説明

自動分析装置

【課題】装置を大型化することなく、複数の項目の検査を高精度かつ低コストで行うことができる自動分析装置を提供する。
【解決手段】測光機構70およびフロー系分析機構40a,40bの複数の項目の検査機構を有する自動分析装置1は、共通ディスク(反応および前処理兼用ディスク)20を備え、この共通ディスク20には、共通ディスク20に固定された固定容器21と、着脱可能に設けられたディスポーザブル容器22とが配置される。これにより、装置のコンパクト化を図りつつ、固定容器21を洗浄して使い回す高精度の容器とし、ディスポーザブル容器22を使い捨ての低コストの容器として検査項目に応じて使い分けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は血液等の成分を自動的に分析する自動分析装置に関し、特に生化学検査、免疫血清検査、血液凝固検査等の複数の項目の検査を行う装置に適用して有効な技術である。
【背景技術】
【0002】
従来、臨床検査は、免疫血清検査、血液凝固検査等の各検査が、専用の装置で別々に実施され、装置間の検体移動、各装置への検体セット、分析依頼操作、出力結果のまとめ等の複数の業務を実施する必要があり、効率が悪かった。そのため、一連の検査をより一層効率的に実施することで、検査の省力化、検査報告の迅速化、検査装置の集約による小型化が望まれている。
【0003】
これらの要求を考慮して、生化学検査、免疫血清検査、血液凝固検査等の複数の項目の検査を同じ装置内で行えるようにしたものが知られている。そのような装置においても、より構成を単純にするための提案がされており、例えば、特許文献1では、生化学および免疫血清検査を行う第1の検査機構と免疫凝固検査を行う第2の検査機構とから構成された装置が提案されている。特許文献2では、コマ送り操作によって多数の反応容器を順次移動させ、往復動操作の際に各試料に応じた測光間隔で光強度を算出する検査方法が提案されている。
【0004】
また、臨床検査では、検体(試料)希釈、HbA1cの溶血、免疫血清検査における抗原抗体反応のB/F分離などの種々の前処理が必要である。これらの前処理は各検査の専用機内で行われることが多いため、前処理と分析とを1台の装置で行うためには、例えばモジュラー方式のように、個々に独立性を保った専用機を検体ラック搬送ラインで接続して運用する。このモジュラー方式は、様々な専用機を概ね自由に接続でき、分析の多様性への対応のしやすさ、処理能力の高さの点で優れている一方、装置の大型化や装置価格が高くなるなどの問題がある。
【0005】
したがって、これらの多様な分析を1台の装置で行うためには、各検査の前処理を共通に行う前処理ディスクがあると便利であるが、この前処理ディスクの他に、検査項目毎の反応ディスクがあると、装置が大型化してしまう問題がある。
【0006】
これらの問題点を考慮して、近年では、複数の項目の検査が行えるのみならず、試料と試薬との反応を行う反応ディスクで前処理も併せて行えるようにした多目的ディスクを備えた装置が市販されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−13151号公報
【特許文献2】特開2001−27639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1および2の提案は、いずれも前処理を別装置で行うものであり、前処理を含めた装置構成を単純化することはできない。
【0009】
また、上述の近年市販された多目的ディスクを備えた装置では、ディスポーザブルの容器を、使い捨ておよび使い回しの双方で使用している。そのため、使い回した場合には高精度な比色分析で投光面の面精度が十分でなくなるし、使い捨てとした場合には使い回しできるように面精度を向上させる加工がしてある分だけコストが高くなる問題がある。
【0010】
ここで、生化学検査用の反応ディスクの使い回し反応容器にて前処理を行う装置は存在するが、複数の項目の検査には対応していない。
【0011】
したがって、複数の項目の検査に対応する装置の多目的ディスクに、洗浄して使い回す高精度の容器と、使い捨ての低コストの容器とを備えることが望まれていた。
【0012】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置を大型化することなく、複数の項目の検査を高精度かつ低コストで行うことができる自動分析装置を提供することにある。
【0013】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0015】
すなわち、本発明の自動分析装置は、試料と試薬との反応および/または前処理液による前記試料の前処理を行う容器と、この容器が配置された反応および前処理兼用ディスクと、前記容器に前記試料を分注する試料分注機構と、前記反応に基づく複数の項目の検査機構とを有する自動分析装置であって、前記反応および前処理兼用ディスクは、前記容器として、前記反応および前処理兼用ディスクに固定された固定容器と、前記反応および前処理兼用ディスクに着脱可能に設けられたディスポーザブル容器とが配置される。
