説明

自動水栓

【課題】吐水管の内部に延在させた光ファイバのコードの吐水管下方に露出した部分に引張りの力が加わっても、吐水管内部においてコードに引張りの力が加わるのを防止することのできる自動水栓を提供する。
【解決手段】吐水管12に設けた投光部と受光部とを備えたセンサにて検知対象を検知し、吐水を自動的に行う自動水栓において、センサの一部を成す光ファイバのコード50に、吐水管12内でその外面から径方向外側に突出する係合凸部118を固定状態に設ける一方、吐水管12の内部に、係合凸部118を下向きに当接させる受部128を設け、それら係合凸部118と受部128とでコード50に加わる引張力を受けて抜止めする抜止機構を構成する。その抜止機構は、コード50を下向きの引張方向に移動規制する一方、逆方向の上方向には移動を許容する一方向規制のものとなしておく。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、センサによる検知に基づいて吐水口から自動的に吐水する自動水栓に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、吐水管に設けた投光部から光を投射し、使用者の手等の検知対象からの反射光を吐水管に設けた受光部で受光して検知対象を検知するセンサを有し、センサによる検知に基づいて吐水を自動的に行う自動水栓が公共のトイレや洗面所等に広く用いられている。
通常そのセンサは、受光量が設定したしきい値よりも多いことをもって検知対象有りと判定する。
このような自動水栓では、従来、上記の投光部及び受光部が吐水管の先端部に設けられていることが多い。
【0003】
ところで、従来の自動水栓では光を発するLED等の発光素子を上記の投光部として、またフォトダイオード,フォトトランジスタ等の受光素子を上記の受光部として吐水管の先端部に配置するとともに、発光素子による発光を行わせるための発光駆動回路や、受光素子により受光した光を電気信号に変換し信号処理する光電変換回路を含むセンサ回路を、それら発光素子,受光素子に接続状態で吐水管の先端部に設けており、このため吐水管の先端部の形状が必然的に大形状化してしまい、これに伴って吐水管全体が太く大型化し、デザイン性,意匠性を損なってしまうといった問題を生じていた。
この問題は、発光素子,受光素子,センサ回路を含むセンサ本体を吐水管の先端部に設けた場合のみならず、他の個所においてこれを吐水管に設けた場合においても生じる。
【0004】
そこで発光素子と受光素子及びセンサ回路を備えたセンサ本体を吐水管の外部に配置しておき、そしてセンサ本体から光ファイバのコードを延び出させてこれを吐水管内部に通し、投光側の光ファイバの先端部,受光側の光ファイバの先端部をそれぞれ吐水管の先端部等に位置させて、それら先端部にて投光部,受光部を構成するといったことが考えられ、このようになした場合、発光素子,受光素子及びセンサ回路を含むセンサ本体によって吐水管が太く、大型化してしまうのを避けることができる。
ここでセンサ本体を吐水管の外部に配置しておく場合、通常はこれをカウンタ等の取付基体の下方空間に配置した、電磁弁その他の部品を収容する機能部ボックス内に納めておく。
【0005】
例えば下記特許文献1には、洗面カウンタの下方の制御ボックス(機能部ボックス)内に発光素子,受光素子,センサ回路を含むセンサ本体を配置して、そこから光ファイバのコードを延び出させ、これを吐水管内部に挿入した形態の自動水栓が開示されている。
尚この特許文献1に開示のものでは投光部,受光部がそれぞれ吐水管の管軸方向の中間部に配置してあり、上記光ファイバのコードはこの中間位置に到るまで吐水管内部に延在させてある。
【0006】
しかしながらこのようにした場合、特許文献1にも具体的に示されているように、吐水管と機能部ボックスとの間で光ファイバのコードがカウンタ等取付基体の下方空間に露出した状態となり、水栓の取付施工の際やその後のメンテナンス作業の際、或いは掃除の際等にコードの露出部分が誤って引張られてしまうといったことが起り得る。
【0007】
そのようにしてコードの露出部分が引張られると、その引張りの力によって吐水管内部で光ファイバが損傷したり或いは吐水管に取り付けてある光ファイバの先端部、即ち投光部や受光部に引張りの力が加わってそれらが正規の位置からずれたり外れたり損傷したりする恐れがあり、何れの場合においてもセンサとしての機能が損なわれてしまう。
【0008】
同様の問題は、発光素子,受光素子,センサ回路を含むセンサ本体を吐水管の先端部等に設けて、そのセンサ本体から電気配線のコードを吐水管内部に沿って延在させ、更にこれを吐水管から取付基体の下方空間に延ばして、下方空間に配置してある機能部ボックスに接続するようになした場合においても生じ得る。
カウンタ等取付基体の下方空間に露出した電気配線のコードに対して引張りの力が加わると、吐水管内部でセンサ本体への電気配線の接続部に力が加わって接続部で電気配線が切れたり或いはこれに繋がったセンサ本体が損傷したりする恐れが生ずる。
【0009】
