自動化タンパク質分析器
【課題】タンパク質分析方法が提供される。
【解決手段】本発明の方法は、カテゴリーによってタンパク質サンプルを識別する工程;結合色素組成物と識別されたタンパク質サンプルとを、ホモジナイザーを用い、該ホモジナイザーの速度を該タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づくプロトコールを用いて制御しながら混合する工程;混合物から比色計に、未反応色素組成物をポンプ輸送する工程;および、該比色計中の該色素組成物の吸光度を測定する工程;を包含する。
【解決手段】本発明の方法は、カテゴリーによってタンパク質サンプルを識別する工程;結合色素組成物と識別されたタンパク質サンプルとを、ホモジナイザーを用い、該ホモジナイザーの速度を該タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づくプロトコールを用いて制御しながら混合する工程;混合物から比色計に、未反応色素組成物をポンプ輸送する工程;および、該比色計中の該色素組成物の吸光度を測定する工程;を包含する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2007年8月29日に出願された出願番号第11/846,598号の一部継続出願である。
【背景技術】
【0002】
(背景)
本発明は、材料中のタンパク質、そしてより特定すれば、種々の食物サンプル中のタンパク質含量の決定に関する。
【0003】
タンパク質は、20種の基礎アミノ酸から形成される長鎖分子であり、そしてすべての生存システムの構築ブロックである。タンパク質はまた、炭水化物、脂肪および油とともに、ほとんどすべての生物のための必要とされる食物供給源を代表する。
【0004】
タンパク質は、必要とされる食物供給源であるので、それらは、市販されている食物製品中で広く利用可能である。人間は、肉、家禽、卵、海産食物、酪農製品、および堅果の形態でタンパク質を摂取する傾向にある。タンパク質はまた、営利的に飼育された家畜を含む多くの動物の食餌の必要な部分である。このような動物飼料のタンパク質源はまた、肉、家禽、卵、魚、およびトウモロコシおよびオート麦のような穀物を含み得る。
【0005】
大量のヒト食物および動物食物は、相当に洗練された成長システムおよび分配システムを通って移動するので、食物製品中のタンパク質の量の知識は、品質管理、製造、貯蔵、分配、および使用のために価値があるか、または必要でさえある。結果として、ヒトの消費および動物の消費の両方のために種々の食物製品のタンパク質含量を測定することに対する必要性が、長く存在している。
【0006】
タンパク質含量についての(間接的ではあるが)1つの初代の試験は、窒素に対するケルダール試験である。この試験では、タンパク質サンプルは、消化成分(例えば、濃硫酸、H2SO4)と、そして、しばしば酸化水銀(II)触媒、硫酸カリウム、および過酸化水素の存在下で混合される。この酸は、窒素を硫酸アンモニウムに変換する。得られる溶液は、次いでアルカリにされ、アンモニアを遊離する。アンモニアの量は、次いで、標準的な酸を用いた滴定、または任意の他の相当する技法によって決定され得る。ケルダール分析のためのマイクロ波機器および技法は、本出願人に譲渡された特許文献1に呈示されている。
【0007】
ケルダール試験は、タンパク質含量を決定する利点を提供するけれども、それは、タンパク質それ自体よりもむしろ総窒素に基づく。従って、任意の所定の試験結果は、タンパク質、ペプチド、またはアミノ酸以外の供給源由来の窒素を含み得る。ケルダール試験はまた、300℃に到達し得る温度まで、そして金属触媒の存在下で硫酸を加熱する必要がある。ケルダール試験は比較的複雑で、4時間または5時間の長さを要し得、そして誤った窒素結果に陥りやすい可能性がある。後者の状況では、確認には、少なくとも第2の試験が必要である。
【0008】
デュマ技法は、総窒素分析および総炭素分析のための代替の分析を呈示する。これは、サンプル材料の極度に迅速な燃焼によるガス相産物の発生に基づく燃焼技法である。例示の技法では、サンプルは、錫の燃焼カプセル中に保持され、そして触媒を含み、しかも比較的高温(1200℃)で維持される燃焼チャンバー中に落とされる。純粋酸素のパルスがサンプルとともに入れられ、そして酸素および錫の得られる燃焼からの熱エネルギーが、1700℃程度の高さの瞬間温度を生成する。この熱は、相当する材料の全燃焼を生成し、そして得られるガス相産物は、ヘリウムのような不活性ガスの流れの内に収集される。あるいは、サンプルは、熱い金属酸化物の存在下で酸化される。サンプル中の炭素は、二酸化炭素(CO2)に変換される。窒素燃焼産物は、2原子窒素(N2)および窒素の種々の酸化物を含む。これらは、代表的に、加熱された金属銅を用いる還元カラムを通して処理されて、窒素酸化物を2原子窒素に還元する。窒素は、生成されたN2の容量から決定されても、熱伝導度測定のようなその他の匹敵する技法によって決定されてもよい。
【0009】
このデュマ技法は、比較的小さなサンプルサイズ(例えば、0.5グラム以下)に制限され、そしてケルダール技法のように、それは間接的である。なぜなら、それは、タンパク質自体よりもむしろ総窒素を測定するからである。小さなサンプルサイズはまた、このデュマ試験を、より不均一な材料にはより適切でないようにする。
【0010】
赤外分光学または近赤外分光学のような間接的技法が、用いられ得るが、その間接的技法は、比較的広範囲に亘る較正を必要とし得る。さらに、水の存在は、比較的広い部分のスペクトルを横切る赤外吸収を曖昧にする傾向にある。植物タンパク質および動物タンパク質は、少なくともいくらかの水の存在下でしばしば見出されるので、これらの赤外技法は、しばしば有効ではない。
【0011】
これらの理由およびその他の理由のため、タンパク質は、ときどき、色素結合方法によって測定され、その当初のバージョンは、Doyle Udy;例えば、非特許文献1、によって開発された。
【0012】
最も単純な説明では、タンパク質サンプル(通常、液体懸濁物中)は、タンパク質に結合する色素分子の水性溶液と適切なpHで混合される。この溶液は、サンプルの予期されるタンパク質含量に基づき過剰の色素を含む。タンパク質およびこれらの特定された色素は反応し、溶液から色素分子を除去する沈殿固形物を形成する。溶液は、次いで、この沈殿物から濾過される。分光計または比色計中で測定されるとき、濾液中の色の損失は、上記沈殿物を形成した色素(そしてそれ故タンパク質)の量に比例する。これはまた、タンパク質濃度に反比例する濾液の色として表され得る(すなわち、タンパク質含量が高いほど、濾液中の色は薄くなる)。代表的な例として、アシッドオレンジ12色素(クロセインオレンジG)を含む溶液は、約482ナノメートル(nm)の容易に同定される広い吸収ピークを有し、そしてその吸光度はベールの法則に従う。
【0013】
この技法の1つの利点として、色素は、その他の窒素含有化合物よりもむしろタンパク質(アミノ酸)と強く結合する。それ故、それは、上記窒素含量技法が測定するよりも直接的にタンパク質含量を測定する。
【0014】
しかし、この技法は、比較的複雑な測定および取り扱い技法、またはその各々が正確な結果を得るために適正に実施されなければならない少なくとも複数の操作工程を必要とする。例えば、使用者は、サンプルを注意深く調製しなけばならない。なぜなら、試験される小部分は、しばしば、非均一材料のかなりより大きい選集(トンの可能性)を代表するからである。この試験は、一般に、適切に取り扱われ、そして貯蔵され、そして調製されなければならない懸濁物に対して実施される。固形材料が試験されるとき、それらは、代表的には、グラインディングされるか、または粉砕されて、適切なサンプルを得る。半固形材料は、それらの均一性が変動する傾向にあり、ある部分はほぼ均一であり、そしてその他は、極めて不均一である。サンプルを直ちに用いることができないとき、それらをより長い期間保存することは、著しい注意を必要とする。
【0015】
上記試薬は、さらなる挑戦を与え、そして調製、貯蔵、および使用において注意深く取り扱われなければならない。溶液調製の正確な要求は、比較的厳密であり、そしてこれらの調製は、適切に実施されなければならない。
【0016】
従来の実施では、不溶性タンパク質サンプルを色素結合溶液と直接混合することは、当初のサンプルと、色素−タンパク質沈殿物と、残りの色素溶液との不均一混合物を生成する。この混合物は、代表的には、色素結合反応および当初のサンプルの両方からの固形物で満ち、そしてその混合物は、一般に、必要な濾過工程および比色分析工程には扱いにくすぎる。結果として、従来の色素結合技法は、色素溶液とタンパク質サンプル(代表的には、食物製品)とを直接混合することを避ける傾向にある。それに代わって−そしてさらなる工程では−タンパク質の注意深く秤量されたサンプルは、最初に、測定された様式でその当初の容量の約10倍まで、代表的には水、または水、メタノールおよびクエン酸で希釈される。この希釈された混合物は、次いで、ブレンドされてより均一な希釈されたサンプルを形成する。この均一化された希釈サンプルは、次いで、色素結合溶液と混合されて、色素結合反応を開始する。
【0017】
結果として、この必要な希釈は、全体のプロセスに、さらなる操作工程、さらなる測定工程、およびさらなる算出を導入する。
【0018】
タンパク質試験は、通常、いくつかの異なるセットのアシッドオレンジ12色素を得ること、およびそれらを調製することを含む。例えば、基礎的なUdy技法(Udy Corporation、Principles of Protein Measurement、http://www.udyone.com/udydocs/udysys2.shtml、2007年5月7日にアクセス)においては、濾液の色がデジタル比色計を用いて測定される。この比色計は、試薬色素溶液および作業参照色素溶液を用いてセットされる。標準的な参照色素溶液が、試薬色素溶液の適正濃度および作業参照色素溶液の適正濃度を確認するために用いられる。試薬色素溶液および標準参照色素溶液は、調製された形式においてか、または使用前に蒸留水および酢酸で希釈され得る濃縮物として利用可能である。使用者は、試薬色素溶液から作業参照色素溶液を調製する。
【0019】
より簡潔に陳述すると、所定のサンプル中のタンパク質の量は、色素溶液の「前後」の色を比較することにより測定される。任意の所定の溶液の「前」の色は、その調製に依存してわずかに変動し得るので、比色計は、その色素溶液を用いる試験毎の前、または一連の試験の前に、個々の色素溶液に一致するよう較正されなければならない。
【0020】
これらの比較的厳しい要求は、良好な結果をもたらすが、含まれる多くの工程は、通常予期される実験的不確実性を複合し、そして各工程はまた、完全な誤りの可能性を誘導する。
【0021】
例えば、代表的な色素結合タンパク質サンプリングキットは、ブレンダー、別個のコンテナおよび色素溶液のためのバルブ、濾液からタンパク質−色素沈殿物を分離するための別個のフィルター、および別個の比色計を含む。同じ様式で、肉製品のタンパク質測定の「基礎工程」は、初期希釈工程、次いで、希釈されたサンプルをブレンダー中でホモジナイズすること、ブレンダーから、シリンジ、ピペットを用いてか、またはそのサンプルをボトル中に注ぐことによりサンプルを取り出すこと;サンプルに試薬色素溶液を添加し、そして試薬色素溶液を測定すること;サンプルを振盪すること;ならびに反応産物を比色計中に濾過して、吸光度、またはいくつかの事例では、吸光度に基づいてソフトウェアが生成するタンパク質含量を読み取ること(Udy Corporation、Udy Protein Systems、www.udyone.com/prosysinfo.htm、2007年8月7日アクセス)を含む。
【0022】
これらの試験工程は、参照(較正)目的および試験目的の両方のために標準化された色素溶液を調製するための同様に厳格な工程によって先行されなければならない。
【0023】
1970年のFoss(a/k/a Foss America、Foss Electric and Foss North America)は、「Pro−Milk II」システムの形態で、ミルクのための色素結合試験を提供した。しかし、より最近、Fossは、ミルク製品中のタンパク質含量を測定するために、ケルダール技法または赤外比色法のいずれかを用いる自動化デバイスを開発および提供した;例えば、Foss North America、Products direct、(online)http://www.foss.us/solutions/productsdirect.aspx(2007年7月アクセス)。
【特許文献1】米国特許第4,882,286号明細書
【非特許文献1】「A Rapid Method for Estimating Total Protein in Milk」、Nature、1956年8月11日、第178巻、p.314〜315
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
従って、これらの欠点を最小にするか、またはなくするタンパク質測定技法に対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0025】
(要旨)
1つの局面では、本発明は、直接迅速自動化タンパク質分析器である。この局面では、本発明は、タンパク質サンプルを小粒子に変形するためのホモジナイザー、上記ホモジナイザーと材料転送連通している反応容器、上記反応容器と流体連通している結合色素組成物のためのリザーバー、別個の所定量の結合色素組成物を上記反応容器に分与するための、上記リザーバーと上記反応容器との間の定量ポンプ、色素結合反応が上記反応容器中で起こった後に濾液から固体を分離するための、上記反応容器と流体連通しているフィルター、ならびに上記反応容器および上記フィルターからの濾液の吸光度を測定するための、上記フィルターおよび上記反応容器と流体連通している比色計を含む。
【0026】
別の局面では、本発明は、タンパク質分析のための色素結合方法である。この方法は、初期参照色素濃縮物から未知濃度の初期参照色素溶液を調製する工程、上記初期参照色素溶液の吸光度に基づく電子信号を生成する工程、その後に、上記初期参照色素溶液および初期タンパク質サンプルから調製された色素濾液溶液の吸光度に基づく電子信号を生成する工程、上記参照色素溶液および色素濾液溶液からの吸光度信号を、個々の吸光度を比較し、そして上記吸光度間の差異に基づき上記タンパク質サンプルのタンパク質含量を算出するプロセッサーに送る工程、上記参照色素溶液および連続的タンパク質サンプルから調製された連続的色素濾液溶液の吸光度に基づく電子信号を生成する工程、ならびに上記連続的サンプル色素濾液溶液からの吸光度信号を上記プロセッサーに送って、上記初期参照色素溶液の吸光度と上記連続的色素濾液溶液の吸光度との間の差異に基づき上記連続的サンプルのタンパク質含量を算出する工程を包む。
【0027】
なお別の局面では、本発明は、タンパク質結合色素組成物のためのリザーバー、上記色素リザーバーと流体連通しているタンパク質−色素反応容器、上記リザーバーと流体連通している比色計、色素組成物を上記リザーバーから上記比色計および上記反応容器のうちの少なくとも1つに転送するための、上記リザーバーならびに上記比色計および上記反応容器のうちの少なくとも1つに流体連通しているポンプ、上記比色計から吸光度出力を受容するための、上記比色計と信号通信するプロセッサー、および吸光度を含む上記比色計からの出力を記憶するための、上記プロセッサーと信号通信するメモリーを備る。上記プロセッサーは、参照結合色素組成物のベースライン吸光度を、タンパク質との反応後の結合色素組成物の比吸光度と比較し、それによって、上記参照色素の吸光度と、それがタンパク質サンプルと反応した後の上記参照色素の吸光度との間の差異に基づいてタンパク質サンプル中のタンパク質の量を決定し得る。
【0028】
別の局面では、本発明は、タンパク質分析の色素結合方法の改良であって、この改良は、不均一の不溶性タンパク質サンプルを、色素結合溶液と直接混合し、かつホモジナイズする工程、タンパク質サンプルと色素結合溶液とのホモジナイズされた混合物から残りの未反応色素溶液を直接的に引き、かつ濾過する工程、および濾液の吸光度を測定する工程を包含する。
【0029】
なお別の局面では、本発明は、タンパク質分析方法であり、この方法は、結合色素組成物をタンパク質サンプルと混合する工程、フィルターを比色計に取り付ける工程、混合物から未反応色素組成物を、上記フィルターが上記比色計に取り付けられている間に、上記フィルターを通して、上記比色計までポンプ輸送する工程、および上記比色計中の濾過された色素組成物の吸光度を測定する工程を包含する。
【0030】
別の局面では、上記の方法は、上記混合物および上記ホモジナイザーのパラメーターを測定する工程、および測定されたパラメーターに基づき上記ホモジナイザーの速度を調節する工程を含む。
【0031】