【発明の効果】
【0016】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0017】
すなわち、複数の項目の検査機構を有する自動分析装置の反応および前処理兼用ディスクに、固定容器と、着脱可能に設けられたディスポーザブル容器とを配置したので、固定容器を洗浄して使い回す高精度の容器とし、ディスポーザブル容器を使い捨ての低コストの容器として検査項目に応じて使い分けられる。これにより、装置を大型化することなく、複数の項目の検査を高精度かつ低コストで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の自動分析装置の一実施の形態の概略を示す概略平面図である。
【図2】図1の自動分析装置における試料、前処理液、試薬およびディスポーザブル容器の流れを示す図である。
【図3】(a)〜(c)は、図1の自動分析装置における動作の流れを説明する説明図である。
【図4】(a)〜(c)は、図1の自動分析装置における動作の流れを説明する説明図である。
【図5】(a)〜(c)は、図1の自動分析装置における動作の流れを説明する説明図である。
【図6】他の試料分注機構を適用した自動分析装置の一実施の形態の概略を示す概略平面図である。
【図7】共通ディスクの基本サイクルを説明する説明図である。
【図8】Aサイクルにおける共通ディスクの回転動作を説明する説明図である。
【図9】(a)、(b)は、Bサイクルにおける共通ディスクの回転動作を説明する説明図である。
【図10】(a)〜(d)は、図7の基本サイクルで最短サイクルとした場合の動作の例を説明する説明図である。
【図11】容器が20個配置された場合の共通ディスクの回転動作の例を示す図である。
【図12】容器が20個配置された場合の共通ディスクの回転動作の例を示す図である。
【図13】容器が20個配置された場合の共通ディスクの回転動作の例を示す図である。
【図14】(a)は洗浄による使用をする場合の試料分注プローブの要部を示す要部側面図であり、(b)はディスポーザブルチップを使用する場合の試料分注プローブの要部を示す要部側面図である。
【図15】(a)〜(h)は、洗浄による使用をする場合の試料分注プローブの動作の流れを説明する説明図である。
【図16】(a)〜(h)は、ディスポーザブルチップを使用する場合の試料分注プローブの動作の流れを説明する説明図である。
【図17】(a)〜(c)は、ディスポーザブルチップを使用する場合の試料分注プローブの動作の流れを説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは原則として同一の符号を付すようにし、その繰り返しの説明は可能な限り省略するようにしている。
【0020】
図1は本発明の自動分析装置の一実施の形態の概略を示す概略平面図であり、図2は図1の自動分析装置における試料、前処理液、試薬およびディスポーザブル容器の流れを示す図である。なお、図1および図2では、試料分注機構の図示は理解の便宜のために敢えて省略している。また、制御部、表示部、入力部および記憶部の図示は、いずれの図でも敢えて省略している。
【0021】
図1に示すように、自動分析装置1は、試料ディスク10と、共通ディスク(反応および前処理兼用ディスク)20と、生化学検査用試薬ディスク30と、複数の項目の検査機構としてのフロー系分析機構40a,40bと、前処理液およびフロー系分析試薬容器収納部(以下、前処理液容器等収納部)50と、ディスポーザブル容器収納部60とを備えている。
【0022】
試料ディスク10は、試料を保持する試料容器11が、外周10a側と中心10b側とに所定間隔でそれぞれ配置されている。
【0023】
共通ディスク20は、試料ディスク10の側方に設けられており、試料と試薬との反応および前処理液による試料の前処理の双方を行うようになっている。なお、本発明において前処理という場合には、試料の希釈も含む。
【0024】
共通ディスク20は、外周20a側に、複数の項目の検査機構の1つとしての生化学検査用の測光機構(検査機構)70と、容器洗浄機構80と、図示は省略しているが試料を前処理液または試薬と攪拌する攪拌機構とが設けられている。測光機構70は、同様に図示はしないが、容器内の反応液を分析する分析光を照射する光源や、反応液を透過した分析光を分光して検出する検出器等を備えている。なお、測光機構70は、生化学以外の項目の検査に使用してもよい。
【0025】
共通ディスク20の周方向に沿っては、この共通ディスク20に固定された固定容器21と、着脱可能に設けられたディスポーザブル容器22とが交互に配置されている。固定容器21は容器洗浄機構80での洗浄により使い回され、ディスポーザブル容器22は使い捨てされるようになっている。
【0026】
