説明

自動化分析器において液体を吸引し分配する装置

【課題】自動化分析器において液体を吸引し分配する装置の提供。
【解決手段】例えば血液計器などの分析計器において、液体試料を吸引し分配する装置(20)は、液体サンプリング弁(LSV)を含み、該液体サンプリング弁は、ポンプ(30)によって弁の中に吸引された1つ以上の正確な容量の液体試料を分配するために分割しかつ位置決めするように動作し、それと同時に、例えば注射器ポンプなどのポンプによって弁を介して両方の方向に液体試料が選択的に駆動され得る、吸引/分配(吸い込みおよび吐き出し)モードで装置が動作することを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、例えば全血などの液体を試料容器から吸引し、かつ適切であるように、分析またはさらなる処理のために吸引された液体を調製するために、その後の混合用に複数の反応チャンバおよび/または反応槽に正確な容量の吸引された液体を分配するための装置における改良に関する。本発明は、血液学、フローサイトメトリおよび血液化学の分野において特に有用であり、これらの分野においては、全血および/または調製された血液試料のうちの比較的少量(例えば、1〜30マイクロリットル)を高精度で分配することがしばしば必要である。
【背景技術】
【0002】
(先行技術)
血液、尿および他の体液などの生物学的液体の試料に対して試験を行なう際に、密閉された試験管すなわちバイアルで自動化された分析器に試料を提供することが一般的である。試験管を受け取り次第、分析器は、試験管を吸引場所に自動的に輸送し、該吸引場所において、吸引プローブの尖った先端がシール(典型的にはゴムのストッパ)を突き通し、試料容量に入る。試料の一部分をその容器から吸引した後に、比較的小さいアリコートの試料であって、その各々は例えば1〜30マイクロリットルの容量を有する、小さいアリコートの試料は、後に、処理および/または分析のために分析器内の種々の反応チャンバおよび/または反応槽に分配される。例えば赤血球および白血球のカウントなどの一部の定量的分析は分配される試料容量の精度において極度の正確さを必要とするが、他のより定性的分析は、分配容量においてそのような正確さを必要としない。
【0003】
概して、自動化血液分析器の液体吸引および分配装置は、2つのタイプ、すなわち(i)後の分配のために、吸引された液体を複数の正確なアリコートに分割するように働く血液サンプリング弁すなわち「BSV」の中に血液試料を吸引するタイプ、および(ii)試料の一部分をその容器から吸い出すことと、次いで複数の計測された量の吸引試料を同じ吸引プローブを介して反応チャンバまたは反応槽に排出または分配することの両方を行なうために、吸引プローブに接続された正確な注射器ポンプを用いるタイプのうちの1つである。後者のタイプの吸引/分配装置は、明らかな理由により、しばしば「吸い込みおよび吐き出し(suck and spit)」装置と呼ばれる。
【0004】
Beckman Coulter,Inc.によって製造される多くの自動化血液計器(例えば、モデルMAXMTMおよびLH750TM血液分析器)において、分析のために正確な容量の吸引された血液試料を分割するために、複数のBSVが用いられる。これらの計器において用いられる典型的なBSVは、次の2つの異なる構成を画定するために互いに対して選択的に可動である2つ以上の向かい合う平面のパッドまたはプレートを備えている多要素のせん断弁アセンブリの形式をとり、2つの異なる構成とは、(a)吸引された血液試料が、弁アセンブリの内部および外部通路を完全に介して伝達され得る「充填(loading)」構成、および(b)分割/分配構成であって、該構成において、弁アセンブリの特定の通路(「アリコーティングチャンバ」と呼ばれる)を通過する正確な容量の試料が、分割されるかまたは弁アセンブリを満たす血液試料の残りから隔離され、試料調製プロセスにおいて用いられる希釈剤または試薬などの別の液体によって弁から追い払われるかまたは排出されるように配置される、構成である。しばしば、パッドのうちの1つは、それを貫き、比較的に小さいアリコーティングチャンバを画定するボアホールを有するか、あるいは、弁パッドのうちの1つの平らな表面は、隣接するパッドの向かい合う平らな表面と共に、分配されるべき所望の容量の試料液体を正確に画定する表面溝が備えつけられている。BSVはBSVの内部通路と選択的に連絡する管状の1つ以上の外部ループが備えつけられ、これらのループの内部容積は、弁が充填構成であるとき、血液によって満たされる、追加の比較的大きなアリコーティングチャンバを画定することが一般的である。説明されたタイプの様々なタイプのBSVが考案されていて、多くのものが特許文献において開示されている。例えば、同一人に譲渡された特許文献1、特許文献2、および特許文献3の開示を参照されたい。
【0005】
分配された試料容量の正確さの観点からみると、BSVは「金の基準」である。正確な容量を達成するためにそのようなデバイスにおいてアリコーティングチャンバをあるサイズで作ることは比較的単純なことである。しかし、BSVは、弁が意図されるようにかつ漏出することなく動作するように製造することおよび組み立てることの両方が困難である正確な部品のアセンブリを備えているので、BSVは、液体分配システムに相当なコストを追加する。さらに、従来のBSVおよびそれに関係するハードウェアの物理的なサイズのために、これらのデバイスは、一般的に、分析器の試料吸引プローブからある距離離れて置かれ、プローブを各試料弁に接続するために適切な長さの管が用いられる。従って比較的に大きな容量の試料(例えば、約250〜300マイクロリットル)が、一連のBSVおよびそれら相互に接続する管を満たすために試料容器から吸引されなければならないことは理解される。典型的には、吸引された試料容量のうちで、わずか約30%が分析のために用いられ、残りは結局、無駄に洗い流される。吸引プローブから相当な距離をおいて置かれることに加えて、BSVはしばしば、BSVが提供する分割された試料を利用する反応チャンバおよび反応槽から相当な距離をおいて置かれる。従って、比較的大きな試料を必要とすることの他に、従来のBSVは、BSVと反応チャンバおよび反応槽とを接続する管を介して分割された試料容量を追い払うために用いられる大容量の無反応性希釈剤または他の流体を必要とする。
【0006】
比較的大きな試料容量を必要とするために、上記のタイプのBSVを組み込む血液計器は、時々、介在する(試料を消費する)どの管もなくBSVに直接に連結される補助吸引プローブを含む。この補助吸引プローブは、計器内において不動であり、通常、計器ハウジング外に置かれ、その結果、試料の開放容器は吸引用プローブに手動で提供され得る。従って試料容器を手動で動かし、その結果、補助プローブの先端が試料内に浸され次第、試料は、試料の無駄がほとんどなくプローブからBSVの中に直接吸引される。この補助プローブおよびBSVアセンブリは、幼児および新生児から入手され得るように、非常に小容量の試料を吸引しかつ正確に分割するために用いられ得る一方、試料の手動による提供の必要性は、計器の処理量を大幅に減少させる。さらに、非密閉容器において吸引のために試料を提供する必要性は、操作者を感染症へ曝す可能性を増加させる。
【0007】