別の局面では、上記の方法は、吐水口を上記サンプルカップ中に、上記吐水口の開口部が、上記混合する工程によって生成される任意の泡または沈殿物(または両方)を避けるように位置決めされ、かつ上記サンプルカップの底の上の位置で挿入する工程を含む。
【0032】
別の局面では、上記の方法は、上記色素結合組成物を、上記カップの壁に、上記カップを同時に回転しながら送達する工程を含む。
【0033】
別の局面では、本発明は、タンパク質分析方法であり、タンパク質サンプルをカテゴリーにより識別する工程、結合色素組成物と識別されたタンパク質サンプルとを、ホモジナイザーを用い、上記タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づくプロトコールを用いて上記ホモジナイザーの速度を制御しながら混合する工程、混合物から未反応色素組成物を比色計にポンプ輸送する工程、および上記比色計中の上記色素組成物の吸光度を測定する工程を含む。
【0034】
本発明の前述およびその他の目的および利点、およびそれらが達成される様式は、添付の図面を組み合わせて考慮し、以下の詳細な説明に基づきより明瞭になる。
【0035】
従って、本発明は、以下の項目を提供する。
【0036】
(項目1) 結合色素組成物とタンパク質サンプルとをホモジナイザーを用いて混合する工程;
ホモジナイザーの速度およびこのホモジナイザーに対する混合物の抵抗からなる群から選択されるパラメーターを測定する工程;
測定されたパラメーターに基づき、上記ホモジナイザーの速度を調節する工程;
上記混合物から未反応色素組成物を比色計にポンプ輸送する工程;および
上記比色計中の色素組成物の吸光度を測定する工程;
を包含する、タンパク質分析方法。
【0037】
(項目2) 結合色素組成物とタンパク質含有サンプルとを、サンプルカップ中でホモジナイザーを用いて混合する工程;
その後に、吐水口を、サンプルカップ中に、上記吐水口の開口部が、上記混合する工程によって生成される泡および沈殿物を避けるように位置決めされ、かつ上記サンプルカップの底の上の位置で挿入する工程;
その後に、上記サンプルカップ中の混合物から上記吐水口を通り、そして比色計まで色素組成物をポンプ輸送する工程;および
上記比色計中のポンプ輸送された色素組成物の吸光度を測定する工程;
を包含する、タンパク質分析方法。
【0038】
(項目3) 上記吐水口をサンプルカップ中に挿入する工程が、上記色素組成物が上記比色計に到達する前に、上記ポンプ輸送された色素組成物を濾過するためにフィルターに取り付けられている吐水口を挿入することを含む、項目2に記載のタンパク質分析方法。
【0039】
(項目4) 上記吐水口を挿入する工程が、上記結合色素と混合されている上記タンパク質含有サンプルによって規定される位置で上記カップの底に対して上記吐水口を位置決めする工程を含む、項目2に記載のタンパク質分析方法。
【0040】
(項目5) 第1の信号を、上記タンパク質含有サンプルの性質に基づきプロセッサーに送る工程;および上記第1の信号に基づき上記サンプルカップ中に上記吐水口を位置決めするために、上記プロセッサーからの第2の信号を上記吐水口のロボットコントロールに送る工程を包含する、項目4に記載のタンパク質分析方法。
【0041】
(項目6) 色素結合組成物をサンプルカップにタンパク質含有サンプルとともに、該色素結合組成物を上記カップの壁に送達することにより送達する工程;
その後に、上記結合色素組成物と上記タンパク質含有サンプルとを上記カップ中で混合する工程;
その後に、未反応色素組成物を混合物から比色計にポンプ輸送する工程;および
上記比色計中の上記色素組成物の吸光度を測定する工程;
を包含する、タンパク質分析方法。
【0042】
(項目7) 上記色素結合組成物を、上記カップの壁に上記カップを同時に回転しながら送達することを包含する、項目6に記載のタンパク質分析方法。
【0043】
(項目8) 結合色素組成物とタンパク質含有サンプルとを、サンプルカップ中で、ホモジナイザーを用いて混合する工程;
上記サンプルカップを、上記色素およびサンプルを上記ホモジナイザーで混合しながら回転する工程;
その後に、上記サンプルカップ中の混合物から未反応色素組成物を、上記吐水口を通り、そして比色計までポンプ輸送する工程;および
上記比色計中のポンプ輸送された色素組成物の吸光度を測定する工程;
を包含する、タンパク質分析方法。
【0044】
(項目9) 上記色素およびサンプルを、回転するホモジナイザーで混合する工程;および
上記カップを、上記ホモジナイザーの回転軸以外の軸の周りで回転する工程;
を包含する、項目8に記載のタンパク質分析方法。
【0045】
(項目10) カテゴリーによってタンパク質サンプルを識別する工程;
結合色素組成物と識別されたタンパク質サンプルとを、ホモジナイザーを用い、上記ホモジナイザーの速度を上記タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づくプロトコールを用いて制御しながら混合する工程;
混合物から比色計に、未反応色素組成物をポンプ輸送する工程;および
上記比色計中の上記色素組成物の吸光度を測定する工程;
を包含する、タンパク質分析方法。
【0046】
(項目11) 上記プロトコールを用いる工程が、上記タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づいてホモジナイザーの速度に勾配をつけることを包含する、項目10に記載のタンパク質分析方法。
【0047】
(項目12) 上記プロトコールを用いる工程が、上記タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づいてホモジナイザーの速度をパルス化することを包含する、項目10に記載のタンパク質分析方法。
【0048】
(項目13) 上記プロトコールを用いる工程が、上記混合する工程の間に泡を生成する傾向のタンパク質サンプルカテゴリーのためのより低い速度を維持することを包含する、項目10に記載のタンパク質分析方法。
【0049】
(項目14) 上記プロトコールを用いる工程が、上記色素組成物と適正に反応するためにより多くの物理的分離を必要とするタンパク質サンプルカテゴリーのためのより高い速度を維持することを包含する、項目10に記載のタンパク質分析方法。
【0050】
(項目15) 上記プロトコールを用いる工程が、上記ホモジナイザーの一致速度を維持することを包含する、項目10に記載のタンパク質分析方法。
【0051】
(項目16) ホモジナイザーの速度、および上記ホモジナイザーに対する上記混合物の抵抗からなる群から選択されるパラメーターを測定すること、そして次に、上記ホモジナイザーを一致速度に維持するよう調節することを包含する、項目15に記載のタンパク質分析方法。
【0052】
(項目17) 上記ホモジナイザーを用いる工程の前に、かつ上記タンパク質サンプルのカテゴリーに基づき規定された時間の間、上記結合色素組成物および上記識別されたタンパク質サンプルを互いと混合することを包含する、項目10に記載のタンパク質分析方法。
【0053】
(項目18) 上記タンパク質サンプルのカテゴリーに基づきホモジナイザーで混合する工程の後、そして上記混合物から、そして上記比色計に、未反応色素組成物をポンプ輸送する工程の前に、規定された時間の間、色素−タンパク質沈殿物を沈降させる工程を包含する、項目10に記載のタンパク質分析方法。
【発明を実施するための最良の形態】
【0054】
(発明の詳細な説明)
(詳細な説明)
本発明は、直接的かつ迅速な色素結合タンパク質分析のための機器および関連する方法である。本明細書および請求項で用いられる技術は、一般に文脈で明瞭である。しかし、役に立つ要旨として、いくつかの共通の用語は、以下の様式で用いられる。
【0055】
用語「参照色素濃縮物」は、タンパク質と結合してタンパク質−色素沈殿物を形成する、参照色素の予め調製された(代表的には商業的に調製された)濃縮溶液をいう。
【0056】
使用において、参照色素濃縮物は、適切な量の水(そして本明細書中で後に記載されるような可能なその他の品目)と混合されて、参照色素溶液を形成する。タンパク質分析試験では、この参照色素溶液は、タンパク質サンプルと混合される。
【0057】
用語「初期参照色素濃縮物」は、初期参照色素溶液を調製するために用いられる参照色素濃縮物をいう。次に、この初期参照色素溶液は、第1の一連のタンパク質分析試験で用いられる。用語「連続的参照色素濃縮物」は、第2かまたはさらなる参照色素溶液を調製するために用いられる第2かまたはさらなる色素濃縮物をいう。この連続的参照色素溶液は、さらなるタンパク質分析試験で用いられる。上記初期参照濃縮物および連続的参照色素濃縮物は、同じ色素であり得る。
【0058】
用語「初期タンパク質サンプル」は、本方法に従って試験される所定の一連のタンパク質サンプルにおいて最も早いものをいう。同じ様式で、用語「連続的タンパク質サンプル」は、本方法に従って試験される第2かまたはさらなるメンバーの一連のタンパク質サンプルをいう。
【0059】
用語「色素濾液溶液」は、タンパク質サンプルが参照色素溶液と反応した後に残る溶液をいう。次に、この「初期色素濾液溶液」は、タンパク質サンプルと参照色素溶液との間の第1のいくつか(または多く)の反応の後に得られる濾液を示す。同じ様式で、用語「連続的色素濾液溶液」は、タンパク質サンプルと参照色素溶液との間の第2かまたはさらなるいくつか(または多く)の反応の後に得られる濾液をいう。
【0060】
図1は、本発明に従う機器の要素の概略図である。図1が機器の主要な機能的要素を示し、そしてこれら要素の代替の配列が依然として本発明および請求項の範囲内に入り得ることが、理解される。図1は、サンプルホルダーまたはカップ10を示し、これは、本発明の方法の局面に関して論議されるように、タンパク質サンプルを添加する前に秤量(風袋測定)され得る。図1は、この目的のためのバランス19を示す。この機器は、サンプルをカップ10から、11で広く指定されるホモジナイザーに転送する。このホモジナイザーは、タンパク質サンプルを可能な限り小さく粒子に変形し、それによって、結合色素との完全な反応を提供する。従って、図1は、ホモジナイザー11を、ブレンダー12またはボールミル13を含むとして概略的に示す。しかし、これらは例示であり、そしてそのホモジナイザーは、これら特定のタイプの装備に制限されない。
【0061】
反応容器14は、ライン15によって示されるように、ホモジナイザー11と材料転送連通している。図7〜13に関して例示および記載されるように、カップ10および反応容器14の機能はまた、カップ10中に挿入され得、そして次に指令によって除去され得るホモジナイザー11を用いることにより単一容器を用いて実施され得る。結合色素組成物のためのリザーバー16は、ライン17を通じて反応容器14と流体連通している。定量ポンプ20は、反応容器14と別個の所定の(予め測定された)量の結合色素組成物を反応容器14に分与するためのリザーバー16との間に位置決めされる。タンパク質−色素反応を完了まで駆動することを補助するため、上記機器は、図1にスタラー18として示される適切な撹拌機を含み得る。
【0062】
フィルター21は、色素結合反応が反応容器14中で起こった後に、濾液から固体を分離するために、反応容器14と流体連通している。22で広く指定される比色計(分光計)は、フィルター21を通過する反応容器14からの濾液の吸光度を測定するために、フィルター21および反応容器14と流体連通する。
【0063】
図1はまた、リザーバー16と反応容器14との間のバルブ23、およびバルブ23と比色計24との間の流体ライン24を示す。バルブ23と流体ライン24との組み合わせは、リザーバーからの結合色素溶液が、反応容器14に向けられるか、または比色計24に直接向けられることを許容する。これは、上記機器に、本発明の方法の局面に関してより詳細に記載される参照測定を自動的に行う能力を提供する。
【0064】
示される実施形態はまた、反応容器14と比色計22との間に、反応容器から比色計22に濾液を転送するための光学ポンプ(optics pump)25を含む。
【0065】
比色計の性質および作動は、当該技術分野で良好に理解されており、そしてそれらは、比色計22がダイオード26として示される光源、別のダイオード27として示される光検出器、および上記光源と光検出器との間の容器30(しばしばキュベツトと称される)を含む図1におけるような概略的な記載以外の詳細は説明されない。測定される濾液サンプルは、キュベット30内に配置される。図1は、キュベット30を別個の容器として示すが、その容器はまた、それが上記比色計によって測定される色領域において必要とされる透明度(最小の吸光度)を有することを条件に、管材の一部分または小さいリザーバーまたは任意のその他の適切な機能品目を含み得ることが、理解される。例えば、図7〜13に示される実施形態では、光学系は、容器14の上に位置決めされ、そして光学ポンプ25は、カップ10およびフィルター21から比色計22まで濾液を引く。
【0066】
タンパク質色素反応に関して良好に理解されるように、濾液の吸光度は、測定された色が濾液サンプル中の色素の濃度に比例するように、ベールの法則に従う。同じ理由のため、供給源26は、濾液が吸収する周波数(色)にある光を発するように選択され、そして検出器27は、同様に相当する周波数に感受性である。先に記載されたように、オレンジ12色素は、約482nmにおける特徴的な吸収ピークを有する。
【0067】
簡単に要約すると、ベールの法則は、式A=elcに従って、溶液の吸光度が、セル通路長および濾液濃度の両方と線形に変動することを述べ、ここで、「e」は、モル吸収率(ときに、吸光計数とも称される)を表し、「l」は、セル通路長を表し、そして「c」は、濃度を表す。モル吸収率は、測定に用いられる光の波長とともに変動する。
【0068】
プロセッサー31は、ワイヤ、回路板、または比色計22からプロセッサー31にデータを伝達する任意のその他の適切な手段を表し得るライン32を通じて比色計22と信号通信している。このプロセッサー31は、代表的には、パーソナルコンピューターの能力を有し、概略的に33で示される適切なメモリーを含む。ともに、プロセッサー31およびメモリー33は、参照試験およびサンプル試験の両方からの吸光度結果を記憶し、この参照試験の吸光度とサンプル試験の吸光度とを比較し、そしてこれら比較に基づいてサンプルのタンパク質含量を算出する。タンパク質含量は重量に基づくので、このプロセッサーはまた、ライン38.55.1を通ってスケール19に連結される。プロセッサー、および選択され測定されたパラメーター(例えば、温度および圧力)に基づき機器を制御する関連する電子回路の使用は、当該技術分野および関連技術分野で一般に良好に理解される。例示(しかし制限ではない)論議は、Dorf、The Electrical Engineering Handbook、第2版(1997)CRC Press LLCを含む。
【0069】
ディスプレイ34は、再び、集積回路の一部および従来のワイヤまたは類似の電子連結であり得るライン35を通じてプロセッサーと通信している。このディスプレイは、プロセッサー31と任意の従来様式で用いられ得、そして本発明による機器においては、比色計22中の特定のサンプルの吸光度および上記機器によって分析されたサンプルのタンパク質含量のような項目を表示する能力を有する。ディスプレイとして示されているけれども、上記機器は、プリンター、またはメモリーもしくは別のデバイスへのデジタル出力を含むその他の出力形態を含み得る。しかし、このディスプレイは、最も代表的に、ベンチトップ使用のためのものである。上記機器は、当然に、複数の出力フォーマットを同時に支持し得る。
【0070】
図1はまた、機器の例示の実施形態に含まれるいくつかのさらなる特徴を示す。洗浄リザーバー35は、ホモジナイザーに、代表的には、脱イオン水、または洗浄溶液、あるいは洗浄溶液および脱イオン水の逐次的組み合わせのいずれかである洗浄流体を提供するためにライン36によってこのホモジナイザー11に流体連通している。当然に、1つ以上のリザーバーが清浄化目的のために用いられ得ることが理解される。いくつかの実施形態では、ヒーター38およびフィルター39が、洗浄リザーバー35とホモジナイザー11との間に位置決めされ得る。次に、ホモジナイザー11は、ドレインまたはコンテナまたは任意のその他の適切な品目であり得る、37で概略的に示される廃棄に連結される。同じ様式で、廃液リザーバー42は、比色計22、そして特にサンプル測定の間にキュベット(または等価物)30と、このキュベット30を清浄化するために連通され得る。対応する廃棄43が、同様に、洗浄サイクルを完了するためにキュベット30と連通している。流体流れの所望の設計に依存して、共通の洗浄リザーバーが、別個のリザーバー35および42の代わりに含まれ得る。
【0071】
図1はまた、タンパク質サンプルまたはカップ10がデバイス中に挿入されることを許容するか、またはリザーバー16に水または色素濃縮物を添加することを容易にするために提供されるポートまたは開口部40および41をそれぞれ示す。
【0072】
