説明

自動車の空調用の熱交換器ユニット

【課題】異なる熱交換器モジュールの機能、形態、及び寸法の迅速な交換を可能にする熱交換器ユニットを提供する。
【解決手段】本発明は、熱交換器ユニットにより実現され、この熱交換器ユニットおいては、適切に構成されたカセットが熱交換器ユニットに挿入可能であり、且つ、異なる熱交換器モジュールがカセット内に収容されるように、カセットの内側形状が構成されたものとなっている。全部のカセットの外側形状は、均一に形成された挿入体の形状と一致する一方、カセットは、特に熱交換器用に設計され、異なる熱交換器に適合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器モジュールを有する熱交換器ユニットに係り、特に自動車の空調に用いられる、熱交換器ユニットに挿入可能な熱交換器モジュールを有する熱交換器ユニットに関する。
本発明により、個々の熱交換器は、必要に応じて、モジュールとして熱交換器ユニットに組み込むことができる一方、熱交換器モジュールは順番に変更され、互いに取り換えられる。
空調に好適なあらゆる種類の熱交換器を用いることができる。
特に、グリコール加熱熱交換器や、PTC加熱エレメントや高電圧PTC等の電気加熱エレメントは、ヒートポンプ凝縮器、ヒートポンプ蒸発器、又は電気冷却エレメントが使えるように、熱交換器又は熱交換器モジュールとして用いることができる。
【背景技術】
【0002】
いくつかの交換可能な熱交換器を有する空調器具は、従来技術の種々の形態において知られている。
【0003】
内燃機関を有する車両用の加熱空調ユニットは、一般に、グリコール加熱熱交換器と、所望によりPTC加熱エレメント等の補助電気ヒータとを有する。これら2つの加熱エレメントは、所定の寸法及び構造を有する。補助電気ヒータ(PTC)は、空気流方向においてグリコール加熱熱交換器の後方に配置される。
【0004】
圧縮器、凝縮器、ファン、及び、フレーム上に配置された膨張バルブモジュールを備えた車両用の加熱空調システムについては、特許文献1で知られている。
【0005】
特許文献2では、車両用の空気処理システム(空調装置)を組み込むためのモジュラーシステムが記載されている。挿入可能な引き出しとして設計された膨張モジュールがハウジング内に設けられ、この膨張モジュールは異なる機能エレメントを装備することができるため、機能エレメントの装備は、交換可能な膨張モジュールにより迅速に交換することができる。しかし、ここでは、新しい構成の機能エレメントを実現するために、膨張モジュール全体を交換しなければならない。迅速な交換のために、異なる機能エレメントは、挿入可能な引き出しの双方では用いることはできない。
【0006】
特許文献3では、自動車両の空調ユニットを接続モジュールによって少なくとも1つの温度制御モジュールに接続することが提案されている。接続モジュール又はその装置の構造的形態に関しては、さらなる情報は提供されない。
【0007】
一定寸法と構造の加熱エレメントを有する空調装置は、内燃機関、ハイブリッド駆動、又は電気駆動等の、さまざまな車両の種類には用いることができない。ハイブリッド駆動又は完全電気駆動を備えた車両に関しては、新たな加熱又は補助加熱技術が必要であるため、新規の加熱エレメントが必要となる。これらの新規の加熱エレメントは、一般的には、内燃機関を有する車両用の従来の加熱エレメントに対して、寸法及び構造において、互換性がない。したがって、異なる空調ハウジングの種類が必要とされる。
【0008】
特許文献4は、ハイブリッド又は燃料電池による自動車用電気空調システムを有する車両のみを開示している。記載されているモジュールは、ヒータ/空調装置の他に、冷媒回路全体も含む。ヒータ/空調装置の構造的な形態自体については説明されていない。
【0009】
特許文献5は、異なる機能エレメントを装備するプラグイン式の膨張モジュールを開示している。膨張モジュールは、提供されたハウジング開口部に挿入可能である、単一の大型カセットに対応している。異なる順序の熱交換器又は異なる形態の熱交換器を有するヒータ/空調装置の変形例のそれぞれは、大型で、高価なカセット要する。
【0010】
特許文献6は、複数の空気導管ハウジングと、少なくともヒータ等の構成要素とが内部に配置された、自動車両空調ユニットを開示しており、空気導管ハウジングは、少なくとも1つの構成要素の領域内にプラグイン部品として形成される。
【0011】
重量を抑えてエネルギーを節約するために、不使用時には車両の運転手により容易に取り外しが可能である、極めて概略的に説明された温度制御モジュールが特許文献7により知られている。構造的な形態については、何ら説明されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0256082号明細書
