説明

自動的に開く医用器具パッケージ及びその製造方法

各々が遠位端部、近位端部、第1の周縁部及び第2の周縁部を備えた上側軟質シート部分及び下側軟質シート部分を有する自動的に開く医用器具パッケージ。これら軟質シート部分は、これらの周縁部に沿って互いに取外し自在にシールされるようになっており、それにより医用器具のエンクロージャを構成する。また、遠位端部に取り付けられたカラーが設けられていて、カラーと近位端部の間の距離を減少させるこれらの相対運動により、軟質シート部分が引き離されてパッケージを開くようになっている。使用器具を収容した自動開放式医用器具パッケージの製造方法は、医用器具を、軟質材料シートの上面上に位置決めする工程を有し、この軟質材料シートは、下面、第1の端部及び第2の端部を更に有している。上側及び下側カラー前駆体をそれぞれ、第1の端部及び第2の端部の下面に取り付ける。次に、軟質材料シートを医用器具の周りに折り畳んで端と端を重ね合わせ、それにより医用器具を包囲する上側及び下側軟質シート部分(各々、遠位端部及び近位端部を備える)を形成する。次に、軟質シート部分を取外し自在に互いにシールする。カラー前駆体を軟質シート部分を横切ってひっくり返して操作的に位置合わせし、そして互いにシールしてカラーを形成し、このカラーは、遠位端部に取り付けられてカラーと近位端部の間の距離を減少させるこれらの相対運動の結果として、軟質シート部分が引き離され、それにより医用器具の少なくとも一部が露出されるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の背景
1.発明の分野
本発明は一般に、医用器具パッケージに関し、特に、自動的に開く医用器具パッケージ及びその製造方法に関する。
【0002】
2.関連技術の説明
種々の医用器具では、例えば医用器具を使用前の損傷から保護し、医用器具の滅菌性を維持するために包装が必要である。皮膚穿刺要素(例えば、ランセット又は顕微針)を含む医用器具の場合、関連のパッケージは、使用中における皮膚穿刺要素の配備に備えると共に使用後における皮膚穿刺要素との不注意な接触からユーザを保護することが必要である。さらに、一度使うためだけに作られた使い捨て医用器具は、安価であり使い捨ての医用器具パッケージを必要としている。硬質の射出成形医用器具パッケージを医用器具をこの中に封入した状態で保護できるよう設計できると考えられるが、これらのコスト及び潜在的に厄介な手動の配備(即ち、開放)手順は理想的どころではない可能性がある。
【0003】
したがって、厄介な手動開放手順を必要とせず、しかも封入した医用器具及び(又は)滅菌バリヤを保護できる安価な医用器具パッケージが当該技術分野において依然として要望されている。さらに、皮膚穿刺要素(例えば、ランセット又は顕微針)を含む医用器具の場合、皮膚穿刺要素を使用前の損傷又は汚染から保護し、しかもユーザを使用後における皮膚穿刺要素との偶発的な接触から保護する医用器具パッケージが要望されている。
【0004】
発明の概要
本発明の実施形態としての自動的に開く医用器具パッケージは、安価であり、この中に封入された医用器具を保護すると共にその滅菌バリヤとなり、厄介な手動開放手順を必要としない。さらに、本発明の自動的に開くパッケージの実施形態は、皮膚穿刺要素(例えば、ランセット又は顕微針)を含む医用器具に用いるのに適している。というのは、パッケージは、皮膚穿刺要素を使用前の損傷又は汚染から保護すると共にユーザを使用後における皮膚穿刺要素との偶発的な接触から保護するのに役立つからである。
【0005】
本発明の例示の実施形態の自動的に開く医用器具パッケージは、それぞれが遠位端部、近位端部、第1の周縁部及び第2の周縁部を備えた上側及び下側軟質シート部分を有する。上側及び下側軟質シート部分は、これらの第1及び第2の周縁部の少なくとも一部に沿って互いに取外し自在にシールされ、それにより医用器具(例えば、バイオセンサ医用器具、ランセット医用器具又は一体形のバイオセンサ及びランセット医用器具)を上側及び下側軟質シート部分内に封入するようになっている。
【0006】
パッケージは、上側及び下側軟質シート部分の遠位端部に取り付けられたカラー(例えば、硬質又は剛性カラー)を更に有する。カラーは、カラーと上側及び下側軟質シート部分の近位端部との間の距離を減少させるこれらの相対運動の結果として、下側軟質シート部分と上側軟質シート部分が互いに引き離される。この引き離しは、パッケージを自動的に開いて医用器具の少なくとも一部(例えば、皮膚穿刺要素部分)を露出させる(配備する)。
