説明

自動走行車両及び自動走行車両の制御方法

【課題】走行経路の詳細な位置データやティーチングが不要であり、走行経路を設定する手間が大幅に軽減される自動走行車両を提供する。
【解決手段】本発明に係る自動走行車両1は、車両本体2と、少なくとも車両本体2の両側方に位置するオブジェクトを検知する検知部3と、車両本体2の動作パターンを記憶する記憶部と、車両本体2の動作を制御するコントローラであって、少なくとも、車両本体2の一の側方に位置するオブジェクトを中心とした弧を描くように車両本体2を走行させ、車両本体2の他の側方を通過するオブジェクトの個数をカウントし、カウントされた前記オブジェクトの個数に基づいて、前記動作パターンにしたがって車両本体2の動作を変更するコントローラと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動走行車両及び車両の自動走行方法に関する。
【背景技術】
【0002】
農業等の作業車として用いられる車両として、省力化のため自動走行を行うものがある。かかる自動走行車両としては、走行経路に埋設された誘導部材を検知して走行するものがよく知られているが、この場合には走行経路に誘導部材を埋設する手間とコストが発生し、また、走行経路の変更も容易でない。
【0003】
そこで、GPS(Global Positioning System)にて車両位置を検知し、あらかじめ用意された走行経路上を走行する車両が提案されている。引用文献1には、車体の走行位置を認識するGPS受信装置を備え、認識した圃場領域内を認識した経路で走行する自律走行手段を設けた農業用作業車が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−186309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
GPSにより農業等の実用に耐えうる精度で車両位置を検知するには、D−GPS(Differential GPS)やRTK−GPS(Real Time Kinematic GPS)を用いなければならないが、これら方式にかかるGPS受信機(移動局)は高価であり、また、別途基準局を設置したり、それら基準局との通信手段が必要となったりする。
【0006】
また、車両の走行経路が、例えば果樹園の中等、GPS信号を遮る障害物(果樹園の場合は果樹そのものが障害物となる)が存在する場所を通過するものである場合には、車両位置が検知できず、意図した通りの走行が行えない場合がある。
【0007】
さらに、GPSを用いた自動走行車両の場合、その走行経路を設定する際に、走行経路の詳細な位置データを必要とするか、又は作業者によるティーチングが必要である。しかしながら、前者の場合、走行経路の詳細な位置データを用意するのは容易でない。また、後者の場合には、前述したようにGPS信号の受信が行えない場合にはそもそもティーチングを行うことが困難であるし、走行経路を変更するたびに再度ティーチングを行わなければならない。
【0008】
本発明はかかる観点に鑑みてなされたものであって、その目的は、走行経路の詳細な位置データやティーチングが不要であり、走行経路を設定する手間が大幅に軽減される自動走行車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る自動走行車両は、車両本体と、少なくとも前記車両本体の両側方に位置するオブジェクトを検知する検知部と、前記車両本体の動作パターンを記憶する記憶部と、前記車両本体の動作を制御するコントローラであって、少なくとも、前記車両本体の一の側方に位置するオブジェクトを中心とした弧を描くように前記車両本体を走行させ、前記車両本体の他の側方を通過するオブジェクトの個数をカウントし、カウントされた前記オブジェクトの個数に基づいて、前記動作パターンにしたがって前記車両本体の動作を変更するコントローラと、を有する。
【発明の効果】
【0010】
上記本発明によれば、走行経路の詳細な位置データやティーチングが不要であり、走行経路を設定する手間が大幅に軽減される自動走行車両が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動走行車両の外観図である。
【図2】自動走行車両の構成を示す模式図である。
【図3】自動走行車両に与えられる動作パターンと、それによる無人運転の一例を示す図である。
【図4】直進走行を含む自動走行車両に与えられる動作パターンと、それによる無人運転の一例を示す図である。
【図5】軸対称な光学部材を備えた全周カメラにより得られる画像の一例を示す図である。
