説明

自動車の車体構造

【課題】 フロントフェンダーがフロントピラーアッパーに接続する部分の剛性を簡単な構造で高める。
【解決手段】 フロントフェンダー15の後縁とフロントピラーロア13の車幅方向外面との間に形成される隙間は、ホイールハウス側から挿入される合成樹脂製のエンクロージャ16によって塞がれる。エンクロージャ16の本体部17の上端にフロントピラーアッパー12の下端に向かって延びる上方延出部18を設け、上方延出部18の車幅方向外面にフロントフェンダー15の突出部15aの車幅方向内面に当接する補強リブ18eを形成したので、フロントフェンダー15の突出部15aに加えられた圧力をエンクロージャ16の補強リブ18eを介してフロントピラーロア13に伝達することで、特別の補強部材を追加することなくフロントフェンダー15の突出部15aの面剛性を高めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フロントフェンダーの後縁とフロントピラーロアの車幅方向外面との間に形成される隙間を、ホイールハウス側から挿入される合成樹脂製のエンクロージャによって塞ぐ自動車の車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
かかる自動車の車体構造は、下記特許文献1により公知である。
【0003】
このものは、エンクロージャの前面からエンクロージャエクステンションを前方に延出し、そのエンクロージャエクステンションの先端に設けたフェンダーパネル面補強部をフェンダーパネルの車幅方向内面に沿わせて固定することで、フェンダーパネルのホイールアーチ縁部の上方部分の面剛性を高めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−15834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところでフロントフェンダーの後縁の上部は後上方に突出してフロントピラーアッパーの下端に接続されるが、その突出部は幅が狭いために他の車体パネルに固定する固定部を設けることが困難である。そのために、ワックスの拭き取り時や洗車時にフロントフェンダーの突出部に圧力を加えると内向きに容易に撓んでしまい、剛性が低く感じられて商品性が低下する問題があった。
【0006】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、フロントフェンダーがフロントピラーアッパーに接続する部分の剛性を簡単な構造で高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、フロントフェンダーの後縁とフロントピラーロアの車幅方向外面との間に形成される隙間を、ホイールハウス側から挿入される合成樹脂製のエンクロージャによって塞ぐ自動車の車体構造であって、前記エンクロージャの本体部の上端にフロントピラーアッパーの下端に向かって延びる上方延出部を設け、前記上方延出部の車幅方向外面に前記フロントフェンダーの後上部の車幅方向内面に当接する補強リブを形成したことを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
【0008】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記エンクロージャの本体部と上方延出部との間に剛性を低下させる切欠きを設けたことを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
【0009】
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記補強リブは前記上方延出部からH面内を車幅方向外側に延びることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
【0010】
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、前記フロントフェンダーの後縁はT面内に突出する取付ブラケットを備えるとともに、前記エンクロージャは前記取付ブラケットの後面に当接してクリップで固定される取付片を備え、前記取付片は樹脂ヒンジを介して揺動できるように前記エンクロージャと一体成形されることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
【0011】
また請求項5に記載された発明によれば、請求項4の構成に加えて、前記取付片は脚部を備え、前記脚部が前記エンクロージャの被係止部に係合することで、前記取付片を後方に揺動した姿勢に保持可能であることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
【0012】
また請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜請求項5の何れか1項の構成に加えて、前記上方延出部は、フロントフェンダーの後縁に沿って配置されて後下方を向く下壁部と、前記下壁部の上端に連なって後上方を向く上壁部とを備えることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
【0013】
