説明

自動化アクセス制御システム及びアクセス制御方法

【課題】キーのような品目を自動的に保管し、後で保管した品目にアクセスすることができる自動化アクセス制御システムを提供する。
【解決手段】複数の保管用区画を備える保管ラックと、ユーザ用ポートと、メモリであって、前記複数の保管用区画のうちの1つの区画内にキーを置き、前記キーを前記複数の保管用区画のうちの前記1つの区画と関連付け、ユーザを識別し、前記ユーザと前記保管しているキーを関連付け、前記複数の保管用区画のうちの前記1つの区画から前記保管しているキーを取り出し、前記ユーザ用ポートで前記ユーザが前記取り出したキーにアクセスすることができるようにするためのプログラム命令を含むメモリと、前記プログラム命令を実行するために、前記メモリと動作可能に接続しているプロセッサと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルフサービス・キオスクに関し、特に、物品を貸し出し、受領するためのデバイス、および特にキーへのアクセスを制御するための自動化制御システム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
セルフサービス端末としてはキオスク等がある。キオスクは、一般の人がアクセスすることができるコンピューティング・プラットフォームを提供する。キオスクは、小売店の取引施設、または空港の端末のような他の場所内に設置することができる。キオスクは、ウェブ・サイトからウェブ・ページおよび他のウェブが提供する内容を表示するために、ワールド・ワイド・ウェブ(web)サイトに容易にネットワークにより接続することができる。ウェブ・サイトからのウェブ・ページは、Microsoft(登録商標)社のインターネット・エクスプローラ・ソフトウェアのような周知の市販のウェブ・ソフトウェアにより表示することができる。
【0003】
米国特許第3,979,017号;第4,120,452号および第4,630,042号に開示されている払出機または自動販売機のような自動化デバイスは、ある物品を種々の物品の中から選択し、個々のユーザまたは消費者に貸し出すことができる。米国特許明細書US2007/0169132A1号公報にディスク・ベースの媒体、および他の消費者用の製品を貸し出すためのシステムおよび方法が開示されている。ユーザは、レンタルおよび/または購入のためにディスク・ベースの媒体を選択するために、自動化ビジネス・システムと対話することができる。自動化ビジネス・システムは、自動化ビジネス・システムの内部から選択するものを検索し、ポートを通して選択したものをユーザに貸し出すことができる。自動化ビジネス・システムは、返却プロセスの際にポートから選択したものを検索することができる。
【0004】
自動化システムのいくつかの態様は、ホテルのキーまたは車のキーが消費者に渡される分野で組み込まれてきた。米国特許第4,752,876号;第4,661,806号および第4,631,358号に、ホテルの客がチェックインした場合に、保管しているキーを外部からアクセスすることができる場所に渡すデバイスが開示されている。キー・ディスペンサは、通常、キーがシュートを通して重力により顧客に提供される重力駆動システムである。これらのシステムは、さらに、キーを保管することができるスロットまたは区画を含むことができる。しかし、保管されているキーは、預ける場合にはシステムにより識別されない。それ故、キーが返却されると、従業員は、返却されたキーを取り出し、仕分けするためにシステムにアクセスしなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第3,979,017号公報
【特許文献2】米国特許第4,120,452号公報
【特許文献3】米国特許第4,630,042号公報
【特許文献4】米国特許明細書US2007/0169132A1号公報
【特許文献5】米国特許第4,752,876号公報
【特許文献6】米国特許第4,661,806号公報
【特許文献7】米国特許第4,631,358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
それ故、キーのような品目を自動的に保管し、後で保管した品目にアクセスすることができる自動化アクセス制御システムが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このため、本発明は、その一実施形態において、自動化アクセス制御システムおよび方法は、複数の保管用区画を備える保管ラックと、ユーザ用ポートと、メモリであって、複数の保管用区画のうちの1つの区画内にキーを置き、キーを複数の保管用区画のうちの1つと関連付け、ユーザを識別し、ユーザと保管しているキーを関連付け、複数の保管用区画のうちの1つから保管しているキーを取り出し、ユーザ用ポートでユーザが取り出したキーにアクセスすることができるようにするためのプログラム命令を含むメモリと、プログラム命令を実行するためにメモリに動作可能に接続しているプロセッサとを備える。
