説明

自動製パン機

【課題】自動製パン機本体の安全性を低下させることなく、パン性能の安定した角食パンを焼き上げる自動製パン機を提供する。
【解決手段】製パン工程の混ぜ、練り工程終了後、パンケース7を自動製パン機本体1から取り外し、パンケース7内のパン材料(生地)を角食パン専用パンケース20に移動し、角食パン専用パンケース20を自動製パン機本体1内に設置し、パンケース蓋21を角食パン専用パンケース20に設置した後、製パン工程の発酵工程に移行する信号を制御手段18に発信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般家庭で用いられる自動製パン機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の自動製パン機で焼き上げられるパンの形状は、山型パンと呼ばれるパンの上面が山のように盛り上がっているものが一般的である。一方では、市場のニーズとして、角食パンと呼ばれる角形形状のパンを自動製パン機で焼き上げたいというニーズが存在する。
【0003】
特許文献1に、従来例の自動製パン機が開示されている。図15に示すように、従来例の自動製パン機は、本体101と、制御手段102と、モーター103と、パンケース104と、パンケース104上面を覆う昇降自在なパンケース蓋105と、焼成室106と、ヒーター107と、蓋体108とで構成されている。製パン工程は、混ぜ、練り、ねかし、練り、発酵、焼成等が一般的であり、従来例の自動製パン機にも同様な工程が搭載されている。
【0004】
パンケース104は、角食パンを実現するために、底部には、略四角形状の平面部を有し、平面部と側面部が交差する4角および4角に連なる稜線の角Rは出来上がったパンが角食パンと呼べる程度に小さく形成されている。(一般的には半径Rは20mm以下)。
【0005】
焼成工程において膨らんだパン材料109は、パンケース蓋104と接触し、その接触部を中心に放射状にパン材料109は平らに広がって上面の平面形状を形成し、角食パンを実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第2580019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前記従来構成では、パンケース104に投入されたパン材料109の混ぜ、練りは、製パン工程を制御する制御手段102の信号を基に、所定の時間、モーター103が駆動し、モーター103と連動しているパンケース104に付属する練り羽根110の回転で行っているため、パンケース104底部の平面部形状は、練り羽根の回転動作範囲である略円形状と異なる四角形状であるため、平面部と側面部が交差する4角および4角に連なる稜線の角Rが小さいと、練り羽根110の回転初期時(水と小麦粉がよく混ざっていない状態)に一旦パンケース104の底部の平面部端部もしくは4角に動かされてしまったパン材料109は、再び練り羽根110の回転動作範囲に戻りにくく、パン材料109がうまく混ざらない事象を発生してしまい、パンの膨らみ不足、食味不良というパン性能不良に繋がる材料残りという課題を引き起こしてしまった。
【0008】
また、パン材料109が適正量以上使用された場合に、パンケース蓋105が脱落し、溢れ出たパン材料109がヒーター107の上に落ちてしまう可能性もあった。
【0009】
以上のように、従来の構成では、安全に安定したパン性能を有した角食パンを焼き上げることのできなかった。
【0010】
本発明の自動製パン機は、前記従来の課題を解決するもので、パン性能および安全性を低下させることなく、自動製パン機で角食パンを焼き上げる自動製パン機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記従来の課題を解決するために、請求項1の発明は、内部に焼成室が設けられた自動製パン機本体と、前記焼成室の上面を開閉自在に覆う蓋体と、前記焼成室内に着脱自在に収納され、パン材料を収容するパンケースと、前記パンケース内に設けられ、パン材料を混練する練り羽根と、前記練り羽根を回転駆動するモーターと、前記パンケース外側に設けられたヒーターと、前記焼成室内に着脱自在に収納され、前記パンケース内で混練されたパン材料を収容可能な角食パン専用パンケースと、前記角食パン専用パンケースの上面を着脱自在に覆うパンケース蓋と、前記モーターと前記ヒーターを制御する制御手段とを備え、前記角食パン専用パンケースは、底面部と側面部が交差する4角および4角に連なる稜線の角の曲率半径が5mm〜20mmである略四角柱形状であるものである。
【0012】
また、請求項2の発明は、内部に焼成室が設けられた自動製パン機本体と、前記焼成室の上面を開閉自在に覆う蓋体と、前記焼成室内に着脱自在に収納され、パン材料を収容するパンケースと、前記パンケース内に設けられ、パン材料を混練する練り羽根と、前記練り羽根を回転駆動するモーターと、前記パンケース外側に設けられたヒーターと、前記焼成室内に着脱自在に収納され、前記パンケース内で混練されたパン材料を収容可能な角食パン専用パンケースと、前記角食パン専用パンケースの上面を着脱自在に覆うパンケース蓋と、前記モーターと前記ヒーターを制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、角食パンを製パンする角食パン工程を有し、前記角食パン工程は、混練工程終了後に、報知し、所定時間経過後に、発酵工程に移行するものである。
【0013】
パン材料の混ぜ、練り工程は、パン材料を混ぜ、練りを行う機能を有するパンケースで行い、発酵工程以降の工程は、パン材料を角食パン専用パンケースにパン材料を移し変え、角食パン専用パンケースにパンケース蓋を取り付けた状態で、自動製パン機に設置し、パンを焼き上げることにより、自動製パン機で安定したパン性能を有する角食パンを焼き上げる自動製パン機を提供することができる。
【0014】
請求項3記載の発明は、パンケース蓋は、角食パン専用パンケースの上部外側側面を覆い且つ昇降自在に形成し、また、パンケース蓋の最上面が内蓋と接触した場合に、パンケース蓋の最下面が角食パン専用パンケースの最上面より下方に位置するように形成したしたことを特徴とする請求項1記載の自動製パン機である。
【0015】
これによって、パン材料が所定の量以上で投入され、製パン工程の焼成工程においてパン材料が膨らみすぎた場合においても、膨らみすぎたパン材料がパンケース蓋を上方へ持ち上げることで、膨らみすぎたパン材料の膨らむ領域を確保することができるとともに、角食パン専用パンケースの外側とパンケース蓋の隙間を最小限にすることができることから、膨らみすぎたパン材料が角食パン専用パンケースとパンケース蓋の隙間から、焼成室内のヒーターの上に落ちる可能性を軽減することができ、安全性の確保を実現することができる。
【0016】
また、パンケース蓋の最上面が内蓋と接触した場合においても、パンケース蓋の最下面が角食パン専用パンケースの最上面より下方に位置するため、パンケース蓋と角食パン専用パンケースの最上面が引っかかり、パンケース蓋が角食パン専用パンケースから外れ、焼成室内へ脱落することを防止している。
【0017】