【0007】
また、本発明により、医用器具(例えば、一体形バイオセンサ及びランセット医用器具)を収容した自動的に開く医用器具パッケージを製造する方法が提供される。この方法は、少なくとも1つの医用器具を軟質材料シート上に位置決めする工程を有する。医用器具が載せられる軟質材料シートは、上面、下面、第1の端部及び第2の端部を備え、医用器具は、第1の端部と第2の端部との間の上面上に位置決めされる。
【0008】
この方法は、上側カラー前駆体を軟質材料シートの第1の端部の下面に取り付けると共に下側カラー前駆体を軟質材料シートの第2の端部の下面に取り付ける工程を更に有する。次に、軟質材料シートを医用器具の周りに折り畳んで端と端を重ね合わせ、それにより医用器具を封入する上側軟質シート部分と下側軟質シート部分を形成する。上側及び下側軟質シート部分は各々、遠位端部及び近位端部を備える。次に、上側軟質シート部分を下側軟質シート部分に取外し自在にシールする。
【0009】
上側及び下側カラー前駆体をそれぞれ上側軟質シート部分及び下側軟質シート部分を横切ってひっくり返して上側及び下側カラー前駆体が操作的に位置合わせされるようにする。次に、上側カラー前駆体と下側カラー前駆体を互いに接合して上側及び下側軟質シート部分の遠位端部に取り付けられたカラーを形成する。カラーは、カラーと上側及び下側軟質シート部分の近位端部との間の距離を減少させるこれらの相対運動の結果として、上側軟質シート部分と下側軟質シート部分が引き離され、それにより医用器具の少なくとも一部を自動的に露出させるような仕方で取り付けられる。
【0010】
本発明の特徴及び利点の十分な理解は、本発明の原理を利用した例示の実施形態を記載している以下の詳細な説明及び添付の図面を参照すると得られる。
【0011】
発明の詳細な説明
図1Aは、本発明の例示の実施形態の自動的に開く(自動開放式)医用器具パッケージ100の斜視図である。図1Bは、下から見た斜視図を用いてパッケージ100内における医用器具200(即ち、一体形のバイオセンサ204とランセット206から成る医用器具)を破線で示している。図2Aは、パッケージの自動開放後における図1A及び図1Bのパッケージの斜視図である。図2Bは、図2Aの開かれたパッケージ内における一体形バイオセンサ及びランセット医用器具の配置場所を破線で示す図である。
【0012】
当業者であれば、本発明をいったん理解すると、本発明を用いるパッケージを備えた種々の医用器具を有利に利用できることは理解されよう。例えば、本発明で有利に使用できる一体形バイオセンサ及びランセット医用器具は、米国特許出願第10/143,399号明細書に記載されており、かかる米国特許出願明細書の記載内容全体を本明細書の一部を形成するものとしてここに引用する。さらに、当業者であれば、本発明のパッケージは、一体形バイオセンサ及びランセット医用器具との併用には限定されないことは理解されよう。例えば、本発明のパッケージは、米国特許第5,426,032号明細書、第5,526,120号明細書、第5,708,247号明細書、第6,241,862号明細書及び第6,284,125号明細書に記載された形式の検査ストリップ医用器具にも使用できる。さらに、当業者であれば、かかる検査ストリップ医用器具は、グルコースの測定には限定されず、例えばサンプルのケトン、糖化アルブミン、凝固パラメータ及びコレステロールを測定するのにも使用できることは理解されよう。
【0013】
パッケージ100は、図1A〜図2Bに示すように、遠位端部104、近位端部106、第1の周縁部108及び第2の周縁部110を備えた上側軟質シート部分102を有している。パッケージ100は、遠位端部114、近位端部116、第1の周縁部118及び第2の周縁部120を備えた下側軟質シート部分112を更に有している。上側及び下側軟質シート部分の遠位端部、近位端部、第1の周縁部及び第2の周縁部は、互いに本質的に位置が合っている(整列している)(図1A及び図1Bの平面図及び底面図に示すように)。
【0014】
上側及び下側軟質シート部分102,112を例えばそれ自体折り返された(図4A〜図6Bを参照して以下に詳細に説明する)単一の軟質材料シートから作られたものであるのがよい。かかる環境では、近位端部106,116は、単一の軟質材料シートが折り返された線に沿って互いに取り付けられる。
【0015】