【図6】図5に示した映像から検出されたオブジェクトの位置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る自動走行車両1の外観図である。本発明における自動走行車両は、自動運転により地面又は床に概ね等間隔で配置された任意の対象を周回しつつ巡回することを目的とするものである。したがって、本明細書でいう自動走行車両とは、上記した周回及び巡回の際に無人走行が可能な車両を指しており、それ以外の走行時における有人/無人運転の別は問わない。また、自動走行車両1が周回及び巡回する対象を以降オブジェクトと称する。自動走行車両1の実用上の役割やオブジェクトの具体的実体は特に限定されるものでなく、オブジェクトが概ね等間隔に配置され、且つ、自動走行車両1がかかるオブジェクトを周回しつつ巡回するものであればどのようなものであってもよい。本実施形態では、オブジェクトは果樹園に植栽されている果樹であり、自動走行車両1は、果樹に対して農薬等の薬液を散布する農業用車両である。しかしながら、これは単に自動走行車両1の実用上の役割の一例を示すものにすぎない。
【0014】
図1に示すように、自動走行車両1は、四輪動力車である車両本体2にオブジェクトを検知する検知部3、車両本体2の両側方に向いて薬液を散布する散布部4を取り付けたものである。車両本体2は、作業者による有人運転と、後述するコントローラ5による無人運転の両方が可能であり、作業者による操作または指示により有人/無人運転が切り替えられる。車両本体2の形式は特に限定されず、合目的的に選択してよい。ここで示したものは前輪が操舵輪、後輪が駆動輪である二輪駆動車であるが、これを四輪駆動、四輪操舵としてもよいし、三輪車あるいは無限軌道車としても差し支えない。また駆動動力にも限定はなく、エンジン車であっても、電動車であってもよい。
【0015】
検知部3は、少なくとも車両本体2の両側方に位置するオブジェクトを検知するセンサやカメラである。この検知部3は、その検知結果を用いて、車両本体2とオブジェクトまでの距離が測定可能であるものが好ましい。また、検知部3によるオブジェクトの検知範囲は、車両本体2の両側方が含まれていれば足るが、車両本体2の周囲のできるだけ広い範囲が検知できることが望ましく、車両本体2の全周に渡りオブジェクトを検知できることが好ましい。本実施形態では、車両本体2の全周に渡りオブジェクトを検知でき、かつ、オブジェクトまでの距離を測定可能である検知部3として、鉛直軸に対し軸対称な光学部材を備えた全周カメラを採用している。この形式の全周カメラでは、一台のカメラを、その光軸が鉛直軸に沿うように、通常は鉛直上方に向けて配置し、カメラに向き合うように鉛直軸、すなわち、カメラの光軸に対し軸対称な曲面鏡又はレンズが配置される。そして、水平方向の全周の映像が光学部材により反射または屈折され、カメラにより撮影されることになる。曲面鏡としては、例えば、カメラに向かって凸となる球面、円錐面又は(二葉)双曲面等が用いられる。なお、この際にカメラ自身は一般的なカメラに用いられる光学系であるレンズ群を備えている。また、レンズにより水平方向の全周の映像を撮影する際には、水平方向の全周の映像を屈折によりカメラの撮像面へと導くレンズをカメラの光軸上に取り付けることになる。このようなレンズの例としては、いわゆる魚眼レンズが挙げられる。これらの形式の全周カメラでは、得られる画像は歪むものの、一台のカメラで全周を撮影することができ、設備コストが低く、また、複数台のカメラ等のセンサの相対的な位置関係を調整する必要がないため設置や取り扱いが容易である。一方で、カメラから遠方に位置するものほど歪みが大きくなるため、遠くに位置するオブジェクトまでの距離を正確に測定することは困難である。
【0016】
なお、検知部3の形式や個数は特に限定されるものではなく、前述した全周カメラに限定されない。たとえば、いわゆるレーザスキャナ等の走査型測距器を用いて、オブジェクトの存在する方向とその距離を測定するようにしてもよい。この場合、レーザスキャナの走査範囲に応じて複数のレーザスキャナを車両本体2に取り付けるとよい。使用するレーザスキャナの走査範囲が180°程度であれば、2台のレーザスキャナを車両本体2の左右両側面に取り付けることにより、おおよそ全周に渡る広い範囲の検知ができることになる。走査型測距器を用いる場合には、車両本体2の両側方を検知範囲とするために複数台の測距器が必要となりコスト高となるほか、複数台の走査型測距器の相対的な位置関係を調整する手間が生じる。一方で、走査型測距器より得られる測定結果は歪みがなく、遠方に位置するオブジェクトに対してもその方向と距離が比較的正確に得られる利点がある。検知部3にどのようなものを用いるかは、自動走行車両1の用途を勘案し、実用上の性能を満足するように選択するとよい。
【0017】
散布部4は、車両本体2の左右方向に向くように取り付けられた噴霧器であり、無人制御により、左右それぞれの噴霧器から独立に農薬等の薬液が噴霧できるようになっている。図示では、噴霧器は、垂直に取り付けられたブームに複数のスプレーノズルが多数配列されたものであるが、噴霧器の形式や数、配置はどのようなものであってもよい。また、散布部4自体、自動走行車両1が行う作業のための作業用部材の一例であり、かかる作業用部材は自動走行車両1の用途及び目的により任意のものを用いてよい。用途として農業を想定した場合にも、その目的はここで示した薬液散布以外にも、作物の生育状態の検知や、土壌への施肥など種々のものが想定され、それぞれ作業用部材は異なるし、用途自体が異なれば当然作業用部材は異なるものとなる。自動走行車両1に搭載される作業用部材は、合目的的に交換され得る。
