説明

自動変速機の変速制御装置

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
本発明は、変速時にエンジンのスロットル弁を絞ることによりエンジントルクを低下させ、変速ショックを低下させるように構成した自動変速機の変速制御装置の改良に関する。
【従来の技術】
歯車変速機構と複数個の摩擦係合装置とを備え、油圧制御装置を作動させることによって前記摩擦係合装置の係合を選択的に切換え、複数個の変速段のうちのいずれかが達成されるように構成した車両用自動変速機の変速制御装置は従来既に広く知られている。
又、変速の際にエンジントルクを変更するようにした自動変速機及びエンジンの一体制御装置も既に種々提案されている。変速時にエンジントルクを変更すると、自動変速機の各メンバーあるいは、これらを制動する摩擦係合装置でのエネルギー吸収分を制御することができ、短時間で且つ小さな変速ショックで変速を完了することができる。
一般に変速時にエンジントルクを変更する場合、その変速がパワーONアップシフト(アクセルが踏込まれた状態でのアップシフト)であったときには、自動変速機の回転部材(回転メンバー)が変速のための回転数変化を生じている期間(以降、この期間をイナーシャ相と呼ぶ)にエンジントルクを低下させるのがよいとされている。これは、エンジントルクの変更時期がイナーシャ相からずれると却って変速ショックが大きくなったりすることがあるためである。イナーシャ相の検出はタイマでは精度が悪いため、一般に回転メンバの回転変化から直接検出される。
従ってエンジントルク制御手段には良好な応答性が要求される。というのは、一般に摩擦係合装置でのエネルギー吸収率はイナーシャ相の初期近傍で最大となるため、例えばイナーシャ相を検出して即トルクダウンを指令しても、トルクダウン手段の応答性が悪いとここでのトルクダウンが充分かからないことになり、充分な熱負荷の低減が行われないためである。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば特開昭58−174749にはトルクダウン手段として吸気量を絞る技術が提案されているが、現状では弁の駆動手段の容量の制約で充分な応答性が得られないため、■長時間(あるいは頻繁な)のトルクダウンが可能とか■トルクダウン量を大きくとれるとかの大きなメリットがあるにも拘らず採用が見送られてきたというのが実情である。
応答性がよく、従って従来この種のトルク変更の制御のために用いられてきた技術としては、エンジンの点火時期を遅らせる技術(遅角制御技術)があるが、この方法は、排気系の温度が上昇し易いため、長時間の(あるいは頻繁な)トルクダウンには使えず、又あまり大きなトルクダウン量を確保することができないという問題がある。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであって、トルク変更手段として、長時間(あるいは頻繁な)トルクダウンが可能で、且つトルクダウン量を大きくとれるというメリットを有する「吸気量を絞る」という手段を採用しながら、しかもイナーシャ相でのエンジントルク変更の応答性を大幅に向上させ、以ってトルク変更制御本来の効果(変速ショックの低減及び摩擦係合装置の耐久性の向上)を充分得ることができるようにすることをその目的としている。
【課題を達成するための手段】
本発明は、第1図にその要旨を示すように、変速時にエンジンのスロットル弁を絞ることによりエンジントルクを低下させ、変速ショックを低下させるように構成した自動変速機の変速制御装置において、変速指令時を起点としてイナーシャ相前の所定時期に、エンジントルクに略影響のない所定値まで前記スロットル弁を閉じるように指令する手段と、変速におけるイナーシャ相の開始を検出する手段と、イナーシャ相開始を検出すると同時に、前記エンジントルク低下のためにスロットル弁を更に閉じるように指令する手段とを備えたことにより、前記課題を達成したものである。
【作用】
本発明においては、エンジンのスロットル弁を絞りエンジントルクを低下させることを応答性良く行うために、一般的な電子制御エンジンにおいては中高スロットル開度ではエンジントルクがほとんど変わらないという点に着目した。即ち、予め変速指令を起点としたイナーシャ相前の所定時期(変速指令と同時を含む)から、エンジントルクをほとんど低下させない範囲内でスロットル弁を一部絞っておくことにより、イナーシャ相開始時と同時にスロットル弁をそこから更に絞ることですぐにトルクダウンを実行させることができ、その結果応答性を向上させることができるものである。