【特許文献2】独国特許第102004051874号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第102007027798号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2004/0256082号明細書
【特許文献5】独国特許第102004051874号明細書
【特許文献6】独国特許出願公開第102005029774号明細書
【特許文献7】独国特許出願公開第102007027798号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の課題は、異なる熱交換器モジュールの機能、形態、及び寸法の簡単且つ経済的な交換を可能にする熱交換器ユニットを製作することである。交換は、個々の熱交換器モジュールの順序に関して可能であるべきである。同様に、熱交換器モジュールを他の熱交換器モジュールと交換することも容易になされるべきである。熱交換器ユニットは、省スペース且つ経済的であるべきである。熱交換器モジュールは、本発明による種々の熱交換器ユニット間で互換性を有するべきである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この課題は、請求項1に係る発明の特徴により解決される。変形例は、従属の請求項に発明おいて提供される。
【0015】
本発明は、挿入体を有するハウジングから作られる熱交換器ユニットによって実現され、この挿入体は、ハウジング内で、挿入体に適合するよう形成されたカセットが挿入体に挿入されるよう構成され、カセットの内側形状は、異なる熱交換器モジュールを内部に収容可能に形成される。
カセットは、特に、熱交換器用に設計され、或いは異なる熱交換器に適合される一方、全部のカセットの外側形状は、均一に構成された挿入体の形状と一致する。カセットを収容するようになっている挿入体は、熱交換器ユニットのハウジング内の凹部及び案内面である。
【0016】
したがって、熱交換器ユニットが空調システムに組み込まれているために、特定車両の変形体に対して必要とされる器具と交換することが可能となり、空気流の方向において要求される順序で熱交換器を変動的に使用することが可能となる。標準化されているために、カセットは交換可能であり、したがって、他の適切に設計された熱交換器ユニット、すなわち他の空調、換気、又は加熱装置に対しても用いることができる。
【0017】
有利な構成においては、熱交換器モジュールは、ヒートポンプ凝縮器、ヒートポンプ蒸発器、加熱熱交換器、又は、電気加熱又は冷却エレメントとして設計される。実質的には、グリコール加熱熱交換器、PTC加熱エレメント等の補助電気ヒータ、いわゆる高電圧PTC等の完全電気ヒータ、又は電気冷却エレメント等の全種類の熱交換器を空気温度制御に対して用いることができる。
【0018】
異なる熱交換器モジュールにより、異なる熱交換概念を単一の熱交換器ユニットを用いて実現することができる。
【0019】
本発明の概念によれば、ヒートポンプ凝縮器、ヒートポンプ蒸発器、加熱熱交換器、電気加熱又は冷却エレメント等の異なる熱交換器モジュールは、空気流方向での順序において交換可能にハウジング内で配置されている。順序が交換可能であるのは、カセットの外側形状が均一であることによる。このようにして、車両推力、気候帯、車両構成、及び他の動作状態に応じて、熱交換器は最適に構成される。季節により変動する異なる能力に対する適応でさえも、交換可能な熱交換器により、対処可能である。このことにより、確実に各車両種類を、それに対する異なる空調ハウジング変形体を必要とすることなく、最適に装備することができる。さらなる利点は、個々の熱交換器が最適に用いられ、このようにして、全体的効率を最大化することができる。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、カセットは、特に熱交換器に対して構成され、すなわち、熱交換器又は交換器用のカセットの内側座面は、熱交換器に適合される。
【0021】
変形例として、カセットは、好適なアダプタ要素により、異なる熱交換器に適合することができ、汎用的に用いることが可能となる。
【0022】
1つの好ましい実施形態によれば、挿入体は、異なる高さのカセットが異なる順序で挿入されるように、ラスタリングによる挿入体として構成される。このようにして、挿入体のラスタリングに対応するラスターグラデーションを持つ、異なる熱交換器モジュールに対して高さにおいて適合された熱交換器ユニットを熱交換器カセットにおいて用いられる。このようにして、異なる高さの熱交換器モジュールを熱交換器ユニットに、省スペース、且つ交換可能な状態で、組み込むことができる。
