説明

自動車用内装部品の取付け構造

【課題】車体パネルに対して車幅方向に比較的奥深い間隔を有した取付け部位を車体パネルに取付ける場合に、ウエスト部裏面に車幅方向に長い形状の補強リブなどを形成せずに、ウエスト部の幅寸法に関わらずクリップ座の設定を可能とした。
【解決手段】車体パネル10に対して車幅方向に比較的奥深い間隔を有した取付け部位6において車体パネル1に取付ける場合、リヤサイドトリム1の裏面側における取付け部位6に別体のブラケット部材20を取着し、ブラケット部材20にクリップ座23を設けてクリップ24を装着し、クリップ24を車体パネル10に形成したクリップ孔10aに係着することによって、リヤサイドトリム1を車体パネル10に取付けており、ブラケット部材20により車体パネル10に対するリヤサイドトリムの取付け強度部材を構成させた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車体パネルに対して車幅方向に比較的奥深い間隔を有した取付け部位を車体パネルに取付けるようになしたワンボックスカーのリヤサイドトリム等の自動車用内装部品の取付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の自動車用内装部品、例えば図1に示すワンボックスカーのリヤサイドトリム1は、不図示のワンボックスカーの最後部座席付近からラゲージルームに架けて車体前後方向に長い寸法を有する車体後側部の室内面に装着されるもので、例えば別体のアームレスト部2を設置する或いはデザイン向上等のために、車幅方向に大きく抉られるように形成された凹弯曲部3を有しており、この結果として、ウエスト部4が車幅方向に幅広に形成されることになる。
【0003】
そして、従来の技術においては、図10に示すように、リヤサイドトリム1の室内側側壁5に車体パネルとの取付け部位6を設定することになるが、取付け部位6は、ウエスト部4の幅寸法aが大きいために、車体パネルに対して車幅方向に比較的奥深い間隔を有して存することになる(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−264653号公報。
【0004】
このために、かかる構成を有するリヤサイドトリム1は、図11に示すようにして、車体パネル10に装着されている。
【0005】
即ち、リヤサイドトリム1の取付け部位6に車幅方向に長く延在する高さの高いクリップ座7を一体成形し、クリップ座7の先端にクリップ7aを着座装着し、クリップ7aを車体パネル10に設けたクリップ孔10aに係着することによって、リヤサイドトリム1を車体パネル10に取付けるようになしていた。
【0006】
また、リヤサイドトリム1におけるウエスト部4は、幅広のために、所定面形状を保持するための面落ち剛性を確保すべく、クリップ座7との間隙に板状のリブ8を介在させている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように構成する従来の技術においては、リヤサイドトリム1に一体成形によりクリップ座7を形成するには、図13に示すように、スライド型11を用い、スライド型11を矢印の方向にスライドさせることによって行わざるを得ない。
【0008】
しかし、スライド型11は、クリップ座7の車幅方向高さが高くなればなるほど、そのスライド量を大きくする必要があるが、リヤサイドトリム1のその他の部位における造形面によって、自ずと当該スライド量確保に限界がでてくることになり、このために、クリップ座11の車幅方向高さも限定されることになって、せいぜいウエスト部4の幅寸法aが100mm強に対応するくらいである。
【0009】
そして、例えば、ウエスト部4の幅寸法が200mmくらいになってしまうと、もはやクリップ座7の設定を諦めざるを得ず、取付け部位6を車体パネル10に取付けてウエスト部4の面落ち剛性を確保する代替手段として、図12に示すように、ウエスト部4の裏面側に添設する板状の補強リブ8aを形成することになる。
【0010】
