自動分析装置
【課題】試薬容器の設置作業の効率を上げることを可能とする自動分析装置を提供する。
【解決手段】試薬ディスク71a、71bは、試薬を収納する試薬容器を載置する。画像生成部14は、試薬ディスク71a、71bにおける試薬容器の載置位置を表示する画像を生成する。表示部15は、生成された画像を表示画面に表示する。回転駆動部8は、試薬ディスク71a、71bを移動させる。回転駆動制御部181は、試薬ディスク71a、71bにおける試薬容器の載置位置と画像が表示する試薬ディスク71a、71bにおける試薬容器の載置位置が一致するように試薬ディスク71a、71bを移動させる。
【解決手段】試薬ディスク71a、71bは、試薬を収納する試薬容器を載置する。画像生成部14は、試薬ディスク71a、71bにおける試薬容器の載置位置を表示する画像を生成する。表示部15は、生成された画像を表示画面に表示する。回転駆動部8は、試薬ディスク71a、71bを移動させる。回転駆動制御部181は、試薬ディスク71a、71bにおける試薬容器の載置位置と画像が表示する試薬ディスク71a、71bにおける試薬容器の載置位置が一致するように試薬ディスク71a、71bを移動させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、自動分析装置に係り、特に試薬庫内への試薬容器の設置作業の効率化を図る自動分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動分析装置においては、患者の血清などの検体試料の濃度を定量化するために、特定の測定項目に対応した試薬をその検体試料に分注、添加し、その反応過程を観測することにより各測定項目の濃度値を計算している。
【0003】
自動分析装置は試薬ディスク上に試薬の入った試薬容器の収納箇所が設けられた試薬庫を備える。試薬の分注が必要な場合には、試薬ディスクを回転させ、分注点に試薬容器を移動させ、その試薬容器に入っている試薬を試薬アームにより必要な量だけ吸引し、反応管に分注する。
【0004】
また、試薬アームに備えられる試薬プローブの先端には試薬容器内の試薬の液面を検知するための液面センサが設けられており、この液面センサにより試薬の液面を検知した時点で試薬アームの下降動作を停止させ、その下降量に基づいて試薬容器内の試薬の残量が計算される(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
この試薬残量は、試薬位置情報(例えば、試薬庫の番号、試薬容器の位置番号)とともに試薬情報として表示部に表示される。
【0006】
従来、試薬の残量不足等により試薬容器を交換する際、操作者は表示部に表示される試薬位置情報と試薬庫に設けられる試薬ディスク上の試薬容器とを相互に確認しながら、目的の試薬容器の交換を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−275962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、試薬の分注により試薬ディスクが回転されるにも関わらず、表示部に表示される試薬位置情報には試薬ディスクの動きが反映されないため、試薬容器交換時に、表示部に表示される試薬容器の位置と、試薬ディスク上の試薬容器の位置とが一致しない。そのため、試薬容器の設置に支障をきたす。
【0009】
更に近年は、測定技術の進歩とともに、測定可能な測定項目の数も増加しており、それに応じて試薬庫内にもより多くの試薬容器を収納可能であることが求められている。従って、試薬容器の交換作業は操作者に更なる負担をもたらすと考えられる。
【0010】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、試薬容器の設置作業の効率を上げることを可能とする自動分析装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本実施形態に係る自動分析装置は、試薬を収納する試薬容器を載置する載置部と、前記載置部における前記試薬容器の載置位置を表示する画像を生成する画像生成手段と、前記画像を表示画面に表示する表示手段と、前記載置部を移動させる移動手段と、前記載置部における前記試薬容器の載置位置と前記画像が表示する前記載置部における前記試薬容器の載置位置が一致するように前記載置部を移動させる移動制御手段と、を具備する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例1における自動分析装置の全体構成を示す図。
【図2】本発明の実施例1における自動分析装置の全体構成を示すブロック図。
【図3】本発明の実施例1における自動分析装置が有する表示部が表示画面に表示する試薬容器位置画像の例を示す図。
【図4】本発明の実施例1における自動分析装置の操作及び動作を示すフローチャート。
【図5】本発明の実施例1における自動分析装置において、試薬容器位置画像および実際の試薬ディスク上の試薬容器位置を同期させるための各種動作モードの選択画面の例を示す図。
【図6】本発明の実施例1における自動分析装置において、試薬ディスクの回転に対応した試薬容器位置画像の更新の例を示す図。
【図7】本発明の実施例1における自動分析装置が有する表示部が表示画面に表示する試薬容器位置画像に対して、試薬ディスク上に設置される試薬容器の試薬情報を貼付する例を示す図。
【図8】本発明の実施例1における自動分析装置の操作及び動作を示すフローチャート。
【図9】本発明の実施例1における自動分析装置の操作及び動作を示すフローチャート。
【図10】本発明の実施例1及び実施例2における自動分析装置が有する、各種試薬容器の情報を表すテーブルの例を示す図。
【図11】本発明の実施例1の変形例1における自動分析装置の操作及び動作を示すフローチャート。
【図12】本発明の実施例1の変形例1における自動分析装置の操作及び動作を示すフローチャート。
【図13】本発明の実施例1の変形例2における自動分析装置の全体構成を示すブロック図。
【図14】本発明の実施例1の変形例2における自動分析装置の操作及び動作を示すフローチャート。
【図15】本発明の実施例2における自動分析装置の全体構成を示すブロック図。
【図16】本発明の実施例2における自動分析装置において、試薬容器位置画像および実際の試薬ディスク上の試薬容器位置を同期させるための各種動作モードの選択画面の例を示す図。
【図17】本発明の実施例2における自動分析装置の操作及び動作を示すフローチャート。
【図18】本発明の実施例2の変形例における自動分析装置の全体構成を示すブロック図。
【図19】本発明の実施例2の変形例における自動分析装置の操作及び動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施例を図1乃至図20を参照して説明する。
【実施例1】
【0014】
本実施例では、自動分析装置100に設けられる試薬ディスク71a、71bに載置される試薬容器6の位置(図1、図2参照)と、表示部15に表示される試薬容器位置画像151a、151b(図3参照)が示す試薬容器6の位置とを対応させるように、試薬ディスク71a、71bの回転位置情報に基づいて画像の更新を行って同期させる例について、図1乃至図11を用いて説明を行う。
【0015】
尚、本発明において「同期させる」とは、所定のタイミングにおいて、試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置と表示部15に表示される試薬容器6の位置とが、操作者から見て一致している状態になるよう、表示される試薬容器位置画像151a、151bを更新する、または試薬ディスク71a、71bを回転させる、或いはその両方を行なうことを示す。
【0016】
(構成)
まず、本実施例における自動分析装置100の概略構成につき、図1、図2を用いて説明する。
【0017】
図1は自動分析装置100の構成を示す図であり、図2は自動分析装置100の構成を示すブロック図である。本実施例の自動分析装置100は、測定対象となる検体試料が入っている複数の試料容器1を収納する試料収納ラック2と、複数の反応管3を収納した反応ディスク4と、試料容器1に入っている検体試料を吸引して反応管3に分注するサンプリングアーム5と、検体試料の測定に使用される試薬が入っている複数の試薬容器6をそれぞれ載置し、回転動作可能な試薬ディスク71a、71bを有する試薬庫7a、7bと、試薬ディスク71a、71bを回転動作させる回転駆動部8を備える。
【0018】
また、自動分析装置100は、試薬容器6に貼付された試薬情報を含むバーコードラベルを読み取り、読み取った試薬情報と試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置情報とを後述する記憶部17に送るバーコードリーダ(図示しない)と、試薬容器6に収納される試薬を吸引して反応管3に分注する試薬アーム9を備える。
【0019】
更に、自動分析装置100は、反応管3内の検体試料および試薬からなる反応液を撹拌する攪拌部10と、反応管3内の反応液に対して吸光度の測定を行う測光ユニット11と、検体試料の電解質測定用の電極ユニット12と、反応管3を洗浄する洗浄ユニット13を備える。
【0020】
更に、自動分析装置100は、試薬の種類や試薬残量情報、試薬が不足している、または試薬がないなどの情報を画像化する画像生成部14と、CRT(ブラウン管)ディスプレイや液晶ディスプレイ(LCD)などの表示画面151(図3参照)を有し、画像生成部14により生成された画像を表示画面151に表示する表示部15と、キーボード、マウスなどにより構成され、操作者が種々の指示情報を入力するための入力部16と、前述のバーコードリーダから送られる試薬ディスク71a、71b上での試薬容器6の位置情報や、前述の試薬アーム9により計測される試薬残量情報などを記憶する記憶部17と、前述した各ユニットの動作を制御し、CPUとメモリを有する制御部18を備えている。
【0021】
次に、前述の各ユニットに関する詳細な説明を行う。
【0022】
試薬ディスク71a、71b上には図1に示すように、内側と外側にそれぞれ試薬容器6の設置場所が複数設けられる。また、試薬ディスク71a、71bは内側と外側の試薬容器6の設置場所をそれぞれ独立に回転できる機構を有している。
【0023】
尚、本実施例において試薬ディスク71a、71bは前述のように設置場所が二重に設けられているが、本発明はこれに限定されず、設置場所は三重以上でも、又は一重に設けられても構わない。
【0024】
回転駆動部8は、入力部16より入力される測定項目の設定に基づき、所望の試薬容器6から試薬アーム9によって試薬を吸引するために試薬ディスク71a、71bを回転させ、試薬分注位置までその試薬容器6を移動させる。このとき、回転駆動部8は試薬ディスク71a、71bを同時に、またそれぞれ独立に回転可能である。
【0025】
記憶部17は、バーコードリーダによって試薬容器6に貼付されたその試薬の試薬情報を含むバーコードラベルから読み取った試薬情報と、試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置情報とを対応付けられた試薬容器位置情報を記憶する。
【0026】
入力部16は、試薬容器6にバーコードラベルが貼付されていない試薬容器6の試薬情報を入力する機能を有する。また入力部16は、分注作業の中断を制御部18に指示する中断ボタン(図示しない)、表示部15に表示される試薬容器位置画像151a、151bを更新するよう制御部18に指示する画像更新ボタン(図示しない)を有している。
【0027】
更に、入力部16は試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置と表示部15に表示される試薬容器位置画像151a、151bとを同期させるための動作モードとして画像更新モードを選択することができ、更には画像更新モードから特定タイミングモードを選択できる。(図5参照。)。
【0028】
画像更新モードでは、試薬容器位置画像151a、151bの更新により、試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置と表示部15が表示する試薬容器位置画像151a、151bとを同期させる。
【0029】
また、特定タイミングモードでは、一つの測定項目に関して試薬の分注が終了後、その分注作業の中断時、または操作者の所望のタイミングで画像生成部14および表示部15が試薬容器位置画像151a、151bを更新する。
【0030】
試薬アーム9は試薬分注位置に移動した試薬容器6に対し、その中の試薬を吸引し、吸引した試薬を検体試料が入っている反応管3に分注する。この時、試薬アーム9は先端に備えられる試薬プローブ91を試薬容器内に下降させる。試薬プローブ91の先端部には液面センサ(図示しない)が設けられており、この液面センサにより試薬の液面を検知すると、試薬プローブ91の下降を停止し、その下降量に基づいて試薬容器6に含まれる試薬残量を計算する。計算された試薬残量情報は記憶部17に記憶される。
【0031】
