説明

自動改札機及び自動券売機

【課題】通勤定期券が期限切れになって使用された場合であっても、所定の要件の元で定期券の購入を促す文言を表示する自動改札機及び自動券売機を提供する。
【解決手段】利用者が翳したICカードを読取るICカード読取部31及び案内表示部32を備えた自動改札機30であって、前記ICカードがSF機能を有する定期券のとき、当該定期券の終了年月日が期限切れであるかを判定する期限切れ判定手段と、この期限切れ判定手段による判定の結果、期限切れの場合、さらに所定の要件を満たすか判定する要件判定手段と、定期券の購入を促す文言を設定する文言設定手段と、を備え、前記要件判定手段による判定の結果、所定の要件が満たされている場合には、当該定期券が期限切れであっても乗車料金を引き去る引去額及び引き去り後のチャージ残額と共に前記文言設定手段で設定された定期券の購入を促す文言を前記案内表示部に表示することを特徴とする自動改札機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、自動改札機及び自動券売機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、定期券は、自動券売機又は定期券発行機などにより発行される。自動券売機は、定期券の購入者が操作画面の案内に従って定期券購入情報を入力することにより定期券を発行する。定期券発行機は、駅係員が購入者から提示された定期券購入申込書に記載された内容に基づき操作画面の案内に従って定期券購入情報を入力することにより定期券(例えば、ICSFカードなどのICカード)を発行する。なお、使用履歴がある場合には、その情報を用いて定期券を発行する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、上記ICSFカードなどのICカードは、定期券として指定区間の使用に限らず、指定区間以外の区間で乗車した場合はチャージした金額で乗車料金の支払いが可能な複合券として利用できる。従って、期限切れ定期券を同一区間で使用した場合は、当該区間の通常乗車料金がチャージ残額から差し引かれることになる(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
なお、ICSFカードとは、SF(Stored fare :カードに運賃を貯めておく)により旅客の運送などに供するICカードをいう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000―331202号公報(第3頁、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来、自動改札機において、上述した複合券が使用された際、期限切れになる定期券の情報があれば、改札機で設定されている期間中(例えば、定期券の終了年月日の前後1週間など。)、定期券が期限切れである旨の文言を案内画面に表示している。しかしながら、定期券が期限切れになると、当該設定期間(1週間)が過ぎると、定期券が期限切れである旨の案内表示は行われないのが一般的である。特許文献1記載の発明は、定期券の期限切れではなく、定期券としての利用を終了した利用客に対してもSFカードの残額が入出場を許可できる範囲で定期券切れ案内を行っており、当該利用客に対しては適切な処理とは言い難い。そのため、定期券の終了年月日の前後設定期間が過ぎたら定期券が期限切れである旨の案内表示は行われないと解される。
【0007】
一方、学生が、通学に定期券を使用していても、夏休み等の休暇中には、学校に行かないため、定期券は期限切れのままとされる場合が多い。
【0008】
新学期からの定期券を購入するに際し、本来、鉄道事業者の制度としては、通学定期の購入の際には、係員による通学証明書の確認を受けることが必要であるが、業務効率のため、手持ちの定期券の開始日と購入しようとする定期券の終了日が、年度をまたがない場合には、自動券売機での発売を扱っている鉄道事業者がある。このような鉄道事業者であれば、休み明けに通学証明書の発行を受けて駅窓口に行く必要はなく、休み前に使用していた定期券の情報がICカードにあれば、休み中であっても、開始日の7日前から自動券売機での購入が可能であり、この時期であれば、混雑も少ない。
【0009】
