自動販売機における商品見本展示装置
【課題】複雑な構造を採用することなく、商品見本を容易に展示可能であるとともに、バックパネルを有効活用可能とした自動販売機における商品見本展示装置を提供すること。
【解決手段】自動販売機におけるフロント扉の商品見本収納空間16内に商品見本18を展示するための自動販売機における商品見本展示装置であって、商品見本を照らすための光源13と、商品見本を支持するための支持部材8と、を具備した展示装置本体7と、展示装置本体7を商品見本収納空間16内に係止するための係止部材2と、を具備したことを特徴としており、バックパネルに装着するサンプルステージを用いることなく、商品見本を商品収納空間内に展示可能として、これにより、バックパネルの全面を用いてポスターを貼ることを可能にすることで、バックパネルの有効活用を可能とした。
【解決手段】自動販売機におけるフロント扉の商品見本収納空間16内に商品見本18を展示するための自動販売機における商品見本展示装置であって、商品見本を照らすための光源13と、商品見本を支持するための支持部材8と、を具備した展示装置本体7と、展示装置本体7を商品見本収納空間16内に係止するための係止部材2と、を具備したことを特徴としており、バックパネルに装着するサンプルステージを用いることなく、商品見本を商品収納空間内に展示可能として、これにより、バックパネルの全面を用いてポスターを貼ることを可能にすることで、バックパネルの有効活用を可能とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動販売機における商品見本展示装置に係り、より詳しくは、自動販売機において、複雑な構造を採用することなく、商品見本の展示作業を容易にするとともに、商品広告の自由度を高めることを可能にした商品見本展示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動販売機においては、販売している商品の内容を利用者に知らせるために、フロント扉の内部に商品見本を展示している。
【0003】
ここで、図11及び図12は自動販売機における商品見本の展示方法を説明するための図であり、図11は自動販売機の一部切欠斜視図、図12は図11における縦断側面図であり、図において31が自動販売機である。そして、一般的に自動販売機31は、開閉自在としたフロント扉32を有しており、このフロント扉32の内部に商品見本を展示する構造となっている。
【0004】
即ち、フロント扉32は、商品見本収納空間33が内部に形成されたフロント扉本体34を有しており、このフロント扉本体34は、商品見本収納空間33に対向する部分が透明な窓部となっており、この窓部には商品選択ボタン39が備えられている。また、フロント扉本体34には、商品見本収納空間33を後側から閉鎖可能なようにバックパネル35が、回動自在に装着されている。
【0005】
そして、バックパネル35には、側面形状を鉤状としたサンプルステージ36が多段に亘って装着されており、このサンプルステージ36の上面には孔が形成され、この孔の上方に、複数の商品見本37が装着されている。
【0006】
また、前記サンプルステージ36における孔の下側、及び、商品見本収納空間33の上部には蛍光灯による光源38が装着され、これにより、光源38を点灯することで、商品見本37を浮き上がらすようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平05−324999号公報
【特許文献2】特開2003−228756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように、従来の自動販売機31では、バックパネル35にサンプルステージ36が多段に亘って装着され、このサンプルステージ36の上に商品見本37が装着されるとともに、商品見本収納空間33の上部及びサンプルステージ36の下側に光源としての蛍光灯38を配置していたために、構造が複雑でコストも高くなるとともに、商品見本の装着作業も面倒であった。
【0009】
また、従来の自動販売機31では、バックパネル35に、商品見本37を装着するためのサンプルステージ36が多段に亘って装着されていたため、バックパネル35を有効に活用することができなかった。
【0010】
即ち、従来から自動販売機では、季節に対応した商品広告のポスターを装着することが行われており、このポスターをバックパネルに装着することも行われていたが、このとき、従来の自動販売機では、バックパネル35にサンプルステージ36が装着されていたために、サンプルステージが邪魔になり、ポスターを装着する箇所が限定されてしまい、例えばサンプルステージ間に細長いポスターを横向きにして装着しなければならず、大きいポスターや看板を自由に装着することができず、装着作業にも手間がかかっていた。
【0011】
更に、バックパネル35にサンプルステージ36を多段に亘って装着している場合には、このサンプルステージによって自動販売機の商品見本収納空間33内に影ができてしまうという問題点も指摘されていた。
【0012】
そこで、本発明は、複雑な構造を採用することなく、商品見本を容易に展示可能であるとともに、バックパネルを有効活用可能であり、更に、商品見本収納空間内に影ができてしまうことも防止可能とした自動販売機における商品見本展示装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の自動販売機における商品見本展示装置は、
自動販売機におけるフロント扉の商品見本収納空間内に商品見本を展示するための自動販売機における商品見本展示装置であって、
商品見本を照らすための光源と、商品見本を支持するための支持部材と、を具備した展示装置本体と、
該展示装置本体を前記商品見本収納空間内に係止するための係止部材と、を具備したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明の自動販売機における商品見本展示装置では、商品見本を照らすための光源と、商品見本を支持するための支持部材とを具備した展示装置本体と、この展示装置本体を自動販売機の商品見本収納空間内に係止するための係止部材とを具備し、商品見本を支持した展示装置本体を、係止部材によって自動販売機の商品見本収納空間内に係止することで、商品見本を商品収納空間内に展示可能としており、従来の商品見本の展示方法と異なり、バックパネルに装着するサンプルステージを用いることなく、商品見本を商品収納空間内に展示可能としている。
