説明

自動水栓装置

【課題】連通管自体を電波センサの電波の伝播通路として構成し、連通管に対する通水ホースの振動を抑制し、連通管内での電波の伝播における電波の減衰を抑制する自動水栓装置を提供する。
【解決手段】スパウト10と、通水ホース20と、開閉弁30と、電波センサ40と、スパウト10の基端部と電波センサ40とを繋ぐ導波管43と、電波センサ40を用いて開閉弁30を制御する制御部1Bとを備えた自動水栓装置1において、スパウト10の内周面と通水ホース20の外周面との間の空間が、電波の伝播通路として用いられ、支持部材60は、弾性を有する絶縁体からなり、支持部材60がスパウト10の内周面に当接し且つ挿通部に通水ホース20が挿通された状態で、スパウト10に対して通水ホース20を支持するように構成され、挿通部は、通水ホース20をスパウト10の内周面の中心位置から偏心した位置に支持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動水栓装置に関し、特に電波センサを用いて吐水・止水を自動的に行う自動水栓装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、使用者の手の存在を検知して吐水・止水を自動的に行う自動水栓装置が知られている。例えば、特許文献1に記載された自動水栓装置は、連通管(スパウト)と、開閉弁に連結された通水路(通水ホース)と、電波センサに連結された導波管と、電波センサの検知に基づいて開閉弁を制御する制御部を備えている。この装置では、電波センサは導波管を介して電波を吐水口から外部へ放射するようになっており、この導波管は、通水路と共にスパウト内に配置されている。
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の自動水栓装置は、スパウト内に導波管と通水路の双方を配置する構成であるので、スパウトが大型化してしまう。このため、デザインの自由度が低下するおそれがある。
【0004】
そこで、本願出願人は、導波管をスパウト内の全長にわたって配置するのではなく、スパウトの基端部に導波管の先端部分を挿入した構成の自動水栓装置を提案している(特願2011−069390号)。この場合、スパウトの内部空間が電波の伝播通路として用いられる。詳しくは、電波は、通水ホースの金属製の外周面とスパウトの金属製の内周面との間で反射しながら伝播する。したがって、この自動水栓装置では、スパウトのコンパクト化を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−144497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記提案に係る自動水栓装置のように、スパウトの内部空間を電波の伝播通路として用いると、外部振動(例えば、ウォータハンマ等)によりスパウト内で通水ホースが振動した場合に、この振動が使用者の手の動きと誤検知されるという問題があった。
【0007】
また、上記提案に係る自動水栓装置のように、スパウトの内部空間を電波の伝播通路として用いる場合、スパウトの長手方向に沿って伝播通路が一定に保持されないと、スパウト先端からの電波出力が装置毎に異なるおそれがある。その結果、使用者の手の検知範囲が装置毎に異なって、全装置に対して一定の検知性能品質を保持できないという問題があった。すなわち、スパウト内に通水ホースを単に挿入した場合には、スパウトの曲線部や直線部において通水ホースが蛇行して、スパウト内で通水ホースが偏ってしまう。このため、伝播通路を長手方向に沿って見たとき、一部の電波が遮られ減衰の原因となってしまう。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、連通管自体を電波センサの電波の伝播通路として構成した電波センサ式の自動水栓装置であって、連通管に対する通水ホースの振動を抑制し、且つ、連通管内での電波の伝播における電波の減衰を抑制することのできる自動水栓装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明の自動水栓装置は、取付面に取り付けられる連通管と、この連通管の内部に挿通された通水ホースと、この通水ホースの上流側に配置された開閉弁と、電波の送信手段及び受信手段を有する電波センサと、連通管の基端部と電波センサとを繋ぐ導波管と、電波センサを用いて人体検知を行って開閉弁を制御する制御部と、を備えた自動水栓装置において、連通管の内周面と通水ホースの外周面との間の空間が、電波の伝播通路として用いられ、連通管の長手方向に沿って複数配置され、連通管内で通水ホースを支持する複数の支持部材を更に備え、支持部材は、弾性を有する絶縁体からなり、通水ホースを挿通させるための挿通部を備え、支持部材が連通管の内周面に当接し且つ挿通部に通水ホースが挿通された状態で、連通管に対して通水ホースを支持するように構成され、挿通部は、通水ホースを連通管の内周面の中心位置から偏心した位置に支持するように構成されていることを特徴としている。
【0010】
