説明

自動車のフロントフード構造

【課題】ロックリインフォースメントの大型化、重量化を招くことなく、ストライカ配置部分のフロントフードの面剛性を適切値まで向上し、併せてフロントフードの弾性変形による衝突エネルギの吸収も適切に行われ得るようにすること。
【解決手段】ロックリインフォースメント40に、フードスキン支持板部48Aより車体後方に延出して先端をフードスキンメンバ48の裏面に接合される舌片状のフードスキン支持延長部48Kを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のフロントフード構造に関し、特に、フード前部にストライカ取付部の補強を行うロックリインフォースメントを設けられたフロントフード構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のフロントフードは、アウタパネル(フードスキンメンバ)と、アウタパネルの裏面側に設けられたインナパネル(フードフレーム)とを含み、フードフレームがロックリインフォースメントによって補強された部分に、フードロック用のストライカを取り付けられている。この種のフロントフードでは、インナパネルは、車体前側の前端をアウタパネルの前端に結合され、当該結合部より車体後方側にアウタパネの裏面との間に空隙部を画定している。ロックリインフォースメントは、前記空隙部内に配置され、アウタパネルの裏面に貼り合わせられる上壁部(フードスキン支持板部)と、上壁部の前後両縁部に折曲形成されてインナパネルの上面に結合される前壁部と後壁部を有するハット形断面形状をしている。(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−125831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の如きの従来のフロントフードでは、ロックリインフォースメントの構造上ならびに取付構造上、ストライカ配置部分のフロントフードの面剛性を適切値まで向上させるためには、ロックリインフォースメントの大型化、重量化を招くことなる。また、ロックリインフォースメントとアウタパネルとの接合部とアウタパネルとインナパネルとの接合部との車体前後方向の距離を短くすることが難しく、当該部分のロントフードの面剛性を上げることが難しい。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、ロックリインフォースメントの大型化、重量化を招くことなく、ストライカ配置部分のフロントフードの面剛性を適切値まで向上し、併せてフロントフードの弾性変形による衝突エネルギの吸収も適切に行われ得るようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による自動車のフロントフード構造は、フードスキンメンバ(32)と、前記フードスキンメンバ(32)の裏面側に設けられたフードフレーム(34)とを含み、前記フードフレーム(34)がロックリインフォースメント(40)によって補強された部分に、フードロック用のストライカ(22)を取り付けられる自動車のフロントフード構造であって、前記フードフレーム(32)は、車体前側の前端を前記フードスキンメンバ(32)の前端に結合され、当該結合部(36)より車体後方側に前記フードスキンメンバ(32)の裏面との間に空隙部(38)を画定し、当該空隙部(38)より車体後方側の部分(34B)を前記フードスキンメンバ(32)の裏面に接合されており、前記ロックリインフォースメント(40)は、前記空隙部(38)内に配置され、前記ストライカ(22)を固定装着されて前記フードフレーム(34)の上面に結合されるストライカ取付板部(42)と、前記フードスキンメンバ(32)の裏面に接合されるフードスキン支持板部(48A)と、前記フードスキン支持板部(48A)より延出して先端をフードフレーム(34)の上面に結合されるフードフレーム接続脚部(48C、48E)と、前記フードスキン支持板部(48A)より車体後方に延出して先端を前記フードスキンメンバ(32)の裏面に接合される舌片状のフードスキン支持延長部(48K)とを含む。
【0007】
この構成によれば、フードスキン支持延長部(48K)の車体方向への延長により、フードスキン支持板部(48A)を車体後方に延長することなくロックリインフォースメント(40)のフードスキンメンバ(32)に対する接着部とロックリインフォースメント(40)のフードスキンメンバ(32)に対する接着部との車体前後前後方向の距離を短縮することができる。これにより、当該部分のフードスキンメンバ(32)の面剛性を向上でき、ロックリインフォースメント(40)を小型軽量化することができる。
【0008】
