説明

自動車と電子廃棄物の回収プロセス

【課題】高効率且つローコストに自動車と電子廃棄物金属を回収する。
【解決手段】本発明は自動車と電子廃棄物金属の回収プロセスに関わるもので、次のステップを含む。自動車と電子廃棄物に対する分解によって金属の分解物を得るが、得た金属分解物を洗浄、及び/又は粉砕、及び/又は選別することにより、数山の同質金属分解物が得られる。各種同質金属分解物に対して、全元素分析を行う。それぞれの同質金属物重量とその他同質金属物に対して異なるデータの配合を行い、これら異なる重量配合によって、重み付き平均計算を行い、各種重量配合の全元素重み付き平均値を算出する。異なる重量配合の全元素重み付き平均値を各種合金記号と比較し、最も近接する1種又は複数種の合金記号を探し出し、標的合金記号とする。標的合金記号に従い、対応する配合中の金属物に対し再加工を行い、標的合金記号の合金完成品又は製錬原料を得る。本発明プロセスは処理再生中に生じる二次汚染の減少や、処理コストの節減、処理可能な廃棄物範囲の拡大等が可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の環境保全及び資源回収分野に関わるもので、更に詳しく説明すると、自動車と電子廃棄物の回収工程に関わるものである。
【背景技術】
【0002】
人類物質文明進歩の印として、近代社会での電気製品の品種は益々多くなっており、その数量も益々大きくなっており、各種様々な電気製品は人間の運動器官や、感覚器官、甚だしくは思惟器官などの原始的機能まで及ぶ拡大と延伸を大地に極めており、しかも、世界経済の発展がますます速くなるにつれ、各種電気製品の更新代替スピードも日増しに加速され、数多くの型が少し古くなった電気製品は、機能がもっと優れており価格性能比に更に優れた新型製品に淘汰されるが、其の中で、淘汰スピードと比率が最も高い2種類の製品は自動車と電子設備である。
【0003】
電子設備には(OA)設備、TV受像機、コンピューター、エアコン、洗濯機、冷蔵庫、コンピューター・マザーボード、ビデオカメラ・映写機、小型オーディオパーツ、ラジ/ カセ、真空掃除機、ドライヤー、携帯電話及び電気ヒーターなどが含まれており、ほとんどの電子設備には異なる数量の金属材料が存在している。電子設備中の金属材料はゴムやプラスチック材料と単独又は複合的に結合されることによって、ある種の電子/電器の機能を実現している。例えば、プリント回路基板中の金属回路。各種電器設備の更新や、修理又は回路基板の損壊などの原因によって、大量な廃棄金属材質が都市や村の環境システムに進入し、ますます厳重な危害をもたらす電子ゴミを作り上げている。
【0004】
自動車の中にも大量に金属材料が存在している。一方では、ゴムやプラスチック材料と単独又は複合的に結合されることによって特別な動力機能を実現し、また別の一方では、人々の自動車に対する安全性、運転性、快適性などの機能要求がますます高くなるにつれ、事実上自動車の中にはすでに数多くの電子設備が含まれており、その中には、各種類の金属材料も含まれている。
【0005】
廃棄処分自動車と電子製品の廃棄物を野外に積んで放置する、又はかろうじて簡易埋蔵処理、もしくは簡易処理を行うと、その中の金属廃棄物は環境にて分解できない「三廃」物質(廃水、廃気、廃滓)になり、環境に対し二次汚染と日増しに厳重な破壊をもたらすのである。
【0006】
もし、これらの自動車と家電製品廃棄物中の金属に対して効果的な回収再利用が可能であれば、この方法は、一つには環境の負担と汚染を減らすだけでなく、更には一種の新しい資源にもなりえる。
【0007】
ところが、目下国内外では自動車と電子製品中の金属廃棄物に対して、習慣的に分離、純化による再生利用方法を採用している。このような処理の再生利用方法は初期工業原料の観念と伝統的プロセス概念に適しており、理論的にも瑕疵はない。なぜならば、金属元素の純化プロセスは有機物及び重合物の純化分離に比べて、技術的に遥かに成熟しており、その実現も更に易しい。しかし、事実上、工業施設が都会や町の至る所に広がり、速やかな発展を遂げているにつれ、乾式純化にせよ湿式純化にせよ、いずれも問題がある。例えば、乾式純化の場合は、一般的に高温溶融法を採用するため、エネルギー消耗が高く、処理コストと熱の汚染も無視できない。湿式純化の場合は、一般的に強酸や、強酸化剤を採用するため、抽出残液による二次汚染が発生しやすく、職場の作業条件も悪い。そのため、一方では、伝統的な処理方法は低い処理コスト、優れた環境効果が保証できず、処理/利用効果が良からず、コストが高く、最終的には処理の規模効果と産業的優位が低過ぎるため、社会、民衆や政府筋など各分野からの注目や支援が得られず、商業的運営に普及することができなくなる。