ただし、この時期には、定期券が期限切れになってから日数が経過しており、上記、定期券が期限切れである旨の表示は、鉄道事業者の設定にもよるが、されなくなっており、新らしい定期券の購入が可能となっていても、利用者が気付かないという課題がある。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、夏休みなど、所定の条件の元で、期限切れ通学定期券を使用する利用者に新しい通学定期券の購入が可能であることを案内する自動改札機及び自動券売機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の自動改札機は、利用者が翳したICカードを読取るICカード読取部及び案内表示部を備えた自動改札機であって、前記ICカードがSF機能を有する定期券のとき、前記ICカードが前記ICカード読取部によって読み取られた際、当該定期券の終了年月日が期限切れであるかを判定する期限切れ判定手段と、利用者が当該ICカードを使用して乗車した乗車料金をSF機能としてのチャージ金額から引き去る引去手段と、この期限切れ判定手段による判定の結果、期限切れの場合、さらに所定の要件を満たすかを判定する要件判定手段と、定期券の購入を促す文言を設定する文言設定手段と、前記要件判定手段による判定の結果、所定の要件が満たされている場合には、当該定期券が期限切れであっても前記引去手段によって引き去られた引去額及び引き去った後のチャージ残額と共に、前記文言設定手段で設定された定期券の購入を促す文言を前記案内表示部に表示する案内表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項5記載の自動券売機は、利用者が挿入したICカードを読取るICカード読取部及び操作表示部を備えた自動券売機であって、前記ICカードがSF機能を有する定期券のとき、前記ICカードが前記ICカード読取部によって読み取られた際、当該定期券の終了年月日が期限切れであるかを判定する期限切れ判定手段と、利用者がSF機能としてのチャージ金額を入金する入金手段と、前記期限切れ判定手段による判定の結果、期限切れの場合、さらに所定の要件を満たすか判定する要件判定手段と、定期券の購入を促す文言を設定する文言設定手段と、を備え、前記要件判定手段による判定の結果、所定の要件が満たされている場合には、当該定期券が期限切れであっても前記入金手段により入金されたチャージ額及びチャージした後のチャージ残額と共に、前記文言設定手段で設定された定期券の購入を促す文言を前記操作表示部に表示することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施例に係る自動改札システムの一例
【図2】本実施例に係る期限切れ案内表示機能を有する自動改札機の処理フローチャートの一例
【図3】本実施例に係る定期券の期限切れの案内を自動改札機の案内表示部に表示した場合一例
【図4】本実施例に係る定期券の期限切れの案内を自動券売機の操作画面に表示した場合の一例
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施例1の自動改札システムは、自動券売機、定期券発行機及び自動改札機がLANで接続されており、当該自動券売機で当該実施例に係るICカードの発行、チャージ及び当該ICカードに係る定期券を発行することができる。また、定期券が期限切れになった後に当該ICカードを自動改札機で使用する場合、当該定期券情報が所定の要件を満たしている場合には、定期券が期限切れになった後であっても当該定期券が期限切れになっていることを当該自動改札機の案内表示部に表示する。
【0015】
実施例1は、期限切れ通学定期券を使用して乗車した場合の乗車料金の引去額及び当該乗車料金引去り後のチャージ残額表示と共に新しい定期券の購入案内表示を自動改札機の案内表示部に表示する場合の一例を示す。
【0016】
また、実施例2は、自動券売機でICカードに対するチャージが行われた際にチャージ額及びチャージ後のチャージ残額表示と共に新しい定期券の購入案内表示を自動券売機の操作表示部に行う。以下図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は、本発明の実施例に係る自動改札システムで、自動券売機10、定期券発行機20及び自動改札機30がLAN60を介して通信可能に接続される。なお、本実施例では、その他窓口処理機40及び上位装置50が当該LAN60に接続されて構成される。
【0018】