本発明による自動車のフロントフード構造は、好ましくは、前記フードスキン支持延長部(48K)は、前記フードスキン支持板部(48A)の車体幅方向中央にあり、前記フードフレーム接続脚部(48C、48E)は、前記フードスキン支持板部(48A)の前縁部の車体幅方向両端に設けられた前側脚部(48C)と、前記フードスキン支持板部(48A)の後縁部の車体幅方向両端に設けられた後側脚部(48E)とを含み、前記前側脚部(48C)は、前記フードスキン支持板部(48A)の前縁部より車体前方に傾斜して前記フードフレーム(34)の上面に結合され、前記後側脚部(48E)は、前記フードスキン支持板部(48A)の後縁部より車体後方に傾斜して前記フードフレーム(34)の上面に結合されている。
【0009】
この構成によれば、フードスキン支持板部(48A)によるフードスキンメンバ(32)のフードフレーム(34)よりの支持が、フードフレーム接続脚部(48C、48E)の前後方向の転倒変形を生じることなく行われる。このことにより、フードフレーム接続脚部(48C、48E)の強度設計によって、無駄なく、フードスキン(32)のストライカ配置部の面剛性の適正化と、当該部分の弾性変形による衝突エネルギの適切な吸収が行われ得るようになる。また、フードスキン支持板部(48A)とフードフレーム接続脚部(48C、48E)とストライカ取付板部(42)とで閉ループが構成され、重量化を招くことなくフードスキン(32)のストライカ取付部の面剛性の向上が図られる。
【0010】
本発明による自動車のフロントフード構造は、好ましくは、前記前側脚部(48C)の前記フードフレーム(34)との結合部は前記ストライカ22の前記ストライカ取付板部(42)に対する前側結合部(22A)と同じ位置あるいは当該前側結合部(22A)より車体前方にあり、前記後側脚部(48E)の前記フードフレーム(34)との結合部は前記ストライカ(22)の前記ストライカ取付板部(42)に対する後側結合部(22B)と同じ位置あるいは当該後側結合部より車体後方にある。
【0011】
この構成によれば、前側脚部(48C)と後側脚部(48E)のフードフレーム(34)側の結合がストライカ(22)のフードフレーム(34)に対する固定部の前後に、ストライカ(22)を跨ぐようにあることにより、ロックリインフォースメント(40)によるストライカ取付部の補強が小型化設計を可能にして確実に行われるようになる。
【0012】
本発明による自動車のフロントフード構造は、好ましくは、更に、前記フードスキン支持板部(48A)の前縁部と後縁部の各々より延出して先端をストライカ取付板部(42)に結合されるストライカ取付板接続脚部(48G、48J)を有する。
【0013】
この構成によれば、フードスキン支持板部(48A)とストライカ取付板接続脚部(48G、48J)とストライカ取付板部(42)とによって閉ループが構成され、このことによって、重量化を招くことなくフードスキン(32)のストライカ取付部の面剛性の向上が図られる。
【0014】
本発明による自動車のフロントフード構造は、好ましくは、前記フードスキン支持板部(48A)は前記フードフレーム接続脚部(48C、48E)と前記ストライカ取付板部接続脚部(48G、48J)とを折り曲げ成形されたプレス成形品である。
【0015】
これにより、高い強度のロックリインフォースメント(40)を生産性よく容易に製造することができる。
【0016】
本発明による自動車のフロントフード構造は、好ましくは、前記フードスキン支持延長部(48K)は、前記フードスキン支持板部(48A)と一体のプレス成形品であり、外縁部に段付きに折り曲げ成形されたフランジ部(48N)を含むハット形断面形状をしている。
【0017】
この断面形状によりフードスキン支持延長部(48K)の面剛性が高められる。
【発明の効果】
【0018】
本発明による自動車のフロントフード構造によれば、フードスキン支持延長部の車体方向への延長により、フードスキン支持板部を車体後方に延長することなく、つまり、ロックリインフォースメントを大型化することなくロックリインフォースメントのフードスキンメンバに対する接着部とロックリインフォースメントのフードスキンメンバに対する接着部との車体前後前後方向の距離を短縮することができるので、当該部分のフードスキンメンバの面剛性を向上でき、ロックリインフォースメントを小型軽量化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明による自動車のフロントフード構造を含む車体前部の斜視図(フードスキンメンバを図示していない斜視図)。
【図2】本発明による自動車のフロントフード構造の一つの実施形態を示す車幅方向中央部の縦断面図。