このように構成された本発明の自動水栓装置は、連通管内において通水ホースを複数の支持部材によって支持するように構成しており、この支持部材を弾性材料で形成している。このため、支持部材は、通水ホースを連通管内で支持すると共に、開閉弁の閉止時に発生するウォータハンマ等による通水ホースの振動を低減して通水ホースと連通管の内周面との相対的な振動を減少させることができる。この支持部材の緩衝作用により、本発明では誤検知を防止することができる。
【0011】
また、本発明では、支持部材を絶縁体で形成しているため、連通管内を伝播する電波は、支持部材によって大きく減衰することはない。しかしながら、支持部材による電波の減水をさらに低減するため、本発明では、支持部材は、通水ホースを連通管の内周面の中心位置からずらして支持している。これにより、連通管内部に電波の伝播通路を広く形成することができるので、電波の減衰を抑制して高い検知精度を達成することができる。
【0012】
また、本発明において好ましくは、挿通部は、支持部材を貫通する貫通孔である。
このように構成された本発明においては、挿通部が貫通孔によって支持部材の全周を弾性的に支持することができる。これにより、支持部材によって、通水ホースの振動をより効率的に低減することができる。
【0013】
また、本発明において好ましくは、支持部材は、電波の伝播通路を構成する切除部を備えている。
このように構成された本発明においては、電波が切除部を通過するので、電波の減衰をより小さく抑えることができ、検知精度を向上させることができる。
【0014】
また、本発明において好ましくは、切除部は、連通管の内周面に向けて開放された切欠きである。
このように構成された本発明においては、切除部は、切欠きによって連通管の内周面との間に電波の伝播空間を有することになり、連続的な電波の伝播通路を確保して、電波の減衰を更に小さく抑え、検知精度を向上させることができる。
【0015】
また、本発明において好ましくは、切欠きは、電波の伝播通路が通水ホースの上方に位置するように形成されている。
このように構成された本発明においては、通水ホースの重みによって弾性材からなる支持部材が変形すると、伝播通路が拡がることになる。このため、支持部材が変形することにより、電波の減衰を更に小さく抑えることができ、検知精度の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、連通管自体を電波センサの電波の伝播通路として構成した電波センサ式の自動水栓装置において、連通管に対する通水ホースの振動を抑制し、且つ、連通管内での電波の伝播における電波の減衰を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態における自動水栓装置の全体構成図である。
【図2】本発明の実施形態におけるスパウトの基端部付近の断面図である。
【図3】本発明の実施形態における固定部材の説明図である。
【図4】本発明の実施形態における支持部材が通水ホースに取付けられた状態を示す説明図である。
【図5】本発明の実施形態における支持部材の説明図である。
【図6】本発明の実施形態の変形例に係る支持部材の説明図である。
【図7】本発明の実施形態におけるスパウトの先端部付近の断面図である。
【図8】本発明の実施形態における吐水部材及びガイド部材の分解斜視図である。
【図9】本発明の実施形態におけるガイド部材の説明図である。
【図10】本発明の他の実施形態における自動水栓装置の全体構成図である。
【図11】図10の実施形態におけるスパウトの基端部付近の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、図1乃至図9を参照して、本発明の実施形態による自動水栓装置を説明する。
先ず、図1に基づいて、本発明の自動水栓装置の全体構成について説明する。図1に示すように、本実施形態の自動水栓装置1は、スパウトユニット1Aと制御部1Bとが接続されて構成されている。
【0019】
スパウトユニット1Aは、板状の支持台2に基端部が固定され先端部が使用者側(方向A)に向けて延びるスパウト(連通管)10と、スパウト10内に配置された通水ホース20と、通水ホース20の基端部に接続された電磁弁(開閉弁)30と、使用者の存在又は使用の有無を含む使用者の動作状態を検出するための電波センサ40とを備え、それらが一体化されている。
【0020】
制御部1Bは、マイコン等により構成された電子制御装置である。制御部1Bは、電波センサ40から送られてくる検知信号を受け取り、この検知信号に基づいて、開閉弁30(電磁弁)の開閉動作を制御するように構成されている。開閉弁30が開くことによって、外部から延びる給水配管から定流量に制御された洗浄水が開閉弁30を通って通水ホース20へ圧送され、スパウト10の吐水口11aから洗浄水が吐水される。
【0021】
スパウト10は、上述のように通水ホース20を挿通させているが、それに加えて、通水ホース20の外周面とスパウト10の内周面との間の内部空間が電波の伝播通路(すなわち、導波管)として使用されるように構成されている。スパウト10は、鋼材等の金属材料で形成された管状中空の断面円形のスパウト本体11と、スパウト本体11を支持台2の取付面2aへ固定するための取付部13とを備えている。