上側及び下側軟質シート部分102,112は、当業者に知られた任意適当な軟質材料で作られたものであるのがよい。例えば、上側及び下側シート部分は、軟質紙材料(例えば、クラフト紙TPP-0036[HSC42#Surgical Kraft Paper])及び(又は)フィルム型材料(例えば、TPF-0504[ナイロンフィルム耐穿刺性( Nylon Film-puncture resistant)]及び1073B 非被服ティベックフィルム(uncoated Tyvek film))で作られたものであるのがよい。適当な軟質材料は、例えばトーラス・ヘルス・ケア・パッケージング社から市販されている。さらに、所望ならば、上側及び下側軟質シート部分を軟質積層材料、例えば軟質紙及び上述したフィルム型材料と金属箔及び(又は)ラテックス被膜の組み合わせで作ってもよい。
【0016】
パッケージ100の上側及び下側軟質シート部分102,112は、これらの第1及び第2の周縁部の少なくとも一部に沿って互いに取外し自在にシールされるようになっている。当業者に知られている任意適当な接着剤をこの目的に用いることができ、かかる接着剤としては、例えば、3M社、ベーシック・アドヘッシブズ社及びアベリ・デニソン社から入手できるコールドシール接着剤、ヒートシール接着剤及び剥離可能な接着剤が挙げられるが、これらには限定されない。図1A、図1B、図2A及び図2Bの実施形態では、パッケージ100の上側及び下側軟質シート部分102,112も又、完全な滅菌バリヤが医用器具200について得られるようこれらの近位端部及び遠位端部の少なくとも一部に沿って互いに取外し自在にシールされるようになっている。
【0017】
図1A〜図2Bの実施形態では、上側及び下側軟質シート部分をシールすると、医用器具(例えば、図1A〜図2Bに示す一体形バイオセンサ及びランセット器具)を上側及び下側軟質シート部分内に封入できる。上側及び下側軟質シート部分を医用器具の周りにいったん互いにシールすると(例えば、周縁部をシールし、任意的に、上側及び下側軟質シート部分の遠位端部及び近位端部をシールすることにより)、滅菌バリヤも又得られる。
【0018】
パッケージ100は、上側及び下側軟質シート部分(それぞれ、102,112)の遠位端部(104,114)に取り付けられたカラー122を更に有している。カラー122は、カラーと上側及び下側軟質シート部分の近位端部との間の距離を減少させるこれらの相対運動の結果として、下側軟質シート部分と上側軟質シート部分が引き離されるような仕方で上側及び下側軟質シート部分の遠位端部に取り付けられている。この引き離しにより、パッケージが自動的に開かれ、前もってパッケージ内に全体が封入されている医用器具の少なくとも一部(例えば、皮膚穿刺要素部分)が露出する(即ち、配備される)。換言すると、図2A及び図2Bに示すようにカラー122を近位端部106,116に向かって滑らせ(又は、この反対の関係が成り立つ)、それにより上側軟質シート部分と下側軟質シート部分を引き離し、封入されていた医用器具を配備する。
【0019】
カラーと近位端部の相対運動を種々の方法で達成できることが想定される。例えば、ユーザが手動でカラー及び(又は)近位端部を互いに動かすと、これによりかかる運動を生じさせることができる。この相対運動は又、ユーザがパッケージを適当な機械的インタフェース(例えば、分析計器インタフェース)に挿入した時にも生じ、或いは、これを機械的装置(例えば、分析計器)によって行ってもよい。
【0020】
カラー122は、任意適当な材料で作られたものであってよく、かかる材料としては、適当な硬質材料(例えば、マイラー及び(又は)ポリエステルの硬質プラスチックフィルム)又は半硬質材料が挙げられるが、これらには限定されない。この点に関し、半硬質材料は、軟質が幾分あるが、上側及び下側軟質シート部分よりも軟質が著しく低い材料である。カラーは硬質又は半硬質である必要はないが、硬質又は半硬質カラーは、封入された医用器具を別途保護するのに役立つ場合がある。図1A〜図2Bの実施形態では、カラー122は、硬質カラーであり、従って、カラー122によって包囲された医用器具200のランセット206の衝撃保護手段となるようになっている。さらに、カラー122は、硬質であることにより、上側軟質シート部分と下側軟質シート部分の引き離しを容易にするのに役立つ。
【0021】