【0008】
これに対して、申請番号02113059.0の中国特許申請書類には、自動車排気ガスの触媒からプラチナや、パラジウム、ロジウムなどの金属を回収する方法を公開している。この方法のステップには廃棄触媒の粉砕―無機酸溶解―イオン交換―アンモニウム化によるプラチナ分離―錯合反応によるパラジウム抽出、銅粉によるロジウム置換などが含まれている。申し立てによると、この方法はプロセスが簡単で、金属回収率も高いそうで、プラチナの回収率は96%以上、パラジウムの回収率は97%以上、ロジウムの回収率は90%以上、プラチナや、パラジウム、ロジウムなどの製品純度は99.95%以上だということである。
【0009】
勿論、この方法も残液の二次汚染や、職場の作業条件が悪く、処理能力を拡大し難い問題がある。
【特許文献1】中国出願特許(出願番号:02113059.0 公開番号:CN1385545)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
既存技術の上記欠点に対して、本発明では自動車と電子廃棄物金属の回収プロセスを提供することに目的があり、このプロセスは、処理再生中に生じる二次汚染の減少、処理コストの節減、処理可能な廃棄物範囲の拡張などのメリットを有する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そのため、本発明の技術的解決方法は、一種の自動車と電子廃棄物金属の回収プロセスであり、この回収プロセスには、次のステップが含まれている。
A)自動車と電子廃棄物に対する分解によって金属の分解物が得られるが、得られた金属分解物に対し洗浄、及び/又は粉砕、及び/又は選別することによって、数山の同質金属分解物が得られる。
B)各種同質金属分解物に対して、全元素分析を行う。
C)それぞれの同質金属物重量とその他同質金属物に対して異なるデータの配合を行い、これらの異なる重量配合によって、重み付き平均計算を行い、各種重量配合の全元素重み付き平均値を算出する。
D)異なる重量配合の全元素重み付き平均値を各種合金記号と比較して、最も接近する1種又は複数種の合金記号を探し出して、標的合金記号とする。
E)標的合金記号に従って、対応する配合中の金属物に対して再加工を行い、標的合金記号の合金完成品又は製錬原料が得られる。
【発明の効果】
【0012】
本発明のプロセスは近代の先進的コンピューターの高速計算能力を利用して、伝統的プロセスを改良したもので、在庫の不用になった金属品種に対してバーチャルデータ配合を行ってから、多くの品種の合金記号と比較することによって、あるバーチャル配合を選定し、関連プロセス操作を実現する。このようなバーチャルデータの配合と選択によって、エネルギー消耗の高く、二次汚染が生じ易い純化・分離操作をなるべく減少するための有利な条件を提供する。添加性操作はプロセス難易度、エネルギー消耗、汚染の面で分離性操作よりずっと優れている。このような基準で選定されたバーチャル配合の合金品種と操作プロセスは純化・分離操作を減少又は無くすことができ、わずかに又は主要な金属元素又は合金原料を添加することによって、必要とする合金記号完成品又は対応する原料を作り出すことができる。そのため、本発明プロセスは処理再生中に生じる二次汚染の減少や、処理コストの更なる節減、処理可能な廃棄物範囲の拡大などが可能となり、規模効果と産業優位の向上に有利であり、社会や、民衆及び政府筋など各分野からの注目や支援が得易く、商業運営規模の拡大にも有利である。
【0013】
廃棄物金属の各種煩雑な構成状況や、本発明プロセスの上記基本メリットを優良化するために、本発明プロセスの改良には、前記ステップDにおいて、標的合金記号を選択する場合、元素の重量配合を除去する必要がないか、又は除去の必要がある元素種類が最も少ない重量配合を先ず選択することが含まれる。
【0014】
前記ステップDにおいて、標的合金記号の設定の場合、先ず除去する元素種類が最も少ない基準によってソート(排序)して各種配合を選択してから、次第に予想の市価や、再加工コスト、再加工投資、純原料再添加価格などの諸基準に従って、各種配合に対する後続的選別を行う。