固定容器21としては、比色分析に対応して面精度が高くなっている公知の容器を使用することができ、ディスポーザブル容器22としても、公知のものを使用することができる。なお、固定容器21およびディスポーザブル容器22は、図示の例では、制御を容易にする観点から交互に配置しているが、例えば、2個おきにディスポーザブル容器22を配置する等の規則的な配置であればよい。また、配置する容器の個数も、必要に応じて適宜増減することができる。
【0027】
共通ディスク20の内周20b側には、生化学検査用試薬ディスク30が設けられている。生化学検査用試薬ディスク30は、周方向に沿って生化学検査用の第1の試薬と第2の試薬とを1つの容器で保持する生化学検査用試薬カセット31が配置されている。これにより、第1の試薬と第2の試薬とを別々に管理する必要がなくなる。ただし、第1の試薬および第2の試薬は、試験管等の容器により別々に保持してもよい。また、生化学検査用試薬ディスク30は、自動分析装置1中の他の位置に設けてもよい。さらに、生化学検査用試薬ディスク30および生化学検査用試薬カセット31は、他の項目の検査用試薬を保持してもよい。
【0028】
フロー系分析機構40a,40b、前処理液容器等収納部50およびディスポーザブル容器収納部60は、共通ディスク20よりも装置前方側に設けられている。
【0029】
フロー系分析機構40a,40bは、免疫血清検査、血液凝固検査、電解質検査等のフロー系分析として公知の検査を、依頼項目に応じて適宜選択して行うことができる。フロー系分析機構の数は、依頼項目に応じて適宜増やしてもよいし、減らしたりなくしてもよい。これにより、装置のさらなるコンパクト化を図ることができる。
【0030】
前処理液容器等収納部50に収納される容器51は、言うまでもないが、前処理を行う際には前処理液が、フロー系分析を行う場合には対応するフロー系分析試薬が、それぞれ保持されるようになっている。
【0031】
ディスポーザブル容器収納部60に収納されるディスポーザブル容器22は、ディスポーザブル容器移送機構(図1では図示せず)により、共通ディスク20のディスポーザブル容器22と適宜交換できるようになっている。
【0032】
以上により、自動分析装置1では、図2に示す矢印L〜Lのように、試料ディスク10、生化学検査用試薬ディスク30および前処理液容器等収納部50の各容器から、共通ディスク20の固定容器21またはディスポーザブル容器22への試料、試薬および前処理液の分注の流れが構成されるようになっている。また、ディスポーザブル容器収納部60から、共通ディスク20へのディスポーザブル容器22の移送の流れが構成されるようになっている。
【0033】
つづいて、自動分析装置1の動作の流れを、生化学検査において前処理が必要な場合を例にとって説明する。図3(a)〜(c)、図4(a)〜(c)および図5(a)〜(c)は、この順に図1の自動分析装置における動作の流れを説明する説明図である。
【0034】
まず、図3(a)に示すように、実際の自動分析装置1は、試料分注機構15と、第1の試薬分注機構35と、第2の試薬分注機構45と、ディスポーザブル容器移送機構65とをさらに備えている。
【0035】
試料分注機構15は、試料分注アーム16と、装置の幅方向つまり水平方向(第1の方向)に沿って設けられた水平レール(第1のガイド部材)17と、装置の奥行き方向(第1の方向と直交する第2の方向)に沿って設けられた鉛直レール(第2のガイド部材)18とを備えた、いわゆるXYレール式の分注機構である。これにより、試料分注機構15は、共通ディスク20上のいずれの位置にある容器に対しても任意に近づいて試料を分注することができる。なお、ここでは水平方向に直交することを「鉛直」と表現している。
【0036】
水平レール17は、装置の後方端において試料ディスク10から共通ディスク20にかけて設けられている。鉛直レール18は、水平レール17から装置内方に向けて延びて取り付けられており、この水平レール17上を摺動する。試料分注アーム16は、鉛直レール18に取り付けられており、この鉛直レール18上を摺動する。つまり、試料分注アーム16は、鉛直レール18を介して水平レール17により水平方向への移動が、鉛直レール18により直接に奥行き方向への移動が、それぞれガイドされるようになっている。
【0037】
第1の試薬分注機構35、第2の試薬分注機構45およびディスポーザブル容器移送機構65は、試料分注機構15と同様に、いずれもXYレール式の分注機構である。
【0038】
第1の試薬分注機構35は、第1の試薬分注アーム36と、共通ディスク20を挟んだ水平方向両端に設けられた鉛直レール37a,37bと、この鉛直レール37a,37b間に架設された水平レール38とからなり、水平レール38が鉛直レール37a,37b上を、第1の試薬分注アーム36が水平レール38上を摺動する。なお、鉛直レール37bは、ディスポーザブル容器移送機構65と共用するために、鉛直レール37aより装置前方側に長く形成されている。
【0039】