【0018】
図2は、自動走行車両1の構成を示す模式図である。自動走行車両1の車両本体2は、前輪である操舵輪21と、操舵輪21の操舵角を変更するための操舵用モータ22、後輪である駆動輪23と駆動輪23に回転駆動力を与える駆動用モータ24を情報処理装置であるコントローラ25により電子的に制御するようになっている。なお、ここでは駆動用モータ24は電気モータであり、車両本体2は電動車両であるが、原動機の形式に限定はなく、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等の適宜の内燃機関を用いてもよく、さらに内燃機関と電気モータとのいわゆるハイブリッドとしてもよい。
【0019】
操作部26は、自動走行車両1を有人運転する際の各種操作用部材であり、具体的には、ハンドルや、アクセル/ブレーキ等のペダル、各種スイッチ類である。本実施形態では、自動走行車両1は、搭乗員による有人運転を行う場合には、この操作部26に入力された操作量がコントローラ25に伝えられ、その操作量に応じて操舵用モータ22や駆動用モータ24が駆動されるようになっている。これに対し、自動走行車両1が無人運転となっている場合には、操作部26からの入力は自動走行車両1の走行には反映されない。自動走行車両1の有人運転/無人運転の切り替えは、この操作部26に設けられた適宜のスイッチ、例えば、キースイッチのポジションを変更することにより行われてよい。
【0020】
インタフェース27は、コントローラ25に対し、自動走行車両1を無人運転する際に必要となる各種情報を入力するためのマンマシンインタフェースである。このインタフェース27の形式は特に限定されず、どのようなものであってもよい。例えば、無線又は有線により通信可能に接続された任意のコンピュータ又はティーチングペンダント等の操作ボックスをインタフェース27として用いてよい。あるいは、自動走行車両1の適宜の場所、例えば運転席にタッチパネル式ディスプレイ等の入力デバイスを設け、かかる入力デバイスをインタフェース27としてもよい。いずれにせよ、作業者は、インタフェース27を用いて、自動走行車両1を自動走行させる際に必要となるパラメータや、後述する動作パターンをコントローラ25に入力する。
【0021】
記憶部28は、情報記憶であり、好ましくは不揮発性のメモリである。そして、記憶部28には、自動走行車両1が自動走行を行う際に必要となるパラメータや動作パターンが記憶される。コントローラ25は、自動走行車両1の無人運転の際には、必要なパラメータや動作パターンを適宜記憶部28より参照しつつ自動走行車両1を制御する。
【0022】
また、コントローラ25には、検知部3により得られた検知結果が入力され、自動走行車両1を自動走行させる際の制御に用いられる。散布部4は、先に述べたとおり、ここでは噴霧器であり、コントローラ25からの指令に従い噴霧の有無が制御される。
【0023】
自動走行車両1は、無人運転による自動走行の際には、検知部3により検知されたオブジェクトの周囲を周回及び巡回するように走行制御される。そのため、検知部3により検知されたあるオブジェクトの周囲を円を描くように周回する走行動作を基本的な動作としている。
【0024】
この周回走行は、次のようにおこなわれる。すなわち、検知部3により自動走行車両1の進行方向に向かって右側方又は左側方のいずれかに検知されたオブジェクトに注目し、当該オブジェクトの位置が自動走行車両1の右側方にある場合には、当該オブジェクトが、常に、自動走行車両1の進行方向に対し時計回りに90度の方向であって、且つ、自動走行車両1から当該オブジェクトまでの距離があらかじめ定められた距離となる位置となるように、車両本体2の速度および操舵角を制御する。或いは、当該オブジェクトの位置が自動走行車両1の左側方にある場合には、当該オブジェクトが、常に、自動走行車両1の進行方向に対し反時計回りに90度の方向であって、且つ、自動走行車両1から当該オブジェクトまでの距離があらかじめ定められた距離となる位置となるように、車両本体2の速度および操舵角を制御するのである。この制御は、コントローラ25によりなされ、あらかじめ定められた距離をrとすると、自動走行車両1を注目したオブジェクトを中心とする半径rの弧を描くように時計回り又は反時計回りに周回させることになる。
【0025】