スパウト本体11は、支持台2から鉛直方向に延びた後、使用者側(方向A)へ向けて湾曲して延び、先端開口の吐水口11aが支持台2のシンク(図示せず)の底部を向くように形成されている。
【0022】
取付部13は、スパウト本体11の基端部に固定された金属製の台座部14と、ナット15と、ワッシャ16とを備えている。台座部14は、円環部14a、及び円環部14aから上下方へ延びる筒状部14bを有している。筒状部14bは、上方へ延びる部分がスパウト本体11内に螺子込まれた状態で固定されており、下方へ延びる部分が支持台2に形成されたスパウト取付孔2bに挿入されている。筒状部14bの下方へ延びる部分の外周面にもネジ溝が形成されており、ナット15が螺合されるようになっている。スパウト10は、ナット15が筒状部14bと螺合して、ワッシャ16と円環部14aとの間に支持台2を挟み込むことにより、取付面2aに固定される。
【0023】
通水ホース20は、吐水口11aへ洗浄水を供給するための全体として可撓性を有する管状部材である。通水ホース20は、基端部(上流端)が開閉弁30に連結され、スパウト10内を通って吐水口11aまで延びた状態でスパウト10に一体に取り付けられている。通水ホース20の外周面は金属で形成されており、通水ホース20は、外周面で電波を反射するように構成されている。
【0024】
電波センサ40は、支持台2の下側に配置され、スパウト10の基端部に接続されている。電波センサ40は、マイクロ波ドップラーセンサである。使用周波数は、例えば約24GHz(波長λ=約12mm)である。電波センサ40は、回路基板42を収容する金属製のケース41と、ケース41に連結された導波管43とを備えている。
【0025】
ケース41内に収容された回路基板42には、送受信アンテナ42a,局部発信器及び混合器(検波器)等の各種の電子部品が設けられている。ケース41は、送受信アンテナ42aから送信される電波を導波管43に伝播させ、また、導波管43からの(反射)電波を送受信アンテナ42aへ伝播させる導波管部41aを有している。
【0026】
導波管43は、基端部がケース41の導波管部41aに連結されており、先端部がスパウト10の基端部に連結されている。導波管43は、スパウト10とアンテナ42aとの間で電波を伝播させる。
【0027】
電波センサ40は、局部発振器で生成したマイクロ波(送信信号)を、送受信アンテナ42aから送信波(送信電波)として導波管部41a及び導波管43を介してスパウト10内へ伝播させる。この電波は、スパウト10内を伝播して吐水口11aから所定の指向性で外部へ放射される。
【0028】
また、外部へ放射された電波は、対象物(例えば、人の手)で反射し、反射波(受信電波)が吐水口11aからスパウト10内へ入り、スパウト10内を伝播し、更に、導波管43及び導波管部41aを介して、電波センサ40の送受信アンテナ42aによって受信される。
【0029】
電波センサ40は、混合器(検波器)が、受信信号と送信信号とを混合し、ドップラー信号を検出する。対象物が静止している場合は、送信波(送信信号)と反射波(受信信号)の周波数が同一であるので、電波センサ40は対象物の有無を検出しにくい。しかしながら、対象物が動いている場合は、反射波の周波数が変化するため、混合器の出力に差分信号があらわれる。この差分信号により、電波センサ40は、対象物の有無及び移動方向(接近又は離反)を検出し、検出信号を制御部1Bへ出力する。検出信号は、対象物の移動速度に応じた周波数成分を有する信号であり、移動している対象物が存在することをあらわすものである。
【0030】
制御部1Bは、電波センサ40から受け取った検出信号に基づいて、使用者等の対象物の存在又は動きの有無を判定する。制御部1Bは、対象物を検知している間、開閉弁30を開状態にする駆動信号を出力し、対象物を検知しなくなると、開閉弁30を閉状態にする駆動信号を出力するようにプログラムされている。これにより、対象物が検出されているときには、開閉弁30が開状態に保持され吐水状態となる。一方、対象物が検出されていないときは、開閉弁30が閉状態に保持され止水状態となる。
【0031】
次に、図2及び図3に基づいて、スパウト10の基端部付近の構造について説明する。
スパウト10(筒状部14b)は支持台2から下方へ所定長さだけ延びており、図2は、スパウト10の基端部の下端部分を示している。本実施形態では、上述のようにスパウト10内が電波の伝播空間(伝播通路)として用いられるため、導波管43の先端部分が、図2に示す固定部材(固定手段)50を介してスパウト10の基端部に差し込まれた状態になっている。
【0032】
固定部材50は、電波を透過しない材料(例えば、金属製)で構成されており、第1固定部材51と第2固定部材55を備えている。
第1固定部材51は、図3に示すように、外形が略円柱形状の挿入部52と、挿入部52の下端から径方向外側に延びるフランジ部53とを備えている。
挿入部52は、スパウト10(筒状部14b)の基端部に嵌り込んで基端部を塞ぐように寸法設計されている。挿入部52には、通水ホース20を移動可能に挿通するための第1貫通孔52aと、導波管43を挿入するための第2貫通孔52bとが、並列して長手方向に延びるように形成されている。
【0033】