第2の試薬分注機構45は、鉛直レール37a,37bを第1の試薬分注機構35と共用しており、第2の試薬分注アーム46と、鉛直レール37a,37b間に架設された水平レール48とを備えている。そして、第1の試薬分注機構35と同様に、水平レール48が鉛直レール37a,37b上を、第2の試薬分注アーム46が水平レール48上を摺動する。第2の試薬分注機構45は、前処理液分注機構としても機能するようになっており、これにより装置のさらなるコンパクト化を図ることができる。
【0040】
ディスポーザブル容器移送機構65は、先端でディスポーザブル容器22を把持する容器把持アーム66と、鉛直レール37bから延びて取り付けられた水平レール68とを備えており、水平レール68が鉛直レール37b上を、容器把持アーム66が水平レール68上を摺動する。
【0041】
これらの機構を備えた自動分析装置1は、前処理が必要な生化学検査が開始されると、試料分注機構15の試料分注アーム16が、水平レール17および鉛直レール18により試料ディスク10の試料容器11上に移動し、試料容器11内の試料を吸引する。
【0042】
試料吸引後、図3(b)に示すように、試料分注アーム16が、共通ディスク20のディスポーザブル容器22上に移動し、このディスポーザブル容器22内に試料を吐出する。
【0043】
試料吐出後、図3(c)に示すように、共通ディスク20が時計回り(図中矢印参照)に回転して試料(図中の黒塗りの位置であり、理解の便宜のために移動前と移動後双方の位置を黒塗りにしてある。)が移動する。また、第2の試薬分注機構45の第2の試薬分注アーム46が、鉛直レール37a,37bおよび水平レール48により、前処理液容器等収納部50の容器51上に移動し、容器51内の前処理液を吸引する。
【0044】
試料移動および前処理液吸引後、図4(a)に示すように、第2の試薬分注アーム46が、共通ディスク20の試料の入ったディスポーザブル容器22上に移動し、このディスポーザブル容器22内に前処理液を吐出する。
【0045】
前処理液吐出後、前処理が済むと、図4(b)に示すように、共通ディスク20が時計回り(図中矢印参照)に回転して前処理済み試料が移動する。なお、図示の例では、第2の試薬分注機構45がフロー系分析機構40aの方向に移動する。
【0046】
前処理済み試料移動後、図4(c)に示すように、試料分注アーム16が、前処理済み試料の入ったディスポーザブル容器22上に移動し、このディスポーザブル容器22内の前処理済み試料を吸引する。
【0047】
前処理済み試料吸引後、図5(a)に示すように、試料分注アーム16が、前処理済み試料の入ったディスポーザブル容器22と反時計回りで隣り合う固定容器21上に移動し、この固定容器21に前処理済み試料を吐出する。
【0048】
前処理済み試料吐出後、図5(b)に示すように、共通ディスク20が時計回り(図中矢印参照)に回転して固定容器21の前処理済み試料(図中の黒塗りの位置であり、理解の便宜のために移動前と移動後双方の位置を黒塗りにしてある。)が移動する。
【0049】
また、第1の試薬分注機構35の第1の試薬分注アーム36が、鉛直レール37a,37bおよび水平レール38により、生化学検査用試薬ディスク30の生化学検査用試薬カセット31上に移動し、この生化学検査用試薬カセット31内の第1の試薬を吸引する。なお、第1の試薬分注アーム36は、その移動量を少なくするため、共通ディスク20の内周20b縁を介して前処理済み試料の入った固定容器21と対向する生化学検査用試薬カセット31から第1の試薬を吸引する。
【0050】
前処理済み試料移動および第1の試薬吸引後、図5(c)に示すように、第1の試薬分注アーム36が、前処理済み試料の入った固定容器21上に移動し、この固定容器21に第1の試薬を吐出する。第1の試薬吐出後、必要に応じて図示のように第2の試薬分注アーム46が生化学検査用試薬カセット31上に移動する。
【0051】
第2の試薬分注アーム46の移動後、図示は省略するが、第2の試薬を吸引してから、前処理済み試料および第1の試薬が入った固定容器21上に移動し、この固定容器21に第2の試薬を吐出する。なお、第2の試薬の分注は、通常第1の試薬吐出から約5分経過後に行われる。
【0052】
以上により、試料と第1の試薬および必要に応じて第2の試薬との反応後の反応液が、共通ディスク20の回転により測光機構70に移動して分析される。分析終了後は、固定容器21は、容器洗浄機構80により洗浄される。また、ディスポーザブル容器22は、ディスポーザブル容器移送機構65の容器把持アーム66によりディスポーザブル容器収納部60に移送された後、これに廃棄される。
【0053】
前処理が試料希釈である場合には、試料間のコンタミネーションの虞がないため、当初から試料を固定容器21に分注してもよい。
【0054】
前処理の必要がない生化学検査では、図3(b)で試料をディスポーザブル容器22ではなく、固定容器21に吐出することと、図3(c)〜図5(a)で示した動作がないこと以外は、概ね前処理が必要な生化学検査と同様の動作をする。
【0055】
免疫血清検査等のフロー系分析では、図3(a)〜図4(a)の動作が、前処理液の代わりにフロー系試薬を分注すること以外は、前処理が必要な生化学検査と同様である。そして、試料とフロー系試薬との反応後、反応液がフロー系分析機構40a,40bに吸引される。
