自動微生物空気サンプリングのシステムおよび方法
自動化された遠隔微生物空気サンプリングのための方法およびシステムは、アイソレータの外側に配置されるサンプリングエンクロージャを含む。インフィードサンプルレシーバは、サンプル容器をエンクロージャ内に送る。アトリウムは、エンクロージャ内に配置され、且つ容器をガスサンプルに露出する。遠隔サンプリング装置は、アイソレータからガスサンプルを収集して、それをアトリウムに送る。ロードアームは、エンクロージャ内に配置されている。ロードアームは、容器がエンクロージャに入るのを間欠的に許容し、且つ容器をアトリウムに移動させる。アウトフィードサンプルレシーバは、容器をエンクロージャの外へ送る。システムは、エンクロージャ内での容器の処理を中断することなく、空気サンプリングシステムからの容器の追加および取り去りを可能とし、且つ空気サンプリングシステムに供給された最初の容器が、そこから取り去られる最初の露出される容器となることを可能とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気サンプリング(エアサンプリング、空気捕集)システムの分野に関し、より詳細には、微生物汚染の可能性を評価すべく、隔離された容器充填機から遠隔的に空気をサンプリングするために有用な、自動空気サンプリングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
隔離された充填機(アイソレータ)は、薬剤容器の無菌状態での自動化された充填のために薬事産業において使用されている。アイソレータの無菌要求によって、アイソレータに送り込み且つアイソレータから送り出す対象物は、煩雑な無菌「急速」移送ポート(RTP)を通って行かなければならない。この従来の無菌ポート構成は、空気監視設備およびアイソレータ内の空気品質を決定するのに必要とされる用具を取り扱うプロセスを大いに複雑にする。
【0003】
アイソレータ空間は、容易なアクセスのみが、所定の場所および制限された範囲を有する固定されたグローブポートを通るので、本来非常に制限される。これらのグローブポートは、オペレータが、アイソレータを開けその無菌状態を壊すことなしに、ロット間でルーチン浄化および無菌化を行うことができるように設けられている。アーム長さのグローブは、アイソレータハウジング内に永久的に設置されている。オペレータは、制限された動きおよび範囲のみを有するので、多くのアイソレータは、無菌製造空間内にほとんど水平平坦面を持たない「バルコニー」配置に設計されている。したがって、アイソレータ内に空気監視設備のために利用できる空間はほとんど存在しない。
【0004】
現今において、微生物汚染についての検査をするために、専門技術者は、寒天を満たしたぺトリ皿(シャーレ)または沈殿広口びんを、無菌移送ポートを通してアイソレータ内に手動操作で送り込まなければならない。専門技術者は、次に、グローブポートを通してぺトリ皿を開き、アイソレータ内でその露出の経過時間を計る。専門技術者は、次に、グローブポートを介してぺトリ皿を覆い、アイソレータから無菌移送ポートを介してそれを取り去り、増殖促進のために培養器(インキュベータ)にぺトリ皿を搬送する。この煩雑な作業は、ほとんど毎日繰り返し行われるかもしれない。それが行われるとき、もしも、代表的な結果が予想されるならば、アイソレータの内側で正常な空気流パターンを妨げるのを回避するために、大きな注意が払われなければならない。
【0005】
オペレータは、動いている機械装置に極めて近接して彼らの手を置くことが要求されるから、グローブポートの大部分へのアクセスは、アイソレータの内部の充填設備が作動中でない時間に制限される。したがって、専門技術者の安全のために、この作業の間は、充填機は止められていなければならない。さらに、無菌アイソレータ内への増殖培養基の導入は、増殖培養基がアイソレータ内でこぼされ得るとともに、所望されない汚染の増殖に寄与するため、問題を含む。増殖培養基は、また、グローブが正常な調整をさせ且つ他の作業を行うのに使用され得るため、グローブに接触し且つアイソレータの他のエリアに転移され得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の主要な目的は、アイソレータ内からガスサンプルを収集し、次に微生物の増殖についてガスサンプルを検査するように、アイソレータの外部でサンプル容器内の培養基にそれを遠隔的に且つ自動的に露出する(さらす)ための、都合の良い方法および手段を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、新しいサンプル容器が供給され得るとともに、サンプル容器の進行中の露出を中断することなしに、露出されたサンプル容器が取り去られ得るようにして、サンプル容器内の培養基をガスサンプルに露出するための、高度に自動化された方法および手段を提供することにある。
【0008】
本発明のさらなる目的は、長期間の「無人の動作」のために設計され、コントローラ上でのプログラム周期への周期的な保守、および新しいサンプル容器を供給し且つ露出された容器を採集することのみを必要とする、方法および手段を提供することにある。
【0009】
本発明のさらなる目的は、サンプル容器を処理するための、供給される最初の新たな容器は、検査から取り去られる最初の露出される容器である、高度に自動化された方法および手段を提供することにある。
【0010】
本発明の付加的な目的は、システムの一部としてのアイソレータにおける、微粒子監視、および可燃性または爆発性ガスの濃度についての監視に都合の良い、プラットフォームを提供することにある。
【0011】
これらのおよび他の目的は、当業者には明白となるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、空気サンプリングシステムの分野に関し、より詳細には、微生物汚染の可能性を評価すべく、隔離された容器充填機から遠隔的に空気をサンプリングするために有用な自動空気サンプリングシステムに関する。
【0013】
自動化された遠隔微生物空気サンプリングのための方法およびシステムは、アイソレータの外側に配置されるエンクロージャを含む。アイソレータは、典型的には、アイソレータの内側に特に清潔または無菌の状態を必要とする、無菌の充填機または他の処理設備を収容している。インフィードサンプルレシーバは、ゲル培養基収容サンプル容器をエンクロージャ内に送る。アトリウムは、エンクロージャ内に配置され且つ容器をガスサンプルに露出する。遠隔サンプリング装置は、アイソレータからガスサンプルを受け入れ、それをアトリウムに送る。ロードアームは、エンクロージャ内に配置され、容器がエンクロージャに入るのを間欠的に許容し、且つ容器をアトリウムに移動させる。アウトフィードサンプルレシーバは、容器をエンクロージャの外へ送る。ユーザは、インフィードサンプルレシーバおよびアウトフィードサンプルレシーバを用いて、エンクロージャ内における容器の処理を中断することなく、空気サンプリングシステムに容器を提供し且つ空気サンプリングシステムから容器を取り去ることができる。システムは、空気サンプリングシステムに供給された最初の容器が、空気サンプリングシステムから取り去られる最初の露出された容器となることを可能とすべく、設計されている。連続する空気流は、サンプル容器が露出されているときに、そしてアトリウム内にサンプル容器が全くないときでさえも、サンプリングチューブを通って引き出される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1および図2を参照すれば、空気サンプリングシステム10は、カバー13と主ハウジング14の間にそれらの間の作業面16に沿って画定される、サンプリングおよびサンプル容器移送のためのエンクロージャ12を含む。空気サンプリングシステム10は、それに限定されるわけではないが、ゼラチン培養基を収容する不浸透性のぺトリ皿または寒天プレートを含む、サンプル容器18を、ガスサンプルに対して、移送し且つ露出すべく設計されている。一旦露出されると、サンプル容器18は、システムから取り去られ、ある時間保温培養され、次にガスサンプルの微生物空気品質を決定すべく評価され得る。典型的には、サンプル容器18は、(培養基を収容している)ベース部分20およびスライド可能で取り外し可能な蓋部分22を含む。
【0015】
インフィード(送込み)サンプル容器レシーバ24は、サンプリングエンクロージャ12に組み込まれ、且つエンクロージャ12に送り且つアトリウム66に移送すべく新たなサンプル容器18を収容する。他の形態、配置、および構成が可能であるけれども、インフィードサンプル容器レシーバ24は、動く部品を有しておらず、好ましい実施形態においては、エンクロージャ12に取り付けられ、あるいはエンクロージャ12と(より詳細にはカバー13とも)一体化されている。インフィードサンプル容器レシーバ24は、エンクロージャ12またはアトリウム66内におけるサンプル容器18の処理を中断することなく、付加的なサンプル容器18を受け入れるべく設計されている。
【0016】
インフィードサンプル容器レシーバ24は、サンプル容器18を収容するために鉛直方向に配向されている中空チューブまたは柱部分26を有する。入口開口28は、柱部分26の頂部を画定し、且つ新たなサンプル容器18を柱部分26に受け入れる。スロットすなわち側部開口30は、柱部分26の長さに沿って配置され、且つ柱部分26内に配置されたサンプル容器18への手によるアクセスを提供している。側部開口30は、エンクロージャ12内へ送られてきたサンプル容器18の下方に、手によるアクセスを許容する任意の指(ディジット)開口32を提供すべく、作業面16内に延びていても良い。出口開口34は、柱部分26の底部を画定し、且つインフィードサンプル容器レシーバ24からアトリウム66へサンプル容器18を送るために、エンクロージャ12に組み込まれている。
【0017】
それゆえ、サンプル容器18は、重力を介してエンクロージャ12内に供給される。しかしながら、本発明は、空気サンプリングシステム10内にサンプル容器18を重力を用いて配置するとしてここに記述されているのに対し、本発明から逸脱せずに同様の結果を達成すべく1つ以上のバイアス機構が設けられても良いことは、当業者には理解されるであろう。
【0018】
アウトフィード(送出し)サンプル容器レシーバ36は、エンクロージャ12に組み込まれており、且つエンクロージャ12から取り去られた露出サンプル容器18を収容する。他の形態、場所、および構成が可能であるけれども、アウトフィードサンプル容器レシーバ36は、作動部品を有しておらず、そしてエンクロージャ12に取り付けられ、またはエンクロージャ12と(より詳細にはカバー13と共に)一体化されている。アウトフィードサンプル容器レシーバ36は、付加的なサンプル容器18を受け入れるべく、そしてそれらのサンプル容器18が、エンクロージャ12またはアトリウム66内でサンプル容器18の処理を中断することなしに、アウトフィードサンプル容器レシーバ36から取り去られるべく、設計されている。さらに、インフィードサンプル容器レシーバ24およびアウトフィードサンプル容器レシーバ36は、インフィードサンプル容器レシーバ24に供給される最初のサンプル容器18が、アウトフィードサンプル容器レシーバ36から取り去られる最初の露出されたサンプル容器18となるように、設計されている。
【0019】
アウトフィードサンプル容器レシーバ36は、露出されたサンプル容器18を収容するための鉛直方向に配向された中空柱部分38を有する。入口開口40は、柱部分38の底部を画定し、且つ露出されたサンプル容器18をエンクロージャ12内のアトリウム66からアウトフィードサンプル容器レシーバ36へ送るために、エンクロージャ12に組み込まれている。スロットすなわち側部開口42は、柱部分38内に配置されたサンプル容器18への手によるアクセスを提供する柱部分38の長さに沿って配置される。側部開口42は、柱部分38内へ未だ送られていないサンプル容器18の下方に、手によるアクセスを許容する任意の指開口44を提供すべく、作業面16内に延びていても良い。出口開口46は、柱部分38の頂部を画定し、且つ柱部分38から露出されたサンプル容器18の取り去りを可能にする。
【0020】