尚、本発明に対する先行技術として、下記特許文献2には電気配線のコードにゴム製の内ブッシュを圧入により装着して、その内ブッシュと外ブッシュとで電気配線のコードをケーシングの取付孔に取り付けるようになした点が開示されている。
しかしながらこのものは、コードと取付孔との間の空隙を内ブッシュと外ブッシュとで水密に封止することを目的としたものであって、本発明とは目的を異にしているのに加え、ゴム製の内ブッシュの中心部のコード差込孔に挿通されたコードは、差込孔内面との間の摩擦力によってケーシングの外方,内方の何れにも軸線方向に拘束を受けるものであり、本発明とは相異なったものである。
【0010】
また下記特許文献3には、図6において、電気配線のコードに装着した固定具を水栓本体のカバーの固定座に嵌め合せ、固定するようになした点が開示されているが、このものは電気配線のコードに対してカバーの外方に向けて引張りの力が加わったときに、固定具がカバーの固定座から外れて、カバー内部の電気配線コードに引張りの力が加わってしまうもので、本発明の課題を解決できないものであり、本発明とは別異のものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開平6−146356号公報
【特許文献2】特開2000−224740号公報
【特許文献3】特開平10−183701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は以上のような事情を背景とし、吐水管の内部に延在させたセンサの一部をなす光ファイバ若しくは電気配線のコードの、吐水管外方に露出した部分に抜出方向の引張りの力が加わっても吐水管内部においてコードにその引張りの力が加わるのを防止し得、コード或いは吐水管に設けた投光部や受光部等が損傷するのを良好に防止することのできる自動水栓を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
而して請求項1のものは、吐水管に設けた投光部から光を投射し、検知対象からの反射光を該吐水管に設けた受光部で受光して該検知対象を検知するセンサを有し、該センサによる該検知対象の検知に基づいて吐水を自動的に行う自動水栓であって、前記センサの一部を成す光ファイバ若しくは電気配線のコードを前記吐水管の基端側の開口を通じて該吐水管内部に延在させ、前記コードには、該コードの外面から径方向外側に突出する係合凸部を固定状態に設ける一方、前記吐水管の内部には該コードを前記開口を通じて該吐水管から抜出す方向に該係合凸部を当接させる受部を設けて、それら係合凸部と受部とで該コードに加わる抜出方向の引張力を受けて該コードを抜止めする抜止機構を構成してあり、該抜止機構は、前記コードを前記抜出方向に移動規制する一方、逆方向には前記係合凸部を前記受部から離間させ、該コードの移動を許容するものとなしてあることを特徴とする。
【0014】
請求項2のものは、請求項1において、前記吐水管の内面に、該吐水管とは別体をなす抜止部材が取り付けてあり、該抜止部材に前記受部が構成してあることを特徴とする。
【0015】
請求項3のものは、請求項2において、前記吐水管の内部には吐水口に給水を導く給水チューブが設けてあり、前記抜止部材の前記受部には前記コードを挿通するコード挿通孔が設けてあるとともに、該抜止部材には前記給水チューブを挿通するチューブ挿通孔が設けてあり、それらコード挿通孔及びチューブ挿通孔にて前記抜止部材が前記コード及び給水チューブを径方向に位置決めするものとなしてあることを特徴とする。
【0016】
請求項4のものは、請求項3において、前記コード挿通孔とチューブ挿通孔とが隣接して設けてあるとともに、該コード挿通孔は該チューブ挿通孔の側の部分が部分的に開口部とされており、該開口部において該コード挿通孔とチューブ挿通孔とが連続していることを特徴とする。
【0017】
請求項5のものは、請求項2〜4の何れかにおいて、前記抜止部材は径方向に弾性変形能を有するリング状をなしており、縮径状態で前記吐水管の内部に押込可能且つ押込後の拡径状態で該吐水管の内面に取り付けられるものであることを特徴とする。
【0018】
請求項6のものは、請求項2〜5の何れかにおいて、前記抜止部材は、前記吐水管の内部に、該吐水管の外部に非露出状態に納めてあることを特徴とする。
【発明の作用・効果】
【0019】
以上のように本発明は、センサの一部をなす光ファイバ若しくは電気配線のコードに、その外面から径方向外側に突出する係合凸部を固定状態に設ける一方、吐水管の内部にはコードを吐水管の基端側の開口を通じて吐水管から外方に抜き出す方向に係合凸部を当接させる受部を設けて、それら係合凸部と受部とでコードに加わる抜出方向の引張力を受けてコードを抜止めする抜止機構を構成し、そしてその抜止機構を、コードを上記抜出方向に移動規制する一方、逆方向には係合凸部を受部から離間させ、コードの移動を許容する一方向規制のものとなしたものである。
【0020】
本発明によれば、吐水管の下方等の外方でコードが引張られるようなことがあっても、上記抜止機構の作用により吐水管内部のコードに対して引張りの力が加わるのを防止することができる。