液体を吸引しかつ分配する上記の注射器ポンプ(吸い込みおよび吐き出し)アプローチに関して、このアプローチは、BSVアプローチより明らかにコストがかからなくかつ複雑でない。さらに、注射器ポンプアプローチは、分析されるべき試料を無駄にすることが少ないという観点から有利である。注射器ポンプアプローチは、流体経路におけるプランジャまたはダイヤフラムの正確な動きに依存する。プランジャまたはダイヤフラムが引き(吸い込み)方向に動くと、プローブ内に負の圧力が生成され、試料がプローブ先端を介してプローブおよびそれに関連する管の中に引き込まれる。プランジャまたはダイヤフラムが押し(吐き出し)方向に動くと、正の圧力が生成され、プローブ先端を介してちょうど吸引された試料の一部分を分配(または吐き出し)する。明らかに、試料を吸引しかつ分配するこのアプローチの精度は、プランジャまたはダイヤフラムを両方向に動かす精度に依存する。実行される試料調製プロセスの一部の容量精度要求を満足させ得るステッパモータ制御の注射器ポンプが公知であるが、10マイクロリットル以下の試料を正確に分配する作業は、特に分配されるべき容量が分配した後のプローブ内の残余容量に近づくとき、問題となり得る。従って、注射器ポンプアプローチはBSVアプローチに対していくつかの利点を与えるが、分配された各アリコートの容量精度は、反復して制御することが困難である。
【0008】
同一人に譲渡された、I.T.Siddiquiの特許文献4において、血液試料などを吸引しかつ分配する「ハイブリッド」装置が開示されている。一実施形態において、せん断弁アセンブリ(すなわち、BSV)は、吸引プローブに直接に接続され、それと共に可動である。プローブは、少なくとも2つの直角をなす平面において計器内で可動であり、該2つの直角をなす平面のうちの1つは、プローブが試料容器の中へ入りその中の液体にアクセスするように動きまた試料容器から出るように動くことを可能にし、1つは、プローブが様々な反応チャンバおよび反応槽に対して動くことを可能にし、該反応チャンバおよび反応層において、プローブは吸引された液体の正確な容量を分配する。充填構成において、せん断弁は、吸引された試料がプローブを介して、次いで、アセンブリのせん断パッドのうちの1つにおけるアリコーティングチャンバを介して、そして最後に弁アセンブリの上流側における管を介して、吸引ポンプとせん断弁との間に置かれる血液検出器に向かって引かれることを可能にする。吸引された容量の先端がせん断弁の上流点に達したことを感知すると、せん断弁は「分割/分配」構成で動作され、この構成においてせん断弁は、(a)アリコーティングチャンバ内に吸引液体のその部分を隔離し、(b)吸引プローブの内部容積内の吸引された液体を捕獲するように働き、この方法で、アセンブリは、分配のために液体の2つの正確なアリコートを提供する。分割/分配構成でせん断弁を動作すると、液体の捕獲されたアリコートは、アリコーティングチャンバを正の圧力の種々の供給源(例えば、希釈ポンプ)に接続することによって、せん断弁内のアリコーティングチャンバおよびプローブ内部から追い払らわれ得る。同時に、試料容器から吸引され、せん断弁およびその上流のラインを満たすために用いられた、使用されない血液は全て、洗い流され廃棄される。
【0009】
上記特許に説明されるハイブリッド装置は、分析のために非常に正確な容量の試料を分配する能力があるが、この装置は、比較的に少量の血液試料、すなわち、プローブ内およびせん断弁のアリコーティングチャンバ内に含まれる比較的に少ない全量の血液試料を分配し得るのみであるということにおいて、不利であると考えられ得る。さらに、この装置はせん断弁の上流側において相当な量の試料を浪費する。なおもさらに、一旦せん断弁が種々の試料を分割するように動作すると、吸引プローブは、せん断弁およびプローブ内部において捕獲された試料液体の容量を分配し得るに過ぎなく、せん断弁は、計器における他の目的を同時に達成するためには用いられ得ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第4,896,546号明細書
【特許文献2】米国特許第5,158,751号明細書
【特許文献3】米国特許第5,460,055号明細書
【特許文献4】米国特許第6,322,752号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
(発明の概要)
前述の討議を考慮して、この発明の目的は、上記のBSV装置の精度を与える、生物学的液体を吸引しかつ分配するための改良されたハイブリッドの装置、および小体積の特徴の注射器ポンプ(吸い込みおよび吐き出し)装置を提供することである。
【0012】
この発明の別の目的は、試料容器から吸引された事実上すべての試料液体を利用し得る、液体試料を吸引し、分割し、そして分配し、それによって、先行技術装置の特徴である未使用の容積を減少させる装置を提供することである。
【0013】
この発明のなおも別の目的は、正確な容量の液体が流体サンプリング弁内のアリコーティングチャンバから分配されながら、同時に、液体吸引および分配装置が「吸い込みおよび吐き出し」モードで動作することを可能にする改良された流体サンプリング弁を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の第1の局面に従って、新しくかつ改良された液体サンプリング弁は、容器から液体(例えば、全血)を吸引し、そして、例えば分析の準備のためにそのような液体の複数の正確なアリコートを分配する方法および装置において使用するために提供される。公知かつ現在あるBSVタイプの弁とは対照的に、本発明の液体サンプリング弁は、吸引プローブ(これに弁が動作可能に接続される)が吸引および分配(すなわち、吸い込みおよび吐き出し)モードで用いられることを可能にするように組み立てられ、一方、弁は同時に、吸引プローブを介して弁の中に前に吸引された液体の1つ以上の正確なアリコートを分配するために貯蔵しかつ位置決めするように動作する。好ましくは、新しい液体サンプリング弁は、1つ以上のアリコートチャンバを画定する多要素のせん断弁アセンブリを備え、該1つ以上のアリコートチャンバにおいて、正確な容量の液体試料が一時的に貯蔵され得る。液体サンプリング弁のアリコーティングチャンバの中に液体試料を吸引し、後の分配のために流体アリコートを分割しかつ位置決めするように作用する方法で弁を動作させ次第、弁は、弁の上流に置かれたポンプ、好ましくは、弁のアリコーティングチャンバの中に生物学的液体を最初に吸引するために用いられたものと同じポンプによって提供される力を受けて、追加の液体試料が弁およびその関連する吸引プローブを介して選択的に吸引または分配されることを可能にし続ける。
【0015】