請求項4記載の発明は、パンケース蓋に、角食パン専用パンケースの内部側面に収まる凹部を形成したことを特徴とする請求項1または3記載の自動製パン機である。
【0018】
これによって、パン材料が所定の量以上で投入され、製パン工程の焼成工程においてパン材料が膨らみすぎた場合においても、膨らみすぎたパン材料がパンケース蓋を上方へ持ち上げることで、膨らみすぎたパン材料の膨らむ領域を確保することができるとともに、角食パン専用パンケースの内側、外側、それぞれとパンケース蓋の隙間を最小限にすることができることから、膨らみすぎたパン材料が角食パン専用パンケースとパンケース蓋の隙間から、焼成室内のヒーターの上に落ちる可能性を軽減することができ、安全性の確保を実現することができる。
【0019】
請求項5記載の発明は、角食パン専用パンケースに、パンケース蓋の最下面より下方に受け部を形成したことを特徴とする請求項1、3〜4のいずれか1項に記載の自動製パン機である。
【0020】
これによって、パン材料が所定の量以上で投入され、製パン工程の焼成工程においてパン材料が膨らみすぎ、角食パン専用パンケースとパンケース蓋の隙間から下方へはみ出した場合においても、膨らみすぎたパンが受け部の上に載ることで、焼成室内のヒーターの上に落ちる可能性を軽減することができ、安全性の確保を実現することができる。
【0021】
請求項6記載の発明は、角食パン専用パンケースの上面にフランジ部を形成したことを特徴とする請求項1、3〜5のいずれか1項に記載の自動製パン機である。
【0022】
これによって、パン材料が所定の量以上で投入され、製パン工程の焼成工程においてパン材料が膨らみすぎた場合においても、膨らみすぎたパン材料がフランジ部に乗り上げることで、膨らみすぎたパン材料の膨らむ領域を確保することができ、膨らみすぎたパン材料が焼成室内のヒーターの上に落ちる可能性を軽減することができ、安全性の確保を実現することができる。
【0023】
請求項7記載の発明は、パンケース蓋には、回動する複数個のフック部と、角食パン専用パンケース角食の内部側面に収まる凹部とを備え、前記角食パン専用パンケースのフランジ部に、パンケース蓋を角食パン専用パンケースに設置した時のフック部の位置の上方にフック部と部分的にオーバーラップするフック係止部を形成したことを特徴とする請求項1記載の自動製パン機である。
【0024】
これによって、パン材料が所定の量以上で投入され、製パン工程の焼成工程においてパン材料が膨らみすぎた場合においても、膨らみすぎたパン材料がパンケース蓋を上方へ持ち上げることで、膨らみすぎたパン材料の膨らむ領域を確保することができるとともに、角食パン専用パンケースとパンケース蓋の隙間を最小限にすることができることから、膨らみすぎたパン材料が角食パン専用パンケースとパンケース蓋の隙間から、焼成室内のヒーターの上に落ちる可能性を軽減することができ、安全性の確保を実現することができる。また、パンケース蓋を角食パン専用パンケースに設置した時のフック部の位置の上方に、フック部と部分的にオーバーラップするフック係止部を角食パン専用パンケースに形成したことで、パン材料が所定の量以上で投入され、製パン工程の焼成工程においてパン材料が膨らみすぎた場合においても、パンケース蓋のフック部と角食パン専用パンケースのフック係止部が引っかかり、パンケース蓋が角食パン専用パンケースから外れ、焼成室内へ脱落することを防止している。
【0025】
請求項8記載の発明は、角食パン専用パンケースに、フック部の最下部より下方に受け部を形成したことを特徴とする請求項7記載の自動製パン機である。
【0026】
これによって、パン材料が所定の量以上で投入され、製パン工程の焼成工程においてパン材料が膨らみすぎ、パンケース蓋と角食パン専用パンケースの隙間から下方へはみ出した場合においても、膨らみすぎたパン材料が受け部の上に載ることで、焼成室内のヒーターの上に落ちる可能性を軽減することができ、安全性の確保を実現することができる。
【0027】
請求項9記載の発明は、角食パン専用パンケースのフランジ部にパンケース蓋の側壁の内側と対向するリブと、前記パンケース蓋の側壁の外側と対向するリブを有することを特徴とする請求項1、3〜6のいずれか1項に記載の自動製パン機である。
【0028】
これによって、パン材料が所定の量以上で投入され、製パン工程の焼成工程においてパン材料が膨らみすぎた場合においても、膨らみすぎたパン材料がパンケース蓋を上方へ持ち上げることで、膨らみすぎたパン材料の膨らむ領域を確保することができるとともに、角食パン専用パンケースの内側、外側、それぞれとパンケース蓋の隙間を最小限にすることができることから、膨らみすぎたパン材料が角食パン専用パンケースとパンケース蓋の隙間から、焼成室内のヒーターの上に落ちる可能性を軽減することができ、安全性の確保を実現することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の自動製パン機によれば、自動製パン機本体の安全性を低下させることなく、パン性能の安定した角食パンを焼き上げる自動製パン機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施の形態1の自動製パン機の断面図
【図2】本発明の実施の形態1の自動製パン機の角食パン専用パンケースとパンケース蓋のセット時の要部断面図
【図3】本発明の実施の形態1の自動製パン機における角食パンを焼き上げる動作間略図
【図4】本発明の実施の形態1の自動製パン機の焼成工程における角食パン専用パンケースとパンケース蓋近傍断面図
【図5】本発明の実施の形態1の自動製パン機の焼成工程における受け部に外周リブを備えた角食パン専用パンケースとパンケース蓋近傍断面図
【図6】本発明の実施の形態2の自動製パン機の角食パン専用パンケースとパンケース蓋のセット時の要部断面図
【図7】本発明の実施の形態2の自動製パン機の焼成工程における角食パン専用パンケースとパンケース蓋近傍断面図
【図8】本発明の実施の形態2の自動製パン機の焼成工程における受け部に外周リブを備えた角食パン専用パンケースとパンケース蓋近傍断面図
【図9】本発明の実施の形態3の自動製パン機の角食パン専用パンケースとパンケース蓋のセット時の要部断面図
【図10】(a)本発明の実施の形態3の自動製パン機のパンケース蓋のフック部のロック前の要斜視図(b)本発明の実施の形態3の自動製パン機のパンケース蓋のフック部のロック後の要斜視図
【図11】本発明の実施の形態3の自動製パン機の焼成工程における角食パン専用パンケースとパンケース蓋近傍断面図
【図12】本発明の実施の形態3の自動製パン機の焼成工程における受け部に外周リブを備えた角食パン専用パンケースとパンケース蓋近傍断面図
【図13】本発明の実施の形態4の自動製パン機の角食パン専用パンケースとパンケース蓋のセット時の要部断面図
【図14】本発明の実施の形態4の自動製パン機の焼成工程における角食パン専用パンケースとパンケース蓋近傍断面図
【図15】従来例の自動製パン機の断面図
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
【0032】
(実施の形態1)
図1〜図4を用いて本発明の実施の形態1の自動製パン機を説明する。
【0033】