【0023】
1つの望ましい変形例によれば、カセットは流線型である。このことは、カセットを特定の熱交換器の断面に適切に適合させることにより容易に成し遂げられ、その結果、端部が避けられる。カセットの接近流領域及び後縁流領域における、所望よりヴォールトを有する面取り加工が、最適である。特定の熱交換器の寸法に適合することにより、これらは最適な流れの中に置かれる。流線型は流動ノイズを軽減させ、ファンのエネルギー入力を減少させる。この適合は、熱交換器をカセット内に保持するアダプタ要素によってもなされる。ここで、アダプタ要素が二重の機能、すなわち、熱交換器をカセットに適合させること、及び、熱交換器の姿勢を熱交換器ユニットにおいて流線型化すること、を有することとなる。
【0024】
1つの変形例によれば、熱交換器ユニットのハウジングの断面は、最大の熱交換器の寸法により制限される。このことにより、カセットの寸法も決定される。断面において、より小さいすべての熱交換器は、挿入体の寸法に対するカセットの内側形状の構成及び寸法により、適切に適合される。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、ハウジングは自動車両の空調装置の一部である。熱交換器ユニットと空調装置とを組み合わせることにより、コンパクトで、それにより特に省スペースである設計が達成される。これは、自動車両における使用に対して特に好適である。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、カセットが提供される。なお、このカセットは、カセットの外側形状は挿入体に対応し、カセットの内側形状は、カセットに挿入される熱交換器の外側形状に毎回対応するよう形成される一方で、熱交換器ユニットのハウジングに配置された挿入体に対して挿入可能である。カセットはアダプタとして機能し、その結果、特定の熱交換器を、熱交換器ユニットの均一に構成された挿入体に適合させることが可能となる。このようにして、高度な柔軟性を有する熱交換器ユニットが、異なる熱交換器から組み立てられる。
【0027】
したがって、本発明の概念は、熱交換器モジュールがカセット内に設置することからなる。カセットの内側形状は、毎回、熱交換器モジュールの外側形状にしたがって設計される。すべてのカセットは、ハウジングの挿入体に外側形状において対応し、それにより、ハウジングの挿入体に設置されるように構成される。熱交換器が、その寸法及び近接するカセットの存在により、適切な密閉なしに、ハウジングの挿入体内に直接的に収容され得ない場合、そのためにカセットを使用する必要はない。
カセットにより、異なる外側形状の熱交換器モジュールが均一の外側形状を与えられ、それにより、熱交換器ユニットにおいて容易に交換可能となることが有利に可能である。熱交換器モジュールの外側形状がカセットにより均一であるために、熱交換器モジュールはハウジングの挿入体において交換可能に用いられる。
【0028】
このようにして、熱交換器ユニットは、ヒータ/空調装置に対する異なるハウジングの種類を必要とすることなく、異なる車両種類及び用途のエリアに対して最適に適合される。熱交換器モジュールの順序を交換すること、又は変化させることは、このように、それらの寸法に関わりなく、可能となる。
【0029】
本発明の実施形態のさらなる詳細、特徴、及び利点は、以下の添付図面を参照する実施形態の例の以下の説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】常時設置された熱交換器を有する空調装置を示す図である。
【図2】いくつか熱交換器モジュールを有する空調装置を示す図である。
【図3】カセットを有する挿入体の詳細図である。
【図4】カセット及び熱交換器モジュールを有する挿入体の分解図である。
【図5】PTCを有するカセットを示す図である。
【図6】凝縮器を有するカセットを示す図である。
【図7】PTC補助ヒータ用のカセットを有する空調装置に関する取り付け図である。
【図8】凝縮器用のカセットを有する空調装置に関する取り付け図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、先行技術に係る、常時設置された加熱熱交換器4を有する空調装置9を示す。ファン10は、空気流11を、最初に蒸発器5を通して移動させる。なお、蒸発器5において、空気流11は除湿され、温度が低下する。その後、空気は加熱熱交換器4を通って流れる。なお、加熱熱交換器4において、空気は所望の温度に加熱される。蒸発器5と同様に、熱交換器4も、ハウジング2により形成された空気経路に常時設置される。