【0015】
そのために、複雑な構造を採用することなく、商品見本を商品見本収納空間内に容易に展示可能であるとともに、サンプルステージの存在により影が出来てしまう事態も防止することができる。
【0016】
また、従来の方法においてバックパネルに装着していたサンプルステージを無くしたために、バックパネルの全面を自由に使用することが可能になり、例えばバックパネルの全面を用いて大きなポスターを貼ることが可能になり、バックパネルを有効に活用することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例を説明するための正面図である。
【図2】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例における係止部材を説明するための斜視図である。
【図3】図2におけるA−A線断面を示す断面図である。
【図4】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例における展示装置本体を説明するための斜視図である。
【図5】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例における展示装置本体を説明するための側面図である。
【図6】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例の全体を示す斜視図である。
【図7】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例の作用を説明するための図である。
【図8】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例における展示装置本体の他の形態を説明するための図である。
【図9】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例における展示装置本体の他の形態を説明するための図である。
【図10】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例における展示装置本体の他の形態を説明するための図である。
【図11】従来の商品見本展示方法を説明するための図である。
【図12】従来の商品見本展示方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の自動販売機における商品見本展示装置では、商品見本を支持するための展示装置本体を有しており、この展示装置本体は、商品見本を照らすための光源と、商品見本を支持するための支持部材とを具備している。
【0019】
そして、本発明の自動販売機における商品見本展示装置では、前記展示装置本体を、任意の数だけ、自動販売機の商品見本収納空間内に係止するための係止部材を具備している。
【0020】
ここで、前記係止部材は、前記商品見本収納空間内に配設されるフレームと、このフレームに装着された、前記展示装置本体が係止される支持杆とを具備して構成するとよく、これにより、自動販売機の商品見本収納空間内に、前記展示装置本体を容易に係止することが可能となる。
【実施例1】
【0021】
本発明の自動販売機における商品見本展示装置(以下単に「商品見本展示装置」という。)の実施例について図面を参照して説明すると、図1は、本実施例の商品見本展示装置を説明するための正面図であり、図において1が本実施例の商品見本展示装置である。
【0022】
そして、本実施例の商品見本展示装置1は、商品見本を支持しつつ照らすための複数個の展示装置本体と、この展示装置本体を、自動販売機の商品見本収納空間内に係止するための係止部材とで構成されており、商品見本を支持した展示装置本体を、係止部材によって、前記商品見本収納空間内に展示することとしている。
【0023】
即ち、図1において7が展示装置本体であり、また、図において2が係止部材であり、本実施例においては、係止部材2は、上下方向に3段に亘り、それぞれの段において、複数個の展示装置本体7を係止している。
【0024】
ここで、前記係止部材2について説明すると、図2は、本実施例における係止部材2の斜視図であり、図において、本実施例における前記係止部材2は、一対の平板状のフレーム3を有しており、この一対のフレーム3を、平面部分が互いに対向するような配置で、間隔を置いて配設されている。
【0025】
そして、この一対のフレーム3を連通するようにして、一対のフレーム3間には、細長い平板状の支持杆4が配設されている。即ち、支持杆4の両端に前記フレーム3が連結される形態で係止部材2が構成されており、本実施例においては、3本の支持杆4を用いており、前述したように、この3本の支持杆4を上下3段に亘って配設し、それぞれの支持杆4において展示装置本体7が係止されている。
【0026】
また、本実施例において前記支持杆4内にはそれぞれ、導線5が内蔵されており、この導線5の端部はそれぞれ、前記フレーム3を貫通して、フレーム3の外側へ延出されるとともに、使用に際しては電源に接続されることとしている。
【0027】
ここで、図3は、前記支持杆4を図2におけるA−A線断面で見た構造を示す図であり、図において6は、接続端子である。即ち、本実施例において前記支持杆4は、長手方向に沿って所定の間隔を置いて接続端子6を具備している。そして、この接続端子6は、本実施例においては雌型のコネクタとしており、この接続端子6内に雄型のコネクタを挿入することで、この挿入したコネクタが前記導線5に接続される構成としている。
【0028】
次に、前記展示装置本体7について説明すると、図4は、本実施例における展示装置本体7を説明するための図であり、図5は、本実施例における展示装置本体7を側面から示した図であり、図において7が本実施例における展示装置本体である。
【0029】
また、図4において18は、展示装置本体7に支持される商品見本であり、本実施例において商品見本は、飲料缶の見本缶としており、PET等の透光性の樹脂により形成された半円筒状としている。
【0030】