図1は、本発明の実施の形態1の自動製パン機の断面図である。図面を簡潔にするために、電気的接続のためのリード線等は省略してある。
【0034】
図1において、1は板金で形成した自動製パン機本体1で、ボディ2と、モーター3と、焼成室4と、パンケース取付台5が取り付けられている。焼成室4の内部には、パン材料6がセットされ着脱自在なパンケース7と、ヒーター8と、焼成室4内部の温度を検知する温度検知部9が設けられている。また、パンケース7には、パンケース7の着脱時や持ち運びに握る把手10とベルト11を介してモーター3によって回転される回転軸12と、その回転軸12には、パン材料6を混ぜ、練りするための練り羽根13が嵌合されている。
【0035】
14は焼成室4を開閉する蓋体で、排気孔15が形成された内蓋16と、排気孔15と連通した排気ダクト17を備えている。18は、温度検知部9により検知された温度情報に基づいてモーター3やヒーター8の通電を制御して、混ぜ、練り、ねかし、練り、発酵、焼成等の製パン工程を自動的に行う制御手段で、製パンプログラム等を内蔵したマイコンを備え、制御手段18の情報、動作により、各種パンの焼き上げやパン生地づくりを行うことができる。19は動作状態の表示やコース選択、調理スタート等を行う操作部である。
【0036】
図2は、本発明の実施の形態1の自動製パン機の角食パン専用パンケースとパンケース蓋のセット時の要部断面図である。
【0037】
図2に示すように、角食パン専用パンケース20の底部の平面部が略四角形状で、平面部と側面部が交差する4角および4角に連なる稜線の角Rは、角食パンの形状を実現するために半径R=5mm〜20mmの角Rで形成されている。なお、角Rを半径5mm以下にすると、出来上がったパンを角食パン専用パンケース20より取り外す際にパンが外れ難くなったり、角R部にパンが残ってしまう等の問題を引き起こす可能性がある。パンケース蓋21は、開口部を下方に有し、開口部から上方へ立ち上がる側壁21aを有し、角食パン専用パンケース20の上部外周を覆うように形成されている。また、角食パン専用パンケース20には、上面外周のフランジ部22とパンケース蓋21の最下部より下方の位置の側面部の外方に拡がる受け部23が形成されている。また、角食パン専用パンケース20の下方には、パンケース取付台5に角食パン専用パンケース20をセットするためのセット台24が付属している。このセット台24は、上述の混ぜ、練り機能を備えたパンケース7と同様の形状であり、焼成室4内における角食パン専用パンケース20の位置決めを行うものであり、加熱源であるヒーター8との位置を均一にする役割を有している。前記構成により、加熱源からの距離ばらつきが要因で焼きあがったパンに焼きむらが発生するという課題を解決することができる。なお、角食パン専用パンケース20は、混ぜ、練り機能を有していないため、モーター3と連動する回転軸12および練り羽根13は有していない。
【0038】
図3は、本発明の実施の形態1の自動製パン機における角食パンを焼き上げる動作簡略図である。図4は、本発明の実施の形態1の自動製パン機の焼成工程における角食パン専用パンケースとパンケース蓋近傍断面図である。図5は、本発明の実施の形態1の自動製パン機の焼成工程における受け部に外周リブを備えた角食パン専用パンケースとパンケース蓋近傍断面図である。
【0039】
図2、図3、図4、図5を用いて本発明の実施の形態1の自動製パン機において角食パンを焼き上げる際の動作、作用を説明する。
【0040】
図3に示すように、練り工程完了時までは、パン材料6の混ぜ、練りを行う機能を備えたパンケース7を使用する。前記パンケース7における混ぜ、練りは、マイコンに内蔵した製パンプログラムに基づきモーター3を駆動させ、そのモーター3と連動している練り羽根13の回転により行うもので、パン材料6が確実に混ざるようにパンケース7の底部の平面部は、練り羽根13の回転動作範囲と同範囲もしくはやや広い略円形状の範囲で形成され、平面部と側面部の交差する稜線Rは可能な限りRを大きく形成されている。(半径20mm以上)このようにパンケース7の底部を形成することでパン材料6が残ることなく確実に混ざることを可能としている。
【0041】
練り工程完了時までに、前述の作法で、水、小麦粉、イースト等のパン材料6が混ざっていない初期投入状態から、各種パン材料6が混ざったパン生地6の状態まで加工を行う。
【0042】
練り工程が終了すると、自動製パン機の制御手段18に内蔵するブザーでの報知、もしくは操作部19に付属するLCD表示部、もしくは、LEDの点灯等で使用者に練り工程終了の合図を行う。その合図を基に、使用者は、パンケース7を自動製パン機から取り外し、パンケース7からパン生地6を取り出し、角食パン専用パンケース20の中へパン生地6を移し換え、角食パン専用パンケース20へのパンケース蓋21の取付けを行った後、再び自動製パン機にセットする作業を行う。その後に使用者は、操作部19のボタンを押す等の方法で、角食パン専用パンケース20を自動製パン機へセットしたという情報を制御手段18に発信し、発酵工程、焼き上げ工程への移行のスタートの指示をおこなう。
【0043】
なお、使用者が角食パン専用パンケース20を自動製パン機にセットした後に、操作部19のボタンの押し忘れた場合を考慮し、パンケース取付台5にセット検知手段を設置し、検知手段によるセット後の計時情報を基に自動的に次工程へ以降する等のボタンの押し忘れ対策は自動製パン機の構造、機能を考慮し、臨機応変に行ってもよい。
【0044】
なお、前述の次工程移行の動作、作法は、一例であり、前述内容に規制されるものでなく、自動製パン機の構造、機能により変わるものである。
【0045】
以下に焼成工程における角食パンの焼き上げについて説明する。
【0046】
まず、パン材料6が適正量使用された場合について説明する。
【0047】
図2に示すように、パン材料6が適正量であれば、パンケース蓋21は、パン生地6により持ち上げられることがなく、角食パン専用パンケース20上の所定の位置のまま焼き上げが行われる。なお、パンケース蓋21は、パン材料6の膨らみをパンケース蓋21の重量による荷重で押さえつける役割も有しているため、比重の大きい部材(金属部材)で形成することが好ましい。
【0048】
角食パン専用パンケース20の上面位置は、求める角食パンの高さにより決められており、焼成工程において膨らんだパン材料6は、まずパンケース蓋21の略中央部近辺に接触し、その接触部を中心に放射状にパン材料6は平らに広がって上面の形状を平面状に形成していく。パン材料6が適正量であれば、角食パン専用パンケース20とパンケース蓋21の境界の4角にはパン材料6が入り込まない量に設定しており、結果として焼きあがった角食パンの上面側の4角、4角に連なる稜線の角Rは半径5mm〜20mmの範囲に収まる。
【0049】
下面側の形状は、角食パン専用パンケース20の底部と接触しているため、角食パン専用パンケース20の底部と同様な略四角形状の平面部を有し、平面部と側面部が交差する4角、4角に連なる稜線の角は、半径=5mm〜20mmに形成される。以上のように、8角、8角に連なる稜線の角R5〜20の範囲の角食パンの焼き上げを実現できる。
【0050】