吐水管の外方においてコードに引張りの力が加わると、コードに設けた係合凸部が吐水管の内部に設けた受部に対しコードの引張方向に当接して、その引張りの力を係合凸部と受部とで受け、引張りの力がコードの吐水管内部に延在する部分にまで及ぶのを防止する。
【0021】
従って吐水管の外方でコードが引張られるようなことがあっても、吐水管へのコードの接続部に力が加わるといったことはなく、その接続部で光ファイバや電気配線が切れたり、或いは吐水管に取り付けてある投光部や受光部或いはセンサ本体が位置ずれしたり外れたり、或いは損傷したりするのを有効に防止することができる。
【0022】
本発明では、上記抜止機構が、コードを軸線方向の一方向にだけ移動規制する一方向性のものとなしてある。
即ち、コードを吐水管の下方等の外方に移動規制する一方、その逆方向においては係合凸部が受部から離間するのを許容し、同逆方向のコードの移動を許容するものとなしてある。
つまり吐水管内部において係合凸部よりも奥側においてはコードが吐水管の外方への抜出方向とは逆方向(吐水口に向う方向については)に自由に移動可能なフリーの状態となしてある。
【0023】
このことは次のような意味を有している。
吐水管に取り付けた投光部や受光部或いはセンサ本体等は、故障時の部品交換やメンテナンスの必要が生じたとき、吐水管の基端側とは反対の先端側の開口を通じ、カウンタ等の取付基体の表側で吐水管から取り出せるようになしておくことが望ましい。
或いは投光部や受光部,センサ本体等が吐水口部材等とともに吐水管に取り付けてある場合において、その吐水口部材等の部品交換やメンテナンス等を行う際、それらを吐水口部材等とともに吐水管から取り出せるようにしておくことが望ましい。
そのようにしておけば部品交換等のメンテナンス作業を作業性良く簡単に行うことができる。
【0024】
ところが吐水管内部に延在しているコードが、吐水管の先端側に向って吐水管内で移動規制されていると、投光部や受光部,センサ本体,吐水口部材等を吐水管の外部に取り出すことができなくなってしまう。
しかるに本発明では吐水管内部に延在しているコードが、吐水管の先端側に向って移動するのが許容されているため、上記の各部品のメンテナンスを作業性良く簡単に行うことが可能となる。
【0025】
本発明では、吐水管とは別体をなす抜止部材を吐水管の内面に取り付け、その抜止部材に上記受部を構成しておくことができる(請求項2)。
このようにすれば、吐水管の内部に受部を簡単に設けることができる。
【0026】
本発明ではまた、吐水管の内部に吐水口に給水を導く給水チューブを設けておき、そして抜止部材の上記の受部には、上記コードを挿通するコード挿通孔を設けておくとともに、抜止部材に、給水チューブを挿通するチューブ挿通孔を設け、それらコード挿通孔及びチューブ挿通孔にてコード及び給水チューブを径方向に位置決めするようになしておくことができる(請求項3)。
【0027】
このようにしておけば、吐水管内部に延在するコード及び給水チューブともに、抜止部材にて良好に吐水管内部において位置決めでき、それらコード,給水チューブを正しく目的とする位置に吐水管内部に配置し且つそれらを納まり良く吐水管内部に収容しておくことができる。
【0028】
この場合において、コード挿通孔とチューブ挿通孔とは隣接して設けておくとともに、コード挿通孔は、チューブ挿通孔の側の部分を部分的に開口部となして、その開口部においてコード挿通孔とチューブ挿通孔とを連続させておくことができる(請求項4)。
【0029】
このようにしておけば、開口部を通じてコードを簡単にコード挿通孔に嵌め入れ、挿通状態とすることができる一方で、チューブ挿通孔に給水チューブを挿通した状態の下では給水チューブが壁となって働き、コード挿通孔内のコードが開口部を通じてコード挿通孔からチューブ挿通孔側に抜け出してしまうのを良好に防止することができる。
【0030】
従ってこの請求項4によれば、開口部からコードが抜け出すのを防止するために、その開口部に別途に閉鎖部材を設けたりする必要を無くすことができ、従って閉鎖部材を設けることによる部品点数の増加や、その組付けのための工数が増加するといった問題を生ぜしめない。
【0031】
また給水チューブが壁として作用することで、開口部からコードが抜け出すのを防止するため、開口部を幅広に形成しておくことが可能となり、そのことによって、開口部を通じコード挿通孔へのコードの嵌め入れの作業をより行い易くすることができる。
【0032】
即ちコード挿通孔に嵌め入れたコードが開口部から抜け出すのを防ぐために、開口部の幅を狭くしておくといったことも考えられるが、この場合には開口部を通じてコード挿通孔にコードを嵌め入れる作業が行いづらくなってしまう。
【0033】
しかるに請求項4では、給水チューブが、コード挿通孔からコードが開口部を通じて外れるのを防止する壁として働くことから、開口部を幅広に形成しておくことが可能となるのであり、そしてこのことによって、開口部を通じてコードをコード挿通孔に嵌め入れる作業をより簡単化することが可能となる。
【0034】