【0032】
図2は、本発明による空調装置9の構成を示す。この構成においては、いくつかの熱交換器4、6、7が、ハウジング2の挿入体3内にモジュールとして配置されている。熱交換器4、6、7は、アダプタとして機能する、図示しないカセットに収容される。熱交換器4、6、7の交換は、熱交換器4、6、7が内部に配置されたカセットを交換することによりなされる。カセットの外側形状は、挿入体3の構成に対して対応する。
【0033】
図3は、カセット8が挿入体3に挿入された状態にある、ハウジング2内の挿入体3の詳細を示す。カセット8は、空調装置のハウジング2内の挿入体3に適合する外側形状を有する。カセット8は、引き出しと同様に、ハウジング2の挿入体3内に収容される。引き出しの内容物が挿入体に依存しないように、異なる熱交換器(図示せず)、特に異なる高さを有する熱交換器がカセット8内に設置される。最も基本的なケースにおけるラスタリングは、カセット8の高さにより実現される。条件は、挿入されたカセット8の全高が挿入体3(単数又は複数)の全高に対応することである。例えば12cmの挿入体3の全高、及び2cmのラスタリングに対して、6cmのカセット8、2cmのカセット8、4cmのカセット8が挿入体内に配置される。異なる高さのカセット8の順序は可変である。ハウジング2に対して密閉状態を保つため、挿入体は、ドア等のカバー12により、密閉される。同様に、カセット8は、密閉を含んで、カバーがハウジング2に組み込まれるようになっている。
【0034】
図4は、熱交換器4、6、7及びカセット8を有するハウジング2内の挿入体3の詳細を断面において示す。
【0035】
熱交換器モジュール4、6、7は、例えば、ヒートポンプ凝縮器4、加熱熱交換器6、電気加熱又は冷却エレメント7である。
このため、カセット8の内側形状は、熱交換器4、6、7の外側形状にしたがって形成されている。カセット8の内側形状は、熱交換器モジュール4、6、7の外側形状に対応する。このようにして、異なる熱交換器4、6、7が、ハウジング2内において、はまり込んで緊密な状態で挿入されることが可能となる。加えて、封止リップ等の密閉要素(図示せず)が、異なるカセット8間、カセット8と挿入体3との間、ハウジング2内、及び熱交換器4、6、7上に、適切に配置される。
【0036】
カセット8が毎回いくつかの熱交換器モジュール4、6、7に対して用いられるように、交換器モジュール4、6、7の標準化に努めるべきである。熱交換器モジュール4、6、7は、例えば、カセット8内に挿入すること、又はカセット8内に設置することにより導入される。同様に、カセット8は、カセット8の上部及び底部が、クリップ又はネジにより接続され、それにより、熱交換器モジュール4、6、7が収容及び保持されるよう、2つの部分又は3つの部分(図示せず)から構成される。
【0037】
熱交換器4、6、7は異なる高さを有するため、関連するカセット8は、特定の熱交換器4、6、7の高さに応じて設計される。挿入体2は、カセット8の高さ目盛に対応するラスタ寸法を有するように形成される。このようにして、カセット8を、したがって、熱交換器4、6、7を、高さには関わりなく、ハウジング2内に配置することが可能である。
【0038】
例えば、8cmの高さを有する1つの熱交換器4、6、7が必要とされる場合、熱交換器なしで4cmの高さを有するカセット8が挿入される。不必要な熱交換器を除去することにより、流動ノイズ、圧力損失、及びその結果生じるファンの動力吸収が軽減される。挿入体3のラスタリングが、例えば、挿入体3内で対応する距離におけるガイドレール13により実現される。したがって、対応するガイド溝部14がカセット8に配置される。
挿入体3のラスタリングは、熱交換器4、6、7の順序を変更することを可能にする。カセット8は、有利にも、空気流が最適化されるように形成される。これは、例えば、適切に配置された前縁ベベル部15により達成される。これは、最適な熱伝達を可能にすると同時に、流動ノイズ及びファン(図示せず)のパワー吸収を軽減する。カセット8の内側形状は、対応する接続要素(例えば、管路又はケーブル等)がその内部に組み込まれるようになっている。それぞれの熱交換器モジュール4、6、7の接続ラインは、工場において配置される。ケーブルの配置は、プラグ接続により簡略化され、メディアラインの配置は、ネジ接続により簡略化される。
【0039】
図5は、PTC加熱エレメント7を有するカセットを示す。熱交換器ユニット(図示せず)の流れ断面に関して相当小さいPTC加熱エレメント7が、カセット8により、挿入体(図示せず)の寸法に適合されている点に注意すべきである。
【0040】