第1貫通孔52aは、挿入部52の中心軸から径方向にずれた位置に配置されているので、第1貫通孔52aに挿通された通水ホース20は、スパウト10内で片寄った位置に保持される。本実施形態では、図1に示すように、通水ホース20は、使用者側、すなわち使用中に使用者が立って手洗いをする位置の方向Aに片寄って保持される。
【0034】
第1貫通孔52aは、通水ホース20の外形寸法と同じか、僅かに大きな内径寸法を有しており、上部には、径方向外側に向けて開放された切欠部が形成されている。
第2貫通孔52bは、導波管43の先端部が挿入され、第2貫通孔52bと導波管43との間に隙間が形成されないように、導波管43が全周にわたって第2貫通孔52bにハンダ付けされ、両者が一体に連結されている。したがって、導波管43と第1固定部材50とは一体部品として扱うことができる。
【0035】
第2貫通孔52bは、内部空間が電波の伝播通路として用いられるようになっており、第1貫通孔52aと同様に、上部に、径方向外側に向けて開放された切欠部が形成されている。この切欠部が設けられたことにより、第1固定部材51の側部においてスパウト10の内周面で電波が反射可能となると共に、第1固定部材51の側部のスパウト10の内周面と下流側のスパウト10の内周面との間で伝播通路の連続性を保持することができる。
【0036】
第1貫通孔52aと第2貫通孔52bとは、第1固定部材51の長手方向にわたって両者を仕切るように、仕切り壁(ホースガイド部)52cが設けられている。したがって、仕切り壁52cは、第1貫通孔52aに挿通された通水ホース20を支持すると共に、ウォータハンマ等による振動が第2貫通孔52b内の伝播通路や通水ホース20の下流側へ伝わるのを抑制して、誤検知の発生を防止することができる。
【0037】
フランジ部53は、スパウト10の基端部の内径よりも大きな外形寸法を有するように径方向外側に延びている。したがって、図2に示すように、第1固定部材51がスパウト10の基端部に嵌め込まれた状態では、フランジ部53は、スパウト10の基端部の端面の全周と当接する。
【0038】
第2固定部材55は、上方に向けて僅かにテーパー(先細り)するように形成された筒状の周壁部55aと、周壁部55aの下端から径方向外側に延びるフランジ部55bとを備えている。また、周壁部55a及びフランジ部55bには、上下方向に沿って連続して切欠き55cが形成されている。この切欠き55cにより、第2固定部材55は、可撓性を有するように構成されており、切欠き55cの周方向の幅分だけ径を小さくするように撓むことができると共に、切欠き55cの幅を広げるように撓むことができる。
【0039】
第2固定部材55は、通水ホース20を内側に通した状態で、第1固定部材51の第1貫通孔52aに下方(基端部側)から嵌め込まれる。撓んでいない状態では、周壁部55aの外形寸法は、第1固定部材51の第1貫通孔52aの内径寸法と同程度に設定されているが、第2固定部材55が第1貫通孔52aに圧入されると、周壁部55aは縮径して、第1貫通孔52aの内周面と通水ホース20の外周面との間に嵌り込む。このとき、図2に示すように、フランジ部55bは第1固定部材51の下端面(基端側の面)と当接する。
【0040】
次に、図4及び図5に基づいて、スパウト10内で通水ホース20を支持する構造について説明する。
図1及び図4に示すように、本実施形態では、通水ホース20には、複数(本例では5つ)の支持部材60が取付けられている。
支持部材60は、弾性を有する電気絶縁体(例えば、ゴムを含む合成樹脂等)で構成されており、図5に示すように、平面視で外形が略円形である薄板状に形成されている。支持部材60の外径寸法は、スパウト10の内径と同じか、僅かに大きく設定されている。
【0041】
また、支持部材60は、通水ホース20を挿通させるための挿通部61を有している。本実施形態では、挿通部61は、厚さ方向に貫通する断面円形の貫通孔である。図5には、支持部材60がスパウト10内に嵌め込まれたときの、スパウト10の内周面の中心位置O1と、挿通部61の中心位置P1が示されている。図5から分かるように、挿通部61は、中心位置P1が中心位置O1から径方向下側にずれるように偏心した位置に形成されている。
【0042】
したがって、支持部材60によって、通水ホース20は、スパウト10内で径方向に片寄った位置に支持される。本実施形態では、図1に示すように、通水ホース20は、スパウト10内において、支持台2からの立ち上がり部分では使用者側、スパウト10の湾曲部分では下側、スパウト10の先端部分では反使用者側に保持されるように、複数の支持部材60が通水ホース20に取付けられている。
【0043】
また、支持部材60は、挿通部61が図5において下側に偏心して形成されることによって上側に生じたスペースに、切除部62が設けられている。本実施形態では、切除部62は、支持部材60の一部が除去された部分であり、挿通部61の上辺の曲線に合わせて下辺が曲線状に形成され、上方(スパウトの内周面側)が開放されている。しかしながら、これに限らず、上方が開放されないように切除部を形成してもよいし、挿通部61側の下辺を直線状に形成してもよい。
【0044】