【0056】
自動分析装置1において、試料分注機構15は、共通ディスク20上のいずれの位置にある容器に対しても任意に近づいて試料を分注することができれば、他の公知の機構を適用してもよい。図6は、他の試料分注機構を適用した自動分析装置の一実施の形態の概略を示す概略平面図である。
【0057】
図6に示す試料分注機構25は、共通ディスク20の中心に回転軸25aを備え、先端から順に第1の関節25bと第2の関節25cとを有する多関節アームである。つまり、試料分注機構25は、第1の関節25bが第2の関節25cとの接合部25dを回転軸として伸縮するとともに、第2の関節25cが回転軸25aを中心に回転するので、任意の容器に近づいて試料を分注することができる。なお、本発明の自動分析装置1では、制御がしやすい観点から、図1〜図5で示した試料分注機構15および図6で示した試料分注機構25を適用することが好ましい。
【0058】
また、自動分析装置1は、図示の例では、第2の試薬分注機構45を前処理液分注機構として兼用しているが、これに限らず、第1の試薬分注機構35を前処理液分注機構として兼用してもよいし、双方の試薬分注機構を適宜前処理液分注機構として兼用してもよい。
【0059】
つづいて、前処理を行う場合の共通ディスク20の回転動作について説明する。図7は共通ディスクの基本サイクルを説明する説明図、図8はAサイクルにおける共通ディスクの回転動作を説明する説明図、図9(a)、(b)はBサイクルにおける共通ディスクの回転動作を説明する説明図である。図10(a)〜(d)は図7の基本サイクルで最短サイクルとした場合の動作の例を説明する説明図であり、図11〜図13は容器が20個配置された場合の共通ディスクの回転動作の例を示す図である。なお、図8、図9および図11〜13では、共通ディスクの配置については理解の便宜のために敢えて適宜省略ないしは変更している。
【0060】
図7に示すように、共通ディスクの動作は、前処理動作を行うAサイクルと、分析部への再サンプリング(前処理済み試料分注)動作を行うBサイクルとを組み合わせて基本サイクルとする。AサイクルとBサイクルは、それぞれ独立して制御されるが、サイクル時間を同じくし、これにより前処理の動作タイミングと分析部への動作タイミングとを共通化する。なお、図7の例では、Aサイクルの後に2つのBサイクルが入っているが、Aサイクル後のBサイクルの数は、検査項目や試料数等に応じて適宜変更してもよい。
【0061】
図8に示すように、Aサイクルでは、サンプリング(試料分注)、前処理液分注、攪拌および洗浄を各々1サイクル中で行う。共通ディスク20は、例えばディスポーザブル容器N個分等の、配置された容器数に1を足した数と共通の因数となるステップにより規則的に一方向に回転する。
【0062】
Bサイクルは、Aサイクルで攪拌までの前処理の一連の動作が終了し、再サンプリングされるサンプルが準備できた段階で動作する。図9に示すように、Bサイクルでは、次に再サンプリングされる容器が共通ディスク20のどの位置にあっても、再サンプリング位置に移動する。この場合の移動距離は自由であるが、共通ディスク20は、図9(a)に示した時計回りの回転、図9(b)に示した反時計回りの回転のいずれをも選択することができるようにし、移動する距離や時間を短縮することができる。
【0063】
前処理において放置や一定時間の加温を要しない場合には、共通ディスクは、例えば図10に示すような手順で試料に対して動作する。
【0064】
まず、図10(a)に示すように、最初のAサイクルで最初の試料(試料1)をサンプリングするためのディスポーザブル容器がセットされ、次のAサイクルで試料1がサンプリングされる。
【0065】
3回目のAサイクルでは、試料1に前処理液が分注されるとともに、図10(b)に示すように、試料1につづく試料2をサンプリングするためのディスポーザブル容器がセットされる。なお、2回目のAサイクルでは、固定容器が容器セット位置にあるため、ディスポーザブル容器がセットされない。
【0066】
4回目のAサイクルでは、試料1が攪拌されるとともに、試料2がサンプリングされる。また、試料1は、このAサイクルにつづく2つのBサイクルで再サンプリングがされる。そして、図示の例では、6つの生化学検査項目があるため、次およびその次の基本サイクルの2つのBサイクルでも再サンプリングがされる。
【0067】
5回目のAサイクルでは、試料2に前処理液が分注されるとともに、図10(c)に示すように、試料2につづく試料3をサンプリングするためのディスポーザブル容器がセットされる。6回目のAサイクルでは、試料2が攪拌されるとともに、試料3がサンプリングされる。このAサイクルにつづくBサイクルでは、試料1の再サンプリングが行われているため、試料2の再サンプリングは行われず、次以降の基本サイクルのBサイクルで行われる。
【0068】
7回目のAサイクルでは、試料3に前処理液が分注されるとともに、図10(d)に示すように、試料3につづく試料4をサンプリングするためのディスポーザブル容器がセットされる。
