説明

自動車のバッテリー搭載構造

【課題】バッテリー冷却性能を良好にすることができる自動車のバッテリー搭載構造を得る。
【解決手段】バッテリー搭載構造10では、バッテリーフレーム36に設けられた左右一対のサイドフレーム38が、バッテリーモジュール12の車体幅方向両端部に取り付けられている。これら一対のサイドフレーム38は、前後両端部が開口した筒状に形成されており、前端開口部46を介して筒内に導入された走行風Wが後端開口部48から排出される。この走行風Wによってバッテリーモジュール12の熱を奪うことができるので、バッテリー冷却性能を良好にすることができる。また、一対のサイドフレーム38は、車体前後方向に延在しているため、これらのサイドフレーム38内を走行風Wが通過することにより、走行風Wを整流することができる。これにより、車両の走行性能(特に直進安定性)を良好にすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の車体床部の下側にバッテリーモジュールを搭載するためのバッテリー搭載構造に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、車両の走行風を用いてブレーキを冷却する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−156666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電気自動車やハイブリッド車等では、電池(バッテリーモジュール)が車体の床下に搭載されることがある。このようなバッテリーモジュールは、使用時の発熱により温度が上昇しすぎると性能が低下するため、走行風を用いて冷却することが好ましい。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、バッテリー冷却性能を良好にすることができる自動車のバッテリー搭載構造を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明に係る自動車のバッテリー搭載構造は、車体床部の下側に配置されたバッテリーモジュールと、前記バッテリーモジュールの車体幅方向端部に取り付けられて車体前後方向に延在し、車体床部に固定されると共に、前後両端部が開口した筒状に形成され、前端開口部を介して筒内に導入された走行風が、車両の後輪の車体前方に配置された後端開口部から排出されるサイドフレームを有するバッテリーフレームと、を備えている。
【0007】
請求項1に記載の自動車のバッテリー搭載構造では、バッテリーフレームに設けられたサイドフレームが、バッテリーモジュールの車体幅方向端部に取り付けられている。このサイドフレームは、前後両端部が開口した筒状に形成されており、前端開口部を介して筒内に導入された走行風が後端開口部から排出される。この走行風によってバッテリーモジュールの熱を奪うことができるので、バッテリー冷却性能を良好にすることができる。また、サイドフレームの後端開口部は、車両の後輪の車体前方に配置されているため、サイドフレームの後端開口部から排出される走行風によって、後輪のブレーキを冷却することもできる。
【0008】
請求項2に記載の発明に係る自動車のバッテリー搭載構造は、請求項1に記載の自動車のバッテリー搭載構造において、前記サイドフレームは、前記バッテリーモジュールの車体幅方向両端部にそれぞれ取り付けられている。
【0009】
請求項2に記載の自動車のバッテリー搭載構造では、バッテリーモジュールの車体幅方向両端部にそれぞれ取り付けられた左右一対のサイドフレームが車体前後方向に延在しているため、これらのサイドフレーム内を走行風が通過することにより、走行風を整流することができる。これにより、車両の走行性能(特に直進安定性)を良好にすることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明に係る自動車のバッテリー搭載構造は、請求項1又は請求項2に記載の自動車のバッテリー搭載構造において、前記バッテリーモジュールは、バッテリーを内部に収容した外装部材を有し、当該外装部材の車体幅方向両端部に前記サイドフレームが取り付けられると共に、前記サイドフレームには、前記外装部材の内部と前記サイドフレームの筒内とを連通させた連通孔が形成されている。
【0011】
請求項3に記載の自動車のバッテリー搭載構造では、バッテリーモジュールの外装部材の内部とサイドフレームの筒内とが、サイドフレームに形成された連通孔を介して連通されている。このため、サイドフレーム内を走行風が流れることによりサイドフレーム内が負圧になると、バッテリーが発する熱により加熱された外装部材内部の空気がサイドフレーム内に流れ込み、サイドフレームの後端開口部から排出される。これにより、バッテリー冷却性能を向上させることができる。
