説明

自動製パン器

【課題】穀物粒を出発原料として美味しいパンを製造できる便利な仕組みを備え、構造の複雑化を抑制可能な自動製パン器を提供する。
【解決手段】自動製パン器1は、上面開口の焼成室60と、焼成室60に収容されるパン容器70と、パン容器70内に設けられる回転軸73に取り付けられる混練ブレード72と、回転軸73を介して混練ブレード72を回転する混練用モータ67と、粉砕ブレード47を有する粉砕容器40と、粉砕ブレード47を回転する粉砕用モータ51と、を備える。粉砕容器40は、開閉可能な蓋42を有するとともに、蓋42が開いた状態で該容器内の内容物が焼成室60に収容されるパン容器70内に落下するように、パン容器70の上側に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として一般家庭で使用される自動製パン器に関する。
【背景技術】
【0002】
市販の家庭用自動製パン器は、パン原料を入れたパン容器を本体内の焼成室に入れ、パン容器内のパン原料を混練ブレードで混練して練り上げ(練り工程)、発酵工程を経た後に、パン容器をそのままパン焼き型としてパンを焼き上げる(焼成工程)仕組みのものが一般的である(例えば、特許文献1参照)。このような自動製パン器を用いてパンを製造する場合、小麦や米などの穀物を製粉した粉(小麦粉、米粉等)や、そのような製粉した粉に各種の補助原料を混ぜたミックス粉を入手し、これを製パン原料として用いてパンを製造するのが一般的であった。
【0003】
しかしながら、一般家庭においては米粒に代表されるように、粉の形態ではなく粒の形態で穀物を所持していることがある。このために、自動製パン器を用いて穀物粒から直接(製粉工程を経ることなく)パンを製造することができれば非常に便利である。このようなことから、本出願人らは、穀物粒を出発原料としてパンを製造する方法を開発している(特許文献2参照)。
【0004】
このパンの製造方法では、まず、穀物粒を液体と混合し、この混合物の中で粉砕ブレードを回転して穀物粒を粉砕する(粉砕工程)。そして、粉砕工程を経て得られたペースト状の粉砕粉を含むパン原料を混練ブレードによって生地に練り上げ(練り工程)、生地を発酵(発酵工程)させた後、パンに焼き上げる(焼成工程)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−116526号公報
【特許文献2】特開2010−35476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願人らは、穀物粒を出発原料としてパンを焼き上げる、上述のパンの製造方法を自動で行えるように新しい仕組みを備えた自動製パン器の開発を行っている。このような自動製パン器の構成として、例えば、同一のパン容器内で粉砕工程から焼成工程までを行えるように構成することが考えられる。この構成の場合、例えば各工程を別々の容器で行う場合に問題となる、「パン原料の移し替えに伴うロス」が発生しないといったメリットを有する。
【0007】
しかしながら、この構成の場合には、例えば粉砕工程と練り工程といった目的が異なる工程を同一のパン容器内で行う必要があるために、自動製パン器の構造が複雑になり易いといった問題がある。また、複数の工程を同一のパン容器を用いて行うために、各工程を実行するための構成(例えば粉砕機構、混練機構等)に対する制約が大きくなるといった問題も発生する。
【0008】
また、粉砕工程においては熱が発生し易く、同一のパン容器内で粉砕工程と練り工程とを行う場合には、この熱が粉砕工程後に行われる練り工程に影響を及ぼすといった問題がある。そして、この熱対策のために自動製パン器の構成が更に複雑となるといった問題もある。
【0009】
更に、穀物粒を出発原料としてパンを製造する上述のパンの製造方法の場合、例えばグルテンやドライイースト等のパン原料は穀物粒の粉砕後に穀物粉砕粉と混ぜ、その後、練り工程を行うのが好ましいという知見を本出願人らは得ている。このため、同一のパン容器内で粉砕工程と練り工程とを行う場合には、粉砕工程後にグルテンやドライイーストをパン容器に投入する必要が生じるが、これらの原料は粉体であるために自動投入用に準備された容器内に残留させることなく投入(自動投入)するのは難しいといった問題がある。
【0010】
そこで、本発明の目的は、穀物粒を出発原料として美味しいパンを製造できる便利な仕組みを備え、構造の複雑化を抑制可能な自動製パン器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために本発明の自動製パン器は、本体内に設けられ、加熱部を有する焼成室と、前記焼成室に収容されるパン容器と、前記パン容器内に設けられる回転軸に取り付けられ、前記パン容器内のパン原料を生地に練り上げる混練ブレードと、前記回転軸を介して前記混練ブレードを回転する混練用モータと、穀物粒を粉砕する粉砕ブレードを有する粉砕容器と、前記粉砕ブレードを回転する粉砕用モータと、前記加熱部、前記混練用モータ及び前記粉砕用モータを制御する制御部と、を備える自動製パン器であって、前記粉砕容器は、開閉可能な蓋を有するとともに、前記蓋が開いた状態で該容器内の内容物が前記焼成室に収容される前記パン容器内に落下するように、前記パン容器の上側に配置されることを特徴としている。