なお、角食パンの8面の焼き色の調整は、焼成室4内での角食パン専用パンケース20の位置(高さ方向はセット台24の高さ変更で調整)、パンケース蓋21の基材の熱伝導率の調整等で可能であり、自動製パン機本体1の構造、機能により臨機応変に行ってよい。
【0051】
次に、パン材料6が適正量以上使用された場合について説明する。
【0052】
図4に示すように、パン材料6が適正量以上(図4は適正量の2倍の量を想定した図面)であれば、パンケース蓋21は、パン材料6の膨らみにより上方へ持ち上げられ、パンケース蓋21の最上面が内蓋15と接触する。この接触でパンケース蓋21の上方への移動は停止する。パンケース蓋21の上方への移動により設けられた空間にパン材料6は一旦充填されるが、前記空間に収まらないパン材料6は、パンケース蓋21の側壁21aと角食パン専用パンケース20のフランジ部22との隙間Xより、角食パン専用パンケース20の外方へ溢れ出ようとする。
【0053】
ここで本発明の実施の形態1の自動製パン機は、パンケース蓋21の最上面が内蓋15と接触した場合においても、角食パン専用パンケース20のフランジ部22上面とパンケース蓋21の最下面の位置関係は、パンケース蓋21の最下面の方が角食パン専用パンケース20のフランジ部22上面より低くなるように形成している。これによって、パン材料6の膨らみによってパンケース蓋21が持ち上げられたとしても、パンケース蓋21と角食パン専用パンケース20が高さ方向でオーバーラップしているので、角食パン専用パンケース20の上面からパン材料6が溢れ出る過程において、図中の隙間X、角食パン専用パンケース20のフランジ部22上面とパンケース蓋21の最下面のオーバーラップ代Yの非常に狭い空間を通過しないとパン材料6が角食パン専用パンケース20より溢れ出ることができないため、パン材料6は、隙間X、オーバーラップ代Yの非常に狭い空間の方向に移動するよりも、一旦、パンケース蓋21の上面方向へ膨らんで、パンケース蓋21内でのパン材料6の充填率を高めながら焼き上げられるため、多量且つ一気にパン材料6が角食パン専用パンケース20からその外方に溢れ出ることはない。更には、焼成工程においては、角食パン専用パンケース20及びパンケース蓋21は、加熱源となるヒーター8により十分加熱された状態であり、隙間X、オーバーラップ代Yの非常に狭い空間を通過しようとするパン材料6は、必然的にその通過量は微量であるため、通過する際に角食パン専用パンケース20及びパンケース蓋21により与えられる熱により焼き上げられ固化するため、多量且つ一気に焼き上げられたパン材料6が角食パン専用パンケース20からその外方に溢れ出ることはない。
【0054】
以上のことより、角食パン専用パンケース20の上面部からその外方へ直接パン材料6が多量に溢れ出て、ヒーター8の上に落ちてしまうことはなく、また、パン材料6が微量に溢れ出たとしてもパン材料は角食パン専用パンケース20およびパンケース蓋21の側壁を伝って下方に移動する為、移動する過程で角食パン専用パンケース20及びパンケース蓋21により与えられる熱により焼き上げられ固化し、ヒーター8までに至らない。更には、角食パン専用パンケース20のパンケース蓋21の最下面の下方に設けた受け部23で、溢れ出たパン材料6を受け止めることができ、パン材料6がヒーター8の上に落ちる可能性を軽減することができる。更には、図5に示すように、角食パン専用パンケース20のパンケース蓋21の最下面より下方に設けた受け部23の外周にリブ25を設けると受け部23に溜まったパン材料6がヒーター8下方に落ちる障壁の役割を果たし、パン材料6がヒーター8の上に落ちる可能性を更に軽減することができる。
【0055】
なお、受け部23は、パン材料6が適正量の場合を考慮し、複数個のスリットもしくは、穴を設ける等の加工を施し、ヒーター8からの熱を焼成室4の上方の空間にも伝達しやすいよう形成している。
【0056】
上記構成により、パン材料6がヒーター8上に落ちてしまうことは極めて少ないが、万が一、ヒーター8上にパン材料6が落ちたとしても、パン材料6は微量であるため、ヒーター8により焼き上げられても焼成室4の内部で自己消火する程度である。
【0057】
また、上記構成を実現するためには、パンケース蓋21の動作についても配慮する必要があり、本発明の実施の形態1の自動製パン機においては、パンケース蓋21の最上面が内蓋15と接触した場合においては、パンケース蓋21の最下面が角食パン専用パンケース20の最上面より下方に位置するため、パンケース蓋21と角食パン専用パンケース20の最上面が引っかかり、パンケース蓋21が角食パン専用パンケース20から外れ、焼成室4内へ脱落することを防止している。なお、脱落防止を実現する隙間は経験上、隙間Xは2mm以下、オーバーラップ代Yは20mm以上が好ましい。
【0058】
また、パンケース蓋21が上昇する過程においては、角食パン専用パンケース20の上面に設けているフランジ部22は、パンケース蓋21の上昇時の位置規制ガイドの役割も果たし、パンの膨らみによりパンケース蓋21が傾きながら上昇してしまう可能性を軽減している。なお、フランジ部22は、溢れ出ようとするパン材料6の留める役割も果たしている。
【0059】
また、パンケース蓋21には、角食パン専用パンケース20より取り外すための、把手を自動製パン機本体1の構造を考慮し、臨機応変に設けてもよい。
【0060】
また、蓋体14には、パンケース蓋21との接触検知手段を設け、接触を異常と判定し、自動製パン機本体1への通電をストップする等の安全装置を自動製パン機本体1の構造を考慮し、臨機応変に設けてもよい。
【0061】
以上のように構成することで、安全にパン性能を有した角食パンの焼き上げを実現することができる。
【0062】
(実施の形態2)
図6、図7、図8を用いて、本発明の実施の形態2の自動製パン機の説明をする。 図6は、本発明の実施の形態2の自動製パン機の角食パン専用パンケースとパンケース蓋のセット時の要部断面図である。図7は、本発明の実施の形態2の自動製パン機の焼成工程における角食パン専用パンケースとパンケース蓋近傍断面図である。図8は、本発明の実施の形態2の自動製パン機の焼成工程における受け部に外周リブを備えた角食パン専用パンケースとパンケース蓋近傍断面図である。
【0063】
図6に示すように、パンケース蓋21の外側の側壁21aは、角食パン専用パンケース20の上部外周を覆うように形成し、内側は、角食パン専用パンケース20の内部側面に収まる凹部26と角食パン専用パンケース20の上部内側を覆う側壁21bを形成している。
【0064】
その他の構成および動作、作用は実施の形態1と同様であるため、省略する。
【0065】
以下に焼成工程における角食パンの焼き上げについて説明する。
【0066】
まず、パン材料6が適正量使用された場合について説明する。
【0067】
図6に示すように、パン材料6が適正量であれば、パンケース蓋21は、パン材料6により持ち上げられることがなく、角食パン専用パンケース20上の所定の位置のまま焼き上げが行われる。なお、パンケース蓋21は、パン材料6の膨らみをパンケース蓋21の重量による荷重で押さえつける役割も有しているため、比重の大きい部材(金属部材)で形成することが好ましい。
【0068】