本実施形態では、通水ホース20が支持部材60の挿通部61に挿通された状態でスパウト10内に配置されると、支持部材60の外周部(切除部62を除く)がスパウト10の内周面に弾性的に当接すると共に、通水ホース20が挿通部61の全周に弾性的に当接する。これにより、通水ホース20の振動が支持部材60によって低減されるので、誤検知の発生を防止することができる。
【0045】
また、本実施形態では、支持部材60が電波透過性の部材で形成されているので、支持部材60によって、スパウト10内の伝播通路を伝播する電波が遮断されることはない。しかしながら、本実施形態では、支持部材60において、より効率的に電波を伝播させるために、切除部62が設けられている。これにより、切除部62が伝播通路となり、電波が支持部材60で減衰されることを防止することができる。
【0046】
また、図6は、支持部材の変形例を示している。図6に示された支持部材65は、支持部材60と同様に、挿通部66及び切除部67を有している。しかしながら、挿通部66は、挿通部61のような貫通孔ではなく、下方に開放した切欠き部である。この場合、支持部材65は、通水ホース20の振動を低減すると共に、通水ホース20をスパウト10の内周面に当接させることができるので、上方に電波の伝播通路を広く確保することができる。
【0047】
次に、図7〜図9に基づいて、スパウト10の先端部分付近の構造について説明する。
図7に示すように、通水ホース20の先端部には、吐水部材70及びガイド部材80が取付けられ、これらがネジ85によってスパウト10の先端部分に固定されている。
図8に示すように、吐水部材70は、通水ホース20の先端部に嵌め込まれる吐水継手71と、整流部材72と、整流部材72を吐水継手71に取付けるための吐水キャップ73を備えている。整流部材72は、複数の整流網とスペーサから構成されている。
【0048】
吐水継手71は、金属製であり、整流部材72を挟んだ状態で吐水キャップ73を取付けるためのキャップ取付部71aと、キャップ取付部71aよりも小径な、ガイド部材80を取付けるためのガイド取付部71bと、ガイド取付部71bよりも小径な、通水ホース20を取付けるためのホース取付部71cと、を吐水方向に沿って順に備えている。キャップ取付部71a,ガイド取付部71b,ホース取付部71cは、それぞれ円筒形状で吐水方向に延びている。
【0049】
ガイド部材80は、電波透過性を有する材料で形成されており、好ましくは、ゴムを含む合成樹脂等のような、弾性を有する電気絶縁体で形成されている。
図9に示すように、ガイド部材80は、貫通孔81aが形成された円筒状の筒状部81と、筒状部81の下流側(スパウト10の先端側)で筒状部81から径方向に広がるように形成された第1当接部82と、第1当接部82よりも上流側で筒状部81から径方向に広がるように形成された第2当接部83とを備えている。また、第1当接部82と第2当接部83との間には、ネジ85と螺合するネジ部84が形成されている。
【0050】
貫通孔81aは、ガイド取付部71bを挿通させるために、ガイド部材80の長手方向に貫通するように形成されている。貫通孔81aの内径寸法は、吐水継手71のガイド取付部71bの外径寸法と略同一であり、吐水部材70を貫通孔81aに嵌めこむことにより、ガイド部材80を吐水部材70に取付けることができる。
【0051】
第1当接部82は、図9(A)に示すように平面視で外形が円形であり、その外径寸法はスパウト10の先端部の内径寸法と同じか、僅かに大きく設定されている。また、第1当接部82には、Oリング86を取付けるため、全周にわたって取付溝82aが形成されている。このため、ガイド部材80がスパウト10内に挿入配置されると、第1当接部82の外周面及びOリング86がスパウト10の内周面の全周と弾性的且つ水密的に当接する。
【0052】
図9(A)には、ガイド部材80がスパウト10内に嵌め込まれたときの、スパウト10の内周面(又は第1当接部82)の中心位置O2と、貫通孔81aの中心位置P2が示されている。図9(A)から分かるように、貫通孔81aは、中心位置P2が中心位置O2から径方向にずれるように偏心した位置に形成されている。したがって、吐水部材70及び通水ホース20は、ガイド部材80によって、スパウト10内で径方向に片寄った位置に保持される。本実施形態では、図7に示すように、通水ホース20は、スパウト10の先端部分において、スパウト10内で反使用者側に保持される。
【0053】
第2当接部83は、筒状部81の上流側端から、径方向外側に延びており、外形は第1当接部82と同様に円形である。しかしながら、第2当接部83は、図8及び図9に示すように、一部に切欠き部83aが設けられている。したがって、第2当接部83は、切欠き部83a以外の部分でスパウト10の内周面と水密的に当接可能となっている。
【0054】
上述のように、ガイド部材80は電波透過性材料で形成されているが、切欠き部83aを設け、切欠き部83aを電波の伝播通路とすることによって、より電波の減衰を抑制することができる。
なお、本実施形態では、ガイド部材80は、2つの当接部を有しているが、これに限らず、3つ以上の当接部を有することができる。この場合、例えば、筒状部81を上流側へ延長し、更なる当接部を第2当接部83よりも上流側に設けることができる。
【0055】
