説明

自動止水装置

【課題】簡単な構成によって確実な止水を可能とするとともに、装置全体を小型化し、かつ、水資源の無駄遣いをなくす自動止水装置を提供する。
【解決手段】自動止水装置1を、給水入口と給水排出口と流路を備えたケース10と、流路を開閉するためのバルブを備えたバルブ本体20と、ケース10に回動可能に支持されバルブ本体20が軸方向に動くのを阻止するためのフック30と、バルブ本体20を常時閉栓方向に付勢するためのスプリング60と、フック30をバルブ本体20と係合する方向に回動可能に付勢するためのスプリング70とで構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば浴槽等に取り付け、浴槽への給水が所定の水位に達した際にその給水を自動的に停止するための自動止水装置に関し、特に小型で安価、かつ、止水作動が確実な自動止水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
浴槽等に水道水あるいは給湯器からの湯水を給水する場合、自動止水装置を用いずに給水しようとすると、浴槽内の水位が所定の水位に達したかを時々監視しながら、所定の水位に近づいた後はその場で所定の水位に達するのを待って給水を止める必要があった。
また、例えば特許文献1には、給水手段との連結部を備え、さらに給水口を備えた筒状ケース体の内部に、給水を遮断する栓体と、該栓体の下方側の対向位置に浴槽水位を検知するためのフロートと、フロートの浮上範囲の上限を規制するストッパとを配置し、前記栓体は、上端に前記給水口と連通する給水孔を開閉する栓部と、栓部を給水孔から浮き上がった状態で保持する付勢部材付きの支持ロッドと、支持ロッドの下端に取り付けた第1マグネットとを備え、一方前記フロートには、前記ストッパにより浮上を規制された位置において前記第1マグネットを引き付け且つ栓部が給水孔を閉鎖するように栓体を押し下げるための第2マグネットとを備えた浴槽の自動止水装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−344148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述のように、自動止水装置を用いずに浴槽内の水位が所定の水位に達したかを時々監視しながら所定の水位に達したところで給水を止める場合、頻繁に水位を確認する必要があり煩わしいばかりでなく、監視を怠ると浴槽から溢れ出てしまう心配があり、水資源の無駄遣いに繋がり経済的ではなかった。
また、上記の自動止水装置は、給水孔から浮き上がった状態で保持された栓体を付勢部材、即ちスプリング力に抗してマグネットにより押し下げる必要があるため、安定した止水を期待しようとするとマグネット自体が大型化し、結果的に止水装置全体が大型化するとともに、液面の波打ちに対しフロートおよびマグネットが揺らぎ、安定した止水を行うことが難しいという課題を有していた。
【0005】
本発明の課題は、簡単な構成によって確実な止水を可能とするとともに、装置全体を小型化し、かつ、水資源の無駄遣いをなくす自動止水装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1の発明は、給水入口と給水排出口と該給水入口と該給水排出口をつなぐ流路を備えたケースと、前記ケース内に設けられ軸方向に摺動可能に支持されるとともに前記流路を開閉するためのバルブを備えたバルブ本体と、前記ケースに回動可能に支持されるとともに前記バルブ本体と係合し該バルブ本体が軸方向に動くのを阻止するためのフックと、前記バルブ本体を常時閉栓方向に付勢するためのスプリングと、前記フックを前記バルブ本体と係合する方向に回動可能に付勢するためのスプリングと、所定の水位に達したことを検出するフロートと、からなる自動止水装置であって、前記バルブ本体は前記ケースの給水路を開閉するバルブと、該ケースに軸方向に摺動可能に軸支されたバルブ軸と、前記フックと係合しバルブ本体が軸方向に摺動することを阻止するフック当接部とを有するとともに、前記フックは前記バルブ本体のフック当接部と係合可能なバルブ軸係合部と前記フロートが上昇し当接することで上昇方向の動きを回転方向の動きに変換するための当接部とを備え、前記フロートが上昇し前記フックの当接部に当接することで該フックが回転し、バルブ本体とフックの係合が解除されることでバルブが流路を閉栓し止水を可能とすることを特徴とする自動止水装置である。
