子を備える。撹拌ユニット33bは、反応容器31a,31bの上方にそれぞれ相当する2つの各半日と、これとは異なる2つの洗浄位置との間で2つの撹拌子を移動させることができる。また撹拌ユニット33bは、2つの撹拌子を鉛直方向に移動させることができる。撹拌ユニット33bは、2つの洗浄位置において2つの撹拌子をそれぞれ洗浄する機能を備える。この撹拌ユニット33bは、反応容器31a,31bに分注されたサンプルと第1の試薬と第2の試薬とを撹拌するために使用される。
【0030】
測光ユニット34は、反応容器31a,31bが測光位置を通過する時に光を照射して、透過した光から設定波長の吸光度を測定する。そして測光ユニット34は、測定した吸光度を表す信号として分析信号を生成する。
【0031】
洗浄ユニット35は、洗浄ノズルおよび乾燥ノズルを備える。洗浄ユニット35は、洗浄ノズルにより、反応容器31a,31b内の混合液を吸引するとともに洗浄する。また洗浄ユニット35は、洗浄後の反応容器31a,31b内を乾燥ノズルにより乾燥する。洗浄ユニット35で洗浄および乾燥された反応容器31a,31bは、測定に再び使用される。
【0032】
なお、図示は省略しているが、反応部3はさらに電解質測定ユニットを含む。電解質測定ユニットは、反応液を吸引し、電位を測定して反応液を測定する。
【0033】
図2は洗浄ユニット17および流路形成ユニット18の一部の具体的な構造を示す斜視図である。図3は洗浄ユニット17の一部を破断して示す図である。
【0034】
洗浄ユニット17は、その内部の空間(以下、洗浄プール17aと称する)にサンプルプローブ15の先端を挿入可能である。そして洗浄ユニット17は、サンプルプローブ15の先端に噴射口17b,17cから洗浄液を噴射することによって、サンプルプローブ15の先端を洗浄する。噴射口17b,17cは、洗浄プール17aを挟んで互いに対向して形成されており、洗浄液を図3に矢印で示すような相対する2方向からサンプルプローブ15へと噴射できる。噴射口17b,17cは、入口ノズル17d,17eのそれぞれの内部貫通孔の一方の開口である。なお、洗浄プール17aに溜まった洗浄液は、図示しない排出口より排出される。
【0035】
流路形成ユニット18は、ポンプ19から送出されて洗浄ユニット17へと供給される洗浄液の流路を形成する。流路形成ユニット18は、チューブ18a,18b,18c,18dおよびコネクタ18e,18fを含む。
【0036】
チューブ18a,18bのそれぞれの一端には、ポンプ19から送出される洗浄液が均等に分配されて送り込まれる。チューブ18aの他端には、チューブ18cの一端がコネクタ18eを介して接続される。チューブ18bの他端には、チューブ18dの一端がコネクタ18fを介して接続される。そしてチューブ18c,18dの他端には、入口ノズル17d,17eがそれぞれ挿入される。
【0037】
図4はコネクタ18e,18fの構造を一部破断して示す図である。
【0038】
図4に示すようにコネクタ18e,18fはそれぞれ、2本のチューブにそれぞれ挿入するための2つのノズル181,182を一体化した構造を持つ。そしてコネクタ18e,18fの内部にはそれぞれ、2つのノズルを通す貫通孔183が形成されている。これによりコネクタ18e,18fは、ノズル181,182が挿入される2本のチューブ同士を連結できる。貫通孔183の径は、チューブ18a,18b,18c,18dの内径よりも小さい。
【0039】
かくして、チューブ18a、コネクタ18eおよびチューブ18cと、チューブ18b、コネクタ18fおよびチューブ18dとにより、ポンプ19から送出された洗浄液を洗浄ユニット17に供給するための2つの流路がそれぞれ形成されている。
【0040】
さて、ポンプ19は洗浄液を送出する。例えば、1秒毎に5.25mlの洗浄液を送出する。このようにポンプ19から送出された洗浄液は、弁により開閉され、断続的に送出される。均等に分配されてチューブ18a,18bにそれぞれ送り込まれる。かくして、チューブ18a,18bでは、1秒ごとに2.625mlずつの洗浄液が断続的に流れる。このためチューブ18a,18bにおける洗浄液の流れには、例えば図5に示すような脈動が生じている。
【0041】
