説明

自動散布機用のマニホールド

自動散布機(10)内で用いるためのマニホールドアセンブリ(12)が開示される。マニホールドアセンブリ(12)は、洗浄液のための通路(112)、通気が必要な場合は通気のための通路(114)、および排水流体のための通路(116)を提供する。これらはさらにモータ(52)のためのマウント(98)およびポンプチェンバー(78)も提供する。さらにマニホールドアセンブリ(12)内には、流れが適切な方向となることを確保するチェックバルブ(120、129、133)も保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は浴室もしくはシャワー室などのエリアに自動的に散布するための装置に関する。より詳細には本発明はこのような装置と共に用いるためのマニホールド構造に関する。
【背景技術】
【0002】
あるエリアを散布するために開発されている多数のデバイスが存在する。例えば合衆国特許第7,021,494号は浴室の壁やシャワー室に洗浄溶液を自動的に散布するためのデバイスについて記載している。このデバイスは貯蔵容器から液体を汲み出し、回転タレット内に収容されるノズルを通して噴出すためのポンプを内蔵する。
【0003】
ポンプをその供給源とアウトレットに取付けて接続するため、適当な通気を可能にするため、望ましくない逆流を回避するため、モータおよびポンプを収容し、ノズル回転システムに接続するためには様々な配管および接続が要求される。これらの全てはこれを取り巻くシャワー環境からデバイス内に水が漏れること、およびさまざまな内部接続で他の流体の漏れが発生することを回避しながら達成されなければならない。別個に形成し、組み立てなければならないパーツを多く要求することは、とりわけコンポーネントの製造コスト、デバイスを組み立てることと関連する人件費および品質管理のコスト(例えば、パーツ間のジョイントでの漏れのチェック)が増加するという点で、デバイスと関連するコストが増加する。
【0004】
合衆国特許第5,577,638号においては、底から注ぐ瓶容器が開示されており、この流出および通気はいくつかのバルブを収容するハウジングにより制御される。このアプローチは上述の問題のいくつかに取り組んでいるが、まだ製造するためにはいくぶん複雑であり(このためコストもかかり)、さらにモータもしくはポンプ装置は含まない(単に重力による流れが利用される)。
【0005】
合衆国特許第3,386,472号は、ガスクロマトグラフィで用いるための様々なインレットおよびバルブを収容する一種のクラムシェル型の構造の使用を示す。しかしながら、ここでもモータもしくはポンプ装置をどのように収容するかについては教示しない。
【0006】
従って当分野においては、モータもしくはポンプ装置を収容する自動散布機の内部のために改良されたアセンブリ構造に対する要求が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は自動散布機内で用いるのに適するマニホールドアセンブリを提供する。このタイプの散布機は流体(例えば洗浄液)を貯蔵容器から噴射ノズルへと供給する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
マニホールドアセンブリは、流体インレット管と流体アウトレット管とを有するハウジング、およびハウジングによって支持され、ポンプに動作可能に接続するのに適したモータとを有する。最も好ましい形態においては、ハウジングはさらに空気インレットと空気アウトレットを有する。
【0009】
他の実施形態においては、ハウジングはモータを支持するためのスタンドを有し、マニホールドアセンブリ内に、流体インレット管と流体アウトレット管の両方に接続したポンプがあり、ポンプはモータに動作可能に接続することができ、マニホールドアセンブリ内にはチェックバルブも配置される。
【0010】
こうして、単一のマニホールドアセンブリにて、そのような散布機の主要な動作コンポーネントを接続するための集中化した一体構造を提供することができる。さらに幾つかの散布機においては、貯蔵容器付近に溜まる流体に対する追加の排水管を提供することが好ましい。この場合もこの単一構造はこれを収容することもできる。排水流体をこのマニホールドアセンブリを通じて、流体インレット管も流体アウトレット管も通ることなく運ぶための排水管を提供することもできる。