別の実施形態では、自動化タンパク質分析器は、色素結合組成物のためのリザーバー16、タンパク質色素反応容器14、比色計22、ならびに色素組成物をリザーバー16から比色計22または反応容器14のうちの少なくとも1つに転送するためにリザーバー16および比色計22および反応容器14のうちの少なくとも1つ(そして好ましくは両方)と流体連通しているポンプ20の(およびそれらの間の流体連通とともに)組み合わせである。プロセッサー31は、比色計22からの吸光度出力を受容するために比色計22と信号通信し、そしてメモリー33は、吸光度(しかしこれに制限されない)を含む比色計からの出力を記憶するためにプロセッサー31と信号通信する。
【0073】
この実施形態では、プロセッサーは、参照結合色素組成物のベースライン吸光度を、反応後の色素濾液溶液の比吸光度と比較し得、それによって、参照色素の吸光度−すなわち、リザーバー16から直接かつタンパク質反応の前−と、タンパク質サンプルとの反応後に残る色素濾液の吸光度との間の差異に基づいてタンパク質サンプル中のタンパク質の量を算出および決定する。
【0074】
図2〜4は、まさに記載されたような、そして図7〜13に示される本発明の実施形態に従う使用のためのフィルターホルダー45を示す。図2の断面図は、フィルターホルダー45が、上部ハウジング47と下部ハウジング48との間に維持される実質的に平坦なフィルター媒体46を含むことを示す。これらのハウジング部分47および50は、一緒に、フィルターホルダー45を通る軸方向のフィルター通路51を規定する。下部ハウジング50は、フィルター媒体46から垂れ下がる(depend)吐水口を規定する。使用において、この垂れ下がる吐水口は、第1の媒体46がカップ10の上に位置決めされるとき、サンプルカップ10(図5および6)の底部分に到達した。図7〜13に関してさらに理解され得るように、垂れ下がる吐水口は、カップ10中の位置に到達し、それは、泡、タンパク質固体または色素沈殿物よりむしろ液体がフィルター媒体46または比色計測定を、目詰まりすることまたはそうでなければ妨害することから促す。例示の実施形態では、このフィルター媒体は、(構造的支持のための)ガラスファイバーと組み合わされたプラスチックスクリムである。
【0075】
従って、別の実施形態では、本発明は、サンプルカップ10およびフィルターホルダー45を含むキットである。例示の実施形態では、そして図16に示されるように、(78で広く指定される)このキットは、色素結合溶液のコンテナ80および洗浄(またはその他の)溶液の1つ以上のコンテナ81とともに、複数のカップ10およびホルダー45(例えば各々50)を含む。キット78中に提供される色素結合溶液および洗浄溶液の量は、カップ10およびフィルターホルダー45の数に相当する数の試験を実施するために十分である。
【0076】
図5および6は、図7および8で示される実施形態に従って用いられる(図1の概略図におけるもの同じ要素を表す)サンプルカップ10を示す。フィルターホルダー45およびサンプルカップ10の両方は、それらを製造容易、軽量、低コスト、および最小廃棄物発生にするポリマーから形成され得、これらすべては、それらを消耗品(consumable item)として使用するために適する。消耗可能であることは、使用の間にそれらを清浄化する必要性が排除され得、そして先の使用が任意の所定の試験の結果を汚染する可能性が排除され得る。
【0077】
図7〜14は、本発明によるタンパク質分析器の1つの実施形態を示す。大部分の特徴は、図7および8に関して説明され、そして同じ品目は、たとえ詳細に再び説明されなくても、図9〜13に出現することが理解される。
【0078】
図7〜13は、この特定の実施形態を用いる1つのタンパク質分析サイクルを一緒になって規定する一連の段階(または工程)を詳細に示す。図7は最初の段階を示す。商業的実施形態では、示される要素は、代表的には、ハウジング(例えば、図15)によって取り囲まれるが、図7〜13は、明瞭さのために無関係の品目を含むことを避けている。従って、図7は、ターンテーブル53および垂直移動器54を支持するプラットホーム52を示す。垂直移動器54は、ホモジナイザー11および比色計22を運ぶ水平アーム55を備える。
【0079】
ホモジナイザー11は、モーター部分56およびブレードシャフト57を備える。示される実施形態では、このモーター56は、このブレードシャフト57を回転し、所望の混合作用を生じる。
【0080】
モーター60および関連するコントロールは、垂直移動器54を作動する。61で一緒に示される別のモーターおよび付随するプーリーは、ターンテーブル53を駆動する。
【0081】
このターンテーブル53は3つのステーション:垂直方向に配向された開放シリンダーとして示される洗浄ステーション62、カップホルダー63および濾過レスト64を含む。
【0082】
図7は、操作者が、カップ10(およびそのサンプル)およびフィルター45をそれらの個々のホルダー中に配置する前のホーム位置にあるターンテーブル53を示す。
【0083】
図8は、図7と同じ配向を示すが、サンプルカップ10はサンプルカップホルダー63中にあり、そしてフィルターホルダー45はフィルターレスト64にある。ベンチトップ操作では、操作者は、代表的には、カップ10をカップホルダー63中に、そしてフィルターホルダー45をレスト64中に位置決めする。しかし、これは、本発明を制限するよりはむしろ例示であり、そしてこれらの工程は、同様に自動化され得る。
【0084】
図9は、操作の第3の段階を示し、ここでは、ターンテーブルは、結合色素がサンプルカップ10に添加される位置まで回転されている。色素は、示される実施形態では比色計22の背後に置かれる色素添加チューブ65を通じて添加される。この位置では、サンプルカップ10は、色素添加チューブ65の下にある。1つの実施形態では、ターンテーブル53はまた、色素が添加されているとき、カップ10を回転するためにこのターンテーブル53上でカップホルダー63を個々に回転するための手段(図9では見えない)を含み得る。このさらなる回転は、カップ10におけるサンプルと色素との混合を支援する。
【0085】
この点について、上記結合溶液は、回転サンプルカップ10の内壁上、またはまさに隣接してかのいずれかで送達され得る。これは、混合、およびこの側壁からそして溶液中への材料のリンスを改良する。順に、これは、そうでなければ生じ得る任意のサンプルの紛失を避けることを支援する。サンプルカップ10は、ホモジナイズする工程の間に回転するので、上記混合する工程は、より効率的に実施され得る。さらなる因子として、ホモジナイザー11は、回転するカップ10に関して中心を離れて配向され得、サンプルをホモジナイズすること、およびサンプルを色素結合溶液と混合することの両方を同様に促進する。
【0086】
図10は、ホモジナイゼーション位置と称され得る、プロセスの第4の段階を示す。この位置では、カップ10は、ホモジナイザー11およびそのブレードシャフト57の下に位置決めされる。フィルター45が、次に、比色計22の下に位置決めされる。図10はまた、この位置において、垂直移動器54が、カップ10中のブレードシャフト57を位置決めするために水平アーム55の位置を低下させたことを示す。同時に、光学チューブ66がフィルターホルダー45の頂部と係合し、フィルターホルダー45を比色計に一時的に固定する。サンプルは、この位置でホモジナイズされる。
【0087】
ホモジナイゼーションは、色素およびタンパク質が完全に反応することを確実にすることで重要な工程であるので、ホモジナイゼーション速度は、最適結果を与えるためにサンプルの特徴に依存して設定または調節され得ることが理解される。例えば、いくつかのサンプルは、完全に反応するために高速度ホモジナイゼーション(例えば、30,000rpm)を必要とし、その一方、その他のサンプルは、より低い速度(例えば、15,000rpm)でホモジナイズされる場合に、まさに同様かまたはいくつかの場合にはより良好に遂行する。
【0088】
本発明の1つの局面では、ホモジナイザー速度は調節可能(可変)であり、そして機器は、ホモジナイザー11が閉鎖ループフィードバックおよび制御システムの一部として作動するようにプログラムされ得る。現在の実施形態では、上記機器は、ホール効果エンコーダーを用い、ホモジナイザーの速度を、上記混合物の抵抗の尺度として追跡する。その他の方法は、トルクセンサー(図示はされていない):すなわち、ホモジナイザーモーター56またはシャフト57に適用されるひずみゲージおよびトランスデューサーの使用を含み得る。ホモジナイザー速度は、測定された速度、またはサンプルを最も効率的にホモジナイズするためのトルクに基づいて調節され得る。これは、(制限されないで)ホモジナイザーからのフィードバックにかかわらず、ホモジナイゼーション工程の間に、一定または一定に近い速度を維持することを含む。
【0089】
このホモジナイゼーション制御に基づき、上記機器は、予めプログラムされ得、異なるサンプルについて異なるホモジナイゼーションプロトコールを実行する。これらホモジナイゼーションプロトコールは、異なるタイプのサンプルのための異なる速度、または所定のカテゴリーまたはタイプのサンプルのホモジナイゼーションを促進するための速度勾配付けすること、または速度パルス化(またはこれらの組み合わせ)を含み得る。例えば、それらの高い固形物含量およびタンパク質含量のため、肉サンプルは、代表的には、色素−結合反応の間に適正な読み取り値を与えるよう十分にホモジナイズされるようになるためにより長くかかる。比較する目的で、ミルクサンプルは、それらの高い液体および低タンパク質含量のため、比較的迅速にホモジナイズされ得る。
【0090】
ホモジナイゼーション工程に関連するその他の変数がまた、サンプルの特徴に基づき、適度にされ、調節され、または計画され得る。これらは、ホモジナイゼーション後、しかし濾過前に沈殿物が沈降されられる時間を含み得る。さらに、またはそれに代わって、上記タンパク質および上記色素濃縮物は混合され得、そしてホモジナイゼーションの前に規定された長さの時間の間反応される。
【0091】
図11は、垂直移動器54が比色計22およびホモジナイザー11を、ブレードシャフト57がカップ10およびフィルターホルダー45よりも上ではあるが、フィルターレスト64よりも上に同様に高められた光学チューブ66に依然として係合するように高めた、上記プロセス中の第5の段階を示す。
【0092】
図12は、サンプリング位置を表すプロセス中の第6の段階を示す。ターンテーブル53は、(図11および12に関して)時計回りに回転され、カップ10をそのサンプルとともに比色計22の下に位置決めし、そしてホモジナイザー11を清浄化ステーション62と整列する。図12に示されるように、垂直移動器54が水平アーム55を低下させるとき、ブレードシャフト57は、同様に、清浄化ステーション62に低下し、そしてフィルターホルダー45は、サンプルカップ10中に低下する。この位置で、サンプルポンプがサンプルをフィルターホルダー45まで、かつフィルターホルダー45を通って引く。フィルター媒体(例えば、図2および4中の46)は、フィルターのみが比色計22に到達することを可能にする。比色計22は、次いで、吸光度読み取り値を、そうでなければ良好に理解された様式で取り込む。図1の説明で呈示されたように、この工程では、脱イオン水または別の溶液が、清浄化ステーション62に添加され得、ホモジナイザー11を、そして特にブレードシャフト57を清浄化する。この実施形態では、ポンプ(示されてはいない)が、比色計22の上流、かつ脱イオン水または清浄化溶液の供給源(例えば、図1中の洗浄リザーバー42)との流体連通に位置決めされる。この配列は、ポンプが脱イオン水のみを取り扱いながら、比色計中にサンプルを引くことを可能にする。この実施形態では、上記ポンプはまた、反対方向に稼働し得、サンプルを比色計22から洗い流す。
【0093】
図12はまた、フィルターホルダー45の利点を示す。図12に示されるサンプリング位置では、フィルターホルダー45は、サンプルカップ10中に挿入される。図12には示されていないけれども、色素結合溶液を固体タンパク質(例えば、肉)とホモジナイズする当業者は、ホモジナイゼーションおよび色素反応が、色素タンパク質沈殿物とともに顕著な量の泡、および肉サンプル中の残りの固体を生成する傾向にあることを認識する。サンプルに依存して、上記泡が上記沈殿物のいくらか、またはすべてを運び得るか、または顕著な量の沈殿物が、サンプルカップの底に集まり得る。
【0094】
フィルターホルダー45は、カップ10のサイズおよび形状を補完する吐水口50を含む(図15および16)ので、このフィルターホルダー45は、過剰の固体をフィルターに引くことを避ける傾向にある。結果として、このフィルターホルダーおよびカップ配列は、フィルターへの液体の自由な流れ、そしてフィルターから比色計中への対応してより良好な流れを促進する。1つの局面では、カップ10およびフィルターホルダー45のこの配列は、特定の従来の色素結合技法の特徴であるメタノールおよびクエン酸でのホモジナイズする前の希釈工程の必要性を排除する。次に、希釈工程を排除することは、この希釈工程とともに導入される任意の可能な誤りを排除し、そしてまた、この機器を用いるプロセスの自動化を容易にする。
【0095】
この点について、上記機器は、異なるタイプのタンパク質含有サンプルによって生成される傾向にある、異なる量の泡または沈殿物について補償するように調節され得る。本明細書において先に呈示されたように、適正な吸光度測定は、ベールの法則;すなわち、A=elcに基づく。吸光係数(e)は異なる材料について異なるので、分光計が溶液よりもむしろ泡を測定する場合、適用される吸光係数は不適正であり、そして得られる測定は、少なくとも誤っており、そしてタンパク質含量に関して意味のない可能性がある。
【0096】
従って、上記フィルターおよび吐水口が、サンプル中に下げられたとき、この吐水口は、この吐水口に対して垂直に規定される位置に下げられるに違いなく、そして上記カップ中の液体サンプルは、そこで、泡または沈殿物を集めることを避け、そしてそれに代わって液体のみを引く。
【0097】
従って、本発明の方法は、位置−この実施形態ではフィルターが下げられる水平位置−サンプルカップの頂部もしくは底(または両方)でサンプルから予期される泡もしくは沈殿物または両方の量に依存する−を変える工程を含む。特定の例として、ミルク粉末は、まさに記載された様式で吸光度読み取りを妨害し得る過剰の泡を生じる。
【0098】
図13は、この実施形態によって実施するとき、このプロセスの第7の段階、および終了段階を示す。光学チューブ66は、フィルターホルダー45をカップ10中に追い出し、そしてその光学は、カップ10中に収集し得る適切な流体で洗い流される。それ故、この段階の終わりには、そして垂直移動器54が水平アーム55を再び高めるとき、当初のサンプル、用いたフィルターホルダー45、および比色計22からのリンスは、すべてカップ10の中にある。これらの品目は、容易に一緒に処分され得る。用いたサンプルカップ10、用いたフィルターホルダー45、および廃棄溶液を除去することは、この機器を最初の段階の定位に、そして図7に最初に示されるように、次のサンプルのための準備に戻す。
【0099】
この点で、図2〜4は、フィルターホルダー45の上部ハウジング47が、雄シール70およびエジェクターシース71を含む例示の実施形態を示す。この組み合わせは、光学チューブ66と協同し、光学チューブ66およびフィルターホルダー45との係合、および脱係合を容易にする。
【0100】
図15は、73で広く指定されるそのハウジングの状況において68で広く指定される機器の斜視図である。キーボードまたはアナログコントロールパネル74が関連した指示を上記デバイスに提供するために用いられ得、そしてディスプレイ75と組み合わせて作動する。先に記載されたように、個々のコントロールパネル、プロセッサー、コントローラー、およびディスプレイの性質は、この技術分野で良好に理解され、そして詳細には説明されない。
【0101】
図15に示される実施形態では、ハウジング73は、この実施形態では、ターンテーブル53の位置を表すほぼ円筒形の部分76、および図7〜13で示される機器の付随する要素を含む。この円筒形のハウジング部分76は、ターンテーブル53上に新たなサンプルを位置決めするため、またはターンテーブル53から分析されたサンプルを除去するために開閉され得る扉77を含む。
【0102】
別の局面では、本発明は、タンパク質サンプルをカテゴリーによって識別することによって開始するタンパク質分析方法である。この文脈では、このサンプルを識別することは、卵、粉末化酪農製品、チーズ、鶏肉、牛肉などのようなタンパク質の広いカテゴリーを識別することからなる。これは、多くの文脈において、タンパク質の分析の使用と一致している。なぜなら、大部分の事例では、所定の使用者は、繰り返し基準で、同じタイプのサンプルのタンパク質含量を識別しているからである。
【0103】
この局面では、本発明は、上記結合色素組成物と識別されたタンパク質サンプルとを、ホモジナイザーで、このタンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づくプロトコールを用いて、このホモジナイザーの速度を制御しながら混合する工程を包含する。未反応の色素組成物は、次いで、上記混合物から比色計にポンプ輸送され、そして上記比色計中で上記色素組成物の吸光度が測定される。
