説明

自動車用キャリアとそのハンガー

【課題】 スノーボードなどの荷物を積載するのに手間がかからず、しかも、荷物を効率的に載せることができる自動車用キャリアを提供する。
【解決手段】 車両Aの後端に配置され荷物を積載することができるキャリアベース4に、上方に延びるハンガー5を設ける。このハンガー5は、その支柱部5aの下端部がキャリアベース4に取り付けられ、この支柱部5aに、キャリアベース4の上方に位置して荷物を取り付けることができる保持部5bが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両後端から後方へ延びて、または、車両前端から前方へ延びて、荷物を積載することができる自動車用キャリアに関し、特に、荷物を容易かつ効率的に取り付けることができる自動車用キャリアのハンガーに関する。
【背景技術】
【0002】
自転車など車両内に収納できない大きな荷物や、泥や水滴が付着したスキーブーツなど車両内に収納すると車両内が汚れてしまうものなどを自動車で運ぶ場合、車両後端または前端に設けられた自動車用キャリアにこのような荷物を載せることがある。
【0003】
この自動車用キャリアは、例えば、板状のキャリアベース(積載部)が車両前端から前方へ水平に延び、このキャリアベースの上に自転車などの荷物を載せることができるものである(例えば、特許文献1参照。)。また、このような自動車用キャリアでは、荷物を載せていない場合にキャリアベースが車両前後端から突出するのを防止するために、キャリアベースを収縮させるもの(例えば、特許文献2参照。)や、水平軸を軸にしてキャリアベースを車両側に回動させるもの(例えば、特許文献3参照。)が知られている。
【特許文献1】特開平09−039670号公報
【特許文献2】特開平08−175275号公報
【特許文献3】特開平09−039669号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような自動車用キャリアに荷物を載せる場合、キャリアベースが平面的であるために、荷物の形状や大きさなどによっては、積載作業に手間と時間を要し、また、荷物を効率的に載せることができない場合がある。例えば、自動車用キャリアにスノーボードを載せる場合、スノーボードのソール(ボードの滑走面)を自動車用キャリアのキャリアベース側に向けて載せると、ソールを傷つけてしまう。このため、デッキ(ソールと反対側の面)をキャリアベース側に向ける必要があるが、デッキにはバインディング(ブーツをボードに取り付けるための金具)が取り付けられているため、デッキとキャリアベースとの間に別の荷物などを挟み(スペーサーをかませ)、バインディングがキャリアベースに当たらないようにしなければならない。そして、このような状態でスノーボードとキャリアベースとをバンドなどで締結しなければならず、積載作業に手間と時間を要する。
【0005】
しかも、複数のスノーボードをこのような自動車用キャリアに載せる場合、キャリアベースの上に複数のスノーボードを平面的(横)に並べなければならず、自動車用キャリアに載せることができるスノーボードの数がごく少数(2枚程度)に限られてしまう。また、スノーボードと他の荷物とを載せる場合には、積載のレイアウトがさらに複雑となり、積載作業にさらに手間と時間を要し、しかも、ごく限られた荷物やスノーボードしか載せることができない。
【0006】
そこで本発明は、スノーボードなどの荷物を積載するのに手間がかからず、しかも、荷物を効率的に載せることができる自動車用キャリアおよび、そのハンガーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、車両後端から後方へ延出し、または、車両前端から前方へ延出し、荷物を積載することができる自動車用キャリアであって、車両後端または車両前端に配置され荷物を積載することができるキャリアベースと、このキャリアベースから上方に延びるハンガーとを有し、このハンガーは、その支柱部の下端部がキャリアベースに取り付けられ、この支柱部に、キャリアベースの上方に位置して荷物を取り付けることができる保持部が設けられていることを特徴としている。
(作用)
例えば、スノーボードを自動車用キャリアに載せる場合、ハンガーの保持部にスノーボードを取り付けることで、容易に積載することができる。すなわち、ハンガーの保持部がキャリアベースの上方に位置し、保持部とキャリアベースとの上下間に空間を有するため、スノーボードを保持部に取り付けることで、バインディングをキャリアベースから離すことが可能となる。このため、従来のように、バインディングがキャリアベースに当たるのを防止するために、スノーボードとキャリアベースとの間にスペーサーをかませる必要がなくなる。この結果、バンドなどによるスノーボードの固定(締結)も容易となり、積載作業にかかる手間と時間とが軽減される。しかも、例えば、保持部をフック形状にすることで、荷物を保持部に掛けるだけで荷物をさらに容易に取り付けられ、荷物の形状などに応じて保持部の形状を変えることで、荷物の取付性、取付量が向上する。もちろん、荷物の形状、大きさおよび、ハンガーの支柱部形状によっては、支柱部自体に荷物を取り付けることも可能となり、より荷物の取付性、取付量が向上する。