上記抜止部材は、径方向に弾性変形能を有するリング状に形成しておき、縮径状態で吐水管の内部に押込可能且つ押込後の拡径状態で吐水管の内面に取り付けられるものとなしておくことができる(請求項5)。
【0035】
このようにしておけば、吐水管の下方等の外方で予め抜止部材にコードを挿通作業した上で、抜止部材を縮径弾性変形させて吐水管の内部に押し込んで抜止部材を吐水管内面に簡単に取り付けることができるとともに、同時に吐水管内の抜止部材にコードを挿通状態とすることができ、抜止部材へのコードの挿通作業を容易に行うことができる。
【0036】
また請求項3に従って抜止部材にコード挿通孔とチューブ挿通孔とが設けてある場合には、吐水管の下方等の外方で予め抜止部材のコード挿通孔とチューブ挿通孔とにコードと給水チューブとを挿通状態としておくことができ、抜止部材の吐水管内面への組付けと同時に、吐水管内において抜止部材に対しコードと給水チューブとを挿通状態とすることができ、コード及び給水チューブの抜止部材への挿通作業を容易に行うことができる。
【0037】
これらの場合において、上記抜止部材は吐水管の内部に、吐水管の外部に非露出状態に納めておくことができる(請求項6)。
抜止部材が吐水管外部への露出部分で触られると、場合によって抜止部材が吐水管から外れてしまう恐れも生ずるが、請求項6に従って抜止部材を吐水管内部に納めておけば、そのような不具合を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施形態である自動水栓の全体図である。
【図2】同実施形態における吐水管の縦断面図である。
【図3】同実施形態における吐水管の先端部の要部断面図である。
【図4】同実施形態における吐水口ユニットの図である。
【図5】同実施形態における吐水口ユニットを吐水管への組付前の状態で示した図である。
【図6】同実施形態における吐水管の基端側の要部拡大図である。
【図7】同実施形態における抜止部材を吐水管に挿入前の状態で示した図である。
【図8】図6のア−ア断面図及びイ−イ断面図である。
【図9】本発明の他の実施形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10は本実施形態の自動水栓で、12は自動水栓10における吐水管である。ここで吐水管12は金属製とされている。
吐水管12は、カウンタ(取付基体)14から起立する形態で設置され、上部が逆U字状のグースネック形状をなしていて、その先端面が使用者に向って前方斜め下向きをなしている。
吐水管12は、図1及び図2に示しているように、その先端面に吐水管12の横断面形状に対応した略楕円形状の開口16が形成されている。
【0040】
図2に示しているように、吐水管12は基端側に着座部18と、この着座部18から下向きに延びる挿通管20とを一体に有している。
挿通管20は、カウンタ14の取付穴22を挿通してカウンタ14の下側まで突き出しており、その外周面に設けられた雄ねじ部24に固定ナット26がねじ込まれている。
吐水管12は、着座部18をカウンタ14の上面に着座させ、その着座部18と固定ナット26とでパッキン28,30を介し、カウンタ14を上下両側から挟み込む状態にカウンタ14に取り付けられている。
【0041】
図1において、32はカウンタ14の下方に配置された本体機能部で、34はその本体機能部32の機能部ボックスであり、その内部に電磁弁36が収容されている。
電磁弁36は、給水元管からの水を後述の吐水口58(図2)に供給する給水路を開閉する弁であって、この電磁弁36に対し、給水チューブ38の下端が継手40を介して接続されている。
【0042】
給水チューブ38は、給水路の一部を形成する部材であって、機能部ボックス34から上向きに延び出し、そして吐水管12の基端(下端)の開口42から吐水管12内部に入り込んでいる。
給水チューブ38は、更にこの吐水管12の内部をその先端部に到るまで延びている。
尚この例において、給水チューブ38は可撓性のもので、ここではポリウレタン樹脂にて形成されている。
尚図1において44は止水栓を表している。
【0043】
機能部ボックス34の内部にはまた、マイコンを主要素として含む制御部46、及びセンサの主要素をなすセンサ本体48が収容されている。
制御部46は電磁弁36を作動制御し、センサによる検知対象の検知に基づいて電磁弁36を開弁させ、またセンサが検知対象を非検知となったところで電磁弁36を閉弁させる。
【0044】
センサ本体48は、光(ここでは赤外光)を発するLED等の発光素子と、フォトダイオード,フォトトランジスタ等の受光素子、及び発光素子による発光を行わせる発光駆動回路,受光素子により受光した光を電気信号に変換し信号処理する光電変換回路を含むセンサ回路を有している。
このセンサ本体48の発光素子からは投光側の光ファイバ80(図4参照)が延び出しており、また受光素子からは受光側の光ファイバ82が延び出している。
【0045】
50は、それら2つの光ファイバ80,82を1本に束ねた光ファイバのコードで、センサ本体48から延び出し、そして図2に示しているように吐水管12の基端の開口42から吐水管12内部に入り込んでいる。