図7Aから図7Mは、サンプル容器18の挿入、露出、および取り去りが行われるときに、エンクロージャ12内に収容された空気サンプリングシステム10の、作動構成要素の連続的な位置を示している。構成要素は、同時に、同一平面内に全ての機能をなすわけではなく、いくつかの構成要素については作業面16に垂直な方向に作動することに留意されたい。これらの連続的な位置は、図6のタイミングチャートに、グラフ的に示されている。図6のタイミングチャートによれば、機械技術における当業者は、サンプリングサイクルの間における構成要素および容器の所望の動作を達成すべく図示された、カム、フォロワ、シャフト、およびアームの適切な外形または構成によって、図3に示されるように、適切なカムシステム88を開発することができる。
【0021】
図2および図7Aから図7Mを参照すると、ロードアーム48は、エンクロージャ12内に、且つインフィードサンプル容器レシーバ24の入口開口28に近接して配置される。ロードアーム48は、エンクロージャ12内への新たなサンプル容器18の通路を制限し、且つエンクロージャ12内で、入口開口28の下方からアトリウム66の内側のサンプリングまたは露出位置50へサンプル容器18を移動させる、両方の動作を行う。
【0022】
ロードアーム上の前方面54は、ロードアーム48が延伸されたときに、サンプル容器を入口開口28の下方からサンプリングまたは露出位置50へ移動させる(図7B)。ロードアーム48は、ロードアーム48が、図7Aにおける位置から図7Bにおける位置へ、そして図7Cにおける位置に戻るべく移動しているときに、サンプル容器レシーバ24における次のサンプル容器18を支持する、サンプル保持面52を有する。このことは、ロードアーム48が、延伸位置(図7B)または収容位置と延伸位置の間の中間位置(図7C)にあるときに、サンプル容器18が入口開口28から出るのを防止する。ロードアーム48は、インフィード昇降装置58が延伸している間に(図7Dから図7K)、インフィード昇降装置58のまわりをロードアームが通ることを許容するための、昇降装置スロット56を有する。
【0023】
図2、図4、および図7Aから図7Mを参照すると、インフィード昇降装置58は、インフィードサンプル容器レシーバ24の入口開口28の下方に配置されている。インフィード昇降装置58は、収容位置にあるときに作業面16と同一平面となるように、作業面16に対して移動可能である(すなわち、上昇および下降させ得る)端部部分60を有する(図7Aから図7Cおよび図7M)。端部部分60は、ロードアーム48が中間位置にあり(図7D)、それゆえ最も下のサンプル容器18、およびその上のものを、サンプル保持面52から上昇させ、インフィードサンプル容器レシーバ24において最も下のサンプル容器18に係合すべく、上方に延伸する(図4)。端部部分60は、ロードアーム48が収容位置まで移動させられたときに、最も下のサンプル容器18、およびその上のものを、作業面16まで下降させる(図7Lから図7M)。
【0024】
図2、図4、および図7Aから図7Mを参照すると、カバーアーム62は、サンプリングまたは露出位置50に近接して配置され、且つサンプル容器18の蓋部分22に取り外し可能に固定された吸着エレメント64を有する(図7C)。一旦、蓋部分22に固定されると、カバーアーム62は、上昇させ且つ回転して、蓋部分22を持ち上げ、且つベース部分20を開く(図7D)。このことは、ベース部分20における培養基がガスサンプルに露出されるようになることを許容する。一旦、所望される時間の間の露出が完了されると、カバーアーム62は、回転し且つ降下して、吸着エレメント64は、それから蓋部分22を開放し、それゆえ蓋部分22を元の位置へ戻し、且つサンプル容器18のベース部分20を閉じる(図7Gから図7J)。
【0025】
図2、図7Aから図7M、および図5を参照すると、アトリウム66がサンプリングまたは露出位置50およびカバーアーム62に近接して配置されている。アトリウム66は、ベース部分20における培養基をガスサンプルに露出させる。アトリウム66は、ガスサンプルのための入口70、およびベース部分20に収容される培養基の上にガスサンプルを均一に分配すべく成形された面72を備える、カバー68を有する。カバー68は、鉛直に変位可能であり、露出期間の開始および終了にてベース部分20を覆い且つ覆いをとるべく、それぞれ降下させ且つ上昇させる(図7Dから図7G)。アトリウム66は、また、アトリウム66からのガスサンプルの流れを方向付けるためのチャネル(図示せず)を備えて作業面16内に配置されたベース74、およびガスサンプルを取り去るための出口76を有する。
【0026】
図2および図7Aから図7Mを参照すると、アンロードアーム78が、エンクロージャ12内に且つアトリウム66に近接して配置されている。アンロードアーム78は、アンロードアーム78が収容位置(図7I)から中間位置(図7J)へ回転するときに、露出されたサンプル容器18に係合する前方面80を有する。一旦、係合されると、アンロードアーム78は、アトリウム66から、およびアウトフィードサンプル容器レシーバ36の入口開口40に近接して、露出されたサンプル容器18を移動させて、延伸位置まで回転する(図7Kから図7L)。
【0027】
図1、図2、図4、および図7Aから図7Mを参照すると、アウトフィード昇降装置82は、アウトフィードサンプル容器レシーバ36の入口開口40の下方に配置されている。アウトフィード昇降装置82は、収容位置にあるときに(図7Aから図7Dおよび図7Iから図7M)作業面16と同一平面となるように作業面16に対して移動可能である(すなわち、上昇され且つ降下される)、端部部分84を有する。端部部分84は、ベース部分20(図2)に係合し、露出されたサンプル容器18をエンクロージャ12から取り去り、アウトフィードサンプル容器レシーバ36(図7Eから図7G)内へ移動すべく上方に延伸し(図4)、次に作業面16へ収容する(図7H)。
【0028】
図2および図4に最も良く見られるように、いくつかのラッチ86が配置され、且つアウトフィードサンプル容器レシーバ36の入口開口40の下または外側に位置決めされている。ラッチ86は、アウトフィード昇降装置82が延伸位置にあるときに、露出されたサンプル容器18がラッチ86を変位させ、且つラッチ86を過ぎてアウトフィードサンプル容器レシーバ36内へ進むのを許容すべく、反復的に上方向きに偏倚可能である(図5、図7Eから図7G)。一旦、露出されたサンプル容器18がラッチ86を過ぎて進むと、ラッチ86は、アウトフィードサンプル容器レシーバ36における露出されたサンプル容器18が設備カバー12内に戻るのを防止して、ラッチ86が非偏倚位置へ戻る。スプリング(図示せず)のような任意のバイアス手段が、ラッチ86をそれらの非偏倚位置に付勢するのに使用され得る。
【0029】
図2から図5を参照すると、機械的ハウジング14は、エンクロージャ12内に収容されている種々の作動エレメントを、タイミングを計り且つ作動させるためのカムシステム88を含む。カムシステム88における作動のタイミングは、各カムの特別な形状によって制御される。設備カバー12内に収容される各鉛直移動エレメントは、鉛直移動エレメントとそのそれぞれのカムとの間に組み込まれた、持上げアームを有する。エンクロージャ12内に収容された各水平移動エレメントは、水平移動エレメントとそれぞれのカムとの間に組み込まれた揺動アームを有する。
【0030】
カムシステム88は、カムシステム88に機械的エネルギーを供給するための、モータ90およびベルトシステム92を含む。インフィード昇降装置カム94、ロードアームカム96、カバー持上げカム98、カバー揺動カム100、アトリウムカム102、アンロードアームカム104、およびアウトフィード昇降装置カム106が、モータ90およびベルトシステム92によって駆動される回転可能なカム駆動シャフト108上に搭載されている。インフィード持上げアーム110、カバー持上げアーム112、アトリウム持上げアーム114、およびアウトフィード持上げアーム116が、持上げ旋回シャフト118上に旋回式に搭載されている。延長部材122および旋回アーム124を有するロード揺動アーム120、延長部材128および旋回アーム130を有するカバー揺動アーム126、ならびに延長部材134および旋回アーム136を有するアンロード揺動アーム132は、揺動旋回シャフト138上に旋回式に取り付けられている。
【0031】
ロードアーム48は、ロッド140を通してロード揺動アーム120の旋回アーム124に連結されている。ロード揺動アーム120上に旋回式に搭載されているカムフォロワ141は、モータ90がロードアームカム96を回転させるにつれて、ロード揺動アーム120が、延長部材122および旋回アーム124を通して、ロードアーム48を回転させるべく、ロッド140に作用するようにロードアームカム96に対してもたれかかっている。
【0032】
インフィード昇降装置58は、インフィード持上げアーム110の上に配置されている。インフィード持上げアーム110上に旋回式に搭載されたカムフォロワ141は、モータ90がインフィード昇降装置カム94を回転させるにつれて、インフィード持上げアーム110がインフィード昇降装置58を上昇させ且つ降下させるように、インフィード昇降装置カム94に対してもたれかかっている。
【0033】
カバーアーム62は、カバー持上げアーム112の上に配置され、ロッド142を通してカバー揺動アーム126の旋回アーム130に連結されている。カバー持上げアーム112上に旋回式に搭載されたカムフォロワ141は、モータ90がカバー揺動カム98を回転させるにつれて、カバー持上げアーム112がロッド142を通してカバーアーム62を上昇させ且つ降下させるように、カバー揺動カム98に対してもたれかかっている。カバー揺動アーム126上に旋回式に搭載されたカムフォロワ141は、モータ90がカバー揺動カム100を回転させるにつれて、カバー揺動アーム126が延長部材128および旋回アーム130を通してカバーアーム62を回転させるようにロッド142に作用し、カバー揺動カム100に対してもたれかかっている。
【0034】
アトリウム66は、アトリウム持上げアーム114上に配置されているロッド144に連結されている。アトリウム持上げアーム114上に旋回式に搭載されたカムフォロワ141は、モータ90がアトリウムカム102を回転させるにつれて、アトリウム持上げアーム114がロッド144を通してアトリウム66を上昇させ且つ降下させるように、アトリウムカム102に対してもたれかかっている。
【0035】
アンロードアーム78は、ロッド146を通してアンロード揺動アーム132の旋回アーム136に連結されている。アンロード揺動アーム132上に旋回式に搭載されたカムフォロワ141は、モータ90がアンロードアームカム104を回転させるにつれて、アンロード揺動アーム132が延長部材134および旋回アーム136を通してアンロードアーム78を回転させるようにロッド146に作用し、アンロードアームカム104に対してもたれかかっている。
【0036】
アウトフィード昇降装置82は、アウトフィード持上げアーム116上に配置されている。アウトフィード持上げアーム116上に旋回式に搭載されたカムフォロワ141は、モータ90がアウトフィード昇降装置カム106を回転させるにつれて、アウトフィード持上げアーム116がアウトフィード昇降装置82を上昇させ且つ降下させるように、アウトフィード昇降装置カム106に対してもたれかかっている。
【0037】
図3におけるカム143は、センサアレイ145を経由してプロセスコントローラ200にタイミング信号を与える。好ましくは、カム143は、複数の切欠部、溝、または孔を内部に有し、且つセンサアレイ145は、光電アレイ(photoelectric eye array)である。タイミング信号は、プロセスを制御するのに必要なカムシャフトの特定の位置を示している。これらの信号は、モータ90を停止させ、且つ予めプログラムされたマシンサイクルの間に真空持上げ真空バルブ174(図5)を制御するのに使用される。
【0038】
図5を参照すると、空気サンプリングシステム10は、微生物汚染についてのアイソレータ148の空気品質の検査を促進すべく自動化された遠隔微生物空気サンプリングシステムとして、長時間期間の間管理されずに機能させるべく設計されている。空気サンプリングシステム10は、アイソレータ148の外側に配置されたエンクロージャ12についてのガスサンプルを得るためのサンプル供給システム150を含む。サンプル供給システム150は、アイソレータ内の空気の流れを有意に中断させることなしに、ガスサンプルをアイソレータ148からアトリウム66へ分配すべく、アイソレータ148とエンクロージャ12との間に流れ連通して接続された、等速サンプリングホーンのような、遠隔サンプリング装置152を含む。