【0007】
請求項2の発明は、前記ケースは筒状に形成され、前記バルブ本体および前記フックがケースの中心に対して一方に偏心して設けられていることを特徴とする請求項1記載の自動止水装置である。
【0008】
請求項3の発明は、前記ケースには、取り付け位置が調整可能な取り付けフックが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の自動止水装置である。
【0009】
請求項4の発明は、前記バルブ本体には、バルブ本体のバルブを開栓状態にセットするためのノブが形成されていることを特徴とする請求項1乃至3に記載の自動止水装置である。
【0010】
請求項5の発明は、前記バルブ本体のフック当接部または前記フックのバルブ軸係合部の少なくとも一方にはローラーが設けられ、該ローラーを介して両者が当接するようにしたことを特徴とする請求項1乃至4に記載の自動止水装置である。
【0011】
請求項6の発明は、前記フックの当接部は傾斜面で構成されたことを特徴とする請求項1乃至5に記載の自動止水装置である。
【0012】
請求項7の発明は、前記フックの当接部にはローラーが設けられたことを特徴とする請求項1乃至6に記載の自動止水装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ケースとバルブ本体とフックとフロートと、バルブ本体およびフックに設けられたスプリングとで構成したことにより、極めて簡単な構成でかつコンパクトに自動止水装置を提供することを可能とした。
また、閉栓時にはスプリングの押圧力で流路を閉栓するため、水位の変動や水面の波打ちに対しても確実な止水効果を発揮する。
また、バルブ本体およびフックがケースの中心に対して一方に偏心して設けられていることから、バルブ本体およびフックを更にコンパクトにケースにレイアウトすることができる。
また、ケースには取り付け位置が調整可能な固定用フックが設けられていることから、任意の高さに自動止水装置を取り付けることができる。
また、バルブ本体にはバルブを開栓状態にセットするためのノブが形成されていることから、ノブを引き上げるだけの簡単な操作でバルブを開栓状態にセットすることができる。
また、フック当接部またはバルブ軸係合部の少なくとも一方にはローラーが設けられ、該ローラーを介して両者が当接するようにしたことから、摩擦抵抗や摺動抵抗を低減させ更に装置全体をコンパクトにすることを可能とした。
また、前記フックの当接部にはローラーが設けられたことから、フロートとの当接がローラーを介して行われるため、更に摩擦抵抗や摺動抵抗を低減させフックの動きをより安定させることを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の自動止水装置の使用状態を説明するための斜視図である。
【図2】実施例1の自動止水装置の縦断面図である。
【図3】図2の矢印III方向からみた実施例1の自動止水装置の縦断面図である。
【図4】バルブ本体のフック当接部および前記フックのフック係合部と当接部にそれぞれローラーを設けた実施例2の要部縦断面図である。
【図5】実施例1および実施例2のケースに設けた取り付けフックを説明するための側面図である。
【図6】実施例1の自動止水装置の作動状態を示す説明図であって、図6(a)は水位が上昇しフロートがフックの傾斜部に接触した状態、図6(b)は更に水位が上昇しバルブ本体とフックとの係合が外れる直前の状態、図6(c)は水位が所定水位に達しバルブ本体とフックとの係合が外れバルブが流路を閉栓した状態をそれぞれ示す縦断面図である。
【図7】フックの回転軸をバルブ本体の軸心からオフセットさせて設けた実施例3の要部縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、簡単な構成によって確実な止水を可能とするとともに、装置全体を小型化し、かつ、水資源の無駄遣いをなくす自動止水装置を提供する課題を、ケースに配置したバルブ本体とフックとフロートと、バルブ本体を閉栓方向に付勢するためのスプリングと、フックをバルブ本体と係合する方向に付勢するためのスプリングとで構成することで解決した。
【実施例1】
【0016】
以下、本発明の自動止水装置の実施例1について説明する。
図1は、本発明装置を使用するために浴槽に取り付けた状態を説明するための斜視図であって、自動止水装置1は浴槽Aの側壁に引掛けた状態でホースBを用いて蛇口Cにつないで使用する。