本発明の第2の局面に従って、自動化分析計器において液体試料を吸引しかつ分配する新しくかつ改良された装置が提供される。そのような装置は、(a)試料容器の中に入り、そのような容器内の液体試料(例えば、血液試料)を吸引するように適合された吸引プローブと、(b)輸送システムであって、互いに垂直な平面において吸引プローブを選択的に前進させ、その結果、吸引プローブは、間隔をあけて置かれた種々の容器から(または種々の容器に)液体を吸引(または分配)する、輸送システムと、(c)液体サンプリング弁であって、吸引プローブに動作するように接続され、そのような液体サンプリング弁は、分配されるべき正確な容量の液体試料を一時的に貯蔵する少なくとも1つのアリコーティングチャンバを画定する、液体サンプリング弁と、(d)ポンプであって、(i)吸引プローブおよび液体サンプリング弁を介して液体試料を引き寄せ、アリコーティングチャンバを満たすか、または(ii)吸引プローブを介して吸引された液体試料を分配するかのいずれかを行なうように液体サンプリング弁に動作するように接続され、かつ選択的に動作可能である、ポンプとを備えている。液体サンプリング弁は、(i)ポンプの作用を受けて吸引プローブによって吸引された液体試料が液体サンプリング弁を通過し、それと同時に液体試料のアリコーティングチャンバを満たすかまたは「充填」する吸引モードにおいてか、または(ii)分割/分配モードであって、アリコーティングチャンバ内の液体が、外部の力によってせん断弁から分配されるように置かれ、それと同時に、液体は、ポンプによって吸引プローブおよび液体サンプリング弁を介して吸引または分配のいずれかが行なわれ得る、分割/分配モードのいずれかにおいて選択的に動作可能であるように設計される。
【0016】
本発明およびその利点は、同様の参照文字が同様の部品を示す添付の図面が参照されて、次の好ましい実施形態の詳細な説明からより良く理解される。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
吸引プローブおよびポンプに動作するように接続可能であり、容器から液体を吸引し、該吸引プローブを介して該吸引された液体の複数の別個の液体アリコートを分配する液体サンプリング弁であって、該液体サンプリング弁は、
並んで配置された複数の向かい合う、隣接した弁パッドを備えているせん断弁アセンブリであって、該弁パッドの少なくとも1つは、該弁パッドの他の1つに対して可動であり、その結果、該弁パッドの相対的位置を変化させ、該弁パッドの各々は、該弁パッドの相対的位置が変化すると、隣接する弁パッドのフロー経路画定構造と協働して、該せん断弁アセンブリ内の少なくとも第1、第2および第3の液体フロー経路を画定するフロー経路画定構造を有し、該弁パッドの該少なくとも1つは、該弁パッドの他の1つに対して可動であり、その結果、(a)該せん断弁センブリ内の第1のアリコーティングチャンバが、該第1の液体フロー経路内に位置決めされ、該ポンプによって該吸引プローブを介して吸引された液体で満たされる充填構成と、(b)分割/分配構成であって、(i)該第1のアリコーティングチャンバ内の液体は、外部の力によって作用されるように位置決めされ、これによりそのような液体は、該第2の液体フロー経路に沿って該第1のアリコーティングチャンバから分配され、(ii)液体は、該ポンプによって該吸引プローブを介してかつ該弁アセンブリ内の該第3の液体フロー経路に沿って吸引されるかまたは分配され得る、分割/分配構成と、を画定する、せん断弁アセンブリを備えている、液体サンプリング弁。
(項目2)
前記第1のアリコーティングチャンバは、前記弁パッドのうちの1つを貫通するボアホールによって画定される、項目1に記載の液体サンプリング弁。
(項目3)
前記せん断弁アセンブリは3個の隣接する弁パッドを備え、前記ボアホールは該3個の弁パッドのうちの中間弁パッドに形成される、項目2に記載の液体サンプリング弁。
(項目4)
前記液体吸引弁が前記充填構成であるとき、第2のアリコーティングチャンバは前記第1の液体フロー経路に位置決めされ、前記液体サンプリング弁を介して吸引された液体で満たされるようになり、該液体サンプリング弁が前記分割/分配構成であるとき、該第2のアリコーティングチャンバ内の液体は外部の力によって作用されるように位置決めされ、該第2のアリコーティングチャンバから第4のフロー経路に沿ってそのような液体を分配する、項目1に記載の液体サンプリング弁。
(項目5)
吸引プローブおよびポンプと共に使用するように適合され、それらに動作するように接続され、容器から液体を吸引し、該吸引プローブを介して該吸引された液体の複数の別個の液体アリコートを分配する液体サンプリング弁であって、該液体サンプリング弁は、せん断弁アセンブリを備え、該せん断弁アセンブリは、該吸引プローブが吸引および分配モードで用いられ、それと同時に、該せん断弁アセンブリは、該吸引プローブを介して該せん断弁アセンブリの中に以前に吸引された液体の1つ以上の正確なアリコートを分配するために貯蔵しかつ位置決めするように動作することを可能にするように組み立てられている、液体サンプリング弁。
(項目6)
前記せん断弁アセンブリは、複数の向かい合う、隣接した弁パッドを備え、該弁パッドの各々は、隣接する弁パッドの構造と協働し、該せん断弁アセンブリ内の種々の液体フロー経路を画定する構造を有し、該弁パッドの少なくとも1つは、該弁パッドの他の1つに対して可動であり、その結果、(a)第1のアリコーティングチャンバが、第1のフロー経路内に位置決めされ、該ポンプによって該吸引プローブおよび該弁アセンブリを介して吸引された液体で満たされる充填構成と、(b)分割/分配構成であって、(i)該第1のアリコーティングチャンバ内の液体は、外部の力によって作用されるように位置決めされ、第2の液体フロー経路に沿って該第1のアリコーティングチャンバからそのような液体を分配し、(ii)液体は、該ポンプによって第3の液体フロー経路に沿って該弁アセンブリを介して吸引されるかまたは分配され得る、分割/分配構成と、の両方を画定する、項目5に記載の液体サンプリング弁。
(項目7)
前記第1のアリコーティングチャンバは、前記弁パッドのうちの1つを貫通するボアホールによって画定される、項目6に記載の液体サンプリング弁。
(項目8)
前記せん断弁アセンブリは3個の隣接する弁パッドを備え、前記ボアホールは該3個の弁パッドのうちの中間弁パッドに形成される、項目7に記載の液体サンプリング弁。
(項目9)
前記液体吸引弁が充填構成であるとき、第2のアリコーティングチャンバは、前記第1のフロー経路に位置決めされ、前記液体サンプリング弁を介して吸引された液体で満たされ、該液体サンプリング弁が分割/分配構成であるとき、該第2のアリコーティングチャンバ内の液体は、外部の力によって作用されるように位置決めされ、第4の液体フロー経路に沿って該第2のアリコーティングチャンバからそのような液体を分配する、項目6に記載の液体サンプリング弁。
(項目10)
自動化分析計器において液体試料を吸引し分配する装置であって、該装置は、
(a)ポンプに動作可能に接続され、試料容器の中に入り、そのような容器内の液体試料を吸引するように適合された吸引プローブと、
(b)輸送システムであって、互いに垂直な平面において該吸引プローブを選択的に前進させ、その結果、該吸引プローブは、間隔をあけて置かれた種々の容器から液体を吸引するか、またはそれらの容器に液体を分配し得る、輸送システムと、
(c)液体サンプリング弁であって、該吸引プローブとポンプとの間に動作するように接続され、分配されるべき正確な容量の液体試料を一時的に貯蔵する少なくとも1つのアリコーティングチャンバを画定する構造を備えている、液体サンプリング弁と
を備え、