【0039】
サンプル供給システム150は、遠隔サンプリング装置152をアトリウム66の入口70に接続するバルブ156を有する、アトリウム管路154を含む。バルブ156は、管路154を通るガスの流れを制御するピンチバルブである。
【0040】
バルブ160を有する、バイパス管路158は、アトリウム66の上流の、アトリウム管路154を真空源162へ接続する。バイパス管路158は、露出されるべきサンプル容器18がないときに、遠隔サンプリング装置152からのガスサンプルがアトリウム66を迂回することを可能にする。バルブ160は、管路158を通るガスの流れを制御するピンチバルブである。
【0041】
アトリウム出口管路164は、バルブ166を有し、アトリウム66の出口76をバイパス管路158したがって真空源162に接続する。バルブ166は、管路164を通してガスの流れを制御するピンチバルブである。
【0042】
したがって、バルブ156および166が開き、且つバルブ160が閉じているとき、真空源162は、遠隔サンプリング装置152から、そして閉じられたアトリウム66を通して、ガスサンプルを取り出しまたは引き出す。逆に、バルブ156および166が閉じ、且つバルブ160が開いているとき、真空源162は、遠隔サンプリング装置152から、そしてバイパス管路158を通して、ガスサンプルを取り出す。このように、サンプル供給システム150は、アイソレータ148から一定のガスサンプル流を、且つアトリウム66に対しては間欠的なガスサンプル流を維持する。
【0043】
真空スイッチ168および流れ制御開口部170は、真空源162へのガスの流れを制御するためにバイパス管路158に沿って真空源162の上流に配置される。
【0044】
バルブ174を有する、カバー吸着管路172は、カバーアーム62の吸着エレメント64を真空源162へ接続する。バルブ174は、管路172を通るガスの流れを制御するソレノイドバルブである。カバー吸着管路172は、サンプル容器18の蓋部分22に吸着エレメント64を取り外し可能に係合するために、真空を提供する。
【0045】
空気サンプリングシステム10は、清浄空気を開および閉の空気ピンチバルブ156、160、および166に供給する清浄空気源178を有する、清浄空気供給システム176をさらに含む。第1の管路180は、清浄空気源178を空気ピンチバルブ156および166に、これらのバルブを開くためおよび閉じるために、接続している。第1の管路180を通る空気の流れは、そこに接続されたソレノイドバルブ182によって制御される。第2の管路184は、清浄空気源178を空気ピンチバルブ160に、このバルブを開き且つ閉じるために、接続している。第2の管路184を通る空気の流れは、そこに接続されたソレノイドバルブ186によって制御される。
【0046】
第3の管路188は、ソレノイドバルブ190、ニードルバルブ194および微生物保持空気フィルタ192を通過し、且つ清浄空気源178をエンクロージャ12に接続している。第3の管路188は、外部汚染がエンクロージャ12へ入るのを防止すべく、エンクロージャ12に正圧を提供する。ソレノイドバルブ190は、第3の管路188を通ってエンクロージャ12に入る空気の流れを制御する。空気フィルタ192は、清浄空気源178からエンクロージャ12へ通過し得る気中浮遊汚染物質を低減する0.2ミクロンのフィルタである。
【0047】
本発明は、エンクロージャ12内で正の空気圧を経由して隔離されているものとしてここに記述されているが、エンクロージャ12をさらに隔離すべく出口開口34および入口開口40についてシール(図示せず)が施されても良いことは、当業者には理解されるであろう。
【0048】
空気サンプリングシステム10は、アトリウム66の上流の遠隔サンプリング装置152と流れ連通して接続される、微粒子サンプラ196をさらに含んでいても良い。微粒子サンプラ196は、アトリウムの上流の微粒子物質のためにガスサンプルを受け入れ且つ分析する。
【0049】
空気サンプリングシステム10は、アトリウム66の下流の遠隔サンプリング装置152と流れ連通して接続される、下側爆発限界センサ(LEL)198をさらに含んでいても良い。LELセンサ198は、もしも必要ならば、爆発特性についてガスサンプルを受け入れ且つ分析する。
【0050】
図2および図5を参照すれば、プロセスコントローラ200がエンクロージャ12の外側上方に配置され、且つ作業面16と同一平面とされる。プロセスコントローラ200は、モータ90、真空スイッチ168、ならびに電子的信号ライン202を経由して、ソレノイドバルブ174、182、186および190を含む全空気サンプリングシステム10を、監視し且つ制御する。
【0051】
さらに、プロセスコントローラ200は、電子的信号ライン202を経由してアイソレータ148から情報を受信する。特に、プロセスコントローラ200は、アイソレータ148が滅菌ガスを用いて日常的に清浄化されるときのタイミングに関する情報を受信する。エンクロージャ12は、日常的に清浄化される必要もある。それゆえ、プロセスコントローラ200は、滅菌ガスをアイソレータ148から引き出し、開いたアトリウム66を経由してエンクロージャ12の内部を清浄化するためにエンクロージャ12内に引き込むべくプログラムされている。清浄化の間、エンクロージャ12、インフィードサンプル容器レシーバ24、またはアウトフィードサンプル容器レシーバ36内には、サンプル容器18は存在せず、エンクロージャ12をシールするために、インフィードおよびアウトフィードサンプルレシーバ24および36は、プラグ(図示せず)で閉じられている。プロセスコントローラ200は、米国カリフォルニア州デービス(Davis,California,U.S.A.)のZ World Engineeringより、商標PK2600として入手可能な、タッチスクリーンコントローラである。
【0052】
したがって、本発明は、アイソレータ148内からガスサンプルを収集し、次にガスサンプルを微生物培養について検査するように、遠隔にて且つ自動的にアイソレータの外側のサンプル容器内の培養基にそれを露出するための、都合の良い方法および手段を提供することがわかる。本発明は、また、新たなサンプル容器が供給され、且つサンプル容器の進行中の露出を中断させることなく露出されたサンプル容器を取り去ることができるように、ガスサンプルにサンプル容器18における培養基を露出するための、高度に自動化された方法および手段も提供する。本発明は、また、供給された最初の新たな容器18が、検査のために取り去ることが可能な最初の露出された容器18であるサンプル容器18を処理することが可能な方法および手段も提供する。本システムは、長期間の管理されない動作のために設計され、そしてコントローラ上でのプログラム周期への周期的な保守、および新しいサンプル容器を供給し且つ露出された容器を採集することのみを必要とする。
【0053】
したがって、本発明は、少なくともその述べられた目的の全てを達成するであろうことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の装置の側面図である。
【図2】本発明の装置の上面図である。
【図3】図1の線3−3上における本発明の装置の上面図である。
【図4】本発明の装置の一部断面側面図である。
【図5】アイソレータおよびその他の装置と共に使用される本発明の装置の概略図である。
【図6】本発明の装置の各部分の動きを詳細に示すタイミングチャートである。
【図7A】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7B】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7C】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7D】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7E】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7F】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7G】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7H】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7I】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7J】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7K】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7L】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7M】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気サンプリング(エアサンプリング、空気捕集)システムの分野に関し、より詳細には、微生物汚染の可能性を評価すべく、隔離された容器充填機から遠隔的に空気をサンプリングするために有用な、自動空気サンプリングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
隔離された充填機(アイソレータ)は、薬剤容器の無菌状態での自動化された充填のために薬事産業において使用されている。アイソレータの無菌要求によって、アイソレータに送り込み且つアイソレータから送り出す対象物は、煩雑な無菌「急速」移送ポート(RTP)を通って行かなければならない。この従来の無菌ポート構成は、空気監視設備およびアイソレータ内の空気品質を決定するのに必要とされる用具を取り扱うプロセスを大いに複雑にする。
【0003】
アイソレータ空間は、容易なアクセスのみが、所定の場所および制限された範囲を有する固定されたグローブポートを通るので、本来非常に制限される。これらのグローブポートは、オペレータが、アイソレータを開けその無菌状態を壊すことなしに、ロット間でルーチン浄化および無菌化を行うことができるように設けられている。アーム長さのグローブは、アイソレータハウジング内に永久的に設置されている。オペレータは、制限された動きおよび範囲のみを有するので、多くのアイソレータは、無菌製造空間内にほとんど水平平坦面を持たない「バルコニー」配置に設計されている。したがって、アイソレータ内に空気監視設備のために利用できる空間はほとんど存在しない。
【0004】
現今において、微生物汚染についての検査をするために、専門技術者は、寒天を満たしたぺトリ皿(シャーレ)または沈殿広口びんを、無菌移送ポートを通してアイソレータ内に手動操作で送り込まなければならない。専門技術者は、次に、グローブポートを通してぺトリ皿を開き、アイソレータ内でその露出の経過時間を計る。専門技術者は、次に、グローブポートを介してぺトリ皿を覆い、アイソレータから無菌移送ポートを介してそれを取り去り、増殖促進のために培養器(インキュベータ)にぺトリ皿を搬送する。この煩雑な作業は、ほとんど毎日繰り返し行われるかもしれない。それが行われるとき、もしも、代表的な結果が予想されるならば、アイソレータの内側で正常な空気流パターンを妨げるのを回避するために、大きな注意が払われなければならない。
【0005】
オペレータは、動いている機械装置に極めて近接して彼らの手を置くことが要求されるから、グローブポートの大部分へのアクセスは、アイソレータの内部の充填設備が作動中でない時間に制限される。したがって、専門技術者の安全のために、この作業の間は、充填機は止められていなければならない。さらに、無菌アイソレータ内への増殖培養基の導入は、増殖培養基がアイソレータ内でこぼされ得るとともに、所望されない汚染の増殖に寄与するため、問題を含む。増殖培養基は、また、グローブが正常な調整をさせ且つ他の作業を行うのに使用され得るため、グローブに接触し且つアイソレータの他のエリアに転移され得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の主要な目的は、アイソレータ内からガスサンプルを収集し、次に微生物の増殖についてガスサンプルを検査するように、アイソレータの外部でサンプル容器内の培養基にそれを遠隔的に且つ自動的に露出する(さらす)ための、都合の良い方法および手段を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、新しいサンプル容器が供給され得るとともに、サンプル容器の進行中の露出を中断することなしに、露出されたサンプル容器が取り去られ得るようにして、サンプル容器内の培養基をガスサンプルに露出するための、高度に自動化された方法および手段を提供することにある。