コード50は更に吐水管12内部をその先端部に到るまで延びている。
【0046】
図3に示しているように、吐水管12の先端部の内部には吐水口部材52が納められている。
本例において、この吐水口部材52は樹脂製(ここではPOM樹脂(ポリアセタール樹脂))のもので、全体として吐水管12の先端部の形状に対応した略楕円形状の筒状をなしている。
【0047】
この吐水口部材52は、円筒形状の差込部54を一体に備えており、その差込部54が給水チューブ38に圧入された上、給水チューブ38を外周面から締め付けるバンド状の締付部材56によって給水チューブ38に接続され、固定されている。
【0048】
図4にも示しているように、吐水口部材52の先端の開口は吐水口58を成しており、この吐水口58より僅かに奥側において、吐水口部材52の内部には吐水の吐出パターンを定める吐出端部材60が納められている。
この実施形態において、吐出端部材60は給水チューブ38を通じて送られて来た水の流れを整流して吐出するものとされている。即ち吐水の吐出パターンを1束の整流吐水として吐出するものとなしてある。
【0049】
本実施形態において、これら吐出端部材60,吐水口部材52は後述の投光部62及び受光部64とともに吐水口ユニット66を成している。
そしてこの吐水口ユニット66において、吐出端部材60と吐水口部材52とは、図3に示す固定部材67によって、吐水管12に設けられた固定孔68において共通に固定されている。
【0050】
この固定部材67は円形の押込ボタン式の部材で、円形の外周壁部70と、その中心部から立上る第1の嵌合凸部71と、この第1の嵌合凸部71の上端から更に上向きに突出する小径の第2の嵌合凸部72とを一体に有しており、その第2の嵌合凸部72を吐出端部材60の嵌合穴74に嵌入させ、また第1の嵌合凸部71を吐水口部材52の貫通の嵌合穴76に嵌合させ、また外周壁部70を吐水管12の円形の固定孔68に嵌合させる状態で吐水管12に取り付けられ、以て吐出端部材60及び吐水口部材52を吐水パイプ12に位置決状態に固定している。
尚この固定部材67は、図3(B)に示すように正面視において左右に一対の爪78を有しており、これら爪78を固定孔68の縁部に係止させることで、吐水管12から抜止めされている。
【0051】
図4において、80は投光側の光ファイバ,82は受光側の光ファイバで、それら投光側の光ファイバ80,受光側の光ファイバ82の先端部によって上記の投光部62,受光部64が構成されている。
尚、投光部62には投射される光に指向性を持たせるためのレンズ84が備えられている。
またこれら光ファイバ80,82には、これを吐水口部材52に対して軸線方向に位置決状態に固定するための環状の凸部86が一体的に設けられている。
【0052】
この実施形態において、吐水口部材52は本体部88と、その上面を覆うカバー90とを有している。
本体部88には光ファイバ80,82の軸線方向に延びる深い保持溝92A,94Aが設けられており、またカバー90の側にも対応する浅い保持溝92B,94Bが設けられており、それら保持溝92A,92B及び94A,94Bに光ファイバ80,82が嵌め入れられ、そこに保持されている。
【0053】
これら保持溝92A,92B及び94A,94Bには、光ファイバ80,82の凸部86に対応した凹部96A,96B及び98A,98Bが設けられおり、光ファイバ80は凸部86と凹部96A,96Bとの凹凸嵌合により、また光ファイバ82は凸部86と凹部98A,98Bとの凹凸嵌合により、吐水口部材52に対して軸線方向に位置決状態で固定され保持されている。
尚、吐水口部材52には前端にU字切欠状の投光窓100,受光窓102が設けられている。
【0054】
またカバー90には、一対の湾曲した弾性アーム104が一体に形成されており、カバー90は、これら一対の弾性アーム104の先端の爪106を、本体部88の対応する係止突起108に弾性係止させることで、本体部88に組み付けられている。
【0055】
この実施形態では、図1に示すセンサ本体48,これから延び出したコード50及び光ファイバ80,82の先端部にて構成される投光部62,受光部64にてセンサが構成され、そしてそのセンサが検知対象、通常は使用者が差し出した手を検知すると、制御部46による制御の下に電磁弁36が開弁し、図3の吐水口58から自動的に吐水を行う。
また使用者が手を引き込めてセンサによる検知エリアから外れると、センサが手を非検知となり、ここにおいて制御部46の制御の下に電磁弁36が閉弁し、吐水口58からの吐水を停止する。
【0056】
図6に示しているように、コード50はチューブ110内に光ファイバ80,82を納めて1本のコードと成したものである。
この実施形態において、チューブ110は熱収縮チューブから成っている。
この熱収縮チューブは公知のもので、その内部に光ファイバ80,82を通した状態で熱を加えることにより、予め記憶された形状に収縮し、光ファイバ80,82を密着状態に外側から包んだ状態となる。
【0057】