【0015】
本発明の上記基本メリットを更に詳細化及び優良化するために、本発明の改良には、また、次の内容が含まれる。前記ステップAにおいて、洗浄操作には、水洗や、化学洗浄、超音波洗浄中の一種又は数種が含まれる。
【0016】
前記ステップAにおいて、粉砕操作には、切断や、ハンマーなどが含まれる。
【0017】
前記ステップAにおいて、選別操作には、振動選別や、磁性選別などが含まれる。
【0018】
前記ステップEにおいて、再加工には、インゴット圧縮操作や、乾式製錬、湿式製錬中の一種又は数種が含まれる。
【0019】
前記乾式、又は湿式製錬において、適時且つ適当量のプロセス助剤と調節元素を添加する。
【0020】
前記湿式製錬には、差別溶解法や、抽出法などが含まれており、前記乾式製錬にはプラズマ高温溶融法が含まれており、前記乾式製錬には、プラズマ高温溶融法などが含まれて入る。
【0021】
本発明プロセスを実現する自動車と電子廃棄物金属の回収システムとして、このシステムには、分解設備や、粉砕設備、選別設備及び金属物再加工設備などが含まれており、回収システムには、元素分析センターと金属記号選定の情報センターが含まれている。この情報センターには、データ処理設備が含まれており、このデータ処理設備には、各種金属記号を保存するデータベースメモリと元素分析データに対して、重み付き・比較を行う運算モジュールが含まれる。また、前記分解設備には、クリップとリフト付きの作業台及び同質金属分解物を種類別に積んで置く堆積場が含まれる。
【0022】
前記データ処理設備には、データ通信モジュールとデータ通信インターフェースが含まれており、前記データ処理設備はデータ通信モジュールやデータ通信インターフェースを通じて、外部のデータ通信ネットワークと連結されており、また、外部データ通信ネットワークを通じて、前記データ処理設備と外部の金属取引市場や、冶金科学研究機関、関連専門大学、冶金企業のウェブサイトとの通信連絡を保つとともに、定期的に前記データベースメモリを更新する
【0023】
前記元素分析センターには、採集や、分析データと堆積場保有量を伝送する採集インターフェースなどが含まれており、この採集インターフェースは前記データ処理設備と連結されており、相互に通信を保っている。
【0024】
前記金属物の再加工設備には、インゴット圧縮機や、乾式製錬設備、湿法製錬設備などが含まれており、
【0025】
前記湿式製錬設備には、酸液溶解沈殿槽や、洗浄槽、圧力ろ過器などが含まれており、前記乾式製錬設備には、粉末冶金焼結炉が含まれており、前記選別設備には、振動選別篩、エア選別機及び/又は浮遊選別機、磁性選別機などが含まれている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
次は添付図と具体的な実施例を結合して、本発明に対する更に詳しい説明を行う。
【0027】
図1に示されたのは、本発明の自動車と電子廃棄物金属の回収プロセス実施例の流れ四角枠略図で、この回収プロセスには次のステップが含まれる。
A)自動車と電子廃棄物に対する分解によって金属の分解物A1が得られるが、得られた金属分解物を洗浄、及び/又は粉砕、及び/又は選別することによって、数山の同質金属分解物A2が得られる。その中で、洗浄操作には、水洗や、化学洗浄、超音波洗浄中の一種又は数種が含まれており、粉砕操作には、切断や、ハンマーなどが含まれており、選別操作には振動選別や、磁性選別などが含まれている。
B)各種同質金属分解物に対して、全元素分析を行う。
C)それぞれの同質金属物重量とその他同質金属物に対する異なるデータの配合C1を行い、これらの異なる重量配合によって、重み付き平均計算を行い、各種重量配合の全元素重み付き平均値C2を算出する。
D)異なる重量配合の全元素重み付き平均値を各種合金記号と比較D1、最初に元素の重量配合を除去する必要がないか、又は除去の必要のある元素種類が最も少ない重量配合を選択し、除去する元素種類が最も少ない基準によりソートして各種配合D2を選択してから、次第に予想の市価や、再加工コスト、再加工投資、純原料再添加価格などの諸基準に従って、各種配合に対する後続的選別D3を行い、各種ソート選択によって得られた配合に対して総合的にバランスを取り、最終的に一種又は複数種の標的合金記号D4を選定する。