チューブ18a,18bを流れた洗浄液は、コネクタ18e,18fのそれぞれの貫通孔183を介してチューブ18c,18dに送られる。このとき、貫通孔183の径がチューブ18a,18b,18c,18dの内径よりも小さいので、脈動の衝撃が和らげられて、脈動が平滑化される。そしてこの結果、例えば図6に示すように洗浄液の流量変化が小さくなる。
【0042】
このように脈動が平滑化された洗浄液流は、チューブ18c,18dをそれぞれ介して洗浄ユニット17へと供給され、噴射口17b,17cからそれぞれサンプルプローブ15に噴射される。このとき、噴射口17b,17cからそれぞれ噴射される洗浄液の流量変化がそれぞれ低減されているから、噴射口17b,17cからそれぞれ噴射される洗浄液の脈動の位相が互いにずれていたとしても、それによる洗浄液の流量の差は小さく抑えられる。このため、噴射口17b,17cからそれぞれ噴射される洗浄液をいずれも安定的にサンプルプローブ15に当てることが可能となり、サンプルプローブ15を効率的に洗浄できる。
【0043】
ところで、洗浄液流の脈動が平滑化されるということは、洗浄液の最大流量が低下することを意味する。すなわち図5に示す平滑化前の最大流量F1maxに比べて、図6に示す平滑化後の最大流量F2maxは小さい。このため、コネクタ18e,18fにおける洗浄液流に対する抵抗が過大であると、噴射口17b,17cに到達した際の洗浄液の流量が極端に小さくなり、サンプルプローブ15を洗浄するのに十分な勢いで洗浄液を噴射することができなくなってしまう恐れがある。
【0044】
さて、貫通孔183の径がチューブ18a,18b,18c,18dの内径よりも少しでも小さければ、洗浄液流に対する抵抗が生じるから、洗浄液流の脈動を平滑化する効果は現れる。しかしながら、貫通孔183の径に対するチューブ18a,18b,18c,18dの内径の比率が小さいと脈動の振幅が十分に抑圧されず、噴射口17b,17cからそれぞれ噴射される洗浄液の流量に大きな差が生じてしまう恐れがある。また、洗浄液流の脈動を平滑化する効果の大きさは、貫通孔183の径と貫通孔183に流れ込む際の洗浄液の流量との関係によっても変化する。
【0045】
そこで、ポンプ19からチューブ18a,18bに送り込まれる洗浄液の流量、チューブ18a,18b,18c,18dの内径、ならびに噴射口17b,17cから噴射するべき洗浄液の流量などを考慮して、貫通孔183の内径を適切に設定することが望ましい。なお、この貫通孔183の内径の設定は、実験やシミュレーションなどにより行うことが考えられる。
【0046】
図7は貫通孔183の径を変化させつつ、あばれ、水滴付着および水量について観測した結果の例を示す図である。
【0047】
あばれとは、サンプルプローブ15に噴射された洗浄液のサンプルプローブ15の近辺でのあばれの度合いを示す。水滴付着とは、サンプルプローブ15の側面への洗浄液の付着の度合いを示す。水量とは、噴射口17b,17cから噴射される洗浄液の量を示す。図7に示される貫通孔183の径d1〜d9および洗浄液の水量V1〜V4の大小関係はd1>d2>d3>d4>d5>d6>d7>d8>d9、V1>V2>V3>V4となる。また、水量は、貫通孔183の径が、d9mm、d8mm、d7mmおよびd6mmであるときにのみ測定している。
【0048】
尚、図7に示す観測は、ポンプ19からチューブ18a,18bに送り込まれる洗浄液の流量およびチューブ18a,18b,18c,18dの内径を一定にして行うものとする。
【0049】
貫通孔183の径がd4以上であるときには、あばれ、水滴付着ともに大きく、コネクタ18e,18fによる洗浄液流の脈動を平滑化する作用が不十分であると考えられる。しかし、貫通孔183の径がd5以下になると、あばれが減少している。さらに、貫通孔183の径がd6以下になると水滴付着も減少している。しかしながら、貫通孔183の径が小さくなるにつれて水量が低下している。
【0050】
このような観測結果に基づき、例えばv1の水量を必要とするならば、貫通孔183の径をd6とすれば良いことになる。もちろん、水量をもっと減らしても良いのならば、貫通孔183の径をさらに小さくした方が、あばれおよび水滴付着をさらに低減できて好ましい。
【0051】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