このとき、この周回走行の半径rは、互いに隣接するオブジェクト間の距離の概ね半分となるように定めておく。このようにすると、車両本体2の一の側方に位置するオブジェクトの周囲を周回していると、他の側方であって、概ね距離がrとなる位置を隣接するオブジェクトが通過することになる。コントローラ25は、この他の側方を通過するオブジェクトの個数をカウントし、このカウントされたオブジェクトの個数に基づいて、車両本体2の動作を変更する。例えば、周回走行の回転方向を反転させたり、走行を停止させたりする等である。車両本体2の動作を変更すべきカウント数と、変更されるべき動作の内容は、あらかじめ動作パターンとして記憶部28に記憶させておく。したがって、コントローラ25は、カウントされたオブジェクトの個数に基づいて、動作パターンにしたがって車両本体2の動作を変更することになる。
【0026】
最も単純には、動作パターンは、周回方向を反転すべきカウント数を順番に記述したものである。もちろん、動作パターンには他の種々の車両本体2が行うべき動作を併せて記述してよい。したがって、動作パターンは、少なくとも車両本体2の動作が変更されるまでに他の側方を通過するオブジェクトの個数を順番に記述したものであるといえる。
【0027】
図3は、自動走行車両1に与えられる動作パターンと、それによる無人運転の一例を示す図である。ここでは、果樹である6本のオブジェクト5a乃至5fが圃場に3本ずつ二列に配置されているものとし、同図はかかる圃場の平面図となっている。隣接するオブジェクト、例えば5aと5bまたは5f間の距離はおおむね等しく、2rである。また、自動走行車両1は、図示の位置が初期位置であり、例えば有人運転により初期位置に配置された後、作業者により無人運転にその動作を切り替えられることにより、自動走行を開始する。なお、自動走行車両1として示した矩形に付した黒丸は、自動走行車両1の進行方向(前方)を示すものである。また、自動走行車両1の与えられた動作パターン、すなわち、記憶部28に記憶されている動作パターンは図3の下部に示した数値列とする。
【0028】
まず、自動走行車両1は、検知部3により車両本体2の左右いずれかの側方に存在するオブジェクトを探す。このとき、直ちにオブジェクトが見つからなければ、直進走行をしてもよい。図示の例では、車両本体2の左側方にオブジェクト5aを発見するので、コントローラ25は、車両本体2をオブジェクト5aとの距離をrに、またオブジェクト5aの方位を車両本体2に対し左側方に維持するよう制御するため、自動走行車両1は、オブジェクト5aを中心として、反時計回りに半径rで弧を描くように走行する。
【0029】
このとき、自動走行車両1が走行するに従い、車両本体2のオブジェクト5aの反対側の側方、すなわち、右側方を隣接するオブジェクトが通過する。この例では、まず、オブジェクト5fが通過することになる。検知部3で検知されるオブジェクトが、回転中心となっているオブジェクト5aに隣接しているか否かは、車両本体2からの距離により判別される。すなわち、車両本体からの距離が概ねrであるものは隣接すると判断される。これに対し、さらに自動走行車両1が走行し、車両本体の右方にオブジェクト5eが検知された場合には、車両本体とオブジェクト5eとの距離は概ね(2√2−1)rであり、これは隣接しないと判断する。この判断は、例えば、適切な閾値を設け、オブジェクトとの距離がかかる閾値より小さいか否かにより隣接の有無を判断すればよい。例示するならば、この閾値は1.3r〜1.5rとする。
【0030】
そして、コントローラ25は、隣接するオブジェクトが通過するたびに、通過回数をカウントする。すなわち、コントローラ25は、車両本体の他の側方を通過するオブジェクトのうち、所定の距離より近いオブジェクトの個数をカウントすることになる。図示の例では、オブジェクト5fが通過した時点でこのカウント値は1となり、さらにオブジェクト5bが通過するとカウント値は2、再びオブジェクト5fが通過するとカウント値は3となり、さらにオブジェクト5bが通過した時点でカウント値は4となる。
【0031】
コントローラ25は、このカウント値を、動作パターンに記述された数値と順番に比較する。ここでは、動作パターンに記述された数値のうち、最初の数字である「4」がコントローラ25により参照され、比較される。そして、両者の数が一致すると、コントローラ25は車両本体2の動作を変更、ここでは、その周回方向を反転させる。自動走行車両1が自動走行を開始してから車両本体2の周回方向を最初に反転させるまでの軌跡は図中100に示したとおりであり、この時点で自動走行車両1は図中左方向を向き、オブジェクト5aとオブジェクト5bの中間に位置している。そして、コントローラは、回転中心となるオブジェクトをオブジェクト5aから反対側の側方に位置しているオブジェクト5bへと変更する。
【0032】
これにより、自動走行車両1の周回方向は反転する。同時に、コントローラ25はカウント値を0にリセットし、動作パターンに記述された次の数値を参照する。ここでは「4」である。この結果、自動走行車両1は、オブジェクト5bの周囲を、隣接するオブジェクトであるオブジェクト5c、オブジェクト5e、オブジェクト5aに続き再びオブジェクト5cを通過するまで時計回りに周回することになる。この軌跡は図中101に示したとおりである。
【0033】