【0011】
他の形態においては、ハウジングは互いに結合した第一のハウジング部と第二のハウジング部とを含む。さらに第一のハウジング部と第二のハウジング部との間に挟まれたガスケットがあり、ポンプチェンバーは第一のハウジング部と第二のハウジング部の少なくとも一つ内に一体化して形成される。
【0012】
ハウジング部を接続するために様々な手段を用いることができる。例えば、これらは誘導溶接および/または超音波溶接によって互いに溶接することもできる。代わりにこれらは互いにネジ止めしたり、ボルトで留めたり、互いにクリップしたりすることもできる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の様々な実施形態は様々な重要な利益を提供する。例えばこれらは自動散布機の機能を達成するために要求されるパーツの数を低減し、組立のコストと複雑さを低減し、漏れの危険性を低減し、よりコンパクトな設計を使用する機会を提供する。
【0014】
本発明の様々な実施形態のこれらおよび他の長所は以下の説明および図面から明白となろう。勿論、以下は好ましい実施形態に過ぎない。本発明の範囲をより完全に理解するためにはクレームに目を向けるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明を組み込む自動散布機の正面右斜視図である。
【図2】この平面図である。
【図3】この部分分解図である。
【図4】この一部のさらなる分解図である。
【図5】このマニホールド部分の後面上部斜視図である。
【図6】図5に示されるマニホールドの分解した形式での正面上部斜視図である。
【図7】図5に示されるマニホールドの下部分解図である。
【図8】図1の線8−8に沿って切断した断面図である。
【図9】他のマニホールドの分解図である。
【図10】もう一つの他のマニホールドの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
関連出願の相互参照
適用なし。
【0017】
連邦政府によって委託された研究開発
適用なし。
【0018】
最初に図1から3を参照し、マニホールド12を有する自動散布機10が示される。このマニホールドは洗浄流体を貯蔵容器から散布機のノズルに供給するのを容易にする。
【0019】
このマニホールドの特徴の他は、好ましい自動散布機10の多くの部分は、ここにあたかも完全に説明されているかのように参照のために組み込まれる米国特許第7,021,494号の散布機と類似する。
【0020】
自動散布機10はハンガー16に結合した主部14を含む。ハンガー16は任意の形態を取ることができるが、ここでは、散布機の主部14から延びるブラケット20に固定されたサポート18を有するものとして示す。さらにハンガー16の上端には湾曲したフック22が形成され、自動散布機10を吊すことが可能にされる。いずれにしても、ハンガーの目的は散布機をシャワーのパイプ等(図示せず)に固定することにある。一つの形態においては、散布機の主部14から後向に延びる散布機の脚24があり、これをシャワーの室に立て掛けることで、自動散布機10に動作の際の付加的な安定性が提供される。
【0021】
散布機の主部14は、全体として散布機の主部14を形成するように結合する上側散布機主部44と下側散布機主部46とを含む。上側散布機主部44は、ウエル28を規定する上側フランジ26を含む。貯蔵容器30、例えばボトル(図1に破線にて示される)は、逆さにされ、ウエル28内に入れられる。図1、2、および8に見られるように、貫通柱32が貯蔵容器インターフェースアセンブリ33から上方に延び、貯蔵容器30へと入り、最終的には洗浄流体34を下部ノズル36へと向ける。ノズル36は散布機の主部14の基部から延びる回転タレット38内に収容される。ノズルアセンブリは、示されるようであっても、あるいは他の単一のピースもしくは複数のピース構造を有しても良い。
【0022】
自動散布機10は散布機主部14の前面から突き出るボタン40を介して作動および調節される。例えば、自動散布機10は警告チャイムを与え、その後ある時間の遅延の後にタレット38が所定のもしくはユーザが選択した時間量だけ回転し、流体34がノズル36から放出される。