【0008】
また、複数のスノーボードや、スノーボードと他の荷物とを自動車用キャリアに載せる場合、例えば、いくつかのスノーボードをハンガーの保持部に取り付け、その他のスノーボードまたは他の荷物をキャリアベースに載せることで、より多くの荷物を積載することができる。しかも、上側に位置するハンガーの保持部と下側に位置するキャリアベースとを利用することで、荷物の積載レイアウトの自由度が増し、容易かつ効率的に荷物を積載することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、ハンガーがキャリアベースに着脱可能な着脱手段が設けられていることを特徴としている。
(作用)
着脱手段によってハンガーがキャリアベースに着脱可能となり、スノーボードなど比較的薄いものや小さいもの、あるいは複数の荷物を積載する場合には、ハンガーを取り付け、自転車など大きなものを積載する場合にはハンガーを外すことで、荷物の大きさや形状、数量などに応じた自由度の高い積層が可能となる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、支柱部は下端部を軸にして、上下方向に回動可能にキャリアベースに取り付けられていることを特徴としている。
(作用)
支柱部が下端部を軸にして上下方向に回動可能なため、ハンガーを使用する場合には支柱部を上方に回動してハンガーを起こし、ハンガーを使用しない場合には支柱部を下方に回動してハンガーをキャリアベース側に倒す(寝かす)ことができる。このため、ハンガーを使用しない場合にはハンガーが邪魔とならず、自転車などの大きなものを積載することができる。また、キャリアベースが水平軸を軸にして上下方向に回動できるものでは、自動車用キャリアを使用しない場合には、ハンガーをキャリアベース側に倒してキャリアベースを上方(車両側)に回動させることで、自動車用キャリアが車両前後端から突出するのを防止することができる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、キャリアベースの車幅方向に沿ってハンガーが複数設けられ、支柱部がキャリアベースからほぼ垂直に延び、この支柱部から車両前後方向にほぼ水平に延びる保持部が設けられていることを特徴としている。
(作用)
ハンガーが車幅方向に沿って複数設けられているため、スノーボードなど長尺の荷物を載せる場合、荷物を複数のハンガーの保持部に渡らせて取り付けることで、荷物を安定させることができる。
【0012】
請求項6に記載の発明は、キャリアベースが車両後端から後方へ延出し、または、キャリアベースが車両前端から前方へ延出し、このキャリアベースに荷物を積載することができる自動車用キャリアに取り付けられるハンガーであって、 このハンガーは、支柱部と荷物を取り付けることができる保持部とを有し、支柱部の下端部をキャリアベースに取り付け可能な取付手段が設けられ、この支柱部をキャリアベースに取り付けた際に支柱部が上方に延び、キャリアベースの上方に保持部が位置するように保持部が設けられていることを特徴としている。
(作用)
ハンガーを有しない既存の自動車用キャリアのキャリアベースに、支柱部の取付手段を介してハンガーを取り付けることで、ハンガーを備えた自動車用キャリアとなる。そして、このハンガーを利用して荷物を容易かつ効率的に積載することができ、既存の自動車用キャリアの積載性(積載容易性、積載量など)を向上させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、スノーボードのように積載方向などが制限される荷物も、手間と時間を要せずに容易に積載することができる。しかも、荷物の形状などに応じて保持部の形状を変えることで、荷物の取付性、取付量を向上させることができる。
【0014】
また、上側に位置するハンガーの保持部と下側に位置するキャリアベースとを利用することで、荷物の積載レイアウトの自由度が増し、多様(多形状、多質)な荷物、多くの荷物を容易かつ効率的に積載することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。
〈実施形態1〉