本例において、熱収縮チューブには接着処理が施してあり、収縮状態でその内面が光ファイバ80,82の外面に接着し固着される。
ここでは熱収縮チューブ110として住友電気工業(株)製スミチューブC(材質はポリオレフィン)が用いられている。
尚図6において、112は光ファイバ80,82におけるコアで、114はクラッド、116はこれを被覆する被覆膜であり、ここでは何れも樹脂製である。
【0058】
この実施形態では、図6に示しているように吐水管12の内部且つ吐水管12の基端近傍位置において、コード50にその外面から径方向外側に突出する係合凸部118が一体的に設けられている。
この係合凸部118もまた熱収縮チューブにて構成してある。
【0059】
具体的には、軸線方向に所定寸法を有する熱収縮チューブをコード50の外面にセットした状態で熱を加えることにより予め記憶された形状に収縮させ、これをコード50の外面に密着させることで係合凸部118を形成している。
【0060】
ここでは係合凸部118を形成する熱収縮チューブに予め接着処理が施してあり、加熱により収縮したチューブは、その接着剤によってコード50の外面に接着により固着され、一体化されている。
【0061】
従ってこの係合凸部118は、コード50の外面に対して図6の上方にも、また下方にも軸線方向に実質的に移動不能である。即ち係合凸部118は、コード50に対し軸線方向に一体に移動する。
尚この係合凸部118を形成している熱収縮チューブは、ここでは住友電気工業(株)製スミチューブW3C(材質はポリオレフィン)が用いられている。
【0062】
図6に示しているように、吐水管12の基端部(下端部)には抜止部材120が取り付けられている。
この抜止部材120は、図7に示しているように周方向所定個所に開口部122を有する円形且つCリング状の樹脂製(ここではPOM樹脂(ポリアセタール樹脂))のもので、径方向に弾性変形能を有している。
【0063】
ここで抜止部材120は、吐水管12への取付前の自由形状状態で、その外径が吐水管12における挿通管20の内径よりも大径とされている。
この抜止部材120には、その外周面に沿って突条124が帯状に一体成形されている。
【0064】
一方挿通管20には、その内周面に沿って延びる、突条124に対応した溝126が形成されている。
抜止部材120は、縮径変形させられた状態で挿通管20の内部に押し込まれ、そして押込後の拡径状態で突条124を溝126に嵌合させ、挿通管20に取り付けられる。
【0065】
この抜止部材120には、図6の係合凸部118を図中下向きに当接させる受部128が一体に構成されており、そしてこの受部128に、コード50を挿通させるコード挿通孔130が設けられている。
【0066】
抜止部材120にはまた、このコード挿通孔130に隣接して給水チューブ38を挿通させるチューブ挿通孔132が設けられており、それぞれにコード50,給水チューブ38を挿通させるようになしてある。
【0067】
抜止部材120は、コード挿通孔130にコード50を挿通させることにより、またチューブ挿通孔132に給水チューブ38を挿通させることにより、それぞれを吐水管12内部、詳しくは挿通管20内部において径方向に位置決めする。
ここで抜止部材120は、吐水管12の外部に非露出状態で吐水管12内部に納められている。
【0068】
抜止部材120の外周面には、180°隔たった2個所に縦の溝134-1と134-2とが設けられている。
一方の溝134-1には、図中下端に引掛部136が設けられている。また他方の溝134-2には、図中上端に同じような引掛部136が設けられている。
【0069】
これらの溝134-1,134-2は、挿通管20の内部に取付状態にある抜止部材120を挿通管20から取り出す際に用いられるもので、具体的にはこれらの溝134-1,134-2にドライバ等の工具の先端を挿入した上、引掛部136に引掛けて下向きの力を加えることで、抜止部材120を挿通管20から下方の外部に取り出すことができる。
【0070】
ここで溝134-1と134-2とで引掛部136が上下逆位置に設けてあるのは、抜止部材120を上下逆向きにして挿通管20に取り付けた場合であっても、つまり上下何れの向きで取り付けた場合であっても、何れかの溝及び引掛部136を用いることで、抜止部材120を挿通管20から取り出し得るようにするためである。逆に言えば、抜止部材120を上下方向において何れの向きでも挿通管20に取り付けられるようにするためである。
【0071】
図7に示しているように、コード挿通孔130はチューブ挿通孔132の側の部分が部分的に開口部138とされており、開口部138においてコード挿通孔130とチューブ挿通孔132とが連続した状態となっている。
従って、コード50をコード挿通孔130に挿通するに際し、コード50を開口部138からコード挿通孔130に嵌め入れ、そこに挿通状態とすることができる。
尚この開口部138は、その開口幅が図8(B)に示しているようにコード50の長径側の寸法よりも僅かだけ狭い、開口幅の大きなものとされている。
【0072】