この時点で再び周回方向が変更される。すなわち、回転中心となるオブジェクトがオブジェクト5bから、反対側の側方に位置しているオブジェクト5cへと変更され、カウント値は0にリセットされる。また、動作パターンに記述された次の数値は「3」となる。この動作の結果は、図中軌跡102に示したとおりとなる。
【0034】
以下同様に、動作パターンに記述された次の数値「3」に対し軌跡103に示すように、さらに次の数値「5」に対し軌跡104に示すように、そして最後の数値「2」に対し、軌跡105に示すように自動走行車両1は走行する。
【0035】
軌跡105に示す走行が終了した時点で、動作パターンには次の数値の記述がない。そこで、コントローラ25は、この時点で自動走行を終了させ、自動走行車両1は停止する。
【0036】
なお、本実施形態での自動走行車両1は散布部4により薬液を果樹であるオブジェクト5a乃至5fに噴霧するものであった。そのため、ここでは、例えば、コントローラ25により、自動走行車両1が左右いずれかの側方に位置するオブジェクトを中心とした弧を描くように走行している場合に、当該オブジェクト側の散布部4を稼働させ、薬液を噴霧するようにしている。このようにすると、上記説明したように、自動走行車両1は噴霧対象となるオブジェクトの周囲を周回するように走行しているため、噴霧対象物以外の部分に薬液が飛散することが少なく、薬液の使用量が低減され、また環境負荷も小さいものとなる。また、薬液の噴霧中は自動走行車両1は無人運転が行われているため、農作業の安全性も高いものとなる。
【0037】
なお、動作パターンには、ここで示した薬液の噴霧のような散布部4等の作業用部材に対する動作を指示する情報等が含まれていてもよい。具体的な例を挙げれば、散布部4により車両本体の右側に噴霧する場合には「R」を、左側に噴霧する場合には「L」を数値に付すなどすればよい。この場合、「4L」は、カウント値が4となるまでの間、左側に噴霧しつつ周回走行をすることを意味することになる。
【0038】
ここまでの説明より明らかなように、自動走行車両1を無人運転をさせる上で与えなければならない情報は動作パターンであり、この動作パターンは、対象とするオブジェクトのおおよその配置が分かっていれば、その正確な位置を知ることなく作成可能である。また、隣接するオブジェクト間の距離がおおむね等しいものであるならば、対象となるオブジェクトの配列に特定の規則性があることは要求されないので、オブジェクトの配置が図3に示したような正方格子状でなくともよいし、例えば果樹の植え替えなどに伴い一部のオブジェクトが欠けた場合にも動作パターンの修正は容易である。
【0039】
以上説明した動作パターンは、自動走行車両1がオブジェクトの周囲を円弧を描くように走行するのみで複数のオブジェクトを巡回するものとなっているが、さらに、直線走行をも併せて行うようにして良い。この直線走行もまた、動作パターンの記述に従って行われるものである。そして、複数のオブジェクトを巡回するための直線走行は、まず自動走行車両1が直線走行すべき向きを向くまで特定のオブジェクトを中心とした弧を描くように走行させるステップと、その後次の動作変更がなされるまで直進走行させるステップとからなる。
【0040】
まず最初のステップについては、前述した自動走行車両1の現在の周回走行の中心となるオブジェクトに対する周回走行を継続させながら、当該中心となるオブジェクト、すなわち、車両本体2の一の側方に位置するオブジェクトに隣接するオブジェクトであって、車両本体2に対し同じ側に位置するオブジェクトの位置を検知部3により検知する。そして、コントローラ25は、周回走行の中心となるオブジェクトと、同じ一の側方に位置する隣接するオブジェクトとを結ぶ直線が車両本体2と平行となるまで周回走行を継続する。
【0041】
周回走行の中心となるオブジェクトと隣接するオブジェクトを結ぶ直線が車両本体2と平行となると、次のステップとして、コントローラ25は操舵輪21の操舵角を0度とし、車両本体2を直進走行させる。
【0042】
そして、車両本体2の一の側方に隣接するオブジェクトが来るまで直進走行を継続させると、動作変更を行い、直進走行を終了する。次に行われる動作は、動作パターンに基づいて定められ、通常は隣接するオブジェクトを新たな中心とする周回走行でよいが、さらに新たに直進走行をさせるものであってもよい。
【0043】
以上の直進走行は、幾何学的には、最初に周回走行の中心としているオブジェクトと、そのオブジェクトに隣接するオブジェクトを中心とする半径rの円を考えたときに、その共通接線上を走行するものとなっている。
【0044】
図4は、直進走行を含む自動走行車両1に与えられる動作パターンと、それによる無人運転の一例を示す図である。ここでは、果樹である6本のオブジェクト5a乃至5fの配置は先の図3の場合と同じとする。また、自動走行車両1の与えられた動作パターン、すなわち、記憶部28に記憶されている動作パターンは図4の下部に示した数値列とし、数値列中の「0」は上述の直進走行を意味しているものとする。
【0045】