【0008】
本発明のさらなる目的は、長期間の「無人の動作」のために設計され、コントローラ上でのプログラム周期への周期的な保守、および新しいサンプル容器を供給し且つ露出された容器を採集することのみを必要とする、方法および手段を提供することにある。
【0009】
本発明のさらなる目的は、サンプル容器を処理するための、供給される最初の新たな容器は、検査から取り去られる最初の露出される容器である、高度に自動化された方法および手段を提供することにある。
【0010】
本発明の付加的な目的は、システムの一部としてのアイソレータにおける、微粒子監視、および可燃性または爆発性ガスの濃度についての監視に都合の良い、プラットフォームを提供することにある。
【0011】
これらのおよび他の目的は、当業者には明白となるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、空気サンプリングシステムの分野に関し、より詳細には、微生物汚染の可能性を評価すべく、隔離された容器充填機から遠隔的に空気をサンプリングするために有用な自動空気サンプリングシステムに関する。
【0013】
自動化された遠隔微生物空気サンプリングのための方法およびシステムは、アイソレータの外側に配置されるエンクロージャを含む。アイソレータは、典型的には、アイソレータの内側に特に清潔または無菌の状態を必要とする、無菌の充填機または他の処理設備を収容している。インフィードサンプルレシーバは、ゲル培養基収容サンプル容器をエンクロージャ内に送る。アトリウムは、エンクロージャ内に配置され且つ容器をガスサンプルに露出する。遠隔サンプリング装置は、アイソレータからガスサンプルを受け入れ、それをアトリウムに送る。ロードアームは、エンクロージャ内に配置され、容器がエンクロージャに入るのを間欠的に許容し、且つ容器をアトリウムに移動させる。アウトフィードサンプルレシーバは、容器をエンクロージャの外へ送る。ユーザは、インフィードサンプルレシーバおよびアウトフィードサンプルレシーバを用いて、エンクロージャ内における容器の処理を中断することなく、空気サンプリングシステムに容器を提供し且つ空気サンプリングシステムから容器を取り去ることができる。システムは、空気サンプリングシステムに供給された最初の容器が、空気サンプリングシステムから取り去られる最初の露出された容器となることを可能とすべく、設計されている。連続する空気流は、サンプル容器が露出されているときに、そしてアトリウム内にサンプル容器が全くないときでさえも、サンプリングチューブを通って引き出される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1および図2を参照すれば、空気サンプリングシステム10は、カバー13と主ハウジング14の間にそれらの間の作業面16に沿って画定される、サンプリングおよびサンプル容器移送のためのエンクロージャ12を含む。空気サンプリングシステム10は、それに限定されるわけではないが、ゼラチン培養基を収容する不浸透性のぺトリ皿または寒天プレートを含む、サンプル容器18を、ガスサンプルに対して、移送し且つ露出すべく設計されている。一旦露出されると、サンプル容器18は、システムから取り去られ、ある時間保温培養され、次にガスサンプルの微生物空気品質を決定すべく評価され得る。典型的には、サンプル容器18は、(培養基を収容している)ベース部分20およびスライド可能で取り外し可能な蓋部分22を含む。
【0015】
インフィード(送込み)サンプル容器レシーバ24は、サンプリングエンクロージャ12に組み込まれ、且つエンクロージャ12に送り且つアトリウム66に移送すべく新たなサンプル容器18を収容する。他の形態、配置、および構成が可能であるけれども、インフィードサンプル容器レシーバ24は、動く部品を有しておらず、好ましい実施形態においては、エンクロージャ12に取り付けられ、あるいはエンクロージャ12と(より詳細にはカバー13とも)一体化されている。インフィードサンプル容器レシーバ24は、エンクロージャ12またはアトリウム66内におけるサンプル容器18の処理を中断することなく、付加的なサンプル容器18を受け入れるべく設計されている。
【0016】
インフィードサンプル容器レシーバ24は、サンプル容器18を収容するために鉛直方向に配向されている中空チューブまたは柱部分26を有する。入口開口28は、柱部分26の頂部を画定し、且つ新たなサンプル容器18を柱部分26に受け入れる。スロットすなわち側部開口30は、柱部分26の長さに沿って配置され、且つ柱部分26内に配置されたサンプル容器18への手によるアクセスを提供している。側部開口30は、エンクロージャ12内へ送られてきたサンプル容器18の下方に、手によるアクセスを許容する任意の指(ディジット)開口32を提供すべく、作業面16内に延びていても良い。出口開口34は、柱部分26の底部を画定し、且つインフィードサンプル容器レシーバ24からアトリウム66へサンプル容器18を送るために、エンクロージャ12に組み込まれている。
【0017】
それゆえ、サンプル容器18は、重力を介してエンクロージャ12内に供給される。しかしながら、本発明は、空気サンプリングシステム10内にサンプル容器18を重力を用いて配置するとしてここに記述されているのに対し、本発明から逸脱せずに同様の結果を達成すべく1つ以上のバイアス機構が設けられても良いことは、当業者には理解されるであろう。
【0018】
アウトフィード(送出し)サンプル容器レシーバ36は、エンクロージャ12に組み込まれており、且つエンクロージャ12から取り去られた露出サンプル容器18を収容する。他の形態、場所、および構成が可能であるけれども、アウトフィードサンプル容器レシーバ36は、作動部品を有しておらず、そしてエンクロージャ12に取り付けられ、またはエンクロージャ12と(より詳細にはカバー13と共に)一体化されている。アウトフィードサンプル容器レシーバ36は、付加的なサンプル容器18を受け入れるべく、そしてそれらのサンプル容器18が、エンクロージャ12またはアトリウム66内でサンプル容器18の処理を中断することなしに、アウトフィードサンプル容器レシーバ36から取り去られるべく、設計されている。さらに、インフィードサンプル容器レシーバ24およびアウトフィードサンプル容器レシーバ36は、インフィードサンプル容器レシーバ24に供給される最初のサンプル容器18が、アウトフィードサンプル容器レシーバ36から取り去られる最初の露出されたサンプル容器18となるように、設計されている。
【0019】
アウトフィードサンプル容器レシーバ36は、露出されたサンプル容器18を収容するための鉛直方向に配向された中空柱部分38を有する。入口開口40は、柱部分38の底部を画定し、且つ露出されたサンプル容器18をエンクロージャ12内のアトリウム66からアウトフィードサンプル容器レシーバ36へ送るために、エンクロージャ12に組み込まれている。スロットすなわち側部開口42は、柱部分38内に配置されたサンプル容器18への手によるアクセスを提供する柱部分38の長さに沿って配置される。側部開口42は、柱部分38内へ未だ送られていないサンプル容器18の下方に、手によるアクセスを許容する任意の指開口44を提供すべく、作業面16内に延びていても良い。出口開口46は、柱部分38の頂部を画定し、且つ柱部分38から露出されたサンプル容器18の取り去りを可能にする。
【0020】
図7Aから図7Mは、サンプル容器18の挿入、露出、および取り去りが行われるときに、エンクロージャ12内に収容された空気サンプリングシステム10の、作動構成要素の連続的な位置を示している。構成要素は、同時に、同一平面内に全ての機能をなすわけではなく、いくつかの構成要素については作業面16に垂直な方向に作動することに留意されたい。これらの連続的な位置は、図6のタイミングチャートに、グラフ的に示されている。図6のタイミングチャートによれば、機械技術における当業者は、サンプリングサイクルの間における構成要素および容器の所望の動作を達成すべく図示された、カム、フォロワ、シャフト、およびアームの適切な外形または構成によって、図3に示されるように、適切なカムシステム88を開発することができる。
【0021】
図2および図7Aから図7Mを参照すると、ロードアーム48は、エンクロージャ12内に、且つインフィードサンプル容器レシーバ24の入口開口28に近接して配置される。ロードアーム48は、エンクロージャ12内への新たなサンプル容器18の通路を制限し、且つエンクロージャ12内で、入口開口28の下方からアトリウム66の内側のサンプリングまたは露出位置50へサンプル容器18を移動させる、両方の動作を行う。
【0022】
ロードアーム上の前方面54は、ロードアーム48が延伸されたときに、サンプル容器を入口開口28の下方からサンプリングまたは露出位置50へ移動させる(図7B)。ロードアーム48は、ロードアーム48が、図7Aにおける位置から図7Bにおける位置へ、そして図7Cにおける位置に戻るべく移動しているときに、サンプル容器レシーバ24における次のサンプル容器18を支持する、サンプル保持面52を有する。このことは、ロードアーム48が、延伸位置(図7B)または収容位置と延伸位置の間の中間位置(図7C)にあるときに、サンプル容器18が入口開口28から出るのを防止する。ロードアーム48は、インフィード昇降装置58が延伸している間に(図7Dから図7K)、インフィード昇降装置58のまわりをロードアームが通ることを許容するための、昇降装置スロット56を有する。
【0023】
図2、図4、および図7Aから図7Mを参照すると、インフィード昇降装置58は、インフィードサンプル容器レシーバ24の入口開口28の下方に配置されている。インフィード昇降装置58は、収容位置にあるときに作業面16と同一平面となるように、作業面16に対して移動可能である(すなわち、上昇および下降させ得る)端部部分60を有する(図7Aから図7Cおよび図7M)。端部部分60は、ロードアーム48が中間位置にあり(図7D)、それゆえ最も下のサンプル容器18、およびその上のものを、サンプル保持面52から上昇させ、インフィードサンプル容器レシーバ24において最も下のサンプル容器18に係合すべく、上方に延伸する(図4)。端部部分60は、ロードアーム48が収容位置まで移動させられたときに、最も下のサンプル容器18、およびその上のものを、作業面16まで下降させる(図7Lから図7M)。
【0024】
図2、図4、および図7Aから図7Mを参照すると、カバーアーム62は、サンプリングまたは露出位置50に近接して配置され、且つサンプル容器18の蓋部分22に取り外し可能に固定された吸着エレメント64を有する(図7C)。一旦、蓋部分22に固定されると、カバーアーム62は、上昇させ且つ回転して、蓋部分22を持ち上げ、且つベース部分20を開く(図7D)。このことは、ベース部分20における培養基がガスサンプルに露出されるようになることを許容する。一旦、所望される時間の間の露出が完了されると、カバーアーム62は、回転し且つ降下して、吸着エレメント64は、それから蓋部分22を開放し、それゆえ蓋部分22を元の位置へ戻し、且つサンプル容器18のベース部分20を閉じる(図7Gから図7J)。
【0025】
図2、図7Aから図7M、および図5を参照すると、アトリウム66がサンプリングまたは露出位置50およびカバーアーム62に近接して配置されている。アトリウム66は、ベース部分20における培養基をガスサンプルに露出させる。アトリウム66は、ガスサンプルのための入口70、およびベース部分20に収容される培養基の上にガスサンプルを均一に分配すべく成形された面72を備える、カバー68を有する。カバー68は、鉛直に変位可能であり、露出期間の開始および終了にてベース部分20を覆い且つ覆いをとるべく、それぞれ降下させ且つ上昇させる(図7Dから図7G)。アトリウム66は、また、アトリウム66からのガスサンプルの流れを方向付けるためのチャネル(図示せず)を備えて作業面16内に配置されたベース74、およびガスサンプルを取り去るための出口76を有する。
【0026】