パンケース蓋21の凹部26の最下面の位置は、求める角食パンの高さにより決められており、焼成工程において膨らんだパン材料6は、まずパンケース蓋21の略中央部近辺に接触し、その接触部を中心に放射状にパン材料6は平らに広がって上面の形状を平面状に形成していく。パン材料6が適正量であれば、角食パン専用パンケース20とパンケース蓋21の境界の4角にはパン材料6が入り込まない量に設定しており、結果として焼きあがった角食パンの上面側の4角、4角に連なる稜線の角Rは半径5mm〜20mmの範囲に収まる。下面側の形状は、角食パン専用パンケース20の底部と接触しているため、角食パン専用パンケース20の底部と同様に略四角形状の平面部を有し、平面部と側面部が交差する4角、4角に連なる稜線の角は、半径5mm〜20mmに形成される。以上のように、8角、8角に連なる稜線の角Rは、半径5mm〜20mmの範囲の角食パンの焼き上げを実現できる。なお、パンケース蓋21の凹部26の位置は、パンの焼き上あがりの高さバラツキで、求める角食パンの高さにならないことを想定し、角食パン専用パンケース20の底部とパンケース蓋21の凹部26の最下面の距離を求める角食パンの高さよりあらかじめ低くなるように設定してもよい。
【0069】
なお、角食パンの8面の焼き色の調整は、焼成室4内での角食パン専用パンケース20の位置(高さ方向はセット台24の高さ変更で調整)、パンケース蓋21の基材の熱伝導率の調整等で可能であり、自動製パン機本体1の構造、機能により臨機応変に行ってよい。
【0070】
次に、パン材料6が適正量以上使用された場合について説明する。
【0071】
図7に示すように、パン材料6が適正量以上(図7は適正量の2倍の量を想定した図面)であれば、パンケース蓋21は、パン材料6の膨らみにより上方へ持ち上げられ、パンケース蓋21の側壁21a、b近傍の最上面が内蓋15と接触する。この接触でパンケース蓋21の上方への移動は停止する。パンケース蓋21の上方への移動により設けられた空間にパン材料6は一旦充填されるが、前記空間に収まらないパン材料6は、角食パン専用パンケース20内面側面部とパンケース蓋21の内側の側壁21bの隙間X’、角食パン専用パンケース20のフランジ部22側面とパンケース蓋21の外側の側壁21aの隙間Xより、角食パン専用パンケース20の外方へ溢れ出ようとする。
【0072】
ここで本発明の実施の形態2の自動製パン機は、パンケース蓋21の外周部近傍の最上面が内蓋15と接触した場合においても、角食パン専用パンケース20のフランジ部22上面とパンケース蓋21の外周部最下面および凹部26最下面の位置関係は、パンケース蓋21の外周部最下面および凹部の26最下面の方が角食パン専用パンケース20のフランジ部22上面より低くなるように形成している。これによって、パン材料6の膨らみによってパンケース蓋21が持ち上げられたとしても、パンケース蓋21と角食パン専用パンケース20が高さ方向でオーバーラップしているので、角食パン専用パンケース20の上面からパン材料6が溢れ出る過程において、図中の隙間X’、隙間X、角食パン専用パンケース20のフランジ部22上面とパンケース蓋21の凹部26の最下面のオーバーラップ代Y’、角食パン専用パンケース20のフランジ部22上面とパンケース蓋21の外周部最下面のオーバーラップ代Yの非常に狭い空間を通過しないとパン材料6が角食パン専用パンケース20より溢れ出ることができないため、パン材料6は、隙間X’、隙間X、オーバーラップ代Y’、オーバーラップ代Yの非常に狭い空間の方向に移動するよりも、一旦、パンケース蓋21の上面方向へ膨らんで、パンケース蓋21内でのパン材料6の充填率を高めながら焼き上げられるため、多量且つ一気にパン材料6が角食パン専用パンケース20からその外方に溢れ出ることはない。更には、焼成工程においては、角食パン専用パンケース20及びパンケース蓋21は、加熱源となるヒーター8により十分加熱された状態であり、隙間X’、隙間X、オーバーラップ代Y’、オーバーラップ代Yの非常に狭い空間を通過しようとするパン材料6は、必然的にその通過量は微量であるため、通過する際に角食パン専用パンケース20及びパンケース蓋21により与えられる熱により焼き上げられ固化するため、多量且つ一気に焼き上げられたパン材料6が角食パン専用パンケース20からその外方に溢れ出ることはない。
【0073】
以上のことより、角食パン専用パンケース20の上面部からその外方へ直接パン材料6が多量に溢れ出て、ヒーター8の上に落ちてしまうことはなく、また、パン材料6が微量に溢れ出たとしてもパン材料は角食パン専用パンケース20およびパンケース蓋21の側壁を伝って下方に移動する為、移動する過程で角食パン専用パンケース20及びパンケース蓋21により与えられる熱により焼き上げられ固化し、ヒーター8までに至らない。更には、角食パン専用パンケース20のパンケース蓋21の最下面の下方に設けた受け部23で、溢れ出たパン材料6を受け止めることができ、パン材料6がヒーター8の上に落ちる可能性を軽減することができる。更には、図8に示すように、角食パン専用パンケース20のパンケース蓋21の最下面より下方に設けた受け部23の外周にリブ25を設けると受け部23に溜まったパン材料6がヒーター8下方に落ちる障壁の役割を果たし、パン材料6がヒーター8の上に落ちる可能性を更に軽減することができる。
【0074】
なお、受け部23は、パン材料6が適正量の場合を考慮し、複数個のスリットもしくは、穴を設ける等の加工を施し、ヒーター8からの熱を焼成室4の上方の空間にも伝達しやすいよう形成している。
【0075】
上記構成により、パン材料6がヒーター8上に落ちてしまうことは極めて少ないが、万が一、ヒーター8上にパン材料6が落ちたとしても、パン材料6は微量であるため、ヒーター8により焼き上げられても焼成室4の内部で自己消火する程度である。
【0076】
また、上記構成を実現するためには、パンケース蓋21の動作についても配慮する必要があり、本発明の実施の形態2の自動製パン機においては、パンケース蓋21の最上面が内蓋15と接触した場合においては、パンケース蓋21の最下面が角食パン専用パンケース20の最上面より下方に位置するため、パンケース蓋21と角食パン専用パンケース20の最上面が引っかかり、パンケース蓋21が角食パン専用パンケース20から外れ、焼成室4内へ脱落することを防止している。なお、脱落防止を実現する隙間は経験上、隙間X’、隙間Xは2mm以下、オーバーラップ代(Y’+Y)は20mm以上が好ましい。
【0077】
また、パンケース蓋21が上昇する過程においては、角食パン専用パンケース20の上面に設けているフランジ部22は、パンケース蓋21の上昇時の位置規制ガイドの役割も果たし、パンの膨らみによりパンケース蓋21が傾きながら上昇してしまう可能性を軽減している。なお、フランジ部22は、溢れ出ようとするパン材料6の留める役割も果たしている。
【0078】
また、パンケース蓋21には、角食パン専用パンケース20より取り外すための、把手を自動製パン機本体1の構造を考慮し、臨機応変に設けてもよい。
【0079】
また、蓋体14には、パンケース蓋21との接触検知手段を設け、接触を異常と判定し、自動製パン機本体1への通電をストップする等の安全装置を自動製パン機本体1の構造を考慮し、臨機応変に設けてもよい。
【0080】