画像生成部14は図2に示すように試薬位置調節部141を備えている。試薬位置調節部141は、バーコードリーダにより取得され、記憶部に記憶される分注作業開始前(初期状態)の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置情報と、試薬ディスク71a、71bの回転時に回転駆動部8に送られる指示信号が有するパルス数(試薬ディスク71a、71bの回転移動情報)とを用いて、回転後の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置を認識する。その新たな試薬容器位置情報に基づいて、試薬位置調節部141はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置に対応した試薬容器位置画像151a、151bを生成し、その画像を表示部15へ送る。
【0032】
この試薬位置調節部141の動作により、試薬容器位置画像151a、151bは更新され、試薬ディスク71a、71b上の試薬容器の位置と表示部15が表示する試薬容器位置画像151a、151bを同期させる。
【0033】
図3は検体試料1に対する測定項目のオーダー後、表示画面151に表示される試薬容器の位置情報を試薬容器位置画像151a、151bで、またその試薬容器6内の試薬に対応する測定項目、測定可能な残りの分注回数、および試薬残量に関する情報を情報テーブル151cで表示する例を示している。
【0034】
表示部15は、前述の画像生成部14から送られる試薬容器位置画像151a、151bおよびその他の画像を図3に示すように表示画面151に表示する。
【0035】
尚、図3における試薬容器位置画像151a、151bにおける斜線部分は試薬容器6が設置されている箇所を示している。
【0036】
(動作)
以上のように構成された自動分析装置100の動作について図1乃至図11を用いて説明する。
【0037】
ここでは、試薬の分注終了後に表示部15に表示される試薬容器位置画像151a、151bを実際の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置に同期させる動作の例に関して説明する。
【0038】
図4は本実施例における自動分析装置100の操作および動作を示すフローチャートである。また、この測定では複数の検体に対して一つの測定項目(本実施例では測定項目Aとする)を適用する場合について述べる。
【0039】
図5は本実施例における自動分析装置において、試薬容器位置画像151a、151bおよび実際の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を同期させるための各種動作モードの選択画面の例を示している。
【0040】
操作者は図5に示すように検体試料の測定前にあらかじめ入力部16より、試薬容器位置画像151a、151bと実際の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置との同期に関する動作モードを画像更新モードに、更に画像更新モードから特定タイミングモードを選択して、制御部18はその情報に基づいて設定を行う(図4のステップS1)。
【0041】
また、前述の動作モードに設定されると、制御部18はバーコードリーダに、試薬ディスク71a、71b上に設置される試薬容器6に貼付される試薬情報を含むバーコードラベルを読み取り、読み取った試薬情報と試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置情報とを記憶部17に送るよう指示する。バーコードリーダは制御部18の指示に基づき、その動作を実行する。
【0042】
その後、操作者は入力部16より測定項目Aを設定し、測定項目Aに対応する試薬を検体試料が含まれる反応管3に分注、測定作業を開始させる(図4のステップS2)。
【0043】
その後、試薬ディスク71a、71b上に設置される試薬容器6からそれぞれ反応管3に試薬が分注される。その際、制御部18は記憶部17に保存される試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置情報に基づいて回転駆動部8に試薬ディスク71a、71bの回転移動を指示する。回転駆動部8は制御部18からの指示に基づき、試薬ディスク71a、71bを回転動作させ、所望の試薬容器6を試薬分注位置に移動させる。そして、試薬アーム9はその試薬容器6から試薬を吸引し、反応管3内に分注する。
【0044】
また、回転動作実行毎に制御部18から回転駆動部8に送られる指示信号に含まれる試薬ディスク71a、71bの移動情報を記憶部17に記憶し、その移動情報を随時更新する。
【0045】
その後、測定項目Aに関して、反応管3に試薬を分注する作業が終了する(図4のステップS3)。
【0046】
分注作業終了後、制御部18はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識する(図4のステップS4)。
【0047】
このとき、分注作業開始前にバーコードリーダから記憶部17に記憶された試薬情報に対応付けられる試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置情報および分注作業中の試薬ディスク71a、71bの移動情報より、制御部18は分注作業終了時の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識し、その試薬容器位置情報を試薬位置調節部に送る。
【0048】
制御部18によって送られる試薬容器位置情報に基づき、試薬位置調節部141はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置に対応した試薬容器位置画像151a、151bを生成する(図4のステップS5)。
【0049】
画像生成部14はその試薬容器位置画像151a、151bを表示部15に送り、表示部15はその試薬容器位置画像151a、151bを図6に示すように表示する(図4のステップS6)。
【0050】
また、前述のように試薬位置調節部141による試薬容器位置画像151a、151bの生成は分注作業の終了時に行うことに限らず、分注作業中に試薬ディスク71a、71bが回転移動する度に、又はある一定の期間毎に、表示部15が試薬容器位置画像151a、151bを表示できるよう、試薬位置調節部141は試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置と一致する試薬容器位置画像151a、151bを生成する。
【0051】
図6は本実施例において、試薬ディスクの回転に対応した試薬容器位置画像151a、151bの更新の例を示しており、試薬容器位置画像151a、151bには図6に示すように試薬庫内位置番号を貼付することで試薬容器位置を区別する。
【0052】
また、図6においては試薬ディスク71a、71b上における試薬容器位置画像151a、151bを同時に更新しているが、一方しか回転により試薬容器位置が変更していない場合には、試薬容器位置が変更している側の画像のみを更新してもよい。
【0053】
また、図7は本実施例における自動分析装置が有する表示部が表示画面に表示する試薬容器位置画像151a、151bに対して、試薬ディスク71a、71b上に設置される試薬容器6の試薬情報を貼付する例を示しており、表示部15が示す試薬容器位置画像151a、151bに関して、図6のように画像に対して試薬庫内位置番号を貼付するだけでなく、図7に示すように、試薬容器6の試薬残量、試薬容器の形状・サイズなど、各種試薬情報を試薬容器位置画像151a、151bに貼付してもよい。
【0054】
尚、図7の試薬容器位置画像151a、151bの表示に関して、試薬容器6の形状はA−4、C−3、D−13のように表示される場合は丸形容器を、それ以外は通常容器を示す。また、試薬容器6のサイズはA−9、C−7、D−3のように表示される場合は20ml、それ以外は90mlであることを示す。
【0055】
尚、図7の試薬容器位置画像151a、151b上に表示可能な試薬容器6の形状は通常と丸形に限らず、特殊な形状の試薬容器6を表す場合には、その試薬容器6に対して図7に示す通常容器と丸形容器を示す表示と区別可能な異なる表示を行うことも可能である。
【0056】
以上が試薬の分注終了後における試薬容器位置画像151a、151bを更新する動作の説明である。しかし、画像更新のタイミングはこれに限定されるものではない。
【0057】
例えば、分注作業中に緊急に検査が必要な検体試料がある場合、分注作業を一旦中断し、緊急の検査に必要な試薬容器6を新たに設置することがあり、その時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬位置画像を表示する必要がある。その場合における動作に関して図8を用いて説明する。
【0058】
尚、図8のステップS1およびステップS2は前述の図4のステップS1およびステップS2と同様であるため、説明を省略し、図8のステップS3以降の説明を行う。
【0059】
分注作業中に操作者が入力部16に設けられる中断ボタン(図示しない)を押す。指示信号が制御部18から回転駆動部8に送られ、その指示信号に従い、回転駆動部8は試薬ディスク71a、71bの回転を停止し、試薬アーム9は試薬の分注作業を中断する(図8のステップS3)。
【0060】
尚、中断ボタンを押した時点で、検体試料のみが分注された反応管3がある場合、その反応管3に対する試薬の分注を終えてから回転駆動部8は試薬ディスク71a、71bを停止させる。
【0061】
分注作業中断後、制御部18はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識する(図8のステップS4)。
【0062】
制御部18によって認識された試薬容器位置のデータに基づき、試薬位置調節部141はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置に対応した試薬容器位置画像151a、151bを生成する(図8のステップS5)。
【0063】
画像生成部14はその試薬容器位置画像151a、151bを表示部15に送り、表示部15は図3に示すように試薬容器位置画像151a、151bを表示画面151に表示する(図8のステップS6)。
【0064】
更に、その他の画像更新のタイミングとして、操作者が入力部6より画像更新を指示するときが挙げられる。その場合における動作に関して図9を用いて説明する。
【0065】
尚、図9のステップS1およびステップS2は前述の図4のステップS1およびステップS2と同様であるため、説明を省略し、図9のステップS3以降の説明を行う。
【0066】
入力部16に設けられる画像更新ボタン(図示しない)を押し、画像更新の指示信号を制御部18に送る(図9のステップS3)。
【0067】
制御部18は入力部16からの指示信号に基づいて、その時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識する(図9のステップS4)。
【0068】
制御部18によって認識された試薬容器位置のデータに基づき、試薬位置調節部141はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置に対応した試薬容器位置画像151a、151bを生成する(図9のステップS5)。
【0069】
画像生成部14はその試薬容器位置画像151a、151bを表示部15に送り、表示部15は図3に示すように試薬容器位置画像151a、151bを表示画面151に表示する(図9のステップS6)。
【0070】
ここで、試薬容器6のデータを入力する際、バーコードリーダがない、又は試薬容器にバーコードラベルが貼付されていない場合、直接入力部16より試薬情報を入力することなく試薬情報を登録し、その試薬情報に基づいて処理を行なう例について述べる。本実施例において、制御部18は試薬情報処理部(図示しない)を、記憶部17は試薬情報テーブル171をそれぞれ設けている。
【0071】
試薬情報テーブル171には、図10に示すように各種試薬に関して、その試薬ID、試薬の種類、容器のサイズ(容量)、容器の形状に関する情報を含んでいる。この試薬情報テーブル171を参照し、試薬情報処理部は試薬ディスク71a、71b上に設置される試薬容器6に関する情報を登録する。
【0072】
また、試薬庫7a、7bにはそれぞれ蓋(図示しない)が備わっており、その蓋を操作者が開けた時点で回転駆動部8は試薬ディスク71a、71bの回転を停止し、その時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置に対応した試薬容器位置画像151a、151bを生成し、表示部15がそれらの画像を表示してもよい。
【0073】
また、蓋の開閉スイッチ(図示しない)の押下をトリガーとして回転駆動部8は試薬ディスク71a、71bの回転を停止し、その時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置に対応した試薬容器位置画像151a、151bの生成及び表示の動作を行うようにしてもよい。
【0074】
(効果)
このような自動分析装置100により、試薬容器6の設置作業の効率を上げることが可能となる。また、試薬の分注作業の中断時や任意のタイミングに試薬容器位置画像151a、151bを更新することで、操作者が試薬容器位置を把握したいときに画像を参照することができる。