該ポンプは、(i)該吸引プローブおよび該液体サンプリング弁を介して液体試料を引き寄せ、該アリコーティングチャンバを満たすか、または(ii)該液体サンプリング弁および該吸引プローブを介して、既に吸引された液体試料を分配するかのいずれかを選択的に動作可能であるように動作的であり、該液体サンプリング弁は、(i)該ポンプの作用を受けて該吸引プローブによって吸引された液体試料が該液体サンプリング弁を通過し、それと同時に、該液体サンプリング弁の該アリコーティングチャンバを満たす充填構成か、または(ii)分割/分配構成であって、該アリコーティングチャンバ内の液体が、外部の力によって該液体サンプリング弁から分配されるように位置決めされ、それと同時に、液体試料は、該ポンプによって該吸引プローブおよび該液体サンプリング弁を介して吸引または分配のいずれかが行なわれ得る、分割/分配構成のいずれかにおいて選択的に動作可能である、装置。
(項目11)
前記ポンプは、ステッパモータ制御の注射器ポンプである、項目10に記載の装置。
(項目12)
前記せん断弁アセンブリは、複数の向かい合う、隣接した弁パッドを備え、該パッドの各々は、隣接するパッドの構造と協働する構造を有し、該せん断弁アセンブリ内の種々の液体フロー経路を画定し、該パッドの少なくとも1つは、該パッドの他の1つに対して可動であり、その結果、(a)第1のアリコーティングチャンバが、第1の液体フロー経路内に位置決めされ、前記ポンプによって前記吸引プローブおよび該弁アセンブリを介して吸引された液体で満たされる充填構成と、(b)分割/分配構成であって、(i)該第1のアリコーティングチャンバ内の液体は、外部の力によって作用されるように位置決めされ、第2の液体フロー経路に沿って該第1のアリコーティングチャンバからそのような液体を分配し、(ii)液体は、該ポンプによって該弁アセンブリを介して第3の液体フロー経路に沿って吸引または分配のいずれかが行なわれ得る、分割/分配構成と、の両方を画定する、項目10に記載の装置。
(項目13)
前記第1のアリコーティングチャンバは、前記弁パッドのうちの1つを貫通するボアホールによって画定される、項目12に記載の液体サンプリング弁。
(項目14)
前記せん断弁アセンブリは3個の弁パッドを備え、前記ボアホールは該3個の弁パッドのうちの中間弁パッドに形成される、項目13に記載の液体サンプリング弁。
(項目15)
前記液体吸引弁がその充填構成であるとき、第2のアリコーティングチャンバは前記第1のフロー経路に位置決めされ、前記液体サンプリング弁を介して吸引された液体で満たされるようになり、該液体サンプリング弁がその分割/分配構成であるとき、該第2のアリコーティングチャンバ内の液体は外部の力によって作用されるように位置決めされ、該第2のアリコーティングチャンバから第4のフロー経路に沿ってそのような液体を分配する、項目12に記載の液体サンプリング弁。
(項目16)
(a)試料容器の上部のシールを貫き、そのような容器内の液体試料にアクセスするように適合された吸引プローブと、
(b)該吸引プローブに動作するように接続され、正確な容量の液体試料を一時的に貯蔵する少なくとも1つのアリコーティングチャンバを画定するせん断弁アセンブリであって、該せん断弁アセンブリは、(i)該吸引プローブによって吸引された液体試料を該せん断弁アセンブリのアリコーティングチャンバに受け取る充填モードと、(ii)該アリコーティングチャンバ内の液体試料が該チャンバから分配されることを可能にする分配モードとにおいて選択的に動作可能である、せん断弁アセンブリと、
(c)該せん断弁アセンブリに動作するように接続される注射器ポンプであって、(i)該せん断アセンブリがその充填モードで動作しているときに、該吸引プローブを介して該せん断弁アセンブリの該アリコーティングチャンバの中に試料液体を引き込むための吸引モードと、(ii)吸引/分配モードであって、該せん断弁アセンブリが、液体試料を該試料容器から吸引し、該吸引プローブおよびせん断弁アセンブリを介して該せん断弁アセンブリの下流の位置に向けるか、または該せん断アセンブリのそのような下流の位置から該せん断弁アセンブリおよび該吸引プローブを介して以前に吸引された液体試料を分配するかのいずれかを行ない得る、吸引/分配モードとで動作可能である、注射器ポンプと
を備えている、液体吸引/分配装置。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】図1A〜図1Cは、液体を吸引しかつ分配するハイブリッドの先行技術装置の動作を示す概略図である。
【図1B】図1A〜図1Cは、液体を吸引しかつ分配するハイブリッドの先行技術装置の動作を示す概略図である。
【図1C】図1A〜図1Cは、液体を吸引しかつ分配するハイブリッドの先行技術装置の動作を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明を具現化する血液分析計器の一部分の概略図である。
【図3A】図3A〜図3Dは、図2の装置において用いられる好ましい液体サンプリング弁の組立分解斜視図である。
【図3B】図3A〜図3Dは、図2の装置において用いられる好ましい液体サンプリング弁の組立分解斜視図である。
【図3C】図3A〜図3Dは、図2の装置において用いられる好ましい液体サンプリング弁の組立分解斜視図である。
【図3D】図3A〜図3Dは、図2の装置において用いられる好ましい液体サンプリング弁の組立分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
ここで図面を参照すると、図1A〜図1Cは、ゴムシールSを有する容器Cに配置された全血試料WBSを吸引しかつ分配する先行技術装置10を概略的に例示する。そのような装置は、全血試料を構成する種々の種類の赤血球および白血球をカウントし、区別し、そうでなければ分析するように設計される、従来の自動化計器システムの一部である。上記の米国特許第6,322,752号に、より完全に説明されているが、血液吸引および分配装置は、試料容器上のシールSを貫き、その中の液体試料にアクセスするように働く尖った遠位端11を有する空洞の吸引プローブAPを備えている。吸引プローブは、血液サンプリング弁BSVに堅く接続された近位端12を有する。この装置において吸引プローブおよびその堅く接続されたBSVは、横の動き、すなわちそれらが容器内の試料にアクセスするために動く垂直の方向に対して直角に動くように取り付けられ、それによって、吸引プローブは、試料容器から間隔をあけて横に置かれるチャンバの中に試料の試料アリコートを分配し得る。例示されるように、BSVは、本質的に、3個の向かい合うパッドP1、P2およびP3を備えているせん断弁アセンブリであり、各パッドは、そこに戦略的に設けられた複数のボアホールBを有する。せん断パッドは、互いに対して可動であり、それぞれのボアホールが、選択的に整列させられ、それによって液体が隣接するパッド間を流れ得るか、または、整列しないようにされ、それによって液体のそのような流れが妨げられる。図1Aにおいて、せん断弁は、試料充填構成において示され、その構成において、血液試料は、真空ポンプVPの負の圧力を受けて、引き寄せられるかまたは吸引されて、3つのせん断パッドにおける3つの整列されたボアホールの中に入りそして通過し、次いで、上部パッドP3における整列されたボアホールに接続された導管14の中に入る。導管14にある吸引された血液が血液検出器BDに達したとき、信号が、BSV、真空ポンプVP、開/閉弁V1−V6、および希釈剤ポンプDP1〜DP3を含むすべてのシステム構成要素の動作を制御するプログラマブルロジックおよび制御ユニット(LCU)に送信される。