【0104】
このホモジナイザープロトコールは、上記タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づき上記ホモジナイザーの速度に勾配をつけること、またはカテゴリーを基礎に上記ホモジナイザーの速度をパルス化することのような組み合わせを含み得る。一般に、より低い速度は、上記混合する工程の間に泡を生成する傾向にあるタンパク質サンプルのカテゴリーについて維持され、その一方、より高い速度が、上記色素組成物と適正に反応するためにより多い物理的分離を必要とする(肉のような)タンパク質サンプルのカテゴリーについて用いられる。
【0105】
上記プロトコールは、先に記載のような上記ホモジナイザーからのフィードバックに基づき、上記ホモジナイザーのために一致した速度を維持することを含み得る。多くの状況では、上記色素組成物と上記タンパク質との混合物は、上記ホモジナイザーの回転に抵抗する傾向があり、そしてそれ故、ホモジナイザーの速度または測定された抵抗のいずれかが、一定速度を維持するようにホモジナイザーを調節するための基礎を提供する。
【0106】
別の局面では、本発明は、タンパク質分析のための色素結合方法である。この局面では、本発明は、初期参照色素濃縮物から未知濃度の初期参照色素溶液を調製する工程を包含する。既知濃度の参照色素濃縮物は当該技術分野で入手可能であるが、本明細書中でさらに説明されるように、本発明の方法および機器は、従来の方法が必要とする測定工程のいくつかを排除し得る。代表的には、参照色素溶液は、参照色素濃縮物を水、およびpHを調整するための弱酸(例えば、酢酸)または発泡を低減するためのアルコール(例えばエタノール)のような可能な品目と希釈することにより調製され得る。
【0107】
上記の方法は、次に、初期参照色素溶液の吸光度に基づく電子(例えば、デジタルまたはアナログ)信号を生成する工程を含む。この吸光度は、本明細書では、その従来の意味で用いられ、上記機器に関して先に論議されたようなベールの法則分析に言及するその従来の意味で用いられる。
【0108】
以下の工程では、上記方法は、初期参照色素溶液および初期タンパク質サンプルから調製された色素濾液溶液の吸光度に基づく電子信号を生成する工程を含む。この参照色素溶液の吸光度信号および染色された濾液溶液からの吸光度信号は、それぞれ、個々の吸光度を比較し、そしてこれら吸光度間の差異に基づきタンパク質サンプルのタンパク質含量を算出するプロセッサーに送られる。
【0109】
上記方法は、次に、参照色素溶液および連続的タンパク質サンプルから調製された連続的色素濾液溶液の吸光度に基づく電子信号を生成する工程を含む。
【0110】
連続的サンプル色素濾液溶液からの吸光度信号はまた、プロセッサーに送られ、初期参照色素溶液の吸光度と連続的色素濾液溶液の吸光度との間の差異に基づき、この連続的サンプルのタンパク質含量を算出する。
【0111】
上記方法は、さらに、上記色素濾液溶液に基づく電子信号を生成する工程の前に、タンパク質サンプルを秤量する工程、およびこのサンプルを上記初期色素参照溶液と混合する工程を包含し得る。次に、このタンパク質サンプルを秤量する工程は、このサンプルを、風袋計量サンプルカップに添加すること、およびこのカップおよびサンプルを秤量することを包含し得る。
【0112】
上記方法は、さらに、上記サンプルを秤量する工程の後に、このサンプルをホモジナイズする工程を包含し得る。これは、次いで、サンプルのホモジナイゼーションが代表的には材料を秤量する工程の前に実施される先行技術技法から本発明の方法および機器を特に区別する。サンプルをホモジナイズする工程は、グラインディングすること、粉砕すること、ブレンドすること、ミリングすること、およびそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0113】
サンプルがホモジナイズされた後、上記の方法は、参照色素溶液をホモジナイズされたサンプルと、この色素溶液とサンプルとを物理的に撹拌することにより混合する工程を包含し得る。上記方法は、上記濾液の吸光度に基づく電子信号を生成する工程の前に上記初期参照色素溶液と上記タンパク質サンプルとの混合物を濾過する工程を包含する。同じ様式で、上記方法は、上記濾液の吸光度に基づく電子信号を生成する工程の前に連続的参照色素溶液と連続的タンパク質サンプルとの混合物を濾過する工程を含む。
【0114】
用語「濾液」は、名目上、固体が濾過された溶液をいい、本発明の文脈では、濾液は、固体が分離された任意の反応後の色素溶液を記載するために用いられ得る。例えば、上記タンパク質色素混合物から固体を遠心分離することは、適切な濾液を生成する。
【0115】
特定の利点として、上記方法は、上記タンパク質−色素分析を繰り返す工程を含み、上記初期参照色素溶液が使い尽くされるまで連続的色素濾液溶液を生成する。未知濃度の連続的参照色素溶液が、次いで、参照色素濃縮物から調製される。残りの分析工程が、次いで、上記連続的参照色素溶液と連続的タンパク質サンプルとの間の連続的反応から形成された連続的色素濾液溶液について繰り返される。
【0116】
一旦上記初期参照色素溶液が使い尽くされると、上記連続的参照色素溶液は、上記初期参照色素濃縮物からか、または異なる色素濃縮物から調製され得る。なぜなら、上記方法および関連する機器は、全ての参照色素溶液に基づき再調整する機会を提供するからである。
【0117】
別の局面では、本発明は、タンパク質分析のために比色計を較正し、そして複数のタンパク質サンプルを分析するための方法を含む。この局面では、本発明の方法は、初期参照色素濃縮物および近似量の液体から未知濃度の初期参照色素溶液を調製する工程を包含する。その他の実施形態におけるように、上記液体は主に脱イオン水であるが、酢酸またはエタノールのような品目を含み得る。
【0118】
上記初期参照色素溶液は−いかなるものとも反応することなく−比色計に転送され、そこでこの初期参照色素溶液の吸光度がベールの法則の文脈で測定される。その後、上記初期参照色素溶液とタンパク質サンプルとの反応から調製された初期色素濾液溶液が比色計に転送され、そしてこの比色計は、この初期色素濾液溶液の吸光度を測定する。
【0119】
この吸光度は、上記初期色素濾液溶液から生じ、そしてこの初期参照色素溶液は、個々の吸光度を比較し、そしてこれら吸光度間の差異に基づき、サンプルのタンパク質含量を算出する。
【0120】
次いで、連続的色素濾液溶液−連続的色素タンパク質反応由来−は、比色計に送られ、そしてこの連続的色素濾液溶液の吸光度が測定される。この連続的色素濾液溶液からの吸光度結果は、プロセッサーに送られて、上記初期参照色素溶液の吸光度と上記連続的色素濾液溶液の吸光度との間の差異に基づいて上記連続的サンプルのタンパク質含量を算出する。
【0121】
この方法では、上記サンプル色素溶液を転送する工程は、タンパク質サンプルを上記初期参照色素溶液の一部分と混合する工程、次いで、上記タンパク質サンプルが上記初期参照色素溶液と反応するときに生成されるタンパク質−色素沈殿物を濾過する工程、および次に、濾液を比色計に転送する工程をさらに包含し得る。
【0122】
その他の実施形態におけるように、上記タンパク質サンプルは、代表的には、上記初期参照色素溶液と混合される前にホモジナイズされる。
【0123】
上記方法は、上記参照色素濃縮物から調製された上記初期参照色素溶液が使い尽くされるまで連続的色素濾液溶液を比色計に転送することを繰り返す工程をさらに包含し得る。次いで、連続的参照色素溶液が、参照色素濃縮物を連続的近似量の液体と混合することにより調製されて、未知濃度の連続的作業色素溶液を生成し得る。
【0124】
上記方法は、上記参照色素溶液を転送する工程、上記色素濾液溶液を転送する工程、吸光度結果を送る工程、上記連続的色素濾液溶液を転送する工程、および連続的吸光度結果を送る工程であって、すべてを上記液体の連続的部分を参照色素濃縮物と混合する工程の後に繰り返す工程を、さらに包含し得る。
【0125】
その他の実施形態におけるように、上記連続的参照色素溶液は、上記初期参照色素濃縮物からか、または異なる参照色素濃縮物から調製され得る。
【0126】
図14は、一般的カテゴリーのサンプルのタンパク質含量が正規化され得て、上記機器が上記参照色素溶液が用いられ、そして次に補充されるとき一貫した結果を提供する1つの様式を示す。図14はまた、表1〜4に関連する。
【0127】
正規化の目的は、上記機器を、異なる初期色素濃縮物が一貫したタンパク質含量結果を生成するように標準化することである。先に記載されたように、上記色素結合技法は、基本的に、タンパク質と反応する前およびタンパク質と反応した後との間の色素の吸光度(色密度)における差異に基づく。色素溶液の出発濃度(色)が増加(または減少)する場合、反応後の色強度は、その色素溶液と試験されたすべてのタンパク質サンプルについて対応してより大きい(またはより少ない)。
【0128】
なお別の様式で陳述すると、出発色素溶液が濃いほど、特定量のタンパク質との反応後でさえ、より濃い溶液を生成する。同じ様式で、より濃縮されない色素溶液は、特定量のタンパク質との反応後に、より濃縮されない溶液を生成する。それ故、同じタンパク質サンプルは、異なる出発色素濃度を基づき異なる比色計結果を与える。従って、上記正規化工程は、初期色素溶液における差異を補い、そして上記機器からの一貫した出力を生成する。
【0129】
上記機器は、上記機器とともに供給されるバランス、または、例えば、CPUとモニター、CPUとキーボード、CPUとマウス、もしくはCPUとプリンターを接続するために;パーソナルコンピューターで用いられタイプのUSB、またはシリアルもしくはパラレル接続のようなインターフェースプロトコールを用いて、本発明に従って上記器具に接続され得る現存するバランスと組み合わせて用いられ得る。これらは、勿論、説明を制限するよりはむしろ、例示として与えられる。
【0130】
別の局面では、上記の方法は、既知の型のタンパク質および既知のタンパク質含量を有するタンパク質含有サンプルの比色計応答を測定する工程、同じ比色計中で同じタイプのタンパク質であるが未知のタンパク質含量を有するタンパク質含有サンプルの比色計応答を測定する工程、および次いで、この未知サンプルの比色計応答および既知サンプルの比色計応答に基づき、この未知サンプルのタンパク質含量を算出する工程を含む。
【0131】
別の局面では、上記の方法は、参照タンパク質分析器において、既知の型のタンパク質および既知のタンパク質含量の複数のタンパク質含有サンプルの比色計応答を測定する工程、比較タンパク質分析器において、同じ複数のタンパク質含有サンプルの比色計応答を測定する工程、比較タンパク質分析器において、同じ型のタンパク質および未知のタンパク質含量のタンパク質含有サンプルの比色計応答を測定する工程、ならびに未知サンプルの比色計応答および既知サンプルにより確立された参照分析器と比較分析器との間の関係に基づき未知サンプルのタンパク質含量を算出する工程を含む。
【0132】
本明細書中に記載されたすべての技法に関し、一旦比色計が関係する吸光度(単数または複数)を測定すると、タンパク質含量が、関連する式を用いて、そして上記機器または操作者によるさらなる操作工程なくして数学的に算出され得ることが理解される。
【0133】
図面および明細書においては、本発明の好ましい実施形態がが呈示されており、そして特定の用語が採用されているけれども、それらは、包括的かつ記述的意味でのみ用いられ、そして制限の目的のためではなく、本発明の範囲は、請求項において規定されている。
【0134】
(概要)
タンパク質分析機器およびタンパク質分析方法が開示される。本方法は、結合色素組成物およびタンパク質サンプルをホモジナイザーを用いて混合する工程、ホモジナイザーの速度および混合物の抵抗からなる群から選択されるパラメーターを測定する工程、測定されたパラメーターに基づきホモジナイザーの速度を調節する工程、および混合物から比色計に未反応の色素組成物をポンプ輸送する工程、および比色計において色素組成物の吸光度を測定する工程を含む。本発明の局面はまた、吐水口を、サンプルカップ中に、吐水口の開口部が混合する工程によって生成される泡および沈殿物を避けるために位置決めされ、かつサンプルカップの底の上の位置で挿入すること、およびその後、色素組成物を、サンプルカップ中の混合物から吐水口を通り、そして比色計までポンプ輸送することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】図1は、本発明に従う器具の概略図である。
【図2】図2は、フィルターホルダーおよびフィルター媒体の断面図である。
【図3】図3は、フィルターホルダーおよびフィルター媒体の斜視図である。
【図4】図4は、フィルターホルダーおよびフィルター媒体の分解断面である。
【図5】図5は、本発明に従うサンプルカップの断面図である。
【図6】図6は、本発明に従うサンプルカップの斜視図である。
【図7】図7は、本発明のターンテーブル、ホモジナイザー、および光学サンプリング構成要素の斜視図である。
【図8】図8は、図7と同じ構成要素を示すが、タンパク質分析測定の間のサンプルカップ、フィルター、および光学システムの個々の位置および動きを示す。
【図9】図9は、図7と同じ構成要素を示すが、タンパク質分析測定の間のサンプルカップ、フィルター、および光学システムの個々の位置および動きを示す。
【図10】図10は、図7と同じ構成要素を示すが、タンパク質分析測定の間のサンプルカップ、フィルター、および光学システムの個々の位置および動きを示す。
【図11】図11は、図7と同じ構成要素を示すが、タンパク質分析測定の間のサンプルカップ、フィルター、および光学システムの個々の位置および動きを示す。
【図12】図12は、図7と同じ構成要素を示すが、タンパク質分析測定の間のサンプルカップ、フィルター、および光学システムの個々の位置および動きを示す。
【図13】図13は、図7と同じ構成要素を示すが、タンパク質分析測定の間のサンプルカップ、フィルター、および光学システムの個々の位置および動きを示す。
【図14】図14は、本発明に従う測定のための吸光度対タンパク質含量の例示の正規化プロットである。
【図15】図15は、本発明に従う、そのハウジングの状況における分析器の斜視図である。
【図16】図16は、本発明に従う、タンパク質分析キットの斜視図である。
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2007年8月29日に出願された出願番号第11/846,598号の一部継続出願である。
【背景技術】
【0002】
(背景)
本発明は、材料中のタンパク質、そしてより特定すれば、種々の食物サンプル中のタンパク質含量の決定に関する。
【0003】
タンパク質は、20種の基礎アミノ酸から形成される長鎖分子であり、そしてすべての生存システムの構築ブロックである。タンパク質はまた、炭水化物、脂肪および油とともに、ほとんどすべての生物のための必要とされる食物供給源を代表する。
【0004】
タンパク質は、必要とされる食物供給源であるので、それらは、市販されている食物製品中で広く利用可能である。人間は、肉、家禽、卵、海産食物、酪農製品、および堅果の形態でタンパク質を摂取する傾向にある。タンパク質はまた、営利的に飼育された家畜を含む多くの動物の食餌の必要な部分である。このような動物飼料のタンパク質源はまた、肉、家禽、卵、魚、およびトウモロコシおよびオート麦のような穀物を含み得る。
【0005】
大量のヒト食物および動物食物は、相当に洗練された成長システムおよび分配システムを通って移動するので、食物製品中のタンパク質の量の知識は、品質管理、製造、貯蔵、分配、および使用のために価値があるか、または必要でさえある。結果として、ヒトの消費および動物の消費の両方のために種々の食物製品のタンパク質含量を測定することに対する必要性が、長く存在している。
【0006】
タンパク質含量についての(間接的ではあるが)1つの初代の試験は、窒素に対するケルダール試験である。この試験では、タンパク質サンプルは、消化成分(例えば、濃硫酸、H2SO4)と、そして、しばしば酸化水銀(II)触媒、硫酸カリウム、および過酸化水素の存在下で混合される。この酸は、窒素を硫酸アンモニウムに変換する。得られる溶液は、次いでアルカリにされ、アンモニアを遊離する。アンモニアの量は、次いで、標準的な酸を用いた滴定、または任意の他の相当する技法によって決定され得る。ケルダール分析のためのマイクロ波機器および技法は、本出願人に譲渡された特許文献1に呈示されている。
【0007】
ケルダール試験は、タンパク質含量を決定する利点を提供するけれども、それは、タンパク質それ自体よりもむしろ総窒素に基づく。従って、任意の所定の試験結果は、タンパク質、ペプチド、またはアミノ酸以外の供給源由来の窒素を含み得る。ケルダール試験はまた、300℃に到達し得る温度まで、そして金属触媒の存在下で硫酸を加熱する必要がある。ケルダール試験は比較的複雑で、4時間または5時間の長さを要し得、そして誤った窒素結果に陥りやすい可能性がある。後者の状況では、確認には、少なくとも第2の試験が必要である。
