説明

自動車の車体構造

【課題】 ヘッドライトのメンテナンスのためにインナーフェンダーをフェンダーパネルのホイールアーチから簡単にめくり上げる。
【解決手段】 インナーフェンダー17の内側からめくり領域17jの指掛け部17mの舌片17oを指で押すと、樹脂ヒンジ部17pを支点にして舌片17oが外側に開くため、そこに指を引っかけて引っ張ることでめくり領域17jを弾性変形させてフェンダーパネル13からめくり上げることができる。めくり領域17jをめくり上げると、フェンダーパネル13との間に隙間αが形成されるため、その隙間αから手を差し込んでヘッドライトのメンテナンスを行うことが可能となる。これにより、インナーフェンダー17全体を取り外す必要がなくなって作業時間が短縮される。しかも指掛け部17mに指を挿入して引っ張るとき、樹脂ヒンジ部17p側からスリット部17n側に挿入するので、舌片17oの先端が指に食い込むことがなくなって作業性が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェンダーパネルのホイールアーチの車幅方向内側に、タイヤの外周面に対向するインナーフェンダーを装着してホイールハウスを構成する自動車の車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のエンジンの側方および下方を覆って補機類を水しぶきから保護する合成樹脂製のスプラッシュガードに、6本の放射状のスリットによって区画された6個の三角形状の弾性板片を形成し、これらの弾性板片を押し開いて形成される開口から工具を挿入することで、前記補機類のメンテナンスを行えるようにしたものが、下記特許文献1により公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平7−28060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ヘッドライトのバルブを交換するような場合、ヘッドライト全体を車体から取り外すことなく、ヘッドライトの裏側に対向する合成樹脂製のインナーフェンダーの一部をめくり上げて隙間を形成し、その隙間から手を挿入してバルブの交換を行えるようにすれば、作業に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0005】
この場合、インナーフェンダーの一部をめくり上げるには、指を引っかける開口をインナーフェンダーに設けることが必要であるが、単に開口を設けるだけだと、そこから水や塵が車体内に入り込んでしまう問題がある。そこで上記特許文献1に記載されたスリットおよび弾性板片よりなる開閉自在な開口をインナーフェンダーに設け、その開口に指を引っかけてインナーフェンダーをめくり上げることが考えられる。しかしながら上記特許文献1に記載された開口に指を挿入すると、弾性板片の先端が指に食い込むために力を加えることが難しいという問題がある。
【0006】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、ヘッドライトのメンテナンスのためにインナーフェンダーをフェンダーパネルのホイールアーチから簡単にめくり上げることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、フェンダーパネルのホイールアーチの車幅方向内側に、タイヤの外周面に対向するインナーフェンダーを装着してホイールハウスを構成する自動車の車体構造であって、ヘッドライトの裏側に臨む前記インナーフェンダーの前記ホイールアーチ側の側縁に設定しためくり領域に、樹脂ヒンジ部およびスリット部に囲まれた舌片を有する指掛け部を設け、前記舌片は前記樹脂ヒンジ部側から前記スリット部側に挿入された指で前記インナーフェンダーの内側から外側に向けて開放可能であり、前記めくり領域は、前記スリット部に引っ掛けた指で前記ホイールアーチからめくり上げ可能であることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
【0008】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記インナーフェンダーは前記めくり領域を囲むC字状の第1ビードを備えることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
【0009】
また請求項3に記載された発明によれば、請求項2の構成に加えて、前記インナーフェンダーは前記めくり領域を2分割する第2ビードを備え、前記第1、第2ビードは協働してE字状に形成されることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
【0010】
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、前記指掛け部を前記めくり領域の端部に設けたことを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
【0011】