そして、本実施例における展示装置本体7は、商品見本を支持するための支持部材と、この支持部材で支持している商品見本を照らすための光源とを具備している。即ち、図において8が支持部材であり、本実施例において前記支持部材8は、図においては側面形状を略逆L字状にした本体部9を有している。そして、本体部9は、平板状の底面部901と、この底面部901の後端部分に、底面部901と直交する上方へ向けて連設された平板状の背面部902とを具備して構成されている。
【0031】
なお、この本体部9は、商品見本を支持可能な幅を有しており、具体的に本実施例においては、支持する商品見本の幅と同等寸法の幅としており、また、PET等の柔軟な樹脂素材により形成され、透光性を有している。但し、本体部9の幅寸法、形状、素材は特に限定されず、商品見本を支持可能であればいずれでもよい。
【0032】
次に、本実施例において前記支持部材8は、連結部と、この連結部が接続された導線を有しており、連結部を、前記接続端子6に接続することとしている。
【0033】
即ち、図において10が連結部であり、この連結部10は、前記底面部901の先端部分に、底面部901から突出する形態で備えられている。
【0034】
一方、前記底面部901内には、導線11が挿装されており、前記連結部10の基端部分は、前記導線11に接続されている。
【0035】
次に、図において12は、商品見本18を支持部材8に装着するための装着部材であり、本実施例において前記装着部材12は、商品見本18を商品見本の左右側から挟持する一対の挟持片としている。
【0036】
そして、本実施例において前記装着部材12は、前記背面部902の側面部分に、正面側へ向けて、更に商品見本18を挟持可能なように湾曲させた形状で連設されている。但し、装着部材12の形態は必ずしもこの構成には限定されず、商品見本18を装着可能な形状であればいずれでもよく、また、必ずしも装着部材は必要なものではなく、支持部材8に商品見本18を支持可能であれば良く、支持の方法、及び手段は限定されない。
【0037】
次に、図において13は光源としてのLEDである。即ち、本実施例において前記展示装置本体7は、光源としてのLED13を有しており、この光源13によって、支持部材8で支持している商品見本18を照らすこととしている。
【0038】
そして、本実施例において前記光源13は、前記支持部材8の本体部9を構成する背面部902の上方部分に配設されており、即ち前記支持部材8が、商品見本18を前記光源13の前面側で支持しており、これにより、光源13は、商品見本18を商品見本18の背後から照らすこととしている。そのため、光源13によって、商品見本18を十分に浮かび上がらせることが可能である。
【0039】
なお、光源13としては、消費電力が少ないLEDを採用するのが好ましいが、必ずしもLEDには限定されず、商品見本18を照ことが可能な手段であればいずれでもよい。また、図4においては、光源13は前記背面部902の上方部分に1個配設されているが、この配設箇所及び個数も特に限定されない。
【0040】
次に、図において14は、前記光源7に電源を供給するためのリード線であり、本実施例において前記リード線14は、図5にも示されるように、前記背面部902を縫うようにして支持部材8の背面部901に係止されており、その先端部は、前記底面部901内に挿装した導線11に接続され、リード線14を介して光源13を支持部材8に支持している。
【0041】
そして、このように構成される展示装置本体7は、商品見本を支持した状態で前記係止部材2に係止され、更に、展示装置本体7が係止された係止部材2は、自動販売機の商品見本収納空間内に配設され、これにより、前記商品見本18を、自動販売機におけるフロント扉の商品見本収納空間内に展示可能としている。
【0042】
即ち、本実施例の商品見本展示装置1によって、自動販売機におけるフロント扉の商品見本収納空間内に商品見本18を展示するときには、まず、前記商品見本収納空間内に展示する数の商品見本18及び展示装置本体7を用意して、展示装置本体7の前記挟持片12で挟持する形態で、それぞれの展示装置本体7の前記支持部材8に商品見本18を支持する。
【0043】
次に、このようにして支持部材8に商品見本18を支持している展示装置本体7の連結部10を支持杆4の接続端子6内に挿入することで、展示装置本体7を支持杆4に支持するとともに、接続端子6及び連結部10を介して、支持杆4内の導線5を前記光源13に接続して、これにより、光源13に電源を供給可能な状態にする。
【0044】
この状態を示した図が図6であり、この状態とした本実施例の商品見本展示装置1を次に、自動販売機の商品見本収納空間内に配設するとともに、前記導線5を、例えば自動販売機内の電源コンセントに接続する。
【0045】
そうすると、展示装置本体7に支持されつつ係止部材2に係止された商品見本18が自動販売機の商品見本収納空間内に展示されるとともに、支持杆4内の導線、接続端子6、支持部材8の連結部10、導線11,及びリード線14を介して電源が光源13に供給され、これによって、光源13が点灯し、光源13によって商品見本を照らして、商品見本を目立たせることが可能となる。
【0046】
この状態を示した側断面図が図7であり、図において15は、商品選択ボタン19を備えた自動販売機のフロント扉であり、17がフロント扉のバックパネル、16が商品見本を展示するための商品見本収納空間である。
【0047】
そして、18が商品見本であり、この商品見本18は、展示装置本体7に支持された状態で、展示装置本体7を介して係止部材2に係止され、これにより、前記商品見本収納空間16内に展示されている。
【0048】
なお、図において20は、商品の値段等が表示されたデータ表示部であり、このデータ表示部20は、適宜、前記支持杆4に、前記商品選択ボタン19に対応した箇所で具備される。
【0049】
このように、本実施例の本実施例の自動販売機における商品見本展示装置では、商品見本を支持した状態でこの支持している商品見本を光源によって照らすことが可能な展示装置本体7と、複数個の展示装置本体7が係止される係止部材2とを具備しており、商品見本が支持されている展示装置本体7を係止部材2に係止するとともに、展示装置本体7を係止した係止部材2を自動販売機の商品見本収納空間内に配設することのみで、自動販売機の商品見本収納空間16内に商品見本18を展示することができる。