【0023】
次に図3、4および8に移り、下側散布機主部46はモータ52に電気を供給するための電源50(例えば、バッテリー)を収容する寸大きさである区画48を含む。カバー45によって電源50が区画48内に解放可能に固定され、水もしくは他の流体が区画48内に入るのを阻止する。モータ52には、好ましくは標準のAAもしくはAAAバッテリーで動作可能な直流電動機が用いられる。
【0024】
ギヤトレインが散布機の主部14内にタレット38を回転させ、ポンプ56を駆動させるための両方の目的で収容される(図4と8において最も良く示されている)。モータ52は、駆動ギヤー60に結合した駆動シャフト58を含む。ポンプギヤー62は駆動ギヤー60に隣接し、駆動ギヤー60と係合する駆動ギヤーティース(drive gear teeth)64を含む。ポンプギヤー62はさらにポンプギヤー62がピン67上で回転するポンプギヤー軸66を規定する。
【0025】
ポンプギヤー62は中間ギヤーティース68を含み、これは中間ギヤー69と係合して駆動し、中間ギヤー69は順次タレットギヤー70を駆動する。中間ギヤー69は、ポンプギヤー62の中間ギヤーティース68と係合するポンプギヤーティース71と、タレットギヤー70と係合して駆動するタレットギヤーティース73とを含む。中間ギヤー69は中間ギヤー軸77を規定する第二のピン75のまわりを回転する。
【0026】
タレットギヤー70はタレット柱72および結合ノズル36と係合し、動作の際にタレット38を回転させる。タレット柱72は、タレット38内に形成された係合アーム81と係合する一対のアーム79を有する。タレット柱72は、ノズルポート85のところでノズル36を受けるための中央開口部83をさらに含む。タレット柱72はマニホールド12と流体連通する。タレット柱72は開口部87を通じて部分的に下側散布機主部内46へと延びる。下側散布機主部46とタレットギヤー70との間には下側バルブシール89が挟まれる。タレット柱72はシールホルダ93内の開口部91を通って延長し、マニホールド12と隣接する上側バルブシール95と係合する。
【0027】
ポンプギヤー62に戻り、ポンプギヤー62はギヤー軸66から少しオフセットしている切込み部分74を含む(図8に断面図にて示されている)。ポンプギヤー62がギヤー軸66のまわりを回転すると切込み部分74はポンプ56と連通する。
【0028】
具体的にはポンプ56は、ピストン80が乗るポンプチェンバー78を含む。ポンプチェンバー78は好ましくは第二のハウジング部94内に一体的形成されるが、第一のハウジング部94または、第一のハウジング部92と第二のハウジング部94の組合せ(後に説明されるように)に形成してもよい。
【0029】
シール82は動作の際にピストン80の周囲から流体34が漏れるのを防止する。連結棒84は、一端でピストン80に枢軸的に結合し、他端でベアリング86を含む。ポンプギヤー62の切込み部分74はベアリング86の内側面88に沿って乗り、ポンプギヤー62のギヤー軸66のまわりの回転運動をピストン80のポンプチェンバー78内での本質的に直線的な運動に変更する。ピストン80のこの運動は流体34をポンプチェンバー78内に汲み込み、放出させる(後に説明する)。ポンプ56、駆動ギヤー60、ポンプギヤー62、中間ギヤー69、タレットギヤー70および他の駆動/ポンプコンポーネントは、好ましくはプラスチック、例えばナイロンから製造される。
【0030】
引き続き図4および8と、加えて図5から7を参照し、マニホールド12は、第一のハウジング部92と第二のハウジング部94とを有するハウジング90を含む。この好ましい実施形態においては、ハウジング90は二つの部分から製造され、これらの間に本質的に漏れのない密封が形成されるように結合される。しかしながら、ハウジング90は、製造の際にこの中に形成した適当な通路を有する連続体であってもよい。
【0031】
例えば、ハウジング90の複雑さに依存して、ハウジング90は、内部通路が製造の際に一般的に形成されるインベストメント鋳造法で製造してもよい。ハウジング90は、好ましくは複雑さと製造コストを最小限に抑えるために、二つもしくはそれ以上のパーツから製造される。加えて、後述するように、ハウジング90内には幾つかのコンポーネントが固定され、これによって製造の際もしくは交換/修理目的のための内部コンポーネントへのアクセスの便益が図られる。