【実施例】
以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
第2図は、本発明が適用される、吸入空気量感知式の自動車用電子燃料噴射エンジンと組合わされた自動変速機の全体概要図である。
エアクリーナ10から吸入された空気は、エアフローメータ12、サブスロットル弁14B、メインスロットル弁14A、サージタンク16、吸気マニホルド18へと順次送られる。この空気は吸気ポート20付近でインジェクタ22から噴射される燃料と混合され、吸気弁24を介して更にエンジン本体26の燃焼室26Aへと送られる。燃焼室26A内において混合気が燃焼した結果生成される排気ガスは、排気弁28、排気ポート30、排気マニホルド32及び排気管(図示省略)を介して大気に放出される。
前記エアフローメータ12には、吸気温を検出するための吸気温センサ100が設けられている。又、前記排気マニホルド32には、エンジンの排気ガス中の酸素の量を検出するためのO2センサ106が設けられている。前記メインスロットル弁14Aは、運転席に設けられた図示せねアクセルペダルと連動して回動する。前記サブスロットル弁14Bは、エンジンコンピュータがエンジンや自動変速機等の制御を行うときに、エンジントルクを制御するためのものである。このメインスロットル弁14A及びサブスロットル弁14Bには、それぞれ、その開度を検出するためのスロットルセンサ102A、102Bが設けられている。又、前記エンジン本体26のシリンダブロック26Bには、エンジン冷却水温を検出するための水温センサ104が配設されている。更に、エンジン本体26のクランク軸によって回転される軸を有するデストリビュータ38には、前記軸の回転からクランク角を検出するためのクランク角センサ108が設けられており、これからエンジン回転速度が検出されるようになっている。又、自動変速機には、その出力軸の回転速度N0から車速を検出するための車速センサ110、自動変速機の回転メンバの1つであるクラッチC0の回転速度Ncoを検出するNcoセンサ113、及び、シフトポジションを検出するためのシフトポジションセンサ112が設けられている。
前記の各センサ100、102A、102B、104、106、108、110、112、113の出力及びパターンセレクトスイッチ120、オーバードライブスイッチ124、ブレーキランプスイッチ122の出力は、エンジンコンピュータ40又は自動変速機コンピュータ50に入力される。エンジンコンピュータ40では各センサからの入力信号をパラメータとして燃料噴射量や最適点火時期を計算し、該燃料噴射量に対応する所定時間だけ燃料を噴射するように前記インジェクタ22を制御すると共に、前記最適点火時期が得られるように前記イグニッションコイル44を制御する出力を行う。
又、メインスロットル弁14Aの上流とサージタンク16とを連通させるバイパス通路には、ステップモータで駆動されるアイドル回転速度制御弁42が設けられており、前記エンジンコンピュータ40から出力される信号によってアイドル回転速度が制御される。
この実施例における自動変速機は、スロットルセンサ102A、102B、車速センサ110、あるいはNcoセンサ113等の信号を入力された自動変速機コンピュータ50によって、予め設定された変速パターンに従って予め定められた処理を行い、これにより自動変速機60内の図示せぬソレノイドS1〜S3が駆動・制御され、各クラッチ、ブレーキ等の係合の組合せが行われて変速制御がなされる。
このような装置において、前記エンジンコンピュータ40は、前記自動変速機コンピュータ50の変速情報(変速判断、変速指令、ロックアップクラッチ係合許可等)を受け、前記サブスロットル弁14Bにより、変速時にエンジントルク制御を実行する。
次に、この実施例装置における制御フローを第3図に示す。ここでは、エンジンが車輪を駆動している状態における、アップシフトとダウンシフト(パワーONアップシフトとパワーONダウンシフト)の制御フローが示されている。
まず、第3図の制御フローにおいてステップ201から212と、ステップ228で示される、パワーONアップシフトについて述べる。