E)標的合金記号に従って、対応する配合中の金属物に対して再加工を行い、標的合金記号の合金完成品又は製錬原料が得られる。再加工には、インゴット圧縮操作E1や、乾式製錬E2、湿式製錬E3中の一種又は数種が含まれており、前記湿式製錬E3には差別溶解法や、抽出法が含まれており、前記乾式及び/又は湿式製錬において、適時且つ適当量のプロセス助剤と調節元素を添加する。
【実施例1】
【0028】
自動車と電子廃棄物に対する分解によって、金属分解物が得られるが、その中には、車のボディーや、電器製品の鉄製ケーシング、ラジエーター、電子素子のリード、溶接材料などが得られるが、前記金属分解物に対して、水洗や、磁性選別、初歩的な化学分析を行うことによって、数山の同質金属物が得られる。それから、各種同質金属物に対してそれぞれ全元素分析を行うが、次の分析結果が得られる。即ち、車のボディーと電器製品の鉄製ケーシング:Fe≧99.0%、累計重量800kg。ラジエーター:Al≧99.9%、累計重量400Kg。上記2種の同質金属物に対して、異なるデータの配合を行い、異なる重量の配合によって、重み付き平均計算を行い、各種重量配合の全元素重み付き平均値を算出する。そして、ダイナミック的に異なる重量配合の全元素重み付き構成を各種合金記号と比較して、先ず元素の重量配合を除去する必要がないか、或いは元素除去種類が最も少ない重量配合を選択して、元素種類の除去する必要の最も少ない基準によってソートして、各種配合を選択し、最後に標的合金記号FeAl34Ba6Si18を選択する。その主な元素構成はSi≧18、Al≧34、Ba≧6、Feの残余量は42である。この記号の合金はSi-Ba-Al-Fe合金で、製鋼における新型の脱酸・脱硫剤であり、優れた脱酸・脱硫能力を持っており、鉄鋼中の夾雑物分布の変化や、結晶粒子を細分化し、鉄鋼の加工性能を改善し、鉄鋼品質を向上するなどの重要な役割がある。特に連続鋳造における溶鋼の脱酸やキルド鋼溶鋼の脱酸に最適である。Si-Ba-Al-Fe合金を使用する場合、純アルミニウムやSi-Feなど単一合金を使用した場合に比べて、脱酸効果がさらに顕著で、脱酸率は10%向上し、夾雑物は29%減少する。
【0029】
標的合金記号によって、対応する配合中の金属物に対して再加工は、車のボディーや電器製品の鉄製ケーシング及びラジェーターなどに対する純化分離プロセス作業が必要なく、ただ適当量の金属SiとBaを添加するだけでよい。更なる再加工の場合は、車のボディーや電器製品の鉄製ケーシング494kgとラジエーター400kgに対するインゴット圧縮作業を行い、生産メーカーに再送し、適当量のSiとBaを添加して、乾式製錬又は湿式製錬を行うか、又は直接工場内でSiとBaの添加作業を済ませて、標的合金の合金完成品を製造することもできる。
【実施例2】
【0030】
自動車と電子廃棄物に対する分解によって、金属分解物が得られるが、その中には、車のボディーや、電器製品の鉄製ケーシング、ラジエーター、電子素子のリード、溶接材料などが得られるが、前記金属分解物に対して、水洗や、磁性選別、初歩的化学分析を行うことによって、数山の同質金属物が得られる。それから、各種同質金属物に対してそれぞれ全元素分析を行うが、次の分析結果が得られる。即ち、電子素子リード及び自動車上の銅製の接続ケーブル:Cu≧99.9%、累計重量400kg。溶接ポイント溶解による溶接材料回収量:Sn≧99.9%、累計重量50kg。上記2種の同質金属物の重量に対して異なるデータの配合を行い、異なる重量の配合によって、重み付き平均計算を行い、各種重量配合の全元素重み付き平均値を算出する。そして、動態(ダイナミック)的に異なる重量配合の全元素重み付き構成を各種合金記号と比較し、また、末端の販売業者によるフィードバックニーズに従い、先ず元素の重量配合を除去する必要がないか、或いは元素除去種類が最も少ない重量配合を選択し、元素種類の除去する必要の最も少ない基準によってソートし、各種配合を選択し、最後に標的合金記号Sn BRONZE QSn6.5-0.1(スズ・ブロンス6.5-0.1)を選択する。その中に、Snの含有量は6.5±0.5%、Cuはその残余量であるが、この他にも適当量の微量元素を添加する必要がある。
【0031】
標的合金記号によって、対応する配合中の金属物に対して再加工を行うが、電子素子リードや自動車上の銅製接続ケーブル及び溶接材料などに対する純化分離プロセス作業が必要なく、ただ適当量の微量元素を添加するだけで済む。更なる再加工を行う場合は、電子素子リードや自動車上の銅製接続ケーブル400kgとスズ溶接材料27kgに対する高温溶融製錬又は湿式製錬によって、標的合金記号の合金完成品を製造することができる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