LCUは次いで、真空ポンプを非活動化しかつせん断パッドP1〜P3の相対的位置を図1Bに示される位置に調整するように動作し、それによって、全血の2つの正確なアリコート(A1およびA2)は、分析のために分割されるかまたは吸引された容量の血液から隔離される。同時に、せん断弁パッドにある種々のボアホールは整列させられ、それによって全血の正確なアリコートA1およびA2が、分析のために分配され得る。中間のパッドP2において形成されるボアホールの内部容量によって画定される小さい方のアリコートA1は、赤血球(RBC)のカウントを決定するために用いられ、中間のパッドP2の下流にある吸引プローブの内部容量によって画定される大きい方のアリコートA2は、白血球(WBC)のカウントおよび分析のために用いられる。理解されるように、アリコートA1の容量は、パッドP2の厚さおよびそこにあるボアホールの直径によって画定される。典型的には、RBC分析のためのアリコートA1の容量は、1〜10マイクロリットルであるように選択される。比較的大容量のアリコートA2は、吸引プローブAPの内部容量、プラス、吸引試料がボアホールを介して吸引される、せん断パッドP1のあるボアホールの容量によって画定される。典型的には、アリコートのこの容量は、200〜300マイクロリットルである。適切な遅延後、LCUは、弁V4〜V6が開かれる分配モード(図1Cに示される)で装置10を動作させ、希釈剤ポンプDP1〜DP3は、試料調製のため試料のアリコートを種々の槽に追い払い、使用されない血液試料を廃棄容器に洗い流すように起動される。より詳細には、RBCポンプDP1は、アリコートA1を介して所定の容量の希釈剤をRBC槽に分配し、該RBC槽から、希釈および混合されたRBC試料が抽出されかつ分析される。WBCポンプDP2は、アリコートA2を介して所定の量の希釈剤をWBC槽に分配するように動作し、WBC槽において種々の試薬(例えば、リシン(lyse)、染料など)が加えられ、WBC分析のために適切な試料を提供する。そして希釈剤ポンプP3は、導管26にある血液試料を洗い流すように動作する。
【0019】
上記の説明から、図1A〜図1Cに概略的に例示される装置は、それが、相当な容量の吸引された血液試料、すなわちBSVの上流に置かれる血液試料のすべてを無駄にするという観点から不利であることは理解され得る。図3Cに示されるように、そのような血液のすべては、希釈剤ポンプDP3によって結局は洗い流され廃棄される。さらに、せん断弁および吸引プローブがそれぞれの内容物が空にされるまで、装置は他の目的のために用いられることができず、例えば、吸引プローブは試料をさらに処理するために、吸い込みおよび吐き出しモードで用いることができないことは注意される。
【0020】
本発明に従って、ここで、図1A〜図1Cに示される液体吸引および分配装置の上記の不足の点を克服する液体吸引および分配装置20が提供される。図2を参照すると、本発明の装置20は、複数の反応チャンバRC1〜RC4を含む血液分析システムの一部分において実施されるように描かれ、該複数の反応チャンバRC1〜RC4において、所定の容量の全血試料は、様々な試薬と混合され、特定の種類の分析用に試料を調整する。例えば、反応チャンバRC1において、全血の比較的少量でかつ正確な容量(例えば約15マイクロリットル)は、所定の容量の適切な希釈剤に混合され、試料の赤血球のカウントを決定する際に有用である正確に希釈された試料を提供し得る。反応チャンバRC2において、より大きいがしかし正確な量の全血が適切なリシン試薬、安定剤および希釈剤に混合され、試料における様々な種類および濃度の白血球の鑑別分析用に適合された白血球を提供する。反応チャンバRC3において、ある容量の血液試料は、例えば網状赤血球などの特定の種類の細胞を区別して染色するか、そうでなければタグをつけるように適合された蛍光染料に混合され得る。チャンバRC3においてそのような細胞にタグをつけ次第、所定の容量が反応チャンバRC4に移動され、RC4においてタグのついた細胞試料は分析のためにさらに調製される(例えば、希釈される)。示されるように、各反応チャンバは、所定の量の血液試料を受け取るように適合された中央開口部24Aを有する蓋部分24によって密閉されるカップ部分22を備えている。さらに、反応チャンバの蓋部分は、複数のポートが備えつけられ、該複数のポートを介して、様々な試薬が試料との反応のために導入され得、該複数のポートを介して、調製された試料が分析のためにチャンバから抽出され得る。各反応チャンバは、そのベースにポートを有し、該ポートを介して、残りの内容(分析のために一部分を除去した後)は、廃棄Wへ洗い流され得る。
【0021】
さらに図2を参照すると、本発明の液体吸引および分配装置20は、吸引プローブAPと、新しくかつ改良された液体サンプリング弁LSVと、二方向性ポンプ30とを備えている。吸引プローブは、試料容器Cの上にシールSに穴をあけるように適合された、尖った遠位端を有する。吸引プローブは、プローブ先端が試料容器Cまたは反応チャンバRC1〜RC4のうちの任意の1つのいずれかに入ることを可能にするように、垂直Z方向および横X方向への動きのために、従来の方法で取り付けられる。そのような動きのために吸引プローブを可動に取付けるための適切な装置、すなわちX/Z駆動機構は、例えば、同一人に譲渡された2005年3月23日に出願された米国特許出願公開第US−2006−0216208号において開示され、該特許出願公開の主題は、本明細書において参考として援用される。ポンプ30は、好ましくは可動のアクチュエータを有する従来の注射器であり、該可動のアクチュエータは、第1の方向に動くとき、吸引プローブを介して液体を吸引し、反対の方向に動くとき、プローブ先端から液体を分配する。従って、装置20の吸引プローブは、試料物質を吸引および分配することの両方を行うために用いられる。
【0022】
装置20の重要な要素は、計器フレーム内の適切な位置に堅く取り付けられる液体サンプリング弁LSVである。先行技術のBSVとは異なり、本発明の液体サンプリング弁は、吸引プローブが吸引/分配モードで動作を継続することを可能にし、該吸引/分配モードにおいて、試薬または希釈剤によって空にされるように弁のアリコーティングチャンバを置くように弁が動作した後に、液体は、どちらかの方向に弁を通過し得、該試薬または希釈剤は、そのようなチャンバを通過させられ、それによって貯蔵された液体を反応チャンバまたは類似の物に追い払うようにさせられる。液体サンプリング弁の様々な構成要素およびその動作は、図3A〜図3Dの組立分解斜視図を参照して最も良く理解される。
【0023】
図3Aは前面図で、図3Bは背面図であり、弁構成要素の相対的位置を例示し、一方、弁のアリコーティングチャンバは、試料液体で満たされて、すなわち「充填(load)」されている。図3Cは前面図で、図3Dは背面図であり、同じ弁構成要素を例示し、一方、試料アリコートは弁から分配されている。図面から明らかであるように、液体サンプリング弁は、3個の向かい合う、円盤形の弁パッド、すなわち、前部パッドFP、中間パッドMPおよび後部パッドRPを備えているせん断弁アセンブリである。使用時、3個のパッドは、各パッドにある中央開口部31を貫通するシャフト(図示されていない)に連続して配置される。図示されていない細長いキー部材は、前部パッドおよび後部パッドの周囲にある同一のスロット33を係合し、これらのパッドがそれらの支持シャフト上で回転することを防ぐように働く。同じキー部材は、中間パッドの周囲に形成され、図3B〜図3Cに最も良く示される、より大きなスロット34を係合する。キーはスロット34より狭いので、中間パッドは、約15度または20度の角度で回転することが可能で、そのような動きの範囲は、スロット34の幅によって決定される。好ましくは、パッドの各々は、非リアクタンス性のセラミック材料から作られ、パッドが連続して配置されるとき、パッドの平らな、向かい合う表面は、弁センブリ内のポートおよび通路から液体の漏出を防ぐために磨かれる。