以上のように構成することで、安全にパン性能を有した角食パンの焼き上げを実現することができる。
【0081】
(実施の形態3)
図9、図10、図11、図12を用いて、本発明の実施の形態3の自動製パン機の説明をする。図9は、本発明の実施の形態3の自動製パン機の角食パン専用パンケースとパンケース蓋のセット時の要部断面図である。図10は、本発明の実施の形態3の自動製パンきのパンケース蓋のフック部の要斜視図である。(a)は、フック部のロック前、(b)は、フック部のロック後の状態を示している。図11は、本発明の実施の形態3の自動製パン機の焼成工程における角食パン専用パンケースとパンケース蓋近傍断面図である。図12は、本発明の実施の形態3の自動製パン機の焼成工程におけるフランジ部に外周リブを備えた角食パン専用パンケースとパンケース蓋近傍断面図である。
【0082】
図9、図10に示すように、パンケース蓋21の側面部には、鋼線等で形成されたフック本体28をパンケース蓋21に形成したフック軸穴27でフック本体28を支えているフック部29を左右対称に2箇所備えている。フック本体28は、パンケース蓋21のフック軸穴27に軸支された状態で下方に略90度回動し、フック本体28セット時においては、パンケース蓋21のフック軸穴27近傍に設けたフック固定凸部30により固定されている。角食パン専用パンケース20のフランジ部22には、パンケース蓋21のフック部に相対する位置にセット時のフック本体28とオーバーラップするフック係止部31を形成している。
【0083】
その他の構成および動作、作用は実施の形態1と同様であるため、省略する。
【0084】
以下に焼成工程における角食パンの焼き上げについて説明する。
【0085】
まず、パン材料6が適正量使用された場合について説明する。
【0086】
図9に示すように、パン材料6が適正量であれば、パンケース蓋21は、パン材料6により持ち上げられることがなく、角食パン専用パンケース20上の所定の位置のまま焼き上げが行われる。なお、パンケース蓋21は、パン材料6の膨らみをパンケース蓋21の重量による荷重で押さえつける役割も有しているため、比重の大きい部材(金属部材)で形成することが好ましい。
【0087】
パンケース蓋21の凹部26の最下面の位置は、求める角食パンの高さにより決められており、焼成工程において膨らんだパン材料6は、まずパンケース蓋21の略中央部近辺に接触し、その接触部を中心に放射状にパン材料6は平らに広がって上面の形状を平面状に形成していく。パン材料6が適正量であれば、角食パン専用パンケース20とパンケース蓋21の境界の4角にはパン材料6が入り込まない量に設定しており、結果として焼きあがった角食パンの上面側の4角、4角に連なる稜線の角Rは半径5mm〜20mmの範囲に収まる。下面側の形状は、角食パン専用パンケース20の底部と接触しているため、角食パン専用パンケース20の底部と同様に略四角形状の平面部を有し、平面部と側面部が交差する4角、4角に連なる稜線Rは、半径5mm〜20mmに形成される。以上のように、8角、8角に連なる稜線の角Rが半径5mm〜20mmの範囲の角食パンの焼き上げを実現できる。なお。パンケース蓋21の凹部26の位置は、パンの焼き上あがりの高さバラツキで、求める角食パンの高さにならないことを想定し、角食パン専用パンケース20の底部とパンケース蓋21の凹部26の最下面の距離を求める角食パンの高さよりあらかじめ低くなるように設定してもよい。
【0088】
なお、角食パンの8面の焼き色の調整は、焼成室4内での角食パン専用パンケース20の位置(高さ方向はセット台24の高さ変更で調整)、パンケース蓋21の基材の熱伝導率の調整等で可能であり、自動製パン機本体1の構造、機能により臨機応変に行ってよい。
【0089】
次に、パン材料6が適正量以上使用された場合について説明する。
【0090】
図11に示すように、パン材料6が適正量以上(図11は適正量の2倍の量を想定した図面)であれば、パンケース蓋21は、パン材料6の膨らみにより上方へ持ち上げられ、パンケース蓋21に付属するフック本体28と角食パン専用パンケース20のフランジ部22に形成されているフック係止部31が接触する。この接触でパンケース蓋21の上方への移動は停止する。また、パンケース蓋21のフック部29と角食パン専用パンケース20のフック係止部31が引っかかり、パンケース蓋21が角食パン専用パンケース20から外れ、焼成室4内へ脱落することを防止している。
【0091】
パンケース蓋21の上方への移動により設けられた空間にパン材料6は一旦充填されるが、前記空間に収まらないパン材料6は、角食パン専用パンケース20の内面側面部とパンケース蓋21の隙間X’より、角食パン専用パンケース20の外方へ溢れ出ようとする。
【0092】
ここで本発明の実施の形態3の自動製パン機は、パンケース蓋21に付属するフック本体28と角食パン専用パンケース20のフランジ部22に形成されているフック係止部31が接触する接触した場合においても、角食パン専用パンケース20のフランジ部22上面とパンケース蓋21の凹部26最下面の位置関係は、パンケース蓋21の凹部26最下面の方が角食パン専用パンケース20のフランジ部22上面より低くなるように形成している。これによって、パン材料6の膨らみによってパンケース蓋21が持ち上げられたとしても、パンケース蓋21と角食パン専用パンケース20が高さ方向でオーバーラップしているので、角食パン専用パンケース20の上面からパン材料6が溢れ出る過程において、図中の角食パン専用パンケース20内面側面部とパンケース蓋21の内側の側壁21bの隙間X’、角食パン専用パンケース20のフランジ部22上面とパンケース蓋21の凹部26の最下面のオーバーラップ代Y’、の非常に狭い空間を通過しないとパン材料6が角食パン専用パンケース20より溢れ出ることができないため、パン材料6は、隙間X’、オーバーラップ代Y’の非常に狭い空間の方向に移動するよりも、一旦、パンケース蓋21の上面方向へ膨らんで、パンケース蓋21内でのパン材料6の充填率を高めながら焼き上げられるため、多量且つ一気にパン材料6が角食パン専用パンケース20からその外方に溢れ出ることはない。更には、焼成工程においては、角食パン専用パンケース20及びパンケース蓋21は、加熱源となるヒーター8により十分加熱された状態であり、隙間X’、オーバーラップ代Y’の非常に狭い空間を通過しようとするパン材料6は、必然的にその通過量は微量であるため、通過する際に角食パン専用パンケース20及びパンケース蓋21により与えられる熱により焼き上げられ固化するため、多量且つ一気に焼き上げられたパン材料6が角食パン専用パンケース20からその外方に溢れ出ることはない。
【0093】
以上のことより、角食パン専用パンケース20の上面部からその外方へ直接パン材料6が多量に溢れ出て、ヒーター8の上に落ちてしまうことはなく、また、パン材料6が微量に溢れ出たとしてもパン材料は角食パン専用パンケース20およびパンケース蓋21の側壁を伝って下方に移動する為、移動する過程で角食パン専用パンケース20及びパンケース蓋21により与えられる熱により焼き上げられ固化し、ヒーター8までに至らない。更には、角食パン専用パンケース20のパンケース蓋21の最下面の下方に設けた受け部23で、溢れ出たパン材料6を受け止めることができ、パン材料6がヒーター8の上に落ちる可能性を軽減することができる。更には、図12に示すように、角食パン専用パンケース20のパンケース蓋21の最下面より下方に設けた受け部23の外周にリブ25を設けると受け部23に溜まったパン材料6がヒーター8下方に落ちる障壁の役割を果たし、パン材料6がヒーター8の上に落ちる可能性を更に軽減することができる。