【0008】
デュマ技法は、総窒素分析および総炭素分析のための代替の分析を呈示する。これは、サンプル材料の極度に迅速な燃焼によるガス相産物の発生に基づく燃焼技法である。例示の技法では、サンプルは、錫の燃焼カプセル中に保持され、そして触媒を含み、しかも比較的高温(1200℃)で維持される燃焼チャンバー中に落とされる。純粋酸素のパルスがサンプルとともに入れられ、そして酸素および錫の得られる燃焼からの熱エネルギーが、1700℃程度の高さの瞬間温度を生成する。この熱は、相当する材料の全燃焼を生成し、そして得られるガス相産物は、ヘリウムのような不活性ガスの流れの内に収集される。あるいは、サンプルは、熱い金属酸化物の存在下で酸化される。サンプル中の炭素は、二酸化炭素(CO2)に変換される。窒素燃焼産物は、2原子窒素(N2)および窒素の種々の酸化物を含む。これらは、代表的に、加熱された金属銅を用いる還元カラムを通して処理されて、窒素酸化物を2原子窒素に還元する。窒素は、生成されたN2の容量から決定されても、熱伝導度測定のようなその他の匹敵する技法によって決定されてもよい。
【0009】
このデュマ技法は、比較的小さなサンプルサイズ(例えば、0.5グラム以下)に制限され、そしてケルダール技法のように、それは間接的である。なぜなら、それは、タンパク質自体よりもむしろ総窒素を測定するからである。小さなサンプルサイズはまた、このデュマ試験を、より不均一な材料にはより適切でないようにする。
【0010】
赤外分光学または近赤外分光学のような間接的技法が、用いられ得るが、その間接的技法は、比較的広範囲に亘る較正を必要とし得る。さらに、水の存在は、比較的広い部分のスペクトルを横切る赤外吸収を曖昧にする傾向にある。植物タンパク質および動物タンパク質は、少なくともいくらかの水の存在下でしばしば見出されるので、これらの赤外技法は、しばしば有効ではない。
【0011】
これらの理由およびその他の理由のため、タンパク質は、ときどき、色素結合方法によって測定され、その当初のバージョンは、Doyle Udy;例えば、非特許文献1、によって開発された。
【0012】
最も単純な説明では、タンパク質サンプル(通常、液体懸濁物中)は、タンパク質に結合する色素分子の水性溶液と適切なpHで混合される。この溶液は、サンプルの予期されるタンパク質含量に基づき過剰の色素を含む。タンパク質およびこれらの特定された色素は反応し、溶液から色素分子を除去する沈殿固形物を形成する。溶液は、次いで、この沈殿物から濾過される。分光計または比色計中で測定されるとき、濾液中の色の損失は、上記沈殿物を形成した色素(そしてそれ故タンパク質)の量に比例する。これはまた、タンパク質濃度に反比例する濾液の色として表され得る(すなわち、タンパク質含量が高いほど、濾液中の色は薄くなる)。代表的な例として、アシッドオレンジ12色素(クロセインオレンジG)を含む溶液は、約482ナノメートル(nm)の容易に同定される広い吸収ピークを有し、そしてその吸光度はベールの法則に従う。
【0013】
この技法の1つの利点として、色素は、その他の窒素含有化合物よりもむしろタンパク質(アミノ酸)と強く結合する。それ故、それは、上記窒素含量技法が測定するよりも直接的にタンパク質含量を測定する。
【0014】
しかし、この技法は、比較的複雑な測定および取り扱い技法、またはその各々が正確な結果を得るために適正に実施されなければならない少なくとも複数の操作工程を必要とする。例えば、使用者は、サンプルを注意深く調製しなけばならない。なぜなら、試験される小部分は、しばしば、非均一材料のかなりより大きい選集(トンの可能性)を代表するからである。この試験は、一般に、適切に取り扱われ、そして貯蔵され、そして調製されなければならない懸濁物に対して実施される。固形材料が試験されるとき、それらは、代表的には、グラインディングされるか、または粉砕されて、適切なサンプルを得る。半固形材料は、それらの均一性が変動する傾向にあり、ある部分はほぼ均一であり、そしてその他は、極めて不均一である。サンプルを直ちに用いることができないとき、それらをより長い期間保存することは、著しい注意を必要とする。
【0015】
上記試薬は、さらなる挑戦を与え、そして調製、貯蔵、および使用において注意深く取り扱われなければならない。溶液調製の正確な要求は、比較的厳密であり、そしてこれらの調製は、適切に実施されなければならない。
【0016】
従来の実施では、不溶性タンパク質サンプルを色素結合溶液と直接混合することは、当初のサンプルと、色素−タンパク質沈殿物と、残りの色素溶液との不均一混合物を生成する。この混合物は、代表的には、色素結合反応および当初のサンプルの両方からの固形物で満ち、そしてその混合物は、一般に、必要な濾過工程および比色分析工程には扱いにくすぎる。結果として、従来の色素結合技法は、色素溶液とタンパク質サンプル(代表的には、食物製品)とを直接混合することを避ける傾向にある。それに代わって−そしてさらなる工程では−タンパク質の注意深く秤量されたサンプルは、最初に、測定された様式でその当初の容量の約10倍まで、代表的には水、または水、メタノールおよびクエン酸で希釈される。この希釈された混合物は、次いで、ブレンドされてより均一な希釈されたサンプルを形成する。この均一化された希釈サンプルは、次いで、色素結合溶液と混合されて、色素結合反応を開始する。
【0017】
結果として、この必要な希釈は、全体のプロセスに、さらなる操作工程、さらなる測定工程、およびさらなる算出を導入する。
【0018】
タンパク質試験は、通常、いくつかの異なるセットのアシッドオレンジ12色素を得ること、およびそれらを調製することを含む。例えば、基礎的なUdy技法(Udy Corporation、Principles of Protein Measurement、http://www.udyone.com/udydocs/udysys2.shtml、2007年5月7日にアクセス)においては、濾液の色がデジタル比色計を用いて測定される。この比色計は、試薬色素溶液および作業参照色素溶液を用いてセットされる。標準的な参照色素溶液が、試薬色素溶液の適正濃度および作業参照色素溶液の適正濃度を確認するために用いられる。試薬色素溶液および標準参照色素溶液は、調製された形式においてか、または使用前に蒸留水および酢酸で希釈され得る濃縮物として利用可能である。使用者は、試薬色素溶液から作業参照色素溶液を調製する。
【0019】
より簡潔に陳述すると、所定のサンプル中のタンパク質の量は、色素溶液の「前後」の色を比較することにより測定される。任意の所定の溶液の「前」の色は、その調製に依存してわずかに変動し得るので、比色計は、その色素溶液を用いる試験毎の前、または一連の試験の前に、個々の色素溶液に一致するよう較正されなければならない。
【0020】
これらの比較的厳しい要求は、良好な結果をもたらすが、含まれる多くの工程は、通常予期される実験的不確実性を複合し、そして各工程はまた、完全な誤りの可能性を誘導する。
【0021】
例えば、代表的な色素結合タンパク質サンプリングキットは、ブレンダー、別個のコンテナおよび色素溶液のためのバルブ、濾液からタンパク質−色素沈殿物を分離するための別個のフィルター、および別個の比色計を含む。同じ様式で、肉製品のタンパク質測定の「基礎工程」は、初期希釈工程、次いで、希釈されたサンプルをブレンダー中でホモジナイズすること、ブレンダーから、シリンジ、ピペットを用いてか、またはそのサンプルをボトル中に注ぐことによりサンプルを取り出すこと;サンプルに試薬色素溶液を添加し、そして試薬色素溶液を測定すること;サンプルを振盪すること;ならびに反応産物を比色計中に濾過して、吸光度、またはいくつかの事例では、吸光度に基づいてソフトウェアが生成するタンパク質含量を読み取ること(Udy Corporation、Udy Protein Systems、www.udyone.com/prosysinfo.htm、2007年8月7日アクセス)を含む。
【0022】
これらの試験工程は、参照(較正)目的および試験目的の両方のために標準化された色素溶液を調製するための同様に厳格な工程によって先行されなければならない。
【0023】
1970年のFoss(a/k/a Foss America、Foss Electric and Foss North America)は、「Pro−Milk II」システムの形態で、ミルクのための色素結合試験を提供した。しかし、より最近、Fossは、ミルク製品中のタンパク質含量を測定するために、ケルダール技法または赤外比色法のいずれかを用いる自動化デバイスを開発および提供した;例えば、Foss North America、Products direct、(online)http://www.foss.us/solutions/productsdirect.aspx(2007年7月アクセス)。
【特許文献1】米国特許第4,882,286号明細書
【非特許文献1】「A Rapid Method for Estimating Total Protein in Milk」、Nature、1956年8月11日、第178巻、p.314〜315
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
従って、これらの欠点を最小にするか、またはなくするタンパク質測定技法に対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0025】
(要旨)
1つの局面では、本発明は、直接迅速自動化タンパク質分析器である。この局面では、本発明は、タンパク質サンプルを小粒子に変形するためのホモジナイザー、上記ホモジナイザーと材料転送連通している反応容器、上記反応容器と流体連通している結合色素組成物のためのリザーバー、別個の所定量の結合色素組成物を上記反応容器に分与するための、上記リザーバーと上記反応容器との間の定量ポンプ、色素結合反応が上記反応容器中で起こった後に濾液から固体を分離するための、上記反応容器と流体連通しているフィルター、ならびに上記反応容器および上記フィルターからの濾液の吸光度を測定するための、上記フィルターおよび上記反応容器と流体連通している比色計を含む。
【0026】
別の局面では、本発明は、タンパク質分析のための色素結合方法である。この方法は、初期参照色素濃縮物から未知濃度の初期参照色素溶液を調製する工程、上記初期参照色素溶液の吸光度に基づく電子信号を生成する工程、その後に、上記初期参照色素溶液および初期タンパク質サンプルから調製された色素濾液溶液の吸光度に基づく電子信号を生成する工程、上記参照色素溶液および色素濾液溶液からの吸光度信号を、個々の吸光度を比較し、そして上記吸光度間の差異に基づき上記タンパク質サンプルのタンパク質含量を算出するプロセッサーに送る工程、上記参照色素溶液および連続的タンパク質サンプルから調製された連続的色素濾液溶液の吸光度に基づく電子信号を生成する工程、ならびに上記連続的サンプル色素濾液溶液からの吸光度信号を上記プロセッサーに送って、上記初期参照色素溶液の吸光度と上記連続的色素濾液溶液の吸光度との間の差異に基づき上記連続的サンプルのタンパク質含量を算出する工程を包む。
【0027】
なお別の局面では、本発明は、タンパク質結合色素組成物のためのリザーバー、上記色素リザーバーと流体連通しているタンパク質−色素反応容器、上記リザーバーと流体連通している比色計、色素組成物を上記リザーバーから上記比色計および上記反応容器のうちの少なくとも1つに転送するための、上記リザーバーならびに上記比色計および上記反応容器のうちの少なくとも1つに流体連通しているポンプ、上記比色計から吸光度出力を受容するための、上記比色計と信号通信するプロセッサー、および吸光度を含む上記比色計からの出力を記憶するための、上記プロセッサーと信号通信するメモリーを備る。上記プロセッサーは、参照結合色素組成物のベースライン吸光度を、タンパク質との反応後の結合色素組成物の比吸光度と比較し、それによって、上記参照色素の吸光度と、それがタンパク質サンプルと反応した後の上記参照色素の吸光度との間の差異に基づいてタンパク質サンプル中のタンパク質の量を決定し得る。
【0028】
別の局面では、本発明は、タンパク質分析の色素結合方法の改良であって、この改良は、不均一の不溶性タンパク質サンプルを、色素結合溶液と直接混合し、かつホモジナイズする工程、タンパク質サンプルと色素結合溶液とのホモジナイズされた混合物から残りの未反応色素溶液を直接的に引き、かつ濾過する工程、および濾液の吸光度を測定する工程を包含する。
【0029】
なお別の局面では、本発明は、タンパク質分析方法であり、この方法は、結合色素組成物をタンパク質サンプルと混合する工程、フィルターを比色計に取り付ける工程、混合物から未反応色素組成物を、上記フィルターが上記比色計に取り付けられている間に、上記フィルターを通して、上記比色計までポンプ輸送する工程、および上記比色計中の濾過された色素組成物の吸光度を測定する工程を包含する。
【0030】
別の局面では、上記の方法は、上記混合物および上記ホモジナイザーのパラメーターを測定する工程、および測定されたパラメーターに基づき上記ホモジナイザーの速度を調節する工程を含む。
【0031】
別の局面では、上記の方法は、吐水口を上記サンプルカップ中に、上記吐水口の開口部が、上記混合する工程によって生成される任意の泡または沈殿物(または両方)を避けるように位置決めされ、かつ上記サンプルカップの底の上の位置で挿入する工程を含む。
【0032】
別の局面では、上記の方法は、上記色素結合組成物を、上記カップの壁に、上記カップを同時に回転しながら送達する工程を含む。
【0033】
別の局面では、本発明は、タンパク質分析方法であり、タンパク質サンプルをカテゴリーにより識別する工程、結合色素組成物と識別されたタンパク質サンプルとを、ホモジナイザーを用い、上記タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づくプロトコールを用いて上記ホモジナイザーの速度を制御しながら混合する工程、混合物から未反応色素組成物を比色計にポンプ輸送する工程、および上記比色計中の上記色素組成物の吸光度を測定する工程を含む。
【0034】
本発明の前述およびその他の目的および利点、およびそれらが達成される様式は、添付の図面を組み合わせて考慮し、以下の詳細な説明に基づきより明瞭になる。
【0035】
従って、本発明は、以下の項目を提供する。
【0036】
(項目1) 結合色素組成物とタンパク質サンプルとをホモジナイザーを用いて混合する工程;
ホモジナイザーの速度およびこのホモジナイザーに対する混合物の抵抗からなる群から選択されるパラメーターを測定する工程;
測定されたパラメーターに基づき、上記ホモジナイザーの速度を調節する工程;
上記混合物から未反応色素組成物を比色計にポンプ輸送する工程;および
上記比色計中の色素組成物の吸光度を測定する工程;
を包含する、タンパク質分析方法。
【0037】
(項目2) 結合色素組成物とタンパク質含有サンプルとを、サンプルカップ中でホモジナイザーを用いて混合する工程;
その後に、吐水口を、サンプルカップ中に、上記吐水口の開口部が、上記混合する工程によって生成される泡および沈殿物を避けるように位置決めされ、かつ上記サンプルカップの底の上の位置で挿入する工程;
その後に、上記サンプルカップ中の混合物から上記吐水口を通り、そして比色計まで色素組成物をポンプ輸送する工程;および
上記比色計中のポンプ輸送された色素組成物の吸光度を測定する工程;
を包含する、タンパク質分析方法。
【0038】
(項目3) 上記吐水口をサンプルカップ中に挿入する工程が、上記色素組成物が上記比色計に到達する前に、上記ポンプ輸送された色素組成物を濾過するためにフィルターに取り付けられている吐水口を挿入することを含む、項目2に記載のタンパク質分析方法。
【0039】
(項目4) 上記吐水口を挿入する工程が、上記結合色素と混合されている上記タンパク質含有サンプルによって規定される位置で上記カップの底に対して上記吐水口を位置決めする工程を含む、項目2に記載のタンパク質分析方法。
【0040】
(項目5) 第1の信号を、上記タンパク質含有サンプルの性質に基づきプロセッサーに送る工程;および上記第1の信号に基づき上記サンプルカップ中に上記吐水口を位置決めするために、上記プロセッサーからの第2の信号を上記吐水口のロボットコントロールに送る工程を包含する、項目4に記載のタンパク質分析方法。
【0041】
(項目6) 色素結合組成物をサンプルカップにタンパク質含有サンプルとともに、該色素結合組成物を上記カップの壁に送達することにより送達する工程;
その後に、上記結合色素組成物と上記タンパク質含有サンプルとを上記カップ中で混合する工程;
その後に、未反応色素組成物を混合物から比色計にポンプ輸送する工程;および
上記比色計中の上記色素組成物の吸光度を測定する工程;
を包含する、タンパク質分析方法。
【0042】
(項目7) 上記色素結合組成物を、上記カップの壁に上記カップを同時に回転しながら送達することを包含する、項目6に記載のタンパク質分析方法。