しかし、ウエスト部4の裏面側に補強リブ8aを形成するといっても、ウエスト部4に対して車幅方向に長い形状を採ることになって、リヤサイドトリム1の成形時に成形金型からの脱型性が悪くなり、また、外観にヒケが発生し、或いは補強リブ8aのショートショット現象が起きる等の課題が残ることになる。
【0011】
そこで、本発明は、かかる点に鑑み、車体パネルに対して車幅方向に比較的奥深い間隔を有した取付け部位を車体パネルに取付ける場合に、ウエスト部裏面に車幅方向に長い形状の補強リブなどを形成せずに、ウエスト部の幅寸法に関わらずクリップ座の設定を可能にしたワンボックスカーのリヤサイドトリム等の自動車用内装部品の取付け構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の本発明に係る自動車用内装部品の取付け構造は、車体パネルに対して車幅方向に比較的奥深い間隔を有した取付け部位において前記車体パネルに取付けるようになした自動車用内装部品の取付け構造であって、内装部品の裏面側における前記取付け部位に別体のブラケット部材を取着し、該ブラケット部材にクリップ座を設けてクリップを装着し、且つ、該クリップを前記車体パネルに形成したクリップ孔に係着することによって、前記内装部品を前記車体パネルに取付けており、前記ブラケット部材により前記車体パネルに対する前記内装部品の取付け強度部材を構成させたことを特徴とするものである。
【0013】
本発明によれば、内装部品を車体パネルに取付けるためのクリップ座を、内装部品とは別体構成のブラケット部材に形成するようにしたために、内装部品のウエスト部の幅寸法が車幅方向に幅広に形成されることに関連して、クリップ座の車幅方向高さを高く設定しなければならない場合にも、従来のようなスライド型を用いずとも、クリップ座を設定することができるとともに、内装部品と車体パネルとの間をクリップにて取付けられたブラケット部材が介在して取付け強度部材としたことにより、クリップ座設定によりウエスト部の所定面形状保持性のための面落ち剛性を確保することができ、内装部品は低コストの一般PP材(ノンタルク材)を使用して成形することができることになり、しかも、クリップ座設定の制約がなくなることにより、内装部品の薄肉化や逆に厚肉化等の設計自由度が増して成形材料の使い分けができ、また、従来の補強リブ8aのような車幅方向に長い寸法の補強リブなど設ける必要がないために、内装部品の成形時の成形金型からの脱型性を良好し、しかも、外観にヒケが発生することや補強リブ形成によるショートショット現象が起きる等の課題も解決することができる。
【0014】
また、請求項2に記載の本発明に係る自動車用内装部品の取付け構造は、前記ブラケット部材に当てリブを立設し、該当てリブを前記車体パネルに当接させることによって、前記内装部品のウエスト部の面落ち剛性を高めるように構成したことを特徴とするものである。
【0015】
本発明によれば、ブラケット部材に立設した当てリブが車体パネルに当接することによって、内装部品のウエスト部の面落ち剛性を高めることができ、クリップ座によるウエスト部の面落ち剛性を助成することになる。
【0016】
また、請求項3に記載の本発明に係る自動車用内装部品の取付け構造は、前記内装部品のウエスト部に引っ掛けリブを形成し、該引っ掛けリブを前記ブラケット部材に設けた引っ掛け孔部に挿入して、前記ウエスト部の面落ち剛性を高めるように構成したことを特徴とするものである。
【0017】
本発明によれば、内装部品のウエスト部に形成した引っ掛けリブは、ブラケット部材に設けた引っ掛け孔に挿入することによって、クリップ座によるウエスト部の面落ち剛性をブラケット部材を介して助成することになる。
【0018】
また、請求項4に記載の本発明に係る自動車用内装部品の取付け構造は、前記ブラケット部材に位置決めリブを立設して、該位置決めリブを前記車体パネルに形成した差し込み部に差し込むことによって、前記ブラケット部材の前記車体パネルに対する位置決め構造を構成したことを特徴とするものである。
【0019】
本発明によれば、内装部品を車体パネルに取付ける場合に、当該内装部品は、その裏面側における取付け部位に取着された別体のブラケット部材を介して、予め車体パネルに位置決めされることになり、車体パネルの所定位置に正確に取付けることができる。