まず、自動走行車両1は、先の例と同様に検知部3により車両本体2の左右いずれかの側方に存在するオブジェクトを探す。そして、図示の例では、車両本体2の右側方にオブジェクト5aを発見するので、コントローラ25は、車両本体2をオブジェクト5aとの距離をrに、またオブジェクト5aの方位を車両本体2に対し右側方に維持するよう制御するため、自動走行車両1は、オブジェクト5aを中心として、時計回りに半径rで弧を描くように走行する。
【0046】
動作パターンの最初の数値は「2」であるため、オブジェクト5b、オブジェクト5fの2つのオブジェクトが車両本体2の周回走行の中心と反対側の側方を通過するまで、自動走行車両1は軌跡200に示すように周回走行を行う。ここでコントローラ25はカウント値をリセットし、動作パターンの次の数値を参照する。
【0047】
次にコントローラに読み込まれる動作パターンの数値は「0」である。そして、この例では、「0」は前述した直進走行を意味している。そこで、コントローラは、まず最初のステップとして、現在の周回走行の中心であるオブジェクト5aに隣接するオブジェクト、すなわち、オブジェクト5aとの距離がおおよそ2rであるオブジェクトを、オブジェクト5aと同じ側、ここでは、車両本体の右側から探す。先の周回走行の終了時点では、車両本体2は図中下方向を向いているため、そのようなオブジェクトは発見できないが、引き続きオブジェクト5aを中心とする周回走行を継続していると、車両本体2がオブジェクト5aの図中下側を通過したあたりで、隣接するオブジェクトとして検知部3によりオブジェクト5bが発見される。コントローラ25は、このオブジェクト5bとオブジェクト5aを結ぶ直線が車両本体2の走行方向と平行となるまでオブジェクト5aを中心とする周回走行を継続させ、その後、次のステップとして操舵角を0として車両本体2を直進走行させる。この走行の様子は、図中軌跡201に示したとおりとなる。
【0048】
さらに、直進走行中に任意のオブジェクト、ここでは、オブジェクト5bが車両本体2の一の側方、ここではちょうど右側に来たことが検知部3により検知されると、コントローラ25は、さらに車両本体2の動作を変更するべく動作パターンの次の数値を参照する。次に読み込まれる数値は「3」であるから、自動走行車両1は、オブジェクト5bを新たな中心とする周回走行を、図中の軌跡202に示したように行うことになる。
【0049】
次にコントローラ25に読み込まれる動作パターンの数値は再び「0」であり、直進走行を意味するため、自動走行車両1の走行の様子は、軌跡203のようになる。以降、動作パターンの数値に従い、図に示した例では、自動走行車両1は軌跡204乃至210に示されるように無人運転を行い、停止する。
【0050】
以上説明した制御では、直進走行を行う際の車両本体2の進行方向は、検知部3によるオブジェクトの検知結果に基づいて定められる。そのため、オブジェクトの配置が角となるような部分、図4の例ではオブジェクト5cや5dに対しても、自動走行車両1は、次のオブジェクトを中心とした周回走行ができるような向きを自動的に察知して走行する。したがって、作業者が動作パターンを作成するにあたっては、オブジェクトの配置を各別考慮する必要はなく、動作パターンの作成や変更は極めて容易である。
【0051】
ところで、以上説明したように自動走行車両1を制御するにあたっては、検知部3の形式は特に限定されない点については既に述べたとおりである。しかしながら、本実施形態で採用したように、検知部3として鉛直軸に対し軸対称な光学部材を備えた全周カメラを用いた場合には、得られる画像が歪むことになる。そこで、この画像をもとにして自動走行車両1の車両本体2を周回走行させる制御方法について以下に述べる。
【0052】
図5は、果樹であるような複数のオブジェクト5間を走行中の自動走行車両1に搭載された検知部3である、軸対称な光学部材を備えた全周カメラにより得られる画像の一例を示す図である。同図に示すように、カメラにより得られる画像は軸対称な光学部材、ここでは、双曲面ミラーに映る画像であり、その全体像は円形となる。図中上方向が車両本体2の進行方向に一致しており、図中では自動走行車両1自身の姿および、多数のオブジェクト5が歪んだ態様で表れている。
【0053】
この映像に対し、適切な画像処理を施すことで、オブジェクト5の車両本体までの距離および方角を知ることができる。画像処理は、オブジェクト5が果樹である場合には、例えば、その幹の根元の位置を検出する処理とすればよい。幹の位置を検出することが難しい場合には、例えば、各オブジェクト5の根元に特定の色、一例として赤色のシートを巻き付けるなど、周囲の色彩と異なる部材を取り付けることによりオブジェクト5の検出を容易にしてもよい。
【0054】