次に、本実施形態の自動水栓装置1の取付け工程の概略について説明する。
先ず、自動水栓装置1を組み立てる製造工程においては、通水ホース20の先端部に、ガイド部材80と一体化された吐水部材70を嵌め込む。また、通水ホース20の長手方向の所定位置に、それぞれ支持部材60を向き合わせして嵌め込む(図4参照)。
【0056】
次に、スパウト10内に通水ホース20を挿通させ、ネジ85によって、ガイド部材80をスパウト10に固定する。これにより、通水ホース20の先端位置が決定される。その後、第1固定部材51の第1貫通孔52aに通水ホース20を挿通させた状態で、第1固定部材51をスパウト10の基端部に嵌め込む。
【0057】
この状態では、通水ホース20は、第1固定部材51に対して長手方向に移動可能であるので、スパウト10の基端部から外部へ延びる通水ホース20を押し込み又は引っ張って、スパウト10内における通水ホース20の長さを調整することが可能である。
【0058】
次に、設置現場へ取付ける施工について説明する。上記のように組み立てられたスパウト10が、取付部13により支持台2に取付けられる。そして、第2固定部材55に通水ホース20を挿通させた状態で、第1固定部材51の第1貫通孔52aと通水ホース20との間の隙間に、第2固定部材55の周壁部55aを嵌め込む。
最後に、通水ホース20の上流端に開閉弁30を連結し、制御部1Bを電波センサ40と開閉弁30に接続する。
【0059】
次に、本実施形態の自動水栓装置の作用について説明する。
本実施形態の自動水栓装置1は、スパウト10の内部空間を電波の伝播通路としており、電波センサ40に連結された導波管43の先端部をスパウト10の基端部に差し込んだ状態にしている。
【0060】
このため、電波が、電波センサ40から導波管43を介してスパウト10内に伝播されると、スパウト10の基端部から電波が漏れるおそれがある。電波が漏れると、スパウト10の吐水口11aから出力される電波の強度が低減すると共に、不必要な対象物からの反射波によって誤検出が発生するおそれがある。
【0061】
スパウト10の基端部において、通水ホース20とスパウト10との間から電波が漏れないようにするために、通水ホース20とスパウト10の間を固定部材で埋めると共に、互いの僅かな隙間を埋めるようにこれらをハンダ付け等により固定することが考えられる。しかしながら、通水ホース20は交換可能な部品であるので、施工後に交換されるときには、スパウト10の先端部でネジ85を外した後、通水ホース20を引き抜くことができなければならない。このため、ハンダ付けのような取り外し不可能な方法は採用できない。
【0062】
また、工場での組立時には、通水ホース20の先端部をスパウト10の先端部に固定した状態とし、その状態でスパウト10の基端部における通水ホース20の位置合わせが行われる。このため、通水ホース20はスパウト10の基端部において、固定位置を調整可能にしておかなければならない。
【0063】
このため、本実施形態では、固定部材50を第1固定部材51と第2固定部材55の2部品で構成し、第1固定部材51によって、導波管43とスパウト10との間の隙間を塞ぎ、第2固定部材55によって、第1固定部材51と通水ホース20との間の隙間を塞ぐように構成している。
【0064】
このとき、第1固定部材51をスパウト10の基端部に取付けた状態では、通水ホース20を第1固定部材51に対して移動させることができるので、通水ホース20の固定位置を調整可能な状態に維持できる。そして、通水ホース20の固定位置の調整が終了後に、第2固定部材55を用いて通水ホース20周りの隙間を塞ぐことができるので、良好な組立性を確保することができる。また、第2固定部材55を取外すことで、通水ホース20を第1固定部材51から引き抜くこともでき、通水ホース20の交換時の作業性を向上させることもできる。
【0065】
図2及び図3において矢印a,bで示すように、電波が漏れる可能性のある箇所は2箇所ある。先ず、矢印aは、第1固定部材51の挿入部52の外周面とスパウト10の内周面との間の隙間から、外部に向かう電波である。もう一つの矢印bは、第1固定部材51の第1貫通孔52aの内周面と通水ホース20の外周面との間の隙間から、外部へ向かう電波である。
【0066】
本実施形態では、矢印aの電波に対して、第1固定部材51にフランジ部53を設けている。すなわち、フランジ部53が、スパウト10の基端部の端面と全周で当接することにより、矢印aの電波が外部へ漏れることを防止している。
なお、本実施形態では、フランジ部53とスパウト10の基端部の端面との当接により、電波漏れを防止しているが、これに限らず、他の構成を採用してもよい。例えば、第1固定部材51の挿入部52の外周面とスパウト10の基端部の内周面にそれぞれ溝を形成し、弾性を有する金属製のリングを溝に嵌め込むことによって、第1固定部材51とスパウト10とを固定してもよい。この場合、金属リングが第1固定部材51及びスパウト10に当接することにより、電波漏れが防止される。
【0067】