【0017】
自動止水装置1は、図2及び図3に示すように、ケース10と、該ケース10内に設けられたバルブ本体20、フック30、フロート40及びバルブ本体20とフック30をそれぞれ一方向に付勢するためのスプリング60、スプリング70などから構成されている。
【0018】
ケース10は筒状に形成され、、上部ケース11と、中央ケース12及びフロートカバー13とで構成されている。
上部ケース11は、前記ホースBを接続するための給水入口11aが上方に突出形成され、そこから給水を可能としている。
また、中央ケース12は、後述するバルブ本体20による流路の開栓及び閉栓を可能とするためのバルブ座12a、及び給水入口11aから流入した水を浴槽内に排出するための給水排出口12b、バルブ本体20を支持するためのバルブ軸支持部12cが形成されるとともに、外周にはフック30がフロート40の上昇により回動した際の逃げ孔12e及びバルブ本体20のノブ21cが貫通する長円形のノブ孔12fが設けられている。
また、ノブ21cにはストッパ21eが中央ケース12の側壁に設けられた係合孔12gに係脱可能に設けられ、必要に応じストッパ21eを係合孔12gに係合させることで開栓状態を保持し連続給水を可能とするストッパである。
更に、フロートカバー13は、複数個の通水孔13aが形成された板状の部材で、中央ケース12内にフロート40を収納した状態で中央ケース12の下部を閉塞するよう設けられている。
そして、これら上部ケース11及び中央ケース12、フロートカバー13は、その内部に後述するフック30などを収納した状態でビスや接着剤などを利用して一体化し、ケース10を構成している。
【0019】
次に、ケース10及び該ケース10内に設けられているバルブ本体20、フック30などについて詳細に説明する。
バルブ本体20は、バルブ軸21及びその上部に設けられたバルブ22とから構成され、該バルブ22はビス23により、バルブ軸21に結合されている。また、バルブ軸21は前記中央ケース12のバルブ軸支持部12cにて、軸方向即ち上下方向に摺動可能に軸支され、かつ、該バルブ軸21は、上部ケース11との間に設けられたスプリング60により、 バルブ座12aに圧着し流路12dを閉塞するよう付勢されている。
また、バルブ軸21には、軸方向に対し直交する方向に支軸21bが貫通して形成され、その先に前記中央ケース12のノブ孔12fを貫通するようノブ21cが設けられている。
更に、下端にはフック当接部21aが形成されている。
【0020】
フック30は、上端が中央ケース12に取り付けられた支軸プレート30aに支軸30bにより回動可能に軸支されるとともに、スプリング70により図2の時計方向に付勢されている。
また、下部には、バルブ軸21のフック当接部21aと係脱可能なバルブ軸係合部30c、バルブ軸21に当接し回動を規制するフック係止部30d、及びフロート40との当接部30eが傾斜面として形成されている。
尚、支軸プレート30aは給水排出口12bとの仕切りも兼ねている。
【0021】
フロート40は、例えばピンポン玉のような内部が中空の球体からなる樹脂により形成され、フロートカバー13により中央ケース12内に収納され、給水時に水面が所定の水位に達するとフック30の当接部30eに当接し、フロート40の浮力によりフック30を回動させバルブ軸21のフック当接部21aとの係合を解除するよう構成されている。
【0022】
固定用フック50は図5に示すように、ほぼ逆L字状に形成された引掛けフック52と、その一面に形成された複数の高さ調整孔51、51とからなり、ケース10の外側面に設けられた複数の高さ調整ピン14,14と係脱可能とされ、高さ調整孔51と高さ調整ピン14とを任意に選択し係合することで、自動止水装置1を浴槽Aの所望の高さに調整し取り付けることを可能としている。
【0023】
以下、実施例1の自動止水装置1を浴槽Aに取り付けて給水する際の動作について、より詳細に説明する。
まず、図1及び図5に示すように、自動止水装置1が所望の高さに取り付けられるよう固定用フック50の高さ調整孔51とケース10の高さ調整ピン14と予め係合した状態で取り付けられ、この状態でホースBにより蛇口Cとケース10の給水入口11aとをつなぎ浴槽Aの側壁に引掛けフック52を引掛けた状態で使用する。
【0024】