図1は、本実施形態に係る自動車用キャリア1を車両Aの後端に取り付けた状態を示す斜視図である。本実施形態では、車両Aの後端下側に、車幅方向に延びるヒッチメンバー2が取り付けられ、このヒッチメンバー2の中央部に角管状のヒッチレシーバー3が設けられ、このヒッチレシーバー3に自動車用キャリア1が取り付けられているものである。なお、このような自動車用キャリア1は、ヒッチキャリアまたはヒッチカーゴなどと呼ばれている。
【0016】
この自動車用キャリア1はステンレス(SUS304)製で、平板状のキャリアベース4と、このキャリアベース4から上方に延びる2つのハンガー5とを有している。キャリアベース4の下面中央部には、図2,3に示すように、車両前後方向に延びる角管状のアーム6が取り付けられ、このアーム6がヒッチ7に対して、上下方向に回動できるようになっている。すなわち、アーム6の前端部6aがヒッチ7の支軸7aによって支えられ、この支軸7aを軸にして、アーム6すなわちキャリアベース4が上下方向に回動できるようになっている。そして、ヒッチ7の前端部7bをヒッチレシーバー3に挿入し、ボルト・ナットやU字ボルトなど(図示せず)で締結することで、自動車用キャリア1が車両Aに取り付けられるものである。
【0017】
キャリアベース4は、ベース板4aと周枠4bとを有し、平板のベース板4aには、軽量化のための丸穴4cが板一面に形成(パンチング)されている。また、キャリアベース4の下面には、図4に示すように、アーム6を介して車幅方向に延びる帯状の補強板8が、車両前後方向に2つ設けられている。そして、このキャリアベース4の車幅方向に沿って、2つのハンガー5が設けられている。
【0018】
このハンガー5は角材で構成され、全体形状が略F字形をしており、キャリアベース4のベース板4aに対して垂直な支柱部5aと、この支柱部5aから車両後方向に水平に延びる保持部5bとから構成されている。また、保持部5bは、支柱部5aの上端部と中央部とに設けられており、支柱部5aの下端部がキャリアベース4に着脱可能に取り付けられている。すなわち、図5に示すように、支柱部5aの断面形状よりもやや大きい管内形状を有する角管状のホルダー9がベース板4aに溶接されており、ハンガー5を装着する際には、このホルダー9に支柱部5aの下端部を挿入し、側方からピン10を挿入、またはボルト締めなどする。また、ハンガー5を取り外す際には、ピン10またはボルトなどを外して支柱部5aをホルダー9から抜き取るものである。なお、本実施形態では、ホルダー9とピン10とによって着脱手段が構成されているが、着脱手段はこれに限らず、ボルト、ナットなど、支柱部5aを取り付け、取り外しできるものであればよい。
【0019】
次に、このような構成の自動車用キャリア1に、スノーボードSなどの荷物を載せる場合の積載方法について説明する。
【0020】
自動車でスキー場に行く場合、複数人で行くことが多く、従って、運ぶスノーボードSも複数となる。このような場合、例えば、図4に示すように、2つのスノーボードS、SのソールS1、S1同士を向かい合わせにして重ね、この状態でスノーボードS、Sをハンガー5の上側の保持部5b、5bに渡らせ、スノーボードS、Sとハンガー5(保持部5b)とをバンドなど(図示せず)で締結すればよい。この際、スノーボードSのデッキ(ソールS1と反対側の面)が保持部5bと接し、ソールS1は互いに保護されるため、輸送中にソールS1が傷つくことがない。また、スノーボードSを保持部5bに取り付けることで、デッキに取り付けられたバインディングBが、キャリアベース4から離れた状態に位置される(宙に浮いた状態となる)。このため、バインディングBがキャリアベース4に当たるのを防止するために、従来のように、スノーボードSとキャリアベース4との間に荷物などのスペーサーをかませる必要がなくなる。この結果、バンドなどによるスノーボードSの固定(締結)も容易となり、積載作業にかかる手間と時間とが軽減される。
【0021】
さらにスノーボードSを載せる場合には、上記と同様にして、スノーボードSをハンガー5の下側の保持部5bに載せてバンドなどで固定すればよい。また、スノーボードSと他の荷物とを載せる場合には、スノーボードSをハンガー5に取り付け、その他の荷物をキャリアベース4に載せればよく、より多くの荷物を効率的に積載することができる。
【0022】
このように、スノーボードSのように積載方向などが制限される荷物も、手間と時間を要せずに容易に積載することができる。また、上側に位置するハンガー5の保持部5bと下側に位置するキャリアベース4とを利用することで、荷物の積載レイアウトの自由度が増し、多様(多形状、多質)な荷物、多くの荷物を容易かつ効率的に積載することができる。さらに、上記のように、スノーボードSなど長尺の荷物を載せる場合、ハンガー5、5の保持部5b、5bに荷物を渡らせることで、荷物を安定させることができる。しかも、支柱部5aにスノーボードSを取り付けることもでき、これにより、さらに荷物の取付性、取付量が向上する。