【0050】
そのために、本発明の自動販売機における商品見本展示装置では、従来の商品見本の展示方法と異なり、バックパネルに装着するサンプルステージを用いることなく、商品見本を商品収納空間内に展示可能であり、それにより、複雑な構造を採用することなく、商品見本を商品見本収納空間内に容易に展示可能であるとともに、サンプルステージの存在により影が出来てしまう事態も防止することができる。
【0051】
また、従来の方法においてバックパネルに装着していたサンプルステージを無くしたために、バックパネルの全面を自由に使用することが可能になり、例えばバックパネルの全面を用いて大きなポスターを貼ることが可能になり、バックパネルを有効に活用することが可能となった。
【0052】
即ち、サンプルステージを用いていた従来の方法では、サンプルステージをバックパネルに装着していたために、バックパネルに商品宣伝のためのポスターを装着する場合には、サンプルステージを装着していない箇所にしか装着できず、そのために装着作業が面倒であった。しかし、本実施例では、サンプルステージを用いていないために、図7に示されるように、バックパネル17と商品見本18との間に空間が形成される。そのため、バックパネル17の正面側は、全面を自由に使用できることとなるので、例えばオフセット印刷で印刷した大きなポスターをバックパネル17に貼ることもでき、ポスターのコスト、装着の手間を抑えることができ、更にその他、従来はフロント扉の外側に貼着していた広告をバックパネル17に容易に貼り付けることも可能となる。
【0053】
また、前記支持部材8をPET等の樹脂製の柔軟で透光性を有する素材で構成するとともに、商品見本18を前記光源7の前面側で支持しているため、光源13が効果的に商品見本18を照らすことができるとともに、支持部材8の後方側を明るくすることも可能である。
【0054】
なお、前述の説明では、接続端子6を雌型の端子として、連結部10を雄型としているが、必ずしもこの形態には限定されず、支持杆4に備えた導線と光源13とを接続可能であればいずれの方法でも良い。
【0055】
次に、図8乃至図10は、本発明における展示装置本体7の他の形態を説明するための図である。即ち、前述の形態では、支持部材に連結部を備え、この連結部を介して、光源13に電源を供給することとしているが、本発明において、前記光源13に電源を供給する方法は必ずしもこの方法には限定されず、その他の方法でもよい。
【0056】
例えば、図8では、光源13に接続されたリード線14の先端を直接、前記接続端子6に接続する構成としており、この場合には、支持部材8における底面部901の先端部分を支持杆4に接着材等で接着するとよい。
【0057】
また、図9では、光源13をリード線14のみで支持する構成としている。即ち、LED等の光源に接続されるリード線の中には針金状の硬質のものが存在しているが、図9に示す形態では、この針金状の硬質のリード線14を光源13に接続するとともに、この硬質のリード線14の先端を前記接続端子6に接続しており、これにより、光源13を、リード線14のみで支持することとし、商品見本を支持するための支持部材8は、その先端部分を支持杆4に接着等によって装着することとしている。
【0058】
更に、図10では、図9に示した構成と同様に、針金状の硬質のリード線14を用いてリード線14のみで光源13を支持することとするとともに、この光源13に支持部材8を支持することとしている。
【0059】
即ち、図10において支持部材8は、針金状の素材により構成しており、商品見本の天井部の裏面に当接するリング状の支持部801と、光源13に周設する形態で光源13に被せられるコイル状の係止部803と、支持部81と係止部803を連通する略直線状の連通部802とで構成されている。
【0060】
そして、係止部803を光源13に被せることで、支持部材8を光源13に支持することとしており、光源13に支持部材8を支持した状態で、支持部材8の支持部801上に商品見本18を乗せることで、支持部材8に商品見本18を支持することとしている。
【0061】
このように、図10に示す構成では、針金状の硬質のリード線14を用いて、リード線14のみで光源13を支持するとともにこの光源13に支持部材8を支持することとしているため、支持部材8を小さくすることができコストを抑えることが可能であるとともに、支持部材8の装着、及びこの支持部材8による商品見本18の支持を容易に行うことが可能である。
【0062】
なお、図10においては、支持部801をリング状とし、係止部803をコイル状とした場合を説明したが、支持部801は。商品見本を支持可能な形状であれば何れの形状でもよく、また係止部803も光源13に被せることができる形状であればいずれの形状でもよい。
【0063】
また、本発明において前記光源13は、前述したように、必ずしもLEDには限定されず、商品見本を照らすことが可能な手段であれば、いずれの手段でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明の自動販売機における商品見本展示装置では、商品見本の装着作業を容易にするとともに、商品見本を展示するための複雑な構造を不要にし、更にバックパネルの有効活用を可能にしているために、商品見本を備える自動販売機の全般に適用可能である。
【符号の説明】
【0065】
1 商品見本展示装置
2 係止部材
3 フレーム
4 支持杆
5 導線
6 接続端子
7 展示装置本体
8 支持部材
9 本体部
901 底面部
902 背面部
10 連結部
11 導線
12 装着部材(挟持片)
13 光源(LED)
14 リード線
15 自動販売機のフロント扉
16 商品見本収納空間
17 バックパネル
18 商品見本
19 商品選択ボタン
20 データ表示部
【技術分野】
【0001】
本発明は自動販売機における商品見本展示装置に係り、より詳しくは、自動販売機において、複雑な構造を採用することなく、商品見本の展示作業を容易にするとともに、商品広告の自由度を高めることを可能にした商品見本展示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動販売機においては、販売している商品の内容を利用者に知らせるために、フロント扉の内部に商品見本を展示している。