【0012】
請求項4に記載の発明に係る自動車のバッテリー搭載構造は、請求項3に記載の自動車のバッテリー搭載構造において、前記連通孔は、前記サイドフレームの上部側に形成されている。
【0013】
請求項4に記載の自動車のバッテリー搭載構造では、バッテリーモジュールの外装部材の内部とサイドフレームの筒内とを連通させた連通孔が、サイドフレームの上部側に形成されている。このため、サイドフレームの前端開口部又は後端開口部を介してサイドフレーム内に水が浸入した場合でも、当該水が連通孔を介して外装部材内部に入り込むことを抑制することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明に係る自動車のバッテリー搭載構造は、請求項4に記載の自動車のバッテリー搭載構造において、前記連通孔は、前記サイドフレームを上下方向に貫通している。
【0015】
請求項5に記載の自動車のバッテリー搭載構造では、サイドフレームの上部側に形成された連通孔が、サイドフレームを上下方向に貫通している。つまり、この連通孔は、上端開口部を介して外装部材の内部に連通されると共に、下端開口部を介してサイドフレームの筒内に連通されている。これにより、サイドフレーム内に浸入した水が外装部材内部に入り込むことを効果的に抑制することができる。
【0016】
請求項6に記載の発明に係る自動車のバッテリー搭載構造は、請求項5に記載の自動車のバッテリー搭載構造において、前記連通孔は、前記サイドフレームの上部側における車体幅方向内方側に形成され、前記外装部材は、車体幅方向端部が前記連通孔よりも車体幅方向外方側で前記サイドフレームに固定された上側部材と、車体幅方向端部が前記連通孔よりも下方側で前記サイドフレームに固定された下側部材と、を有している。
【0017】
請求項6に記載の自動車のバッテリー搭載構造では、サイドフレームの上部側における車体幅方向内方側に形成された連通孔が、サイドフレームを上下方向に貫通している。また、バッテリーモジュールの外装部材は、上側部材の車体幅方向端部が連通孔よりも車体幅方向外方側でサイドフレームに固定されており、下側部材の車体幅方向端部が連通孔よりも下方側でサイドフレームに固定されている。これにより、外装部材の内部とサイドフレームの筒内とを簡単な構成で連通させることができる。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、本発明に係る自動車のバッテリー搭載構造では、バッテリー冷却性能を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に係る自動車のバッテリー搭載構造の部分的な構成を車体前方側から見た状態で示す縦断面図である。
【図2】図1に示されるバッテリー搭載構造の構成部材であるバッテリーモジュール及びバッテリーフレームの構成を示す斜視図である。
【図3】図2に示されるバッテリーフレームを拡大して示す斜視図である。
【図4】図1に示されるバッテリー搭載構造の部分的な構成を車体上方から見た状態で示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図1〜図4を用いて、本発明に係る自動車のバッテリー搭載構造の一実施形態について説明する。なお、各図中に適宜示される矢印FRは車体前方を示し、矢印UPは車体上方を示し、矢印INは車体幅方向内方を示している。
【0021】
図1には、本実施形態に係る自動車のバッテリー搭載構造10(以下、単に「バッテリー搭載構造10」という)の部分的な構成が車体前方側から見た縦断面図にて示されている。この自動車は、例えば、電気自動車、ガソリンハイブリッド車、燃料電池ハイブリッド車等のようにバッテリーモジュール12が搭載された自動車であり、本実施形態における自動車のバッテリー搭載構造10は、このような自動車に適用される構造である。
【0022】
図1に示されるように、本実施形態では、バッテリーモジュール12が自動車の車体床部14の下側(車体床部14と図示しない地面との間)に配置されている。車体床部14は、車室16の床面を構成するフロアパネル18と、フロアパネル18の車体幅方向外方側で車体側部に配設されたロッカ20とを備えている。ロッカ20は、車体前後方向に沿って延在する閉断面構造の車体骨格部材であり、アウタパネル22と、当該アウタパネル22の車体幅方向内側に配置されたインナパネル24と、両者の間に配置されたリインフォースメント26と、によって構成されている。また、フロアパネル18は、車体幅方向外方側の端部が、インナパネル24の上面における車体幅方向内方側の端部にスポット溶接等により結合されている。