【図3】本実施形態によるフロントフード構造のフードスキンメンバ取り外し状態を車体斜め上前方から見た要部の斜視図。
【図4】本実施形態によるフロントフード構造のフードスキンメンバ取り外し状態をの車体斜め上後方から見た要部の斜視図。
【図5】本実施形態によるフロントフード構造のフードスキンメンバ取り外し状態の要部の平面図。
【図6】本実施形態によるフロントフード構造のロックリインフォースメントのストライカ取付板部の取付部を車体斜め上前方から見た斜視図。
【図7】本実施形態によるフロントフード構造のロックリインフォースメントのストライカ取付板部の取付部の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明による自動車のフロントフード構造の一つ実施形態を、図1〜図7を参照して説明する。なお、フロントフード構造の各構成部品は、プレス鋼板製であり、フロントフード構造に関係する溶接による結合部は、図にて記号×により示されている。
【0021】
自動車は、図1に示されているように、車体前部構造として、ダッシュボード部10と左右のサイドフェンダパネル12と、左右のヘッドランプ部14とフロントグリルメンバ16とフロントバンバ18とにより画定される上方開口のエンジンルーム部20を有している。エンジンルーム部20の上方開口はダッシュボード部10等にヒンジ(図示省略)によって取り付けられたフロントフード30によって開閉可能に閉じられる。
【0022】
フロントフード30は、図2に示されているように、フードスキンメンバ32と、フードスキンメンバ32の裏面(下底面)側に設けられたフードフレーム34とを含む。フードフレーム34は、車体前側の前端34Aをフードスキンメンバ32の前端32Aの折り返しプレスによって当該前端32Aに連結され、当該結合部36より車体後方側にフードスキンメンバ32の裏面との間に空隙部38を画定し、当該空隙部38より車体後方側の部分34Bをフードスキンメンバ32の裏面に接合されている。
【0023】
空隙部38には、フードロック用のストライカ22のためのロックリインフォースメント40が設けられている。ロックリインフォースメント40は、ストライカ取付板42と、上側リインフォースメント部材48とにより構成されている。
【0024】
ストライカ取付板42は、後側部材44と、前側部材46とにより分割構成され、各々、フードフレーム34の上面に結合されている。ストライカ32は、車体前後方向に長いステープル形状をしており、前側結合部22Aと後側結合部22Bとをかしめ等によって後側部材44に固定されている。ストライカ32は、フードフレーム34に形成された開口34Bよりフードフレーム34の下方に突出し、バルクヘッド部24に取り付けられたロック爪部材26が係脱可能に係合する。
【0025】
上側リインフォースメント部材48は、図2〜図5に示されているように、車体幅方向に長い矩形をしていてフードスキンメンバ32の裏面に接着剤によって面状に接合されるフードスキン支持板部48Aと、フードスキン支持板部48Aの前縁部の車体幅方向両端(左右両端)より延出して先端片48Bを各々フードフレーム34の上面に結合される前側のフードフレーム接続脚部(前側脚部)48Cと、フードスキン支持板部48Aの後縁部の車体幅方向両端(左右両端)より延出して先端片48Dを各々フードフレーム34の上面に結合される後側のフードフレーム接続脚部48E(後側脚部)とを一体に有する。
【0026】
フードスキン支持板部48Aには、車体前後方向に延在するビード48Mが車幅方向に所定間隔をおいて複数個設けられている。ビード48Mはフードスキン支持板部48Aの面剛性の向上に寄与する。なお、ビード48Mはフードスキン支持板部48Aのフードスキンメンバ32に対する接合面から見て窪みとなるビードである。
【0027】
上側リインフォースメント部材48は、更に、フードスキン支持板部48Aの前縁部の車幅方向中央部近傍の2箇所より延出して先端片48Fを各々ストライカ取付板42の前側部材46に結合された前側のストライカ取付板接続脚部48Gと、フードスキン支持板部48Aの後縁部の車幅方向中央部近傍の2箇所より延出して先端を連結片48Hによって互いに連結され、連結片48Hをストライカ取付板42の後側部材44に結合された後側のストライカ取付板接続脚部48Jとを有する。
【0028】
フードフレーム接続脚部48C、48E、ストライカ取付板接続脚部48G、48Jは、すべてフードスキン支持板部48Aの縁部をプレス加工によって折り曲げ成形されており、必要に応じて脚長方向に長いリブが折り曲げ成形されていてよい。これにより、高い強度の上側リインフォースメント部材48を生産性よく容易に製造することができる。
【0029】