【0012】
本構成によれば、穀物粒の粉砕を行う容器(粉砕容器)と、混練を行う容器(パン容器)とが別となっているために、自動製パン器の複雑化を抑制可能である。また、本構成によれば、パン容器にペースト状の物質(穀物粒の粉砕粉と液体との混合物)を落下させる構成とできるために、粉体をパン容器に落下させる場合に比べて、安定した品質の(美味しい)パンを製造しやすい。
【0013】
上記構成の自動製パン器において、前記焼成室は上面に開口を有し、前記粉砕容器は前記焼成室の上側に配置されるのが好ましい。このように構成すれば、粉砕工程を行う部分(粉砕部)と、練り工程以降を行う部分(混練部)とが分離した構成とできるために、粉砕容器は練り工程以降のパンの製造工程による制約をほとんど受けることなく設計可能となり、設計の自由度が広がる。
【0014】
上記構成の自動製パン器において、前記粉砕容器の内面にはコーティング層が形成されているのが好ましい。
【0015】
本構成のようにコーティング層を設けることによって、粉砕容器内の内容物(粉砕穀物粉と液体との混合物)の滑り性を向上でき、粉砕容器内に内容物が残留する可能性を低減できる。
【0016】
上記構成の自動製パン器において、前記蓋が閉じたロック状態を維持するロック機構と、前記ロック状態を解除して前記蓋を開いた状態とするロック解除部と、を備え、前記制御部は、前記粉砕容器内で前記粉砕ブレードを回転して穀物粒を粉砕する粉砕工程を終了させた後に、前記ロック解除部によって前記ロック状態を解除させることとしてもよい。
【0017】
本実施形態の構成によれば、穀物粒の粉砕からパンの焼き上がりまでを自動でできるために、ユーザにとって便利である。
【0018】
上記構成の自動製パン器において、前記粉砕容器は、前記本体の側面から出し入れ自在であることとしてもよい。本構成によれば、自動製パン器の高さが高くなるのを抑制可能である。
【0019】
上記構成の自動製パン器において、前記焼成室は、前記本体の側面から出し入れ自在であることとしてもよい。本構成によれば、焼成室に収容されたパン容器の上部に粉砕容器を配置する構成を実現しやすい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、穀物粒を出発原料として美味しいパンを製造できる便利な仕組みを備え、構造の複雑化を抑制可能な自動製パン器を提供できる。このために、本発明によれば、家庭でのパン製造をより身近なものとして、家庭でのパン作りが盛んになることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施形態の自動製パン器の外観構成を示す概略斜視図
【図2】図1に示す本実施形態の自動製パン器のA−A位置における概略断面図
【図3】本実施形態の自動製パン器が備える粉砕容器の詳細構成を示す断面図
【図4】本実施形態の自動製パン器の構成を示すブロック図
【図5】本実施形態の自動製パン器によって実行される米粒用製パンコースの流れを示す模式図
【図6】本実施形態の自動製パン器において、粉砕容器の蓋が開かれた場合の状態を示す概略断面図
【図7】本実施形態の自動製パン器の変形例を説明するための模式図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の自動製パン器の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書に登場する具体的な時間や温度等はあくまでも例示であり、本発明の内容を限定するものではない。
(自動製パン器の構成)
図1は、本実施形態の自動製パン器の外観構成を示す概略斜視図である。図1に示すように、本実施形態の自動製パン器1の本体10は略直方体形状に設けられ、その一の側面10aから本体10内に第1の引き出し20及び第2の引き出し30が出し入れ自在となっている。なお、本体10、第1の引き出し20、及び第2の引き出し30は、例えば合成樹脂や金属等によって形成される。
【0023】
第1の引き出し20及び第2の引き出し30は上下方向に並列しており、第1の引き出し20が第2の引き出し30より上側となっている。また、第1の引き出し20及び第2の引き出し30には、それぞれ、出し入れを行い易くするために把手20a、30aが取り付けられている。なお、第1の引き出し20及び第2の引き出し30を出し入れ自在とするスライド機構は公知の機構を採用すればよく、その詳細な説明は省略する。
【0024】
図2は、図1に示す本実施形態の自動製パン器のA−A位置における概略断面図(正確には、プーリ等、一部断面図でない部分がある)である。図2に示すように、第1の引き出し20は箱形状に構成され、上部側から着脱自在に設けられる粉砕容器40を載置できるようになっている。ここで、図2及び図3を参照しながら粉砕容器40の詳細について説明する。なお、図3は、本実施形態の自動製パン器が備える粉砕容器の詳細構成を示す断面図である。