図2および図7Aから図7Mを参照すると、アンロードアーム78が、エンクロージャ12内に且つアトリウム66に近接して配置されている。アンロードアーム78は、アンロードアーム78が収容位置(図7I)から中間位置(図7J)へ回転するときに、露出されたサンプル容器18に係合する前方面80を有する。一旦、係合されると、アンロードアーム78は、アトリウム66から、およびアウトフィードサンプル容器レシーバ36の入口開口40に近接して、露出されたサンプル容器18を移動させて、延伸位置まで回転する(図7Kから図7L)。
【0027】
図1、図2、図4、および図7Aから図7Mを参照すると、アウトフィード昇降装置82は、アウトフィードサンプル容器レシーバ36の入口開口40の下方に配置されている。アウトフィード昇降装置82は、収容位置にあるときに(図7Aから図7Dおよび図7Iから図7M)作業面16と同一平面となるように作業面16に対して移動可能である(すなわち、上昇され且つ降下される)、端部部分84を有する。端部部分84は、ベース部分20(図2)に係合し、露出されたサンプル容器18をエンクロージャ12から取り去り、アウトフィードサンプル容器レシーバ36(図7Eから図7G)内へ移動すべく上方に延伸し(図4)、次に作業面16へ収容する(図7H)。
【0028】
図2および図4に最も良く見られるように、いくつかのラッチ86が配置され、且つアウトフィードサンプル容器レシーバ36の入口開口40の下または外側に位置決めされている。ラッチ86は、アウトフィード昇降装置82が延伸位置にあるときに、露出されたサンプル容器18がラッチ86を変位させ、且つラッチ86を過ぎてアウトフィードサンプル容器レシーバ36内へ進むのを許容すべく、反復的に上方向きに偏倚可能である(図5、図7Eから図7G)。一旦、露出されたサンプル容器18がラッチ86を過ぎて進むと、ラッチ86は、アウトフィードサンプル容器レシーバ36における露出されたサンプル容器18が設備カバー12内に戻るのを防止して、ラッチ86が非偏倚位置へ戻る。スプリング(図示せず)のような任意のバイアス手段が、ラッチ86をそれらの非偏倚位置に付勢するのに使用され得る。
【0029】
図2から図5を参照すると、機械的ハウジング14は、エンクロージャ12内に収容されている種々の作動エレメントを、タイミングを計り且つ作動させるためのカムシステム88を含む。カムシステム88における作動のタイミングは、各カムの特別な形状によって制御される。設備カバー12内に収容される各鉛直移動エレメントは、鉛直移動エレメントとそのそれぞれのカムとの間に組み込まれた、持上げアームを有する。エンクロージャ12内に収容された各水平移動エレメントは、水平移動エレメントとそれぞれのカムとの間に組み込まれた揺動アームを有する。
【0030】
カムシステム88は、カムシステム88に機械的エネルギーを供給するための、モータ90およびベルトシステム92を含む。インフィード昇降装置カム94、ロードアームカム96、カバー持上げカム98、カバー揺動カム100、アトリウムカム102、アンロードアームカム104、およびアウトフィード昇降装置カム106が、モータ90およびベルトシステム92によって駆動される回転可能なカム駆動シャフト108上に搭載されている。インフィード持上げアーム110、カバー持上げアーム112、アトリウム持上げアーム114、およびアウトフィード持上げアーム116が、持上げ旋回シャフト118上に旋回式に搭載されている。延長部材122および旋回アーム124を有するロード揺動アーム120、延長部材128および旋回アーム130を有するカバー揺動アーム126、ならびに延長部材134および旋回アーム136を有するアンロード揺動アーム132は、揺動旋回シャフト138上に旋回式に取り付けられている。
【0031】
ロードアーム48は、ロッド140を通してロード揺動アーム120の旋回アーム124に連結されている。ロード揺動アーム120上に旋回式に搭載されているカムフォロワ141は、モータ90がロードアームカム96を回転させるにつれて、ロード揺動アーム120が、延長部材122および旋回アーム124を通して、ロードアーム48を回転させるべく、ロッド140に作用するようにロードアームカム96に対してもたれかかっている。
【0032】
インフィード昇降装置58は、インフィード持上げアーム110の上に配置されている。インフィード持上げアーム110上に旋回式に搭載されたカムフォロワ141は、モータ90がインフィード昇降装置カム94を回転させるにつれて、インフィード持上げアーム110がインフィード昇降装置58を上昇させ且つ降下させるように、インフィード昇降装置カム94に対してもたれかかっている。
【0033】
カバーアーム62は、カバー持上げアーム112の上に配置され、ロッド142を通してカバー揺動アーム126の旋回アーム130に連結されている。カバー持上げアーム112上に旋回式に搭載されたカムフォロワ141は、モータ90がカバー揺動カム98を回転させるにつれて、カバー持上げアーム112がロッド142を通してカバーアーム62を上昇させ且つ降下させるように、カバー揺動カム98に対してもたれかかっている。カバー揺動アーム126上に旋回式に搭載されたカムフォロワ141は、モータ90がカバー揺動カム100を回転させるにつれて、カバー揺動アーム126が延長部材128および旋回アーム130を通してカバーアーム62を回転させるようにロッド142に作用し、カバー揺動カム100に対してもたれかかっている。
【0034】
アトリウム66は、アトリウム持上げアーム114上に配置されているロッド144に連結されている。アトリウム持上げアーム114上に旋回式に搭載されたカムフォロワ141は、モータ90がアトリウムカム102を回転させるにつれて、アトリウム持上げアーム114がロッド144を通してアトリウム66を上昇させ且つ降下させるように、アトリウムカム102に対してもたれかかっている。
【0035】
アンロードアーム78は、ロッド146を通してアンロード揺動アーム132の旋回アーム136に連結されている。アンロード揺動アーム132上に旋回式に搭載されたカムフォロワ141は、モータ90がアンロードアームカム104を回転させるにつれて、アンロード揺動アーム132が延長部材134および旋回アーム136を通してアンロードアーム78を回転させるようにロッド146に作用し、アンロードアームカム104に対してもたれかかっている。
【0036】
アウトフィード昇降装置82は、アウトフィード持上げアーム116上に配置されている。アウトフィード持上げアーム116上に旋回式に搭載されたカムフォロワ141は、モータ90がアウトフィード昇降装置カム106を回転させるにつれて、アウトフィード持上げアーム116がアウトフィード昇降装置82を上昇させ且つ降下させるように、アウトフィード昇降装置カム106に対してもたれかかっている。
【0037】
図3におけるカム143は、センサアレイ145を経由してプロセスコントローラ200にタイミング信号を与える。好ましくは、カム143は、複数の切欠部、溝、または孔を内部に有し、且つセンサアレイ145は、光電アレイ(photoelectric eye array)である。タイミング信号は、プロセスを制御するのに必要なカムシャフトの特定の位置を示している。これらの信号は、モータ90を停止させ、且つ予めプログラムされたマシンサイクルの間に真空持上げ真空バルブ174(図5)を制御するのに使用される。
【0038】
図5を参照すると、空気サンプリングシステム10は、微生物汚染についてのアイソレータ148の空気品質の検査を促進すべく自動化された遠隔微生物空気サンプリングシステムとして、長時間期間の間管理されずに機能させるべく設計されている。空気サンプリングシステム10は、アイソレータ148の外側に配置されたエンクロージャ12についてのガスサンプルを得るためのサンプル供給システム150を含む。サンプル供給システム150は、アイソレータ内の空気の流れを有意に中断させることなしに、ガスサンプルをアイソレータ148からアトリウム66へ分配すべく、アイソレータ148とエンクロージャ12との間に流れ連通して接続された、等速サンプリングホーンのような、遠隔サンプリング装置152を含む。
【0039】
サンプル供給システム150は、遠隔サンプリング装置152をアトリウム66の入口70に接続するバルブ156を有する、アトリウム管路154を含む。バルブ156は、管路154を通るガスの流れを制御するピンチバルブである。
【0040】
バルブ160を有する、バイパス管路158は、アトリウム66の上流の、アトリウム管路154を真空源162へ接続する。バイパス管路158は、露出されるべきサンプル容器18がないときに、遠隔サンプリング装置152からのガスサンプルがアトリウム66を迂回することを可能にする。バルブ160は、管路158を通るガスの流れを制御するピンチバルブである。
【0041】
アトリウム出口管路164は、バルブ166を有し、アトリウム66の出口76をバイパス管路158したがって真空源162に接続する。バルブ166は、管路164を通してガスの流れを制御するピンチバルブである。
【0042】
したがって、バルブ156および166が開き、且つバルブ160が閉じているとき、真空源162は、遠隔サンプリング装置152から、そして閉じられたアトリウム66を通して、ガスサンプルを取り出しまたは引き出す。逆に、バルブ156および166が閉じ、且つバルブ160が開いているとき、真空源162は、遠隔サンプリング装置152から、そしてバイパス管路158を通して、ガスサンプルを取り出す。このように、サンプル供給システム150は、アイソレータ148から一定のガスサンプル流を、且つアトリウム66に対しては間欠的なガスサンプル流を維持する。
【0043】
真空スイッチ168および流れ制御開口部170は、真空源162へのガスの流れを制御するためにバイパス管路158に沿って真空源162の上流に配置される。
【0044】
バルブ174を有する、カバー吸着管路172は、カバーアーム62の吸着エレメント64を真空源162へ接続する。バルブ174は、管路172を通るガスの流れを制御するソレノイドバルブである。カバー吸着管路172は、サンプル容器18の蓋部分22に吸着エレメント64を取り外し可能に係合するために、真空を提供する。
【0045】
空気サンプリングシステム10は、清浄空気を開および閉の空気ピンチバルブ156、160、および166に供給する清浄空気源178を有する、清浄空気供給システム176をさらに含む。第1の管路180は、清浄空気源178を空気ピンチバルブ156および166に、これらのバルブを開くためおよび閉じるために、接続している。第1の管路180を通る空気の流れは、そこに接続されたソレノイドバルブ182によって制御される。第2の管路184は、清浄空気源178を空気ピンチバルブ160に、このバルブを開き且つ閉じるために、接続している。第2の管路184を通る空気の流れは、そこに接続されたソレノイドバルブ186によって制御される。
【0046】
第3の管路188は、ソレノイドバルブ190、ニードルバルブ194および微生物保持空気フィルタ192を通過し、且つ清浄空気源178をエンクロージャ12に接続している。第3の管路188は、外部汚染がエンクロージャ12へ入るのを防止すべく、エンクロージャ12に正圧を提供する。ソレノイドバルブ190は、第3の管路188を通ってエンクロージャ12に入る空気の流れを制御する。空気フィルタ192は、清浄空気源178からエンクロージャ12へ通過し得る気中浮遊汚染物質を低減する0.2ミクロンのフィルタである。
【0047】
本発明は、エンクロージャ12内で正の空気圧を経由して隔離されているものとしてここに記述されているが、エンクロージャ12をさらに隔離すべく出口開口34および入口開口40についてシール(図示せず)が施されても良いことは、当業者には理解されるであろう。
【0048】
空気サンプリングシステム10は、アトリウム66の上流の遠隔サンプリング装置152と流れ連通して接続される、微粒子サンプラ196をさらに含んでいても良い。微粒子サンプラ196は、アトリウムの上流の微粒子物質のためにガスサンプルを受け入れ且つ分析する。
【0049】
空気サンプリングシステム10は、アトリウム66の下流の遠隔サンプリング装置152と流れ連通して接続される、下側爆発限界センサ(LEL)198をさらに含んでいても良い。LELセンサ198は、もしも必要ならば、爆発特性についてガスサンプルを受け入れ且つ分析する。
【0050】
図2および図5を参照すれば、プロセスコントローラ200がエンクロージャ12の外側上方に配置され、且つ作業面16と同一平面とされる。プロセスコントローラ200は、モータ90、真空スイッチ168、ならびに電子的信号ライン202を経由して、ソレノイドバルブ174、182、186および190を含む全空気サンプリングシステム10を、監視し且つ制御する。