図1A〜図2Bの実施形態では、上側及び下側軟質シート部分の遠位端部へのカラー122の取付けは、カラーと上側及び下側軟質シート部分の遠位端部との間の距離を増大させるこれらの次の相対運動の結果として、上側及び下側軟質シート部分により医用器具が自動的に封入されるようなものである。かかる封入により、上側軟質シート部分と下側軟質シート部分の先の引き離しにより露出されていた医用器具の少なくとも一部が引っ込む。換言すると、パッケージ100をいったん開くと(図2A及び図2Bに示すように)、カラー122を近位端部106,116から遠ざけることによりパッケージ100を図1A及び図1Bに示す形態に戻すことができる(或いは、この逆の関係が成り立つ)。カラー122を図1A及び図1Bの位置にいったん戻すと、パッケージ100は、ランセット206を処分のために覆い隠すと共にユーザをランセット206との不用意な接触から保護する。
【0022】
本発明の自動的に開く医用器具パッケージは、比較的スリムなプロフィールを有し、滅菌バリヤとなり、しかもこの中に封入されている医用器具との不用意な接触からの保護を行う。さらに、上側及び下側軟質シート部分を耐湿性材料(例えば、金属箔材料)から形成することにより湿気保護も行うことができ、ラベルを任意的に上側及び下側軟質シート部分の表面に貼付するのがよいが、このようにするかどうかは任意である。
【0023】
また、当業者であれば、本発明の自動的に開く医用器具パッケージを例えばバイアル又は自動的に開く医用器具パッケージを小出しするよう構成されたカートリッジに入れた状態で1度だけ使うよう2次的に包装してもよい。2次的パッケージは、乾燥剤を含む材料で作られたものであってもよく、或いは内容物を湿気の無い状態に保つ別個に包装された乾燥剤を収容してもよい。
【0024】
本発明の実施形態は、上述した自動的に開く医用器具パッケージ及び医用器具(例えば、血液グルコースを測定する一体形バイオセンサ及びランセット医用器具)を含む自動的に開く医用器具パッケージと医用器具のキットを更に含む。
【0025】
図3は、本発明の例示の実施形態の医用器具を収容した自動的に開く医用器具パッケージを製造する方法300の工程順序を示すフローチャートである。当業者であれば、例えば、ウェブを利用した製造法及び他の周知の従来型製造法を用いて方法300を実施することができる。
【0026】
図3、図4A及び図4Bを参照すると、方法300は、図3の工程310に記載しているように、少なくとも1つの医用器具(例えば、一体形バイオセンサ及びランセット医用器具400)を軟質材料シート402上に位置決めする工程を有する。軟質材料シート402は、当業者に知られている任意適当な材料で作られたものであってよい。医用器具400の滅菌バリヤを構成することが望ましい場合、軟質材料シート402を空気及び(又は)風で運ばれる細菌を通さない軟質材料、例えば熱可塑性軟質材料や金属箔材料で作るのがよい。
【0027】
図4A及び図4Bの実施形態では、軟質材料シート402は、上面404、下面406、第1の端部408及び第2の端部410を有している。図4A〜図6Bの実施形態では、10個の一体形バイオセンサ及びランセット医用器具400を軟質材料シート402上に位置決めする。位置決め工程310では、医用器具を第1の端部408と第2の端部410との間で上面404上に位置決めする。
【0028】
次に、工程320に記載しているように上側カラー前駆体412を軟質材料シートの第1の端部408の下面に取り付け、下側カラー前駆体414を軟質材料シートの第2の端部410の下面に取り付ける。上側及び下側カラー前駆体412,414の配置場所は、図4A及び図5Aにおいて破線で示されている。上側及び下側カラー前駆体412,414は、任意適当な材料で作られたものであってよく、かかる材料としては、例えば、厚紙のような硬質材料が挙げられる。方法300の工程310,320の結果は、図4A及び図4Bに示されている。
【0029】
上側及び下側カラー前駆体の取付け後、図3の工程330に記載されているように軟質材料シートを医用器具の周りに折り畳んで端と端を重ね合わせ、それにより医用器具400を封入する上側軟質シート部分416及び下側軟質シート部分418を形成する。折畳み工程320は、例えば図4AのA−A線に沿って行うのがよい。次に、医用器具400相互間に位置する軟質材料シートの部分を除去する。その結果得られた構造が、図5A及び図5Bに示されている。
【0030】