【0043】
(項目8) 結合色素組成物とタンパク質含有サンプルとを、サンプルカップ中で、ホモジナイザーを用いて混合する工程;
上記サンプルカップを、上記色素およびサンプルを上記ホモジナイザーで混合しながら回転する工程;
その後に、上記サンプルカップ中の混合物から未反応色素組成物を、上記吐水口を通り、そして比色計までポンプ輸送する工程;および
上記比色計中のポンプ輸送された色素組成物の吸光度を測定する工程;
を包含する、タンパク質分析方法。
【0044】
(項目9) 上記色素およびサンプルを、回転するホモジナイザーで混合する工程;および
上記カップを、上記ホモジナイザーの回転軸以外の軸の周りで回転する工程;
を包含する、項目8に記載のタンパク質分析方法。
【0045】
(項目10) カテゴリーによってタンパク質サンプルを識別する工程;
結合色素組成物と識別されたタンパク質サンプルとを、ホモジナイザーを用い、上記ホモジナイザーの速度を上記タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づくプロトコールを用いて制御しながら混合する工程;
混合物から比色計に、未反応色素組成物をポンプ輸送する工程;および
上記比色計中の上記色素組成物の吸光度を測定する工程;
を包含する、タンパク質分析方法。
【0046】
(項目11) 上記プロトコールを用いる工程が、上記タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づいてホモジナイザーの速度に勾配をつけることを包含する、項目10に記載のタンパク質分析方法。
【0047】
(項目12) 上記プロトコールを用いる工程が、上記タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づいてホモジナイザーの速度をパルス化することを包含する、項目10に記載のタンパク質分析方法。
【0048】
(項目13) 上記プロトコールを用いる工程が、上記混合する工程の間に泡を生成する傾向のタンパク質サンプルカテゴリーのためのより低い速度を維持することを包含する、項目10に記載のタンパク質分析方法。
【0049】
(項目14) 上記プロトコールを用いる工程が、上記色素組成物と適正に反応するためにより多くの物理的分離を必要とするタンパク質サンプルカテゴリーのためのより高い速度を維持することを包含する、項目10に記載のタンパク質分析方法。
【0050】
(項目15) 上記プロトコールを用いる工程が、上記ホモジナイザーの一致速度を維持することを包含する、項目10に記載のタンパク質分析方法。
【0051】
(項目16) ホモジナイザーの速度、および上記ホモジナイザーに対する上記混合物の抵抗からなる群から選択されるパラメーターを測定すること、そして次に、上記ホモジナイザーを一致速度に維持するよう調節することを包含する、項目15に記載のタンパク質分析方法。
【0052】
(項目17) 上記ホモジナイザーを用いる工程の前に、かつ上記タンパク質サンプルのカテゴリーに基づき規定された時間の間、上記結合色素組成物および上記識別されたタンパク質サンプルを互いと混合することを包含する、項目10に記載のタンパク質分析方法。
【0053】
(項目18) 上記タンパク質サンプルのカテゴリーに基づきホモジナイザーで混合する工程の後、そして上記混合物から、そして上記比色計に、未反応色素組成物をポンプ輸送する工程の前に、規定された時間の間、色素−タンパク質沈殿物を沈降させる工程を包含する、項目10に記載のタンパク質分析方法。
【発明を実施するための最良の形態】
【0054】
(発明の詳細な説明)
(詳細な説明)
本発明は、直接的かつ迅速な色素結合タンパク質分析のための機器および関連する方法である。本明細書および請求項で用いられる技術は、一般に文脈で明瞭である。しかし、役に立つ要旨として、いくつかの共通の用語は、以下の様式で用いられる。
【0055】
用語「参照色素濃縮物」は、タンパク質と結合してタンパク質−色素沈殿物を形成する、参照色素の予め調製された(代表的には商業的に調製された)濃縮溶液をいう。
【0056】
使用において、参照色素濃縮物は、適切な量の水(そして本明細書中で後に記載されるような可能なその他の品目)と混合されて、参照色素溶液を形成する。タンパク質分析試験では、この参照色素溶液は、タンパク質サンプルと混合される。
【0057】
用語「初期参照色素濃縮物」は、初期参照色素溶液を調製するために用いられる参照色素濃縮物をいう。次に、この初期参照色素溶液は、第1の一連のタンパク質分析試験で用いられる。用語「連続的参照色素濃縮物」は、第2かまたはさらなる参照色素溶液を調製するために用いられる第2かまたはさらなる色素濃縮物をいう。この連続的参照色素溶液は、さらなるタンパク質分析試験で用いられる。上記初期参照濃縮物および連続的参照色素濃縮物は、同じ色素であり得る。
【0058】
用語「初期タンパク質サンプル」は、本方法に従って試験される所定の一連のタンパク質サンプルにおいて最も早いものをいう。同じ様式で、用語「連続的タンパク質サンプル」は、本方法に従って試験される第2かまたはさらなるメンバーの一連のタンパク質サンプルをいう。
【0059】
用語「色素濾液溶液」は、タンパク質サンプルが参照色素溶液と反応した後に残る溶液をいう。次に、この「初期色素濾液溶液」は、タンパク質サンプルと参照色素溶液との間の第1のいくつか(または多く)の反応の後に得られる濾液を示す。同じ様式で、用語「連続的色素濾液溶液」は、タンパク質サンプルと参照色素溶液との間の第2かまたはさらなるいくつか(または多く)の反応の後に得られる濾液をいう。
【0060】
図1は、本発明に従う機器の要素の概略図である。図1が機器の主要な機能的要素を示し、そしてこれら要素の代替の配列が依然として本発明および請求項の範囲内に入り得ることが、理解される。図1は、サンプルホルダーまたはカップ10を示し、これは、本発明の方法の局面に関して論議されるように、タンパク質サンプルを添加する前に秤量(風袋測定)され得る。図1は、この目的のためのバランス19を示す。この機器は、サンプルをカップ10から、11で広く指定されるホモジナイザーに転送する。このホモジナイザーは、タンパク質サンプルを可能な限り小さく粒子に変形し、それによって、結合色素との完全な反応を提供する。従って、図1は、ホモジナイザー11を、ブレンダー12またはボールミル13を含むとして概略的に示す。しかし、これらは例示であり、そしてそのホモジナイザーは、これら特定のタイプの装備に制限されない。
【0061】
反応容器14は、ライン15によって示されるように、ホモジナイザー11と材料転送連通している。図7〜13に関して例示および記載されるように、カップ10および反応容器14の機能はまた、カップ10中に挿入され得、そして次に指令によって除去され得るホモジナイザー11を用いることにより単一容器を用いて実施され得る。結合色素組成物のためのリザーバー16は、ライン17を通じて反応容器14と流体連通している。定量ポンプ20は、反応容器14と別個の所定の(予め測定された)量の結合色素組成物を反応容器14に分与するためのリザーバー16との間に位置決めされる。タンパク質−色素反応を完了まで駆動することを補助するため、上記機器は、図1にスタラー18として示される適切な撹拌機を含み得る。
【0062】
フィルター21は、色素結合反応が反応容器14中で起こった後に、濾液から固体を分離するために、反応容器14と流体連通している。22で広く指定される比色計(分光計)は、フィルター21を通過する反応容器14からの濾液の吸光度を測定するために、フィルター21および反応容器14と流体連通する。
【0063】
図1はまた、リザーバー16と反応容器14との間のバルブ23、およびバルブ23と比色計24との間の流体ライン24を示す。バルブ23と流体ライン24との組み合わせは、リザーバーからの結合色素溶液が、反応容器14に向けられるか、または比色計24に直接向けられることを許容する。これは、上記機器に、本発明の方法の局面に関してより詳細に記載される参照測定を自動的に行う能力を提供する。
【0064】
示される実施形態はまた、反応容器14と比色計22との間に、反応容器から比色計22に濾液を転送するための光学ポンプ(optics pump)25を含む。
【0065】
比色計の性質および作動は、当該技術分野で良好に理解されており、そしてそれらは、比色計22がダイオード26として示される光源、別のダイオード27として示される光検出器、および上記光源と光検出器との間の容器30(しばしばキュベツトと称される)を含む図1におけるような概略的な記載以外の詳細は説明されない。測定される濾液サンプルは、キュベット30内に配置される。図1は、キュベット30を別個の容器として示すが、その容器はまた、それが上記比色計によって測定される色領域において必要とされる透明度(最小の吸光度)を有することを条件に、管材の一部分または小さいリザーバーまたは任意のその他の適切な機能品目を含み得ることが、理解される。例えば、図7〜13に示される実施形態では、光学系は、容器14の上に位置決めされ、そして光学ポンプ25は、カップ10およびフィルター21から比色計22まで濾液を引く。
【0066】
タンパク質色素反応に関して良好に理解されるように、濾液の吸光度は、測定された色が濾液サンプル中の色素の濃度に比例するように、ベールの法則に従う。同じ理由のため、供給源26は、濾液が吸収する周波数(色)にある光を発するように選択され、そして検出器27は、同様に相当する周波数に感受性である。先に記載されたように、オレンジ12色素は、約482nmにおける特徴的な吸収ピークを有する。
【0067】
簡単に要約すると、ベールの法則は、式A=elcに従って、溶液の吸光度が、セル通路長および濾液濃度の両方と線形に変動することを述べ、ここで、「e」は、モル吸収率(ときに、吸光計数とも称される)を表し、「l」は、セル通路長を表し、そして「c」は、濃度を表す。モル吸収率は、測定に用いられる光の波長とともに変動する。
【0068】
プロセッサー31は、ワイヤ、回路板、または比色計22からプロセッサー31にデータを伝達する任意のその他の適切な手段を表し得るライン32を通じて比色計22と信号通信している。このプロセッサー31は、代表的には、パーソナルコンピューターの能力を有し、概略的に33で示される適切なメモリーを含む。ともに、プロセッサー31およびメモリー33は、参照試験およびサンプル試験の両方からの吸光度結果を記憶し、この参照試験の吸光度とサンプル試験の吸光度とを比較し、そしてこれら比較に基づいてサンプルのタンパク質含量を算出する。タンパク質含量は重量に基づくので、このプロセッサーはまた、ライン38.55.1を通ってスケール19に連結される。プロセッサー、および選択され測定されたパラメーター(例えば、温度および圧力)に基づき機器を制御する関連する電子回路の使用は、当該技術分野および関連技術分野で一般に良好に理解される。例示(しかし制限ではない)論議は、Dorf、The Electrical Engineering Handbook、第2版(1997)CRC Press LLCを含む。
【0069】
ディスプレイ34は、再び、集積回路の一部および従来のワイヤまたは類似の電子連結であり得るライン35を通じてプロセッサーと通信している。このディスプレイは、プロセッサー31と任意の従来様式で用いられ得、そして本発明による機器においては、比色計22中の特定のサンプルの吸光度および上記機器によって分析されたサンプルのタンパク質含量のような項目を表示する能力を有する。ディスプレイとして示されているけれども、上記機器は、プリンター、またはメモリーもしくは別のデバイスへのデジタル出力を含むその他の出力形態を含み得る。しかし、このディスプレイは、最も代表的に、ベンチトップ使用のためのものである。上記機器は、当然に、複数の出力フォーマットを同時に支持し得る。
【0070】
図1はまた、機器の例示の実施形態に含まれるいくつかのさらなる特徴を示す。洗浄リザーバー35は、ホモジナイザーに、代表的には、脱イオン水、または洗浄溶液、あるいは洗浄溶液および脱イオン水の逐次的組み合わせのいずれかである洗浄流体を提供するためにライン36によってこのホモジナイザー11に流体連通している。当然に、1つ以上のリザーバーが清浄化目的のために用いられ得ることが理解される。いくつかの実施形態では、ヒーター38およびフィルター39が、洗浄リザーバー35とホモジナイザー11との間に位置決めされ得る。次に、ホモジナイザー11は、ドレインまたはコンテナまたは任意のその他の適切な品目であり得る、37で概略的に示される廃棄に連結される。同じ様式で、廃液リザーバー42は、比色計22、そして特にサンプル測定の間にキュベット(または等価物)30と、このキュベット30を清浄化するために連通され得る。対応する廃棄43が、同様に、洗浄サイクルを完了するためにキュベット30と連通している。流体流れの所望の設計に依存して、共通の洗浄リザーバーが、別個のリザーバー35および42の代わりに含まれ得る。
【0071】
図1はまた、タンパク質サンプルまたはカップ10がデバイス中に挿入されることを許容するか、またはリザーバー16に水または色素濃縮物を添加することを容易にするために提供されるポートまたは開口部40および41をそれぞれ示す。
【0072】
別の実施形態では、自動化タンパク質分析器は、色素結合組成物のためのリザーバー16、タンパク質色素反応容器14、比色計22、ならびに色素組成物をリザーバー16から比色計22または反応容器14のうちの少なくとも1つに転送するためにリザーバー16および比色計22および反応容器14のうちの少なくとも1つ(そして好ましくは両方)と流体連通しているポンプ20の(およびそれらの間の流体連通とともに)組み合わせである。プロセッサー31は、比色計22からの吸光度出力を受容するために比色計22と信号通信し、そしてメモリー33は、吸光度(しかしこれに制限されない)を含む比色計からの出力を記憶するためにプロセッサー31と信号通信する。
【0073】
この実施形態では、プロセッサーは、参照結合色素組成物のベースライン吸光度を、反応後の色素濾液溶液の比吸光度と比較し得、それによって、参照色素の吸光度−すなわち、リザーバー16から直接かつタンパク質反応の前−と、タンパク質サンプルとの反応後に残る色素濾液の吸光度との間の差異に基づいてタンパク質サンプル中のタンパク質の量を算出および決定する。
【0074】
図2〜4は、まさに記載されたような、そして図7〜13に示される本発明の実施形態に従う使用のためのフィルターホルダー45を示す。図2の断面図は、フィルターホルダー45が、上部ハウジング47と下部ハウジング48との間に維持される実質的に平坦なフィルター媒体46を含むことを示す。これらのハウジング部分47および50は、一緒に、フィルターホルダー45を通る軸方向のフィルター通路51を規定する。下部ハウジング50は、フィルター媒体46から垂れ下がる(depend)吐水口を規定する。使用において、この垂れ下がる吐水口は、第1の媒体46がカップ10の上に位置決めされるとき、サンプルカップ10(図5および6)の底部分に到達した。図7〜13に関してさらに理解され得るように、垂れ下がる吐水口は、カップ10中の位置に到達し、それは、泡、タンパク質固体または色素沈殿物よりむしろ液体がフィルター媒体46または比色計測定を、目詰まりすることまたはそうでなければ妨害することから促す。例示の実施形態では、このフィルター媒体は、(構造的支持のための)ガラスファイバーと組み合わされたプラスチックスクリムである。
【0075】
従って、別の実施形態では、本発明は、サンプルカップ10およびフィルターホルダー45を含むキットである。例示の実施形態では、そして図16に示されるように、(78で広く指定される)このキットは、色素結合溶液のコンテナ80および洗浄(またはその他の)溶液の1つ以上のコンテナ81とともに、複数のカップ10およびホルダー45(例えば各々50)を含む。キット78中に提供される色素結合溶液および洗浄溶液の量は、カップ10およびフィルターホルダー45の数に相当する数の試験を実施するために十分である。
【0076】
図5および6は、図7および8で示される実施形態に従って用いられる(図1の概略図におけるもの同じ要素を表す)サンプルカップ10を示す。フィルターホルダー45およびサンプルカップ10の両方は、それらを製造容易、軽量、低コスト、および最小廃棄物発生にするポリマーから形成され得、これらすべては、それらを消耗品(consumable item)として使用するために適する。消耗可能であることは、使用の間にそれらを清浄化する必要性が排除され得、そして先の使用が任意の所定の試験の結果を汚染する可能性が排除され得る。
【0077】
図7〜14は、本発明によるタンパク質分析器の1つの実施形態を示す。大部分の特徴は、図7および8に関して説明され、そして同じ品目は、たとえ詳細に再び説明されなくても、図9〜13に出現することが理解される。
【0078】