【0003】
ここで、図11及び図12は自動販売機における商品見本の展示方法を説明するための図であり、図11は自動販売機の一部切欠斜視図、図12は図11における縦断側面図であり、図において31が自動販売機である。そして、一般的に自動販売機31は、開閉自在としたフロント扉32を有しており、このフロント扉32の内部に商品見本を展示する構造となっている。
【0004】
即ち、フロント扉32は、商品見本収納空間33が内部に形成されたフロント扉本体34を有しており、このフロント扉本体34は、商品見本収納空間33に対向する部分が透明な窓部となっており、この窓部には商品選択ボタン39が備えられている。また、フロント扉本体34には、商品見本収納空間33を後側から閉鎖可能なようにバックパネル35が、回動自在に装着されている。
【0005】
そして、バックパネル35には、側面形状を鉤状としたサンプルステージ36が多段に亘って装着されており、このサンプルステージ36の上面には孔が形成され、この孔の上方に、複数の商品見本37が装着されている。
【0006】
また、前記サンプルステージ36における孔の下側、及び、商品見本収納空間33の上部には蛍光灯による光源38が装着され、これにより、光源38を点灯することで、商品見本37を浮き上がらすようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平05−324999号公報
【特許文献2】特開2003−228756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように、従来の自動販売機31では、バックパネル35にサンプルステージ36が多段に亘って装着され、このサンプルステージ36の上に商品見本37が装着されるとともに、商品見本収納空間33の上部及びサンプルステージ36の下側に光源としての蛍光灯38を配置していたために、構造が複雑でコストも高くなるとともに、商品見本の装着作業も面倒であった。
【0009】
また、従来の自動販売機31では、バックパネル35に、商品見本37を装着するためのサンプルステージ36が多段に亘って装着されていたため、バックパネル35を有効に活用することができなかった。
【0010】
即ち、従来から自動販売機では、季節に対応した商品広告のポスターを装着することが行われており、このポスターをバックパネルに装着することも行われていたが、このとき、従来の自動販売機では、バックパネル35にサンプルステージ36が装着されていたために、サンプルステージが邪魔になり、ポスターを装着する箇所が限定されてしまい、例えばサンプルステージ間に細長いポスターを横向きにして装着しなければならず、大きいポスターや看板を自由に装着することができず、装着作業にも手間がかかっていた。
【0011】
更に、バックパネル35にサンプルステージ36を多段に亘って装着している場合には、このサンプルステージによって自動販売機の商品見本収納空間33内に影ができてしまうという問題点も指摘されていた。
【0012】
そこで、本発明は、複雑な構造を採用することなく、商品見本を容易に展示可能であるとともに、バックパネルを有効活用可能であり、更に、商品見本収納空間内に影ができてしまうことも防止可能とした自動販売機における商品見本展示装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の自動販売機における商品見本展示装置は、
自動販売機におけるフロント扉の商品見本収納空間内に商品見本を展示するための自動販売機における商品見本展示装置であって、
商品見本を照らすための光源と、商品見本を支持するための支持部材と、を具備した展示装置本体と、
該展示装置本体を前記商品見本収納空間内に係止するための係止部材と、を具備したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明の自動販売機における商品見本展示装置では、商品見本を照らすための光源と、商品見本を支持するための支持部材とを具備した展示装置本体と、この展示装置本体を自動販売機の商品見本収納空間内に係止するための係止部材とを具備し、商品見本を支持した展示装置本体を、係止部材によって自動販売機の商品見本収納空間内に係止することで、商品見本を商品収納空間内に展示可能としており、従来の商品見本の展示方法と異なり、バックパネルに装着するサンプルステージを用いることなく、商品見本を商品収納空間内に展示可能としている。
【0015】
そのために、複雑な構造を採用することなく、商品見本を商品見本収納空間内に容易に展示可能であるとともに、サンプルステージの存在により影が出来てしまう事態も防止することができる。
【0016】
また、従来の方法においてバックパネルに装着していたサンプルステージを無くしたために、バックパネルの全面を自由に使用することが可能になり、例えばバックパネルの全面を用いて大きなポスターを貼ることが可能になり、バックパネルを有効に活用することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例を説明するための正面図である。
【図2】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例における係止部材を説明するための斜視図である。
【図3】図2におけるA−A線断面を示す断面図である。
【図4】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例における展示装置本体を説明するための斜視図である。
【図5】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例における展示装置本体を説明するための側面図である。
【図6】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例の全体を示す斜視図である。
【図7】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例の作用を説明するための図である。
【図8】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例における展示装置本体の他の形態を説明するための図である。