次に、図3の工程340に記載されているように上側軟質シート部分及び下側軟質シート部分を互いに取外し自在にシールして(例えば、感熱又は感圧接着剤を用いて)医用器具400の保護エンクロージャを構成する。変形例として、取外し自在なシールは、医用器具400相互間に位置する軟質材料シートの部分の除去前に行ってもよい。
【0031】
次に、工程350に記載されているように上側及び下側カラー前駆体をそれぞれ上側軟質シート部分及び下側軟質シート部分を横切ってひっくり返し、上側カラー前駆体412と下側カラー前駆体414が操作的に位置合わせされるようにする。その結果得られた構造が、図6A及び図6Bに示されている。
【0032】
次に、図3の工程360に記載されているように、上側及び下側カラー前駆体を互いに接合し(例えば、上側及び下側カラー前駆体の外縁部に沿って)上側及び下側軟質シート部分の遠位端部に取り付けられたカラーを形成し、カラーと上側及び下側軟質シート部分の近位端部との間の距離を減少させるこれらの相対運動の結果として、上側軟質シート部分と下側軟質シート部分が引き離されるようにする。この引き離しにより、医用器具の少なくとも一部が自動的に露出されて配備される。
【0033】
工程310において複数の医用器具を軟質材料シート上に位置決めした状態で、上側カラー前駆体と下側カラー前駆体を接合することにより形成されたカラーを切断することにより各医用器具及び関連のパッケージを1つ1つにする。変形例として、図3の工程360に先立って、医用器具及び関連のパッケージを1つ1つにしてもよい。
【0034】
当業者であれば、本発明の方法は、費用が安くつき、しかも従来型製造法(例えば、ウェブを利用した製造法)を用いて容易に実施される。
【0035】
本明細書において開示した本発明の実施形態の種々の変形例を本発明の実施に際して使用できることは理解されるべきである。特許請求の範囲の記載は本発明の範囲を定め、これら本発明の範囲及びこれらの均等範囲に属する構造及び方法は、本発明の範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1A】本発明の自動的に開く医用器具パッケージの例示の実施形態の上から見た斜視図である。
【図1B】パッケージ内における一体形バイオセンサ及びランセット医用器具の配置場所を「破線で」示す図1Aのパッケージの下から見た斜視図である。
【図2A】パッケージの自動開放後における図1A及び図1Bのパッケージの斜視図である。
【図2B】図2Aの開かれたパッケージ内における一体形バイオセンサ及びランセット医用器具の配置場所を破線で示す図である。
【図3】本発明の例示の実施形態の方法の工程順序を示すフローチャートである。
【図4A】図1Aに示すパッケージの製造における一工程の結果を示す斜視図である。
【図4B】図1Aに示すパッケージの製造における一工程の結果を示す側面図であり、図4Aの4B−4B線矢視断面図である。
【図5A】図1Aに示すパッケージの製造における別の工程の結果を示す斜視図である。
【図5B】図1Aに示すパッケージの製造における別の工程の結果を示す側面図であり、図5Aの5B−5B線矢視断面図である。
【図6A】図1Aに示すパッケージの製造における更に別の工程の結果を示す斜視図である。
【図6B】図1Aに示すパッケージの製造における更に別の工程の結果を示す側面図であり、図6Aの6B−6B線矢視断面図である。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動的に開く医用器具パッケージであって、遠位端部、近位端部、第1の周縁部及び第2の周縁部を備えた上側軟質シート部分と、遠位端部、近位端部、第1の周縁部及び第2の周縁部を備えた下側軟質シート部分と、上側軟質シート部分の遠位端部及び下側軟質シート部分の遠位端部に取り付けられたカラーとを有し、上側及び下側軟質シート部分は、これらの第1及び第2の周縁部の少なくとも一部に沿って互いに取外し自在にシールされ、それにより医用器具を上側及び下側軟質シート部分内に封入するようになっており、カラーは、カラーと上側及び下側軟質シート部分の近位端部との間の距離を減少させるこれらの相対運動の結果として、下側軟質シート部分と上側軟質シート部分が互いに引き離され、それによりパッケージを自動的に開き、医用器具の少なくとも一部を露出させるような仕方で上側及び下側軟質シート部分の遠位端部に取り付けられていることを特徴とするパッケージ。
【請求項2】