次に、図2及び図3に示すようにバルブ本体20のノブ21cを指で摘まんでスプリング60の付勢力に抗して図の上方に持ち上げると、フック30がスプリング70の付勢力で時計方向に回動しフック係止部30dがバルブ軸21に当接し、フック当接部21aとバルブ軸係合部30cとが係合することでバルブ本体20は開栓状態にセットされた状態を保持する。
【0025】
この状態で給水を開始すると、水位が自動止水装置1に達するまでは変化はないが、水位が本止水装置1付近に達すると、図6(a)のように、自動止水装置1の下部が水に浸り、フロートカバー13の通水孔13aからケース10の内部に水が入りだしフロート40を押し上げ、フロート40はフック30の当接部30eに当接する。
更に水位が上昇し所望の水位に達すると、図6(b)のように、フロート40にかかる浮力によりフロート40はスプリング70の付勢力に抗してフック30を反時計方向に回転させ、やがてバルブ軸係合部30cとバルブ本体20のフック当接部21aとの係合が外れる。
すると、図6(c)のように、バルブ本体20はスプリング60の付勢力により図の下方に押され、バルブ22がバルブ座12aに当接し流路12dを閉栓し給水を停止する。
【0026】
以上のように、実施例1によれば、ケース10とバルブ本体20とフック30とフロート40と、バルブ本体20およびフック30に設けられたスプリング60,70とで構成したことにより、極めて簡単な構成でかつコンパクトに自動止水装置1を提供することを可能とした。
また、閉栓時にはスプリング60の押圧力及び水圧で流路を完全に閉栓するため、水位の変動や水面の波打ちに対しても確実な止水効果を発揮する。
また、バルブ本体20およびフック30がケースの中心に対して一方に偏心して設けられていることから、バルブ本体20およびフック30を更にコンパクトにケース10にレイアウトすることができる。
また、ケース10には取り付け位置が調整可能な固定用フック50が設けられていることから、任意の高さに自動止水装置1を取り付けることができる。
また、バルブ本体20にはバルブ22を開栓状態にセットするためのノブ21cが形成されていることから、ノブ21cを引き上げるだけの簡単な操作でバルブ22を開栓状態にセットすることができる。
また、ノブ21cは長円形のノブ孔12fにより、上下方向にスライドし得るものの、回転方向の動きが規制され、バルブ軸21の廻り止めとしても機能している。
また、フロートカバー13には複数の通水孔13aが設けられていることから、給水時はフロート40に対して水面の波よけ減衰孔として機能し、フロートの揺れを抑制し所定の水位で安定して閉栓を可能としている。
【0027】
次に、本発明を適用した自動止水装置1の実施例2について説明する。以下、上述した実施例1と実質的に共通する箇所については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図4に示す実施例2の自動止水装置1は、実施例1のバルブ本体20のフック当接部21a及びフック30のバルブ軸係合部30c、同じく当接部30eには、それぞれ回転可能なローラー21d、30f、30gが設けられ、フック当接部21aとバルブ軸係合部30cはローラー21d、30fを介して、また当接部30eとフロート40とがローラー30gを介して当接するよう構成されている。
【0028】
これにより、フック当接部21aとバルブ軸係合部30c、及び当接部30eとフロート40との接触がローラー21d、ローラー30f、ローラー30gを介して行われるため、摩擦抵抗や摺動抵抗を低減させ実施例1に比べてより安定した作動を可能とした。
また、摩擦抵抗や摺動抵抗が低減することで、フロートのより小さい浮力でも安定した止水動作が保障されるため、自動止水装置1をよりコンパクトにすることができる。
【0029】
次に、本発明を適用した自動止水装置1の実施例3について説明する。以下、上述した実施例1と実質的に共通する箇所については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図7に示す実施例3の自動止水装置1は、フック30の支軸30bを、バルブ軸21の中心から図の左方にオフセットさせて設けた。
【0030】
これにより、バルブ軸21がスプリング60により軸方向に付勢されると、フック30の支軸30bのオフセットによりフック30にはバルブ軸21と係合する方向に分力が作用し、バルブ軸21とフック30との係合状態がより安定して作用する。
【0031】
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