【0023】
また、ベース板4aが平板で、丸穴4cが板一面に形成されているため、ベース板がエキスパンドメタル(スリットの入った板を引っ張って格子状にしたもの)で構成されている場合に比べて、バネ性(弾性)が低い。このため、荷物を積載した際に、荷物が弾まずに安定した積載状態が維持できる。
【0024】
ところで、本実施形態では、保持部5bを水平に延びる棒体(角材)としているが、例えば、保持部5bをフック形状(引っ掛けられる形状)にすることで、荷物を保持部5bに掛けるだけで荷物をさらに容易に取り付けることができる。すなわち、荷物の形状などに応じて保持部5bの形状を変えることで、荷物の取付性、取付量がさらに向上する。例えば、保持部の形状を図6に示すようなF字を寝かせたような形状とし、この保持部15の水平部15aにスノーボードSなどを取り付け、保持部15の垂直部15bをバンドの締結や、他の荷物の取り付け(フックとして掛ける)などに利用することができる。もちろん、図示のように、支柱部5aにスノーボードSを取り付けることもできる。さらに、支柱部5aを長くし、保持部5bに自転車などを掛けられる(取り付けられる)ようにしてもよい。
【0025】
また、保持部5bや支柱部5aにラバーなどのクッション材を巻くことで、荷物が傷つくのを防ぐことができ、かつ、クッション材の弾性変形によって荷物の締結(固定)が堅固となる。
【0026】
一方、自転車など大きなものを積載する場合には、上記のように、支柱部5aをホルダー9から抜き取ってハンガー5を取り外せばよく、ハンガー5の着脱によって、荷物の大きさや形状、数量などに応じた積層が可能となる。また、自動車用キャリア1に荷物を積載しない場合には、ハンガー5を取り外し、図2の二点鎖線で示すように、キャリアベース4を上側(車両A側)に回動させることで、自動車用キャリア1が車両後端から突出するのを防止することができる。
【0027】
ところで、本実施形態では、ハンガー5を着脱できるようにしているが、支柱部5aの下端部を軸にして、ハンガー5が上下方向に回動できるようにしてもよい。例えば、図7に示すように、ハンガー11の支柱部11aを円管とし、その下端部に、図7(b)に示すようなL字状の2つのスリット11cを、支柱部11aを軸中心として180度回転させた位置(点対称)に設ける。一方、図7(a)に示すように、キャリアベース4のベース板4aに挟持板12、12を設け、この挟持板12、12で支柱部11aの下端部を挟み、かつ、挟持板12、12間に設けた支持ピン13を支柱部11aのスリット11c、11cに貫通させる。そして、ハンガー11を使用する際には、図7(a)に示すように、支持ピン13をスリット11cの上端部に位置させると、支柱部11aの下端面がベース板4aと面で当接し、支柱部11aが垂直状態に維持される(回動できなくなる)。一方、ハンガー11を使用しない際には、支柱部11aをスリット11cの水平部まで引き上げ、その状態で支柱部11aを90度回転させる。すると、保持部11bがキャリアベース4のベース板4aと平行となり、この状態で支柱部11aをベース板4a側に回動させると、図8に示すように、ハンガー11をベース板4aに寝かせることができる。また、ハンガー11を起こす(使用する)場合には、これとは逆の操作をすればよい。
【0028】
このように、ハンガー11を使用しない場合には、ハンガー11をベース板4aに寝かせることができるため、ハンガー11が邪魔とならず、自転車などの大きなものを積載することができる。また、自動車用キャリア1を使用しない場合には、ハンガー11をベース板4aに寝かせてキャリアベース4を車両A側に回動させることで、自動車用キャリア1が車両後端から突出するのを防止することができる。さらに、支柱部11aを回動等させるだけでハンガー11を立てたり寝かせたりできるため、作業が容易、迅速であり、しかも、ハンガー11を取り外さないため、ハンガー11を別途収納する必要もない。
【0029】
なお、本実施形態では、ヒッチレシーバー3に取り付けられるタイプの自動車用キャリア1(ヒッチキャリア)であるが、これに限らず、上記特許文献2、3に記載されているようなフレーム状の自動車用キャリアに上記のようなハンガーを設けたものでもよく、また、上記特許文献1のように、車両前端に取り付けられる自動車用キャリアに上記のようなハンガーを設けたものでもよい。
〈実施形態2〉
図9は、本実施形態に係る自動車用キャリアのハンガー21の側面図である。
【0030】
このハンガー21は角材で構成され、全体形状が略F字形をしており、真直な支柱部21aと、この支柱部21aに対して垂直(直角)に延びる保持部21bとから構成されている。また、保持部21bは、支柱部21aの上端部と中央部とに設けられており、支柱部21aの下端部には、長手(垂直)方向に2つのボルト挿入穴(図示せず)が形成され、このボルト挿入穴と同心にウエルドナット22(取付手段)が取り付けられているものである。