【0075】
また、試薬容器位置画像151a、151bに試薬容器6の形状、サイズを示すことで、試薬容器位置画像151a、151bに示される形状、サイズの表示を基準に試薬交換を行なうことができ、試薬交換時の取り違えを防止することが可能となる。
【0076】
また、試薬容器位置画像151a、151bに試薬容器6の形状、サイズを示すことで、回転移動後の試薬ディスク71a、71bに試薬容器位置画像151a、151bを一致させなくても、試薬容器位置画像151a、151bに示される形状、サイズの表示を基準に試薬交換を行なうことができ、試薬交換時の取り違えを防止することが可能となる。
【0077】
また、中断ボタンを用いることで、分注作業中に緊急の検査が必要な検体試料がある場合、その検査に必要な試薬容器6の設置を容易に行うことが可能となる。
【0078】
また、画像更新ボタンを用いることで、操作者の所望のタイミングで試薬容器位置画像151a、151bの画像更新を行なうことが可能となり、分注作業中に試薬容器6内の試薬残量の把握が容易に行える。
【0079】
また、自動分析装置100に図7が示すような試薬情報テーブル171を設けることで、バーコードラベルが貼付されていない試薬容器6に関する試薬情報の入力を容易に行うことができる。
【0080】
(実施例1の変形例1)
実施例1の変形例1では、画像更新を特定のタイミングで行なう実施例1に対して、分注作業中に一定の間隔で自動的に試薬容器位置画像151a、151bを更新する変形例について説明する。
【0081】
(構成)
自動分析装置100の構成に関する説明は前述の実施例1において行っているため、本実施例において新たな機能を有する入力部16以外の説明は省略する。
【0082】
この変形例において、入力部16は実施例1の場合と同様に試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置と表示部15に表示される試薬容器位置画像151a、151bとを同期させるための動作モードとして画像更新モードを選択することができ、更には画像更新モードから特定タイミングモードを選択できる。更にこの変形例では、画像更新モードから新たに一定時間モード、回転回数モードを選択できる。
【0083】
ここではまず、一定の時間毎に画像更新を行なう場合について図11を用いて説明する。
【0084】
図11は実施例1の変形例1における自動分析装置100の操作及び動作を示すフローチャートである。
【0085】
操作者は図5に示すように検体試料の測定前にあらかじめ入力部16より動作モードを画像更新モードに、更に画像更新モードから一定時間モードに設定する(図11のステップS1)。
【0086】
尚、あらかじめ画像更新の時間間隔を設定しておく。本実施例ではその時間をX分と定める。時間間隔のデータは記憶部17に送られ、保存される。
【0087】
その後、操作者は、入力部16より所望の測定項目を設定し、検体試料に対して分注、測定作業を開始させる(図11のステップS2)。
【0088】
検体試料への試薬の分注開始後、制御部18は時間の計測を開始し、先ほど設定した時間の経過を判断する(図11のステップS3)。
【0089】
設定時間(本実施例ではX分)が経過する毎に、制御部18はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識する(図11のステップS4)。
【0090】
制御部18によって認識された試薬容器位置のデータに基づき、試薬位置調節部141はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置に対応した試薬容器位置画像151a、151bを生成する(図11のステップS5)。
【0091】
画像生成部14はその試薬容器位置画像151a、151bを表示部15に送り、表示部15は図3に示すように試薬容器位置画像151a、151bを表示部15に表示する(図11のステップS6)。
【0092】
尚、分注終了後には、実施例1の分注終了後のタイミングでの画像更新作業と同様の処理を行ない、試薬容器位置画像151a、151bの更新を行う。
【0093】
次に、試薬ディスク71a、71bの一定の回転移動回数毎に画像更新を行なう場合について、図12の自動分析装置100の操作及び動作を示すフローチャートを用いて説明する。
【0094】
操作者は図5に示すように検体試料の測定前にあらかじめ入力部16より動作モードを画像更新モードに、更に画像更新モードから回転回数モードに設定する(図12のステップS1)。
【0095】
尚、あらかじめ画像更新を行なうタイミングの目安となる試薬ディスク71a、71bの回転移動回数を設定しておく。ここで、回転移動回数とは試薬ディスク71a、71bが回転駆動部8により回転動作を行った回数を示す。本実施例ではその回転移動回数をY回と定める。この回転回数のデータは記憶部17に送られ、保存される。
【0096】
その後、操作者は、入力部16より所望の測定項目を設定し、検体試料に対して分注、測定作業を開始させる(図12のステップS2)。
【0097】
検体試料への試薬の分注開始後、制御部18は試薬ディスク71a、71bの回転移動回数を開始し、先ほど設定した回転移動回数に達したかどうかを判断する(図12のステップS3)。
【0098】
設定した回転移動回数(本実施例ではY回)試薬ディスク71a、71bが回転移動する毎に、制御部18はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識する(図12のステップS4)。
【0099】
尚、設定した回転移動回数に達したかどうかの判断に関しては、本実施例では試薬ディスク71a、71bともに達した時点で試薬容器位置の認識の動作およびステップS5以降の動作に移るが、これに限定されず、試薬ディスク71a、71bの内どちらか一方が達した時点でも構わない。
【0100】
制御部18によって認識された試薬容器位置のデータに基づき、試薬位置調節部141はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置に対応した試薬容器位置画像151a、151bを生成する(図12のステップS5)。
【0101】
尚、前述の図11のステップS4において、試薬ディスク71a、71bの内どちらか一方があらかじめ設定した回転移動回数だけ移動した時点で試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置の認識を行う場合、試薬容器位置画像151a、151bも回転移動回数に達した側の画像のみを更新するように画像を生成する。
【0102】
画像生成部14はその試薬容器位置画像151a、151bを表示部15に送り、表示部15は図3に示すように試薬容器位置画像151a、151bを表示画面151に表示する(図12のステップS6)。
【0103】
尚、試薬ディスク71a、71bの回転移動に応じて画像更新のタイミングを決定する方法はこれに限らず、例えば、試薬ディスク71a、71bのホームポジションから一定角度以上、試薬ディスク71a、71bが回転移動した時点で画像更新を行なってもよい。
【0104】
ここで、「ホームポジション」とは、試薬ディスク71a、71bに関する特定の回転位置のことを指し、例えば図6中の試薬容器位置画像151a、151bと同一位置に試薬容器が配置される試薬ディスク71a、71bの回転位置をホームポジションとする。
【0105】
(効果)
このような自動分析装置100により、試薬容器6の設置作業の効率を上げることが可能となり、また、試薬の分注終了後や一定の時間間隔、回転移動回数で試薬容器位置画像151a、151bを自動更新することで、手動による操作を行なうことなく、操作者が試薬容器6の位置を把握することができる。更に、試薬容器位置画像151a、151bを更新することで、実際の試薬ディスク71a、71bを回転させるためにかかる時間を省くことができる。
【0106】
(実施例1の変形例2)
実施例1の変形例2では、画像更新を特定のタイミングで行なう実施例1に対して、分注作業中に一定の間隔で自動的に試薬容器位置画像151a、151bを更新する変形例について説明する。
【0107】
(構成)
自動分析装置100の構成に関する説明は前述の実施例1、実施例2において行っているため、本実施例において新たに入力部16に設けられるフィードスイッチ162以外の説明は省略する。
【0108】
尚、この変形例では、制御部18は回転駆動制御部181を、画像生成部14は試薬位置調節部141をそれぞれ有している。
【0109】
本実施例では図13に示すように、試薬容器6を試薬ディスク71a、71bに設置する場合に、操作者が作業しやすい位置に試薬容器6を移動させるためのフィードスイッチ162を試薬ディスク71a、71bの近傍に配置する。
【0110】
フィードスイッチ162は制御部18の回転駆動制御部181に指示を送り、その指示に基づく回転駆動制御部181からの制御信号を受け、回転駆動部8は試薬ディスク71a、71bを回転させる。
【0111】
また、試薬位置調節部141は、回転駆動制御部181から試薬ディスク71a、71bの回転情報を受け、その情報に基づいて試薬容器6の位置情報に関する画像を生成する。
【0112】
(動作)
以上のように構成された自動分析装置100の動作について説明する。
【0113】
ここでは、試薬の分注終了後に実際の試薬ディスク71a、71b内における試薬容器位置をフィードスイッチ162を用いて所望の位置に回転させ、その回転後の位置に表示部15が表示する試薬容器位置を同期させる動作の例に関して図14を用いて説明する。
【0114】
図14は実施例1の変形例1における自動分析装置100の操作及び動作を示すフローチャートである。また、この測定では複数の検体に対して一つの測定項目(ここでは測定項目Aとする)を適用する場合について述べる。
【0115】
操作者は検体試料の測定前にあらかじめ入力部16より動作モードを試薬庫移動モードに、更に試薬ディスク移動モードを試薬ディスクマニュアル移動モードに設定する(図14のステップS1)。その後、操作者は、入力部16より所望の測定項目Aを設定し、検体試料に対して分注、測定作業を開始させる(図14のステップS2)。
【0116】
測定項目Aに関して、検体試料を含む反応管3に試薬を分注する作業が終了する(図14のステップS3)。操作者は、フィードスイッチ162を用いて試薬ディスク71a、71bを回転させ、所望の位置まで移動させる(図14のステップS4)。フィードスイッチ162による試薬ディスク71a、71bの移動の終了後、制御部18はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識する(図14のステップS5)。回転駆動制御部181はその試薬容器位置に基づいて、移動後の試薬ディスク71a、71bと同一位置の試薬容器位置画像151a、151bを生成する(図14のステップS6)。再度生成された試薬容器位置画像151a、151bは表示部15に送られ、表示画面151に表示される(図14のステップS7)。
【0117】
尚、試薬ディスク71a、71bの移動はフィードスイッチ162を用いて行うことに限らず、分注アームからの試薬残量情報に基づき、試薬不足のため、試薬交換が必要とされる試薬容器6を、操作者が交換しやすい位置(例えば操作者に対して手前側)に移動するよう、回転駆動部8が試薬ディスク71a、71bを回転移動させ、その後、試薬容器位置画像151a、151bをその試薬ディスク71a、71b上における試薬容器位置に同期するよう、試薬位置調節部141が調節を行い、表示部15が調節された試薬容器位置画像151a、151bを表示してもよい。
【0118】
また、前述の動作では、試薬の分注終了後に表示される試薬容器位置画像151a、151bを更新しているが、画像更新のタイミングはこれに限定されるものではない。
【0119】
例えば、分注作業中に緊急に検査が必要な検体試料がある場合、分注作業を一旦中断し、緊急の検査に必要な試薬容器6を新たに設置することがあり、そのときに一旦実際の試薬ディスク71a、71b上における試薬容器位置をフィードスイッチ162を用いて所望の位置に回転移動させ、その回転移動後の位置に表示部15が表示する試薬容器位置画像151a、151bを同期させた後、試薬容器6の設置を行う。
【0120】
(効果)
このような自動分析装置により、試薬容器6の設置作業の効率を上げることが可能となる。また、フィードスイッチ162により、操作者が所望の位置まで試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を移動させ、更に試薬容器位置画像151a、151bをその位置に同期させることで、操作者は交換等の必要な試薬容器6の位置を容易に把握することができる。
【実施例2】
【0121】
本実施例では、自動分析装置100側の試薬容器位置を画面上の試薬容器位置に対応させ、試薬ディスク71a、71bを回転させて、自動分析装置100の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置と表示画面151上の試薬容器位置とを同期させる例について説明する。
【0122】
(構成)
自動分析装置100の構成に関する説明は前述の実施例1において行っているため、本実施例において新たな機能を有する制御部18以外の説明は省略する。