【0051】
さらに、プロセスコントローラ200は、電子的信号ライン202を経由してアイソレータ148から情報を受信する。特に、プロセスコントローラ200は、アイソレータ148が滅菌ガスを用いて日常的に清浄化されるときのタイミングに関する情報を受信する。エンクロージャ12は、日常的に清浄化される必要もある。それゆえ、プロセスコントローラ200は、滅菌ガスをアイソレータ148から引き出し、開いたアトリウム66を経由してエンクロージャ12の内部を清浄化するためにエンクロージャ12内に引き込むべくプログラムされている。清浄化の間、エンクロージャ12、インフィードサンプル容器レシーバ24、またはアウトフィードサンプル容器レシーバ36内には、サンプル容器18は存在せず、エンクロージャ12をシールするために、インフィードおよびアウトフィードサンプルレシーバ24および36は、プラグ(図示せず)で閉じられている。プロセスコントローラ200は、米国カリフォルニア州デービス(Davis,California,U.S.A.)のZ World Engineeringより、商標PK2600として入手可能な、タッチスクリーンコントローラである。
【0052】
したがって、本発明は、アイソレータ148内からガスサンプルを収集し、次にガスサンプルを微生物培養について検査するように、遠隔にて且つ自動的にアイソレータの外側のサンプル容器内の培養基にそれを露出するための、都合の良い方法および手段を提供することがわかる。本発明は、また、新たなサンプル容器が供給され、且つサンプル容器の進行中の露出を中断させることなく露出されたサンプル容器を取り去ることができるように、ガスサンプルにサンプル容器18における培養基を露出するための、高度に自動化された方法および手段も提供する。本発明は、また、供給された最初の新たな容器18が、検査のために取り去ることが可能な最初の露出された容器18であるサンプル容器18を処理することが可能な方法および手段も提供する。本システムは、長期間の管理されない動作のために設計され、そしてコントローラ上でのプログラム周期への周期的な保守、および新しいサンプル容器を供給し且つ露出された容器を採集することのみを必要とする。
【0053】
したがって、本発明は、少なくともその述べられた目的の全てを達成するであろうことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の装置の側面図である。
【図2】本発明の装置の上面図である。
【図3】図1の線3−3上における本発明の装置の上面図である。
【図4】本発明の装置の一部断面側面図である。
【図5】アイソレータおよびその他の装置と共に使用される本発明の装置の概略図である。
【図6】本発明の装置の各部分の動きを詳細に示すタイミングチャートである。
【図7A】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7B】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7C】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7D】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7E】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7F】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7G】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7H】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7I】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7J】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7K】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7L】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【図7M】図6のタイミングチャートの結果として得られる動作を図示する、本発明の装置の連続的な部分断面上面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイソレータおよびサンプル容器と共に使用するための自動化された遠隔微生物空気サンプリングシステムであって、
アイソレータの外側に配置されるべく構成されたサンプリングエンクロージャと、
サンプル容器をガスサンプルに露出するために、サンプリングエンクロージャ内に配置されたアトリウムと、
少なくとも1つのサンプル容器を収容するためのインフィードサンプルレシーバであり、インフィードサンプルレシーバからアトリウムへサンプル容器を送るためにサンプリングエンクロージャに組み込まれた出口開口を含む、インフィードサンプルレシーバと、
アトリウムと流れ連通して接続されるとともに、アイソレータ内に配置されるべく、且つアイソレータからガスサンプルを受け入れ、それをアトリウムに送るべく構成された遠隔サンプリング装置と、
少なくとも一つの露出されたサンプル容器を収容するためのアウトフィードサンプルレシーバであり、アトリウムからアウトフィードサンプルレシーバへサンプル容器を送るためにサンプリングエンクロージャに組み込まれた入口開口を含む、アウトフィードサンプルレシーバと
を備える、遠隔微生物空気サンプリングシステム。
【請求項2】
インフィードサンプルレシーバおよびアウトフィードサンプルレシーバは、サンプリングエンクロージャ内におけるサンプル容器の処理を中断することなく、空気サンプリングシステムからサンプル容器を供給し且つ取り去るべく構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
インフィードサンプルレシーバおよびアウトフィードサンプルレシーバは、空気サンプリングシステムに供給された最初の容器が、空気サンプリングシステムから取り去られる最初の露出された容器となることを可能とすべく構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
インフィードサンプルレシーバは、出口開口および出口開口の上方に配置された入口開口を有する中空柱部分を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
アウトフィードサンプルレシーバは、入口開口および入口開口の上方に配置された出口開口を有する中空柱部分を含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
サンプリングエンクロージャ内で且つインフィードサンプルレシーバの入口開口に近接して配置されるロードアームをさらに備え、ロードアームは、ロードアームが中間位置にあるときにサンプル容器が入口開口を出ることを防止し、且つロードアームが収容位置にあるときにサンプル容器が入口開口を出ることを可能とするためのサンプル保持面と、ロードアームが延伸されたときにサンプル容器をアトリウムに移動させるための前方面とを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
インフィードサンプルレシーバにおける最も下方のサンプル容器を係合させるべく延伸するための端部部分を有するインフィード昇降装置をさらに備え、ロードアームは、インフィード昇降装置が延伸されている間に、ロードアームがインフィード昇降装置のまわりを通ることを許容するための昇降装置スロットを有する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
アトリウムがサンプル容器の内容をガスサンプルに露出することを可能とすべく、サンプル容器の蓋を取り除くためのカバーアームをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
アトリウムは、サンプル容器を覆うべく下げるために鉛直に変位可能なカバー部分を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
サンプリングエンクロージャ内で且つアトリウムに近接して配置されたアンロードアームをさらに備え、アンロードアームは、アンロードアームが延伸されているときに、アトリウムからアウトフィードサンプルレシーバの入口開口に近接した位置までサンプル容器を移動させるための前方面を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
露出されたサンプル容器が、ラッチおよびラッチを過ぎた通路をアウトフィードサンプルレシーバ内へ変位させることを許容し繰り返し可能に偏倚可能で、且つアウトフィードサンプルレシーバにおける露出されたサンプル容器が、サンプリングエンクロージャ内に通って戻るのを防止して非偏倚位置へ戻す、アウトフィードサンプルレシーバの入口開口の外側に配置される少なくとも1つのラッチをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
露出されたサンプル容器をサンプリングエンクロージャから取り出し、且つアウトフィードサンプルレシーバ内へ移動させるべく延伸するための端部部分を有する、アウトフィード昇降装置をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
アトリウムよりも上流のガスサンプルを受け入れ且つ分析するための遠隔サンプリング装置と流れ連通して接続された微粒子サンプラをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
アトリウムよりも下流のガスサンプルを受け入れ且つ分析するための遠隔サンプリング装置と流れ連通して接続された下側爆発限界センサをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
空気サンプリングシステムの作動部分に、機械力および適切なタイミングを提供するモータによって駆動されるカムシステムをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
サンプル容器と共に使用するための空気サンプリングシステムであって、
サンプリングエンクロージャと、
少なくとも1つのサンプル容器を収容するためのインフィードサンプルレシーバであり、インフィードサンプルレシーバからサンプリングエンクロージャへサンプル容器を送るためにサンプリングエンクロージャに組み込まれた出口開口を含む、インフィードサンプルレシーバと、
サンプル容器をガスサンプルに露出するために、サンプリングエンクロージャ内に配置されたアトリウムと、
少なくとも一つの露出されたサンプル容器を収容するためのアウトフィードサンプルレシーバであり、サンプリングエンクロージャからアウトフィードサンプルレシーバへサンプル容器を送るためにサンプリングエンクロージャに組み込まれた入口開口を含む、アウトフィードサンプルレシーバとを備え、
インフィードサンプルレシーバおよびアウトフィードサンプルレシーバは、サンプリングエンクロージャ内におけるサンプル容器の処理を中断することなく、空気サンプリングシステムからサンプル容器を供給し且つ取り去るべく構成されている、空気サンプリングシステム。
【請求項17】
インフィードサンプルレシーバおよびアウトフィードサンプルレシーバは、空気サンプリングシステムに供給された最初の容器が、空気サンプリングシステムから取り去られる最初の露出された容器となることを可能とすべく構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
インフィードサンプルレシーバは、鉛直方向に配向されたサンプル容器を収容するための中空柱部分と、少なくとも1つの新たなサンプル容器を受け入れるために柱の頂部を画定する入口開口と、柱内に配置されるサンプル容器に対する手によるアクセスを提供するために柱の長さに沿って配置される側部開口と、を有し、出口開口は、柱の底部を画定している、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