ステップ201のフラグFは、フローを制御するためのフラグである。当初、フラグFは零にリセットされているためステップ202に進む。このフローを制御するためのフラグFは、主に自動変速機の状態を記憶するものであるが、このフラグFが0のときはイニシャル状態あるいはリセット状態、1のときはパワーONアップシフトにおけるイナーシャ相開始前の状態、2のときはパワーONアップシフトにおけるイナーシャ相中の状態、3のときはパワーONアップシフトにおけるイナーシャ相終了後の処理中の状態、4のときはパワーONダウンシフトにおけるイナーシャ相中の状態、5のときはパワーONダウンシフトにおけるイナーシャ相終了後の処理中の状態である。
ステップ202においては、パワーONアップシフトの変速判断があったか否かが判断される。パワーONアップシフトの変速判断があった場合にはステップ203に進み、このステップ203で変速出力処理を行う。
ところで、第4図(A)は、前記サブスロットル弁14Bの開度θ′と、エンジントルクについてのグラフである。このグラフによれば、サブスロットル弁開度θ′の変化に対するエンジントルクの変化の度合はメインスロットル弁開度θにより影響を受けることが判る。しかしながら、メインスロットル弁開度θが15%の場合サブスロットル弁開度θ′が30%から100%の間ではエンジントルクは一定であり、メインスロットル弁開度θが25%の場合サブスロットル弁開度θ′が40%から100%の範囲内ではエンジントルクは一定であり、メインスロットル弁開度θが60%と100%の場合サブスロットル弁開度θ′が50%から100%の範囲内ではエンジントルクは一定である。この関係については、第4図(B)の線図で示される通りである。
そこで、イナーシャ相におけるエンジントルク低減を行うとき、例えば、メインスロットル弁開度θが15%であれば、サブスロットル弁開度θ′は30%までイナーシャ相開始よりも以前にエンジントルクを低下させることなく予め閉めることができるので、イナーシャ相開始時と同時にサブスロットル弁14Bを更に少しでも閉めると直ちにエンジントルクを低下させることができ、応答性を向上させることができる。
即ち、ステップ204ではサブスロットル弁開度θ′が前記エンジントルク一定領域下限のサブスロットル弁開度θAよりも大きいか否かの判断が行われている。サブスロットル弁開度θ′がθAよりも大きいと判断された場合、ステップ205において、サブスロットル弁開度θ′はサブスロットル弁開度θAまで絞られる。これにより、次に僅かでもサブスロットル弁開度θ′を絞れば直ちにエンジントルクが低下するという状態が整う。
前記エンジントルク一定領域下限のスロットル弁開度θAまでのサブスロットル弁14Bの絞り込み処理の後、ステップ206で、自動変速機の状態がイナーシャ相開始の状態になったかどうかの判断が行われる。この判断は、次の関係式が成立するか否かを確認することによって行われる。Nco<N0×ρL−α …(1)
ここでNcoは前述したように前述クラッチC0の回転速度、N0は自動変速機の出力軸の回転速度である。又、ρLは低速段側(例えば第2速段から第3速段への変速の場合は第2速段)のヤ比、αは正の定数である。
自動変速機がイナーシャ相開始状態であると判断された場合、ステップ207に進む。ステップ207においてはサブスロットル弁開度θAまで絞り込まれているサブスロットル弁開度θ′を、所定のサブスロットル弁開度θBまで更に絞り込むことを行う。この結果、エンジントルクは直ちに低下し始め、摩擦材エネルギー吸収率の最大となるイナーシャ相開始時点において、効果的に摩擦材の熱負荷の低減を行うことができる。
ステップ208ではイナーシャ相の終了付近に至ったか否かが判断される。この判断はNco<N0×ρH−βが成立するか否かを確認することによって行う。ここでρHは高速段側(例えば第2速段から第3速段への変速の場合は第3速段)のギヤ比、βは正の定数である。
自動変速機がイナーシャ相終了付近の状態になったと判断されると、ステップ209でクラッチC0の回転速度減少量ΔNcoが予め定められた回転速度の減少分ΔNco′より大きくなったかどうかの判断を行い、ステップ210により、絞り込まれた状態にあるサブスロットル弁θ′を回転速度減少量ΔNco′毎にΔθ′分だけ復帰する。これにより、エンジントルクがクラッチNcoの回転速度の低下の程度と同期して徐々に復帰される。なお、この復帰は、イナーシャ相の終了(クラッチC0の回転数NcoがN0×ρHとなる時点)と、サブスロットル弁開度θ′が下限開度θAとなる時点とが一致するように行われる。