【0094】
なお、受け部23は、パン材料6が適正量の場合を考慮し、複数個のスリットもしくは、穴を設ける等の加工を施し、ヒーター8からの熱を焼成室4の上方の空間にも伝達しやすいよう形成している。
【0095】
上記構成により、パン材料6がヒーター8上に落ちてしまうことは極めて少ないが、万が一、ヒーター8上にパン材料6が落ちたとしても、パン材料6は微量であるため、ヒーター8により焼き上げられても焼成室4の内部で自己消火する程度である。
【0096】
また、上記構成を実現するためには、パンケース蓋21の動作についても配慮する必要があり、本発明の実施の形態3の自動製パン機においては、パンケース蓋21に付属するフック本体28と角食パン専用パンケース20のフランジ部22に形成されているフック係止部31が接触する接触した場合においても、パンケース蓋21の最下面が角食パン専用パンケース20の最上面より下方に位置するため、パンケース蓋21と角食パン専用パンケース20の最上面が引っかかり、パンケース蓋21が角食パン専用パンケース20から外れ、焼成室4内へ脱落することを防止している。なお、脱落防止を実現する隙間は経験上、隙間X’は2mm以下、オーバーラップ代Y’は20mm以上が好ましい。
【0097】
また、パンケース蓋21が上昇する過程においては、角食パン専用パンケース20の上面に設けているフランジ部22は、パンケース蓋21の上昇時の位置規制ガイドの役割も果たし、パンの膨らみによりパンケース蓋21が傾きながら上昇してしまう可能性を軽減している。なお、フランジ部22は、溢れ出ようとするパン材料6の留める役割も果たしている。
【0098】
また、パンケース蓋21には、角食パン専用パンケース20より取り外すための、把手を自動製パン機本体1の構造を考慮し、臨機応変に設けてもよい。
【0099】
以上のように構成することで、安全にパン性能を有した角食パンの焼き上げを実現することができる。
【0100】
(実施の形態4)
図13、図14を用いて、本発明の実施の形態4の自動製パン機の説明をする。 図13は、本発明の実施の形態4の自動製パン機の角食パン専用パンケースとパンケース蓋のセット時の要部断面図である。図14は、本発明の実施の形態4の自動製パン機の焼成工程における角食パン専用パンケースとパンケース蓋近傍断面図である。
【0101】
図13に示すように、角食パン専用パンケース20には、そのフランジ部22にパンケース蓋21の側壁21aの内側と対向するリブ32aと、パンケース蓋21の側壁21aの外側と対向するリブ32bを形成している。パンケース蓋21の側壁21aは、角食パン専用パンケース20の上部外周を覆うように形成し、角食パン専用パンケース20のリブ32aとリブ32bの間に設置されている。
【0102】
その他の構成および動作、作用は実施の形態1と同様であるため、省略する。
【0103】
以下に焼成工程における角食パンの焼き上げについて説明する。
【0104】
まず、パン材料6が適正量使用された場合について説明する。
【0105】
図2に示すように、パン材料6が適正量であれば、パンケース蓋21は、パン生地6により持ち上げられることがなく、角食パン専用パンケース20上の所定の位置のまま焼き上げが行われる。なお、パンケース蓋21は、パン材料6の膨らみをパンケース蓋21の重量による荷重で押さえつける役割も有しているため、比重の大きい部材(金属部材)で形成することが好ましい。
【0106】
角食パン専用パンケース20の上面位置は、求める角食パンの高さにより決められており、焼成工程において膨らんだパン材料6は、まずパンケース蓋21の略中央部近辺に接触し、その接触部を中心に放射状にパン材料6は平らに広がって上面の形状を平面状に形成していく。パン材料6が適正量であれば、角食パン専用パンケース20とパンケース蓋21の境界の4角にはパン材料6が入り込まない量に設定しており、結果として焼きあがった角食パンの上面側の4角、4角に連なる稜線の角RはR5〜R20の範囲に収まる。下面側の形状は、角食パン専用パンケース20の底部と接触しているため、角食パン専用パンケース20の底部と同様な略四角形状の平面部を有し、平面部と側面部が交差する4角、4角に連なる稜線のRは、半径5mm〜20mmに形成される。以上のように、8角、8角に連なる稜線の角Rが半径5mm〜20mmの範囲の角食パンの焼き上げを実現できる。
【0107】
なお、角食パンの8面の焼き色の調整は、焼成室4内での角食パン専用パンケース20の位置(高さ方向はセット台24の高さ変更で調整)、パンケース蓋21の基材の熱伝導率の調整等で可能であり、自動製パン機本体1の構造、機能により臨機応変に行ってよい。
【0108】
次に、パン材料6が適正量以上使用された場合について説明する。
【0109】
図14に示すように、パン材料6が適正量以上(図14は適正量の2倍の量を想定した図面)であれば、パンケース蓋21は、パン材料6の膨らみにより上方へ持ち上げられ、パンケース蓋21の最上面が内蓋15と接触する。この接触でパンケース蓋21の上方への移動は停止する。パンケース蓋21の上方への移動により設けられた空間にパン材料6は一旦充填されるが、前記空間に収まらないパン材料6は、角食パン専用パンケース20のパンケース蓋21の側壁21aの内側と対向するリブ32aとパンケース蓋21の隙間Xと、角食パン専用パンケース20のパンケース蓋21の側壁21aの外側と対向するリブ32bとパンケース蓋21の隙間X’から角食パン専用パンケース20の外方へ溢れ出ようとする。
【0110】
ここで本発明の実施の形態4の自動製パン機は、パンケース蓋21の最上面が内蓋15と接触した場合においても、角食パン専用パンケース20のフランジ部22に有するリブ32aと32bの上面とパンケース蓋21の最下面の位置関係は、パンケース蓋21の最下面の方が角食パン専用パンケース20のフランジ部22に有するリブ32aと32bの上面より低くなるように形成している。
【0111】