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記インナーフェンダーは前記めくり領域の車幅方向内側に稜線を備えることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の構成によれば、インナーフェンダーの内側からめくり領域の指掛け部の舌片を指で押すと、樹脂ヒンジ部を支点にして舌片がインナーフェンダーの外側に開くため、その開口に指を引っ掛けて引っ張ることでめくり領域を弾性変形させてフェンダーパネルのホイールアーチからめくり上げることができる。インナーフェンダーのめくり領域をめくり上げると、フェンダーパネルのホイールアーチとの間に隙間が形成されるため、その隙間から手を差し込んでヘッドライトのメンテナンスを行うことが可能となる。これにより、インナーフェンダー全体を取り外す必要がなくなって作業時間が短縮される。しかも指掛け部に指を挿入するとき、樹脂ヒンジ部側からスリット部側に挿入するので、指掛け部を指で引っ張るときに舌片の先端が指に食い込むことがなくなって作業性が向上する。
【0013】
また請求項2の構成によれば、インナーフェンダーはめくり領域を囲むC字状の第1ビードを備えるので、めくり領域をめくる力を第1ビードの内側に効果的に集中させて容易にめくり上げることができる。
【0014】
また請求項3の構成によれば、インナーフェンダーはめくり領域を2分割する第2ビードを備え、第1、第2ビードは協働してE字状に形成されるので、めくり領域の一部に加わった力を第2ビードによりめくり領域の全体に伝達することで、めくり領域を効率的にめくり上げることができる。
【0015】
また請求項4の構成によれば、指掛け部をめくり領域の端部に設けたので、めくり領域を指掛け部が設けられた一端側から他端側へと順番にめくり上げることで、少ない力でメンテナンス用の開口を開くことができる。
【0016】
また請求項5の構成によれば、インナーフェンダーはめくり領域の車幅方向内側に稜線を備えるので、めくり領域をめくる力を一層効果的にめくり領域に集中させて容易にめくり上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】自動車の車体前部の左側面図。
【図2】図1の2部拡大図。
【図3】図2の3−3線断面図。
【図4】図3の4A−4A線断面図および4B−4B線断面図。
【図5】インナーフェンダーを射出成形する金型を示す図。
【図6】図1の6方向矢視図。
【図7】図2の7方向矢視図。
【図8】図2の8−8線断面図
【図9】図8に対応する作用説明図
【図10】図2の10−10線断面図
【図11】指掛け部の他の実施の形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図1〜図10に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
【0019】
図1および図2に示すように、自動車の車体前部に位置する前輪のタイヤ11の上半部は、合成樹脂製のバンパーフェイス12のホイールアーチ12aと、フェンダーパネル13のホイールアーチ13aとによって囲まれる。バンパーフェイス12の上部にはフロントグリル14が一体に接続され、フェンダーパネル13の上端にはボンネットフード15の車幅方向外端が対向し、バンパーフェイス12、フェンダーパネル13、フロントグリル14およびボンネットフード15に囲まれた位置にヘッドライト16が配置される。軟質の合成樹脂製のインナーフェンダー17がタイヤ11の上半部の外周面との間に所定の隙間を存するように配置されており、インナーフェンダー17の内部にタイヤ11を収納するホイールハウス18が形成される。インナーフェンダー17は基本的に上型および下型よりなる金型で射出成形されるが、インナーフェンダー17の前部にはスライド型を用いて成形されるアンダーカット部19が存在する。
【0020】
次に、図3および図4に基づいて、インナーフェンダー17の前部のアンダーカット部19の形状を説明する。インナーフェンダー17はタイヤ11の外周面に対向するアーチ状の内周壁17aを備えており、内周壁17aの車幅方向外側にアンダーカット部19が形成される。アンダーカット部19は上部および下部に分かれており、図4(A)に示すように、アンダーカット部19の上部は、内周壁17aの車幅方向外端の上部稜線L1から前方に延びる上部側壁17bと、上部側壁17bの前端から車幅方向外側に延びる上部フランジ17cとを備える。上部フランジ17cは、バンパーフェイス12の内面に突設したリブ12bにクリップ20,20で固定される。
【0021】
また図4(B)に示すように、アンダーカット部19の下部は、内周壁17aの車幅方向外端の下部稜線L2から後方に延びる下部側壁17dと、下部側壁17dの後端から車幅方向外側に延びる下部フランジ17eと、内周壁17aを下部側壁17dを超えて車幅方向外側に延長した延長壁17fと、延長壁17fの後面および下部フランジ17eの前面を接続する三角形の補強リブ17gとを備える。従って、図2に拡大して示すように、上部フランジ17cおよび下部フランジ17eが成すラインと、内周壁17a(上部稜線L1)および延長壁17f(下部稜線L2)が成すラインとは、交差部AにおいてX状に交差する。
【0022】
図5には、インナーフェンダー17を射出成形する金型21が示される。金型21は上型22と下型23とで構成されており、上型22は前方にスライド可能な第1スライド型22aを備え、下型23は後方にスライド可能な第2スライド型23aを備える。第1スライド型22aおよび第2スライド型23aはインナーフェンダー17のアンダーカット部19を成形するためのもので、図4から明らかなように、第1スライド型22aによって上部側壁17bの車幅方向内面、上部フランジ17cの前面および延長壁17fの前面が成形され、第2スライド型23aによって上部側壁17bの車幅方向外面、上部フランジ17cの後面、下部側壁17dの車幅方向内面および下部フランジ17eの後面が成形される。そして下型23に設けた突起部23bが第1スライド型22aおよび第2スライド型23aの間に入り込むことで、延長壁17fの後面、下部フランジ17eの前面、下部側壁17dの車幅方向外面および補強リブ17gが成形される。