【0069】
このようにして、順次サンプリング、前処理液分注、攪拌および再サンプリングを繰り返して行く。なお、図10は最短サイクルの場合の例であり、各分注機構の重なりやキャリーオーバーの回避等のために、適宜空きサイクルを設けてもよい。
【0070】
例えば、共通ディスク20に固定容器およびディスポーザブル容器を合わせて20個交互に配置した場合には、共通ディスク20は図11〜図13に示すように回転動作する。なお、図11〜図13では、奇数番号が付いた円状の容器はディスポーザブル容器を、偶数番号が付いた方形状の容器は固定容器を表わしている。
【0071】
まず、図11に示すように、Aサイクルのタイミングで、共通ディスク20が容器3つ分、反時計回りに回転し、gの位置でセットされた1の番号が付いたディスポーザブル容器22が、aの位置でサンプリングされる。
【0072】
次に、図12に示すように、共通ディスク20がさらに容器3つ分、反時計回りに回転し、bの位置で前処理液が分注される。
【0073】
そして、共通ディスク20がさらに容器3つ分、反時計回りに回転し、cの位置で前処理液が攪拌された後、図13に示すように、Bサイクルのタイミングで、共通ディスク20がdの位置まで回転し、この位置で1の番号がついたディスポーザブル容器から、隣の2の番号がついた固定容器に再サンプリングされる。このとき、フロー系分析では、bの位置でフロー系試薬が分注され、dの位置でフロー系分析機構40a,40bに再サンプリングされる。なお、図13では、15の番号がついたディスポーザブル容器にも、既に試料が分注された状態となっている。
【0074】
再サンプリング終了後は、再び次のAサイクルのタイミングで、固定容器はe,f,hの洗浄機構の位置で、試料吸引、洗浄液吐出、洗浄が順に行われ、ディスポーザブル容器は廃棄される。
【0075】
ところで、先に述べた試料分注機構15の試料分注アーム16には、試料分注プローブが保持されている。この試料分注プローブは、洗浄による使用と、ディスポーザブルチップの使用とができるようになっている。
【0076】
図14(a)は洗浄による使用をする場合の試料分注プローブの要部を示す要部側面図であり、(b)はディスポーザブルチップを使用する場合の試料分注プローブの要部を示す要部側面図である。図15(a)〜(h)は洗浄による使用をする場合の試料分注プローブの動作の流れを説明する説明図、図16(a)〜(h)および図17(a)〜(c)はディスポーザブルチップを使用する場合の試料分注プローブの動作の流れを説明する説明図である。なお、これらの図では、理解の便宜のため全てを実線で表わす。
【0077】
図14(a)に示すように、試料分注プローブ19は、先端に露出するプローブ本体19aと、これを保護するプローブガード19bとを備えており、洗浄による使用をする場合には、プローブ本体19aより試料を吸引および吐出するようになっている。
【0078】
図14(b)に示すように、プローブガード19bには、ディスポーザブルチップ90が着脱可能に取り付けられるようになっている。ディスポーザブルチップ90は、プローブガード19bの径と同径のスリット状に形成されたプローブ挿入部91と、このプローブ挿入部91の両端に肉厚に形成されたプローブ保持部92と、プローブ挿入部91から先端に傾斜状に細くなるように延びる試料保持部93とを備えている。
【0079】
ディスポーザブルチップ90は、プローブ挿入部91がプローブガード19bの径と同径に形成されるとともに、プローブ保持部92がプローブガード19bの両端で当接するので、プローブガード19bから抜け落ちることなく取り付けることができる。そして、プローブ保持部92が肉厚に形成されているので、基端から先端方向に押し込むことで容易に外すことができる。
【0080】
図15(a)に示すように、洗浄による使用時に試料12を分注するに際しては、まず、試料分注プローブ19が試料12の入った試料容器11上に移動する。試料分注プローブ19の移動後、図15(b)に示すように、試料分注プローブ19は下降し、プローブ本体19aが試料容器11内の試料12に入り込んで吸引する。試料吸引後、図15(c)に示すように、試料分注プローブ19は上昇する。
【0081】
試料分注プローブ19の上昇後、図15(d)に示すように、試料分注プローブ19は、図示の例では固定容器21上に移動する。試料分注プローブ19の移動後、図15(e)に示すように、試料分注プローブ19は下降し、固定容器21内に入り込んで試料12を吐出する。試料吐出後、図15(f)に示すように、試料分注プローブ19は上昇する。
【0082】
試料分注プローブ19の上昇後、図15(g)に示すように、プローブ洗浄機構85に移動する。試料分注プローブ19の移動後、図15(h)に示すように、プローブ洗浄機構85の洗浄液吐出部86より洗浄液が吐出され、プローブ本体19aが洗浄される。そして、洗浄後は、再び試料容器11上に試料分注プローブ19が移動し、同じ動作が繰り返される。なお、プローブ洗浄機構85は、図1〜図6で示した自動分析装置1にあるが、これらの図では省略している。