【0052】
(1) コネクタ18e,18fを設ける代わりに、一部で内径が小さくなるチューブを採用しても良い。
【0053】
(2) 上記のようなサンプルプローブ15の洗浄のための機構を、試薬プローブ27a,27b,28a,28bの全てまたは一部の洗浄のために用いても良い。この場合、試薬プローブ27a,27b,28a,28bのうちの対象となるプローブの円弧状の軌道の下方に洗浄ユニット17を配置すれば良い。
【0054】
(3) 洗浄ユニットは、1つのみまたは3つ以上の噴射口から噴出した洗浄液を洗浄対象となるプローブの先端に噴射する構造であっても良い。もちろん、流路形成ユニットは
1つのみの噴射口に、あるいは3つ以上の噴射口のそれぞれに洗浄液を供給するための1つまたは3つ以上の流路を形成すれば良く、コネクタもこの1つの流路または3つ以上の流路のそれぞれに設けられれば良い。
【0055】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動分析装置100の一部の構成を示す斜視図。
【図2】図1中の洗浄ユニット17および流路形成ユニット18の一部の具体的な構造を示す斜視図。
【図3】図2中の洗浄ユニット17の一部を破断して示す図。
【図4】図2中のコネクタ18e,18fの構造を一部破断して示す図。
【図5】図2中のチューブ18a,18bにおける洗浄液流における脈動を示す図。
【図6】図2中のチューブ18c,18dにおける洗浄液流における脈動を示す図。
【図7】貫通孔183の径に対応するあばれ、水滴付着および水量の例を示す図。
【符号の説明】
【0057】
1…サンプル部、2…試薬部、3…反応部、11a,11b…試料容器、12…サンプラ、13…ラック、14…アーム、15…サンプルプローブ、16…ポンプ、17…洗浄ユニット、17a…洗浄プール、17b,17c…噴射口、17d,17e…入口ノズル、18…流路形成ユニット、18a,18b,18c,18d…チューブ、18e,18f…コネクタ、181,182…ノズル、183…貫通孔、19…ポンプ、21…試薬ボトル、22a,22b…試薬ラック、23a,23b,24a,24b…アーム、25a,25b,26a,26b…脚部、27a,27b,28a,28b…試薬プローブ、31…反応容器群、31a,31b…反応容器、32…ディスク、33a,33b…撹拌ユニット、34…測光ユニット、35…洗浄ユニット、100…自動分析装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプルと試薬とを反応させる反応容器と、
容器に収容されたサンプルまたは試薬を前記容器から吸引して前記反応容器に吐出するプローブと、
前記反応容器における前記サンプルと前記試薬との反応の度合いを測定する測定手段と、
洗浄液を送出する送出手段と、
前記送出手段から送出される前記洗浄液を流す流路を形成する流路形成手段と、
前記洗浄液の流れの抵抗となるべく前記流路に設けられた抵抗手段と、
前記流路を介してそれぞれ流れてきた洗浄液を前記プローブへと噴射して前記プローブを洗浄する洗浄手段とを具備したことを特徴とする自動分析装置。
【請求項2】
前記流路形成手段は、前記流路を、互いに内径が等しい2つのチューブと、前記2つのチューブを前記チューブの内径よりも小さな形の通路により連通させるコネクタとをそれぞれ含んで形成することを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項3】
前記プローブは、前記サンプルおよび前記試薬をそれぞれ吸引、吐出する第1および第2のプローブを含み、前記洗浄手段は前記洗浄液を前記第1のプローブに噴射することを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−175441(P2010−175441A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−19674(P2009−19674)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【出願人】(594164531)東芝医用システムエンジニアリング株式会社 (892)
【Fターム(参考)】