なお、金属リングとして、Cリングとした場合には、金属リングが周方向の一箇所で切れて不連続となっており、この部分に隙間が生じるので、電波漏れが生じる可能性がある。しかしながら、電波(本例では、波長λは約12mm)は、断面内のいずれの方向においてもλ/2以下である隙間を通過することができないので、上記隙間がλ/2(=約6mm)以下となるように設定することにより、電波漏れを防止することができる。
【0068】
また、本実施形態では、矢印bの電波に対して、第2固定部材55を設けている。すなわち、第2固定部材55を取付けることにより、第1固定部材51の第1貫通孔52aの内周面と通水ホース20の外周面との間に周壁部55aが圧入される。このとき、第2固定部材55は、切欠き55cによって撓むことができ、通水ホース20への取付けが容易であると共に圧入も容易であり、施工性を良好にすることができる。そして、周壁部55aは、周壁部55aを通水ホース20の外周面に対して、より密接に当接させるように、僅かにテーパー形状に形成されている。すなわち、周壁部55は、フランジ部55bから離れるにつれて徐々に縮径している。
【0069】
このため、周壁部55aと通水ホース20との間から電波漏れが生じる可能性は極めて小さくなる。一方、周壁部55aと第1貫通孔52aの内周面との間から電波漏れが生じる可能性はある。このため、本実施形態では、第2固定部材55にフランジ部55bを設けている。このフランジ部55bが第1固定部材51の下端面と当接することにより、電波漏れが防止される。
【0070】
なお、第2固定部材55には切欠き55cが設けられているが、本実施形態では、第2固定部材55が取付けられた状態において、切欠き55cの周方向の隙間がλ/2以下となるように設定されている。このため、電波が切欠き55cから漏れることを防止することができる。
【0071】
また、第1固定部材51は、仕切り壁52cを有しているので、電波の電波通路である第2貫通孔52bから隔離した状態で通水ホース20を支持することができる。このため、通水ホース20の振動が電波通路側に伝わり難くなり、誤検知を抑制することができる。
【0072】
また、本実施形態の自動水栓装置1では、通水ホース20の長手方向に沿って複数配置された支持部材60によって、通水ホース20を挿通部61に挿通させた状態で、スパウト10に対して支持している。支持部材60は、弾性体で構成されているので、ウォータハンマ等で通水ホース20に振動が加わっても、支持部材60によって振動を減衰させることができる。このため、スパウト10内での通水ホース20の振動を抑制することができ、誤検知を防止することが可能となる。
【0073】
また、本実施形態では、支持部材60の挿通部61は、通水ホース20をスパウト10の内周面の中心位置からずれた偏心位置に保持するように形成されている。このため、複数の支持部材60の向きを適宜に調整することによって、通水ホース20を、スパウト10内で中心位置から一方の側面へ片寄らせて配置することができる。これにより、スパウト10内において、電波の伝播通路をスパウト10の長手方向に沿って一定に形成することができ、且つ、断面方向に広く設定することができる。このため、電波の減衰を抑制することができ、検知精度の向上を図ることが可能である。
【0074】
また、本実施形態では、支持部材60には径方向外側に開放された切除部62が設けられており、この切除部62とスパウト10の内周面との間が電波の伝播通路に設定されている。本実施形態では、切除部62の横方向又は周方向の寸法が9mm以上、高さ又は径方向の寸法が3mm以上に設定されている。支持部材60は、電波透過性材料で形成されているので、複数配置された支持部材60によって、電波が大きく減衰されることはない。しかしながら、本実施形態では、切除部62を設け、更に、切除部62を径方向外側に開放する構成にしたことにより、より確実に電波の減衰を防止することができる。
【0075】
また、図1に示されているように、本実施形態では、支持部材60によって、通水ホース20は、スパウト10の湾曲部及び先端部において、スパウト10内で下側に保持されている。このため、弾性体である支持部材60が、通水ホース20の重みによって変形した場合、伝播通路が広がることになる。これにより、伝播通路が狭まることを防止することができ、電波の減衰を抑制し、検知精度の向上を図ることが可能となる。
【0076】
また、本実施形態の自動水栓装置1では、スパウト10の先端部に、ガイド部材80が設けられている。本実施形態では、スパウト10の吐水口11aが電波放射口であるので、電波放射口からスパウト10内部に水が浸入する可能性がある。水の浸入は内部部品の腐食の発生や衛生面等から好ましくない。
【0077】
このため、本実施形態では、ガイド部材80の貫通孔81aに吐水部材70を嵌めこみ、ガイド部材80の第1当接部82がスパウト10の内周面の全周にわたって水密的に当接するように構成している。これにより、吐水口11aからスパウト10内への水の浸入を防止することができる。
【0078】
また、本実施形態では、ガイド部材80の貫通孔81aは、吐水部材70をスパウト10の内周面の中心位置からずれた偏心位置に保持するように形成されている。このため、通水ホース20を、スパウト10内で中心位置から一方の側面へ片寄らせて配置することができる。これにより、スパウト10の先端部において、電波の広い伝播通路を形成することができ、良好な指向性で電波を出力することが可能となる。