尚、実施の形態の開口17cは本発明の被係止部に対応し、実施の形態の第3壁部18bは本発明の下壁部に対応し、実施の形態の第5壁部18dは本発明の上壁部に対応する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の構成によれば、エンクロージャの本体部の上端にフロントピラーアッパーの下端に向かって延びる上方延出部を設け、上方延出部の車幅方向外面にフロントフェンダーの後上部の車幅方向内面に当接する補強リブを形成したので、フロントフェンダーの後上部に加えられた圧力をエンクロージャの補強リブを介してフロントピラーロアに伝達することで、特別の補強部材を追加することなくフロントフェンダーの後上部の面剛性を高めることができる。
【0015】
また請求項2の構成によれば、エンクロージャの本体部と上方延出部との間に剛性を低下させる切欠きを設けたので、エンクロージャを車体に組み付ける際に、本体部に対して上方延出部を車幅方向に容易に変形させて組み付け位置に収めることができる。
【0016】
また請求項3の構成によれば、補強リブは上方延出部からH面内を車幅方向外側に延びるので、エンクロージャを車体に組み付ける際に、上方延出部の車幅方向の変形が補強リブによって妨げられることがない。
【0017】
また請求項4の構成によれば、エンクロージャに設けた取付片をフロントフェンダーの後縁からT面内に突出する取付ブラケットの後面に当接させてクリップで係止することで、エンクロージャをフロントフェンダーに固定することができる。取付片は樹脂ヒンジを介して揺動できるようにエンクロージャと一体成形されるので、エンクロージャを前方から後方に移動させて車体に組み付けるとき、取付片を取付ブラケットと干渉しない位置に揺動させることができ、しかも樹脂ヒンジを用いたことで別部材のヒンジが不要になって部品点数が削減される。
【0018】
また請求項5の構成によれば、取付片に設けた脚部をンクロージャの被係止部に係合することで、取付片を後方に揺動した姿勢に保持できるので、エンクロージャを車体に組み付けるときに取付片に手を添えなくても、取付片はフロントフェンダーの取付ブラケットを通過することができ、これによりエンクロージャを車体に組み付ける際の作業性を高めることができる。
【0019】
また請求項6の構成によれば、上方延出部はフロントフェンダーの後縁に沿って配置されて後下方を向く下壁部と、下壁部の上端に連なって後上方を向く上壁部とを備えるので、フロントフェンダーの後縁とフロントピラーロアの車幅方向外面との間に形成される隙間を後方から見上げた場合でも後方から見下げた場合でも、前記隙間を確実に隠すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】自動車の車体前部の側面図。(第1の実施の形態)
【図2】図1の2方向矢視図。(第1の実施の形態)
【図3】エンクロージャの斜視図。(第1の実施の形態)
【図4】図3の4部拡大図。(第1の実施の形態)
【図5】図1の5A−5A線および5B−5B線断面図。(第1の実施の形態)
【図6】図2の6A方向および6B方向矢視図。(第1の実施の形態)
【図7】図6(A)の7A−7A線断面図。(第1の実施の形態)
【図8】前記図3に対応する図。(第2の実施の形態)
【図9】図8の9方向矢視図。(第2の実施の形態)
【図10】図9の10A−10A線断面図。(第2の実施の形態)
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図1〜図7に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
【0022】
先ず、本明細書における前後方向、左右方向(車幅方向)および上下方向は、運転席に着座した乗員を基準として定義される。また本明細書におけるT面、B面およびH面は、以下のように定義される。図2に示すように、T面とは、前後方向軸に直交する面であり、例えば車体前面あるいは車体後面がこれに対応する。B面とは、左右方向軸に直交する面であり、例えば車体左側面あるいは車体右側面がこれに対応する。H面とは、上下方向軸に直交する面であり、例えば車体天井面あるいは車体床面がこれに対応する。但し、T面には、前後方向軸に直交する面に対して45°未満の角度で傾斜する面が含まれ、B面には、左右方向軸に直交する面に対して45°未満の角度で傾斜する面が含まれ、H面には、上下方向軸に直交する面に対して45°未満の角度で傾斜する面が含まれるものとする。
【0023】
図1および図2に示すように、フロントピラー11は、ルーフから前下方に延びるフロントピラーアッパー12と、フロントピラーアッパー12の前端から下方に延びてサイドシル14の前端に連なるフロントピラーロア13とで構成される。フロントピラーロア13の車幅方向外側にフロントフェンダー15の後縁が重ね合わされており、フロントフェンダー15の後縁上端から後上方に延びる突出部15aが、フロントピラーアッパー12の下端に接続される。フロントフェンダー15の後縁とフロントピラーロア13の車幅方向外面との間に形成される隙間が柔軟な合成樹脂製のエンクロージャ16で覆われており、このエンクロージャ16によって前記隙間からフロントフェンダー15の内部が見えないようにして美観を高めることができる。
【0024】
図3および図4に示すように、エンクロージャ16は、上下方向中間に位置する本体部17と、本体部17の上端に連なって後上方に延びる上方延出部18と、本体部17の下端に連なって後方に延びる後方延出部19とを備える。
【0025】