【0024】
図面に例示されるサンプリング弁は、分析または処理のための血液試料(または他の液体)の2つの正確なアリコートS1およびS2を提供するように設計される。アリコートS1は、S2よりかなり小さく、S1の容積は、中間パッドMPを直接介して形成されるボアホールB2の容積によって画定され、従って、ボアホールB2は、S1のためのアリコーティングチャンバであり、S1の容積は、もちろんパッドの厚さおよびボアホールの直径によって決定される。アリコートS2は、アーチ形の外部管Tの内部容積によって部分的に画定され、該アーチ形の外部管Tは、後部パッドRPに形成された2つの間隔をあけて置かれたボアホールB3およびB4から延び、それらに戻るループLの形態をしている。従って、アリコートS2の全容積は、外部管Tの内部容積とボアホールB2およびB3のそれぞれの容積との合計である。図3BにおいてボアホールB3およびB4は、ループ管を後部パッドに取り付けることを容易にするために、各ホールを囲む座ぐりされた領域のために直径が比較的大きく見えることに注意されたい。
【0025】
なおも図3Aおよび図3Bを参照すると、前部パッドFPの外部表面の前方に延びるポート35は、図示されていない柔軟性のある導管によって吸引プローブAPに接続される。ポート35は、前部パッドに形成されるボアホールB1に整列される。従って、吸引プローブの試料充填モードにおいて、吸引された液体試料は、ボアホールB1を通過し、中間パッドMPの前方に面した表面に形成される表面溝G1に入る。溝G1はアーチ形であり、その湾曲の中心は支持シャフトの中心軸Aに一致する。溝G1は、前部パッドFPの後側の平らな表面に面し、それによって、試料が通過するアーチ形の通路を画定する。溝G1に向かい合うのは、前部パッドFPの後方に面する表面にある放射状に延びる溝G2である。そして溝G2の一部分に向かい合うのは、中間パッドMPにある試料アリコートS1を規定するボアホールB2である。ボアホールB2は、ボアホールB3(後部パッドRPに形成される)に整列させられ、そしてボアホールB3は、管TおよびボアホールB4と常に流体連絡している。充填モードにおいて、ボアホールB4は、中間パッドMPにおいてボアホールB5にそして前部パッドFPにおいてボアホールB6に整列させられる。吸引ポンプ30に接続された出口ポート36は、ボアホールB6に堅く接続される。従って、いま説明されたボアホールおよび溝の配置を介して、吸引試料は、ポート35に取り付けられた吸引プローブを通ってポート35に入り、アリコーティングチャンバS1およびS2を満たし、出口ポート36を介して、そして吸引ポンプに通じる相互に接続された導管を介して、出る。
【0026】
アリコーティングチャンバにおいて液体試料を分配するために、せん断弁アセンブリの中間パッドMPは図3Cおよび図3Dに示される分割/分配位置に向かって回転させられる。この位置において、種々の溝/ボアホールの組み合わせは、第1の試薬「試薬1」が中間パッドMPにあるボアホールB2から試料アリコートS1を追い払うことを可能にし、第2の試薬「試薬2」が外部管TならびにボアホールB3およびB4から試料アリコートS2を追い払うことを可能にする。その間に、最も重要なことであるが、ポンプ30は、吸引プローブを介し、そして弁がそれを介して液体試料で「充填」された同じポート35および36を介して液体容器Cから試料液体を吸引し分配し続ける。このことがどのように達成されるかは、下記に説明される。
【0027】
図3Cおよび図3Dにおいて、液体サンプリング弁は、中間パッドMPが静止のままである前部および後部パッドに対して反時計周りに約15度回転している(図3Cに見られるように)分割/分配構成において示される。このモードにおいて、入口ポート35に入った液体試料は、再び溝G1に出会うが、吸引液体が充填モード時に溝に出会った端部とは反対の端部において出会う。溝1の反対の端部は、ここで前部パッドにおけるボアホールB6の向い側に置かれる。従って、入口ポート35に入った吸引試料は、出口ポート36に接続されたボアホールB6を通るように即座に向けられる。従って、本発明の液体吸引および分配装置は、吸引/分配(吸い込みおよび吐き出し)モードで継続して動作し、サンプリング弁は、試料アリコートS1およびS2が分配されるように位置決めするように動作しながら、液体サンプリング弁の上流側(すなわち、ポンプ側)に試料を吸引し得る。
【0028】
中間パッドMPの分割および分配位置の方に回転する際に、中間パッドMPは、充填モード時に確立された液体経路からアリコートS1およびS2を奪い取り、分配のためにそのようなアリコートを位置決めするように動作する。アリコートS1の分配は、前部パッドFPにある第1の試薬入口ポート40を介して試薬1を向けることによって達成される。前部パッドにある溝G3を介して、試薬1の経路は、中間パッドにあるボアホールB2に整列されるようになる。入る試薬は、後部パッドにあるボアホールB7を介して、次いでボアホールB7に整列された第1の試薬出口42を介してボアホールB2から試料アリコートS1を追い払う。アリコートS2の分配は、後部パッドRPから延びる第2の試薬の入口ポート50を介して試薬2を向けることによって達成される。ポート50は、後部パッドにあるボアホールB8に接続される。ボアホールB8を通過次第、試薬2は、中間パッドの後部表面にあるアーチ形の溝G4に出会う。溝4は、ボアホールB4に整列されるように試薬の流体経路をシフトさせるように働く(図3Aに示されるように)。従って、試薬2がボアホールB4に入ると、試薬2は、後部パッドRPに形成されたボアホールB3を介して、隔離された試料アリコートS2を排出する。中間パッドMPの後部表面にある溝G5に出会うと、排出される試料の経路は、後部パッドRPに形成されたボアホールB9に整列し、S2アリコートは、ボアホールB9に整列された第2の試薬出口ポート52を介して弁アセンブリから現われる。液体サンプリング弁は、追加のポートと、溝と、ボアホールとを備えているものとして示されるが、追加の要素のどれもが前述のような弁の動作に対してどんな影響も及ぼさないことは注意される。
【0029】