【0008】
本発明の他の実施形態においては、キーへのアクセスを自動的に制御するための方法は、複数の保管用区画のうちの1つの区画内にキーを置くために在庫管理アセンブリを制御するステップと、キーを複数の保管用区画のうちの1つと関連付けるステップと、ユーザを識別するステップと、ユーザと保管したキーを関連付けるステップと、複数の保管用区画のうちの1つの区画内からキーを取り出すために、在庫管理アセンブリを制御するステップと、ユーザ用ポートで取り出したキーにアクセスすることができるようにするステップとを含む。
【0009】
さらに他の実施形態においては、キーへのアクセスを自動的に制御するための方法は、キオスク内にキーを置くステップと、置いたキーを識別するステップと、識別したキーを、選択した保管用区画に移動するステップと、識別したキーを選択した保管用区画と関連付けるデータを在庫データベース内に格納するステップと、格納している関連データにより選択した保管用区画を識別するステップと、保管用区画の識別に基づいて保管用区画からキーを検索するステップと、検索したキーをユーザに渡すステップとを含む。
【0010】
通常の当業者であれば、下記の詳細な説明を読み、添付の図面を見れば、上記の特徴および利点および他の特徴および利点をより良く理解することができるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の原理によるセルフサービス・キオスクの形をしている自動化アクセス制御システムのブロック図である。
【図2】図1の在庫管理システムの部分斜視図である。
【図3】図2の在庫管理システムで使用するキー保持機構の略断面図である。
【図4】図2の在庫管理システムで使用するキー保持機構の正面図である。
【図5】システム内にキーを保管するための、図1の自動化アクセス制御システムの動作方法の例示としての概略フローチャートである。
【図6】延長位置におけるグリッパ機構により置かれたキー・ホルダーを示す、図3のキー保持機構の略断面図である。
【図7】延長したキー・ホルダー内に取り出すことができるように置かれたキーを示す、図3のキー保持機構の略断面図である。
【図8】キー・ホルダー内のロック位置に回転しているキーを示す、図3のキー保持機構の正面図である。
【図9】ロック位置に回転しているキーおよび固定位置に後退しているキー・ホルダーを示す、図3のキー保持機構の略断面図である。
【図10】システム内に保管されたキーにアクセスするための、図1の自動化アクセス制御システムの動作方法の例示としての概略フローチャートである。
【図11】保管用区画からキー保持機構を検索した後の、ロック位置に回転しているキーおよび固定位置に位置するキー・ホルダーを示す、図3のキー保持機構の略断面図である。
【図12】グリッパ機構により延長しているキー・ホルダーを含む、図11の検索したキー保持機構の略断面図である。
【図13】アンロックした位置に回転しているキーを示す、図12のキー保持機構の略断面図である。
【図14】キー・ホルダーからキーを取り出した後の、図13のキー保持機構の略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、セルフサービス端末102を含む自動化アクセス制御システム100を示す。セルフサービス端末102は、NCR7401コンピュータを含むことができる。セルフサービス端末102は、プロセッサ回路104と、タッチスクリーン106と、メモリ108とを含む。メモリ108は、プロセッサ104が実行するプログラム命令を格納する。セルフサービス端末102は、カード・リーダ110、プリンタ112、スキャナ114、在庫管理アセンブリ116および釣銭払出機118のような多数の周辺機器を含むことができる。現金受領機、チェックリーダ、バーコード・リーダ等のような他の周辺機器も含むことができる。
【0013】
プロセッサ回路104は、好適には、マイクロプロセッサおよびその関連する回路のような汎用コンピュータ処理回路であってもよい。プロセッサ104は、本明細書においてそれに属する動作を行うために動作することができる。プロセッサ回路104は、貸出に関連する要求のような顧客の要求を処理するセルフサービス・アプリケーション120を実行する。例えば、顧客は、レンタル契約を履行したり、またはレンタルしたものを返却するためにセルフサービス・アプリケーション120を使用することができる。顧客の入力は、キーパッドまたは他のグラフィック・インタフェースを表示することができるタッチスクリーン106を使用することにより行うことができる。