本体部17はH面内の断面がL字状であり、T面内に配置されてフロントフェンダー15およびフロントピラーロア13間の隙間を塞ぐ第1壁部17aと、第1壁部17aの車幅方向内側の縁部からB面内を前方に向かって延びる第2壁部17bとを備える。第1壁部17aの上部には、逆U字状の開口17cの下縁に樹脂ヒンジ17dを介して接続された逆U字状の取付片17eが設けられており、取付片17eにはクリップ孔17fが形成される。同様に第1壁部17aの下部には、U字状の開口17cの上縁に樹脂ヒンジ17dを介して接続されたU字状の取付片17eが設けられており、取付片17eにはクリップ孔17fが形成される。
【0026】
樹脂ヒンジ17dは、エンクロージャ16の素材である合成樹脂自体が撓んでヒンジとして機能するもので、別体のヒンジ部材を必要としないために部品点数が減少してコストダウンが可能になる。
【0027】
エンクロージャ16の本体部17の第2壁部17bには、上下一対のクリップ孔17g,17gが形成される。
【0028】
上方延出部18は、本体部17の第1壁部17aの上方に円弧状の切欠き18aを介して連なる第3壁部18bと、本体部17の第2壁部17bの上方に連なる第4壁部18cと、第3壁部18bおよび第4壁部18cに連なる第5壁部18dとを備える。第3壁部18bはT面内ないしH面内を前下方から後上方に延び、第5壁部18dはT面内ないしH面内を後下方から前上方に延びる。第4壁部18cは本体部17の第2壁部17bと同じB面内に配置される。
【0029】
第4壁部18cには、H面内に配置された複数枚(実施の形態では3枚)の平行な補強リブ18e…が車幅方向外向きに突設される。補強リブ18e…の後端は第3壁部18bあるいは第5壁部18dに接続し、補強リブ18e…の車幅方向外端はフロントフェンダー15の突出部15a(図1および図2参照)の車幅方向内面に当接する。
【0030】
後方延出部19は、本体部17の第2壁部17bの下端から90°ねじれ、H面内を後方に延びている。
【0031】
図2に示すように、フロントフェンダー15の後縁の上部には、B面内に位置する舌片状の結合部15bが後向きに突出するとともに、結合部15bの下方にはT面内に位置する上下一対の取付ブラケット15c,15cが車幅方向内向きに突出し、それらの取付ブラケット15c,15cにはクリップ孔15d,15d(図7参照)が形成される。
【0032】
次に、上記構成を備えたエンクロージャ16の組み付けについて説明する。
【0033】
フロントフェンダー15は、その結合部15bがボルト20でフロントピラーロア13の車幅方向外面に固定され(図2参照)、更に他の図示せぬ複数の結合部で車体に固定される。この状態で、フロントフェンダー15の後縁とフロントピラーロア13の車幅方向外面との間に隙間が形成されるが、この隙間は柔軟な合成樹脂製のエンクロージャ16で覆われる。
【0034】
エンクロージャ16はフロントフェンダー15のホイールハウスの空間から、組付位置に向かって後向きに挿入される。フロントピラーロア13の上部に対してフロントピラーアッパー12の下部は車幅方向内側に傾斜しているため、フロントフェンダー15の上端の突出部15aの車幅方向内側に位置するエンクロージャ16は、その組付状態において上方延出部18が本体部17に対して車幅方向内側に傾斜する。
【0035】
従って、エンクロージャ16をホイールハウスから組付位置に向けて後方に挿入する過程で、エンクロージャ16の上方延出部18がフロントフェンダー15の車幅方向内面に押されて車幅方向内側に屈曲し、組付位置に正しく収まることができる。このとき、上方延出部18の第3壁部18bの下端に切欠き18aを設けたことで、上方延出部18の車幅方向内側へのスムーズな屈曲が可能になる。
【0036】
エンクロージャ16が組付位置に達する直前に、図7(B)に示すように、第1壁部17aの上下の取付片17eを指で摘んで樹脂ヒンジ17dまわりに前方に折り曲げ、この状態でエンクロージャ16を組付位置まで移動させることで、取付片17eをフロントフェンダー15の取付ブラケット15cの後方に回り込ませる。そして取付片17eを放すと、図6および図7(A)に示すように、樹脂ヒンジ17dが弾性で元の位置に戻ってフロントフェンダー15の取付ブラケット15cの後面に重なるため、クリップ21を後方から取付片17eのクリップ孔17fおよび取付ブラケット15cのクリップ孔15dに挿入して固定する。
【0037】
更に、図5(B)に示すように、エンクロージャ16の本体部17の第2壁部17Bの上下のクリップ孔17gに、クリップ22を車幅方向外側から内側に挿入してフロントピラーロア13の車幅方向外面に固定する。その結果、クリップ21およびクリップ22でエンクロージャ16がフロントフェンダー15およびフロントピラーロア13に固定される。尚、図5(B)に示すように、フロントピラーロア12は、アウター部材23、スチフナ24およびインナー部材25を結合して閉断面に構成される。
【0038】
以上のようにしてエンクロージャ16を組み付けた状態では、フロントフェンダー15の後縁とフロントピラーロア13の車幅方向外面との間に形成される隙間が、エンクロージャ16の本体部17の第1壁部17aと、上方延出部18の第3壁部18bと、上方延出部18の第5壁部18dとによって覆われる。このとき、上方延出部18の第5壁部18dは後下方から前上方に向かって斜めに配置されるので、斜め後上方からの視線も第5壁部18dによって遮ることができる。
【0039】