図6は、図5に示した映像から検出されたオブジェクト5の位置を示す図である。図中、検出された各オブジェクト5の位置を、Xで示した。また、撮像中心を原点Oとし、車両本体2の進行方向をy方向、進行方向に対し右方向をx方向として座標系を設定する。このとき、Aで示したオブジェクトに注目し、原点とオブジェクトAとを結ぶ線分OAを考えると、全周カメラが用いる光学部材は鉛直軸に対し軸対称であるため、線分OAとx軸とが作る角度θは、実際の車両本体2からオブジェクトAが見える方向と、車両本体2の進行方向に対して時計回りに90度となる方向とが作る角度に等しい。また、線分OAの長さlは、単純な比例関係にはないが、実際の車両本体2とオブジェクトAまでの距離Lに対応する。すなわち、ある関数fがあって、l=f(L)となる。なお、関数fは、全周カメラが用いる光学部材の形状や、全周カメラ自身の配置、特に地面からの高さに依存し変化するものである。
【0055】
そして、先に述べたとおり、車両本体2をあるオブジェクトに対し周回走行させるには、当該オブジェクトが、常に、車両本体2の進行方向に対し時計回り又は反時計回りに90度の方向であって、且つ、車両本体2からの距離があらかじめ定められた距離となる位置となるようにその速度および操舵角を制御することになる。このことは、図6に示した画像面上においては、オブジェクトAを周回走行の中心とするならば、角度θが0(時計回りの周回の場合)又はπ(反時計回りの周回の場合)となるように、また、目標とする周回走行の回転半径をrとするならば、線分OAの長さlがf(r)であるような所定の値に制御すればよいことを意味している。このことは、速度および操舵角に入力する制御入力を、図6に示した画像面上のオブジェクトAの座標から設定できることを示しており、図5又は図6に示した画像を、座標変換による変形によりその歪みを除去する必要はない。そのため、画像面上のオブジェクトAの座標から角度θを0又はπに、lを所定の値に制御するような制御入力を求める場合には、コントローラ25が行うべき情報処理の量が少なくなり、高速で安定性のよい自動制御が安価に得られることとなる。なお、かかる制御入力は任意に設定してよいが、例えば、車両本体2の走行速度を一定とした場合の操舵角の目標値を制御入力とする場合には、かかる操舵角の目標値は、車両本体2の挙動及び全周カメラにより得られる画像上の座標と実座標上の位置との関係をモデル化することにより、画像面上のオブジェクトAの座標の関数として求めることができる。
【0056】
なお、実際に自動走行車両1が走行する際には、地面の状態が必ずしも理想的ではないため、スリップなどの外的要因による外乱の発生が予想される。そのため、制御に当たっては、適正なロバスト制御又は適応制御をおこなうことが望ましい。これら制御の手法は特に限定されるものでなく、例えば、ロバスト制御として、いわゆるH∞制御や、スライディングモード制御を用いて良い。或いは、リヤプノフ関数を用いた安定化制御を施してもよい。
【0057】
以上説明した本発明の一実施形態の別の観点によれば、検知部は検知されたオブジェクトまでの距離を測定可能であり、コントローラは、車両本体の他の側方を通過するオブジェクトのうち、所定の距離より近いオブジェクトの個数をカウントする。これにより、遠方に配置されたオブジェクトの有無に影響されることなく正確に車両本体の他の側方を通過するオブジェクトの個数をカウントすることができる。
【0058】
また、本発明の一実施形態のさらに別の観点によれば、検知部は少なくとも一の側方に位置するオブジェクトに隣接するオブジェクトを検知可能であり、コントローラは、車両本体が前記一の側方に位置するオブジェクトと前記隣接するオブジェクトを結ぶ直線と平行となるまで前記車両本体を前記一の側方に位置するオブジェクトを中心とした弧を描くように前記車両本体を走行させ、その後前記車両本体が直進するように走行させる。これにより、自動走行車両は、次のオブジェクトを中心とした周回走行ができるような向きを自動的に察知して直進走行することができる。
【0059】
また、本発明の一実施形態のさらに別の観点によれば、動作パターンは、少なくとも、車両本体の動作が変更されるまでに他の側方を通過するオブジェクトの個数を順番に記述したものである。これにより、簡便に自動走行車両の走行経路を設定することができる。
【0060】
また、本発明の一実施形態のさらに別の観点によれば、検知部は、鉛直軸に対し軸対称な光学部材を備えた全周カメラであり、前記全周カメラにより撮像された画像面上で、撮像中心を原点O、車両本体の進行方向をy方向、前記車両本体の右方向をx方向とし、前記一の側方に位置するオブジェクトの前記画像面上の位置と前記原点との距離をl、前記一の側方に位置するオブジェクトの前記画像面上の位置と前記原点を結ぶ直線とx軸とが作る角度をθとすると、コントローラは、lを所定の値に、θを0又はπとなるように制御することにより、前記車両本体を一の側方に位置するオブジェクトを中心とした弧を描くように走行させる。これにより、コントローラが行うべき情報処理の量が少なくなり、高速で安定性のよい自動制御が安価に得られる。
【0061】