【0020】
また、請求項5に記載の本発明に係る自動車用内装部品の取付け構造は、前記内装部品と前記ブラケット部材との間に衝撃吸収構造部を介在設置したことを特徴とするものである。
【0021】
本発明によれば、別体のブラケット部材を利用して、衝撃吸収構造部を内装部品に設けることができ、別の衝撃吸収構造部設置のためのブラケット等を使用することなく、内装部品に対する乗員の側突時の衝撃を緩和することができる。
【発明の効果】
【0022】
上記のように構成する本発明において、内装部品を車体パネルに取付けるためのクリップ座を、内装部品とは別体構成のブラケット部材に形成するようにしたために、内装部品のウエスト部の幅寸法が車幅方向に幅広に形成されることに関連して、クリップ座の車幅方向高さを高く設定しなければならない場合にも、従来のようなスライド型を用いずとも、クリップ座を設定することができるとともに、内装部品と車体パネルとの間をクリップにて取付けられたブラケット部材が介在して取付け強度部材としたことにより、クリップ座設定によりウエスト部の所定面形状保持性のための面落ち剛性を確保することができ、内装部品は低コストの一般PP材(ノンタルク材)を使用して成形することができることになり、しかも、クリップ座設定の制約がなくなることにより、内装部品の薄肉化や逆に厚肉化等の設計自由度が増して成形材料の使い分けができ、また、従来の補強リブ8aのような車幅方向に長い寸法の補強リブなど設ける必要がないために、内装部品の成形時の成形金型からの脱型性を良好し、しかも、外観にヒケが発生することや補強リブ形成によるショートショット現象が起きる等の課題も解決することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図を用いて、本発明を実施するための最良の実施の形態について説明する。
【0024】
図1は自動車例えばワンボックスカーの内装部品であるリヤサイドトリムにおける一般的形状を描画した斜視図、図2は本発明に係る第1の実施の形態における図1のリヤサイドトリムの一部を裏面側(A矢視方向)から描画した斜視図、図3は同じく図2におけるリヤサイドトリムに装着するブラケット部材単体を拡大して描画した斜視図、図4は同じく図3に記載のブラケット部材をリヤサイドトリムの取付け部位裏面側に装着した状態におけるB−B断面図、図5は同じく図3に記載のブラケット部材をリヤサイドトリムの取付け部位裏面側に装着した状態におけるC−C断面図、図6は同じく図3に記載のブラケット部材をリヤサイドトリムの取付け部位裏面側に装着した状態におけるD−D断面図である。なお、従来に対応する部位には、同一符号を付して説明することとする。
【0025】
先ず、図1において、内装部品であるリヤサイドトリム1は、例えばインジェクション成形品であり、不図示のワンボックスカー等の自動車の最後部座席付近からラゲージルームに架けて車体前後方向に長い寸法を有する車体後側部の室内面に装着するために、車体前後方向に長い寸法を有した形状となっている。
【0026】
リヤサイドトリム1は、その外周部に適宜間隙を有して複数個装着されたトリム側クリップ22により、直接車体パネル10に設置されている。
【0027】
また、リヤサイドトリム1には、車幅方向に大きく抉るように凹弯曲部3が形成されており、凹弯曲部3には、別体で構成するアームレスト部2が設置されている。
【0028】
このように凹弯曲部3が車幅方向に大きく抉られて形成されているために、リヤサイドトリム1のウエスト部3は、車幅方向に幅広な形状を呈することになり、幅寸法aを大きくしている。
【0029】
この結果、リヤサイドトリム1のウエスト部3付近における室内側側壁5に存する車体パネル10との取付け部位6は、図4に示すように、ウエスト部4の幅寸法aが大きくなることに関連し、車体パネル10に対して車幅方向に比較的奥深い間隔を有して存することになる。
【0030】
このために、本発明に係る第1の実施の形態においては、リヤサイドトリム1の取付け部位6は、ブラケット部材20を介在させて車体パネル10に取付けられている。