またフロントフェンダー15の上端の突出部15a(図1および図2参照)は車体に結合されていないため、ワックスの拭き取り時や洗車時に圧力を加えると内向きに容易に撓んで剛性が低く感じられる問題がある。しかしながら本実施の形態によれば、図5(A)に示すように、エンクロージャ16の上方延出部18に設けた補強リブ18e…がフロントフェンダー15の突出部15aの車幅方向内面に当接するため、その突出部15aの剛性を高めて上記問題を解決することができる。このように、エンクロージャ16に補強リブ18e…を設けたので、特別の部材を付加する場合に比べて部品点数およびコストを削減することができる。
【0040】
エンクロージャ16の上方延出部18の補強リブ18e…はH面内に配置されて車幅方向外向きに突出するので、エンクロージャ16をホイールハウスから組付位置に向けて後方に挿入する過程で、エンクロージャ16の上方延出部18がフロントフェンダー15の車幅方向内面に押されて車幅方向内側に屈曲するとき、補強リブ18e…が上方延出部18の剛性を妨げることがない。
【0041】
次に、図8〜図10に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0042】
第2の実施の形態は、エンクロージャ16をフロントフェンダー15の取付ブラケット15cに固定するための取付片17eが前方に突出する脚部17hを備えており、その他の構成は第1の実施の形態と同じである。
【0043】
エンクロージャ16を車体に組み付ける前に、取付片17eを樹脂ヒンジ17d,17dまわり後方に揺動させて開口17cを通過させた後、脚部17hの先端を開口17cの縁に係止して揺動姿勢を保持する。これにより、エンクロージャ16をホイールハウスから組付位置に向けて後方に挿入する過程で、取付片17eを手で押さえて揺動姿勢を保持することなく、フロントフェンダー15の取付ブラケット15cを前方から後方に通過させることが可能となって作業性が大幅に向上する。
【0044】
そして取付片17eが取付ブラケット15cを前方から後方に通過した後、脚部17hと開口17cの縁との係止を解除するだけで、取付片17eは自己の弾性で元の姿勢に復帰することができる。
【0045】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0046】
例えば、エンクロージャ16の補強リブ17e…の数は、実施の形態の3枚に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0047】
12 フロントピラーアッパー
13 フロントピラーロア
15 フロントフェンダー
15c 取付ブラケット
16 エンクロージャ
17 本体部
17c 開口(被係止部)
17d 樹脂ヒンジ
17e 取付片
17h 脚部
18 上方延出部
18a 切欠き
18b 第3壁部(下壁部)
18d 第5壁部(上壁部)
18e 補強リブ
21 クリップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントフェンダー(15)の後縁とフロントピラーロア(13)の車幅方向外面との間に形成される隙間を、ホイールハウス側から挿入される合成樹脂製のエンクロージャ(16)によって塞ぐ自動車の車体構造であって、
前記エンクロージャ(16)の本体部(17)の上端にフロントピラーアッパー(12)の下端に向かって延びる上方延出部(18)を設け、前記上方延出部(18)の車幅方向外面に前記フロントフェンダー(15)の後上部の車幅方向内面に当接する補強リブ(18e)を形成したことを特徴とする自動車の車体構造。
【請求項2】
前記エンクロージャ(16)の本体部(17)と上方延出部(18)との間に剛性を低下させる切欠き(18a)を設けたことを特徴とする、請求項1に記載の自動車の車体構造。
【請求項3】
前記補強リブ(18e)は前記上方延出部(18)からH面内を車幅方向外側に延びることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の自動車の車体構造。
【請求項4】
前記フロントフェンダー(15)の後縁にT面内に突出する取付ブラケット(15c)を備えるとともに、前記エンクロージャ(16)は前記取付ブラケット(15c)の後面に当接してクリップ(21)で固定される取付片(17e)を備え、前記取付片(17e)は樹脂ヒンジ(17d)を介して揺動できるように前記エンクロージャ(16)と一体成形されることを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
【請求項5】
前記取付片(17e)は脚部(17h)を備え、前記脚部(17h)が前記エンクロージャ(16)の被係止部(17c)に係合することで、前記取付片(17e)を後方に揺動した姿勢に保持可能であることを特徴とする、請求項4に記載の自動車の車体構造。
【請求項6】
前記上方延出部(18)は、フロントフェンダー(15)の後縁に沿って配置されて後下方を向く下壁部(18b)と、前記下壁部(18b)の上端に連なって後上方を向く上壁部(18d)とを備えることを特徴とする、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の自動車の車体構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−35374(P2013−35374A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−172442(P2011−172442)
【出願日】平成23年8月6日(2011.8.6)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】