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自動車用のアームレスト
説明

自動車用のアームレスト

【課題】表皮材のアームレスト基材への被覆作業を容易にして熟練を要しないものとすること。
【解決手段】表皮材3の幅狭部3Eを、第1折曲片3E2、第2折曲片3E3及び第3折曲片3E4が上方へ向くようにひっくり返して、アームレスト基材2と表皮材3と近づけて、このひっくり返した状態から元に戻すようにして、以後の表皮材3のアームレスト基材2への被覆動作が簡単になるように、位置決め固定片9の両対向片9A、9B間にアームレスト基材2の第1折曲片3E2を挿入させる。そして、位置決め固定片9の両対向片9A、9B間に第1折曲片3E2を挿入嵌合させた後に、この嵌合した場所を起点として、表皮材3に皺が発生しないように、表皮材3を引っ張りながら、アームレスト基材2の各取付用突部7Aを表皮材3の上面3Aと底面3Cの周縁部8の取付孔10にそれぞれ挿入させて、アームレスト基材2に表皮材3を被覆させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アームレスト基材の表面に表皮材を被覆した自動車用のアームレストに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の自動車用のアームレストは、所要形状に裁断した表皮材を基材の表面に載置して、この表皮材を基材の裏側に巻込みながら接着剤を塗布して接着固定して製造する方法が提案されている(例えば、文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−94362公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、製造するに当り、表皮材を基材に対して正確に位置決めしにくいし、表皮材の周縁部を基材の裏側に巻込む際に基材の角部や湾曲部において皺が発生し易いという問題があり、この巻込み作業は熟練を要するものであった。
【0005】
そこで本発明は、表皮材のアームレスト基材への被覆作業を容易にして熟練を要しないものとすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため第1の発明は、アームレスト基材の表面に表皮材を被覆した自動車用のアームレストにおいて、前記アームレスト基材の上面の外側端部が概ね直線状を呈する部分に下方に折り曲げた折曲片と、この折曲片に対応する前記表皮材の裏面に固定される位置決め固定部材とを備え、
前記アームレスト基材の前記表皮材への被覆動作に先立ち、前記位置決め部材より前記折曲片を位置決めさせることを特徴とする。
【0007】
第2の発明は、アームレスト基材の表面に表皮材を被覆した自動車用のアームレストにおいて、前記アームレスト基材の上面の前後方向における中間位置の外側端部を下方に折り曲げた折曲片と、この折曲片に対応する前記表皮材の裏面に固定される位置決め部材とを備え、
前記アームレスト基材の前記表皮材への被覆動作に先立ち、前記位置決め部材により前記折曲片を位置決めさせることを特徴とする。
【0008】
第3の発明は、アームレスト基材の表面に表皮材を被覆した自動車用のアームレストにおいて、前記アームレスト基材の上面の幅狭の外側端部を下方に折り曲げた折曲片と、この折曲片に対応する前記表皮材の裏面に固定される位置決め部材とを備えて、
前記位置決め部材により前記折曲片を位置決めさせてから前記アームレスト基材の前記表皮材への被覆動作がなされると、前記アームレスト基材の前記幅狭部にこれに対応する前記表皮材の幅狭部が被覆することにより自動車のドアの開閉に供される手掛け部が形成されることを特徴とする。
【0009】
第4の発明は、第1乃至第3の発明において、前記位置決め部材は前記表皮材の裏面に固定される上向き開口した断面がコ字形状の一対の対向片を有し、前記アームレスト基材の前記表皮材への被覆動作に先立ち、前記位置決め部材の一対の対向片間に前記折曲片を上方から挿入させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、表皮材のアームレスト基材への被覆作業を容易にして熟練を要しないものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】自動車のドア裏面を車室側から見た斜視図である。
【図2】アームレスト基材及び表皮材の斜視図である。