【0123】
尚、実施例1において試薬位置調節部141を有していた画像生成部14に関しては、本実施例では試薬位置調節部141を有さなくてもよい。
【0124】
本実施例では図15に示すように、制御部18は回転駆動制御部181を備えている。
【0125】
回転駆動制御部181は試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置をホームポジションに戻すよう、回転駆動部8に指示する。
【0126】
本実施例において「ホームポジション」とは、実施例1の変形例1の場合と同様の定義である。
【0127】
(動作)
以上のように構成された自動分析装置100の動作について説明する。
【0128】
ここでは、試薬の分注終了後に実際の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置をホームポジションに戻す動作の例に関して図17を用いて説明する。また、この測定では複数の検体に対して一つの測定項目(ここでは測定項目Aとする)を適用する場合について述べる。
【0129】
操作者は図16に示すように、検体試料の測定前にあらかじめ入力部16より動作モードを試薬庫移動モードに、更に試薬庫移動モードをホームポジションモードに設定する(図17のステップS1)。その後、操作者は、入力部16より所望の測定項目Aを設定し、検体試料に対して分注、測定作業を開始させる(図17のステップS2)。測定項目Aに関して、検体試料を含む反応管3に試薬を分注する作業が終了する(図17のステップS3)。制御部18はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識する(図17のステップS4)。回転駆動制御部181はその試薬容器位置に基づいて、ホームポジションに試薬ディスク71a、71bを回転させるよう回転駆動部8に指示する。その指示に基いて回転駆動部8は試薬ディスク71a、71bを回転移動させ、ホームポジションに移動させる(図17のステップS5)。
【0130】
このようにして、試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置と、試薬容器位置画像151a、151bとを同期させる。前述の動作では、試薬の分注終了後に、ホームポジションに試薬ディスク71a、71bを回転させるが、そのタイミングはこれに限定されるものではない。
【0131】
例えば、分注作業中に緊急に検査が必要な検体試料がある場合、分注作業を一旦中断し、緊急の検査に必要な試薬容器6を新たに設置することがあり、そのときに一旦試薬庫内試薬容器位置をホームポジションに戻し、試薬容器6の設置を行う。
【0132】
(効果)
このような自動分析装置100により、試薬容器6の設置作業の効率を上げることが可能となる。また、試薬ディスク71a、71bをホームポジションに移動させることで、操作者は交換等の必要な試薬容器6の位置を容易に把握することができる。
【0133】
(実施例2の変形例)
実施例2の変形例では、自動分析装置100の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置と表示画面151上の試薬容器位置とを同期させるために、画面上の試薬容器位置と自動分析装置側の試薬容器位置とを両方動かして、ホームポジションに対応させる例について説明する。
【0134】
尚、本実施例における「ホームポジション」とは試薬ディスク71a、71bに関する特定の回転位置を指すが、実施例1の変形例1及び実施例2の場合と異なり、この変形例ではホームポジションを設定することができる。
【0135】
(構成)
自動分析装置100の構成に関する説明は前述の実施例1、実施例2において行っているため、本実施例において新たな機能を有する入力部16以外の説明は省略する。
【0136】
尚、本実施例では、制御部18は回転駆動制御部181を、画像生成部14は試薬位置調節部141をそれぞれ有している。
【0137】
本実施例では図18に示すように、入力部16は既定位置設定部161を備えている。
【0138】
既定位置設定部161は画面上の試薬容器位置と自動分析装置側の試薬容器位置とを両方動かしてホームポジションに対応させる際、そのホームポジションを設定する機能を有する。既定位置設定部161により設定されたホームポジションに同期するよう、回転駆動制御部181および試薬位置調節部141は作用する。
【0139】
(動作)
以上のように構成された自動分析装置100の動作について図19を用いて説明する。
【0140】
ここでは、試薬の分注終了後、画面上の試薬容器位置と自動分析装置側の試薬容器位置とを両方動かして、ホームポジションに対応させる動作の例に関して説明する。
【0141】
また、この測定では複数の検体に対して一つの測定項目(ここでは測定項目Aとする)を適用する場合について述べる。
【0142】
操作者は検体試料の測定前にあらかじめ入力部16より動作モードを試薬庫移動モードに、更に試薬庫移動モードを試薬庫・画像調節モードに設定する(図19のステップS1)。
【0143】
尚、操作者はあらかじめ試薬ディスク71a、71bと試薬容器位置画像151a、151bが移動する同一のホームポジションを入力部16が有する既定位置設定部161より設定する。
【0144】
その後、操作者は、入力部16より所望の測定項目Aを設定し、検体試料に対して分注、測定作業を開始させる(図19のステップS2)。
【0145】
測定項目Aに関して、検体試料を含む反応管3に試薬を分注する作業が終了する(図19のステップS3)。
【0146】
制御部18はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識する(図19のステップS4)。
【0147】
回転駆動制御部181はその試薬容器位置に基づいて、あらかじめ設定されている既定位置に試薬ディスク71a、71bを回転させるよう回転駆動部8に指示する。その指示に基いて回転駆動部8は試薬ディスク71a、71bを回転させ、既定位置に移動させる(図19のステップS5)。
【0148】
また、試薬位置調節部141は、あらかじめ設定されている既定位置に合わせて、試薬容器位置画像151a、151bを再度生成する(図19のステップS6)。
【0149】
再度生成された試薬容器位置画像151a、151bは表示部15に送られ、表示画面151に表示される(図19のステップS7)。
【0150】
前述の動作では、試薬の分注終了後に表示される試薬位置画像を更新しているが、画像更新のタイミングはこれに限定されるものではない。
【0151】
例えば、分注作業中に緊急に検査が必要な検体試料がある場合、分注作業を一旦中断し、緊急の検査に必要な試薬容器6を新たに設置することがあり、そのときに一旦表示画面上の試薬容器位置と自動分析装置側の試薬容器位置とを既定位置設定部161により決定されるホームポジションに移動させ、試薬容器6の設置を行う。
【0152】
(効果)
このような自動分析装置100により、試薬容器6の設置作業の効率を上げることが可能となる。また、操作者の所望の位置をあらかじめ入力し、自動的に実際の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置の移動および試薬容器位置画像151a、151bの更新を行なうことで、操作者は交換等の必要な試薬容器6の位置を容易に把握することができる。
【符号の説明】
【0153】
100 自動分析装置
7a,7b 試薬庫
71a,71b 試薬ディスク
8 回転駆動部
9 試薬アーム
14 画像生成部
141 試薬位置調節部
15 表示部
151 表示画面
151a、151b 試薬容器位置画像
16 入力部
17 記憶部
18 制御部
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、自動分析装置に係り、特に試薬庫内への試薬容器の設置作業の効率化を図る自動分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動分析装置においては、患者の血清などの検体試料の濃度を定量化するために、特定の測定項目に対応した試薬をその検体試料に分注、添加し、その反応過程を観測することにより各測定項目の濃度値を計算している。
【0003】
自動分析装置は試薬ディスク上に試薬の入った試薬容器の収納箇所が設けられた試薬庫を備える。試薬の分注が必要な場合には、試薬ディスクを回転させ、分注点に試薬容器を移動させ、その試薬容器に入っている試薬を試薬アームにより必要な量だけ吸引し、反応管に分注する。
【0004】
また、試薬アームに備えられる試薬プローブの先端には試薬容器内の試薬の液面を検知するための液面センサが設けられており、この液面センサにより試薬の液面を検知した時点で試薬アームの下降動作を停止させ、その下降量に基づいて試薬容器内の試薬の残量が計算される(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
この試薬残量は、試薬位置情報(例えば、試薬庫の番号、試薬容器の位置番号)とともに試薬情報として表示部に表示される。
【0006】
従来、試薬の残量不足等により試薬容器を交換する際、操作者は表示部に表示される試薬位置情報と試薬庫に設けられる試薬ディスク上の試薬容器とを相互に確認しながら、目的の試薬容器の交換を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−275962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、試薬の分注により試薬ディスクが回転されるにも関わらず、表示部に表示される試薬位置情報には試薬ディスクの動きが反映されないため、試薬容器交換時に、表示部に表示される試薬容器の位置と、試薬ディスク上の試薬容器の位置とが一致しない。そのため、試薬容器の設置に支障をきたす。
【0009】
更に近年は、測定技術の進歩とともに、測定可能な測定項目の数も増加しており、それに応じて試薬庫内にもより多くの試薬容器を収納可能であることが求められている。従って、試薬容器の交換作業は操作者に更なる負担をもたらすと考えられる。
【0010】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、試薬容器の設置作業の効率を上げることを可能とする自動分析装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本実施形態に係る自動分析装置は、試薬を収納する試薬容器を載置する載置部と、前記載置部における前記試薬容器の載置位置を表示する画像を生成する画像生成手段と、前記画像を表示画面に表示する表示手段と、前記載置部を移動させる移動手段と、前記載置部における前記試薬容器の載置位置と前記画像が表示する前記載置部における前記試薬容器の載置位置が一致するように前記載置部を移動させる移動制御手段と、を具備する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例1における自動分析装置の全体構成を示す図。
【図2】本発明の実施例1における自動分析装置の全体構成を示すブロック図。
【図3】本発明の実施例1における自動分析装置が有する表示部が表示画面に表示する試薬容器位置画像の例を示す図。
【図4】本発明の実施例1における自動分析装置の操作及び動作を示すフローチャート。
【図5】本発明の実施例1における自動分析装置において、試薬容器位置画像および実際の試薬ディスク上の試薬容器位置を同期させるための各種動作モードの選択画面の例を示す図。
【図6】本発明の実施例1における自動分析装置において、試薬ディスクの回転に対応した試薬容器位置画像の更新の例を示す図。
【図7】本発明の実施例1における自動分析装置が有する表示部が表示画面に表示する試薬容器位置画像に対して、試薬ディスク上に設置される試薬容器の試薬情報を貼付する例を示す図。
【図8】本発明の実施例1における自動分析装置の操作及び動作を示すフローチャート。
【図9】本発明の実施例1における自動分析装置の操作及び動作を示すフローチャート。
【図10】本発明の実施例1及び実施例2における自動分析装置が有する、各種試薬容器の情報を表すテーブルの例を示す図。
【図11】本発明の実施例1の変形例1における自動分析装置の操作及び動作を示すフローチャート。
【図12】本発明の実施例1の変形例1における自動分析装置の操作及び動作を示すフローチャート。
【図13】本発明の実施例1の変形例2における自動分析装置の全体構成を示すブロック図。
【図14】本発明の実施例1の変形例2における自動分析装置の操作及び動作を示すフローチャート。
【図15】本発明の実施例2における自動分析装置の全体構成を示すブロック図。
【図16】本発明の実施例2における自動分析装置において、試薬容器位置画像および実際の試薬ディスク上の試薬容器位置を同期させるための各種動作モードの選択画面の例を示す図。
【図17】本発明の実施例2における自動分析装置の操作及び動作を示すフローチャート。
【図18】本発明の実施例2の変形例における自動分析装置の全体構成を示すブロック図。
【図19】本発明の実施例2の変形例における自動分析装置の操作及び動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施例を図1乃至図20を参照して説明する。