【0025】
粉砕容器40は、いずれも例えば金属からなる容器本体41と蓋42とを用いて構成されており、その全体は略直方体形状となっている。なお、本実施形態の粉砕容器40の形状は一例であり、その形状は勿論種々の形状に変更してよく、例えば略円柱状等としてもよい。箱形状の容器本体41は下面側に開口41aが位置する姿勢(容器本体41の底壁41bが上となる姿勢)となっており、開口41aを開閉する蓋42は容器本体41の下部側に配置される。なお、第1の引き出し20の底面20b(粉砕容器40を載置する載置面)には、蓋42の開閉が可能となるように開口20cが設けられている。
【0026】
容器本体41には、平面視略矩形状の開口41aを取り囲むように側壁41cの端部から外部側に向けて突出する鍔部41dが形成されている。この鍔部41dには、例えばシリコン製のパッキン43が固定されている。図3に示すように、パッキン43は、鍔部41dを上下から挟むように容器本体41に取り付けられる断面コの字状の取付部43aと、取付部43aの下方から突出すると共に開口部41aに向かう方向とは逆向きに向かうように折り返される薄肉の弾性部43bと、を有する構成となっている。パッキン43は、それを覆うように配置されるカバー部材44(例えば合成樹脂からなる)によって容器本体41に固定される。
【0027】
平面視略額縁状に形成されるカバー部材44の1辺(図3において紙面と垂直な方向に延びる2辺のうちの左側の辺)の両端部には、平板状の蓋42を回動可能に支持する蓋支持部44aが形成されている。また、平面形状略矩形状の蓋42の1辺の両端部には蓋支持部44aから突出する係合突起441と係合する係合部42aが設けられている。すなわち、蓋42は、係合突起441を中心として回動可能な状態(図3において、蓋42は紙面内で回動する)でカバー部材44に支持されている。
【0028】
また、カバー部材44の蓋支持部44aが形成される1辺に対向する辺の略中央部には、クランプフック45を回動可能に支持するクランプフック支持部44bが設けられている。クランプフック支持部44bは、容器本体41の深さ方向と略平行な方向(図3の上下方向)に延びる溝部442を有する形状となっている。溝部442には、その対向する2つの側壁442a(図3には一方しか示されていない)によって両端が固定されるようにシャフト443(図3において紙面と垂直な方向に延びる)が取り付けられている。そして、このシャフト443にクランプフック45が回動可能な状態(シャフト443を中心として回動可能となった状態)で支持されている。また、図3に示すように、溝部442の底面442bのうち、シャフト443より上部側には、クランプフック45を外向き(図3では右向き)に付勢するバネ444が取り付けられている。
【0029】
これにより、一方の先端側(図3では下側)がフック状に設けられるクランプフック45は、その一部を蓋42の外面(下面)に当接させて蓋42を支持し、蓋42が容器本体41の開口部41aを閉じた状態(図3に示す状態、本発明のロック状態に該当する)を維持することが可能になっている。なお、蓋42は、容器本体41の開口部41aを閉じた状態において、その外周部が容器本体41の鍔部41dと重なった状態となり、開口部41aを完全に覆う。
【0030】
また、クランプフック45の他方の先端側(図3では上側)を外部から容器本体41側(図3の左側)に向けて押圧することにより、クランプフック45によるロック状態が解除(クランプフック45による蓋42の支持が解除)され、蓋42を回動させて開口部41aを開いた状態とできる。本実施形態においては、クランプフック45の押圧は、図2に示すように、本体10内上部側に配置されるソレノイド59によって可能となっている。第1の引き出し20には、ソレノイド59のプランジャ59aの出し入れを可能とする開口が設けられている。
【0031】
なお、本実施形態における、クランプフック45、及び、溝部442、シャフト443、バネが設けられるクランプフック支持部44bは、本発明のロック機構の実施形態である。また、ソレノイド59は本発明のロック解除部の実施形態である。ただし、このロック機構及びロック解除部は本発明の一例であり、他の構成としても勿論構わない。
【0032】
また、ロック機構を用いて蓋42が容器本体41の開口部41aを閉じた状態(図2及び図3に示す状態)となっている場合においては、パッキン43の弾性部43bは蓋42の内面(図3において上面)に常に当接する。従って、蓋42が開口部41bを閉じたロック状態において、パッキン43によって容器本体41の鍔部41dと蓋42との間はシールされた状態となって粉砕容器41の密閉性が確保される。なお、粉砕容器41の密閉性を確保するための構成は、本実施形態の構成に限定されず、適宜変更可能であるのは勿論である。
【0033】