【0031】
このようなハンガー21を、ハンガーを有しない既存のキャリアベース4に取り付けるには、キャリアベース4の周枠4bに、支柱部21aのボルト挿入穴と同心のボルト挿入穴を形成し、これらのボルト挿入穴にボルト23を挿入してウエルドナット22に締め込めばよい。これにより、ハンガー21の支柱部21aがキャリアベース4から垂直に延び、キャリアベース4の上方に保持部21bが位置される。
【0032】
このようにしてハンガー21を取り付けることで、ハンガーを有しない既存の自動車用キャリアがハンガー21を備えた自動車用キャリアとなる。そして、このハンガー21を利用して、上記実施形態1と同様に荷物を容易かつ効率的に積載することができ、既存の自動車用キャリアの積載性(積載容易性、積載量など)を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態1に係る自動車用キャリアを車両後端に取り付けた状態を示す斜視図。
【図2】本発明の実施形態1に係る自動車用キャリアの側面図。
【図3】本発明の実施形態1に係る自動車用キャリアの平面図。
【図4】本発明の実施形態1に係る自動車用キャリアの正面図。
【図5】本発明の実施形態1におけるハンガーの着脱手段示す図(一部断面図)。
【図6】本発明の実施形態1における別のハンガーの側面図。
【図7】本発明の実施形態1における別の支柱部を示す図であり、(a)は支柱部の取付状態を示し(一部断面図)、(b)は支柱部の下端部を示す。
【図8】本発明の実施形態1における別の支柱部によって、ハンガーを寝かした状態を示す平面図。
【図9】本発明の実施形態2におけるハンガーの側面図(一部断面図)。
【符号の説明】
【0034】
1 自動車用キャリア
2 ヒッチメンバー
3 ヒッチレシーバー
4 キャリアベース
4a ベース板
4b 周枠
5 ハンガー
5a 支柱部
5b 保持部
6 アーム
7 ヒッチ
A 車両
S スノーボード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両後端から後方へ延出し、または、車両前端から前方へ延出し、荷物を積載することができる自動車用キャリアであって、
前記車両後端または車両前端に配置され荷物を積載することができるキャリアベースと、このキャリアベースから上方に延びるハンガーとを有し、
このハンガーは、その支柱部の下端部が前記キャリアベースに取り付けられ、この支柱部に、前記キャリアベースの上方に位置して荷物を取り付けることができる保持部が設けられている、
ことを特徴とする自動車用キャリア。
【請求項2】
前記ハンガーが前記キャリアベースに着脱可能な着脱手段が設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の自動車用キャリア。
【請求項3】
前記支柱部は下端部を軸にして、上下方向に回動可能に前記キャリアベースに取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の自動車用キャリア。
【請求項4】
前記キャリアベースの車幅方向に沿って前記ハンガーが複数設けられ、前記支柱部が前記キャリアベースからほぼ垂直に延び、この支柱部から車両前後方向にほぼ水平に延びる前記保持部が設けられている、
ことを特徴とする請求項1〜3に記載の自動車用キャリア。
【請求項5】
前記キャリアベースが平板状で、その板面に複数の穴が形成されている、
ことを特徴とする請求項1〜4に記載の自動車用キャリア。
【請求項6】
キャリアベースが車両後端から後方へ延出し、または、キャリアベースが車両前端から前方へ延出し、このキャリアベースに荷物を積載することができる自動車用キャリアに取り付けられるハンガーであって、
このハンガーは、支柱部と荷物を取り付けることができる保持部とを有し、前記支柱部の下端部を前記キャリアベースに取り付け可能な取付手段が設けられ、この支柱部を前記キャリアベースに取り付けた際に支柱部が上方に延び、前記キャリアベースの上方に前記保持部が位置するように前記保持部が設けられている、
ことを特徴とする自動車用キャリアのハンガー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−111139(P2006−111139A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−300715(P2004−300715)
【出願日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願人】(504384354)
【Fターム(参考)】