また、本発明の一実施形態のさらに別の観点によれば、車両本体の一の側方に位置するオブジェクトを中心とした弧を描くように前記車両本体を走行させるステップと、前記車両本体の他の側方を通過するオブジェクトの個数をカウントするステップと、カウントされた前記オブジェクトの個数に基づいて、所定の動作パターンにしたがって前記車両本体の動作を変更するステップと、を有する自動走行車両の制御方法が提供される。これにより、自動走行車両を、走行経路の詳細な位置データやティーチングが不要であり、走行経路を設定する手間が大幅に軽減されるように制御することができる。
【0062】
なお、以上説明した一実施形態は、本発明を実現するための例であり、その形状や構造は当業者により適宜変更されてよいものである。
【符号の説明】
【0063】
1 自動走行車両、2 車両本体、3 検知部、4 散布部、5,5a〜5f オブジェクト、21 操舵輪、22 操舵用モータ、23 駆動輪、24 駆動用モータ、25 コントローラ、26 操作部、27 インタフェース、28 記憶部、100〜105 軌跡、200〜210 軌跡。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両本体と、
少なくとも前記車両本体の両側方に位置するオブジェクトを検知する検知部と、
前記車両本体の動作パターンを記憶する記憶部と、
前記車両本体の動作を制御するコントローラであって、少なくとも、
前記車両本体の一の側方に位置するオブジェクトを中心とした弧を描くように前記車両本体を走行させ、
前記車両本体の他の側方を通過するオブジェクトの個数をカウントし、
カウントされた前記オブジェクトの個数に基づいて、前記動作パターンにしたがって前記車両本体の動作を変更する
コントローラと、
を有する自動走行車両。
【請求項2】
前記検知部は検知されたオブジェクトまでの距離を測定可能であり、
前記コントローラは、前記車両本体の他の側方を通過するオブジェクトのうち、所定の距離より近いオブジェクトの個数をカウントする
請求項1に記載の自動走行車両。
【請求項3】
前記検知部は少なくとも前記一の側方に位置するオブジェクトに隣接するオブジェクトを検知可能であり、
前記コントローラは、前記車両本体が前記一の側方に位置するオブジェクトと前記隣接するオブジェクトを結ぶ直線と平行となるまで前記車両本体を前記一の側方に位置するオブジェクトを中心とした弧を描くように前記車両本体を走行させ、その後前記車両本体が直進するように走行させる
請求項1又は2に記載の自動走行車両。
【請求項4】
前記動作パターンは、少なくとも、前記車両本体の動作が変更されるまでに前記他の側方を通過するオブジェクトの個数を順番に記述したものである
請求項1乃至3のいずれかに記載の自動走行車両。
【請求項5】
前記検知部は、鉛直軸に対し軸対称な光学部材を備えた全周カメラであり、
前記全周カメラにより撮像された画像面上で、撮像中心を原点O、前記車両本体の進行方向をy方向、前記車両本体の右方向をx方向とし、前記一の側方に位置するオブジェクトの前記画像面上の位置と前記原点との距離をl、前記一の側方に位置するオブジェクトの前記画像面上の位置と前記原点を結ぶ直線とx軸とが作る角度をθとすると、
前記コントローラは、lを所定の値に、θを0又はπとなるように制御することにより、前記車両本体を一の側方に位置するオブジェクトを中心とした弧を描くように走行させる
請求項1乃至4のいずれかに記載の自動走行車両。
【請求項6】
車両本体の一の側方に位置するオブジェクトを中心とした弧を描くように前記車両本体を走行させるステップと、
前記車両本体の他の側方を通過するオブジェクトの個数をカウントするステップと、
カウントされた前記オブジェクトの個数に基づいて、所定の動作パターンにしたがって前記車両本体の動作を変更するステップと、
を有する自動走行車両の制御方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−61852(P2013−61852A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−200565(P2011−200565)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成23年3月14日に開催された日本ロボット学会、日本機械学会及び計測自動制御学会の主催による研究集会である第16回ロボティクスシンポジア 第55回システム制御情報学会研究発表講演会において配布された講演論文集CDROM 平成23年5月19日に開催されたシステム制御情報学会の主催による研究集会である第55回システム制御情報学会研究発表講演会 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会2011において配布されたDVD−ROM 平成23年5月27日に開催された日本機械学会の主催による研究集会である日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会2011
【出願人】(000010076)ヤマハ発動機株式会社 (3,045)
【Fターム(参考)】