前側のフードフレーム接続脚部48Cとストライカ取付板接続脚部48Gは、各々、フードスキン支持板部48Aの前縁部より車体前方に傾斜し、車体前後方向でストライカ22の前側結合部22A(図2参照)と同じ位置あるいは前側結合部22Aより車体前方にあり、後側のフードフレーム接続脚部48Eとストライカ取付板接続脚部48Jは、各々、フードスキン支持板部48Aの後縁部より車体後方に傾斜し、車体前後方向でストライカ22の後側結合部22B(図2参照)と同じ位置あるいは後側結合部22Bより車体前方にある。
【0030】
このようにして、ストライカ22は、フードフレーム34が、ストライカ取付板42と上側リインフォースメント部材48とによるロックリインフォースメント40によって補強された部分に取り付けられる。そして、上側リインフォースメント部材48は、溝形断面形状のものでなく、フードフレーム接続脚部48C、48E、ストライカ取付板接続脚部48G、48Jによってフードフレーム34に取り付けられるものであるから、ロックリインフォースメント40の軽量化が図られる。
【0031】
これにより、フードスキン支持板部48Aとフードフレーム接続脚部48C、48Eとストライカ取付板42とで閉ループが構成され、重量化を招くことなくフードスキン32のストライカ取付部の面剛性の向上が図られる。更に、フードスキン支持板部48Aとストライカ取付板接続脚部48G、48Jとストライカ取付板42とによっても閉ループが構成され、このことによっても、重量化を招くことなくフードスキン32のストライカ取付部の面剛性の向上が図られる。
【0032】
また、上述したように、各接続脚部48C、48E、48G、48Jが傾斜していることにより、フードスキン支持板部48Aによるフードスキンメンバ32のフードフレーム34よりの支持が、接続脚部48C、48E、48G、48Jの前後方向の転倒変形を生じることなく行われる。このことにより、接続脚部48C、48E、48G、48Jの強度設計によって、無駄なく、フードスキン32のストライカ配置部の面剛性の適正化と、当該部分の弾性変形による衝突エネルギの適切な吸収が行われ得るようになる。
【0033】
しかも、接続脚部48C、48E、48G、48Jのフードフレーム34側の結合がストライカ22のフードフレーム34に対する固定部の前後に、ストライカ22を跨ぐようにあることにより、ロックリインフォースメント40によるストライカ取付部の補強が小型化設計を可能にして確実に行われるようになる。
【0034】
上側リインフォースメント部材48は、更に、フードスキン支持板部48Aの後縁部の車体幅方向中央より車体後方に延出し、フードスキンメンバ32の裏面に接着剤により接合される舌片状のフードスキン支持延長部48Kを有する。フードスキン支持延長部48Kは、フードスキン支持板部48Aと一体のプレス成形品であり、外縁部に段付きに折り曲げ成形されたフランジ部48Nを含むハット形断面形状をしている。この断面形状によりフードスキン支持延長部48Kは面剛性を高められている。
【0035】
つぎに、フードスキンメンバ32とフードフレーム34との接着(接合)と、フードスキンメンバ32と上側リインフォースメント部材48との接着(接合)について説明する。これらの接着は、マスチックシーラ等の自動車用接着剤により行われる。
【0036】
フードフレーム34の空隙部38より車体後方側部分34Bとフードスキンメンバ32の裏面に接着は、車体後方側部分34Bの開口34Dの開口縁部に形成された半球状窪みによる接着剤ポケット34Eに充填された接着剤によって点状に行われる。
【0037】
フードスキンメンバ32と上側リインフォースメント部材48のフードスキン支持板部48Aとの接着は、フードスキン支持板部48Aの隣接するビード48M間に車体前後方向に長く帯状に塗布された接着剤50(図5参照)によって行われる。フードスキンメンバ32と上側リインフォースメント部材48のフードスキン支持板部48Aとの接着は、フードスキン支持延長部48Kの車体後方側の先端近傍に形成された半球状窪みによる接着剤ポケット48Lに充填された接着剤によって点状に行われる。
【0038】
このように、フードスキン支持板部48Aは車体後方に延出したフードスキン支持延長部48Kによってもフードスキンメンバ32に接着されるので、フードスキン支持板部48Aを車体後方に延長することなく、つまり、上側リインフォースメント部材48を大型化することなく上側リインフォースメント部材48のフードスキンメンバ32に対する接着部と上側リインフォースメント部材48のフードスキンメンバ32に対する接着部との車体前後前後方向の距離を短縮することができ、当該部分のフードスキンメンバ32の面剛性も向上し、ロックリインフォースメント40を小型軽量化することができる。
【0039】