【実施例1】
【0014】
本実施例では、自動分析装置100に設けられる試薬ディスク71a、71bに載置される試薬容器6の位置(図1、図2参照)と、表示部15に表示される試薬容器位置画像151a、151b(図3参照)が示す試薬容器6の位置とを対応させるように、試薬ディスク71a、71bの回転位置情報に基づいて画像の更新を行って同期させる例について、図1乃至図11を用いて説明を行う。
【0015】
尚、本発明において「同期させる」とは、所定のタイミングにおいて、試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置と表示部15に表示される試薬容器6の位置とが、操作者から見て一致している状態になるよう、表示される試薬容器位置画像151a、151bを更新する、または試薬ディスク71a、71bを回転させる、或いはその両方を行なうことを示す。
【0016】
(構成)
まず、本実施例における自動分析装置100の概略構成につき、図1、図2を用いて説明する。
【0017】
図1は自動分析装置100の構成を示す図であり、図2は自動分析装置100の構成を示すブロック図である。本実施例の自動分析装置100は、測定対象となる検体試料が入っている複数の試料容器1を収納する試料収納ラック2と、複数の反応管3を収納した反応ディスク4と、試料容器1に入っている検体試料を吸引して反応管3に分注するサンプリングアーム5と、検体試料の測定に使用される試薬が入っている複数の試薬容器6をそれぞれ載置し、回転動作可能な試薬ディスク71a、71bを有する試薬庫7a、7bと、試薬ディスク71a、71bを回転動作させる回転駆動部8を備える。
【0018】
また、自動分析装置100は、試薬容器6に貼付された試薬情報を含むバーコードラベルを読み取り、読み取った試薬情報と試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置情報とを後述する記憶部17に送るバーコードリーダ(図示しない)と、試薬容器6に収納される試薬を吸引して反応管3に分注する試薬アーム9を備える。
【0019】
更に、自動分析装置100は、反応管3内の検体試料および試薬からなる反応液を撹拌する攪拌部10と、反応管3内の反応液に対して吸光度の測定を行う測光ユニット11と、検体試料の電解質測定用の電極ユニット12と、反応管3を洗浄する洗浄ユニット13を備える。
【0020】
更に、自動分析装置100は、試薬の種類や試薬残量情報、試薬が不足している、または試薬がないなどの情報を画像化する画像生成部14と、CRT(ブラウン管)ディスプレイや液晶ディスプレイ(LCD)などの表示画面151(図3参照)を有し、画像生成部14により生成された画像を表示画面151に表示する表示部15と、キーボード、マウスなどにより構成され、操作者が種々の指示情報を入力するための入力部16と、前述のバーコードリーダから送られる試薬ディスク71a、71b上での試薬容器6の位置情報や、前述の試薬アーム9により計測される試薬残量情報などを記憶する記憶部17と、前述した各ユニットの動作を制御し、CPUとメモリを有する制御部18を備えている。
【0021】
次に、前述の各ユニットに関する詳細な説明を行う。
【0022】
試薬ディスク71a、71b上には図1に示すように、内側と外側にそれぞれ試薬容器6の設置場所が複数設けられる。また、試薬ディスク71a、71bは内側と外側の試薬容器6の設置場所をそれぞれ独立に回転できる機構を有している。
【0023】
尚、本実施例において試薬ディスク71a、71bは前述のように設置場所が二重に設けられているが、本発明はこれに限定されず、設置場所は三重以上でも、又は一重に設けられても構わない。
【0024】
回転駆動部8は、入力部16より入力される測定項目の設定に基づき、所望の試薬容器6から試薬アーム9によって試薬を吸引するために試薬ディスク71a、71bを回転させ、試薬分注位置までその試薬容器6を移動させる。このとき、回転駆動部8は試薬ディスク71a、71bを同時に、またそれぞれ独立に回転可能である。
【0025】
記憶部17は、バーコードリーダによって試薬容器6に貼付されたその試薬の試薬情報を含むバーコードラベルから読み取った試薬情報と、試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置情報とを対応付けられた試薬容器位置情報を記憶する。
【0026】
入力部16は、試薬容器6にバーコードラベルが貼付されていない試薬容器6の試薬情報を入力する機能を有する。また入力部16は、分注作業の中断を制御部18に指示する中断ボタン(図示しない)、表示部15に表示される試薬容器位置画像151a、151bを更新するよう制御部18に指示する画像更新ボタン(図示しない)を有している。
【0027】
更に、入力部16は試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置と表示部15に表示される試薬容器位置画像151a、151bとを同期させるための動作モードとして画像更新モードを選択することができ、更には画像更新モードから特定タイミングモードを選択できる。(図5参照。)。
【0028】
画像更新モードでは、試薬容器位置画像151a、151bの更新により、試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置と表示部15が表示する試薬容器位置画像151a、151bとを同期させる。
【0029】
また、特定タイミングモードでは、一つの測定項目に関して試薬の分注が終了後、その分注作業の中断時、または操作者の所望のタイミングで画像生成部14および表示部15が試薬容器位置画像151a、151bを更新する。
【0030】
試薬アーム9は試薬分注位置に移動した試薬容器6に対し、その中の試薬を吸引し、吸引した試薬を検体試料が入っている反応管3に分注する。この時、試薬アーム9は先端に備えられる試薬プローブ91を試薬容器内に下降させる。試薬プローブ91の先端部には液面センサ(図示しない)が設けられており、この液面センサにより試薬の液面を検知すると、試薬プローブ91の下降を停止し、その下降量に基づいて試薬容器6に含まれる試薬残量を計算する。計算された試薬残量情報は記憶部17に記憶される。
【0031】
画像生成部14は図2に示すように試薬位置調節部141を備えている。試薬位置調節部141は、バーコードリーダにより取得され、記憶部に記憶される分注作業開始前(初期状態)の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置情報と、試薬ディスク71a、71bの回転時に回転駆動部8に送られる指示信号が有するパルス数(試薬ディスク71a、71bの回転移動情報)とを用いて、回転後の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置を認識する。その新たな試薬容器位置情報に基づいて、試薬位置調節部141はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置に対応した試薬容器位置画像151a、151bを生成し、その画像を表示部15へ送る。
【0032】
この試薬位置調節部141の動作により、試薬容器位置画像151a、151bは更新され、試薬ディスク71a、71b上の試薬容器の位置と表示部15が表示する試薬容器位置画像151a、151bを同期させる。
【0033】
図3は検体試料1に対する測定項目のオーダー後、表示画面151に表示される試薬容器の位置情報を試薬容器位置画像151a、151bで、またその試薬容器6内の試薬に対応する測定項目、測定可能な残りの分注回数、および試薬残量に関する情報を情報テーブル151cで表示する例を示している。
【0034】
表示部15は、前述の画像生成部14から送られる試薬容器位置画像151a、151bおよびその他の画像を図3に示すように表示画面151に表示する。
【0035】
尚、図3における試薬容器位置画像151a、151bにおける斜線部分は試薬容器6が設置されている箇所を示している。
【0036】
(動作)
以上のように構成された自動分析装置100の動作について図1乃至図11を用いて説明する。
【0037】
ここでは、試薬の分注終了後に表示部15に表示される試薬容器位置画像151a、151bを実際の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置に同期させる動作の例に関して説明する。
【0038】
図4は本実施例における自動分析装置100の操作および動作を示すフローチャートである。また、この測定では複数の検体に対して一つの測定項目(本実施例では測定項目Aとする)を適用する場合について述べる。
【0039】
図5は本実施例における自動分析装置において、試薬容器位置画像151a、151bおよび実際の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を同期させるための各種動作モードの選択画面の例を示している。
【0040】
操作者は図5に示すように検体試料の測定前にあらかじめ入力部16より、試薬容器位置画像151a、151bと実際の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置との同期に関する動作モードを画像更新モードに、更に画像更新モードから特定タイミングモードを選択して、制御部18はその情報に基づいて設定を行う(図4のステップS1)。
【0041】
また、前述の動作モードに設定されると、制御部18はバーコードリーダに、試薬ディスク71a、71b上に設置される試薬容器6に貼付される試薬情報を含むバーコードラベルを読み取り、読み取った試薬情報と試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置情報とを記憶部17に送るよう指示する。バーコードリーダは制御部18の指示に基づき、その動作を実行する。
【0042】
その後、操作者は入力部16より測定項目Aを設定し、測定項目Aに対応する試薬を検体試料が含まれる反応管3に分注、測定作業を開始させる(図4のステップS2)。
【0043】
その後、試薬ディスク71a、71b上に設置される試薬容器6からそれぞれ反応管3に試薬が分注される。その際、制御部18は記憶部17に保存される試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置情報に基づいて回転駆動部8に試薬ディスク71a、71bの回転移動を指示する。回転駆動部8は制御部18からの指示に基づき、試薬ディスク71a、71bを回転動作させ、所望の試薬容器6を試薬分注位置に移動させる。そして、試薬アーム9はその試薬容器6から試薬を吸引し、反応管3内に分注する。
【0044】
また、回転動作実行毎に制御部18から回転駆動部8に送られる指示信号に含まれる試薬ディスク71a、71bの移動情報を記憶部17に記憶し、その移動情報を随時更新する。
【0045】
その後、測定項目Aに関して、反応管3に試薬を分注する作業が終了する(図4のステップS3)。
【0046】
分注作業終了後、制御部18はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識する(図4のステップS4)。
【0047】
このとき、分注作業開始前にバーコードリーダから記憶部17に記憶された試薬情報に対応付けられる試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置情報および分注作業中の試薬ディスク71a、71bの移動情報より、制御部18は分注作業終了時の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識し、その試薬容器位置情報を試薬位置調節部に送る。
【0048】
制御部18によって送られる試薬容器位置情報に基づき、試薬位置調節部141はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置に対応した試薬容器位置画像151a、151bを生成する(図4のステップS5)。
【0049】
画像生成部14はその試薬容器位置画像151a、151bを表示部15に送り、表示部15はその試薬容器位置画像151a、151bを図6に示すように表示する(図4のステップS6)。
【0050】
また、前述のように試薬位置調節部141による試薬容器位置画像151a、151bの生成は分注作業の終了時に行うことに限らず、分注作業中に試薬ディスク71a、71bが回転移動する度に、又はある一定の期間毎に、表示部15が試薬容器位置画像151a、151bを表示できるよう、試薬位置調節部141は試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置と一致する試薬容器位置画像151a、151bを生成する。
【0051】
図6は本実施例において、試薬ディスクの回転に対応した試薬容器位置画像151a、151bの更新の例を示しており、試薬容器位置画像151a、151bには図6に示すように試薬庫内位置番号を貼付することで試薬容器位置を区別する。
【0052】