【0023】
以上のように、インナーフェンダー17にはアンダーカット部19が形成されるため、金型21が第1スライド型22aおよび第2スライド型23aを備えていないと仮定すると、上型22および下型23を上下方向に型開きすることができない。しかしながら本実施の形態によれば、上型22に前方にスライド可能な第1スライド型22aを設け、下型23に後方にスライド可能な第2スライド型23aを設けたので、第1、第2スライド型32a,33aを前後方向に型開きした後に、上型22および下型23を上下方向に型開きすることで、アンダーカット部19を支障なく成形することができる。
【0024】
図2、図7および図8に示すように、インナーフェンダー17がフェンダーパネル13のホイールアーチ13aの前部に臨む部分に、C字状の第1ビード17hが形成される。第1ビード17hの両端はフェンダーパネル13のホイールアーチ13aに向かって延びており、第1ビード17hの内側に弾性変形可能なめくり領域17jが設定される。第1ビード17hの内側にはI字状の第2ビード17iが形成されており、第1ビード17hおよび第2ビード17iは協働してE字状のビードを構成する。また第1ビード17hの車幅方向内側に隣接する位置には、インナーフェンダー17の円周方向に延びる稜線17kが形成される。
【0025】
めくり領域17jの前端であってフェンダーパネル13のホイールアーチ13aに近接する位置に、指掛け部17mが設けられる。指掛け部17mは、ε字状のスリット部17nに囲まれて2分割された舌片17o,17oを、樹脂ヒンジ部17p,17pを介して開閉自在に支持したものである。インナーフェンダー17は柔軟な合成樹脂製であり、樹脂ヒンジ部17p,17pは合成樹脂自体の弾性によってヒンジ機能を発揮する。指掛け部17mは、樹脂ヒンジ部17p,17pが下側に位置し、スリット部17nが上側に位置するように配置される。
【0026】
図7に拡大して示すように、インナーフェンダー17の車幅方向外側の端縁はフェンダーパネル13のホイールアーチ13aのフランジ13bに係合しているが、指掛け部17mの近傍のフランジ13bには、その一部を切り欠いたフランジ欠如部13cが形成される。
【0027】
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
【0028】
インナーフェンダー17のアンダーカット部19が下部側壁17dを備えるので、図6(A)に示すように、斜め後方からホイールハウス18を見たとき、バンパーフェイス12のホイールアーチ12aの下端の車幅方向内面にインナーフェンダー17の下部側壁17dが重ね合わされ、バンパーフェイス12のホイールアーチ12aの下端が厚くなって美観が高められる。一方、図6(B)に示す比較例では、インナーフェンダー17が下部側壁17dを持たないため、バンパーフェイス12のホイールアーチ12aの下端に薄いエッジが露出して美観が低下する。
【0029】
またインナーフェンダー17のアンダーカット部19の上部側壁17bはバンパーフェイス12のホイールアーチ12aから前方に離れており、その上部側壁17bの前端から車幅方向外側に折り曲げた上部フランジ17cがクリップ20,20でバンパーフェイス12のリブ12bに固定されるので、クリップ20,20の位置がホイールアーチ12aから前方に離れることで、ホイールハウス18を通して見え難くなって美観が更に向上する。
【0030】
またアンダーカット部19は上下方向に連なる上部稜線L1および下部稜線L2を備えるとともに、上部稜線L1から上部側壁17bが前方に延びて下部稜線L2から下部側壁17dが後方に延びるので、上部稜線L1および下部稜線L2でアンダーカット部19の剛性を高めることで、下部側壁17dがバンパーフェイス12のホイールアーチ12aの下端に対して位置ずれするのを防止することができる。
【0031】
またアンダーカット部19の剛性は、延長壁17fの後面および下部フランジ17eの前面を接続する三角形の補強リブ17gによっても高められる。この補強リブ17gは下部稜線L2の近傍に連なるので(図4(B)参照)、樹脂が硬化するときに補強リブ17gにより発生するひけを下部稜線L2によって目立たなくすることができる。
【0032】
ところで、ヘッドライト16のバルブ交換等のメンテナンスを行う場合、インナーフェンダー17を取り外すことなく、インナーフェンダー17のめくり領域17jを内側にめくり上げ、フェンダーパネル13のホイールアーチ13aとめくり領域17jとの間に形成された隙間αから手を差し込んでヘッドライト16のバルブ交換等のメンテナンスを行うことで、メンテナンス性を大幅に高めることができる。
【0033】
そのために、先ず自動車をジャッキアップした状態で、図8に拡大して示すように、ホイールハウス18内に手を挿入して指で指掛け部17mの舌片17o,17oを押し、樹脂ヒンジ部17p,17pを支点にして外側に押し開く。続いて、図9に示すように、指掛け部17mのスリット部17nに指を掛けて車幅方向内側に引くと、フェンダーパネル13のホイールアーチ13aのフランジ欠如部13cからインナーフェンダー17のめくり領域17jの車幅方向外側の縁部が外れ、そこを基点にしてめくり領域17jの全体がフェンダーパネル13のホイールアーチ13aからめくり上がって隙間αが形成される。よって、図10に示すように、作業者は前記隙間αから手を差し込んでヘッドライト16のバルブ交換等のメンテナンスを行うことができる。