粉砕容器40の上壁(容器本体41の底壁41b)の略中央部には、上壁に対して略垂直な方向に延びる第1回転軸46(例えば金属製)がシール対策を施された状態で、回転可能に取り付けられている。第1回転軸46の下端部には穀物粒を粉砕するために使用される粉砕ブレード47(例えば金属製)が抜け止め対策を施された状態で取り付けられている。粉砕ブレード47は、粉砕容器40の底壁(これは上述の蓋42が該当する)に接近した位置となるように配置され、その取り付け高さは穀物粒の粉砕を効率良く行えるように適宜調整される。
【0034】
なお、本実施形態においては、第1回転軸46や粉砕ブレード47にユーザの手指などが接触してケガをするといった危険を低減できるように、第1回転軸46及び粉砕ブレード47を囲む鞘体48を設ける構成としている。また、鞘体48は、第1回転軸46を囲む部分に比べ、粉砕ブレード47を囲む部分が膨らんだ構成となっている。これにより、第1回転軸46と粉砕ブレード47の占有面積に応じた保護空間を形成できる。
【0035】
また、粉砕容器40の内面には、蓋42を開いた際に内容物が落下し易いように、滑り性を高めるコーティング層49(例えばシリコンやフッ素等によって構成される)が設けられている。また、粉砕容器40の外側壁(容器本体41の外側壁41c)の一部には、粉砕容器40を持ち易くするべく、把手50が設けられている。
【0036】
次に、粉砕容器40内の粉砕ブレード47を回転するための構成について説明する。自動製パン器1の本体10内の上部側であって第1の引き出し20を入れる方向(図2において右方向)の奥側には、図2に示すように粉砕モータ(粉砕用モータ)51が配置されている。粉砕モータ51は穀物粒の粉砕が可能となるように高速回転タイプが選定されている。粉砕モータ51の出力軸51aには第1プーリ52が固定される。
【0037】
また、本体10内における、第1の引き出し20が挿入される部分の上部には、図示しないベアリングに支持される第2回転軸53が配置されている。第1の引き出し20の所定位置に粉砕容器40を載置して、第1の引き出し20を本体10内の定位置まで挿入した状態において、第2回転軸53の回転中心と第1回転軸46の回転中心とが略一致するように、第2回転軸53は本体10内に配置されている。第2回転軸53には第1プーリ52と略同一径の第2プーリ54が固定されており、第1プーリ52と第2プーリ54とは第1ベルト55によって連結されている。
【0038】
粉砕モータ51と、第2回転軸53を支持する図示しないベアリングとは同一の支持台56に固定配置されており、支持台56は図示しない昇降機構によって上下方向(図2の矢印方向)に移動可能となっている。昇降機構は支持台56を上下する機構であればよく、その構成は特に限定されず、公知の昇降機構を適用できる。例えば、昇降モータ(後述の図4の符号88が該当)と、昇降モータによって回転されるフィードスクリュと、フィードスクリュと螺合するナット部材とを用いる構成等とできる。
【0039】
粉砕容器40が有する第1回転軸46の上端部には第1カップリング部材57が設けられ、本体10内に配置される第2回転軸53の下端部には第2カップリング部材58が設けられている。第1カップリング部材57と第2カップリング部材58とは支持台56の昇降によって、係合した状態と係合が解除された状態とに切り換えられる。粉砕容器40内で穀物粒の粉砕を行う場合には、第1カップリング部材57と第2カップリング部材58とは係合した状態とされる。これにより、粉砕モータ51の回転が第1回転軸46に伝達され粉砕ブレード47が回転する。
【0040】
続いて第2の引き出し30の構成について説明する。第2の引き出し30には、板金製の側壁60a及び底壁60bを備え、上から平面視した場合に略矩形状となる焼成室60が設けられている。焼成室60の上部は開口しており、第2の引き出し30を本体10から引き出すことによって、焼成室60にパン容器70を収容できる。焼成室60には、パン容器70(詳細は後述する)を包囲するようにシーズヒータ61(本発明の加熱部の実施形態)が配置されており、パン容器70内のパン原料(パン原料にはパン生地を含む)を加熱可能となっている。
【0041】
なお、焼成室60は、第1の引き出し20及び第2の引き出し30を本体10内の定位置まで挿入した状態(図2に示す状態)において、その中央位置と粉砕容器40の中央位置とが略一致するように構成されている。
【0042】
第2の引き出し30の焼成室60下部側には板金製の基台63が設置される。基台63には、焼成室60の中心にあたる箇所に例えばアルミニウム合金のダイキャスト成型品からなるパン容器支持部64が固定されている。パン容器支持部64の内部は、焼成室60の底壁60bに形成された開口部を通じて焼成室60の内部に露出する。パン容器支持部64は、パン容器70の底面に固定された筒状の台座71(例えばアルミニウム合金のダイキャスト成型品からなる)を受け入れてパン容器70を支える。
【0043】