【図3】アームレスト基材2に表皮材3を取付けた状態の斜視図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について、図1乃至図4に基づいて説明する。先ず、図1は右側の運転者用のアームレスト1が取付けられた自動車のドア裏面を車室側から見た斜視図、図2はポリプロピレン等の合成樹脂製のアームレスト基材2及びこのアームレスト基材2に被覆する表皮材3の斜視図、図3はアームレスト基材2に表皮材3を取付けた状態の斜視図、図4は図3のA−A断面図である。
【0013】
そして、自動車用ドアトリム5の内側に前記アームレスト1が取り付けられるが、このアームレスト1の前部の開口部には、パワーウィンドを昇降させるスイッチ4が組み込まれたスイッチパネル6が取付けられる。
【0014】
図2において、前記アームレスト基材2は、概ね平面視すると、前方に向けて幅狭となっており、上面2Aと側面(ドアの内方の空間に面する)2Bと底面2Cとから構成される。そして、前記アームレスト基材2の上面2Aは、後部の運転者の肘掛用の大きな水平面を備えた平面部2Dと、この平面部2Dの前方に連通して前記平面部2Dより幅狭な幅狭部2Eと、この幅狭部2Eの前方に連通したスイッチパネル取付部2Fとが形成されている。即ち、前部のスイッチパネル取付部2Fと後部の平面部2Dとの前後方向における中間位置に、幅狭部2Eが形成される。
【0015】
前記取付部2Fは前記幅狭部2Eより前方へ向けて緩やかに下降した幅狭となっており、この取付部2F上に前記スイッチパネル6が取付けられると、平面部2D、幅狭部2E及びスイッチパネル6とが略同一の面一となる。
【0016】
なお、前記幅狭部2Eは、外側端部が概ね直線状を呈する水平面2E1と、この水平面2E1を下方へ折曲げた折曲片2E2とが形成されている。前記アームレスト基材2の側面2Bと底面2Cには、前記表皮材3を取付け固定するため及びアームレスト1を自動車用ドアトリム5の内側に取付け固定するために外方へ向けて突設した複数の取付用突部7Aが、またアームレスト1を自動車用ドアトリム5の内側に取付け固定するために外方へ向けて突設した取付用突部7Bが一体に形成されている。
【0017】
前記表皮材3も概ね平面視すると、前方に向けて幅狭となっており、前記アームレスト基材2の表面に被覆され、アームレスト基材2の表面よりも十分大きく、上面3Aと側面(ドアの内方の空間に面する)3Bと底面3Cとから構成される。この上面3Aと側面3Bとは、縫製されて連結されている。
【0018】
前記表皮材3の上面3Aは、後部の大きな水平面を備えた平面部3Dと、この平面部3Dの前方に連通して前記平面部3Dより幅狭な幅狭部3Eと、この幅狭部3Eの前方に連通したスイッチパネル取付部3Fとが形成されている。
【0019】
そして、前記表皮材3の幅狭部3Eは、外側端部が概ね直線状を呈する水平面3E1と、この水平面3E1を下方へ折曲げた第1折曲片3E2と、この第1折曲片3E2を後方へ折曲げた第2折曲片3E3と、更に第2折曲片3E3を上方へ折曲げた第3折曲片3E4が形成されており、この第3折曲片3E4の裏面には、内方の対向片9Aが外方の対向片9Bより長い縦断面がコ字形状の硬質の合成樹脂製の位置決め固定片(位置決め部材)9が縫製されて(縫製部11)固定される。
【0020】
即ち、図4に示すように、上向きに開口した第3折曲片3E4の裏面に固定された位置決め固定片9は、第1折曲片3E2、第2折曲片3E3及び第3折曲片3E4の内側に接触するように配設されることとなる。
【0021】
なお、位置決め固定片9の対向片9Aと9Bとの間隔は、前記アームレスト基材2の折曲片2E2の厚さより、少し広い。
【0022】
そして、表皮材3の上面3Aと底面3Cの周縁部8には各取付用突部7Aが挿入される複数の取付孔10が形成され、各取付用突部7Aが各取付孔10に挿入されると、アームレスト基材2に表皮材3が固定されることとなる。
【0023】
次に、前記アームレスト基材2に表皮材3を取り付ける動作について説明すると、図2に示すように、先ず前記表皮材3の幅狭部3Eを、第1折曲片3E2、第2折曲片3E3及び第3折曲片3E4が上方へ向くように、ひっくり返す(図2参照)。
【0024】
そして、アームレスト基材2と表皮材3と近づけて、前述したようなひっくり返した状態から元に戻すようにして、以後の表皮材3のアームレスト基材2への被覆動作が簡単になるように、前記位置決め固定片9の両対向片9A、9B間に前記アームレスト基材2の第1折曲片3E2を上方から嵌合(挿入)させて係止させる。
【0025】
そして、前記位置決め固定片9の両対向片9A、9B間に第1折曲片3E2を挿入嵌合させた後に、この嵌合した場所を起点として、表皮材3に皺が発生しないように、この表皮材3をアームレスト基材2に被覆させる。