【0034】
指掛け部17mの舌片17o,17oを指で押し開き、スリット部17nに指を掛けて車幅方向内側に引くとき(図9参照)、指の挿入方向に対して樹脂ヒンジ部17p,17pは手前側にあり、スリット部17nは奥側にあるため、舌片17o,17oの先端のエッジが指に食い込むことがなくなって作業性が向上する。
【0035】
このとき、指掛け部17mをめくり領域17jの端部に設けたので、めくり領域17jを指掛け部17mが設けられた一端側から他端側へと順番にめくり上げることで、少ない力で作業用の隙間αを開くことができる。
【0036】
また指掛け部17mに指を掛けて引くとき、その指掛け部17mの近傍には、フェンダーパネル13のフランジ13bを切り欠いたフランジ欠如部13cが設けられているため、インナーフェンダー17をフェンダーパネル13から容易に引き剥がして隙間αを形成することができる。
【0037】
またインナーフェンダー17はめくり領域17jを囲むC字状の第1ビード17hを備えるので、めくり領域17jをめくり上げる力を第1ビード17hの内側に効果的に集中させて作業性を高めることができる。しかもインナーフェンダー17はめくり領域17jの車幅方向内側に稜線17kを備えるので、稜線17kによってめくり領域17jの外側の剛性が高められ、めくり領域17jをめくり上げる力を該めくり領域17jに一層効果的に集中させることができる。
【0038】
更に、インナーフェンダー17はめくり領域17jを2分割する第2ビード17iを備え、第1、第2ビード17h,17iは協働してE字状に形成されるので、めくり領域17jの一部に加わった力を第2ビード17iによりめくり領域17jの全体に伝達することで、めくり領域17jを効率的にめくり上げることができる。
【0039】
次に、図11に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0040】
インナーフェンダー17の指掛け部17mは、スリット部17nおよび樹脂ヒンジ部17pで囲まれた舌片17oを備えるものであれば、図11に示すような種々の形状のものを採用することができる。
【0041】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0042】
例えば、第1、第2ビード17h,17iの形状やめくり領域17jの形状は実施の形態に限定されず、任意の形状を採用することができる。
【符号の説明】
【0043】
11 タイヤ
13 フェンダーパネル
13a ホイールアーチ
16 ヘッドライト
17 インナーフェンダー
17h 第1ビード
17i 第2ビード
17j めくり領域
17k 稜線
17m 指掛け部
17n スリット部
17o 舌片
17p 樹脂ヒンジ部
18 ホイールハウス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フェンダーパネル(13)のホイールアーチ(13a)の車幅方向内側に、タイヤ(11)の外周面に対向するインナーフェンダー(17)を装着してホイールハウス(18)を構成する自動車の車体構造であって、
ヘッドライト(16)の裏側に臨む前記インナーフェンダー(17)の前記ホイールアーチ(13a)側の側縁に設定しためくり領域(17j)に、樹脂ヒンジ部(17p)およびスリット部(17n)に囲まれた舌片(17o)を有する指掛け部(17m)を設け、前記舌片(17o)は前記樹脂ヒンジ部(17p)側から前記スリット部(17n)側に挿入された指で前記インナーフェンダー(17)の内側から外側に向けて開放可能であり、前記めくり領域(17j)は、前記スリット部(17n)に引っ掛けた指で前記ホイールアーチ(13a)からめくり上げ可能であることを特徴とする自動車の車体構造。
【請求項2】
前記インナーフェンダー(17)は前記めくり領域(17j)を囲むC字状の第1ビード(17h)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の自動車の車体構造。
【請求項3】
前記インナーフェンダー(17)は前記めくり領域(17j)を2分割する第2ビード(17i)を備え、前記第1、第2ビード(17h,17i)は協働してE字状に形成されることを特徴とする、請求項2に記載の自動車の車体構造。
【請求項4】
前記指掛け部(17m)を前記めくり領域(17j)の端部に設けたことを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
【請求項5】
前記インナーフェンダー(17)は前記めくり領域(17j)の車幅方向内側に稜線(17k)を備えることを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の自動車の車体構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−32034(P2013−32034A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−167858(P2011−167858)
【出願日】平成23年7月30日(2011.7.30)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】