【0014】
セルフサービス・アプリケーション120は、キー引渡し手順のような顧客の要求を入力するための命令を表示し、引渡し時間、走行距離、燃料タンク・レベル、および車両状態情報を含むトランザクション・データの記録、任意の支払、釣銭の払出し、レシートの印刷、およびこの実施形態においては、サーバ124内に位置する在庫データベース122内のレンタル情報の更新の記録を管理する。セルフサービス・アプリケーション120は、無線であってもよいネットワーク接続を通してサーバ124と通信する。一実施形態においては、セルフサービス・アプリケーション120は、TCP/IPプロトコルを使用する。
【0015】
プロセッサ104は、さらに、ウェブ・ブラウザ・ソフトウェア126およびウェブ・ラッパ・ソフトウェア128も実行する。ウェブ・ブラウザ・ソフトウェア126を使用すれば、オペレータは、ワールド・ワイド・ウェブ(WWWまたは「web」)が規定するフォーマットで情報を表示することができる。セルフサービス・アプリケーション120は、ウェブ・ページ130の形でレンタル情報を表示するウェブ・アプリケーションとして書き込むことができる。別の方法としては、セルフサービス・アプリケーション120は、非ウェブ・アプリケーションであってもよいし、ウェブ・ブラウザ・ソフトウェア126を使用しないで動作することもできる。
【0016】
ウェブ・ブラウザ・ソフトウェア126は、Microsoft(登録商標)社のインターネット・エクスプローラ・ウェブ・ブラウザ・ソフトウェアのような市販のウェブ・ブラウザ・ソフトウェアを含むことができる。Microsoft(登録商標)社のインターネット・エクスプローラ・ウェブ・ブラウザ・ソフトウェアは、「−k」コマンド・ライン・オプションを使用してキオスク動作内に構成されている。このオプションは、顧客がこれらの機能にアクセスするのを防止するために、ツール・バーおよびメニュー・バーを表示しない。
【0017】
ウェブ・ブラウザ・ソフトウェア126は、また、そこからキオスクの動作が開始し、オペレータがセルフサービス端末102の使用を終了した場合にそこに戻るデフォルト・ページとして動作するウェブ・ページ130内の最初のまたは「ホーム」ページを表示することができる。
【0018】
ウェブ・ラッパ・ソフトウェア128は、セキュリティ機能を提供する。動作中、ウェブ・ラッパ・ソフトウェア128は、オペレータが、キオスクのファイルまたは他のアプリケーションにアクセスするのを防止し、システム・ソフトウェアまたは基本入出力システム(BIOS)ファームウェアを動作するのを防止し、およびオペレータがセルフサービス端末102を再起動するのを防止する。
【0019】
カード・リーダ110は、顧客が身に付けている顧客ID、クレジット、デビット、SMARTおよび/または他のタイプのカードを読み出す。カード・リーダ110は、顧客からの支払情報を記録することができる。カード・リーダ110は、さらに、顧客の無線デバイスから顧客識別データを受信するために無線技術を組み込むことができる。
【0020】
スキャナ112は、顧客の運転免許証および/またはパスポートのような他のタイプの識別を走査する。スキャナ112は、顧客のID(識別)を確認するために、1つまたは複数のカメラまたは他のセンサを含むことができるセキュリティ・システム132と一緒に動作することができる。
【0021】
在庫管理アセンブリ116は、好適には、例えば、米国特許明細書US2007/0169132A1号公報に開示されているデバイス類似のデバイスであってもよい。図2は、そのようなデバイスのうちの1つ、在庫管理アセンブリ116を示す。在庫管理アセンブリ116は、フレーム144により支持されている1対のガイド・レール140と、1対のガイド・レール142とを含む。1対のガイド・レール142は、従動プーリ・アセンブリ146を支持していて、1対のガイド・レール140は、受動プーリ・アセンブリ148を支持している。
【0022】
1対のガイド・レール140および1対のガイド・レール142は、キャリッジ・アセンブリ支持システム150を支持している。従動プーリ・アセンブリ146および受動プーリ・アセンブリ148を使用して、プロセッサ回路104の制御の下で、1対のガイド・レール140および1対のガイド・レール142に沿った高さに、キャリッジ・アセンブリ支持システム150を位置決めする。
【0023】