また、図6においては試薬ディスク71a、71b上における試薬容器位置画像151a、151bを同時に更新しているが、一方しか回転により試薬容器位置が変更していない場合には、試薬容器位置が変更している側の画像のみを更新してもよい。
【0053】
また、図7は本実施例における自動分析装置が有する表示部が表示画面に表示する試薬容器位置画像151a、151bに対して、試薬ディスク71a、71b上に設置される試薬容器6の試薬情報を貼付する例を示しており、表示部15が示す試薬容器位置画像151a、151bに関して、図6のように画像に対して試薬庫内位置番号を貼付するだけでなく、図7に示すように、試薬容器6の試薬残量、試薬容器の形状・サイズなど、各種試薬情報を試薬容器位置画像151a、151bに貼付してもよい。
【0054】
尚、図7の試薬容器位置画像151a、151bの表示に関して、試薬容器6の形状はA−4、C−3、D−13のように表示される場合は丸形容器を、それ以外は通常容器を示す。また、試薬容器6のサイズはA−9、C−7、D−3のように表示される場合は20ml、それ以外は90mlであることを示す。
【0055】
尚、図7の試薬容器位置画像151a、151b上に表示可能な試薬容器6の形状は通常と丸形に限らず、特殊な形状の試薬容器6を表す場合には、その試薬容器6に対して図7に示す通常容器と丸形容器を示す表示と区別可能な異なる表示を行うことも可能である。
【0056】
以上が試薬の分注終了後における試薬容器位置画像151a、151bを更新する動作の説明である。しかし、画像更新のタイミングはこれに限定されるものではない。
【0057】
例えば、分注作業中に緊急に検査が必要な検体試料がある場合、分注作業を一旦中断し、緊急の検査に必要な試薬容器6を新たに設置することがあり、その時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬位置画像を表示する必要がある。その場合における動作に関して図8を用いて説明する。
【0058】
尚、図8のステップS1およびステップS2は前述の図4のステップS1およびステップS2と同様であるため、説明を省略し、図8のステップS3以降の説明を行う。
【0059】
分注作業中に操作者が入力部16に設けられる中断ボタン(図示しない)を押す。指示信号が制御部18から回転駆動部8に送られ、その指示信号に従い、回転駆動部8は試薬ディスク71a、71bの回転を停止し、試薬アーム9は試薬の分注作業を中断する(図8のステップS3)。
【0060】
尚、中断ボタンを押した時点で、検体試料のみが分注された反応管3がある場合、その反応管3に対する試薬の分注を終えてから回転駆動部8は試薬ディスク71a、71bを停止させる。
【0061】
分注作業中断後、制御部18はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識する(図8のステップS4)。
【0062】
制御部18によって認識された試薬容器位置のデータに基づき、試薬位置調節部141はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置に対応した試薬容器位置画像151a、151bを生成する(図8のステップS5)。
【0063】
画像生成部14はその試薬容器位置画像151a、151bを表示部15に送り、表示部15は図3に示すように試薬容器位置画像151a、151bを表示画面151に表示する(図8のステップS6)。
【0064】
更に、その他の画像更新のタイミングとして、操作者が入力部6より画像更新を指示するときが挙げられる。その場合における動作に関して図9を用いて説明する。
【0065】
尚、図9のステップS1およびステップS2は前述の図4のステップS1およびステップS2と同様であるため、説明を省略し、図9のステップS3以降の説明を行う。
【0066】
入力部16に設けられる画像更新ボタン(図示しない)を押し、画像更新の指示信号を制御部18に送る(図9のステップS3)。
【0067】
制御部18は入力部16からの指示信号に基づいて、その時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識する(図9のステップS4)。
【0068】
制御部18によって認識された試薬容器位置のデータに基づき、試薬位置調節部141はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置に対応した試薬容器位置画像151a、151bを生成する(図9のステップS5)。
【0069】
画像生成部14はその試薬容器位置画像151a、151bを表示部15に送り、表示部15は図3に示すように試薬容器位置画像151a、151bを表示画面151に表示する(図9のステップS6)。
【0070】
ここで、試薬容器6のデータを入力する際、バーコードリーダがない、又は試薬容器にバーコードラベルが貼付されていない場合、直接入力部16より試薬情報を入力することなく試薬情報を登録し、その試薬情報に基づいて処理を行なう例について述べる。本実施例において、制御部18は試薬情報処理部(図示しない)を、記憶部17は試薬情報テーブル171をそれぞれ設けている。
【0071】
試薬情報テーブル171には、図10に示すように各種試薬に関して、その試薬ID、試薬の種類、容器のサイズ(容量)、容器の形状に関する情報を含んでいる。この試薬情報テーブル171を参照し、試薬情報処理部は試薬ディスク71a、71b上に設置される試薬容器6に関する情報を登録する。
【0072】
また、試薬庫7a、7bにはそれぞれ蓋(図示しない)が備わっており、その蓋を操作者が開けた時点で回転駆動部8は試薬ディスク71a、71bの回転を停止し、その時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器6の位置に対応した試薬容器位置画像151a、151bを生成し、表示部15がそれらの画像を表示してもよい。
【0073】
また、蓋の開閉スイッチ(図示しない)の押下をトリガーとして回転駆動部8は試薬ディスク71a、71bの回転を停止し、その時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置に対応した試薬容器位置画像151a、151bの生成及び表示の動作を行うようにしてもよい。
【0074】
(効果)
このような自動分析装置100により、試薬容器6の設置作業の効率を上げることが可能となる。また、試薬の分注作業の中断時や任意のタイミングに試薬容器位置画像151a、151bを更新することで、操作者が試薬容器位置を把握したいときに画像を参照することができる。
【0075】
また、試薬容器位置画像151a、151bに試薬容器6の形状、サイズを示すことで、試薬容器位置画像151a、151bに示される形状、サイズの表示を基準に試薬交換を行なうことができ、試薬交換時の取り違えを防止することが可能となる。
【0076】
また、試薬容器位置画像151a、151bに試薬容器6の形状、サイズを示すことで、回転移動後の試薬ディスク71a、71bに試薬容器位置画像151a、151bを一致させなくても、試薬容器位置画像151a、151bに示される形状、サイズの表示を基準に試薬交換を行なうことができ、試薬交換時の取り違えを防止することが可能となる。
【0077】
また、中断ボタンを用いることで、分注作業中に緊急の検査が必要な検体試料がある場合、その検査に必要な試薬容器6の設置を容易に行うことが可能となる。
【0078】
また、画像更新ボタンを用いることで、操作者の所望のタイミングで試薬容器位置画像151a、151bの画像更新を行なうことが可能となり、分注作業中に試薬容器6内の試薬残量の把握が容易に行える。
【0079】
また、自動分析装置100に図7が示すような試薬情報テーブル171を設けることで、バーコードラベルが貼付されていない試薬容器6に関する試薬情報の入力を容易に行うことができる。
【0080】
(実施例1の変形例1)
実施例1の変形例1では、画像更新を特定のタイミングで行なう実施例1に対して、分注作業中に一定の間隔で自動的に試薬容器位置画像151a、151bを更新する変形例について説明する。
【0081】
(構成)
自動分析装置100の構成に関する説明は前述の実施例1において行っているため、本実施例において新たな機能を有する入力部16以外の説明は省略する。
【0082】
この変形例において、入力部16は実施例1の場合と同様に試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置と表示部15に表示される試薬容器位置画像151a、151bとを同期させるための動作モードとして画像更新モードを選択することができ、更には画像更新モードから特定タイミングモードを選択できる。更にこの変形例では、画像更新モードから新たに一定時間モード、回転回数モードを選択できる。
【0083】
ここではまず、一定の時間毎に画像更新を行なう場合について図11を用いて説明する。
【0084】
図11は実施例1の変形例1における自動分析装置100の操作及び動作を示すフローチャートである。
【0085】
操作者は図5に示すように検体試料の測定前にあらかじめ入力部16より動作モードを画像更新モードに、更に画像更新モードから一定時間モードに設定する(図11のステップS1)。
【0086】
尚、あらかじめ画像更新の時間間隔を設定しておく。本実施例ではその時間をX分と定める。時間間隔のデータは記憶部17に送られ、保存される。
【0087】
その後、操作者は、入力部16より所望の測定項目を設定し、検体試料に対して分注、測定作業を開始させる(図11のステップS2)。
【0088】
検体試料への試薬の分注開始後、制御部18は時間の計測を開始し、先ほど設定した時間の経過を判断する(図11のステップS3)。
【0089】
設定時間(本実施例ではX分)が経過する毎に、制御部18はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識する(図11のステップS4)。
【0090】
制御部18によって認識された試薬容器位置のデータに基づき、試薬位置調節部141はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置に対応した試薬容器位置画像151a、151bを生成する(図11のステップS5)。
【0091】
画像生成部14はその試薬容器位置画像151a、151bを表示部15に送り、表示部15は図3に示すように試薬容器位置画像151a、151bを表示部15に表示する(図11のステップS6)。
【0092】
尚、分注終了後には、実施例1の分注終了後のタイミングでの画像更新作業と同様の処理を行ない、試薬容器位置画像151a、151bの更新を行う。
【0093】
次に、試薬ディスク71a、71bの一定の回転移動回数毎に画像更新を行なう場合について、図12の自動分析装置100の操作及び動作を示すフローチャートを用いて説明する。
【0094】
操作者は図5に示すように検体試料の測定前にあらかじめ入力部16より動作モードを画像更新モードに、更に画像更新モードから回転回数モードに設定する(図12のステップS1)。
【0095】
尚、あらかじめ画像更新を行なうタイミングの目安となる試薬ディスク71a、71bの回転移動回数を設定しておく。ここで、回転移動回数とは試薬ディスク71a、71bが回転駆動部8により回転動作を行った回数を示す。本実施例ではその回転移動回数をY回と定める。この回転回数のデータは記憶部17に送られ、保存される。
【0096】
その後、操作者は、入力部16より所望の測定項目を設定し、検体試料に対して分注、測定作業を開始させる(図12のステップS2)。
【0097】
検体試料への試薬の分注開始後、制御部18は試薬ディスク71a、71bの回転移動回数を開始し、先ほど設定した回転移動回数に達したかどうかを判断する(図12のステップS3)。
【0098】
設定した回転移動回数(本実施例ではY回)試薬ディスク71a、71bが回転移動する毎に、制御部18はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識する(図12のステップS4)。
【0099】
尚、設定した回転移動回数に達したかどうかの判断に関しては、本実施例では試薬ディスク71a、71bともに達した時点で試薬容器位置の認識の動作およびステップS5以降の動作に移るが、これに限定されず、試薬ディスク71a、71bの内どちらか一方が達した時点でも構わない。
【0100】
制御部18によって認識された試薬容器位置のデータに基づき、試薬位置調節部141はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置に対応した試薬容器位置画像151a、151bを生成する(図12のステップS5)。
【0101】
尚、前述の図11のステップS4において、試薬ディスク71a、71bの内どちらか一方があらかじめ設定した回転移動回数だけ移動した時点で試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置の認識を行う場合、試薬容器位置画像151a、151bも回転移動回数に達した側の画像のみを更新するように画像を生成する。
【0102】
画像生成部14はその試薬容器位置画像151a、151bを表示部15に送り、表示部15は図3に示すように試薬容器位置画像151a、151bを表示画面151に表示する(図12のステップS6)。