図6は、凝縮器4を有するカセット8を示す。ここに図示する凝縮器4は、カセット8の寸法にほぼ対応する寸法を有する。ここに図示するカセット8は、挿入体(図示せず)の形状に対するアダプタとして機能するのみである。
【0041】
図7及び図8は、PTC補助ヒータ7又は凝縮器4用のカセット8を有する空調装置9に対する取り付けオプションを示す。これらの分解図は、カセット8の外側形状が、空調装置9のハウジングの挿入体3において、互いに対して交換可能であるよう、毎回構成されることを示す。カセット8の内側形状は、熱交換器、すなわちPTC補助ヒータ7又は凝縮器4、の外側形状に対応するように形成される。したがって、熱交換器4及び7は、互いに対して交換可能である。
【0042】
個々に図示するグリコール加熱熱交換器6は、空調装置9に常時設置される。熱交換器4、6、7は、外側形状が空調装置のハウジングの挿入体3に対応するように、すでに構成ずみであることも可能である。カセット8は、事実上、これらの特別に製造された熱交換器4、6、7に組み込まれる。したがって、これらの熱交換器4、6、7も、カセット8内に組み込まれたものと同様に、組み込まれる。
【0043】
図8における凝縮器4は、グリコール加熱熱交換器6から上流側に配置される。しかしながら、この順序は容易に入れ替えることもできる。
挿入体3の配列及び個数により、熱交換器4、6、7は、それらの順序において変更することができ、したがって、常時設置された熱交換器に対して上流側又は下流側に位置させることもできる。
【符号の説明】
【0044】
1 熱交換器ユニット
2 ハウジング
3 挿入体
4 熱交換器、ヒートポンプ凝縮器、加熱熱交換器
5 熱交換器、ヒートポンプ蒸発器
6 熱交換器、加熱熱交換器
7 熱交換器、電気加熱又は冷却エレメント、PTC加熱エレメント
8 カセット
9 空調装置
19 ファン
11 空気流
12 カバー
13 ガイドレール
14 ガイド溝部
15 前縁ベベル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車両における空調装置(9)用の熱交換器ユニット(1)であって、
いくつかの挿入体(3)を有するハウジング(2)と、
1つ又は複数の熱交換器(4、5、6、7)を有する、上記挿入体(3)に挿入可能であるカセット(8)と、を有し、
上記カセット(8)の外側形状は、上記挿入体(3)に対応し、上記カセット(8)の内側形状は、上記熱交換器(4、5、6、7)の外側形状に対応するよう構成され、上記挿入体(3)は、空気流方向において順に配置され、上記カセット(8)は、異なるカセット(8)が互いに対する位置に関して交換可能な状態で上記ハウジング(2)内に配置されるように同一の外部寸法を備えていることを特徴とする熱交換器ユニット(1)。
【請求項2】
上記熱交換器(4、5、6、7)は、ヒートポンプ凝縮器(4)、ヒートポンプ蒸発器(5)、加熱熱交換器(6)、又は電気加熱もしくは冷却エレメント(7)として構成される請求項1記載の熱交換器ユニット(1)。
【請求項3】
上記カセット(8)は、上記熱交換器に対して特異的に構成される請求項1又は2に記載の熱交換器ユニット(1)。
【請求項4】
上記熱交換器(4、5、6、7)用の上記カセット(8)は、上記カセット(8)においてアダプタ要素により交換可能である請求項1又は2に記載の熱交換器ユニット(1)。
【請求項5】
上記挿入体(3)は、異なる高さのカセット(8)が異なる順序で挿入されるようにラスタリングを有する挿入体として構成される請求項1乃至4の何れか1項に記載の熱交換器ユニット(1)。
【請求項6】
上記カセット(8)は、流線型である請求項1乃至5の何れか1項に記載の熱交換器ユニット(1)。
【請求項7】
上記カセット(8)は、上記カセット(8)においてアダプタ要素により流線型化される請求項6記載の熱交換器ユニット(1)。
【請求項8】
上記ハウジング(2)は、空調装置(9)の一部分である請求項1乃至6の何れか1項に記載の熱交換器ユニット(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−10500(P2013−10500A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−158084(P2012−158084)
【出願日】平成24年6月27日(2012.6.27)
【出願人】(505450755)ビステオン グローバル テクノロジーズ インコーポレイテッド (140)
【出願人】(591006586)アウディ アクチェンゲゼルシャフト (34)
【氏名又は名称原語表記】AUDI AG
【住所又は居所原語表記】D−85045 Ingolstadt,Germany
【Fターム(参考)】