パン容器支持部64の中心には、焼成室60の底壁60bに対して略垂直な方向に延びる原動軸(回転軸)65が支持されている。原動軸65の下端はパン容器支持部64の下面から突き出しており、ここに第3プーリ66が固定される。この第3プーリ66は、第2の引き出し30に固定状態で載置される混練モータ(混練用モータ)67の出力軸67aに固定される第4プーリ68に、第2ベルト69によって連結される。第4プーリ68に比べて第3プーリ66の径は大きく形成されており、混練モータ67の回転は減速されて原動軸65に伝達される。すなわち、原動軸65は低速・高トルクで回転するようになっている。なお、本実施形態においては、混練モータ67は第2の引き出し30に固定配置されており、第2の引き出し30を引き出す操作によって外部に引き出すことが可能となっている。
【0044】
パン容器70は例えば板金製でバケツのような形状をしており、口縁部には手提げ用のハンドル(図示せず)が取り付けられている。パン容器70は上から見た場合に略矩形状に構成されている。パン容器70の底部中心に混練ブレード72が配置される。混練ブレード72は、パン容器70の底部中心にシール対策を施して支持された垂直なブレード回転軸73の上端の非円形断面部に、単なるはめ込みで取り付けられ、工具を用いることなく着脱することができる。このため、異なる種類の混練ブレード72に容易に交換可能である。
【0045】
ブレード回転軸73は原動軸65に連結されて動力を伝達される。これを実現するため、ブレード回転軸73の下端には第3カップリング部材74が固定され、原動軸65の上端には第3カップリング部材74に連結する第4カップリング部材75が固定される。2つのカップリング部材74、75は台座71とパン容器支持部64に囲い込まれる。
【0046】
パン容器支持部64の内周面と台座71の外周面には、それぞれ図示しない突起が形成される。これらの突起は周知のバヨネット結合を構成する。すなわちパン容器70をパン容器支持部64に取り付ける際、台座71の突起がパン容器支持部64の突起に干渉しないようにしてパン容器70を下ろし、台座71がパン容器支持部64に嵌り込んだ後、パン容器70を水平にひねると、パン容器支持部64の突起の下面に台座71の突起が係合して、パン容器70が上方に抜けなくなる。この操作で、上述の2つのカップリング部材74、75の連結も同時に達成される。パン容器70の取り付け時ひねり方向は混練ブレード72の回転方向に一致させ、混練ブレード72が回転してもパン容器70が外れないようにしておく。
【0047】
図4のブロック図を参照して、本実施形態の自動製パン器1の電気的な構成について説明する。図4に示すように、自動製パン器1における制御動作は制御装置80によって行われる。制御装置80は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、I/O(input/output)回路部等からなるマイクロコンピュータ(マイコン)によって構成される。
【0048】
制御装置80には、操作部81と、焼成室60の温度を検知する温度センサ82と、粉砕モータ駆動回路83と、混練モータ駆動回路84と、ヒータ駆動回路85と、ソレノイド駆動回路86と、昇降モータ駆動回路87と、が電気的に接続されている。操作部81は、パンの種類(小麦粉パン、米粉パン、具材入りパンなど)の選択キー、調理内容の選択キー、タイマーキー、スタートキー、取り消しキーなどといった操作キー群と、設定された調理内容やタイマー予約時刻などを表示する表示部(例えば液晶表示パネルからなる)と、からなる。この操作部81は、本体10の外面のユーザが操作しやすい位置に設けられる。
【0049】
粉砕モータ駆動回路83は、制御装置80からの指令の下で粉砕モータ51の駆動を制御するための回路である。混練モータ駆動回路84は、制御装置80からの指令の下で混練モータ67の駆動を制御するための回路である。ヒータ駆動回路85は、制御装置80からの指令の下でシーズヒータ61の動作を制御するための回路である。ソレノイド駆動回路86は、制御装置80からの指令の下で、粉砕容器40の蓋42を開くために使用される(ロック解除部である)ソレノイド59(図2参照)の駆動を制御するための回路である。昇降モータ駆動回路87は、制御装置80からの指令の下で粉砕モータ67等を支持する支持台56を昇降するために設けられる昇降モータ88の駆動を制御するための回路である。
【0050】
制御装置80は、操作部81からの入力信号に基づいてROM等に格納されたパンの製造コース(製パンコース)に係るプログラムを読み出し、上述の各駆動回路を制御して自動製パン器1にパンの製造工程を実行させる。
(自動製パン器の動作例)
次に、以上のように構成される自動製パン器1によってパンを製造する場合の自動製パン器1の動作例について説明する。ここでは、自動製パン器1によって、米粒を出発原料に用いてパンを製造する場合を例に自動製パン器1の動作を説明する。
【0051】