キャリッジ・アセンブリ支持システム150は、1対のガイド・レール152と、キャリッジ・アセンブリ154と、モータ156とを含む。モータ156は、以下に説明するように、プロセッサ回路104の制御の下で、1対のガイド・レール152に沿った位置に、キャリッジ・アセンブリ154を位置決めするために動作することができる。グリッパ機構158は、キャリッジ・アセンブリ154上に位置する。
【0024】
フレーム144は、また保管ラック160も支持する。この実施形態においては、保管ラック160は、多数の同じ形状の保管用区画162を含む。グリッパ機構158は、その内部に位置する品目を把握するために、保管用区画162のうちの選択した区画内に延びるように構成されている。ユーザ用ポート164は、保管ラック160内に位置する。ユーザ用ポート164は、プロセッサ回路104の制御の下で、一方の側面上でグリッパ機構158にアクセスすることができ、他方の側面上でユーザにアクセスすることができる。
【0025】
一実施形態においては、図3および図4に略図で示すキー保持機構170は、保管用区画162内に取り外し可能に設置するように構成されている。キー保持機構170は、ハウジング172の一方の端部から孔部176に延びるテーパ状の孔部174を形成しているハウジング172を含む。キー・ホルダー178は、孔部176内にスライド可能に位置している。キー・ホルダー178は、スロット184を通してテーパ状の孔部174に開いているシャンク孔部182を含むシリンダ180を含む。
【0026】
図5を参照すると、この図は、キーをシステム100内に置くための自動化アクセス制御システム100の例示としての動作を示すように全体が設計されているフローチャートを示す。それ故、カー・プール・シナリオの場合には、使用するために利用可能な種々の自動車用のキーは、在庫管理アセンブリ116内に置かれる。同様に、レンタカーのキーは、在庫管理システム116内に置くことができる。最初に、キー保持機構170が、各保管用区画162内に提供される。システム100内へキーを置く動作は、ブロック192において、オペレータがタッチスクリーン106により手順190を開始した時に開始する。手順の開始は、タッチスクリーン106、カード・リーダ110、スキャナ112およびセキュリティ・システム132のうちの1つまたは複数を使用するシステム100へのユーザの一意の識別を含むことができる。これに応じて、プロセッサ回路104は、在庫管理アセンブリ116を制御するために、メモリ108内に格納しているプログラム命令を実行する。
【0027】
ブロック194において、グリッパ機構158は、空のキー保持機構170を含む保管用区画162に隣接して位置する。プロセッサ回路104は、在庫データベース122内に格納しているデータにより適当な区画162を識別することができる。グリッパ機構158は、選択した保管用区画162内に延び、ブロック196において、その内部に保管されたキー保持機構170を把握するように制御される。グリッパ機構158は、キーを含む構成要素、マグネット、可動アーム等を含むキー保持機構170と結合するために、受け入れ可能に任意に構成することができる。
【0028】
次に、キー保持機構170は、保管用区画162から引き出され、従動プーリ・アセンブリ146およびキャリッジ・アセンブリ支持システム150は、ブロック198において、ユーザ用ポート164にキー保持機構170を位置させるように制御される。ブロック200において、グリッパ機構158は、キー・ホルダー178を、図3の固定位置から図6の延長位置にスライドさせる。この場合、キー・ホルダー178は、テーパ状の孔部174内にすでに移動している。
【0029】
図6の延長位置内に位置した場合、キー202を、キー・ホルダー178内に挿入することができる。ブロック204において、キー202がキー・ホルダー178内に挿入されると(図7参照)、ブロック206において、キー202を使用して、図8のロック位置にシリンダ180を回転させる。ロックされると、ブロック208において、キー202は、在庫管理システム116により識別される。キー202の識別は、多数の異なる方法で行うことができる。一実施形態においては、キー202は、在庫管理システム116により読み出されるチップまたはRFIDデバイスを内蔵している。この目的のために、リーダをグリッパ機構158上に設置することもできるし、またはキー保持機構170内に設置することもできる。別の方法としては、キー202のシャンクの形状を、キー202を一意に識別するために使用することもできる。
【0030】