上側及び下側軟質シート部分は、一体形バイオセンサ及びランセット医用器具を封入するようになっていることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項3】
上側及び下側軟質シート部分は、バイオセンサ医用器具を封入するようになっていることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項4】
上側及び下側軟質シート部分は、ランセット医用器具を封入するようになっていることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項5】
カラーは、上側及び下側軟質シート部分内に封入された医用器具の一部を包囲していることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項6】
カラーは、硬質材料で作られていることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項7】
カラーは、厚紙で作られていることを特徴とする請求項6記載のパッケージ。
【請求項8】
カラーは、プラスチックフィルムで作られていることを特徴とする請求項6記載のパッケージ。
【請求項9】
カラーは、半硬質材料で作られていることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項10】
上側及び下側軟質シート部分の近位端部は、互いに接合されていることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項11】
上側及び下側軟質シート部分は各々、一枚の一体軟質シートの部分であることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項12】
上側及び下側軟質シート部分は、紙で作られていることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項13】
上側及び下側軟質シート部分は、フィルムで作られていることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項14】
上側及び下側軟質シート部分は、プラスチックで作られていることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項15】
上側及び下側軟質シートは、接着剤被膜を用いて取外し自在にシールされていることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項16】
カラーは、カラーと上側及び下側軟質シート部分の近位端部との間の距離を減少させるこれらの相対運動を行った後、カラーと上側及び下側軟質シートの近位端部との間の距離を増大させるこれらの次の相対運動の結果として、上側及び下側軟質シート部分による医用器具の自動封入が行われるよう上側及び下側軟質シート部分の遠位端部に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項17】
自動封入の結果として、上側及び下側軟質シート部分の再シールが行われることを特徴とする請求項16記載のパッケージ。
【請求項18】
自動的に開く医用器具パッケージと医用器具のキットであって、キットは、パッケージ及びパッケージ内に収納された医用器具とから成り、パッケージは、遠位端部、近位端部、第1の周縁部及び第2の周縁部を備えた上側軟質シート部分と、遠位端部、近位端部、第1の周縁部及び第2の周縁部を備えた下側軟質シート部分と、上側軟質シート部分の遠位端部及び下側軟質シート部分の遠位端部に取り付けられたカラーとを有し、上側及び下側軟質シート部分は、これらの第1及び第2の周縁部の少なくとも一部に沿って互いに取外し自在にシールされ、それにより医用器具を上側及び下側軟質シート部分内に封入するようになっており、カラーは、カラーと上側及び下側軟質シート部分の近位端部との間の距離を減少させるこれらの相対運動の結果として、下側軟質シート部分と上側軟質シート部分が互いに引き離され、それにより上側及び下側軟質シート部分内に封入された医用器具を露出させることを特徴とするキット。
【請求項19】
上側及び下側軟質シート部分は、一体形バイオセンサ及びランセット医用器具を封入するようになっていることを特徴とする請求項18記載のキット。
【請求項20】
一体形バイオセンサ及びランセット医用器具は、血液グルコースを測定するようになっていることを特徴とする請求項19記載のキット。