【0031】
ブラケット部材20は、リヤサイドトリム1の取付け部位6に対向する位置の裏面側に、溶着あるいはビス止め等により装着されており(本例では、後述するように溶着を用いている)、PP、PPC、ABS、POM、PC、AES等の熱可塑性樹脂を成形することによって構成されている。
【0032】
そして、ブラケット部材20は、自動車の前後方向に長い形状を呈しており、その外周部に複数箇所のリヤサイドトリム1への取付け孔部21が形成され、図4に示すように、取付け孔部21にリヤサイドトリム1の裏面側に立設した溶着リブ9を挿入し、溶着リブ9の先端部を高周波溶着等により溶融して加締めることによって、リヤサイドトリム1の裏面側に装着されている。
【0033】
ブラケット部材20の長手方向一端側より他端側にやや寄った中側における所定部位には、図3に示すように、車幅方向に突出するようにクリップ座23が形成されており、クリップ座23には、図4に示すように、クリップ24が着座装着され、クリップ24を車体パネル10のクリップ孔10aに係着することによって、ブラケット部材20を介在させて、リヤトリム1のウエスト部3の付近における取付け部位6を装着している。
【0034】
この結果、リヤサイドトリム1のウエスト部4の幅寸法が車幅方向に幅広に形成されることに関連して、クリップ座23の車幅方向高さを高く設定しなければならない場合にも、クリップ座23を別体のブラケット部材20に形成したために、従来のようなスライド型を用いずとも、クリップ座23を設定することができると共に、リヤサイドトリム1と車体パネル10との間をクリップ24にて取付けられたブラケット部材20が介在して取付け強度部材となることにより、ウエスト部4の所定面形状保持製のための面落ち剛性を確保することができることになって、リヤサイドトリム1は、成形材料として低コストの一般PP材(ノンタルク材)を使用して十分成形することができ、しかも、クリップ座23の設定の制約がなくなることにより、リヤサイドトリム1の薄肉化や逆に厚肉化の自由度が増して成形材料の使い分けができる。
【0035】
また、従来の補強リブ8aのような車幅方向に長い寸法の補強リブなど設ける必要がないために、リヤサイドトリム1の成形時の成形金型からの脱型性を良好にし、しかも、外観にヒケが発生することや補強リブ形成によるショートショット現象が起きる等の課題も解決することができる。
【0036】
さらに、ブラケット部材20のクリップ座23に対して長手方向他端側に寄った上端部には、筒状突出部25、26、27が互いに離間した状態で並設形成されている。
【0037】
筒状突出部25,26、26のうち、ブラケット20の長手方向他端側に存する筒状突出部27の下面には、板状に形成された一対の当てリブ28が下方に延在するように立設されており、当てリブ28は、図5に示すように、車体パネル10に形成した棚状部10bに当接している。
【0038】
この結果、ブラケット部材20に立設した一対の当てリブ28は、車体パネル20の棚状部20bに当接することによって、リヤサイドトリム1のウエスト部4の面落ち剛性をさらに高めることができ、クリップ座23によるウエスト4部の面落ち剛性を助成することになる。
【0039】
3つの筒状突出部25、26、27に形成されている矩形状の引っ掛け孔部25a、26a、27aには、リヤサイドトリム1のウエスト部4の裏面側に形成した引っ掛けリブ29が挿入されている(図5および図6参照)。
【0040】
この結果、リヤサイドトリム1のウエスト部4に形成した引っ掛けリブ29は、筒状突出部25、26、27に形成した引っ掛け孔25a、26a、27aに挿入することによって、クリップ座23によるウエスト部4の面落ち剛性をブラケット部材20を介して助成することになる。
【0041】
図7ないし図9は、本発明に係る第2の実施の形態を示している。
【0042】
図7に示す第2の実施の形態におけるブラケット部材20は、図8に示すように、中央部の筒状突出部26が形成された反対側の面に衝撃吸収パッド30を貼設して、ブラケット部材20とリヤサイドトリム1との間において、衝撃吸収構造を構成している。