【0026】
即ち、表皮材3に皺が発生しないように、表皮材3を引っ張りながら、アームレスト基材2に表皮材3を被覆して、表皮材3の上面3Aと底面3Cの周縁部8を巻込んで前記アームレスト基材2の各取付用突部7Aを前記周縁部8の各取付孔10にそれぞれ挿入させて、アームレスト基材2に表皮材3を被覆して固定する。
【0027】
次に、アームレスト基材2に表皮材3を被覆させた状態で、表皮材3の上面3Aと底面3Cの周縁部8において、表皮材3のアームレスト基材2への固定を、タッカー(図示せず)で止めて行う。この場合、各取付用突部7A相互間において、タッカーで適宜固定する。この表皮材3のアームレスト基材2への固定をタッカーで行う代わりに、他の固定手段で行ってもよい。
【0028】
以上のようにして、表皮材3をアームレスト基材2へ固定し、スイッチ4が組み込まれたスイッチパネル6をアームレスト1の前部の開口部に取付けた状態で、自動車用ドアトリム5の内側に前記各取付用突部7A、7Bを介して、このアームレスト1を取り付ける。
【0029】
そして、前記アームレスト基材2の幅狭部2Eに前記表皮材3の幅狭部3Eが被覆することにより、手掛け部12が形成され、自動車用ドアトリム5の内側にアームレスト1が取り付けられると、車体側の手掛け部材13と共にドアの開閉用に供されることとなる。
【0030】
以上のように、表皮材3の巻込み作業を容易にして熟練を要しないものとすると共に、接着剤を使用しなくとも済むようにして環境に優しい自動車用のアームレスト1を提供することができる。
【0031】
以上本発明の実施態様について説明したが、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替例、修正又は変形が可能であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正又は変形を包含するものである。
【符号の説明】
【0032】
1 アームレスト
2 アームレスト基材
2E 幅狭部
3 表皮材
3E 幅狭部
3E2 第1折曲片
3E3 第2折曲片
3E4 第3折曲片
7A 取付用突部
8 周縁部
9 位置決め固定片
9A、9B 対向片
10 取付孔
12 手掛け部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アームレスト基材の表面に表皮材を被覆した自動車用のアームレストにおいて、前記アームレスト基材の上面の外側端部が概ね直線状を呈する部分に下方に折り曲げた折曲片と、この折曲片に対応する前記表皮材の裏面に固定される位置決め部材とを備え、
前記アームレスト基材の前記表皮材への被覆動作に先立ち、前記位置決め部材より前記折曲片を位置決めさせることを特徴とする自動車用のアームレスト。
【請求項2】
アームレスト基材の表面に表皮材を被覆した自動車用のアームレストにおいて、前記アームレスト基材の上面の前後方向における中間位置の外側端部を下方に折り曲げた折曲片と、この折曲片に対応する前記表皮材の裏面に固定される位置決め部材とを備え、
前記アームレスト基材の前記表皮材への被覆動作に先立ち、前記位置決め部材により前記折曲片を位置決めさせることを特徴とする自動車用のアームレスト。
【請求項3】
アームレスト基材の表面に表皮材を被覆した自動車用のアームレストにおいて、前記アームレスト基材の上面の幅狭の外側端部を下方に折り曲げた折曲片と、この折曲片に対応する前記表皮材の裏面に固定される位置決め部材とを備えて、
前記位置決め部材により前記折曲片を位置決めさせてから前記アームレスト基材の前記表皮材への被覆動作がなされると、前記アームレスト基材の前記幅狭部にこれに対応する前記表皮材の幅狭部が被覆することにより自動車のドアの開閉に供される手掛け部が形成されることを特徴とする自動車用のアームレスト。
【請求項4】
前記位置決め部材は前記表皮材の裏面に固定される上向き開口した断面がコ字形状の一対の対向片を有し、前記アームレスト基材の前記表皮材への被覆動作に先立ち、前記位置決め部材の一対の対向片間に前記折曲片を上方から挿入させることを特徴とする請求項1乃至請求3のいずれかに記載の自動車用のアームレスト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−11939(P2012−11939A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−152018(P2010−152018)
【出願日】平成22年7月2日(2010.7.2)
【出願人】(000100366)しげる工業株式会社 (95)
【Fターム(参考)】