【請求項21】
自動的に開く医用器具パッケージと医用器具のキットであって、キットは、パッケージ及びパッケージ内に収納された医用器具とから成り、パッケージは、遠位端部、近位端部、第1の周縁部及び第2の周縁部を備えた上側軟質シート部分と、遠位端部、近位端部、第1の周縁部及び第2の周縁部を備えた下側軟質シート部分と、上側軟質シート部分の遠位端部及び下側軟質シート部分の遠位端部に取り付けられたカラーとを有し、上側及び下側軟質シート部分は、これらの第1及び第2の周縁部の少なくとも一部に沿って互いに取外し自在にシールされ、それにより医用器具を上側及び下側軟質シート部分内に封入するようになっており、カラーは、カラーと上側及び下側軟質シート部分の近位端部との間の距離を減少させるこれらの相対運動の結果として、下側軟質シート部分と上側軟質シート部分が互いに引き離され、それにより上側及び下側軟質シート部分内に封入された医用器具を露出させ、更に、カラーと上側及び下側軟質シートの近位端部との間の距離を増大させるこれらの次の相対運動の結果として、医用器具が上側及び下側軟質シート部分によって自動的に封入されるようになっていることを特徴とするキット。
【請求項22】
医用器具を収容した自動的に開く医用器具パッケージを製造する方法であって、
少なくとも1つの医用器具を軟質材料シート上に位置決めする工程を有し、軟質材料シートは、上面、下面、第1の端部及び第2の端部を備え、少なくとも1つの医用器具は、第1の端部と第2の端部との間の上面上に位置決めされ、
上側カラー前駆体を軟質材料シートの第1の端部の下面に取り付けると共に下側カラー前駆体を軟質材料シートの第2の端部の下面に取り付ける工程を有し、
軟質材料シートを少なくとも1つの医用器具の周りに折り畳んで端と端を重ね合わせ、それにより少なくとも1つの医用器具を封入する上側軟質シート部分と下側軟質シート部分を形成する工程を有し、上側及び下側軟質シート部分は各々、遠位端部及び近位端部を備え、
上側軟質シート部分を下側軟質シート部分に取外し自在にシールする工程を有し、
上側及び下側カラー前駆体をそれぞれ上側軟質シート部分及び下側軟質シート部分を横切ってひっくり返して上側及び下側カラー前駆体が操作的に位置合わせされるようにする工程を有し、
上側カラー前駆体と下側カラー前駆体を互いに接合して上側及び下側軟質シート部分の遠位端部に取り付けられたカラーを形成する工程を有し、カラーと上側及び下側軟質シート部分の近位端部との間の距離を減少させるこれらの相対運動の結果として、上側軟質シート部分と下側軟質シート部分が引き離され、それにより医用器具の少なくとも一部を自動的に露出させるようになっていることを特徴とする方法。
【請求項23】
取外し自在のシール工程は、滅菌バリヤを形成することを特徴とする請求22記載の方法。
【請求項24】
位置決め工程では、複数の医用器具を位置決めすることを特徴とする請求22記載の方法。
【請求項25】
シール工程の実施後であってひっくり返し工程の実施前に軟質材料シートを部分的に除去する工程を更に有していることを特徴とする請求22記載の方法。
【請求項26】
位置決め工程では、少なくとも1つの一体形バイオセンサ及びランセットの医用器具を位置決めすることを特徴とする請求22記載の方法。

【図3】
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【公表番号】特表2006−518629(P2006−518629A)
【公表日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−502873(P2006−502873)
【出願日】平成16年1月15日(2004.1.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/001237
【国際公開番号】WO2004/075760
【国際公開日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【出願人】(596159500)ライフスキャン・インコーポレイテッド (100)
【氏名又は名称原語表記】Lifescan,Inc.
【住所又は居所原語表記】1000 Gibraltar Drive,Milpitas,California 95035,United States of America
【Fターム(参考)】