【図9】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例における展示装置本体の他の形態を説明するための図である。
【図10】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例における展示装置本体の他の形態を説明するための図である。
【図11】従来の商品見本展示方法を説明するための図である。
【図12】従来の商品見本展示方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の自動販売機における商品見本展示装置では、商品見本を支持するための展示装置本体を有しており、この展示装置本体は、商品見本を照らすための光源と、商品見本を支持するための支持部材とを具備している。
【0019】
そして、本発明の自動販売機における商品見本展示装置では、前記展示装置本体を、任意の数だけ、自動販売機の商品見本収納空間内に係止するための係止部材を具備している。
【0020】
ここで、前記係止部材は、前記商品見本収納空間内に配設されるフレームと、このフレームに装着された、前記展示装置本体が係止される支持杆とを具備して構成するとよく、これにより、自動販売機の商品見本収納空間内に、前記展示装置本体を容易に係止することが可能となる。
【実施例1】
【0021】
本発明の自動販売機における商品見本展示装置(以下単に「商品見本展示装置」という。)の実施例について図面を参照して説明すると、図1は、本実施例の商品見本展示装置を説明するための正面図であり、図において1が本実施例の商品見本展示装置である。
【0022】
そして、本実施例の商品見本展示装置1は、商品見本を支持しつつ照らすための複数個の展示装置本体と、この展示装置本体を、自動販売機の商品見本収納空間内に係止するための係止部材とで構成されており、商品見本を支持した展示装置本体を、係止部材によって、前記商品見本収納空間内に展示することとしている。
【0023】
即ち、図1において7が展示装置本体であり、また、図において2が係止部材であり、本実施例においては、係止部材2は、上下方向に3段に亘り、それぞれの段において、複数個の展示装置本体7を係止している。
【0024】
ここで、前記係止部材2について説明すると、図2は、本実施例における係止部材2の斜視図であり、図において、本実施例における前記係止部材2は、一対の平板状のフレーム3を有しており、この一対のフレーム3を、平面部分が互いに対向するような配置で、間隔を置いて配設されている。
【0025】
そして、この一対のフレーム3を連通するようにして、一対のフレーム3間には、細長い平板状の支持杆4が配設されている。即ち、支持杆4の両端に前記フレーム3が連結される形態で係止部材2が構成されており、本実施例においては、3本の支持杆4を用いており、前述したように、この3本の支持杆4を上下3段に亘って配設し、それぞれの支持杆4において展示装置本体7が係止されている。
【0026】
また、本実施例において前記支持杆4内にはそれぞれ、導線5が内蔵されており、この導線5の端部はそれぞれ、前記フレーム3を貫通して、フレーム3の外側へ延出されるとともに、使用に際しては電源に接続されることとしている。
【0027】
ここで、図3は、前記支持杆4を図2におけるA−A線断面で見た構造を示す図であり、図において6は、接続端子である。即ち、本実施例において前記支持杆4は、長手方向に沿って所定の間隔を置いて接続端子6を具備している。そして、この接続端子6は、本実施例においては雌型のコネクタとしており、この接続端子6内に雄型のコネクタを挿入することで、この挿入したコネクタが前記導線5に接続される構成としている。
【0028】
次に、前記展示装置本体7について説明すると、図4は、本実施例における展示装置本体7を説明するための図であり、図5は、本実施例における展示装置本体7を側面から示した図であり、図において7が本実施例における展示装置本体である。
【0029】
また、図4において18は、展示装置本体7に支持される商品見本であり、本実施例において商品見本は、飲料缶の見本缶としており、PET等の透光性の樹脂により形成された半円筒状としている。
【0030】
そして、本実施例における展示装置本体7は、商品見本を支持するための支持部材と、この支持部材で支持している商品見本を照らすための光源とを具備している。即ち、図において8が支持部材であり、本実施例において前記支持部材8は、図においては側面形状を略逆L字状にした本体部9を有している。そして、本体部9は、平板状の底面部901と、この底面部901の後端部分に、底面部901と直交する上方へ向けて連設された平板状の背面部902とを具備して構成されている。
【0031】
なお、この本体部9は、商品見本を支持可能な幅を有しており、具体的に本実施例においては、支持する商品見本の幅と同等寸法の幅としており、また、PET等の柔軟な樹脂素材により形成され、透光性を有している。但し、本体部9の幅寸法、形状、素材は特に限定されず、商品見本を支持可能であればいずれでもよい。
【0032】
次に、本実施例において前記支持部材8は、連結部と、この連結部が接続された導線を有しており、連結部を、前記接続端子6に接続することとしている。
【0033】
即ち、図において10が連結部であり、この連結部10は、前記底面部901の先端部分に、底面部901から突出する形態で備えられている。
【0034】
一方、前記底面部901内には、導線11が挿装されており、前記連結部10の基端部分は、前記導線11に接続されている。
【0035】
次に、図において12は、商品見本18を支持部材8に装着するための装着部材であり、本実施例において前記装着部材12は、商品見本18を商品見本の左右側から挟持する一対の挟持片としている。
【0036】
そして、本実施例において前記装着部材12は、前記背面部902の側面部分に、正面側へ向けて、更に商品見本18を挟持可能なように湾曲させた形状で連設されている。但し、装着部材12の形態は必ずしもこの構成には限定されず、商品見本18を装着可能な形状であればいずれでもよく、また、必ずしも装着部材は必要なものではなく、支持部材8に商品見本18を支持可能であれば良く、支持の方法、及び手段は限定されない。
【0037】