【0023】
一方、バッテリーモジュール12は、高さ寸法が小さい長方体状に形成されたバッテリー(例えば、リチウムイオン二次電池)28と、当該バッテリー28を内部に収容した外装部材(ケース)30とを備えている。外装部材30は、バッテリー28の上側に配置された上側部材32と、バッテリー28の下側に配置された下側部材34とによって構成されており、全体として高さ寸法が小さい箱状に形成されている。上側部材32は、下端側が開放された箱状(皿状)に形成されており、下側部材34は平板状に形成されている。この外装部材30の車体幅方向両端部には、図2に示されるように、バッテリーフレーム36を構成する左右一対のサイドフレーム38が取り付けられている。
【0024】
図1に示されるように、サイドフレーム38は、ロッカ20の下方における車体幅方向内方側に配置されている。このサイドフレーム38は、図1及び図3に示されるように、上下方向に対向した上壁部38A及び下壁部38Bと、車体幅方向に対向した外壁部38C及び内壁部38Dと、を備えており、前後両端部が開口した角筒状(車体前後方向から見て閉断面状)に形成されている。上壁部38Aの車体幅方向外方側は、前述したインナパネル24の下面に図示しないボルト及びナットにより締結固定されている。これにより、サイドフレーム38がロッカ20に固定されている。
【0025】
このサイドフレーム38は、図4に示されるように、車両の前輪40と後輪42との間に車体前後方向に沿って真っ直ぐに延在しており、前端開口部46が前輪40の車体後方に配置されると共に、後端開口部48が後輪42の車体前方に配置されている。サイドフレーム38の前端開口部46と前輪40との間、及び後端開口部48と後輪42との間には、それぞれ十分な幅の隙間が確保されている。このため、自動車の走行時には、走行風W(図2〜図4参照)が前端開口部46を介してサイドフレーム38の筒内49(サイドフレーム38の内側:図1参照)に導入されると共に、当該導入された走行風Wが後端開口部48から車体後方側(後輪42側)へ排出されるようになっている。
【0026】
また、上壁部38Aの車体幅方向内方側には段部が形成されており、上壁部38Aは、段部よりも車体幅方向外方側が上部38A1とされ、段部よりも車体幅方向内方側が下部38A2とされている。上部38A1の上面における車体幅方向内方側の端部には、上側部材32の車体幅方向端部に設けられたフランジ部32Aが固定されている。また、内壁部38Dの下端側には、下側部材34の車体幅方向端部に設けられたフランジ部34Aが固定されている。これにより、上側部材32、下側部材34、及びサイドフレーム38によって閉断面が形成されており、当該閉断面の内側(外装部材30の内部:以下、「バッテリー空間50」という)にバッテリー28が配置されている。バッテリー28は、下側部材34の上面に固定されており、下側部材34及びサイドフレーム38を介してロッカ20に支持されている。なお、上側部材32及び下側部材34のサイドフレーム38への固定方法としては、ボルト及びナットによる締結、リベットによる締結、接着等の方法を採用することができる。
【0027】
また、サイドフレーム38における上壁部38Aの下部38A2(すなわちサイドフレーム38の上部側における車体幅方向内方側)には、当該下部38A2を上下方向に貫通した複数(ここでは4つ)の連通孔52が形成されている(図1及び図3参照)。これらの連通孔52は、車体前後方向を長手として配置された長孔であり、車体前後方向に等間隔に並んで配置されている。これらの連通孔52は、上壁部38Aの上部38A1に固定された上側部材32のフランジ部32Aよりも車体幅方向内方側に配置されている。また、これらの連通孔52は、内壁部38Dの下端側に固定された下側部材34のフランジ部34Aよりも上方側に配置されている。つまり、これらの連通孔52は、サイドフレーム38におけるバッテリー空間50と接する部位(バッテリー空間50に面した部位)に形成されており、これらの連通孔52を介してバッテリー空間50とサイドフレーム38の筒内49とが連通されている。
【0028】
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
【0029】