自動券売機10には、センサ11が配置されており、当該自動券売機10に接近した利用者(購入者)を検知する。利用者が検知されると操作表示部13が表示される。この操作表示部13の表示内容に従って、氏名、性別、年齢、乗車区間、乗車期間及び経路などを入力又は選択することにより、これら定期券情報が記録されたICカードTが発行される。なお、乗車期間のみを延長する場合には、現在使用しているICカードTを自動券売機に挿入することにより、当該ICカードに登録されている定期券情報が読み込まれて上記操作表示部13に表示されるため、特に記載内容に変更がなければ、乗車期間の入力又は選択するのみであり操作が簡単である。
【0019】
以上が一般的な定期券を発行する場合の手続きであるが、通学定期券を発行する場合は、通学証明書の発行を受けて提出する必要があり、上記自動券売機による通学定期券の発行は困難になる。しかしながら、一部鉄道事業では、年度をまたがず乗車期間を延長する場合など、所定の条件の場合には、通学証明書の発行を省略して運用する場合もあり、このような場合には、後述する本実施例に係る運用が可能になる。
【0020】
定期券発行機20は、駅係員が利用者から提示された定期券申込書に記載された内容に基づき定期券情報を入力することによりICカードTを発行する。定期券情報は、上述した自動券売機10で定期券を発行する場合と同様である。また、期間延長の場合には、当該ICカードに登録されている定期券情報が読み込まれて表示部23に表示された期間を操作部21又は操作表示部22から入力することによりる。期間延長を行うことができる。
【0021】
自動改札機30には、ICカード読取部31が設けられている。ICカードTを所持する利用者が当該ICカードTをICカード読取部31に翳すと、当該ICカードTは、ICカード読取部31によって読取られ、通行の可否が判定される。その際、チャージ残額(残額)が案内表示部32に表示される。また、通行の可否判定結果に基づいてゲート33a、33bが開閉駆動される。これら、一連の動作は自動改札機内部に配置されたCPU、メモリ、I/O(Input Output)などにより構成され制御部(図示しない)によって制御される。
【0022】
窓口処理機40は、係員操作部41、チャージ部42、客用表示部44及びICカードリーダライタ45などで構成され、駅係員によって操作される。
【0023】
上位装置50は、管轄する駅又は管轄するエリアに配置され、自動券売機10、定期券発行機20、自動改札機30及び窓口処理機40とLAN60を介して通信可能に接続される。なお、図示した例では、自動券売機、自動改札機などの装置が各1台LANに接続された場合を示しているが、駅の規模により駅に複数台設置されて運用されるのが一般的である。その場合には、当該LANにもこれらの装置が複数台接続され自動改札システムが構成される。
【0024】
また、この上位装置50は、図示しないセンター装置と接続される。上述したICカードの個人IDや乗車情報はこの上位装置を介してセンター装置に送信される。センター装置は、このIDに関連付けてセンター装置が管理する記憶装置に検索可能に保存される。
【0025】
本実施例では、このように構成された自動改札機において、所定の条件の元で期限切れ定期券を利用する利用者に定期券が期限切れになっていることを案内することができる自動改札機を提供する。以下、詳細に説明する。
【0026】
図2は、本実施例に係る期限切れ案内表示機能を有する自動改札機の処理フローチャートの一例である。この処理は、自動改札機の制御を行う上述した制御部(図示しない)によって行われる。利用者が所持するICカードTが定期券機能を有する複合券である場合、当該定期券情報にある終了年月日が当日年月日に対して過去日(定期券が期限切れ状態)であるか確認する(S01、期限切れ判定手段)。
【0027】
この確認の結果、期限切れの場合(S01のY)、定期券の券種を確認する(S02、券種判定手段)。
【0028】
この確認の結果、通学定期券の場合(S02の通勤)、定期券を発行した駅(発駅)が自社発行の定期券(発駅コードが自線の駅コード)であるか確認する(S03、自線判定手段)。
【0029】
この確認の結果、発駅が自線の駅コードである場合(S03のY)、当日の月日が下式(1)で示す、例えば夏休みの終了前7日間に該当する期間に含まれるか確認する(S04、期間判定手段)。
0825(8月25日)≦当日の月日≦0831(8月31日)・・・・・・・(1)
【0030】
この確認の結果、夏休みの終了前7日間に含まれる場合(S04のY)、定期券終了年月日の年が当日の年と同一であるか確認する(S05、年判定手段)。
【0031】