図2の血液分析システムの液体吸引および分配装置20を備えている好ましい液体サンプリング弁LSVの構造および動作を説明したが、該システムの動作がここで説明され得る。上記の液体試料は、従来の方法で分析される全血試料であると想定される。通常、試料を吸引する前に、すべての導管は洗浄試薬または希釈剤でプライムされる。吸引試料とこの洗浄試薬との間の拡散を減少させるために、プローブ先端が試料に入る前に注射器ポンプ30を少しの間起動することによって、小さな空気間隙が吸引プローブの先端に作られる。その後吸引プローブは下方に駆動され、容器シールSの穴を開け(容器が密閉されている場合)、全血試料に入る。注射器ポンプ30は、負の圧力(吸い込み)モードで動作され、液体試料弁に導く柔軟性のある導管55を介して試料を引き寄せる。吸引が始まると、システムは、第1の光電血液検出器BD1の出力の監視をし始め、該第1の光電血液検出器BD1は、空気間隙を検出した後に、血液試料の完全性を監視し、分配されるべき試料容積の精度を損なう泡が存在していないことを確実にする。吸引試料が液体試料弁を介して前進し、出口ポート36を介して出て第2の柔軟性ある導管56に入った後に、第2の血液検出器BD2が先行の空気間隙を検出し、システムのロジックおよび制御ユニット(LCU)に吸引試料がLSVに充填されたことを信号で伝える。第2の血液検出器BD2による血液試料の検出を確認した後に、LCUは、LSVの中間パッドMPをその試料分割/分配位置(図3Cおよび図3Dに示される)に向かって回転させるように適合された機械式ドライバ58を加圧し、それによって試料アリコートS1およびS2を隔離し、分配のためにそれらを位置決めする。試薬ポンプシステム(図示されていない)が次いで起動され、隔離された試料アリコートS1およびS2を反応チャンバRC1およびRC2のそれぞれの入口ポート60に追い払うために、試料弁の中に試薬1および2を前進させる。柔軟性のある導管61および62は、試料弁の出口ポート42および52を反応チャンバの入口ポートに直接に接続する。一方、装置20は、吸い込みおよび吐き出しモードで自由に動作し、該モードにおいて、装置20は、LSVに充填するために以前に吸引された余剰の試料の事実上全てを分配し、その後、容器または任意の反応チャンバからさらなる試料を吸引しかつ分配することができる。
【0030】
上記に示されるように、液体試料弁によって試料アリコートS1およびS2の分割を完了した後に、吸引プローブは、システムの様々な反応チャンバの中に入りそしてそこから出るようにいつでも動かされる状態にあり、後の処理のためにシステム内の種々の液体の移動をもたらす。そのように行なう際に、注射器ポンプはまず液体試料を押し、吸引プローブを完全に満たす。注射器ポンプは次いで、注射器アクチュエータの動きを制御することによって、所定の比較的大容量(例えば、少なくとも10マイクロリットル)の液体を分配する。追加の試薬物質の試料混合および/または試料送達は、プローブ先端からの試料滴を洗浄するように働く。反応チャンバ内の試薬攪拌も、比較的高精度の液体分配を確実にし、該液体分配は、好ましくはステップモータ駆動の注射器ポンプによって制御される。吸引プローブが1つの反応チャンバから別のチャンバに動く前に、システムは、例えば、プローブがスライド可能に取り付けられるハウジング72を有するプローブウォッシャ70を用いて、プローブの外部を洗浄する。希釈剤または洗浄流体は、圧力によってプローブ洗浄ハウジングに供給され、結果として生じる廃液は廃棄Wへ洗い流される。プローブ洗浄処理中、注射器ポンプは、少量の試料を押出し、前の反応チャンバからのあらゆる汚染試薬をプローブから除去する。廃棄のための試料のこの超過分配はまた、液体試料がプローブ先端に対してプライムされることを確実にする。
【0031】
分析のためにいくつかの血液試料を調製する際に、一般的に試料調製は、複数のステップを必要とする。上記に示されるように、網状赤血球の分析はしばしば、これらの細胞が蛍光色素または類似のもので選択的に染色されることを必要とする。従って、LSVにおける試料分割に続いて、吸引プローブは、それが蛍光性染料試薬を含む反応チャンバRC4に入る位置に動かされ得る。染色のために血液試料をそこに分配次第、完全な洗浄作業後に、プローブは、再び用いられ、反応チャンバRC4から染色された試料の一部分を吸引し、染色された試料を反応チャンバRC3に輸送し得、反応チャンバRC3において、染色された試料は、例えば、ステッパモータ制御の注射器ポンプを用いて正確に分配される。本発明をインプリメントするときに注射器ポンプは特に好ましいが、液体サンプリング弁を介して両方の方向に液体を前進させるために、任意の正確なポンプシステムが用いられ得ることは明らかであることに注意されたい。
【0032】
前述の説明から、分析計器において液体を吸引しかつ分配するための非常に有利な装置が考案されたことは理解され得る。本発明の装置は、それが上記のBSVと液体分配に対する吸い込みおよび吐き出しアプローチとの両方を組み合せるということにおいて、性質上「ハイブリッド」である。本発明の装置は、高処理量の血液計器において用いられる液体サンプリング弁の(例えば、BSVの)数を減少させる(例えば、1/3にまでも)という有利な技術的な効果を有する。なぜなら、液体サンプリング弁の一部は、液体を分配させることに対するはるかに安い吸い込みおよび吐き出しアプローチに有利になるように、除去され得るからである。さらに、事実上全ての吸引試料を利用することによって、すなわち、1つの連続試料としてLSVの上流および下流の全ての試料を組合せかつ分配することによって、所与の分析は、分析計器において液体を分配するための先行技術装置を用いる同じ分析に必要な試料容積の約半分を必要とし得るにすぎない。
【0033】
本発明は、特に好ましい実施形態に関して詳細に説明された。しかしながら、本発明の精神から逸脱することなく、多くの変更および変形がなされ得ることは明らかであり、そのような変更および変形が添付の特許請求の範囲内に入ることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動化分析計器において液体試料を吸引および吐出する装置であって、該装置は、
(a)ポンプに動作可能に接続された吸引プローブであって、試料容器の中に入り、そのような容器内の液体試料を吸引するように適合された吸引プローブと、
(b)該吸引プローブが、間隔をあけて配置された複数の異なる容器から液体を吸引する、または、それらの容器に液体を吐出することが可能なように、互いに垂直な複数の平面において該吸引プローブを選択的に前進させる輸送システムと、
(c)該吸引プローブとポンプとの間に動作可能に接続された液体サンプリング弁であって、吐出されるべき正確な量の液体試料を一時的に貯蔵する少なくとも1つのアリコーティングチャンバを画定する構造を備えている液体サンプリング弁と
を備え、
該ポンプは、(i)該アリコーティングチャンバを満たすように、該吸引プローブを介して、かつ、該液体サンプリング弁を介して液体試料を吸引すること、および、(ii)該液体サンプリング弁を介して、かつ、該吸引プローブを介して、既に吸引された液体試料を吐出することを行うように選択的に動作可能であり、
該液体サンプリング弁は、(i)充填構成、および、(ii)分割/分配構成において、選択的に動作可能であり、該充填構成において、該ポンプの影響下で該吸引プローブによって吸引された液体試料は、該液体サンプリング弁を通過し、それと同時に、該液体サンプリング弁の該アリコーティングチャンバを満たし、該分割/分配構成において、該アリコーティングチャンバ内の液体は、外部の力によって該液体サンプリング弁から吐出されるように位置決めされ、その一方で、液体試料は、該ポンプによって該吸引プローブを介して、かつ、該液体サンプリング弁を介して選択的に吸引および吐出されることが可能である、装置。
【請求項2】