キー202を識別すると、ブロック210において、図9に示すように、グリッパ機構158は、キー・ホルダー178を後方の孔部176内の固定位置に引っ張る。キー・ホルダー178が孔部176内に引っ張られると、在庫管理システム116の汚損を防止するために、キー202に取り付けられているキー・チェーンがテーパ状の孔部174により、ハウジング172内のある位置に案内される。固定位置において、キー・ホルダー178は回転ができなくなる。
【0031】
ブロック212において、プロセッサ回路104は、グリッパ機構158をユーザ用ポート164に隣接する位置から、そこからキー保持機構170を入手した保管用区画162に移動するために、在庫管理システム116を制御する。ブロック214において、グリッパ機構158は、キー保持機構170を保管用区画162に置くように制御される。次に、ブロック216において、グリッパ機構158は、保管用区画162から引き出されている。
【0032】
ブロック218において、プロセッサ回路104は、保管用ラック160内のキー202の位置を反映させるために、在庫データベース122を更新する。必要に応じて、ブロック192において、保管用区画162内に位置するキー202を、さらに、識別したユーザと関連付けることができる。特定のキー202とキー202の個々の位置との関連は、サービス・ステーションまたはレンタカー返却場所のような車両の時間外手渡しができるように配備したシステムで使用することができる。
【0033】
必要に応じて、ユーザは、直ちに自動化アクセス制御システム100内に保管しているキーにアクセスすることができる。それ故、顧客が車内にうっかり何かを置き忘れた場合、顧客は、自動化アクセス制御システム100からキーを直ちに入手することができる。
【0034】
自動化アクセス制御システム100内に保管しているキーへのアクセスについては、図10のフローチャート230で説明する。ブロック232において、アクセス・プロセスは開始し、ブロック234において、ユーザ識別が確立する。ユーザ識別は、多数の他の方法で行うことができる。一例を挙げて説明すると、アクセス・コードをタッチスクリーン106によりシステム内に入力することもできるし、文書をスキャナ112で走査し、メモリ108内に格納しているプログラムにより確認することもできるし、または個人、カメラ、またはセキュリティ・システム132内の生体センサによりチェックするための遠隔地に送信することにより、ユーザを識別するデータを入手することもできる。
【0035】
自動化アクセス制御システム100は、ブロック236において、アクセスするキーを識別する。自動化アクセス制御システムが動作する方法により異なる種々の方法により、適切なキーを確立することができる。レンタル実施形態の場合、または時間外の車両受領実施形態の場合、プロセッサ回路104は、顧客を前に格納している予約またはジョブ順序と関連付けることができる。別の方法としては、レンタルの顧客を、その後で特定のキーが識別されるレンタル契約を履行するために自動化アクセス制御システム100によりガイドすることができる。
【0036】
特定のキーが識別されると、ブロック238において、在庫データベース122から識別したキーの位置データが入手される。プロセッサ回路104は、識別したキーが保管されている保管用区画162に隣接する位置にグリッパ機構158を制御するために、ブロック240においてメモリ108内に格納しているプログラム命令を実行する。ブロック242において、グリッパ機構158は、保管用区画162内に延びて、識別したキーを保持しているキー保持機構170を把握するように制御される。次に、ブロック244において、キー保持機構170は、保管用区画162から引き出され、従動プーリ・アセンブリ146およびキャリッジ・アセンブリ支持システム150は、ユーザ用ポート164にキー保持機構170を位置させるように制御される。ブロック246において、グリッパ機構158は、キー・ホルダー178を、固定位置(図11参照)からキー・ホルダー178がテーパ状の孔部174に移動している延長位置(図12参照)にスライドさせる。
【0037】
図12の延長位置にスライドすると、ブロック248において、顧客に、最初に、アンロック位置にキー202を回転してキー202を取り出すようにプロンプトすることができる。図13に示すアンロック位置にキー202がスライドすると、ブロック250において、顧客は、キー保持機構170からキー202を取り出すことができる。ブロック252において、キー・ホルダー178は、孔部176内に後退し、プロセッサ回路104は、グリッパ機構158が、ユーザ用ポートから、ブロック254において、そこからキー保持機構170を入手した保管用区画162に隣接する位置に移動するように、在庫管理アセンブリ116を制御する。
【0038】