この確認の結果、定期券終了年月日が当日の年月日と一致する場合(S05のY)、定期券終了年月日の月が6(6月)又は7(7月)であるか確認する(S06、月判定手段)。
【0032】
この確認の結果、定期券終了年月日が6月又は7月の場合(S06のY)、自動改札機30の案内表示部(案内表示手段)32に、例えば、下記表示を行う。
引去額 XXX円
残 額 XXX円
定期券のご購入はおはやめに
【0033】
図3は、本実施例に係る定期券の期限切れの案内を自動改札機30の案内表示部32に表示した場合の一例である。ここで、「引去額」は、上述した期限切れ定期券を使用して乗車した場合の乗車費用で、この場合チャージされている金額から引去りされた金額(ここでは340円)である。
【0034】
「残額」は、当該乗車前にチャージされていた金額から、当該乗車金額(340円)が引去りされた残額である。
【0035】
「新学期の定期券のご購入はお早目に」の表示は、当該使用された期限切れの通学定期券から新しい通学定期券の購入を案内するための本実施例に係る案内表示である。「新学期」等の文言は、利用形態に応じて付与又は削除される場合があるのは言うに及ばない。なお、これら文言は文言設定手段によって設定される。
【0036】
上述した案内表示部32に対する表示例は、通学定期券が6月又は7月に期限切れとなったが、夏休みになったためにその後使用されず、8月25日から8月31日の間に使用された場合の自動改札機30の案内表示部32に対する表示例である。従来は、6月又は7月に期限切れになり、8月25日から8月31日の間に使用された場合は、期限切れになってから1週間以上経過しているため、通常は何の表示も行われず、当該定期券がSFカードとして使用され、チャージ金額が残っている場合は当該チャージ金額から乗車した区間の乗車料金が差し引かれ、その残額が表示されるのが一般的であった。本実施例では、期限切れになってから1週間以上経過している場合であっても上記要件に一致する場合は、チャージ金額から乗車料金を引去り、かつ、残額を表示すると共に、「定期券のご購入はお早めに」の文言を表示する。
【0037】
上記、ステップS04において、当日の月日が上記(1)式を満たさない場合(S04のN)、当日の月日が下式(2)で示す、例えば正月休みの終了前7日間に該当するか確認する(S08、期間判定手段)。
0101(1月1日)≦当日の月日≦0107(1月7日)・・・・・・・(2)
【0038】
この確認の結果、当日の年月日が正月休み終了前7日間に含まれる場合(S08のY)、定期券終了年月日の年が当日の年―1と一致するか確認する(S09、年判定手段)。
【0039】
この確認の結果、定期券終了年月日の年が当日の年―1と一致する場合(S09のY)、定期券終了年月日の月が、11(11月)又は12(12月)であるか確認する(S10、月判定手段)。
【0040】
この確認の結果、定期券終了年月日の月が11月又は12月に一致する場合(S10のY)、上記ステップS07に移行し、自動改札機30の案内表示部(案内表示手段)32に、例えば、下記表示を行う。
引去額 XXX円
残 額 XXX円
定期券のご購入はお早めに
【0041】
なお、上記「定期券のご購入はお早めに」の文言は要件に合わせて設定可能なことは上述した通りである。
【0042】
上述した案内表示部32対する表示例は、通学定期券が前年の11月又は12月に期限切れとなったが、冬休みになったためにその後使用されず、当年の1月1日から1月7日の間に使用された場合の自動改札機の案内表示部に対する表示例である。この場合も従来は、前年の11月又は12月に期限切れになり当年の1月1日から1月7日の間に使用された場合は、期限切れになってから1週間以上経過しているため、通常は何の表示も行われず、当該定期券がSFカードとして使用され、チャージ金額が残っている場合は当該チャージ金額から乗車した区間の正規料金が差し引かれ、その残額が表示されるのが一般的であった。本実施例では、期限切れになってから1週間以上経過している場合であっても上記要件に一致する場合は、チャージ金額から乗車料金を引去り、かつ、残額を表示すると共に、「定期券のご購入はお早めに」の文言を表示する。
【0043】
また、ステップS01で定期券終了年月日が期限切れでない場合(S01のN)、ステップS02で使用された定期券の券種が通勤定期券の場合(S02のN)及びステップS03で定期券を発行した駅(発駅)が、自社発行の定期券でない場合(S03のN)は、上述したステップS11で下記に示す従通りの案内表示が行われる。
引去額 XXX円
残 額 XXX円