上記構成のバッテリー搭載構造10では、バッテリーフレーム36に設けられた左右一対のサイドフレーム38が、バッテリーモジュール12の車体幅方向両端部に取り付けられている。これら一対のサイドフレーム38は、前後両端部が開口した筒状に形成されており、前端開口部46を介して筒内49に導入された走行風Wが後端開口部48から排出される。この走行風Wによってバッテリーモジュール12の熱を奪うことができるので、バッテリー冷却性能を良好にすることができる。また、一対のサイドフレーム38は、車体前後方向に延在しているため、これらのサイドフレーム38内を走行風Wが通過することにより、走行風Wを整流することができる。これにより、車両の走行性能(特に直進安定性)を良好にすることができる。さらに、各サイドフレーム38の後端開口部48は、後輪42の車体前方に配置されているため、各サイドフレーム38の後端開口部48から排出される走行風Wによって、後輪42のブレーキ(図示省略)を冷却することもできる。これにより、ブレーキ冷却性能を向上させることができる。
【0030】
しかも、このバッテリー搭載構造10では、バッテリーモジュール12のバッテリー空間50とサイドフレーム38の筒内49とが、サイドフレーム38に形成された連通孔52を介して連通されている。このため、サイドフレーム38内を走行風Wが流れることによりサイドフレーム38内が負圧になると、バッテリー28が発する熱により加熱されたバッテリー空間50の空気がサイドフレーム38内に流れ込み(図3及び図4の矢印H参照)、サイドフレーム38の後端開口部48から排出される。これにより、バッテリー冷却性能を向上させることができる。
【0031】
また、上述の連通孔52は、サイドフレーム38の上部側(上壁部38A)に形成されている。このため、サイドフレーム38の前端開口部46又は後端開口部48を介してサイドフレーム38内に水が浸入した場合でも、当該水が連通孔52を介してバッテリー空間50に入り込むことを抑制することができる。つまり、サイドフレーム38内に浸入した水は、重力によってサイドフレーム38の下部側(下壁部38B側)に溜まるため、連通孔52を介したバッテリー空間50への水の流入を抑制することができる。
【0032】
しかも、上述の連通孔52は、図1に示されるように、サイドフレーム38の上壁部38Aを上下方向に貫通しており、上端開口部を介して外装部材30の内部に連通されると共に、下端開口部を介してサイドフレーム38の筒内49に連通されている。これにより、サイドフレーム38内に浸入した水がバッテリー空間50に入り込むことを効果的に抑制することができる。
【0033】
さらに、このバッテリー搭載構造10では、バッテリーモジュール12の外装部材30は、上側部材32の車体幅方向端部に設けられたフランジ部32Aが連通孔52よりも車体幅方向外方側でサイドフレーム38の上壁部38Aに固定されている。また、下側部材34の車体幅方向端部に設けられたフランジ部34Aが連通孔52よりも下方側でサイドフレーム38の内壁部38Dに固定されている。これにより、外装部材30の内部とサイドフレーム38の筒内49とを簡単な構成で連通させることができる。
【0034】
<実施形態の補足説明>
上記実施形態では、サイドフレーム38が角筒状に形成された構成にしたが、請求項1〜請求項6に係る発明はこれに限らず、サイドフレームは前後両端部が開口された筒状であればよい。
【0035】
また、上記実施形態では、サイドフレーム38に形成された4つの連通孔52が、車体前後方向を長手として配置された長孔とされた構成にしたが、請求項1〜請求項6に係る発明はこれに限らず、連通孔の数、形状、配置は適宜変更することができる。
【0036】
また、上記実施形態では、連通孔52がサイドフレーム38の上部側における車体幅方向内方側に形成され、外装部材30の上側部材32における車体幅方向端部が連通孔52よりも車体幅方向外方側でサイドフレーム38に固定され、下側部材34における車体幅方向端部が連通孔52よりも下方側でサイドフレーム38に固定された構成にしたが、請求項1〜請求項5に係る発明はこれに限らず、外装部材の構成、及び外装部材とサイドフレームとの固定構造は適宜変更することができる。
【0037】
また、上記実施形態では、連通孔52がサイドフレーム38の上壁部38Aを上下方向に貫通した構成にしたが、請求項1〜請求項4に係る発明はこれに限らず、サイドフレームに対する連通孔の貫通方向は適宜変更することができる。
【0038】
また、上記実施形態では、連通孔52がサイドフレーム38の上部側(上壁部38A)に形成された構成にしたが、請求項1〜請求項3に係る発明はこれに限らず、連通孔がサイドフレームの下部側に形成された構成にしてもよい。但しその場合、連通孔を介した外装部材の内部への水の浸入を防止又は抑制するための別の対策が必要になる。