ブロック256において、グリッパ機構158は、キー保持機構170が保管用区画162内に位置するように制御される。次に、ブロック258において、グリッパ機構158は、保管用区画162から引き出される。ブロック260において、プロセッサ回路104は、他のキーを受け入れるためのキー保持機構170の利用度を反映するように在庫データベース122を更新する。さらに、在庫データベース122は、キー保持機構170内に前に保管したキー202が、ブロック234において識別した顧客により取り出されたことを反映するように更新される。
【0039】
上記プロセスは、添付の特許請求の範囲内において、多数の方法で修正することができる。一例を挙げて説明すると、異なる順序で多くのステップを実行することができる。さらに、自動化アクセス制御システム100と一緒に使用することができるキーの識別を、在庫データベース122内でキーにより一意に識別したデータを格納することにより事前に行うことができる。このような実施形態においては、前に行ったキー識別と一致しないキーをブロック208において識別した場合には、ブロック210においてキーを固定しないで、セルフサービス・アプリケーションにより警告メッセージをユーザに表示するように、プロセス190を修正することができる。
【0040】
さらに、自動化アクセス制御システム100は、その中にキーが置かれた場合追加のタスクを実行するように構成することができる。一例を挙げて説明すると、識別したキーが置かれた場合には、自動化アクセス制御システム100を、すべての車両のドアをロックし、および/または車両が動かなくなるような信号を発生するように構成することができる。さらに、自動化アクセス制御システム100を、遠隔地と通信し、遠隔地にキーを保管したことを知らせるように構成することもできる。さらに、自動化アクセス制御システム100を、走行距離、流体のレベル等を含む種々のデータを入手するために、車両と通信するように構成することもできる。このデータは、例えば、レンタカーの返却手続きを簡単にするために使用することができる。
【0041】
今まで好適な設計の本発明を説明してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなしに、本発明をさらに修正することができる。それ故、本出願は、その一般的な原理により、主題となる発明の任意の変更、使用方法または適応をカバーするためのものである。さらに、本出願は、本発明が関連する、および添付の特許請求の範囲内に含まれる技術での周知のまたは通常の実行に含まれる本発明から逸脱するものもカバーするためのものである。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、セルフサービス・キオスクに関し、特に、物品を貸し出し、受領するためのデバイス、および特にキーへのアクセスを制御するための自動化制御システム及びその制御方法に関するものであり、産業上の利用可能性を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の保管用区画を備える保管ラックと、
ユーザ用ポートと、
メモリであって、
前記複数の保管用区画のうちの1つの区画内にキーを置き、
前記キーを前記複数の保管用区画のうちの前記1つの区画と関連付け、
ユーザを識別し、
前記ユーザと前記保管しているキーを関連付け、
前記複数の保管用区画のうちの前記1つの区画から前記保管しているキーを取り出し、
前記ユーザ用ポートで前記ユーザが前記取り出したキーにアクセスすることができるようにするためのプログラム命令を含むメモリと、
前記プログラム命令を実行するために、前記メモリと動作可能に接続しているプロセッサと、
を備える自動化アクセス制御システム。
【請求項2】
前記複数の各保管用区画および前記ユーザ用ポートにアクセスするように構成されている在庫管理アセンブリをさらに備える、請求項1に記載の自動化アクセス制御システム。
【請求項3】
それぞれが、前記複数の保管用区画のうちの少なくとも1つの区画内に取り出し可能に位置するように構成されている複数のキー保持機構をさらに備える、請求項2に記載の自動化アクセス制御システム。
【請求項4】
前記在庫管理アセンブリが、前記複数のキー保持機構それぞれと結合するように構成されているグリッパ機構を備える、請求項3に記載の自動化アクセス制御システム。
【請求項5】
前記メモリが、前記自動化アクセス制御システムが受け取ったキーを一意に識別するためのプログラム命令をさらに含む、請求項1に記載の自動化アクセス制御システム。
【請求項6】
前記自動化アクセス制御システムが受け取ったキーを一意に識別するための前記プログラム命令が、前記受け取ったキーを一意に識別する際に使用するために、ユーザから入力を受信するためのプログラム命令を含む、請求項5に記載の自動化アクセス制御システム。