例えば、バルブ本体20のフック当接部21a及びフック30のバルブ軸係合部30c、同じく当接部30eに設けたローラー21d、ローラー30f、ローラー30gは、必ずしもすべてに設ける必要はなく、いずれか一箇所単独で設けてもよく、またはバルブ軸係合部30cと当接部30eのように二箇所に設けてもよい。
また、フロート40はフック30と当接した際に浮力によりフック30を回動させることができれば球体でなくてもよく、更に、フロート40の外周でかつ中央ケース12と接触する部分にはローラーを設けたり、フロート40自体をナイロンなどの摺動抵抗の小さい材料で形成してもよい。
更に、固定用フック50に代え吸盤とすれば、高さ調整ピン14や高さ調整孔51などが不要になり、装置全体を更に簡略化することができる。
【符号の説明】
1 自動止水装置
10 ケース
11 上部ケース
11a 給水入口
12 中央ケース
12a バルブ座
12b 給水排出口
12c バルブ軸支持部
12d 流路
12e 逃げ孔
12f ノブ孔
13 フロートカバー
13a 通水孔
14 高さ調整ピン
20 バルブ本体
21 バルブ軸
21a フック当接部
21b 支軸
21c ノブ
21d ローラー
22 バルブ
23 ビス
30 フック
30a 支軸プレート
30b 支軸
30c バルブ軸係合部
30d フック係止部
30e 当接部
30f ローラー
30g ローラー
40 フロート
50 固定用フック
51 高さ調整孔
52 引掛けフック
60 スプリング
70 スプリング
A 浴槽
B 蛇口
C 給水ホース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水入口と給水排出口と該給水入口と該給水排出口をつなぐ流路を備えたケースと、
前記ケース内に設けられ軸方向に摺動可能に支持されるとともに前記流路を開閉するためのバルブを備えたバルブ本体と、
前記ケースに回動可能に支持されるとともに前記バルブ本体と係合し該バルブ本体が軸方向に動くのを阻止するためのフックと、
前記バルブ本体を常時閉栓方向に付勢するためのスプリングと、
前記フックを前記バルブ本体と係合する方向に回動可能に付勢するためのスプリングと、
所定の水位に達したことを検出するフロートと、
からなる自動止水装置であって、
前記バルブ本体は前記ケースの給水路を開閉するバルブと、
該ケースに軸方向に摺動可能に軸支されたバルブ軸と、
前記フックと係合しバルブ本体が軸方向に摺動することを阻止するフック当接部とを有するとともに、
前記フックは前記バルブ本体のフック当接部と係合可能なバルブ軸係合部と前記フロートが上昇し当接することで上昇方向の動きを回転方向の動きに変換するための当接部とを備え、
前記フロートが上昇し前記フックの当接部に当接することで該フックが回転し、バルブ本体とフックの係合が解除されることでバルブが流路を閉栓し止水を可能とすることを特徴とする自動止水装置。
【請求項2】
前記ケースは筒状に形成され、前記バルブ本体および前記フックがケースの中心に対して一方に偏心して設けられていることを特徴とする請求項1記載の自動止水装置。
【請求項3】
前記ケースには、取り付け位置が調整可能な取り付けフックが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の自動止水装置。
【請求項4】
前記バルブ本体には、バルブ本体のバルブを開栓状態にセットするためのノブが形成されていることを特徴とする請求項1乃至3に記載の自動止水装置。
【請求項5】
前記バルブ本体のフック当接部または前記フックのバルブ軸係合部の少なくとも一方にはローラーが設けられ、該ローラーを介して両者が当接するようにしたことを特徴とする請求項1乃至4に記載の自動止水装置。
【請求項6】
前記フックの当接部は傾斜面で構成されたことを特徴とする請求項1乃至5に記載の自動止水装置。
【請求項7】
前記フックの当接部にはローラーが設けられたことを特徴とする請求項1乃至6に記載の自動止水装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−42043(P2012−42043A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−198281(P2010−198281)
【出願日】平成22年8月18日(2010.8.18)
【出願人】(510239222)
【Fターム(参考)】