米粒を出発原料に用いる場合には、米粒用製パンコースが実行される。図5は自動製パン器によって実行される米粒用製パンコースの流れを示す模式図である。図5に示すように、米粒用製パンコースにおいては、浸漬工程と、粉砕工程と、練り(捏ね)工程と、発酵工程と、焼成工程と、がこの順番で順次に実行される。
【0052】
米粒用製パンコースを開始するにあたって、ユーザは粉砕容器40とパン容器70とにパン原料を所定の量入れる。例えば、粉砕容器40には米粒を220g、水を200g入れる。粉砕容器40に米粒と水とを入れる際には、粉砕容器40の蓋42が上側となる姿勢としてこれらの原料を投入し、その後、蓋42を閉めて上述のロック機構によって蓋42が閉じられた状態を維持するようにする。また、例えば、パン容器70(混練ブレード72を取り付けたもの)にはグルテン50g、砂糖16g、塩4g、ショートニング10g、ドライイースト2gを入れる。所定量のパン原料を入れたら、粉砕容器40を第1の引き出し20の所定位置にセットし、また、パン容器70を第2の引き出し30の焼成室60内にセットし、各引き出し20、30を本体10内の定位置まで挿入する(引き出しを閉じる)。
【0053】
なお、粉砕容器40に入れられるパン原料として、単なる水の代わりに、例えばだし汁のような味成分を有する液体、果汁やアルコールを含有する液体等としてもよい。また、場合によっては、砂糖、塩、ショートニング等の調味料は、パン容器70側ではなく、粉砕容器40側に入れてもよい。また、パン容器70に入れられるグルテンの代わりに、例えば小麦粉、増粘剤(グアガム等)及び上新粉のうちの少なくとも1つをパン容器70に入れるようにしてもよい。
【0054】
ユーザは、上述のパン原料の準備をして、第1の引き出し20及び第2の引き出し30を閉じたら、操作部81によって米粒用製パンコースを選択し、スタートキーを押す。これにより、制御装置80によって米粒を出発原料に用いてパンを製造する米粒用製パンコースが開始される。
【0055】
米粒用製パンコースがスタートされると、制御装置80の指令によって浸漬工程が開始される。浸漬工程では、粉砕容器40が予め定められた所定時間(本実施形態では50分)静置状態に維持される。この浸漬工程は、米粒に水を含ませることによって、その後に行われる粉砕工程において、米粒を芯まで粉砕しやすくすることを狙う工程である。
【0056】
なお、米粒の吸水速度は水の温度によって変動し、水温が高いと吸水速度が高まり、水温が低いと吸水速度が低下する。このため、浸漬工程の時間は、例えば自動製パン器1が使用される環境温度等によって変動させるようにしてもよい。この場合には、それに対応する温度検知手段が必要となる。また、場合によっては、粉砕容器40内のパン原料を温める加熱手段を設けて、この浸漬工程中に粉砕容器40内のパン原料を温めるようにしてもよい。これにより、浸漬工程の時間短縮も可能である。
【0057】
また、この浸漬工程において、米粒の表面に傷をつけるために、浸漬工程の初期、或いは断続的に粉砕ブレード47の短時間回転するようにしてもよい。このようにすると米粒の吸液効率を高められる。なお、この場合には、浸漬工程が始まる前に粉砕ブレード47が粉砕モータ51で回転可能な状態としておく必要がある。
【0058】
上記所定時間が経過すると、制御装置80の指令によって浸漬工程が終了され、米粒を粉砕する粉砕工程が開始される。この粉砕工程が始まるまでに、制御装置80は、昇降モータ88を駆動させて、第1カップリング部材57と第2カップリング部材58とが係合した状態(図6参照)となるように制御動作を行う。
【0059】
粉砕工程では、米粒と水とが含まれる混合物の中で粉砕ブレード47が高速回転される。粉砕ブレード47による粉砕は、米粒に水が浸み込んだ状態で行われるから、米粒を芯まで容易に粉砕することができる。このようにして、粉砕ブレード47が回転している間、粉砕容器40内の米粒は水と共に、鞘体48と粉砕容器40の内底面(蓋42の内面)との間の隙間から鞘体48の中に入り、粉砕ブレード47で粉砕されて鞘体48の外に出ることを繰り返し、細片化されて行く。
【0060】
粉砕工程における粉砕ブレード47の回転は本実施形態では間欠回転とされる。この間欠回転は、例えば30秒回転して5分間停止するというサイクルで行われ、このサイクルが10回繰り返される。なお、最後のサイクルでは、5分間の停止は行わない。粉砕ブレード47の回転は連続回転としてもよいが、粉砕効率等を考慮すると間欠回転とするのが好ましい。
【0061】
なお、自動製パン器1においては所定の時間(本実施形態では50分)で粉砕工程が終了するようにしている。しかしながら、米粒の硬さのばらつきや環境条件によって粉砕粉の粒度にばらつきが生じることがある。このため、粉砕工程の終了を、粉砕モータ51の負荷の大きさ(例えば、モータの制御電流等で判断できる)を指標に判断する構成等としても構わない。
【0062】