ステップ211においては、このように徐々に開かれていくサブスロットル弁開度θ′が前記エンジントルク一定領域下限のサブスロットル弁開度θAよりも大きくなったか否かの判断を行い、サブスロットル弁開度θ′がθAよりも大きくなったところでステップ212に進み、サブスロットル弁開度θ′を最終的なサブスロットル弁開度θ0(他の制御が特にない場合は全開)まで開放し、その後、ステップ228において、フラグFを零にし、リセット状態にする。
次に、第3図の制御フローにおいて主にステップ201、202とステップ216から228まで示される。パワーONダウンシフトについて述べる。
ステップ217において変速出力処理を行った後、ステップ218において、サブスロットル弁開度θ′が前記サブスロットル弁開度θAよりも大きいか否か判断を行う。もし、前記サブスロットル弁開度θ′がθAよりも大きいと判断されると、ステップ219でサブスロットル弁開度θ′を前記エンジントルク一定領域下限のサブスロットル弁開度θAまで絞り込む。これにより、次に僅かでもサブスロットル開度θ′を絞れは直ちにエンジントルクが低下するという状態が整う。
ステップ220では、自動変速機がイナーシャ相終了付近になったか否かを判断する。この判断はNco<N0×ρL−βとなったか否かを確認することによって行う。
イナーシャ相終了付近が検出されると、サブスロットル弁開度θ′をθAの状態から予め定められたサブスロットル弁開度θBまで絞り込み(ステップ221)、その後Δt′の時間間隔毎にサブスロットル弁開度θ′をΔθ′分だけ徐々に開いていき(ステップ222、223)、サブスロットル弁開度θ′が前記エンジントルク一定領域下限のサブスロットル弁開度θAよりも開かれた時点で(ステップ224)、サブスロットル弁開度θ′を最終的なサブスロットル弁開度θ0(他の制御が特にない場合には全開状態)まで解放する。
その後、ステップ228ではフローを制御するためのフラグFを0にし初期化を行う。
なお、ステップ229ではパワーONアップシフト及びパワーONダウンシフト以外の変速判断があったか否かが判断され、他の変速判断があればステップ230によりその旨の変速処理が行い、変速判断がない場合にはそのままリセットし一連の処理を終了する。
第5図は、上記実施例の装置において以上のような自動変速機の変速制御を第2速段から第3速段にアクセルペダル全開でアップシフトを行った場合の、出力軸トルクと、エンジントルクと、自動変速機のクラッチC0の回転速度と、サブスロットル弁の動きの時間に対する変化の関係のグラフである。
第5図のグラフにおいて、実線は従来の制御装置であり、一点鎖線は本実施例の制御装置をクラッチ係合圧を低下させて用いた場合であり、点線は本実施例の制御装置をクラッチ係合圧同一で用いた場合である。
この第5図において、変速判断に対する変速出力処理を行うタイミングはa点であり、イナーシャ相開始のタイミングはb点である。従来の装置ではサブスロットル弁14Bに応答遅れがあるため図のb点でイナーシャ相を検出して即スロットル全閉指令を発しても実際にサブスロットル弁14Bが全閉となるのは、d点となる。又、図のc点(スロットル開度約50%)まではほとんどエンジントルクが変化しないため実際にエンジントルクが低下し始めるのはc点となる。b〜c点では摩擦材の相対回転速度が大でエネルギー吸収率が非常に高い領域であり、ここでトルクダウンができないとエンジントルクダウン制御の本来の効果は極めて小さなものとなる。又、トルク復帰についても、e点から復帰を開始するが、イナーシャ相の終了時期とエンジントルクの完全復帰時期との同期の精度を向上させるためクラッチC0の回転速度Ncoの低下に応じて例えば全開までサブスロットル弁を復帰しようとすると、実質的にf点でエンジントルクはほぼ完全復帰してしまうため、復帰が早い分摩擦係合装置のエネルギー吸収量が増え、変速はg点まで長びいてしまう。