アウトフィードサンプルレシーバは、鉛直方向に配向されたサンプル容器を収容するための中空柱部分と、露出されたサンプル容器の取り去りのために柱の頂部を画定する出口開口と、柱内に配置されるサンプル容器に対する手によるアクセスを提供するために柱の長さに沿って配置される側部開口と、を有し、そして入口開口は、柱の底部を画定している、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
サンプリングエンクロージャは、カバーと主ハウジングとの間の作業面に沿って画定されている、請求項16に記載の装置。
【請求項21】
サンプル容器と共に使用するための空気サンプリングシステムであって、
エンクロージャと、
少なくとも1つのサンプル容器を収容するためのインフィードサンプルレシーバであり、インフィードサンプルレシーバからエンクロージャへサンプル容器を送るためにエンクロージャに組み込まれた入口開口を含む、インフィードサンプルレシーバと、
サンプル容器に空気サンプルを供給するために、エンクロージャ内に配置されたアトリウムと、
エンクロージャ内に且つインフィードサンプルレシーバの入口開口に近接して配置されるロードアームであり、ロードアームが中間位置にあるときにサンプル容器が入口開口を出ることを防止し、且つロードアームが収容位置にあるときにサンプル容器が入口開口を出ることを可能とするためのサンプル保持面と、ロードアームが延伸されたときにサンプル容器をアトリウムに移動させるための前方面とを含む、ロードアームと、
少なくとも一つの露出されたサンプル容器を収容するためのアウトフィードサンプルレシーバであり、エンクロージャからアウトフィードサンプルレシーバへサンプル容器を送るためにエンクロージャに組み込まれた入口開口を含む、アウトフィードサンプルレシーバと
を備える、空気サンプリングシステム。
【請求項22】
インフィードサンプルレシーバにおける最も下方のサンプル容器を係合させるべく延伸するための端部部分を有する、インフィード昇降装置をさらに備え、ロードアームは、インフィード昇降装置が延伸されている間に、ロードアームがインフィード昇降装置のまわりを通ることを許容するための昇降装置スロットを有する、請求項18に記載の装置。
【請求項23】
アイソレータと組み合わせる、自動化された遠隔微生物空気サンプリングシステムであって、
アイソレータの外側に組み込まれ且つ配置されたサンプリングエンクロージャと、
サンプル容器をアイソレータから引き出されたガスサンプルに露出するために、サンプリングエンクロージャ内に配置されたアトリウムと、
少なくとも1つのサンプル容器を収容するためのインフィードサンプルレシーバであり、インフィードサンプルレシーバからアトリウムへサンプル容器を送るためにサンプリングエンクロージャに組み込まれた出口開口を含む、インフィードサンプルレシーバと、
アトリウムと流れ連通して接続されるとともに、アイソレータ内に配置されるべく、且つアイソレータからガスサンプルを引き出し、それをアトリウムに送るべく構成されている、遠隔サンプリング装置と、
少なくとも一つの露出されたサンプル容器を収容するためのアウトフィードサンプルレシーバであり、アトリウムからアウトフィードサンプルレシーバへサンプル容器を送るためにサンプリングエンクロージャに組み込まれた入口開口を含む、アウトフィードサンプルレシーバと
を備える、遠隔微生物空気サンプリングシステム。
【請求項24】
サンプル容器をアイソレータからのガスサンプルに露出する方法であって、
サンプリングエンクロージャおよびエンクロージャ内に設置されたアトリウムを有する、空気サンプリングシステムを提供することと、
エンクロージャ内へサンプル容器を自動的に送ることと、
アトリウムを通してガスサンプルにサンプル容器を自動的に露出することと、
アイソレータ内からガスサンプルを遠隔的に収集し且つそれをアトリウムに送ることと、
露出されたサンプル容器をエンクロージャから外へ自動的に送ることと
を含む、方法。
【請求項25】
サンプル容器を空気サンプリングシステムに供給するステップと、サンプリングエンクロージャ内のサンプル容器の処理を中断することなく、空気サンプリングシステムから露出されたサンプル容器を取り去るステップとの各ステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
サンプル容器を空気サンプリングシステムに供給するステップと、空気サンプリングシステムから露出されたサンプル容器を取り去るステップとの各ステップをさらに含み、空気サンプリングシステムに供給される最初の容器は、空気サンプリングシステムから取り去られる最初の露出された容器である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
アイソレータからアトリウムを経由してサンプリングエンクロージャへ清浄化ガスを移送することによって、サンプリングエンクロージャを清浄化するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
アイソレータからの一定のガスサンプル流を維持するステップをさらに含み、ガスサンプルは間欠的にアトリウムへ流れる、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
アトリウムよりも上流で微粒子物体についてガスサンプルを検査するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
アトリウムよりも下流で下側爆発限界についてガスサンプルを検査するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項31】
重力を介してサンプル容器をエンクロージャ内に供給するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
モータ駆動されたカムシステムを介して、サンプル容器をエンクロージャ内へ、エンクロージャから外へ、およびエンクロージャの中で、自動的に移動させるステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
サンプル容器をガスサンプルに露出する方法であって、
サンプリングエンクロージャおよびエンクロージャ内に設置されたアトリウムを有する、空気サンプリングシステムを提供することと、
エンクロージャ内へサンプル容器を自動的に送ることと、
アトリウムを通してガスサンプルにサンプル容器を自動的に露出することと、
露出されたサンプル容器をエンクロージャから外へ自動的に送ることと、
サンプル容器を空気サンプリングシステムに供給し、且つエンクロージャ内のサンプル容器の処理を中断することなく空気サンプリングシステムから露出されたサンプル容器を取り去ることと
を含む、方法。
【請求項34】
サンプル容器をガスサンプルに露出する方法であって、
サンプリングエンクロージャおよびサンプリングエンクロージャ内に設置されたアトリウムを有する、空気サンプリングシステムを提供することと、
サンプリングエンクロージャ内へサンプル容器を自動的に送ることと、
アトリウムを通してガスサンプルにサンプル容器を自動的に露出することと、
露出されたサンプル容器をサンプリングエンクロージャから外へ自動的に送ることと、
サンプル容器を空気サンプリングシステムに供給し、且つ空気サンプリングシステムから露出されたサンプル容器を取り去ることと
を含み、空気サンプリングシステムに供給される最初の容器は、空気サンプリングシステムから取り去られる最初の露出された容器である、方法。
【請求項35】
微生物的にフィルタリングされた空気の連続的な浄化を介してサンプルエンクロージャ内における雰囲気を無菌に維持する、方法。
【請求項1】
アイソレータおよびサンプル容器と共に使用するための自動化された遠隔微生物空気サンプリングシステムであって、
アイソレータの外側に配置されるべく構成されたサンプリングエンクロージャと、
サンプル容器をガスサンプルに露出するために、サンプリングエンクロージャ内に配置されたアトリウムと、
少なくとも1つのサンプル容器を収容するためのインフィードサンプルレシーバであり、インフィードサンプルレシーバからアトリウムへサンプル容器を送るためにサンプリングエンクロージャに組み込まれた出口開口を含む、インフィードサンプルレシーバと、
アトリウムと流れ連通して接続されるとともに、アイソレータ内に配置されるべく、且つアイソレータからガスサンプルを受け入れ、それをアトリウムに送るべく構成された遠隔サンプリング装置と、
少なくとも一つの露出されたサンプル容器を収容するためのアウトフィードサンプルレシーバであり、アトリウムからアウトフィードサンプルレシーバへサンプル容器を送るためにサンプリングエンクロージャに組み込まれた入口開口を含む、アウトフィードサンプルレシーバと
を備える、遠隔微生物空気サンプリングシステム。
【請求項2】
インフィードサンプルレシーバおよびアウトフィードサンプルレシーバは、サンプリングエンクロージャ内におけるサンプル容器の処理を中断することなく、空気サンプリングシステムからサンプル容器を供給し且つ取り去るべく構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
インフィードサンプルレシーバおよびアウトフィードサンプルレシーバは、空気サンプリングシステムに供給された最初の容器が、空気サンプリングシステムから取り去られる最初の露出された容器となることを可能とすべく構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
インフィードサンプルレシーバは、出口開口および出口開口の上方に配置された入口開口を有する中空柱部分を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
アウトフィードサンプルレシーバは、入口開口および入口開口の上方に配置された出口開口を有する中空柱部分を含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
サンプリングエンクロージャ内で且つインフィードサンプルレシーバの入口開口に近接して配置されるロードアームをさらに備え、ロードアームは、ロードアームが中間位置にあるときにサンプル容器が入口開口を出ることを防止し、且つロードアームが収容位置にあるときにサンプル容器が入口開口を出ることを可能とするためのサンプル保持面と、ロードアームが延伸されたときにサンプル容器をアトリウムに移動させるための前方面とを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
インフィードサンプルレシーバにおける最も下方のサンプル容器を係合させるべく延伸するための端部部分を有するインフィード昇降装置をさらに備え、ロードアームは、インフィード昇降装置が延伸されている間に、ロードアームがインフィード昇降装置のまわりを通ることを許容するための昇降装置スロットを有する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
アトリウムがサンプル容器の内容をガスサンプルに露出することを可能とすべく、サンプル容器の蓋を取り除くためのカバーアームをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
アトリウムは、サンプル容器を覆うべく下げるために鉛直に変位可能なカバー部分を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
サンプリングエンクロージャ内で且つアトリウムに近接して配置されたアンロードアームをさらに備え、アンロードアームは、アンロードアームが延伸されているときに、アトリウムからアウトフィードサンプルレシーバの入口開口に近接した位置までサンプル容器を移動させるための前方面を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
露出されたサンプル容器が、ラッチおよびラッチを過ぎた通路をアウトフィードサンプルレシーバ内へ変位させることを許容し繰り返し可能に偏倚可能で、且つアウトフィードサンプルレシーバにおける露出されたサンプル容器が、サンプリングエンクロージャ内に通って戻るのを防止して非偏倚位置へ戻す、アウトフィードサンプルレシーバの入口開口の外側に配置される少なくとも1つのラッチをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