但し、図8(B)に示しているようにチューブ挿通孔132に給水チューブ38を挿通した状態の下では、その給水チューブ38が壁となって働くため、コード50を開口部138を通じコード挿通孔130から抜き出すのは実質上困難である。
即ちこの実施形態では、チューブ挿通孔132に挿通された給水チューブ38が、コード50がコード挿通孔130から抜け出るのを防止する壁として働く。
尚コード挿通孔130は、図8(A)に示しているように当然ながらコード50に一体的に設けた上記の係合凸部118よりも径方向寸法の小さなものである。
【0073】
この実施形態では、コード50に対して吐水管12の下方の空間で抜出方向に引張力が働いても、その引張りの力は係合凸部118と抜止部材120の受部128との当接によって受けられ、コード50が吐水管12から抜止めされる。
即ち、係合凸部118と受部128とは、コード50が吐水管12から抜け出るのを防ぐ抜止機構をなしている。
【0074】
そしてこの抜止機構によって、吐水管12の下方空間でコード50に対し下向きの引張力が働いても、その引張りの力はコード50における吐水管12内部の部分には及ばず、従って吐水管12先端部の投光部62や受光部64に対してその力が作用するといったこともない。
【0075】
一方において係合凸部118と受部128とは、図6に示しているように図中上下方向に対峙して位置しているだけであって、それらは互いに結合関係とはなっておらず、従ってコード50に対し上向きの力が働いたとき、コード50は係合凸部118を受部128から離間させつつ、その上向きの方向に移動可能である。
【0076】
この実施形態では、上記の吐水口ユニット66,給水チューブ38,コード50を次のようにして吐水管12に組み付けることができる。
即ち、図5に示しているように吐出端部材60,吐水口部材52,投光部62,受光部64を予め一体に組み付けて吐水口ユニット66を組んでおき、その状態で給水チューブ38,コード50を吐水管12の先端の開口16より吐水管12内に挿入する。また併せて吐水口ユニット66を開口16から吐水管12内に挿入する。
【0077】
そして吐水管12から下方に突き出した給水チューブ38及びコード50に対して、リング状をなす抜止部材120を組み付け、その状態で抜止部材120を縮径変形させた状態で吐水管12の挿通管20内に押し込み、縮径力を解除する。
するとそこで抜止部材120が原形状に戻ろうとして拡径し、このとき外周面の突条124が挿通管20の内周面の溝126に嵌まり込み、ここにおいて抜止部材120が挿通管20即ち吐水管12に組み付いた状態となる。
また同時に、抜止部材120のコード挿通孔130とチューブ挿通孔132とに、コード50及び給水チューブ38が吐水管12内部において挿通状態となり、それらが吐水管12内で径方向に位置決めされた状態となる。
【0078】
本実施形態では、投光部62,受光部64や吐水口部材52,吐出端部材60を故障により部品交換する必要が生じた場合や、或いはその他メンテナンスをする必要が生じたとき、容易にこれを行うことができる。
【0079】
具体的には、給水チューブ38,コード50の下端を図1の機能部ボックス34から外した状態で、また固定部材67を吐水管12から取り外し、吐水口ユニット66に対する固定を解除した状態で、吐水口ユニット66を吐水管12の先端の開口16から図5に示すように引き出すことで、それらの部品交換その他のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
このとき、コード50は吐水管12内部において上方には自由に移動できるため、上記の抜止機構がその障害となるといった問題は生じない。
【0080】
以上のような本実施形態によれば、吐水管12下方の外方でコード50が引張られるようなことがあっても、上記抜止機構の作用により、吐水管12内部でコード50に対して引張りの力が加わるのが防止される。
【0081】
従って投光部62や受光部64が引張りの力によって損傷したり吐水管12への接続部で光ファイバ80,82が切れたり損傷したりするのを防止することができる。
【0082】
また本実施形態では、コード50が吐水管12内で上方に自由に移動できるようになしてあるため、吐水管12に取り付けた投光部62や受光部64,吐水口部材52や吐出端部材60の故障時の部品交換やメンテナンス作業を支障なく且つ作業性良く簡単に行うことができる。
【0083】
本実施形態ではまた、抜止部材120にコード挿通孔130及びチューブ挿通孔132が設けてあり、それらコード挿通孔130及びチューブ挿通孔132にてコード50及び給水チューブ38を吐水管12内で径方向に位置決めすることができる。
【0084】
またコード挿通孔30は、チューブ挿通孔132の側の部分が部分的に開口部138となしてあって、その開口部138においてコード挿通孔130とチューブ挿通孔132とを連続させてあるため、開口部138を通じてコード50を簡単にコード挿通孔130に嵌め入れ、挿通状態とすることができる一方で、チューブ挿通孔132に給水チューブ38を挿通した状態の下では給水チューブ38が壁となって働き、コード挿通孔130内のコード50が開口部138を通じてチューブ挿通孔132側に抜け出してしまうのを良好に防止することができる。