図7〜13は、この特定の実施形態を用いる1つのタンパク質分析サイクルを一緒になって規定する一連の段階(または工程)を詳細に示す。図7は最初の段階を示す。商業的実施形態では、示される要素は、代表的には、ハウジング(例えば、図15)によって取り囲まれるが、図7〜13は、明瞭さのために無関係の品目を含むことを避けている。従って、図7は、ターンテーブル53および垂直移動器54を支持するプラットホーム52を示す。垂直移動器54は、ホモジナイザー11および比色計22を運ぶ水平アーム55を備える。
【0079】
ホモジナイザー11は、モーター部分56およびブレードシャフト57を備える。示される実施形態では、このモーター56は、このブレードシャフト57を回転し、所望の混合作用を生じる。
【0080】
モーター60および関連するコントロールは、垂直移動器54を作動する。61で一緒に示される別のモーターおよび付随するプーリーは、ターンテーブル53を駆動する。
【0081】
このターンテーブル53は3つのステーション:垂直方向に配向された開放シリンダーとして示される洗浄ステーション62、カップホルダー63および濾過レスト64を含む。
【0082】
図7は、操作者が、カップ10(およびそのサンプル)およびフィルター45をそれらの個々のホルダー中に配置する前のホーム位置にあるターンテーブル53を示す。
【0083】
図8は、図7と同じ配向を示すが、サンプルカップ10はサンプルカップホルダー63中にあり、そしてフィルターホルダー45はフィルターレスト64にある。ベンチトップ操作では、操作者は、代表的には、カップ10をカップホルダー63中に、そしてフィルターホルダー45をレスト64中に位置決めする。しかし、これは、本発明を制限するよりはむしろ例示であり、そしてこれらの工程は、同様に自動化され得る。
【0084】
図9は、操作の第3の段階を示し、ここでは、ターンテーブルは、結合色素がサンプルカップ10に添加される位置まで回転されている。色素は、示される実施形態では比色計22の背後に置かれる色素添加チューブ65を通じて添加される。この位置では、サンプルカップ10は、色素添加チューブ65の下にある。1つの実施形態では、ターンテーブル53はまた、色素が添加されているとき、カップ10を回転するためにこのターンテーブル53上でカップホルダー63を個々に回転するための手段(図9では見えない)を含み得る。このさらなる回転は、カップ10におけるサンプルと色素との混合を支援する。
【0085】
この点について、上記結合溶液は、回転サンプルカップ10の内壁上、またはまさに隣接してかのいずれかで送達され得る。これは、混合、およびこの側壁からそして溶液中への材料のリンスを改良する。順に、これは、そうでなければ生じ得る任意のサンプルの紛失を避けることを支援する。サンプルカップ10は、ホモジナイズする工程の間に回転するので、上記混合する工程は、より効率的に実施され得る。さらなる因子として、ホモジナイザー11は、回転するカップ10に関して中心を離れて配向され得、サンプルをホモジナイズすること、およびサンプルを色素結合溶液と混合することの両方を同様に促進する。
【0086】
図10は、ホモジナイゼーション位置と称され得る、プロセスの第4の段階を示す。この位置では、カップ10は、ホモジナイザー11およびそのブレードシャフト57の下に位置決めされる。フィルター45が、次に、比色計22の下に位置決めされる。図10はまた、この位置において、垂直移動器54が、カップ10中のブレードシャフト57を位置決めするために水平アーム55の位置を低下させたことを示す。同時に、光学チューブ66がフィルターホルダー45の頂部と係合し、フィルターホルダー45を比色計に一時的に固定する。サンプルは、この位置でホモジナイズされる。
【0087】
ホモジナイゼーションは、色素およびタンパク質が完全に反応することを確実にすることで重要な工程であるので、ホモジナイゼーション速度は、最適結果を与えるためにサンプルの特徴に依存して設定または調節され得ることが理解される。例えば、いくつかのサンプルは、完全に反応するために高速度ホモジナイゼーション(例えば、30,000rpm)を必要とし、その一方、その他のサンプルは、より低い速度(例えば、15,000rpm)でホモジナイズされる場合に、まさに同様かまたはいくつかの場合にはより良好に遂行する。
【0088】
本発明の1つの局面では、ホモジナイザー速度は調節可能(可変)であり、そして機器は、ホモジナイザー11が閉鎖ループフィードバックおよび制御システムの一部として作動するようにプログラムされ得る。現在の実施形態では、上記機器は、ホール効果エンコーダーを用い、ホモジナイザーの速度を、上記混合物の抵抗の尺度として追跡する。その他の方法は、トルクセンサー(図示はされていない):すなわち、ホモジナイザーモーター56またはシャフト57に適用されるひずみゲージおよびトランスデューサーの使用を含み得る。ホモジナイザー速度は、測定された速度、またはサンプルを最も効率的にホモジナイズするためのトルクに基づいて調節され得る。これは、(制限されないで)ホモジナイザーからのフィードバックにかかわらず、ホモジナイゼーション工程の間に、一定または一定に近い速度を維持することを含む。
【0089】
このホモジナイゼーション制御に基づき、上記機器は、予めプログラムされ得、異なるサンプルについて異なるホモジナイゼーションプロトコールを実行する。これらホモジナイゼーションプロトコールは、異なるタイプのサンプルのための異なる速度、または所定のカテゴリーまたはタイプのサンプルのホモジナイゼーションを促進するための速度勾配付けすること、または速度パルス化(またはこれらの組み合わせ)を含み得る。例えば、それらの高い固形物含量およびタンパク質含量のため、肉サンプルは、代表的には、色素−結合反応の間に適正な読み取り値を与えるよう十分にホモジナイズされるようになるためにより長くかかる。比較する目的で、ミルクサンプルは、それらの高い液体および低タンパク質含量のため、比較的迅速にホモジナイズされ得る。
【0090】
ホモジナイゼーション工程に関連するその他の変数がまた、サンプルの特徴に基づき、適度にされ、調節され、または計画され得る。これらは、ホモジナイゼーション後、しかし濾過前に沈殿物が沈降されられる時間を含み得る。さらに、またはそれに代わって、上記タンパク質および上記色素濃縮物は混合され得、そしてホモジナイゼーションの前に規定された長さの時間の間反応される。
【0091】
図11は、垂直移動器54が比色計22およびホモジナイザー11を、ブレードシャフト57がカップ10およびフィルターホルダー45よりも上ではあるが、フィルターレスト64よりも上に同様に高められた光学チューブ66に依然として係合するように高めた、上記プロセス中の第5の段階を示す。
【0092】
図12は、サンプリング位置を表すプロセス中の第6の段階を示す。ターンテーブル53は、(図11および12に関して)時計回りに回転され、カップ10をそのサンプルとともに比色計22の下に位置決めし、そしてホモジナイザー11を清浄化ステーション62と整列する。図12に示されるように、垂直移動器54が水平アーム55を低下させるとき、ブレードシャフト57は、同様に、清浄化ステーション62に低下し、そしてフィルターホルダー45は、サンプルカップ10中に低下する。この位置で、サンプルポンプがサンプルをフィルターホルダー45まで、かつフィルターホルダー45を通って引く。フィルター媒体(例えば、図2および4中の46)は、フィルターのみが比色計22に到達することを可能にする。比色計22は、次いで、吸光度読み取り値を、そうでなければ良好に理解された様式で取り込む。図1の説明で呈示されたように、この工程では、脱イオン水または別の溶液が、清浄化ステーション62に添加され得、ホモジナイザー11を、そして特にブレードシャフト57を清浄化する。この実施形態では、ポンプ(示されてはいない)が、比色計22の上流、かつ脱イオン水または清浄化溶液の供給源(例えば、図1中の洗浄リザーバー42)との流体連通に位置決めされる。この配列は、ポンプが脱イオン水のみを取り扱いながら、比色計中にサンプルを引くことを可能にする。この実施形態では、上記ポンプはまた、反対方向に稼働し得、サンプルを比色計22から洗い流す。
【0093】
図12はまた、フィルターホルダー45の利点を示す。図12に示されるサンプリング位置では、フィルターホルダー45は、サンプルカップ10中に挿入される。図12には示されていないけれども、色素結合溶液を固体タンパク質(例えば、肉)とホモジナイズする当業者は、ホモジナイゼーションおよび色素反応が、色素タンパク質沈殿物とともに顕著な量の泡、および肉サンプル中の残りの固体を生成する傾向にあることを認識する。サンプルに依存して、上記泡が上記沈殿物のいくらか、またはすべてを運び得るか、または顕著な量の沈殿物が、サンプルカップの底に集まり得る。
【0094】
フィルターホルダー45は、カップ10のサイズおよび形状を補完する吐水口50を含む(図15および16)ので、このフィルターホルダー45は、過剰の固体をフィルターに引くことを避ける傾向にある。結果として、このフィルターホルダーおよびカップ配列は、フィルターへの液体の自由な流れ、そしてフィルターから比色計中への対応してより良好な流れを促進する。1つの局面では、カップ10およびフィルターホルダー45のこの配列は、特定の従来の色素結合技法の特徴であるメタノールおよびクエン酸でのホモジナイズする前の希釈工程の必要性を排除する。次に、希釈工程を排除することは、この希釈工程とともに導入される任意の可能な誤りを排除し、そしてまた、この機器を用いるプロセスの自動化を容易にする。
【0095】
この点について、上記機器は、異なるタイプのタンパク質含有サンプルによって生成される傾向にある、異なる量の泡または沈殿物について補償するように調節され得る。本明細書において先に呈示されたように、適正な吸光度測定は、ベールの法則;すなわち、A=elcに基づく。吸光係数(e)は異なる材料について異なるので、分光計が溶液よりもむしろ泡を測定する場合、適用される吸光係数は不適正であり、そして得られる測定は、少なくとも誤っており、そしてタンパク質含量に関して意味のない可能性がある。
【0096】
従って、上記フィルターおよび吐水口が、サンプル中に下げられたとき、この吐水口は、この吐水口に対して垂直に規定される位置に下げられるに違いなく、そして上記カップ中の液体サンプルは、そこで、泡または沈殿物を集めることを避け、そしてそれに代わって液体のみを引く。
【0097】
従って、本発明の方法は、位置−この実施形態ではフィルターが下げられる水平位置−サンプルカップの頂部もしくは底(または両方)でサンプルから予期される泡もしくは沈殿物または両方の量に依存する−を変える工程を含む。特定の例として、ミルク粉末は、まさに記載された様式で吸光度読み取りを妨害し得る過剰の泡を生じる。
【0098】
図13は、この実施形態によって実施するとき、このプロセスの第7の段階、および終了段階を示す。光学チューブ66は、フィルターホルダー45をカップ10中に追い出し、そしてその光学は、カップ10中に収集し得る適切な流体で洗い流される。それ故、この段階の終わりには、そして垂直移動器54が水平アーム55を再び高めるとき、当初のサンプル、用いたフィルターホルダー45、および比色計22からのリンスは、すべてカップ10の中にある。これらの品目は、容易に一緒に処分され得る。用いたサンプルカップ10、用いたフィルターホルダー45、および廃棄溶液を除去することは、この機器を最初の段階の定位に、そして図7に最初に示されるように、次のサンプルのための準備に戻す。
【0099】
この点で、図2〜4は、フィルターホルダー45の上部ハウジング47が、雄シール70およびエジェクターシース71を含む例示の実施形態を示す。この組み合わせは、光学チューブ66と協同し、光学チューブ66およびフィルターホルダー45との係合、および脱係合を容易にする。
【0100】
図15は、73で広く指定されるそのハウジングの状況において68で広く指定される機器の斜視図である。キーボードまたはアナログコントロールパネル74が関連した指示を上記デバイスに提供するために用いられ得、そしてディスプレイ75と組み合わせて作動する。先に記載されたように、個々のコントロールパネル、プロセッサー、コントローラー、およびディスプレイの性質は、この技術分野で良好に理解され、そして詳細には説明されない。
【0101】
図15に示される実施形態では、ハウジング73は、この実施形態では、ターンテーブル53の位置を表すほぼ円筒形の部分76、および図7〜13で示される機器の付随する要素を含む。この円筒形のハウジング部分76は、ターンテーブル53上に新たなサンプルを位置決めするため、またはターンテーブル53から分析されたサンプルを除去するために開閉され得る扉77を含む。
【0102】
別の局面では、本発明は、タンパク質サンプルをカテゴリーによって識別することによって開始するタンパク質分析方法である。この文脈では、このサンプルを識別することは、卵、粉末化酪農製品、チーズ、鶏肉、牛肉などのようなタンパク質の広いカテゴリーを識別することからなる。これは、多くの文脈において、タンパク質の分析の使用と一致している。なぜなら、大部分の事例では、所定の使用者は、繰り返し基準で、同じタイプのサンプルのタンパク質含量を識別しているからである。
【0103】
この局面では、本発明は、上記結合色素組成物と識別されたタンパク質サンプルとを、ホモジナイザーで、このタンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づくプロトコールを用いて、このホモジナイザーの速度を制御しながら混合する工程を包含する。未反応の色素組成物は、次いで、上記混合物から比色計にポンプ輸送され、そして上記比色計中で上記色素組成物の吸光度が測定される。
【0104】
このホモジナイザープロトコールは、上記タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づき上記ホモジナイザーの速度に勾配をつけること、またはカテゴリーを基礎に上記ホモジナイザーの速度をパルス化することのような組み合わせを含み得る。一般に、より低い速度は、上記混合する工程の間に泡を生成する傾向にあるタンパク質サンプルのカテゴリーについて維持され、その一方、より高い速度が、上記色素組成物と適正に反応するためにより多い物理的分離を必要とする(肉のような)タンパク質サンプルのカテゴリーについて用いられる。
【0105】
上記プロトコールは、先に記載のような上記ホモジナイザーからのフィードバックに基づき、上記ホモジナイザーのために一致した速度を維持することを含み得る。多くの状況では、上記色素組成物と上記タンパク質との混合物は、上記ホモジナイザーの回転に抵抗する傾向があり、そしてそれ故、ホモジナイザーの速度または測定された抵抗のいずれかが、一定速度を維持するようにホモジナイザーを調節するための基礎を提供する。
【0106】
別の局面では、本発明は、タンパク質分析のための色素結合方法である。この局面では、本発明は、初期参照色素濃縮物から未知濃度の初期参照色素溶液を調製する工程を包含する。既知濃度の参照色素濃縮物は当該技術分野で入手可能であるが、本明細書中でさらに説明されるように、本発明の方法および機器は、従来の方法が必要とする測定工程のいくつかを排除し得る。代表的には、参照色素溶液は、参照色素濃縮物を水、およびpHを調整するための弱酸(例えば、酢酸)または発泡を低減するためのアルコール(例えばエタノール)のような可能な品目と希釈することにより調製され得る。
【0107】
上記の方法は、次に、初期参照色素溶液の吸光度に基づく電子(例えば、デジタルまたはアナログ)信号を生成する工程を含む。この吸光度は、本明細書では、その従来の意味で用いられ、上記機器に関して先に論議されたようなベールの法則分析に言及するその従来の意味で用いられる。
【0108】
以下の工程では、上記方法は、初期参照色素溶液および初期タンパク質サンプルから調製された色素濾液溶液の吸光度に基づく電子信号を生成する工程を含む。この参照色素溶液の吸光度信号および染色された濾液溶液からの吸光度信号は、それぞれ、個々の吸光度を比較し、そしてこれら吸光度間の差異に基づきタンパク質サンプルのタンパク質含量を算出するプロセッサーに送られる。
【0109】
上記方法は、次に、参照色素溶液および連続的タンパク質サンプルから調製された連続的色素濾液溶液の吸光度に基づく電子信号を生成する工程を含む。
【0110】
連続的サンプル色素濾液溶液からの吸光度信号はまた、プロセッサーに送られ、初期参照色素溶液の吸光度と連続的色素濾液溶液の吸光度との間の差異に基づき、この連続的サンプルのタンパク質含量を算出する。
【0111】
上記方法は、さらに、上記色素濾液溶液に基づく電子信号を生成する工程の前に、タンパク質サンプルを秤量する工程、およびこのサンプルを上記初期色素参照溶液と混合する工程を包含し得る。次に、このタンパク質サンプルを秤量する工程は、このサンプルを、風袋計量サンプルカップに添加すること、およびこのカップおよびサンプルを秤量することを包含し得る。
【0112】