露出されたサンプル容器をサンプリングエンクロージャから取り出し、且つアウトフィードサンプルレシーバ内へ移動させるべく延伸するための端部部分を有する、アウトフィード昇降装置をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
アトリウムよりも上流のガスサンプルを受け入れ且つ分析するための遠隔サンプリング装置と流れ連通して接続された微粒子サンプラをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
アトリウムよりも下流のガスサンプルを受け入れ且つ分析するための遠隔サンプリング装置と流れ連通して接続された下側爆発限界センサをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
空気サンプリングシステムの作動部分に、機械力および適切なタイミングを提供するモータによって駆動されるカムシステムをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
サンプル容器と共に使用するための空気サンプリングシステムであって、
サンプリングエンクロージャと、
少なくとも1つのサンプル容器を収容するためのインフィードサンプルレシーバであり、インフィードサンプルレシーバからサンプリングエンクロージャへサンプル容器を送るためにサンプリングエンクロージャに組み込まれた出口開口を含む、インフィードサンプルレシーバと、
サンプル容器をガスサンプルに露出するために、サンプリングエンクロージャ内に配置されたアトリウムと、
少なくとも一つの露出されたサンプル容器を収容するためのアウトフィードサンプルレシーバであり、サンプリングエンクロージャからアウトフィードサンプルレシーバへサンプル容器を送るためにサンプリングエンクロージャに組み込まれた入口開口を含む、アウトフィードサンプルレシーバとを備え、
インフィードサンプルレシーバおよびアウトフィードサンプルレシーバは、サンプリングエンクロージャ内におけるサンプル容器の処理を中断することなく、空気サンプリングシステムからサンプル容器を供給し且つ取り去るべく構成されている、空気サンプリングシステム。
【請求項17】
インフィードサンプルレシーバおよびアウトフィードサンプルレシーバは、空気サンプリングシステムに供給された最初の容器が、空気サンプリングシステムから取り去られる最初の露出された容器となることを可能とすべく構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
インフィードサンプルレシーバは、鉛直方向に配向されたサンプル容器を収容するための中空柱部分と、少なくとも1つの新たなサンプル容器を受け入れるために柱の頂部を画定する入口開口と、柱内に配置されるサンプル容器に対する手によるアクセスを提供するために柱の長さに沿って配置される側部開口と、を有し、出口開口は、柱の底部を画定している、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
アウトフィードサンプルレシーバは、鉛直方向に配向されたサンプル容器を収容するための中空柱部分と、露出されたサンプル容器の取り去りのために柱の頂部を画定する出口開口と、柱内に配置されるサンプル容器に対する手によるアクセスを提供するために柱の長さに沿って配置される側部開口と、を有し、そして入口開口は、柱の底部を画定している、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
サンプリングエンクロージャは、カバーと主ハウジングとの間の作業面に沿って画定されている、請求項16に記載の装置。
【請求項21】
サンプル容器と共に使用するための空気サンプリングシステムであって、
エンクロージャと、
少なくとも1つのサンプル容器を収容するためのインフィードサンプルレシーバであり、インフィードサンプルレシーバからエンクロージャへサンプル容器を送るためにエンクロージャに組み込まれた入口開口を含む、インフィードサンプルレシーバと、
サンプル容器に空気サンプルを供給するために、エンクロージャ内に配置されたアトリウムと、
エンクロージャ内に且つインフィードサンプルレシーバの入口開口に近接して配置されるロードアームであり、ロードアームが中間位置にあるときにサンプル容器が入口開口を出ることを防止し、且つロードアームが収容位置にあるときにサンプル容器が入口開口を出ることを可能とするためのサンプル保持面と、ロードアームが延伸されたときにサンプル容器をアトリウムに移動させるための前方面とを含む、ロードアームと、
少なくとも一つの露出されたサンプル容器を収容するためのアウトフィードサンプルレシーバであり、エンクロージャからアウトフィードサンプルレシーバへサンプル容器を送るためにエンクロージャに組み込まれた入口開口を含む、アウトフィードサンプルレシーバと
を備える、空気サンプリングシステム。
【請求項22】
インフィードサンプルレシーバにおける最も下方のサンプル容器を係合させるべく延伸するための端部部分を有する、インフィード昇降装置をさらに備え、ロードアームは、インフィード昇降装置が延伸されている間に、ロードアームがインフィード昇降装置のまわりを通ることを許容するための昇降装置スロットを有する、請求項18に記載の装置。
【請求項23】
アイソレータと組み合わせる、自動化された遠隔微生物空気サンプリングシステムであって、
アイソレータの外側に組み込まれ且つ配置されたサンプリングエンクロージャと、
サンプル容器をアイソレータから引き出されたガスサンプルに露出するために、サンプリングエンクロージャ内に配置されたアトリウムと、
少なくとも1つのサンプル容器を収容するためのインフィードサンプルレシーバであり、インフィードサンプルレシーバからアトリウムへサンプル容器を送るためにサンプリングエンクロージャに組み込まれた出口開口を含む、インフィードサンプルレシーバと、
アトリウムと流れ連通して接続されるとともに、アイソレータ内に配置されるべく、且つアイソレータからガスサンプルを引き出し、それをアトリウムに送るべく構成されている、遠隔サンプリング装置と、
少なくとも一つの露出されたサンプル容器を収容するためのアウトフィードサンプルレシーバであり、アトリウムからアウトフィードサンプルレシーバへサンプル容器を送るためにサンプリングエンクロージャに組み込まれた入口開口を含む、アウトフィードサンプルレシーバと
を備える、遠隔微生物空気サンプリングシステム。
【請求項24】
サンプル容器をアイソレータからのガスサンプルに露出する方法であって、
サンプリングエンクロージャおよびエンクロージャ内に設置されたアトリウムを有する、空気サンプリングシステムを提供することと、
エンクロージャ内へサンプル容器を自動的に送ることと、
アトリウムを通してガスサンプルにサンプル容器を自動的に露出することと、
アイソレータ内からガスサンプルを遠隔的に収集し且つそれをアトリウムに送ることと、
露出されたサンプル容器をエンクロージャから外へ自動的に送ることと
を含む、方法。
【請求項25】
サンプル容器を空気サンプリングシステムに供給するステップと、サンプリングエンクロージャ内のサンプル容器の処理を中断することなく、空気サンプリングシステムから露出されたサンプル容器を取り去るステップとの各ステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
サンプル容器を空気サンプリングシステムに供給するステップと、空気サンプリングシステムから露出されたサンプル容器を取り去るステップとの各ステップをさらに含み、空気サンプリングシステムに供給される最初の容器は、空気サンプリングシステムから取り去られる最初の露出された容器である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
アイソレータからアトリウムを経由してサンプリングエンクロージャへ清浄化ガスを移送することによって、サンプリングエンクロージャを清浄化するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
アイソレータからの一定のガスサンプル流を維持するステップをさらに含み、ガスサンプルは間欠的にアトリウムへ流れる、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
アトリウムよりも上流で微粒子物体についてガスサンプルを検査するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
アトリウムよりも下流で下側爆発限界についてガスサンプルを検査するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項31】
重力を介してサンプル容器をエンクロージャ内に供給するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
モータ駆動されたカムシステムを介して、サンプル容器をエンクロージャ内へ、エンクロージャから外へ、およびエンクロージャの中で、自動的に移動させるステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
サンプル容器をガスサンプルに露出する方法であって、
サンプリングエンクロージャおよびエンクロージャ内に設置されたアトリウムを有する、空気サンプリングシステムを提供することと、
エンクロージャ内へサンプル容器を自動的に送ることと、
アトリウムを通してガスサンプルにサンプル容器を自動的に露出することと、
露出されたサンプル容器をエンクロージャから外へ自動的に送ることと、
サンプル容器を空気サンプリングシステムに供給し、且つエンクロージャ内のサンプル容器の処理を中断することなく空気サンプリングシステムから露出されたサンプル容器を取り去ることと
を含む、方法。
【請求項34】
サンプル容器をガスサンプルに露出する方法であって、
サンプリングエンクロージャおよびサンプリングエンクロージャ内に設置されたアトリウムを有する、空気サンプリングシステムを提供することと、
サンプリングエンクロージャ内へサンプル容器を自動的に送ることと、
アトリウムを通してガスサンプルにサンプル容器を自動的に露出することと、
露出されたサンプル容器をサンプリングエンクロージャから外へ自動的に送ることと、
サンプル容器を空気サンプリングシステムに供給し、且つ空気サンプリングシステムから露出されたサンプル容器を取り去ることと
を含み、空気サンプリングシステムに供給される最初の容器は、空気サンプリングシステムから取り去られる最初の露出された容器である、方法。
【請求項35】
微生物的にフィルタリングされた空気の連続的な浄化を介してサンプルエンクロージャ内における雰囲気を無菌に維持する、方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図7G】
【図7H】
【図7I】
【図7J】
【図7K】
【図7L】
【図7M】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図7G】
【図7H】
【図7I】
【図7J】
【図7K】
【図7L】
【図7M】
【公表番号】特表2006−522937(P2006−522937A)
【公表日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509400(P2006−509400)
【出願日】平成16年3月29日(2004.3.29)
【国際出願番号】PCT/US2004/009461
【国際公開番号】WO2004/088281
【国際公開日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願人】(504308442)ホスピラ・インコーポレイテツド (50)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年3月29日(2004.3.29)
【国際出願番号】PCT/US2004/009461
【国際公開番号】WO2004/088281
【国際公開日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願人】(504308442)ホスピラ・インコーポレイテツド (50)
【Fターム(参考)】
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