次に、図において13は光源としてのLEDである。即ち、本実施例において前記展示装置本体7は、光源としてのLED13を有しており、この光源13によって、支持部材8で支持している商品見本18を照らすこととしている。
【0038】
そして、本実施例において前記光源13は、前記支持部材8の本体部9を構成する背面部902の上方部分に配設されており、即ち前記支持部材8が、商品見本18を前記光源13の前面側で支持しており、これにより、光源13は、商品見本18を商品見本18の背後から照らすこととしている。そのため、光源13によって、商品見本18を十分に浮かび上がらせることが可能である。
【0039】
なお、光源13としては、消費電力が少ないLEDを採用するのが好ましいが、必ずしもLEDには限定されず、商品見本18を照ことが可能な手段であればいずれでもよい。また、図4においては、光源13は前記背面部902の上方部分に1個配設されているが、この配設箇所及び個数も特に限定されない。
【0040】
次に、図において14は、前記光源7に電源を供給するためのリード線であり、本実施例において前記リード線14は、図5にも示されるように、前記背面部902を縫うようにして支持部材8の背面部901に係止されており、その先端部は、前記底面部901内に挿装した導線11に接続され、リード線14を介して光源13を支持部材8に支持している。
【0041】
そして、このように構成される展示装置本体7は、商品見本を支持した状態で前記係止部材2に係止され、更に、展示装置本体7が係止された係止部材2は、自動販売機の商品見本収納空間内に配設され、これにより、前記商品見本18を、自動販売機におけるフロント扉の商品見本収納空間内に展示可能としている。
【0042】
即ち、本実施例の商品見本展示装置1によって、自動販売機におけるフロント扉の商品見本収納空間内に商品見本18を展示するときには、まず、前記商品見本収納空間内に展示する数の商品見本18及び展示装置本体7を用意して、展示装置本体7の前記挟持片12で挟持する形態で、それぞれの展示装置本体7の前記支持部材8に商品見本18を支持する。
【0043】
次に、このようにして支持部材8に商品見本18を支持している展示装置本体7の連結部10を支持杆4の接続端子6内に挿入することで、展示装置本体7を支持杆4に支持するとともに、接続端子6及び連結部10を介して、支持杆4内の導線5を前記光源13に接続して、これにより、光源13に電源を供給可能な状態にする。
【0044】
この状態を示した図が図6であり、この状態とした本実施例の商品見本展示装置1を次に、自動販売機の商品見本収納空間内に配設するとともに、前記導線5を、例えば自動販売機内の電源コンセントに接続する。
【0045】
そうすると、展示装置本体7に支持されつつ係止部材2に係止された商品見本18が自動販売機の商品見本収納空間内に展示されるとともに、支持杆4内の導線、接続端子6、支持部材8の連結部10、導線11,及びリード線14を介して電源が光源13に供給され、これによって、光源13が点灯し、光源13によって商品見本を照らして、商品見本を目立たせることが可能となる。
【0046】
この状態を示した側断面図が図7であり、図において15は、商品選択ボタン19を備えた自動販売機のフロント扉であり、17がフロント扉のバックパネル、16が商品見本を展示するための商品見本収納空間である。
【0047】
そして、18が商品見本であり、この商品見本18は、展示装置本体7に支持された状態で、展示装置本体7を介して係止部材2に係止され、これにより、前記商品見本収納空間16内に展示されている。
【0048】
なお、図において20は、商品の値段等が表示されたデータ表示部であり、このデータ表示部20は、適宜、前記支持杆4に、前記商品選択ボタン19に対応した箇所で具備される。
【0049】
このように、本実施例の本実施例の自動販売機における商品見本展示装置では、商品見本を支持した状態でこの支持している商品見本を光源によって照らすことが可能な展示装置本体7と、複数個の展示装置本体7が係止される係止部材2とを具備しており、商品見本が支持されている展示装置本体7を係止部材2に係止するとともに、展示装置本体7を係止した係止部材2を自動販売機の商品見本収納空間内に配設することのみで、自動販売機の商品見本収納空間16内に商品見本18を展示することができる。
【0050】
そのために、本発明の自動販売機における商品見本展示装置では、従来の商品見本の展示方法と異なり、バックパネルに装着するサンプルステージを用いることなく、商品見本を商品収納空間内に展示可能であり、それにより、複雑な構造を採用することなく、商品見本を商品見本収納空間内に容易に展示可能であるとともに、サンプルステージの存在により影が出来てしまう事態も防止することができる。
【0051】
また、従来の方法においてバックパネルに装着していたサンプルステージを無くしたために、バックパネルの全面を自由に使用することが可能になり、例えばバックパネルの全面を用いて大きなポスターを貼ることが可能になり、バックパネルを有効に活用することが可能となった。
【0052】
即ち、サンプルステージを用いていた従来の方法では、サンプルステージをバックパネルに装着していたために、バックパネルに商品宣伝のためのポスターを装着する場合には、サンプルステージを装着していない箇所にしか装着できず、そのために装着作業が面倒であった。しかし、本実施例では、サンプルステージを用いていないために、図7に示されるように、バックパネル17と商品見本18との間に空間が形成される。そのため、バックパネル17の正面側は、全面を自由に使用できることとなるので、例えばオフセット印刷で印刷した大きなポスターをバックパネル17に貼ることもでき、ポスターのコスト、装着の手間を抑えることができ、更にその他、従来はフロント扉の外側に貼着していた広告をバックパネル17に容易に貼り付けることも可能となる。
【0053】
また、前記支持部材8をPET等の樹脂製の柔軟で透光性を有する素材で構成するとともに、商品見本18を前記光源7の前面側で支持しているため、光源13が効果的に商品見本18を照らすことができるとともに、支持部材8の後方側を明るくすることも可能である。
【0054】
なお、前述の説明では、接続端子6を雌型の端子として、連結部10を雄型としているが、必ずしもこの形態には限定されず、支持杆4に備えた導線と光源13とを接続可能であればいずれの方法でも良い。