上記自動車と電子廃棄物の回収システムを通じ、本発明のプロセス作業を効果的に実現することができ、高効率且つローコストに自動車と電子廃棄物金属を回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明プロセスの実施例の流れを四角枠に示した略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本発明は一種の自動車と電子廃棄物金属の回収プロセスに関わるもので、この回収プロセスには次のステップが含まれている。
A)自動車と電子廃棄物に対する分解によって金属の分解物が得られるが、得られた金属分解物を洗浄、及び/又は粉砕、及び/又は選別することによって、数山の同質金属分解物が得られる。
B)各種同質金属分解物に対して、全元素分析を行う。
C)それぞれの同質金属物重量とその他同質金属物に対して異なるデータの配合を行い、これらの異なる重量配合によって、重み付き平均計算を行い、各種重量配合の全元素重み付き平均値を算出する。
D)異なる重量配合の全元素重み付き平均値を各種合金記号と比較し、最も近接する1種又は複数種の合金記号を探し出して、標的合金記号とする。
E)標的合金記号に従って、対応する配合中の金属物に対して再加工を行い、標的合金記号の合金完成品又は製錬原料が得られる。
【請求項2】
権利請求項1に記載されている前記ステップDにおいて、標的合金記号を選択する場合、元素の重量配合を除去する必要がないか、又は除去の必要がある元素種類が最も少ない重量配合を先ず選択することを特徴とする自動車と電子廃棄物金属の回収プロセス。
【請求項3】
権利請求項1又は2に記載されている前記ステップDにおいて、標的合金記号の設定の場合、先ず除去する必要のある元素種類が最も少ない基準によってソートして各種配合を選択してから、次第に予想の市価や、再加工コスト、再加工投資、純原料再添加価格などの諸基準に従って、各種配合に対する後続的選別を行うことを特徴とする自動車と電子廃棄物金属の回収プロセス。
【請求項4】
権利請求項1又は2に記載されている前記ステップAにおいて、洗浄操作には水洗や、化学洗浄、超音波洗浄中の一種又は数種が含まれることを特徴とする自動車と電子廃棄物金属の回収プロセス。
【請求項5】
権利請求項1又は2に記載されている前記ステップAにおいて、粉砕操作には切断やハンマーなどが含まれることを特徴とする自動車と電子廃棄物金属の回収プロセス。
【請求項6】
権利請求項1又は2に記載されている前記ステップAにおいて、選別操作には振動選別や、磁性選別などが含まれることを特徴とする自動車と電子廃棄物金属の回収プロセス。
【請求項7】
権利請求項1又は2に記載されている前記ステップEにおいて、再加工にはインゴット圧縮操作、乾式製錬、湿式製錬中の一種又は数種が含まれることを特徴とする自動車と電子廃棄物金属の回収プロセス。
【請求項8】
権利請求項7に記載されている前記乾式、及び/又は湿式製錬において、適時且つ適当量のプロセス助剤と調節元素を添加することを特徴する自動車と電子廃棄物金属の回収プロセス。
【請求項9】
権利請求項7に記載されている前記湿式製錬には、差別溶解法と抽出法が含まれており、前記乾式製錬にはプラズマ高温溶融法が含まれることを特徴する自動車と電子廃棄物金属の回収プロセス。

【図1】
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【公表番号】特表2009−515687(P2009−515687A)
【公表日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−540426(P2008−540426)
【出願日】平成17年12月30日(2005.12.30)
【国際出願番号】PCT/CN2005/002382
【国際公開番号】WO2007/056900
【国際公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【出願人】(508149652)深▲セン▼市格林美高新技▲術▼股▲扮▼有限公司 (1)
【出願人】(508149663)▲荊門▼市格林美新材料有限公司 (1)
【Fターム(参考)】