【0039】
また、上記実施形態では、サイドフレーム38に形成された連通孔52を介して、サイドフレーム38の筒内と外装部材30の内部(バッテリー空間50)とが連通された構成にしたが、請求項1及び請求項2に係る発明はこれに限らず、連通孔52が省略された構成にしてもよい。その場合でも、バッテリーモジュールからサイドフレームに伝達される熱を、サイドフレームの筒内を流れる走行風によって放散することができるので、バッテリー冷却性能を良好にすることができる。また、左右一対のサイドフレーム38のそれぞれに連通孔が形成されるのではなく、一方のサイドフレームのみに連通孔が形成される構成にしてもよい。
【0040】
また、上記実施形態では、バッテリーフレーム36が左右一対のサイドフレーム38によって構成された場合について説明したが、請求項1〜請求項6に係る発明はこれに限らず、バッテリーフレームの構成は適宜変更することができる。例えば、バッテリーフレームが、左右一対のサイドフレームの前端部同士をシート幅方向に連結したフロントフレームと、及び左右一対のサイドフレームの後端部同士をシート幅方向に連結したリヤフレームとを備えて平面視で枠状に形成された構成にしてもよい。
【0041】
また、上記実施形態では、左右一対のサイドフレーム38の両方が、前後両端部が開口した筒状に形成された構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限らず、左右一対のサイドフレームのうちの一方のみが、前後両端部が開口した筒状に形成され、他方のサイドフレームにおける前後両端部が閉塞された構成にしてもよい。この場合でも、上記一方のサイドフレームの筒内を流れる走行風によってバッテリーモジュールを冷却することができる。
【0042】
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことはいうまでもない。
【符号の説明】
【0043】
10 自動車のバッテリー搭載構造
12 バッテリーモジュール
14 車体床部
28 バッテリー
30 外装部材
32 上側部材
34 下側部材
36 バッテリーフレーム
38 サイドフレーム
42 後輪
46 前端開口部
48 後端開口部
49 筒内
50 バッテリー空間(外装部材の内部)
52 連通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体床部の下側に配置されたバッテリーモジュールと、
前記バッテリーモジュールの車体幅方向端部に取り付けられて車体前後方向に延在し、車体床部に固定されると共に、前後両端部が開口した筒状に形成され、前端開口部を介して筒内に導入された走行風が、車両の後輪の車体前方に配置された後端開口部から排出されるサイドフレームを有するバッテリーフレームと、
を備えた自動車のバッテリー搭載構造。
【請求項2】
前記サイドフレームは、前記バッテリーモジュールの車体幅方向両端部にそれぞれ取り付けられている請求項1に記載の自動車のバッテリー搭載構造。
【請求項3】
前記バッテリーモジュールは、バッテリーを内部に収容した外装部材を有し、当該外装部材の車体幅方向端部に前記サイドフレームが取り付けられると共に、前記サイドフレームには、前記外装部材の内部と前記サイドフレームの筒内とを連通させた連通孔が形成されている請求項1又は請求項2に記載の自動車のバッテリー搭載構造。
【請求項4】
前記連通孔は、前記サイドフレームの上部側に形成されている請求項3に記載の自動車のバッテリー搭載構造。
【請求項5】
前記連通孔は、前記サイドフレームを上下方向に貫通している請求項4に記載の自動車のバッテリー搭載構造。
【請求項6】
前記連通孔は、前記サイドフレームの上部側における車体幅方向内方側に形成され、前記外装部材は、車体幅方向端部が前記連通孔よりも車体幅方向外方側で前記サイドフレームに固定された上側部材と、車体幅方向端部が前記連通孔よりも下方側で前記サイドフレームに固定された下側部材と、を有する請求項5に記載の自動車のバッテリー搭載構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−28193(P2013−28193A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163513(P2011−163513)
【出願日】平成23年7月26日(2011.7.26)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】