【0032】
第二のハウジング部94は一体的に形成されたポンプチェンバー78とモータサポート96を含む。モータサポート96は、好ましくはモータ52を受け、安定化させるような大きさであるカラー98を含む。モータサポート96内には駆動シャフト用の開口部100が形成され、駆動シャフト58はこの中を通って延びギヤトレインを駆動する。モータサポート96は、制限しようとし、要求される配置であるモータ52とによって要求されるような多様な構成で製造してもよい。例えば、モータ52は、駆動シャフト58がポンプチェンバー78と本質的に平行となるように取付けもよい。
【0033】
モータサポート96は、本発明の範囲内の配置や構成であればいくらでも、モータ52を支持するために構成してもよい。加えてモータサポート96はここでは第二のハウジング部94の一部として示されているが、第一のハウジング部の一部として形成してもよく、あるいは第一のハウジング部92と第二のハウジング部94のなんらかの組合せによって形成してもよい。
【0034】
タレットカラー102は、例えば部分的にスタンドオフ104を通じて、受け穴106内へと延びる締め具(図示せず)で、第二のハウジング部94に結合するシールホルダ93に係合するために、第二のハウジング部94から延伸する。第二のハウジング部94は、ボタン40を監視し、自動散布機10を作動させるコントローラ110を受けるU字型のサポート108をさらに含む。
【0035】
ハウジング90は自動散布機10の様々な部分の間に流体34を導く複数の通路を含む。第一の通路112は流体34を貯蔵容器30からハウジング90を通じてその後周囲の表面(図示せず)へと到達する前に周囲の環境内へと放出されるノズル36へと最終的には導く。流体34が貯蔵容器30から移動したとき、第二の通路114は、周囲の環境からハウジング90を通って貯蔵容器30へと周囲の空気が運ばれるようにし、こうして貯蔵容器90内に真空が形成されるのが防止される。第三の通路116はウエル28と排水アウトレット118との間に流体連通を与え、貯蔵容器30を交換する際にウエル28内に溜まった余分な流体34をウエル28から周囲の環境内へと排出する。
【0036】
第一の通路112について、ウエル28内への貯蔵容器30(例えば、ボトル)の取り付けは、貯蔵容器インターフェースアセンブリ33内のバネを装着したチェックバルブ120を押して、流体34が流体インレット122で貫通柱32内へと流れることを可能にする。貯蔵容器インターフェースアセンブリ33は、図8において最も良く示されているように、好ましくは上側散布機主部44内に形成された受け穴35とネジ(図示せず)を介して上側撒布機主部44に結合する。
【0037】
流体34はチェックバルブ120を通過し、上側散布機主部44内に形成された流体チェンバー124へと流れる。流体34はその後第一のハウジング部92内に形成された第一の通路112の流体インレットポート126へと続く。第一のポンプチェックバルブ129は、流体34が貯蔵容器30の下流に流れることのみを可能にする第一のポンプバルブニードル128と第一のポンプバルブケース130とを含む。
【0038】
流体34はピストン80がポンプチェンバー78から部分的に引き抜かれると第一の通路112内へ引き込まれる。モータ52が引き続き駆動シャフト58を回転させると、ピストン80はポンプチェンバー78内の有効な容積を低減させ、このために流体34は、によって流体34が貯蔵容器30に上方に逆流することを阻止する第一のポンプバルブニードル128ために、第一の通路112から下方へと追いやられる。
【0039】
流体34は第二のハウジング部94内に形成された第一の通路112を通って第二のポンプバルブニードル132と第二のポンプバルブケース134とを有する第二のポンプチェックバルブ133へと向かう。流体34は次にポンプ56によって生成される圧力差によって第一の通路112を通ってフィルタアセンブリ135に向かい、その後流体アウトレットポート136へと向かう。流体アウトレットポート136はタレット柱72に結合している。流体34は中央開口部83を通ってその後ノズル36から放出される。