【請求項7】
前記自動化アクセス制御システムが受け取ったキーを一意に識別するための前記プログラム命令が、前記受け取ったキーを一意に識別する際に使用するために、無線リンクからデータを受信するためのプログラム命令を含む、請求項5に記載の自動化アクセス制御システム。
【請求項8】
前記受け取ったキーを一意に識別する際に使用するための前記キーにより確立した無線リンクからデータを受信するための無線周波識別受信機をさらに含む、請求項7に記載の自動化アクセス制御システム。
【請求項9】
キーへのアクセスを自動的に制御するための方法であって、
複数の保管用区画のうちの1つの区画内にキーを置くために在庫管理アセンブリを制御するステップと、
前記キーを前記複数の保管用区画のうちの前記1つの区画と関連付けるステップと、
ユーザを識別するステップと、
前記ユーザと前記保管しているキーを関連付けるステップと、
複数の保管用区画のうちの前記1つの区画内から前記キーを取り出すために、前記在庫管理アセンブリを制御するステップと、
ユーザ用ポートで前記取り出したキーにアクセスすることができるようにするステップと、
の各ステップを含むアクセス制御方法。
【請求項10】
複数の保管用区画のうちの前記1つの区画内から前記キーを取り出すために前記在庫管理アセンブリを制御するステップが、
前記複数の保管用区画のうちの識別した1つの区画内に位置するキー保持機構をグリッパ機構と結合するステップと、
前記グリッパ機構を備える前記識別した保管用区画から前記キー保持機構を後退させるステップと、
の各ステップを含むことを特徴とする、請求項9に記載のアクセス制御方法。
【請求項11】
キー保持機構を結合するステップが、
前記グリッパ機構を前記識別した保管用区画の方向に延長するステップを含む、請求項10に記載のアクセス制御方法。
【請求項12】
複数の保管用区画のうちの1つの区画内に置くキーを一意に識別するステップと、
前記キーの一意の識別を格納するステップとをさらに含み、前記ユーザと前記保管しているキーを関連付けるステップが、
ユーザ特定のデータを、前記格納している一意のキー識別データに関連付けるステップを含む、請求項9に記載のアクセス制御方法。
【請求項13】
キーを一意に識別するステップが、ユーザ特定のデータをセルフサービス・キオスクに入力するステップを含む、請求項12に記載のアクセス制御方法。
【請求項14】
キーを一意に識別するステップが、無線リンクからデータを受信するステップを含む、請求項12に記載のアクセス制御方法。
【請求項15】
キーを一意に識別するステップが、前記キーにより確立した無線リンクからデータを受信するステップを含む、請求項14に記載のアクセス制御方法。
【請求項16】
キーへのアクセスを自動的に制御するための方法であって、
キオスク内にキーを置くステップと、
前記置いたキーを識別するステップと、
前記識別したキーを、選択した保管用区画に移動するステップと、
前記識別したキーを前記選択した保管用区画と関連付けるデータを在庫データベース内に格納するステップと、
前記格納している関連付けデータにより、前記選択した保管用区画を識別するステップと、
前記保管用区画の前記識別に基づいて、前記保管用区画から前記キーを検索するステップと、
前記検索したキーをユーザに渡すステップと、
の各ステップを含むことを特徴とするアクセス制御方法。
【請求項17】
前記検索したキーを、前記キオスク内のユーザ用ポートの近傍に配置するステップをさらに含む、請求項16に記載のアクセス制御方法。
【請求項18】
前記検索したキーを前記ユーザに渡したことを反映するために、前記在庫データベースを更新するステップをさらに含む、請求項16に記載のアクセス制御方法。
【請求項19】
前記置いたキーを識別するステップが、
前記キーからキー識別データを入手するステップと、
前記入手したキー識別を、格納しているキー識別と比較するステップと、
前記比較に基づいて前記識別したキーを、選択した保管用区画に移動することができるようにするステップと、
の各ステップを含む、請求項16に記載のアクセス制御方法。
【請求項20】
前記置いたキーを識別するステップが、
前記キオスクから信号を送信するステップと、
前記送信した信号に応じて、前記キーからキー識別データを受信するステップと、
の各ステップを含む、請求項16に記載のアクセス制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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