粉砕工程が終了すると、粉砕容器40内の米粒の粉砕粉と水とからなるペースト状のパン原料をパン容器70に投入するために、制御装置80はソレノイド59を駆動させて、粉砕容器40のロック状態を解除して蓋42を開く。図6は、粉砕容器40の蓋42が開かれた状態を示している。粉砕容器40の蓋42が開かれると、ペースト状のパン原料がパン容器70内に落下する。なお、図6においては、ソレノイド59のプランジャ59aがクランプフック45(図3参照)を押圧するために突出した状態を示している。
【0063】
粉砕容器40においては、その内面に滑り性を向上させるコーティング層49が形成されているので、ペースト状のパン原料が粉砕容器40からパン容器70へと落下し易い。また、パッキン43の形状及び配置の工夫により、パッキン43にパン原料が引っ掛かり難い。したがって、粉砕容器40にパン原料が残留し難い。
【0064】
なお、粉砕容器40の開いた蓋42が、その後のパンの製造の邪魔とならないように、粉砕容器40とパン容器70の間隔や、開いた蓋42の位置には注意が必要である。また、粉砕容器40からパン容器70にパン原料を落とす場合には、パン容器70内にある混練ブレード72を低速で回すようにしてもよいし、回転停止した状態としてもよい。
【0065】
粉砕容器40からパン容器70へのパン原料の投入が完了すると、制御装置80の指令によって練り工程が開始される。なお、この練り工程は、イーストが活発に働く温度(例えば30℃前後)で行う必要がある。このため、所定の温度範囲となった時点で練り工程を開始するようにしてもよい。
【0066】
混練ブレード72の回転は、例えば、練り工程の初期においては非常にゆっくりとされ、段階的に速度が速められるように制御装置80によって制御される。混練ブレード72の回転によって、パン容器70内のパン原料は所定の弾力を有する一つにつながった生地(dough)に練り上げられていく。混練ブレード72が生地を振り回してパン容器70の内壁にたたきつけることにより、混練に「捏ね」の要素が加わることになる。
【0067】
自動製パン器1においては、練り工程の時間は、所望の弾力を有するパン生地が得られる時間として実験的に求められた所定の時間(本実施形態では10分)を採用する構成としている。ただし、練り工程の時間を一定とすると、環境温度等によってパン生地の出来上がり具合が変動する場合がある。このため、例えば、混練モータ67の負荷の大きさ(例えば、モータの制御電流等で判断できる)を指標に、練り工程の終了時点を判断する構成等としても構わない。
【0068】
なお、具材(例えばレーズン、ナッツ、チーズ等)入りのパンを焼く場合には、この練り工程の途中で投入するようにすればよい。
【0069】
練り工程が終了すると、制御装置80の指令によって発酵工程が開始される。この発酵工程では、制御装置80はシーズヒータ61を制御して、焼成室60の温度を、発酵が進む温度(例えば38℃)に維持する。そして、発酵が進む環境下で所定の時間(本実施形態では60分)放置される。
【0070】
なお、場合によっては、この発酵工程の途中で、混練ブレード72を回転してガス抜きや生地を丸める処理を行うようにしても構わない。
【0071】
発酵工程が終了すると、制御装置80の指令によって焼成工程が開始される。制御装置80はシーズヒータ61を制御して、焼成室60の温度を、パン焼きを行うのに適した温度(例えば125℃)まで上昇させ、焼成環境下で所定の時間(本実施形態では50分)パンを焼くように制御する。焼成工程の終了については、例えば操作部81の表示部における表示や報知音等によってユーザに知らされる。ユーザは、製パン完了を検知すると、第2の引き出し30を引き出し、焼成室60からパン容器70を取り出して、パンの製造を完了させる。
【0072】
なお、第1の引き出し20を引き出す場合に第1カップリング部材57と第2カップリング部材58とが係合していては不都合である。このため、粉砕工程が終了した後の適当な段階で、制御装置80は昇降モータ88を駆動して粉砕モータ51及びベアリング(第2回転軸53を支持する)を支持する支持台56を上昇させて、両者の係合を解除する。
【0073】
(その他)
以上に示した実施形態は本発明の自動製パン器の一例であり、本発明の自動製パン器は以上に示した実施形態に限定されるものではない。
【0074】
例えば、以上の実施形態では、粉砕容器40をパン容器70の真上に配置する構成としたが、この構成に限定される趣旨ではない。すなわち、図7に示す変形例のように、粉砕容器40をパン容器70の斜め上方に配置するとともに、粉砕容器40が水平から傾いた状態で本体10内に装着される構成としてもよい。図7においては、粉砕容器40の側面が、粉砕容器40内の内容物をパン容器70に落とすために開かれる蓋42として構成されている。そして、この変形例では、開いた蓋42の先端側がパン容器70の周縁と当接し、蓋42が練り工程以降の製パン工程の邪魔とならないようになっている。
【0075】
また、以上の実施形態では、粉砕容器40は第1の引き出し20に載置されることによって、本体10内に出し入れ自在とされた。しかし、この構成に限定されず、粉砕容器40自体が本体内10に出し入れ自在となる構成等としても構わない。
【0076】