【0085】
従ってこの実施形態によれば、開口部138からコード50が抜け出すのを防止するために、その開口部138に別途に閉鎖部材を設けたりする必要を無くすことができ、従って閉鎖部材を設けることによる部品点数の増加や、その組付けのための工数が増加するといった問題を生ぜしめない。
【0086】
また給水チューブ38が壁として作用することで、開口部138からコード50が抜け出すのを防止するため、開口部138を幅広に形成しておくことが可能となり、そのことによって、開口部138を通じてのコード挿通孔130へのコード50の嵌め入れの作業をより行い易くすることができる。
【0087】
図9は本発明の他の実施形態を示している。
この例は、吐水管12が断面円形のパイプ状をなしており、また挿通管20が、カウンタ14の上側に位置する上部に対して別体とされていて、その上部にねじ結合されており、更にその挿通管20にフランジ状の着座部18が設けられている点を除いて基本的に上記実施形態と同様であり、他の詳細についてはここでは説明を省略する。
【0088】
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば本発明は吐水管の先端部等にセンサ本体を配置して、そこから電気配線のコードを吐水管に沿ってその内部に延在させ、吐水管の下方空間で機能部ボックスに接続する形式の自動水栓に対しても適用可能であるし、また上記実施形態では吐水管とは別体をなす抜止部材を吐水管に取り付けて、吐水管内部の受部を設けているが、場合によってかかる受部を吐水管に一体に設けておくといったことも可能である。
その他本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【符号の説明】
【0089】
10 自動水栓
12 吐水管
16 開口
38 給水チューブ
50 コード
58 吐水口
62 投光部
64 受光部
66 吐水口ユニット
118 係合凸部
120 抜止部材
128 受部
130 コード挿通孔
132 チューブ挿通孔
138 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吐水管に設けた投光部から光を投射し、検知対象からの反射光を該吐水管に設けた受光部で受光して該検知対象を検知するセンサを有し、該センサによる該検知対象の検知に基づいて吐水を自動的に行う自動水栓であって、
前記センサの一部を成す光ファイバ若しくは電気配線のコードを前記吐水管の基端側の開口を通じて該吐水管内部に延在させ、
前記コードには、該コードの外面から径方向外側に突出する係合凸部を固定状態に設ける一方、前記吐水管の内部には該コードを前記開口を通じて該吐水管から抜出す方向に該係合凸部を当接させる受部を設けて、それら係合凸部と受部とで該コードに加わる抜出方向の引張力を受けて該コードを抜止めする抜止機構を構成してあり、
該抜止機構は、前記コードを前記抜出方向に移動規制する一方、逆方向には前記係合凸部を前記受部から離間させ、該コードの移動を許容するものとなしてあることを特徴とする自動水栓。
【請求項2】
請求項1において、前記吐水管の内面に、該吐水管とは別体をなす抜止部材が取り付けてあり、該抜止部材に前記受部が構成してあることを特徴とする自動水栓。
【請求項3】
請求項2において、前記吐水管の内部には吐水口に給水を導く給水チューブが設けてあり、前記抜止部材の前記受部には前記コードを挿通するコード挿通孔が設けてあるとともに、該抜止部材には前記給水チューブを挿通するチューブ挿通孔が設けてあり、それらコード挿通孔及びチューブ挿通孔にて前記抜止部材が前記コード及び給水チューブを径方向に位置決めするものとなしてあることを特徴とする自動水栓。
【請求項4】
請求項3において、前記コード挿通孔とチューブ挿通孔とが隣接して設けてあるとともに、該コード挿通孔は該チューブ挿通孔の側の部分が部分的に開口部とされており、該開口部において該コード挿通孔とチューブ挿通孔とが連続していることを特徴とする自動水栓。
【請求項5】
請求項2〜4の何れかにおいて、前記抜止部材は径方向に弾性変形能を有するリング状をなしており、縮径状態で前記吐水管の内部に押込可能且つ押込後の拡径状態で該吐水管の内面に取り付けられるものであることを特徴とする自動水栓。
【請求項6】
請求項2〜5の何れかにおいて、前記抜止部材は、前記吐水管の内部に、該吐水管の外部に非露出状態に納めてあることを特徴とする自動水栓。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−122356(P2011−122356A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−281028(P2009−281028)
【出願日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】