【0103】
尚、試薬ディスク71a、71bの回転移動に応じて画像更新のタイミングを決定する方法はこれに限らず、例えば、試薬ディスク71a、71bのホームポジションから一定角度以上、試薬ディスク71a、71bが回転移動した時点で画像更新を行なってもよい。
【0104】
ここで、「ホームポジション」とは、試薬ディスク71a、71bに関する特定の回転位置のことを指し、例えば図6中の試薬容器位置画像151a、151bと同一位置に試薬容器が配置される試薬ディスク71a、71bの回転位置をホームポジションとする。
【0105】
(効果)
このような自動分析装置100により、試薬容器6の設置作業の効率を上げることが可能となり、また、試薬の分注終了後や一定の時間間隔、回転移動回数で試薬容器位置画像151a、151bを自動更新することで、手動による操作を行なうことなく、操作者が試薬容器6の位置を把握することができる。更に、試薬容器位置画像151a、151bを更新することで、実際の試薬ディスク71a、71bを回転させるためにかかる時間を省くことができる。
【0106】
(実施例1の変形例2)
実施例1の変形例2では、画像更新を特定のタイミングで行なう実施例1に対して、分注作業中に一定の間隔で自動的に試薬容器位置画像151a、151bを更新する変形例について説明する。
【0107】
(構成)
自動分析装置100の構成に関する説明は前述の実施例1、実施例2において行っているため、本実施例において新たに入力部16に設けられるフィードスイッチ162以外の説明は省略する。
【0108】
尚、この変形例では、制御部18は回転駆動制御部181を、画像生成部14は試薬位置調節部141をそれぞれ有している。
【0109】
本実施例では図13に示すように、試薬容器6を試薬ディスク71a、71bに設置する場合に、操作者が作業しやすい位置に試薬容器6を移動させるためのフィードスイッチ162を試薬ディスク71a、71bの近傍に配置する。
【0110】
フィードスイッチ162は制御部18の回転駆動制御部181に指示を送り、その指示に基づく回転駆動制御部181からの制御信号を受け、回転駆動部8は試薬ディスク71a、71bを回転させる。
【0111】
また、試薬位置調節部141は、回転駆動制御部181から試薬ディスク71a、71bの回転情報を受け、その情報に基づいて試薬容器6の位置情報に関する画像を生成する。
【0112】
(動作)
以上のように構成された自動分析装置100の動作について説明する。
【0113】
ここでは、試薬の分注終了後に実際の試薬ディスク71a、71b内における試薬容器位置をフィードスイッチ162を用いて所望の位置に回転させ、その回転後の位置に表示部15が表示する試薬容器位置を同期させる動作の例に関して図14を用いて説明する。
【0114】
図14は実施例1の変形例1における自動分析装置100の操作及び動作を示すフローチャートである。また、この測定では複数の検体に対して一つの測定項目(ここでは測定項目Aとする)を適用する場合について述べる。
【0115】
操作者は検体試料の測定前にあらかじめ入力部16より動作モードを試薬庫移動モードに、更に試薬ディスク移動モードを試薬ディスクマニュアル移動モードに設定する(図14のステップS1)。その後、操作者は、入力部16より所望の測定項目Aを設定し、検体試料に対して分注、測定作業を開始させる(図14のステップS2)。
【0116】
測定項目Aに関して、検体試料を含む反応管3に試薬を分注する作業が終了する(図14のステップS3)。操作者は、フィードスイッチ162を用いて試薬ディスク71a、71bを回転させ、所望の位置まで移動させる(図14のステップS4)。フィードスイッチ162による試薬ディスク71a、71bの移動の終了後、制御部18はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識する(図14のステップS5)。回転駆動制御部181はその試薬容器位置に基づいて、移動後の試薬ディスク71a、71bと同一位置の試薬容器位置画像151a、151bを生成する(図14のステップS6)。再度生成された試薬容器位置画像151a、151bは表示部15に送られ、表示画面151に表示される(図14のステップS7)。
【0117】
尚、試薬ディスク71a、71bの移動はフィードスイッチ162を用いて行うことに限らず、分注アームからの試薬残量情報に基づき、試薬不足のため、試薬交換が必要とされる試薬容器6を、操作者が交換しやすい位置(例えば操作者に対して手前側)に移動するよう、回転駆動部8が試薬ディスク71a、71bを回転移動させ、その後、試薬容器位置画像151a、151bをその試薬ディスク71a、71b上における試薬容器位置に同期するよう、試薬位置調節部141が調節を行い、表示部15が調節された試薬容器位置画像151a、151bを表示してもよい。
【0118】
また、前述の動作では、試薬の分注終了後に表示される試薬容器位置画像151a、151bを更新しているが、画像更新のタイミングはこれに限定されるものではない。
【0119】
例えば、分注作業中に緊急に検査が必要な検体試料がある場合、分注作業を一旦中断し、緊急の検査に必要な試薬容器6を新たに設置することがあり、そのときに一旦実際の試薬ディスク71a、71b上における試薬容器位置をフィードスイッチ162を用いて所望の位置に回転移動させ、その回転移動後の位置に表示部15が表示する試薬容器位置画像151a、151bを同期させた後、試薬容器6の設置を行う。
【0120】
(効果)
このような自動分析装置により、試薬容器6の設置作業の効率を上げることが可能となる。また、フィードスイッチ162により、操作者が所望の位置まで試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を移動させ、更に試薬容器位置画像151a、151bをその位置に同期させることで、操作者は交換等の必要な試薬容器6の位置を容易に把握することができる。
【実施例2】
【0121】
本実施例では、自動分析装置100側の試薬容器位置を画面上の試薬容器位置に対応させ、試薬ディスク71a、71bを回転させて、自動分析装置100の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置と表示画面151上の試薬容器位置とを同期させる例について説明する。
【0122】
(構成)
自動分析装置100の構成に関する説明は前述の実施例1において行っているため、本実施例において新たな機能を有する制御部18以外の説明は省略する。
【0123】
尚、実施例1において試薬位置調節部141を有していた画像生成部14に関しては、本実施例では試薬位置調節部141を有さなくてもよい。
【0124】
本実施例では図15に示すように、制御部18は回転駆動制御部181を備えている。
【0125】
回転駆動制御部181は試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置をホームポジションに戻すよう、回転駆動部8に指示する。
【0126】
本実施例において「ホームポジション」とは、実施例1の変形例1の場合と同様の定義である。
【0127】
(動作)
以上のように構成された自動分析装置100の動作について説明する。
【0128】
ここでは、試薬の分注終了後に実際の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置をホームポジションに戻す動作の例に関して図17を用いて説明する。また、この測定では複数の検体に対して一つの測定項目(ここでは測定項目Aとする)を適用する場合について述べる。
【0129】
操作者は図16に示すように、検体試料の測定前にあらかじめ入力部16より動作モードを試薬庫移動モードに、更に試薬庫移動モードをホームポジションモードに設定する(図17のステップS1)。その後、操作者は、入力部16より所望の測定項目Aを設定し、検体試料に対して分注、測定作業を開始させる(図17のステップS2)。測定項目Aに関して、検体試料を含む反応管3に試薬を分注する作業が終了する(図17のステップS3)。制御部18はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識する(図17のステップS4)。回転駆動制御部181はその試薬容器位置に基づいて、ホームポジションに試薬ディスク71a、71bを回転させるよう回転駆動部8に指示する。その指示に基いて回転駆動部8は試薬ディスク71a、71bを回転移動させ、ホームポジションに移動させる(図17のステップS5)。
【0130】
このようにして、試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置と、試薬容器位置画像151a、151bとを同期させる。前述の動作では、試薬の分注終了後に、ホームポジションに試薬ディスク71a、71bを回転させるが、そのタイミングはこれに限定されるものではない。
【0131】
例えば、分注作業中に緊急に検査が必要な検体試料がある場合、分注作業を一旦中断し、緊急の検査に必要な試薬容器6を新たに設置することがあり、そのときに一旦試薬庫内試薬容器位置をホームポジションに戻し、試薬容器6の設置を行う。
【0132】
(効果)
このような自動分析装置100により、試薬容器6の設置作業の効率を上げることが可能となる。また、試薬ディスク71a、71bをホームポジションに移動させることで、操作者は交換等の必要な試薬容器6の位置を容易に把握することができる。
【0133】
(実施例2の変形例)
実施例2の変形例では、自動分析装置100の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置と表示画面151上の試薬容器位置とを同期させるために、画面上の試薬容器位置と自動分析装置側の試薬容器位置とを両方動かして、ホームポジションに対応させる例について説明する。
【0134】
尚、本実施例における「ホームポジション」とは試薬ディスク71a、71bに関する特定の回転位置を指すが、実施例1の変形例1及び実施例2の場合と異なり、この変形例ではホームポジションを設定することができる。
【0135】
(構成)
自動分析装置100の構成に関する説明は前述の実施例1、実施例2において行っているため、本実施例において新たな機能を有する入力部16以外の説明は省略する。
【0136】
尚、本実施例では、制御部18は回転駆動制御部181を、画像生成部14は試薬位置調節部141をそれぞれ有している。
【0137】
本実施例では図18に示すように、入力部16は既定位置設定部161を備えている。
【0138】
既定位置設定部161は画面上の試薬容器位置と自動分析装置側の試薬容器位置とを両方動かしてホームポジションに対応させる際、そのホームポジションを設定する機能を有する。既定位置設定部161により設定されたホームポジションに同期するよう、回転駆動制御部181および試薬位置調節部141は作用する。
【0139】
(動作)
以上のように構成された自動分析装置100の動作について図19を用いて説明する。
【0140】
ここでは、試薬の分注終了後、画面上の試薬容器位置と自動分析装置側の試薬容器位置とを両方動かして、ホームポジションに対応させる動作の例に関して説明する。
【0141】
また、この測定では複数の検体に対して一つの測定項目(ここでは測定項目Aとする)を適用する場合について述べる。
【0142】
操作者は検体試料の測定前にあらかじめ入力部16より動作モードを試薬庫移動モードに、更に試薬庫移動モードを試薬庫・画像調節モードに設定する(図19のステップS1)。
【0143】
尚、操作者はあらかじめ試薬ディスク71a、71bと試薬容器位置画像151a、151bが移動する同一のホームポジションを入力部16が有する既定位置設定部161より設定する。
【0144】
その後、操作者は、入力部16より所望の測定項目Aを設定し、検体試料に対して分注、測定作業を開始させる(図19のステップS2)。
【0145】
測定項目Aに関して、検体試料を含む反応管3に試薬を分注する作業が終了する(図19のステップS3)。
【0146】
制御部18はその時点での試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置を認識する(図19のステップS4)。
【0147】
回転駆動制御部181はその試薬容器位置に基づいて、あらかじめ設定されている既定位置に試薬ディスク71a、71bを回転させるよう回転駆動部8に指示する。その指示に基いて回転駆動部8は試薬ディスク71a、71bを回転させ、既定位置に移動させる(図19のステップS5)。
【0148】
また、試薬位置調節部141は、あらかじめ設定されている既定位置に合わせて、試薬容器位置画像151a、151bを再度生成する(図19のステップS6)。
【0149】
再度生成された試薬容器位置画像151a、151bは表示部15に送られ、表示画面151に表示される(図19のステップS7)。
【0150】
前述の動作では、試薬の分注終了後に表示される試薬位置画像を更新しているが、画像更新のタイミングはこれに限定されるものではない。
【0151】