【0083】
また、図16(a)に示すように、ディスポーザブルチップ90使用時に試料12を分注するに際しては、まず、試料分注プローブ19が、チップ供給ボード95に載置されたディスポーザブルチップ90上に移動する。試料分注プローブ19の移動後、図16(b)に示すように、試料分注プローブ19は下降し、ディスポーザブルチップ90を装着する。ディスポーザブルチップ90の装着後、図16(c)に示すように、試料分注プローブ19は上昇する。
【0084】
試料分注プローブ19の上昇後、図16(d)〜(f)に示すように、試料分注プローブ19の移動と、下降および試料12の吸引と、上昇とが、図15(a)〜(c)で示した洗浄による使用時と同様に行われる。図16(f)で試料分注プローブ19の上昇後、図16(g)に示すように、試料分注プローブ19は、図示の例ではディスポーザブル容器22上に移動する。試料分注プローブ19の移動後、図16(h)に示すように、試料分注プローブ19は下降し、ディスポーザブル容器22に試料12を吐出する。
【0085】
試料吐出後、図17(a)に示すように、試料分注プローブ19は上昇する。試料分注プローブ19の上昇後、図17(b)に示すように、試料分注プローブ19は、ディスポーザブルチップ廃棄部96上に移動する。試料分注プローブ19の移動後、図17(c)に示すように、ディスポーザブルチップ廃棄部96内にディスポーザブルチップ90が廃棄される。そして、ディスポーザブルチップ90の廃棄後は、再びチップ供給ボード95上に試料分注プローブ19が移動し、同じ動作が繰り返される。なお、チップ供給ボード95およびディスポーザブルチップ廃棄部96は、図1〜図6で示した自動分析装置1にあるが、これらの図では省略している。
【0086】
ディスポーザブルチップ90は、免疫血清検査等の高感度分析で使用し、生化学検査、血液凝固検査、電解質検査等の高い感度を要しない分析では試料分注プローブ19のプローブ本体19aを洗浄して使用することが、分析精度およびコストの双方の観点から好ましい。
【0087】
なお、試薬分注機構の試薬アームにおける試薬プローブを同様に、ディスポーザブルチップを併用できる構成としてもよい。
【0088】
このように、本発明の自動分析装置1では、試料の前処理と反応とを共通ディスク20で行うとともに、この共通ディスク20に固定容器21とディスポーザブル容器22とを配置したので、装置を大型化することなく、複数の項目の検査を高精度かつ低コストで行うことができる。
【0089】
つまり、試料の前処理と反応とを行うことができる多目的ディスクである共通ディスク20を備えたので装置のコンパクト化を図ることができる。そして、比色分析のように容器に高い面精度が要求される場合に固定容器21を用い、試料間のコンタミネーションを防ぐ必要性が高い場合にディスポーザブル容器22を用いることとすれば、装置のコンパクト化を図りつつ、いずれの検査項目でも高精度な分析ができる。さらには、容器に高い面精度が要求される場合に固定容器21を使えば、ディスポーザブル容器22に面精度向上のための加工を施す必要がないので、ディスポーザブル容器22を低コストとすることができる。
【0090】
また、本発明の自動分析装置1では、固定容器21とディスポーザブル容器22とを共通ディスク20上に規則的に配置したので、依頼内容に応じて、例えば以下のような任意の設定をすることができる。
【0091】
(1)固定容器21では生化学検査を行う一方で、ディスポーザブル容器22では各依頼項目の数に応じて生化学検査の前処理や各フロー系検査を行う容器の比率や数を決定する。(2)フロー系検査の依頼項目数が多い少ないに応じて、ディスポーザブル容器22の配置率を増減する。
【0092】
つまり、固定容器とディスポーザブル容器とを不規則に配置すると、ディスクの回転サイクルと各分注機構の動作とのタイミングを合わせにくくなるため、複数の検査項目に対応した制御が困難になる。これに対し、共通ディスク20は、固定容器21とディスポーザブル容器22とを規則的に配置したことで、共通ディスクの回転サイクルや各分注機構の動作の制御が容易になり、任意の設定が可能となるのである。そして、この規則的な配置により、容器洗浄機構80における洗浄のための制御も容易になる。
【0093】
さらに、本発明の自動分析装置1では、試料分注機構15が任意の容器に近づいて試料を分注することができるので、再検用の試料を予めディスポーザブル容器22に分注しておき、再検査が必要となった場合には、優先的に分析のために再サンプリングすることが可能となる。
【0094】
つまり、前処理ディスクの回転にサイクルがあるため、試料分注機構の動きに制限がある場合には、前処理ディスクが近づいたタイミングでしか再サンプリングができない。また、試料分注機構の動きに合わせて前処理ディスクの回転サイクルを変えると、測光機構での分析タイミングを制御することが困難になる。これに対し、試料分注機構15は、共通ディスク20上の任意の容器に制限なく移動できるので、このような優先的な再サンプリングが可能となるのである。