特に、フードスキン支持延長部48Kの接着剤ポケット48Lに充填された接着剤による上側リインフォースメント部材48とフードスキンメンバ32との接着部と、フードフレーム34の接着剤ポケット34Eのうち、接着剤ポケット48Lに最も近い左右の接着剤ポケット34Eに充填された接着剤によるフードフレーム34とフードスキンメンバ32との接着部とが、図3に、符号Tによって示されている三角形輪郭によって結ばれる配置になることにより、フードスキンメンバ32の面剛性が効果的に向上し、ロックリインフォースメント40を効果的に小型軽量化することができる。
【0040】
また、後側の接続脚部48E、48Jがフードスキン支持板部48Aとの接続部より車体後方に向けて傾斜していも、後側の接続脚部48E、48Jとフードスキン支持延長部48Kとの配置位置が車幅方向に異なった位置にあることにより、上側リインフォースメント部材48のフードスキンメンバ32に対する接着部と上側リインフォースメント部材48のフードスキンメンバ32に対する接着部との車体前後前後方向の距離が長くなることを回避できる。
【符号の説明】
【0041】
20 エンジンルーム部
22 ストライカ
30 フロントフード
32 フードスキンメンバ
34 フードフレーム
34B 車体後方側部分
38 空隙部
40 ロックリインフォースメント
42 ストライカ取付板
48 上側リインフォースメント部材
48A フードスキン支持板部
48C、48E フードフレーム接続脚部
48G、48J ストライカ取付板接続脚部
48K フードスキン支持延長部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フードスキンメンバと、前記フードスキンメンバの裏面側に設けられたフードフレームとを含み、前記フードフレームがロックリインフォースメントによって補強された部分に、フードロック用のストライカを取り付けられる自動車のフロントフード構造であって、
前記フードフレームは、車体前側の前端を前記フードスキンメンバの前端に結合され、当該結合部より車体後方側に前記フードスキンメンバの裏面との間に空隙部を画定し、当該空隙部より車体後方側の部分を前記フードスキンメンバの裏面に接合されており、
前記ロックリインフォースメントは、前記空隙部内に配置され、前記ストライカを固定装着されて前記フードフレームの上面に結合されるストライカ取付板部と、前記フードスキンメンバの裏面に接合されるフードスキン支持板部と、前記フードスキン支持板部より延出して先端をフードフレームの上面に結合されるフードフレーム接続脚部と、前記フードスキン支持板部より車体後方に延出して先端を前記フードスキンメンバの裏面に接合される舌片状のフードスキン支持延長部とを含む自動車のフロントフード構造。
【請求項2】
前記フードスキン支持延長部は、前記フードスキン支持板部の車体幅方向中央にあり、前記フードフレーム接続脚部は、前記フードスキン支持板部の前縁部の車体幅方向両端に設けられた前側脚部と、前記フードスキン支持板部の後縁部の車体幅方向両端に設けられた後側脚部とを含み、前記前側脚部は、前記フードスキン支持板部の前縁部より車体前方に傾斜して前記フードフレームの上面に結合され、前記後側脚部は、前記フードスキン支持板部の後縁部より車体後方に傾斜して前記フードフレームの上面に結合されている請求項1に記載の自動車のフロントフード構造。
【請求項3】
前記前側脚部の前記フードフレームとの結合部は前記ストライカの前記ストライカ取付板部に対する前側結合部と同じ位置あるいは当該前側結合部より車体前方にあり、前記後側脚部の前記フードフレームとの結合部は前記ストライカの前記ストライカ取付板部に対する後側結合部と同じ位置あるいは当該後側結合部より車体後方にある請求項2に記載の自動車のフロントフード構造。
【請求項4】
前記フードスキン支持板部の前縁部と後縁部の各々より延出して先端をストライカ取付板部に結合されるストライカ取付板接続脚部を有する請求項1から3の何れか一項に記載の自動車のフロントフード構造。
【請求項5】
前記フードスキン支持板部は前記フードフレーム接続脚部と前記ストライカ取付板部接続脚部とを折り曲げ成形されたプレス成形品である請求項4に記載の自動車のフロントフード構造。
【請求項6】
前記フードスキン支持延長部は、前記フードスキン支持板部と一体のプレス成形品であり、外縁部に段付きに折り曲げ成形されたフランジ部を含むハット形断面形状をしている請求項1から5の何れか一項に記載の自動車のフロントフード構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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