例えば、分注作業中に緊急に検査が必要な検体試料がある場合、分注作業を一旦中断し、緊急の検査に必要な試薬容器6を新たに設置することがあり、そのときに一旦表示画面上の試薬容器位置と自動分析装置側の試薬容器位置とを既定位置設定部161により決定されるホームポジションに移動させ、試薬容器6の設置を行う。
【0152】
(効果)
このような自動分析装置100により、試薬容器6の設置作業の効率を上げることが可能となる。また、操作者の所望の位置をあらかじめ入力し、自動的に実際の試薬ディスク71a、71b上の試薬容器位置の移動および試薬容器位置画像151a、151bの更新を行なうことで、操作者は交換等の必要な試薬容器6の位置を容易に把握することができる。
【符号の説明】
【0153】
100 自動分析装置
7a,7b 試薬庫
71a,71b 試薬ディスク
8 回転駆動部
9 試薬アーム
14 画像生成部
141 試薬位置調節部
15 表示部
151 表示画面
151a、151b 試薬容器位置画像
16 入力部
17 記憶部
18 制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試薬を収納する試薬容器を載置する載置部と、
前記載置部における前記試薬容器の載置位置を表示する画像を生成する画像生成手段と、
前記画像を表示画面に表示する表示手段と、
前記載置部を移動させる移動手段と、
前記載置部における前記試薬容器の載置位置と前記画像が表示する前記載置部における前記試薬容器の載置位置が一致するように前記載置部を移動させる移動制御手段と、
を具備する自動分析装置。
【請求項2】
試薬を収納する試薬容器を載置する試薬ディスクと、
前記試薬ディスクにおける試薬容器を示す画像を生成する画像生成手段と、
前記画像を表示画面に表示する表示手段と、
前記試薬ディスクを移動させる移動手段と、
前記試薬ディスクにおける前記試薬容器の載置位置と前記画像が表示する前記載置部における前記試薬容器の載置位置が一致するように前記試薬ディスクを移動させる移動制御手段と、
を具備することする自動分析装置。
【請求項3】
検体試料に対する測定項目を設定する測定項目設定手段と、
前記測定項目に基づいて前記検体試料に対する分析測定を行うために前記試薬容器に収納される前記試薬を前記検体試料と混合させる反応容器に分注する分注手段とをさらに備え、
前記画像生成手段は、前記分注手段が前記測定項目に基づいた所定の前記試薬を前記反応容器に分注し終えた時点での前記載置部又は前記試薬ディスクの前記初期位置からの移動に関する情報及び前記載置位置情報に基づき、移動後の前記載置部又は試薬ディスクにおける前記試薬容器の載置位置を示す画像を生成し、前記表示手段が前記表示画面に前記画像を表示する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項4】
前記表示手段に前記画像の更新を指示する更新指示手段をさらに備え、
前記更新指示手段より前記画像の更新が指示されたとき、その時点で前記分注手段が実行している前記測定項目の分注が終了後、前記画像生成手段はその時点での前記載置部又は前記試薬ディスクにおける前記試薬容器の載置位置を示す画像を生成し、前記表示手段が前記画像を表示することを特徴とする請求項3に記載の自動分析装置。
【請求項5】
検体試料に対する測定項目を設定する測定項目設定手段と、
前記測定項目に基づいて前記検体試料に対する分析測定を行うために前記試薬容器に収納される前記試薬を前記検体試料と混合させる反応容器に分注する分注手段とをさらに備え、
前記画像生成手段は、設定される前記測定項目に基づき前記分注手段が分注を開始後、一定時間経過毎に、その時点での前記初期位置からの移動に関する情報及び前記載置位置情報に基づき、移動後の前記載置部又は前記試薬ディスクにおける前記試薬容器の載置位置を示す画像を生成し、前記表示手段が前記画像を表示する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項6】
検体試料に対する測定項目を設定する測定項目設定手段と、
前記測定項目に基づいて前記検体試料に対する分析測定を行うために前記試薬容器に収納される前記試薬を前記検体試料と混合させる反応容器に分注する分注手段とをさらに備え、
前記画像生成手段は、設定される前記測定項目に基づき前記分注手段が分注を開始後、前記載置部又は前記試薬ディスクが一定の回数移動する毎に、その時点での前記初期位置からの移動に関する情報及び前記載置位置情報に基づき、移動後の前記載置部又は前記試薬ディスクにおける前記試薬容器の載置位置を示す画像を生成し、前記表示手段が前記画像を表示する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項7】
検体試料に対する測定項目を設定する測定項目設定手段と、
前記測定項目に基づいて前記検体試料に対する分析測定を行うために前記試薬容器に収納される前記試薬を前記検体試料と混合させる反応容器に分注する分注手段とをさらに備え、
前記画像生成手段は、設定される前記測定項目に基づき前記分注手段が分注を開始後、前記載置部又は前記試薬ディスクが一定の度合い移動する毎に、その時点での前記初期位置からの移動に関する情報及び前記載置位置情報に基づき、移動後の前記載置部又は前記試薬ディスクにおける前記試薬容器の載置位置を示す画像を生成し、前記表示手段が前記画像を表示する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項8】
前記載置部又は試薬ディスクに載置される前記試薬容器の載置位置に関して、特定載置位置を設定する特定載置位置設定手段を備え、
前記移動手段は、前記載置部又は試薬ディスクにおける前記試薬容器の載置位置を示す画像と前記特定載置位置とが一致するよう、前記載置部又は試薬ディスクを移動させる、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項9】
前記載置部又は前記試薬ディスクに載置される前記試薬容器に付帯する試薬情報を取得する試薬情報取得手段を備え、
前記画像生成手段は、前記試薬情報を示す画像を移動後の前記載置部又は前記試薬ディスクにおける前記試薬容器の載置位置に一致する画像に重畳する複合画像を生成し、
前記表示手段は、前記複合画像を表示画面に表示する表示手段と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項10】
前記試薬情報は、前記試薬容器の形状およびサイズに関する情報を有していることを特徴とする請求項9に記載の自動分析装置。
【請求項1】
試薬を収納する試薬容器を載置する載置部と、
前記載置部における前記試薬容器の載置位置を表示する画像を生成する画像生成手段と、
前記画像を表示画面に表示する表示手段と、
前記載置部を移動させる移動手段と、
前記載置部における前記試薬容器の載置位置と前記画像が表示する前記載置部における前記試薬容器の載置位置が一致するように前記載置部を移動させる移動制御手段と、
を具備する自動分析装置。
【請求項2】
試薬を収納する試薬容器を載置する試薬ディスクと、
前記試薬ディスクにおける試薬容器を示す画像を生成する画像生成手段と、
前記画像を表示画面に表示する表示手段と、
前記試薬ディスクを移動させる移動手段と、
前記試薬ディスクにおける前記試薬容器の載置位置と前記画像が表示する前記載置部における前記試薬容器の載置位置が一致するように前記試薬ディスクを移動させる移動制御手段と、
を具備することする自動分析装置。
【請求項3】
検体試料に対する測定項目を設定する測定項目設定手段と、
前記測定項目に基づいて前記検体試料に対する分析測定を行うために前記試薬容器に収納される前記試薬を前記検体試料と混合させる反応容器に分注する分注手段とをさらに備え、
前記画像生成手段は、前記分注手段が前記測定項目に基づいた所定の前記試薬を前記反応容器に分注し終えた時点での前記載置部又は前記試薬ディスクの前記初期位置からの移動に関する情報及び前記載置位置情報に基づき、移動後の前記載置部又は試薬ディスクにおける前記試薬容器の載置位置を示す画像を生成し、前記表示手段が前記表示画面に前記画像を表示する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項4】
前記表示手段に前記画像の更新を指示する更新指示手段をさらに備え、
前記更新指示手段より前記画像の更新が指示されたとき、その時点で前記分注手段が実行している前記測定項目の分注が終了後、前記画像生成手段はその時点での前記載置部又は前記試薬ディスクにおける前記試薬容器の載置位置を示す画像を生成し、前記表示手段が前記画像を表示することを特徴とする請求項3に記載の自動分析装置。
【請求項5】
検体試料に対する測定項目を設定する測定項目設定手段と、
前記測定項目に基づいて前記検体試料に対する分析測定を行うために前記試薬容器に収納される前記試薬を前記検体試料と混合させる反応容器に分注する分注手段とをさらに備え、
前記画像生成手段は、設定される前記測定項目に基づき前記分注手段が分注を開始後、一定時間経過毎に、その時点での前記初期位置からの移動に関する情報及び前記載置位置情報に基づき、移動後の前記載置部又は前記試薬ディスクにおける前記試薬容器の載置位置を示す画像を生成し、前記表示手段が前記画像を表示する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項6】
検体試料に対する測定項目を設定する測定項目設定手段と、
前記測定項目に基づいて前記検体試料に対する分析測定を行うために前記試薬容器に収納される前記試薬を前記検体試料と混合させる反応容器に分注する分注手段とをさらに備え、
前記画像生成手段は、設定される前記測定項目に基づき前記分注手段が分注を開始後、前記載置部又は前記試薬ディスクが一定の回数移動する毎に、その時点での前記初期位置からの移動に関する情報及び前記載置位置情報に基づき、移動後の前記載置部又は前記試薬ディスクにおける前記試薬容器の載置位置を示す画像を生成し、前記表示手段が前記画像を表示する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項7】
検体試料に対する測定項目を設定する測定項目設定手段と、
前記測定項目に基づいて前記検体試料に対する分析測定を行うために前記試薬容器に収納される前記試薬を前記検体試料と混合させる反応容器に分注する分注手段とをさらに備え、
前記画像生成手段は、設定される前記測定項目に基づき前記分注手段が分注を開始後、前記載置部又は前記試薬ディスクが一定の度合い移動する毎に、その時点での前記初期位置からの移動に関する情報及び前記載置位置情報に基づき、移動後の前記載置部又は前記試薬ディスクにおける前記試薬容器の載置位置を示す画像を生成し、前記表示手段が前記画像を表示する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項8】
前記載置部又は試薬ディスクに載置される前記試薬容器の載置位置に関して、特定載置位置を設定する特定載置位置設定手段を備え、
前記移動手段は、前記載置部又は試薬ディスクにおける前記試薬容器の載置位置を示す画像と前記特定載置位置とが一致するよう、前記載置部又は試薬ディスクを移動させる、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項9】
前記載置部又は前記試薬ディスクに載置される前記試薬容器に付帯する試薬情報を取得する試薬情報取得手段を備え、
前記画像生成手段は、前記試薬情報を示す画像を移動後の前記載置部又は前記試薬ディスクにおける前記試薬容器の載置位置に一致する画像に重畳する複合画像を生成し、
前記表示手段は、前記複合画像を表示画面に表示する表示手段と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項10】
前記試薬情報は、前記試薬容器の形状およびサイズに関する情報を有していることを特徴とする請求項9に記載の自動分析装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2012−225942(P2012−225942A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−182661(P2012−182661)
【出願日】平成24年8月21日(2012.8.21)
【分割の表示】特願2008−97898(P2008−97898)の分割
【原出願日】平成20年4月4日(2008.4.4)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【出願人】(594164531)東芝医用システムエンジニアリング株式会社 (892)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年8月21日(2012.8.21)
【分割の表示】特願2008−97898(P2008−97898)の分割
【原出願日】平成20年4月4日(2008.4.4)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【出願人】(594164531)東芝医用システムエンジニアリング株式会社 (892)
【Fターム(参考)】
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