前記ポンプは、ステッパモータ制御の注射器ポンプである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記液体サンプリング弁は、複数の向かい合う、隣接した弁パッドを備えたせん断弁アセンブリであり、該複数のパッドの各々は、該せん断弁アセンブリ内の複数の異なる液体フロー経路を画定するように、隣接するパッドの構造と協働する構造を有し、該複数のパッドのうちの少なくとも1つは、(a)充填構成、および、(b)分割/分配構成のいずれかを画定するように、該複数のパッドのうちの他のものに対して移動可能であり、該充填構成において、第1のアリコーティングチャンバは、第1の液体フロー経路内に位置決めされ、前記ポンプによって前記吸引プローブを介して、かつ、該せん断弁アセンブリを介して吸引された液体で満たされるようになり、該分割/分配構成において、(i)該第1のアリコーティングチャンバ内の液体は、第2の液体フロー経路に沿って該第1のアリコーティングチャンバからそのような液体を吐出するように、外部の力によって作用されるように位置決めされ、(ii)液体は、該ポンプによって該せん断弁アセンブリを介して第3の液体フロー経路に沿って選択的に吸引および吐出されることが可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1のアリコーティングチャンバは、前記複数の弁パッドのうちの1つを貫通するボアホールによって画定されている、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記せん断弁アセンブリは、3個の弁パッドを備え、前記ボアホールは、該3個の弁パッドのうちの中間弁パッドに形成されている、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記液体サンプリング弁が充填構成であるとき、第2のアリコーティングチャンバは、前記第1のフロー経路に位置決めされ、該液体サンプリング弁を介して吸引された液体で満たされるようになり、該液体サンプリング弁が分割/分配構成であるとき、該第2のアリコーティングチャンバ内の液体は、第4のフロー経路に沿って該第2のアリコーティングチャンバからそのような液体を吐出するように、外部の力によって作用されるように位置決めされる、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
自動化分析計器において液体試料を吸引および吐出する方法であって、該方法は、装置によって実行され、該装置は、ポンプに動作可能に接続された吸引プローブであって、試料容器の中に入り、そのような容器内の液体試料を吸引するように適合された吸引プローブと、輸送システムと、該吸引プローブとポンプとの間に動作可能に接続された液体サンプリング弁であって、吐出されるべき正確な量の液体試料を一時的に貯蔵する少なくとも1つのアリコーティングチャンバを画定する構造を備えている液体サンプリング弁とを備え、
該方法は、
該輸送システムが、該吸引プローブが、間隔をあけて配置された複数の異なる容器から液体を吸引する、または、それらの容器に液体を吐出することが可能なように、互いに垂直な複数の平面において該吸引プローブを選択的に前進させることと、
該ポンプが、(i)該アリコーティングチャンバを満たすように、該吸引プローブを介して、かつ、該液体サンプリング弁を介して液体試料を吸引すること、および、(ii)該液体サンプリング弁を介して、かつ、該吸引プローブを介して、既に吸引された液体試料を吐出すること、を選択的に行うことと、
該液体サンプリング弁が、(i)該液体サンプリング弁が充填構成であるとき、該ポンプの影響下で該吸引プローブによって吸引された液体試料が該液体サンプリング弁を通過し、それと同時に、該アリコーティングチャンバを満たすこと、および、(ii)該液体サンプリング弁が分割/分配構成であるとき、該アリコーティングチャンバ内の液体が、外部の力によって該液体サンプリング弁から吐出されるように位置決めされる一方で、該ポンプの影響下で該吸引プローブを介して液体試料を選択的に吸引および吐出すること、を選択的に行うことと
を含む、方法。
【請求項8】
前記ポンプは、ステッパモータ制御の注射器ポンプである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記液体サンプリング弁は、複数の向かい合う、隣接した弁パッドを備えたせん断弁アセンブリであり、該複数のパッドの各々は、該せん断弁アセンブリ内の複数の異なる液体フロー経路を画定するように、隣接するパッドの構造と協働する構造を有し、
前記方法は、該せん断弁アセンブリの該複数のパッドのうちの少なくとも1つが、(a)充填構成、および、(b)分割/分配構成のいずれかを画定するように、該複数のパッドのうちの他のものに対して移動することを含み、該充填構成において、第1のアリコーティングチャンバは、第1の液体フロー経路内に位置決めされ、前記ポンプによって前記吸引プローブを介して、かつ、該せん断弁アセンブリを介して吸引された液体で満たされるようになり、該分割/分配構成において、(i)該第1のアリコーティングチャンバ内の液体は、第2の液体フロー経路に沿って該第1のアリコーティングチャンバからそのような液体を吐出するように、外部の力によって作用されるように位置決めされ、(ii)液体は、該ポンプによって該せん断弁アセンブリを介して第3の液体フロー経路に沿って選択的に吸引および吐出されることが可能である、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のアリコーティングチャンバは、前記複数の弁パッドのうちの1つを貫通するボアホールによって画定されている、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記せん断弁アセンブリは、3個の弁パッドを備え、前記ボアホールは、該3個の弁パッドのうちの中間弁パッドに形成されている、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
第2のアリコーティングチャンバは、前記第1のフロー経路に位置決めされ、
前記方法は、
前記液体サンプリング弁が充填構成であるとき、該第2のアリコーティングチャンバが、該液体サンプリング弁を介して吸引された液体で満たされるようになることと、
該液体サンプリング弁が分割/分配構成であるとき、第4のフロー経路に沿って該第2のアリコーティングチャンバからそのような液体を吐出するように、外部の力が該第2のアリコーティングチャンバ内の液体に作用することと
をさらに含む、請求項9に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【公開番号】特開2012−185188(P2012−185188A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−148685(P2012−148685)
【出願日】平成24年7月2日(2012.7.2)
【分割の表示】特願2009−534734(P2009−534734)の分割
【原出願日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(510005889)ベックマン コールター, インコーポレイテッド (174)
【Fターム(参考)】