これに対し、本実施例では、変速出力と同時にa点でサブスロットル弁開度θ′を約50%まで絞るため、b点でサブスロットル弁の閉指令をかけると同時にエンジントルクは速かに低下を開始する。従って、もし同一クラッチ油圧を設定した場合は(この特性を破線で示す)、e′点で変速が終了し、クラッチの熱負荷は、非常に低減される。従って、もし熱負荷が低減された分クラッチ係合圧を低下させた場合には、図の一転鎖線のような出力軸トルクの変化が小さい(変速ショックが小さい)良好な特性が得られる。
なお、復帰については実質的にエンジントルクが変化する区間(例えばサブスロットル開度0〜50%)をクラッチC0の回転速度の変化ΔNcoに対応させているため、イナーシャ相の終了とエンジントルクの完全復帰とを精度よく一致させることができ、変速の延びや、変速後のトルクの落ち込み等のない良好な特性が得られる。
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、エンジントルクを変更する手段として(多くのメリットを有する)スロットル弁を絞る方法を採用しながら、この方法のデメリットである応答性を改善することができる。その結果、例えば遅角制御によるエンジントルク変更を行ったときに発生する排気系の温度上昇のような不具合を発生することなく、エンジントルクを変更したことによって得られる本来的な効果(摩擦係合装置の耐久性向上、及び変速ショックの低減の効果)を充分に得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の要旨を示すブロック図、
第2図は、本発明の実施例が適用された自動変速機及びエンジンの一体制御装置の全体スケルトン図、
第3図は、前記実施例の制御装置のサブスロットル弁の制御フローを示す流れ図、
第4図(A)は、サブスロットル弁開度θ′とエンジントルクとの関係を示した線図、
第4図(B)は、メインスロットル弁開度θとエンジントルク不変の下限サブスロットル弁開度θAの関係を示した線図、
第5図は、前記実施例における第2速段から第3速段へのスロットル全開アップシフトにおける自動変速機の出力軸トルクと、エンジントルクと、自動変速機のメンバ回転速度と、サブスロットル弁の動きの時間に対する変化の関係を示す線図である。
14A…メインスロットル弁、14B…サブスロットル弁、26…エンジン本体、102A、102B…スロットルセンサ、113…自動変速機の回転メンバの1つであるクラッチC0のセンサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】変速時にエンジンのスロットル弁を絞ることによりエンジントルクを低下させ、変速ショックを低下させるように構成した自動変速機の変速制御装置において、変速指令時を起点としたイナーシャ相前の所定時期に、エンジントルクに略影響のない所定値まで前記スロットル弁を閉じるように指令する手段と、変速におけるイナーシャ相の開始を検出する手段と、イナーシャ相開始を検出すると同時に、前記エンジントルク低下のためにスロットル弁を更に閉じるように指令する手段と、を備えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。

【第1図】
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【第2図】
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【第3図】
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【第4図】
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【第5図】
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【特許番号】第2764749号
【登録日】平成10年(1998)4月3日
【発行日】平成10年(1998)6月11日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平1−297817
【出願日】平成1年(1989)11月16日
【公開番号】特開平3−157560
【公開日】平成3年(1991)7月5日
【審査請求日】平成8年(1996)4月1日
【出願人】(999999999)トヨタ自動車株式会社
【参考文献】
【文献】特開 昭61−119432(JP,A)