【0079】
また、スパウト10の先端部において、ガイド部材80によって、通水ホース20をスパウト10内で使用者側から離れる方向(反使用者側)へ偏心させることにより、使用者側に伝播通路を配置することができる。これにより、使用者に近い側に電波の放射空間が形成されるので、検知応答性を良好にすることができる。
【0080】
また、本実施形態のガイド部材80では、貫通孔81aに吐水部材70が嵌め込まれ、且つ、ガイド部材80が弾性材料で形成されている。これにより、通水ホース20及び吐水部材70の振動を減衰させて、誤検知を抑制することができる。
【0081】
また、本実施形態では、ガイド部材80が、長手方向に離れた第1当接部82と第2当接部83を有し、これらがスパウト10の内周面と当接する。このため、ガイド部材80は、安定的に吐水部材70を支持することができ、また、より確実に吐水部材70の振動を減衰させることができる。
【0082】
また、第1当接部82が吐水口11aに近い下流側に位置し、第2当接部83が上流側に位置している。そして、本実施形態のガイド部材80は、第1当接部82が全周でスパウト10の内周面と当接するので、確実に水の浸入を防止することができ、一方、第2当接部83には切欠き部83aが設けられているので、この部分での電波の減衰を抑制することができる。
【0083】
次に、図10及び図11を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。
なお、同一又は類似する要素については、上記実施形態と同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
本実施形態は、垂直な壁102の取付面102aに設置するのに好適な自動水栓装置101を示している。
【0084】
この自動水栓装置101は、自動水栓装置1に対して、スパウト110が取付面102aから水平に延びている点が主に相違する。したがって、スパウト110の形状、及び、導波管143の形状が、上記実施形態と相違する。しかしながら、固定部材50,支持部材60,ガイド部材80は同一のものを使用することができる。このように、これらの部材は、種々の形態の自動水栓装置に適用することが可能である。
【符号の説明】
【0085】
1 自動水栓装置
1A スパウトユニット
1B 制御部
2a 取付面
10 スパウト
20 通水ホース
30 開閉弁
40 電波センサ
43 導波管
50 固定部材
51 第1固定部材
52 挿入部
52a 第1貫通孔
52b 第2貫通孔
52c 仕切り壁
53 フランジ部
55 第2固定部材
55a 周壁部
55b フランジ部
60 支持部材
61 挿通部
62 切除部
70 吐水部材
71 吐水継手
72 整流部材
73 吐水キャップ
80 ガイド部材
81 筒状部
81a 貫通孔
82 第1当接部
83 第2当接部
83a 切欠き部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付面に取り付けられる連通管と、
この連通管の内部に挿通された通水ホースと、
この通水ホースの上流側に配置された開閉弁と、
電波の送信手段及び受信手段を有する電波センサと、
前記連通管の基端部と前記電波センサとを繋ぐ導波管と、
前記電波センサを用いて人体検知を行って前記開閉弁を制御する制御部と、
を備えた自動水栓装置において、
前記連通管の内周面と前記通水ホースの外周面との間の空間が、前記電波の伝播通路として用いられ、
前記連通管の長手方向に沿って複数配置され、前記連通管内で前記通水ホースを支持する複数の支持部材を更に備え、
前記支持部材は、弾性を有する絶縁体からなり、前記通水ホースを挿通させるための挿通部を備え、前記支持部材が前記連通管の内周面に当接し且つ前記挿通部に前記通水ホースが挿通された状態で、前記連通管に対して前記通水ホースを支持するように構成され、
前記挿通部は、前記通水ホースを前記連通管の内周面の中心位置から偏心した位置に支持するように構成されていることを特徴とする自動水栓装置。
【請求項2】
前記挿通部は、前記支持部材を貫通する貫通孔であることを特徴とする請求項1に記載の自動水栓装置。
【請求項3】
前記支持部材は、前記電波の伝播通路を構成する切除部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の自動水栓装置。
【請求項4】
前記切除部は、前記連通管の内周面に向けて開放された切欠きであることを特徴とする請求項3に記載の自動水栓装置。
【請求項5】
前記切欠きは、前記電波の伝播通路が前記通水ホースの上方に位置するように形成されていることを特徴とする請求項4に記載の自動水栓装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−72236(P2013−72236A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212863(P2011−212863)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】