ありがとうございました。
【0044】
また、ステップS05で定期券終了年月日の年が当日の年と一致しない場合(S05のN)及びステップS06で定期券の終了年月日の月が6(6月)又は7(7月)と一致しない場合も上述したステップS11で従来通りの案内表示を行う。
【0045】
さらに、ステップS08で当日の月日が正月休み終了前7日間に含まれない場合、ステップS09で定期券終了年月日の年が当日の年−1と一致する場合及び定期券終了年月日の月が11又は12と一致しない場合(S10のN)は、ステップS11で上述した従来の案内表示を行う。
【0046】
以上説明したように本実施例1によれば、夏休みなど、所定の条件の元で、期限切れ通学定期券を使用する利用者に新しい通学定期券の購入を案内する自動改札機を提供することができる。
【実施例2】
【0047】
図4は、本実施例に係る定期券の期限切れの案内を自動券売機10の操作表示部13に表示した場合の一例である。利用者が所持するICカードTが定期券機能を有する複合券であり、当該ICカードTにチャージする場合又はチャージ残額を確認するために、当該ICカードを自動券売機10に挿入してチャージ残額を確認することができる。図示した例は、例えば、2000円チャージした場合の一例である。
【0048】
この場合であっても、図2に示す期限切れ案内表示機能を有する自動改札機の処理フローチャートの基本的な処理はそのまま用いられるため、その異なる部分を説明する。なお、この自動券売機の処理は、自動改札機を制御する制御部同様、自動券売機の制御を行う制御部(図示しない)によって行われる。
【0049】
自動券売機では直接現金等を用いてチャージすることが可能だが、自動改札機では、当該現金を直接投入することによるチャージ機能を有さない。そのため、上述した2000円チャージした場合には、当該ICカードの定期券部分に関する下記(3)、(4)に示す処理の流れは自動改札機の処理と共通であるがステップS07(案内表示手段)及びS11(案内表示手段)の案内表示の内容が異なる。
【0050】
S01→S02→S03→S04→S05→S06→S07・・・・・・・・・(3)
S01→S02→S03→S04→S08→S09→S10→S07・・・・・(4)
すなわち、自動券売機に挿入されたICカードが期限切れ定期券の場合で上記(3)又は(4)のステップが処理される場合は、ステップS07の処理において下案内表示を行う。
チャージ額 2、000円
残 額 2、340円
* 新学期の定期券のご購入はお早めに。
【0051】
当駅の発売機で、定期券の開始日の7日前から
ご購入いただけます。
上記発売機は本実施例の自動券売機等を示している。
【0052】
また、図2のステップS11は、上記(3)又は(4)のステップが処理されない場合が該当し、このステップS11の処理において、下記案内表示を行う。なお、この案内表示は従来から行われている表示である。
チャージ額 2、000円
残額 2、340円
ありがとうございました。
【0053】
以上説明したように本発明の実施例によれば、所定の条件の元で、期限切れ通学定期券を利用する利用者がICカードにチャージを行う際、当該チャージ額の表示及び当該チャージされた後のチャージ残額を表示すると共に、新しい通学定期券の購入が可能になっていることを案内することができる自動券売機を提供することができる。
【符号の説明】
【0054】
T ICカード(定期券)
10 自動券売機
11 センサ
13 操作表示部
20 定期券発行機
21 操作部
22 操作表示部
23 表示部
30 自動改札機
31 ICカード読取部
32 案内表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が翳したICカードを読取るICカード読取部及び案内表示部を備えた自動改札機であって、
前記ICカードがSF機能を有する定期券のとき、前記ICカードが前記ICカード読取部によって読み取られた際、当該定期券の終了年月日が期限切れであるかを判定する期限切れ判定手段と、
利用者が当該ICカードを使用して乗車した乗車料金をSF機能としてのチャージ金額から引き去る引去手段と、
この期限切れ判定手段による判定の結果、期限切れの場合、さらに所定の要件を満たすかを判定する要件判定手段と、
定期券の購入を促す文言を設定する文言設定手段と、
前記要件判定手段による判定の結果、所定の要件が満たされている場合には、当該定期券が期限切れであっても前記引去手段によって引き去られた引去額及び引き去った後のチャージ残額と共に、前記文言設定手段で設定された定期券の購入を促す文言を前記案内表示部に表示する案内表示手段と、