また、以上の実施形態では、パン容器70は、第2の引き出し30を引き出すことによって本体10内の焼成室60に配置可能となった。しかし、この構成に限定されず、例えば本体10側面に設けた扉を開くことによって焼成室が露出するように構成し、扉を開くことによってパン容器70を焼成室内に配置できるように構成してもよい。
【0077】
また、以上においては、自動製パン器1によって、米粒を出発原料に用いてパンを製造する場合を示したが、自動製パン器1は例えば小麦粉や米粉を出発原料に用いてパンを製造することも可能である。そして、小麦粉や米粉を出発原料に用いてパンを製造する場合には、粉砕容器40をレーズンやナッツ等の具材入りパンを製造する場合の具材を入れるために用いることも可能である。なお、本発明は、米粒を出発原料に用いてパンを製造することのみが行える自動製パン器にも、勿論適用できる。
【0078】
また、以上に示した実施形態においては、米粒を出発原料に用いる場合を例に、自動製パン器の構成及び動作を説明した。しかし、本発明の自動製パン器は、例えば小麦、大麦、粟、稗、蕎麦、とうもろこし、大豆等の米粒以外の穀物粒を出発原料に使用する場合にも適用可能である。
【0079】
また、以上に示した米粒用製パンコースの製造フローは例示であり、他の製造フローとしてもよい。一例を挙げると、粉砕工程の後に、粉砕粉に水を吸水させるために、再度浸漬工程を行ってから練り工程を行う構成等としてもよい。
【0080】
また、本発明の自動製パン器は、穀物粒を粉砕する粉砕部(粉砕容器)と、練り工程を行う混練部(パン容器)とが別々に設けられるために、練り工程以降の製パン工程が実行されている際に並行して粉砕工程を行うといった使用方法も可能である。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、家庭用の自動製パン器に好適である。
【符号の説明】
【0082】
1 自動製パン器
10 本体
40 粉砕容器
42 蓋(粉砕容器の蓋)
44b クランプフック支持部(ロック機構の一部)
45 クランプフック(ロック機構の一部)
47 粉砕ブレード
49 コーティング層
51 粉砕モータ
59 ソレノイド(ロック解除部)
60 焼成室
61 シーズヒータ(加熱部)
67 混練モータ
70 パン容器
72 混練ブレード
73 ブレード回転軸
80 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体内に設けられ、加熱部を有する焼成室と、
前記焼成室に収容されるパン容器と、
前記パン容器内に設けられる回転軸に取り付けられ、前記パン容器内のパン原料を生地に練り上げる混練ブレードと、
前記回転軸を介して前記混練ブレードを回転する混練用モータと、
穀物粒を粉砕する粉砕ブレードを有する粉砕容器と、
前記粉砕ブレードを回転する粉砕用モータと、
前記加熱部、前記混練用モータ及び前記粉砕用モータを制御する制御部と、
を備える自動製パン器であって、
前記粉砕容器は、開閉可能な蓋を有するとともに、前記蓋が開いた状態で該容器内の内容物が前記焼成室に収容される前記パン容器内に落下するように、前記パン容器の上側に配置されることを特徴とする自動製パン器。
【請求項2】
前記焼成室は上面に開口を有し、前記粉砕容器は前記焼成室の上側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の自動製パン器。
【請求項3】
前記粉砕容器の内面にはコーティング層が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動製パン器。
【請求項4】
前記蓋が閉じたロック状態を維持するロック機構と、前記ロック状態を解除して前記蓋を開いた状態とするロック解除部と、を備え、
前記制御部は、前記粉砕容器内で前記粉砕ブレードを回転して穀物粒を粉砕する粉砕工程を終了させた後に、前記ロック解除部によって前記ロック状態を解除させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の自動製パン器。
【請求項5】
前記粉砕容器は、前記本体の側面から出し入れ自在であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の自動製パン器。
【請求項6】
前記焼成室は、前記本体の側面から出し入れ自在であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載に自動製パン器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−45222(P2012−45222A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−191061(P2010−191061)
【出願日】平成22年8月27日(2010.8.27)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】