これによって、図中の隙間X、隙間X’、角食パン専用パンケース20のフランジ部22に有するリブ32aと32bの上面とパンケース蓋21の最下面のオーバーラップ代Y’、角食パン専用パンケース20のフランジ部22の上面とパンケース蓋21も最下面との間の高さ方向Zで形成されている角食パン専用パンケース20のリブ32aとリブ32bの非常に狭い空間を通過しないとパン材料6が角食パン専用パンケース20より溢れ出ることができないため、パン材料6は、隙間X、隙間X’、オーバーラップ代Y’の非常に狭い空間の方向に移動するよりも、一旦、パンケース蓋21の上面方向へ膨らんで、パンケース蓋21内でのパン材料6の充填率を高めながら焼き上げられるため、多量且つ一気にパン材料6が角食パン専用パンケース20からその外方に溢れ出ることはない。更には、隙間X’から溢れ出たパン材料6は、高さZの空間に一旦溜められる構成となっているため、隙間X’から容易にパン材料6が溢れ出ることはない。更には、焼成工程においては、角食パン専用パンケース20及びパンケース蓋21は、加熱源となるヒーター8により十分加熱された状態であり、隙間X、隙間X’、オーバーラップ代Y’の非常に狭い空間を通過しようとするパン材料6は、必然的にその通過量は微量であるため、通過する際に角食パン専用パンケース20及びパンケース蓋21により与えられる熱により焼き上げられ固化するため、多量且つ一気に焼き上げられたパン材料6が角食パン専用パンケース20からその外方に溢れ出ることはない。以上のことより、角食パン専用パンケース20の上面部からその外方へ直接パン材料6が多量に溢れ出て、ヒーター8の上に落ちてしまうことはなく、また、パン材料6が微量に溢れ出たとしてもパン材料は角食パン専用パンケース20およびパンケース蓋21の側壁を伝って下方に移動する為、移動する過程で角食パン専用パンケース20及びパンケース蓋21により与えられる熱により焼き上げられ固化し、ヒーター8までに至らない。更には、角食パン専用パンケース20のパンケース蓋21の最下面に下方に設けた受け部23で、溢れ出たパン材料6を受け止めることができ、パン材料6がヒーター8の上に落ちる可能性を軽減することができる。更には、図5に示すように、角食パン専用パンケース20のパンケース蓋21の最下面より下方に設けた受け部23の外周にリブ25を設けると受け部23に溜まったパン材料6がヒーター8下方に落ちる障壁の役割を果たし、パン材料6がヒーター8の上に落ちる可能性を更に軽減することができる。
【0112】
上記構成により、パン材料6がヒーター8上に落ちてしまうことは極めて少ないが、万が一、ヒーター8上にパン材料6が落ちたとしても、パン材料6は微量であるため、ヒーター8により焼き上げられても焼成室4の内部で自己消火する程度である。
【0113】
また、上記構成を実現するためには、パンケース蓋21の動作についても配慮する必要があり、本発明の実施の形態4の自動製パン機においては、パンケース蓋21の最上面が内蓋15と接触した場合においては、パンケース蓋21の最下面が角食パン専用パンケース20の最上面より下方に位置するため、パンケース蓋21と角食パン専用パンケース20の最上面が引っかかり、パンケース蓋21が角食パン専用パンケース20から外れ、焼成室4内へ脱落することを防止している。なお、脱落防止を実現する隙間は経験上、隙間Xは2mm以下、オーバーラップ代Yは20mm以上が好ましい。
【0114】
また、パンケース蓋21には、角食パン専用パンケース20より取り外すための、把手を自動製パン機本体1の構造を考慮し、臨機応変に設けてもよい。
【0115】
また、蓋体14には、パンケース蓋21との接触検知手段を設け、接触を異常と判定し、自動製パン機本体1への通電をストップする等の安全装置を自動製パン機本体1の構造を考慮し、臨機応変に設けてもよい。
【0116】
以上のように構成することで、安全にパン性能を有した角食パンの焼き上げを実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明に係わる自動製パン機は、角食パンの焼き上げが可能となるので家庭用の自動製パン機等として有用である。
【符号の説明】
【0118】
1 自動製パン機本体
3 モーター
4 焼成室
6 パン材料(生地)
7 パンケース
8 ヒーター
14 蓋体
18 制御手段
20 角食パン専用パンケース
21 パンケース蓋
21a 側壁
21b 側壁
22 フランジ部
23 受け部
26 凹部
29 フック部
31 フック係止部
32a リブ
32b リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に焼成室が設けられた自動製パン機本体と、
前記焼成室の上面を開閉自在に覆う蓋体と、
前記焼成室内に着脱自在に収納され、パン材料を収容するパンケースと、
前記パンケース内に設けられ、パン材料を混練する練り羽根と、
前記練り羽根を回転駆動するモーターと、
前記パンケース外側に設けられたヒーターと、
前記焼成室内に着脱自在に収納され、前記パンケース内で混練されたパン材料を収容可能な角食パン専用パンケースと、
前記角食パン専用パンケースの上面を着脱自在に覆うパンケース蓋と、
前記モーターと前記ヒーターを制御する制御手段とを備え、
前記角食パン専用パンケースは、底面部と側面部が交差する4角および4角に連なる稜線の角の半径が5mm〜20mmである略四角柱形状である、自動製パン機。
【請求項2】
内部に焼成室が設けられた自動製パン機本体と、
前記焼成室の上面を開閉自在に覆う蓋体と、
前記焼成室内に着脱自在に収納され、パン材料を収容するパンケースと、
前記パンケース内に設けられ、パン材料を混練する練り羽根と、
前記練り羽根を回転駆動するモーターと、
前記パンケース外側に設けられたヒーターと、
前記焼成室内に着脱自在に収納され、前記パンケース内で混練されたパン材料を収容可能な角食パン専用パンケースと、
前記角食パン専用パンケースの上面を着脱自在に覆うパンケース蓋と、
前記モーターと前記ヒーターを制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、角食パンを製パンする角食パン工程を有し、前記角食パン工程は、混練工程終了後に、報知し、所定時間経過後に、発酵工程に移行する、自動製パン機。
【請求項3】
パンケース蓋は、角食パン専用パンケースの上部外側側面を覆い且つ昇降自在に形成し、前記パンケース蓋の最上面が内蓋と接触した場合に、前記パンケース蓋の最下面が前記角食パン専用パンケースの最上面より下方に位置するように形成したことを特徴とする請求項1に記載の自動製パン機。
【請求項4】
パンケース蓋に、角食パン専用パンケースの内部側面に収まる凹部を形成したことを特徴とする請求項1または3記載の自動製パン機。
【請求項5】
角食パン専用パンケースに、パンケース蓋の最下面より下方に受け部を形成したことを特徴とする請求項1、3、4のいずれか1項に記載の自動製パン機。
【請求項6】
角食パン専用パンケースの上面にフランジ部を形成したことを特徴とする請求項1、3〜5のいずれか1項に記載の自動製パン機。
【請求項7】
パンケース蓋には、回動する複数個のフック部と、角食パン専用パンケース角食の内部側面に収まる凹部とを備え、前記角食パン専用パンケースのフランジ部に、前記パンケース蓋を前記角食パン専用パンケースに設置した時の前記フック部の位置の上方に前記フック部と部分的にオーバーラップするフック係止部を形成したことを特徴とする請求項1記載の自動製パン機。
【請求項8】
角食パン専用パンケースに、フック部の最下部より下方に受け部を形成したことを特徴とする請求項7記載の自動製パン機。
【請求項9】
角食パン専用パンケースのフランジ部にパンケース蓋の側壁の内側と対向するリブと、前記パンケース蓋の側壁の外側と対向するリブを有することを特徴とする請求項1、3〜6のいずれか1項に記載の自動製パン機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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