を備えたことを特徴とする自動改札機。
【請求項2】
前記要件判定手段は、
前記定期券の券種を判定する券種判定手段を備え、
この券種判定手段による判定の結果、通学定期券の場合には、当該定期券が期限切れであっても前記引去手段によって引き去られた引去額及び引き去った後のチャージ残額と共に、前記文言設定手段で設定された定期券の購入を促す文言を前記案内表示部に表示することを特徴とする請求項1記載の自動改札機。
【請求項3】
前記要件判定手段はさらに、
前記券種判定手段と、
当該定期券の発行駅が自線であるかを判定する自線判定手段と、
を備え、前記券種判定手段による判定の結果通学定期券であり、かつ、前記自線判定手段による判定の結果、自線である場合には、当該定期券が期限切れであっても前記引去手段によって引き去られた引去額及び引き去った後のチャージ残額と共に、前記文言設定手段で設定された定期券の購入を促す文言を前記案内表示部に表示することを特徴とする請求項1乃至請求項2記載の自動改札機。
【請求項4】
前記要件判定手段はさらにまた、
前記券種判定手段と、
前記自線判定手段と、
当日の月日が特定の期間内であるかを判定する期間判定手段と、
定期券終了年月日の年が当年又は前年であるかを判定する年判定手段と、
定期券終了年月日の月が特定の月であるかを判定する月判定手段と、
を備え、前記券種判定手段による判定の結果通学定期券であり、かつ、前記自線判定手段による判定の結果自線であり、前記期間判定手段による判定の結果、当日が事前に設定された特定の期間内であり、かつ、前記年判定手段による判定の結果設定された年であり、かつ、前記月判定手段による判定の結果設定された特定の月に該当する場合に、当該定期券が期限切れであっても前記引去手段によって引去額及び引き去った後のチャージ残額と共に、前記文言設定手段で設定された定期券の購入を促す文言を前記案内表示部に表示することを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の自動改札機。
【請求項5】
利用者が挿入したICカードを読取るICカード読取部及び操作表示部を備えた自動券売機であって、
前記ICカードがSF機能を有する定期券のとき、前記ICカードが前記ICカード読取部によって読み取られた際、当該定期券の終了年月日が期限切れであるかを判定する期限切れ判定手段と、
利用者がSF機能としてのチャージ金額を入金する入金手段と、
前記期限切れ判定手段による判定の結果、期限切れの場合、さらに所定の要件を満たすか判定する要件判定手段と、
定期券の購入を促す文言を設定する文言設定手段と、
を備え、前記要件判定手段による判定の結果、所定の要件が満たされている場合には、当該定期券が期限切れであっても前記入金手段により入金されたチャージ額及びチャージした後のチャージ残額と共に、前記文言設定手段で設定された定期券の購入を促す文言を前記操作表示部に表示することを特徴とする自動券売機。
【請求項6】
前記要件判定手段は、
前記定期券の券種を判定する券種判定手段と、
当該定期券の発行駅が自線であるかを判定する自線判定手段と、
当日の月日が特定の期間内であるかを判定する期間判定手段と、
定期券終了年月日の年が当年又は前年であるかを判定する年判定手段と、
定期券終了年月日の月が特定の月であるかを判定する月判定手段と、
を備え、前記券種判定手段による判定の結果通学定期券であり、かつ、前記自線判定手段による判定の結果自線であり、前記期間判定手段による判定の結果、当日が事前に設定された特定の期間内であり、かつ、前記年判定手段による判定の結果設定された年であり、かつ、前記月判定手段による判定の結果設定された特定の月に該当する場合に、当該定期券が期限切れであっても前記入金手段により入金されたチャージ額及びチャージした後のチャージ残額と共に、前記文言設定手段で設定された定期券の購入を促す文言を前記操作表示部に表示することを特徴とする請求項5記載の自動券売機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−221252(P2012−221252A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−86704(P2011−86704)
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】