【0095】
さらに、本発明の自動分析装置1では、試料分注機構15の試料分注アーム16における試料分注プローブ19を、洗浄による使用とディスポーザブルチップ90の使用との双方ができるようにしたので、ディスポーザブルチップ専用の試料分注機構を増設する必要がなく、装置のさらなるコンパクト化を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明は、血液等の成分を自動的に分析する自動分析装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0097】
1 自動分析装置
10 試料ディスク
10a 外周
10b 中心
11 試料容器
12 試料
15 試料分注機構
16 試料分注アーム
17 水平レール(第1のガイド部材)
18 鉛直レール(第2のガイド部材)
19 試料分注プローブ
19a プローブ本体
19b プローブガード
20 共通ディスク(反応および前処理兼用ディスク)
20a 外周
20b 内周
21 固定容器
22 ディスポーザブル容器
25 試料分注機構
25a 回転軸
25b 第1の関節
25c 第2の関節
25d 接合部
30 生化学検査用試薬ディスク
31 生化学検査用試薬カセット
35 第1の試薬分注機構
36 第1の試薬分注アーム
37a 鉛直レール
37b 鉛直レール
38 水平レール
40a フロー系分析機構
40b フロー系分析機構
45 第2の試薬分注機構
46 第2の試薬分注アーム
48 水平レール
50 前処理液およびフロー系分析試薬容器収納部(前処理液容器等収納部)
51 容器
60 ディスポーザブル容器収納部
65 ディスポーザブル容器移送機構
66 容器把持アーム
68 水平レール
70 測光機構(検査機構)
80 容器洗浄機構
85 プローブ洗浄機構
86 洗浄液吐出部
90 ディスポーザブルチップ
91 プローブ挿入部
92 プローブ保持部
93 試料保持部
95 チップ供給ボード
96 ディスポーザブルチップ廃棄部
〜L 矢印

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料と試薬との反応および/または前処理液による前記試料の前処理を行う容器と、この容器が配置された反応および前処理兼用ディスクと、前記容器に前記試料を分注する試料分注機構と、前記反応に基づく複数の項目の検査機構とを有する自動分析装置であって、前記反応および前処理兼用ディスクは、前記容器として、前記反応および前処理兼用ディスクに固定された固定容器と、前記反応および前処理兼用ディスクに着脱可能に設けられたディスポーザブル容器とが配置されたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項2】
請求項1に記載の自動分析装置において、前記固定容器と、前記ディスポーザブル容器とが、規則的に配置されたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の自動分析装置において、前記固定容器と、前記ディスポーザブル容器とが、交互に配置されたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動分析装置において、前記試料分注機構は、前記反応および前処理兼用ディスクの任意の前記容器に近づいて前記試料を分注可能であることを特徴とする自動分析装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動分析装置において、前記試料分注機構は、(a)試料分注アームと、この試料分注アームの第1の方向への移動をガイドする第1のガイド部材と、前記試料分注アームの前記第1の方向と直交する第2の方向への移動をガイドする第2のガイド部材とを有するか、(b)前記反応および前処理兼用ディスクの中心に回転軸を備えた多関節アームを有することを特徴とする自動分析装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動分析装置において、前記容器に再検用の試料を予め分注することを特徴とする自動分析装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動分析装置において、前記試料分注機構は、洗浄による使用と、ディスポーザブルチップの使用との双方が可能である試料分注プローブを有することを特徴する自動分析装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2010−217057(P2010−217057A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−65393(P2009−65393)
【出願日】平成21年3月18日(2009.3.18)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】