【0055】
次に、図8乃至図10は、本発明における展示装置本体7の他の形態を説明するための図である。即ち、前述の形態では、支持部材に連結部を備え、この連結部を介して、光源13に電源を供給することとしているが、本発明において、前記光源13に電源を供給する方法は必ずしもこの方法には限定されず、その他の方法でもよい。
【0056】
例えば、図8では、光源13に接続されたリード線14の先端を直接、前記接続端子6に接続する構成としており、この場合には、支持部材8における底面部901の先端部分を支持杆4に接着材等で接着するとよい。
【0057】
また、図9では、光源13をリード線14のみで支持する構成としている。即ち、LED等の光源に接続されるリード線の中には針金状の硬質のものが存在しているが、図9に示す形態では、この針金状の硬質のリード線14を光源13に接続するとともに、この硬質のリード線14の先端を前記接続端子6に接続しており、これにより、光源13を、リード線14のみで支持することとし、商品見本を支持するための支持部材8は、その先端部分を支持杆4に接着等によって装着することとしている。
【0058】
更に、図10では、図9に示した構成と同様に、針金状の硬質のリード線14を用いてリード線14のみで光源13を支持することとするとともに、この光源13に支持部材8を支持することとしている。
【0059】
即ち、図10において支持部材8は、針金状の素材により構成しており、商品見本の天井部の裏面に当接するリング状の支持部801と、光源13に周設する形態で光源13に被せられるコイル状の係止部803と、支持部81と係止部803を連通する略直線状の連通部802とで構成されている。
【0060】
そして、係止部803を光源13に被せることで、支持部材8を光源13に支持することとしており、光源13に支持部材8を支持した状態で、支持部材8の支持部801上に商品見本18を乗せることで、支持部材8に商品見本18を支持することとしている。
【0061】
このように、図10に示す構成では、針金状の硬質のリード線14を用いて、リード線14のみで光源13を支持するとともにこの光源13に支持部材8を支持することとしているため、支持部材8を小さくすることができコストを抑えることが可能であるとともに、支持部材8の装着、及びこの支持部材8による商品見本18の支持を容易に行うことが可能である。
【0062】
なお、図10においては、支持部801をリング状とし、係止部803をコイル状とした場合を説明したが、支持部801は。商品見本を支持可能な形状であれば何れの形状でもよく、また係止部803も光源13に被せることができる形状であればいずれの形状でもよい。
【0063】
また、本発明において前記光源13は、前述したように、必ずしもLEDには限定されず、商品見本を照らすことが可能な手段であれば、いずれの手段でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明の自動販売機における商品見本展示装置では、商品見本の装着作業を容易にするとともに、商品見本を展示するための複雑な構造を不要にし、更にバックパネルの有効活用を可能にしているために、商品見本を備える自動販売機の全般に適用可能である。
【符号の説明】
【0065】
1 商品見本展示装置
2 係止部材
3 フレーム
4 支持杆
5 導線
6 接続端子
7 展示装置本体
8 支持部材
9 本体部
901 底面部
902 背面部
10 連結部
11 導線
12 装着部材(挟持片)
13 光源(LED)
14 リード線
15 自動販売機のフロント扉
16 商品見本収納空間
17 バックパネル
18 商品見本
19 商品選択ボタン
20 データ表示部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機におけるフロント扉の商品見本収納空間(16)内に商品見本を展示するための自動販売機における商品見本展示装置であって、
商品見本を照らすための光源(13)と、
商品見本を支持するための支持部材(8)と、を具備した展示装置本体(7)と、
該展示装置本体(7)を前記商品見本収納空間(16)内に係止するための係止部材(2)と、を具備したことを特徴とする自動販売機における商品見本展示装置。
【請求項2】
前記係止部材(2)は、前記商品見本収納空間(16)内に配設されるフレーム(3)と、該フレーム(3)に装着された、前記展示装置本体(7)が係止される支持杆(4)と、を具備したことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機における商品見本展示装置。
【請求項1】
自動販売機におけるフロント扉の商品見本収納空間(16)内に商品見本を展示するための自動販売機における商品見本展示装置であって、
商品見本を照らすための光源(13)と、
商品見本を支持するための支持部材(8)と、を具備した展示装置本体(7)と、
該展示装置本体(7)を前記商品見本収納空間(16)内に係止するための係止部材(2)と、を具備したことを特徴とする自動販売機における商品見本展示装置。
【請求項2】
前記係止部材(2)は、前記商品見本収納空間(16)内に配設されるフレーム(3)と、該フレーム(3)に装着された、前記展示装置本体(7)が係止される支持杆(4)と、を具備したことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機における商品見本展示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−32907(P2012−32907A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−170117(P2010−170117)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(505394699)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(505394699)
【Fターム(参考)】
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