【0040】
第一の通路112は第一のハウジング部92内に形成された第一のチャネル138と第二のハウジング部94内に形成された交配第二のチャネル140を含む。オプションとして、第一の通路112は全てが一つのハウジング部内にあっても良い。第一のハウジング部92と第二のハウジング部94とを結合することは、第一のチャネル138と第二のチャネル140とは本質的に整列し、これによって第一の通路112の部分が規定される。第一の通路112は、好ましくは十分な量の流体34が貯蔵容器30から通路112を通ってノズルへと流れることを許容するような大きさである。
【0041】
第二の通路114について、流体34が貯蔵容器30から汲み出されると、周囲の空気が第二の通路114を通じて貯蔵容器30内へと引き込まれる。通気バルブアセンブリ142(図4に最も良く示される)は、通気バルブ144と、ダイヤフラム146と、下側Oリング148と、上側Oリング150とを含む。通気バルブアセンブリ142は周囲の空気が第二のハウジング部94内に形成された空気インレットポート141内に入り、第二の通路114を通って貯蔵容器30内へと移動することを可能にする。
【0042】
より具体的には、第一のハウジング部92は内部に形成された第三のチャネル152を含み、第二のハウジング部94は内部に一体的に形成された第四のチャネル154を含む。ここでも第一のハウジング部92と第二のハウジング部94とを結合することは、第二の通路114の部分を規定するために、第三のチャネル152と第四のチャネル154とを整列させる。周囲の空気が空気インレットポート141内に吸い込まれ、第二の通路114を通じて第一のハウジング部92から突き出ている空気アウトレットポート155へと向かう。この周囲の空気は次に上側散布機主部44内に形成された空気チェンバー156内へと向かい、貫通柱32内に形成された空気アウトレット158を介して貯蔵容器30内へと向かう。こうして自動散布機10から流体34が放出されると、適当な量の周囲の空気が貯蔵容器30内へと向けられる。
【0043】
第三の通路116について、ほぼ空になった貯蔵容器30を交換するとき、最初に少量の流体34がウエル28内に溜まることがあるが、しかしながら第三の通路116はウエル28と周囲の環境との間に流体34の通路を提供し、この余分な流体34が排出されることを可能にする。上側散布機主部44内に排水チェンバー160が形成され、第一のハウジング部92から突き出ている排水インレット162へと通じる。排水インレット162は、通路116は第一のハウジング部92と第二のハウジング部94内に、第一のハウジング部92内に形成された第五のチャネル164と第二のハウジング部94内に形成された第六の交配チャネル166とによって一体的に形成される第三の通路116へと導く。
【0044】
第一の通路112および第二の通路114と同様に、第一のハウジング部92と第二のハウジング部94とを結合することは、第五のチャネル164と第六のチャネル116とを本質的に整列させ、これによって第三の通路116の部分を規定する。余分な流体34は第三の通路116を通って下方に第二のハウジング部94から突き出ている排水アウトレット118へと向かい、ここで自動散布機10から下側散布機主部46内に形成された排水孔(図示せず)を通って周囲の環境へと排出される。
【0045】
第一のハウジング部92および/あるいは第二のハウジング部94と一体的にマニホールド12の付属のコンポーネントが形成される。例えば第一のハウジング部92を貯蔵容器インターフェースアセンブリ33に直接に結合してもよく、代わりに貯蔵容器インターフェースアセンブリ33を第一のハウジング部92と一体的に形成してもよい。
【0046】
第一のハウジング部92と第二のハウジング部94とが結合したときに流体34が漏れるのを防止するため、第一のハウジング部92と第二のハウジング部94との間にガスケット170を取り付ける。ガスケット170は、第一の通路112、第二の通路114、および第三の通路116の周囲に第一のハウジング部92と第二のハウジング部94内に形成された係合グルーブ174内に、配置する複数のビーズ172を含む。
【0047】