上記方法は、さらに、上記サンプルを秤量する工程の後に、このサンプルをホモジナイズする工程を包含し得る。これは、次いで、サンプルのホモジナイゼーションが代表的には材料を秤量する工程の前に実施される先行技術技法から本発明の方法および機器を特に区別する。サンプルをホモジナイズする工程は、グラインディングすること、粉砕すること、ブレンドすること、ミリングすること、およびそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0113】
サンプルがホモジナイズされた後、上記の方法は、参照色素溶液をホモジナイズされたサンプルと、この色素溶液とサンプルとを物理的に撹拌することにより混合する工程を包含し得る。上記方法は、上記濾液の吸光度に基づく電子信号を生成する工程の前に上記初期参照色素溶液と上記タンパク質サンプルとの混合物を濾過する工程を包含する。同じ様式で、上記方法は、上記濾液の吸光度に基づく電子信号を生成する工程の前に連続的参照色素溶液と連続的タンパク質サンプルとの混合物を濾過する工程を含む。
【0114】
用語「濾液」は、名目上、固体が濾過された溶液をいい、本発明の文脈では、濾液は、固体が分離された任意の反応後の色素溶液を記載するために用いられ得る。例えば、上記タンパク質色素混合物から固体を遠心分離することは、適切な濾液を生成する。
【0115】
特定の利点として、上記方法は、上記タンパク質−色素分析を繰り返す工程を含み、上記初期参照色素溶液が使い尽くされるまで連続的色素濾液溶液を生成する。未知濃度の連続的参照色素溶液が、次いで、参照色素濃縮物から調製される。残りの分析工程が、次いで、上記連続的参照色素溶液と連続的タンパク質サンプルとの間の連続的反応から形成された連続的色素濾液溶液について繰り返される。
【0116】
一旦上記初期参照色素溶液が使い尽くされると、上記連続的参照色素溶液は、上記初期参照色素濃縮物からか、または異なる色素濃縮物から調製され得る。なぜなら、上記方法および関連する機器は、全ての参照色素溶液に基づき再調整する機会を提供するからである。
【0117】
別の局面では、本発明は、タンパク質分析のために比色計を較正し、そして複数のタンパク質サンプルを分析するための方法を含む。この局面では、本発明の方法は、初期参照色素濃縮物および近似量の液体から未知濃度の初期参照色素溶液を調製する工程を包含する。その他の実施形態におけるように、上記液体は主に脱イオン水であるが、酢酸またはエタノールのような品目を含み得る。
【0118】
上記初期参照色素溶液は−いかなるものとも反応することなく−比色計に転送され、そこでこの初期参照色素溶液の吸光度がベールの法則の文脈で測定される。その後、上記初期参照色素溶液とタンパク質サンプルとの反応から調製された初期色素濾液溶液が比色計に転送され、そしてこの比色計は、この初期色素濾液溶液の吸光度を測定する。
【0119】
この吸光度は、上記初期色素濾液溶液から生じ、そしてこの初期参照色素溶液は、個々の吸光度を比較し、そしてこれら吸光度間の差異に基づき、サンプルのタンパク質含量を算出する。
【0120】
次いで、連続的色素濾液溶液−連続的色素タンパク質反応由来−は、比色計に送られ、そしてこの連続的色素濾液溶液の吸光度が測定される。この連続的色素濾液溶液からの吸光度結果は、プロセッサーに送られて、上記初期参照色素溶液の吸光度と上記連続的色素濾液溶液の吸光度との間の差異に基づいて上記連続的サンプルのタンパク質含量を算出する。
【0121】
この方法では、上記サンプル色素溶液を転送する工程は、タンパク質サンプルを上記初期参照色素溶液の一部分と混合する工程、次いで、上記タンパク質サンプルが上記初期参照色素溶液と反応するときに生成されるタンパク質−色素沈殿物を濾過する工程、および次に、濾液を比色計に転送する工程をさらに包含し得る。
【0122】
その他の実施形態におけるように、上記タンパク質サンプルは、代表的には、上記初期参照色素溶液と混合される前にホモジナイズされる。
【0123】
上記方法は、上記参照色素濃縮物から調製された上記初期参照色素溶液が使い尽くされるまで連続的色素濾液溶液を比色計に転送することを繰り返す工程をさらに包含し得る。次いで、連続的参照色素溶液が、参照色素濃縮物を連続的近似量の液体と混合することにより調製されて、未知濃度の連続的作業色素溶液を生成し得る。
【0124】
上記方法は、上記参照色素溶液を転送する工程、上記色素濾液溶液を転送する工程、吸光度結果を送る工程、上記連続的色素濾液溶液を転送する工程、および連続的吸光度結果を送る工程であって、すべてを上記液体の連続的部分を参照色素濃縮物と混合する工程の後に繰り返す工程を、さらに包含し得る。
【0125】
その他の実施形態におけるように、上記連続的参照色素溶液は、上記初期参照色素濃縮物からか、または異なる参照色素濃縮物から調製され得る。
【0126】
図14は、一般的カテゴリーのサンプルのタンパク質含量が正規化され得て、上記機器が上記参照色素溶液が用いられ、そして次に補充されるとき一貫した結果を提供する1つの様式を示す。図14はまた、表1〜4に関連する。
【0127】
正規化の目的は、上記機器を、異なる初期色素濃縮物が一貫したタンパク質含量結果を生成するように標準化することである。先に記載されたように、上記色素結合技法は、基本的に、タンパク質と反応する前およびタンパク質と反応した後との間の色素の吸光度(色密度)における差異に基づく。色素溶液の出発濃度(色)が増加(または減少)する場合、反応後の色強度は、その色素溶液と試験されたすべてのタンパク質サンプルについて対応してより大きい(またはより少ない)。
【0128】
なお別の様式で陳述すると、出発色素溶液が濃いほど、特定量のタンパク質との反応後でさえ、より濃い溶液を生成する。同じ様式で、より濃縮されない色素溶液は、特定量のタンパク質との反応後に、より濃縮されない溶液を生成する。それ故、同じタンパク質サンプルは、異なる出発色素濃度を基づき異なる比色計結果を与える。従って、上記正規化工程は、初期色素溶液における差異を補い、そして上記機器からの一貫した出力を生成する。
【0129】
上記機器は、上記機器とともに供給されるバランス、または、例えば、CPUとモニター、CPUとキーボード、CPUとマウス、もしくはCPUとプリンターを接続するために;パーソナルコンピューターで用いられタイプのUSB、またはシリアルもしくはパラレル接続のようなインターフェースプロトコールを用いて、本発明に従って上記器具に接続され得る現存するバランスと組み合わせて用いられ得る。これらは、勿論、説明を制限するよりはむしろ、例示として与えられる。
【0130】
別の局面では、上記の方法は、既知の型のタンパク質および既知のタンパク質含量を有するタンパク質含有サンプルの比色計応答を測定する工程、同じ比色計中で同じタイプのタンパク質であるが未知のタンパク質含量を有するタンパク質含有サンプルの比色計応答を測定する工程、および次いで、この未知サンプルの比色計応答および既知サンプルの比色計応答に基づき、この未知サンプルのタンパク質含量を算出する工程を含む。
【0131】
別の局面では、上記の方法は、参照タンパク質分析器において、既知の型のタンパク質および既知のタンパク質含量の複数のタンパク質含有サンプルの比色計応答を測定する工程、比較タンパク質分析器において、同じ複数のタンパク質含有サンプルの比色計応答を測定する工程、比較タンパク質分析器において、同じ型のタンパク質および未知のタンパク質含量のタンパク質含有サンプルの比色計応答を測定する工程、ならびに未知サンプルの比色計応答および既知サンプルにより確立された参照分析器と比較分析器との間の関係に基づき未知サンプルのタンパク質含量を算出する工程を含む。
【0132】
本明細書中に記載されたすべての技法に関し、一旦比色計が関係する吸光度(単数または複数)を測定すると、タンパク質含量が、関連する式を用いて、そして上記機器または操作者によるさらなる操作工程なくして数学的に算出され得ることが理解される。
【0133】
図面および明細書においては、本発明の好ましい実施形態がが呈示されており、そして特定の用語が採用されているけれども、それらは、包括的かつ記述的意味でのみ用いられ、そして制限の目的のためではなく、本発明の範囲は、請求項において規定されている。
【0134】
(概要)
タンパク質分析機器およびタンパク質分析方法が開示される。本方法は、結合色素組成物およびタンパク質サンプルをホモジナイザーを用いて混合する工程、ホモジナイザーの速度および混合物の抵抗からなる群から選択されるパラメーターを測定する工程、測定されたパラメーターに基づきホモジナイザーの速度を調節する工程、および混合物から比色計に未反応の色素組成物をポンプ輸送する工程、および比色計において色素組成物の吸光度を測定する工程を含む。本発明の局面はまた、吐水口を、サンプルカップ中に、吐水口の開口部が混合する工程によって生成される泡および沈殿物を避けるために位置決めされ、かつサンプルカップの底の上の位置で挿入すること、およびその後、色素組成物を、サンプルカップ中の混合物から吐水口を通り、そして比色計までポンプ輸送することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】図1は、本発明に従う器具の概略図である。
【図2】図2は、フィルターホルダーおよびフィルター媒体の断面図である。
【図3】図3は、フィルターホルダーおよびフィルター媒体の斜視図である。
【図4】図4は、フィルターホルダーおよびフィルター媒体の分解断面である。
【図5】図5は、本発明に従うサンプルカップの断面図である。
【図6】図6は、本発明に従うサンプルカップの斜視図である。
【図7】図7は、本発明のターンテーブル、ホモジナイザー、および光学サンプリング構成要素の斜視図である。
【図8】図8は、図7と同じ構成要素を示すが、タンパク質分析測定の間のサンプルカップ、フィルター、および光学システムの個々の位置および動きを示す。
【図9】図9は、図7と同じ構成要素を示すが、タンパク質分析測定の間のサンプルカップ、フィルター、および光学システムの個々の位置および動きを示す。
【図10】図10は、図7と同じ構成要素を示すが、タンパク質分析測定の間のサンプルカップ、フィルター、および光学システムの個々の位置および動きを示す。
【図11】図11は、図7と同じ構成要素を示すが、タンパク質分析測定の間のサンプルカップ、フィルター、および光学システムの個々の位置および動きを示す。
【図12】図12は、図7と同じ構成要素を示すが、タンパク質分析測定の間のサンプルカップ、フィルター、および光学システムの個々の位置および動きを示す。
【図13】図13は、図7と同じ構成要素を示すが、タンパク質分析測定の間のサンプルカップ、フィルター、および光学システムの個々の位置および動きを示す。
【図14】図14は、本発明に従う測定のための吸光度対タンパク質含量の例示の正規化プロットである。
【図15】図15は、本発明に従う、そのハウジングの状況における分析器の斜視図である。
【図16】図16は、本発明に従う、タンパク質分析キットの斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテゴリーによってタンパク質サンプルを識別する工程;
結合色素組成物と識別されたタンパク質サンプルとを、ホモジナイザーを用い、該ホモジナイザーの速度を該タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づくプロトコールを用いて制御しながら混合する工程;
混合物から比色計に、未反応色素組成物をポンプ輸送する工程;および
該比色計中の該色素組成物の吸光度を測定する工程;
を包含する、タンパク質分析方法。
【請求項2】
前記プロトコールを用いる工程が、前記タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づいてホモジナイザーの速度に勾配をつける工程を包含する、請求項1に記載のタンパク質分析方法。
【請求項3】
前記プロトコールを用いる工程が、前記タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づいてホモジナイザーの速度をパルス化する工程を包含する、請求項1に記載のタンパク質分析方法。
【請求項4】
前記プロトコールを用いる工程が、前記混合する工程の間に泡を生成する傾向のタンパク質サンプルカテゴリーのためのより低い速度を維持する工程を包含する、請求項1に記載のタンパク質分析方法。
【請求項5】
前記プロトコールを用いる工程が、前記色素組成物と適正に反応するためにより多くの物理的分離を必要とするタンパク質サンプルカテゴリーのためのより高い速度を維持することを包含する、請求項1に記載のタンパク質分析方法。
【請求項6】
前記プロトコールを用いる工程が、前記ホモジナイザーの一致速度を維持する工程を包含する、請求項1に記載のタンパク質分析方法。
【請求項7】
前記ホモジナイザーの速度、および該ホモジナイザーに対する前記混合物の抵抗からなる群から選択されるパラメーターを測定する工程、そして次に、該ホモジナイザーを一致速度に維持するように調節することを包含する、請求項6に記載のタンパク質分析方法。
【請求項8】
前記ホモジナイザーを用いる工程の前であり、かつ前記タンパク質サンプルのカテゴリーに基づいて規定された時間の間にわたって、前記結合色素組成物および前記識別されたタンパク質サンプルを互いと混合する工程を包含する、請求項1に記載のタンパク質分析方法。
【請求項9】
前記タンパク質サンプルのカテゴリーに基づいてホモジナイザーで混合する工程の後、そして前記混合物から、そして前記比色計に、未反応色素組成物をポンプ輸送する工程の前に、規定された時間の間、色素−タンパク質沈殿物を沈降させる工程;を包含する、請求項1に記載のタンパク質分析方法。
【請求項1】
カテゴリーによってタンパク質サンプルを識別する工程;
結合色素組成物と識別されたタンパク質サンプルとを、ホモジナイザーを用い、該ホモジナイザーの速度を該タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づくプロトコールを用いて制御しながら混合する工程;
混合物から比色計に、未反応色素組成物をポンプ輸送する工程;および
該比色計中の該色素組成物の吸光度を測定する工程;
を包含する、タンパク質分析方法。
【請求項2】
前記プロトコールを用いる工程が、前記タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づいてホモジナイザーの速度に勾配をつける工程を包含する、請求項1に記載のタンパク質分析方法。
【請求項3】
前記プロトコールを用いる工程が、前記タンパク質サンプルの識別カテゴリーに基づいてホモジナイザーの速度をパルス化する工程を包含する、請求項1に記載のタンパク質分析方法。
【請求項4】
前記プロトコールを用いる工程が、前記混合する工程の間に泡を生成する傾向のタンパク質サンプルカテゴリーのためのより低い速度を維持する工程を包含する、請求項1に記載のタンパク質分析方法。
【請求項5】
前記プロトコールを用いる工程が、前記色素組成物と適正に反応するためにより多くの物理的分離を必要とするタンパク質サンプルカテゴリーのためのより高い速度を維持することを包含する、請求項1に記載のタンパク質分析方法。
【請求項6】
前記プロトコールを用いる工程が、前記ホモジナイザーの一致速度を維持する工程を包含する、請求項1に記載のタンパク質分析方法。
【請求項7】
前記ホモジナイザーの速度、および該ホモジナイザーに対する前記混合物の抵抗からなる群から選択されるパラメーターを測定する工程、そして次に、該ホモジナイザーを一致速度に維持するように調節することを包含する、請求項6に記載のタンパク質分析方法。
【請求項8】
前記ホモジナイザーを用いる工程の前であり、かつ前記タンパク質サンプルのカテゴリーに基づいて規定された時間の間にわたって、前記結合色素組成物および前記識別されたタンパク質サンプルを互いと混合する工程を包含する、請求項1に記載のタンパク質分析方法。
【請求項9】
前記タンパク質サンプルのカテゴリーに基づいてホモジナイザーで混合する工程の後、そして前記混合物から、そして前記比色計に、未反応色素組成物をポンプ輸送する工程の前に、規定された時間の間、色素−タンパク質沈殿物を沈降させる工程;を包含する、請求項1に記載のタンパク質分析方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−58511(P2009−58511A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−220552(P2008−220552)
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(508047875)シーイーエム コーポレイション (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−220552(P2008−220552)
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(508047875)シーイーエム コーポレイション (7)
【Fターム(参考)】
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