特に図8を参照すると、ガスケット170は第一のハウジング部92と第二のハウジング部94との間に押し込まれて示される。ガスケット170のビーズ172がグルーブ174内に配置されて示され、これによって様々な通路112、114、116の間の密封が提供される。加えてガスケット170内に密封が第一の通路112の流体インレットポート126付近に提供され、これによって流体34が自動散布機10内を流れる際に漏れるのを防止する。ガスケット170は、好ましくは自動散布機10内で用いられる流体34のクレンザーに対して化学的に耐性であるエラストマー材、もしくは他の弾性材、例えばゴムおよびプラスチックから製造される。
【0048】
第一のハウジング部92と第二のハウジング部94とは、好ましくは(図5に最も鮮明に示されているように)一連の弾性のクリップ176とタブ178によって結合される。好ましい実施形態においては、クリップ176は第一のハウジング部92と一体的に形成され、タブは第二のハウジング部94と一体的に形成される。第一のハウジング部92と第二のハウジング部94とが結合されると、弾性のクリップ176はこれらがタブ178上に乗り上げるために、たわんで跳ね返りタブ178と解放可能に係合する。
【0049】
クリップ176およびタブ178は第一のハウジング部92か第二のハウジング部94の一方に配置しても、あるいは両方に配置しても良いことを意図する。加えて好ましくは一連のセルフタッピングネジ(図示せず)が、第一のハウジング部92と第二のハウジング部94とを締め付けるために用いられる。これらネジは第一のハウジング部92を貫通して形成された複数の取付け孔180内を延び、第二のハウジング部94内に形成された複数の受け穴182内へとはまり込む。だらに、ネジ、取付け孔180、および受け孔182の数、位置、および向きは様々な位置および構成に変更することが可能であり、それらも本発明の範囲内のままである。
【0050】
図9および10に移り、マニホールド12を密封および結合するための二つの代替の構造が示されている。図9について、第一のハウジング部292と第二のハウジング部294とを含む第一の代替のハウジング290が示される。ハウジング290は上述の実施形態と同様に、第一の通路112、第二の通路114、および第三の通路116を含む。しかしながら第一のハウジング部292と第二のハウジング部294はガスケット270を受ける凹部295を含む。
【0051】
ガスケット270は、この凹部295内に配置される一連の金属溶接部分217を含む。ハウジング290を形成するためには、第一のハウジング部292と第二のハウジング部294とが、第一のハウジング部292と第二のハウジング部294との係合により結合される。次にハウジング290に誘導溶接が施され、この際に金属溶接部分271が加熱され、第一のハウジング部292と第二のハウジング部294とが互いに溶け合い、様々な通路112、114、116の間に密封が形成される。
【0052】
第一のハウジング部292と第二のハウジング部294は、好ましくは、第一のハウジング部292と第二のハウジング部294との間の結合を形成するために、その流れ温度まで加熱することができる熱可塑性物質から製造される。代替として金属溶接部分271は除外してもよく、第一のハウジング部292と第二のハウジング部294とを結合するために、第一のハウジング部292と第二のハウジング部294は所望の密封部分に沿って超音波溶接することもできる。
【0053】
図10について、第一のハウジング部392と第二のハウジング部394とを有する第二の代替のハウジング390が示されている。ハウジング390は上述の二つの実施形態と同様に、第一の通路112と、第二の通路114と、第三の通路116とを含む。しかしながら第二のハウジング部394は、第二のハウジング部394のインタフェース面359から本質的に垂直に延びるネジ山393を第一の通路112、第二の通路114および第三の通路116の周辺に含む。ガスケット370はネジ山393の高さより厚みを有し、第一のハウジング部392と第二のハウジング部394との間に押し込まれる。
【0054】
さらに、第一のハウジング部392と第二のハウジング部394内に一連の取付け孔380および受け孔382が形成される。代替として第一のハウジング部392と第二のハウジング部394は弾性のクリップとタブ(図示せず)の組合せ、あるいはこれらのいくつかの組合せで結合してもよい。第一のハウジング部392と第二のハウジング部394は、好ましくは自動散布機10内で用いられる化学物質等に耐えるプラスチックで製造される。
【0055】
本発明の好ましい実施例がかなり詳細に説明された。これら好ましい実施形態に対する多くの変更およびバリエーションが当業者においては明白であり、これらも本発明の精神および範囲内に入るものである。
【0056】
例えば、ガスケットは図9に示されるように4つのパーツ、もしくは図7に示されるように1つのパーツではなく、これは二つのパーツであっても良い。さらに図7のアセンブリの右側のガスケット領域の断面の形状はO−リング形状であってもよく、図7のガスケットの左側のガスケット領域の断面の形状は楕円形状にすることもできる。こうすることで良好な密封を達成するために必要とされる圧縮力を低減させることができる。
【0057】
もう一つの代替としてこのようなデバイスと共に用いられる容器は通気を必要とされない折りたたみタイプでも良い。この場合はマニホールドを通じての通気路は必要とされない。
【0058】
従って本発明は説明された実施形態に限定されるものではない。本発明の全範囲を確定するためにはクレームが参照されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は自動散布機の様々な機能を確保するためのマニホールドを提供する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動散布機内で用いるのに適したマニホールドアセンブリであって、前記自動散布機は流体を貯蔵容器から散布機のノズルに供給するタイプであり、前記マニホールドアセンブリは、
流体インレット管と、流体アウトレット管と、ハウジングによって支持され、ポンプに動作可能に接続するのに適するモータと、を含むハウジングを備えることを特徴とするマニホールドアセンブリ。
【請求項2】
前記マニホールドアセンブリは、空気インレットと空気アウトレットとをさらに備える請求項1記載のマニホールドアセンブリ。
【請求項3】
前記ハウジングは前記モータを支持するためのスタンドを有する請求項1記載のマニホールドアセンブリ。
【請求項4】
前記流体インレット管と流体アウトレット管の両方に接続された前記マニホールドアセンブリ内に取付けられたポンプをさらに備える請求項1記載のマニホールドアセンブリ。
【請求項5】
前記ポンプは前記モータに動作可能に接続される請求項4記載のマニホールドアセンブリ。
【請求項6】
前記マニホールドアセンブリ内に配置されたチェックバルブをさらに備える請求項5記載のマニホールドアセンブリ。
【請求項7】
前記流体インレット管もしくは流体アウトレット管を通ることなく、前記マニホールドアセンブリ内を通じて、排水流体を運ぶための排水管をさらに備える請求項1記載のマニホールドアセンブリ。
【請求項8】
前記ハウジングは、互いに結合する第一のハウジング部と第二のハウジング部とを備える請求項1記載のマニホールドアセンブリ。
【請求項9】
前記第一のハウジング部と前記第二のハウジング部との間に挟まれたガスケットをさらに備える請求項8記載のマニホールドアセンブリ。
【請求項10】
前記第一のハウジング部あるいは前記第二のハウジング部の少なくとも一つ内に一体的に形成されたポンプチェンバーがある請求項8記載のマニホールドアセンブリ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公表番号】特表2012−510337(P2012−510337A)
【公表日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−539502(P2011−539502)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【国際出願番号】PCT/US2009/006336
【国際公開番号】WO2010/065105
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(500106743)エス.シー. ジョンソン アンド サン、インコーポレイテッド (168)
【Fターム(参考)】