【0043】
この結果、別体のブラケット部材20を利用して、衝撃吸収パッド30をリヤサイドトリム1に設けることができ、別の衝撃吸収構造部設置のためのブラケット等使用することなく、リヤサイドトリム1に対する乗員の側突時の衝撃を緩和することができることになる。
【0044】
なお、リヤサイドトリム1とブラケット部材20との間に衝撃吸収構造部を形成するためには、衝撃吸収パッド30を使用する場合に限定されず、例えば、ブラケット部材20側に不図示の衝撃吸収リブを形成して、リヤサイドトリム1側の当接させるように構成すれば、側突時に衝撃吸収リブが座屈して、衝撃吸収構造とすることができる。
【0045】
また、第2の実施の形態においては、図7に示すように、ブラケット部材20における筒状突出部26の中央下部或いは筒状突出部26および27との間の部位に、位置決めリブ31を立設しており、位置決めリブ31は、図8に示すように、車体パネル10に形成した差し込み部10cに差し込むことによって、ブラケット部材20の車体パネル1に対する位置決め構造を構成している。
【0046】
この結果、リヤサイドトリム1を車体パネル10に取付ける場合に、リヤサイドトリム1は、その裏面側における取付け部位6(図1参照)に取着された別体のブラケット部材20を介して、予め車体パネル10に位置決めされることになり、車体パネル10の所定位置に正確に取付けることができる。
【0047】
また、第2の実施の形態においては、筒状突出部26と筒状突出部27との間における上端部には、図9に明確に示すようにシートベルト32の延在方向を変換するベルト受けリブ33が突出形成されている。
【0048】
さらに、図9に示すように、リヤサイドトリム1に設けられたアームレスト部2には、ブラケット部材取付けボス34を立設して、ブラケット部材取付けボス34をブラケット部材20側に形成した取付け孔35に嵌着することによって、ブラケット部材20がアームレスト部2にも装着されている。
【産業上の利用可能性】
【0049】
以上説明したように、本発明は、内装部品を車体パネルに取付けるためのクリップ座を、内装部品とは別体構成のブラケット部材に形成するようにしたために、内装部品のウエスト部の幅寸法が車幅方向に幅広に形成されることに関連して、クリップ座の車幅方向高さを高く設定しなければならない場合にも、従来のようなスライド型を用いずとも、クリップ座を設定することができるとともに、内装部品と車体パネルとの間をクリップにて取付けられたブラケット部材が介在して取付け強度部材としたことにより、クリップ座設定によりウエスト部の所定面形状保持性のための面落ち剛性を確保することができ、内装部品は低コストの一般PP材(ノンタルク材)を使用して成形することができることになり、しかも、クリップ座設定の制約がなくなることにより、内装部品の薄肉化や逆に厚肉化等の設計自由度が増して成形材料の使い分けができ、また、従来の補強リブ8aのような車幅方向に長い寸法の補強リブなど設ける必要がないために、内装部品の成形時の成形金型からの脱型性を良好し、しかも、外観にヒケが発生することや補強リブ形成によるショートショット現象が起きる等の課題も解決することができることになって、車体パネルに対して車幅方向に比較的奥深い間隔を有した取付け部位を車体パネルに取付けるようになしたワンボックスカーのリヤサイドトリム等の自動車用内装部品の取付け構造等に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】自動車例えばワンボックスカーの内装部品であるリヤサイドトリムにおける一般的形状を描画した斜視図である。
【図2】本発明に係る第1の実施の形態における図1のリヤサイドトリムの一部を裏面側(A矢視方向)から描画した斜視図である。
【図3】同じく図2におけるリヤサイドトリムの取付け部位に装着されたブラケット部材単体を拡大して描画した斜視図である。
【図4】同じく図3のブラケット部材をリヤサイドトリムの取付け部位裏面側に装着した状態におけるB−B断面図である。
【図5】同じく図3に記載のブラケット部材をリヤサイドトリムの取付け部位裏面側に装着した状態におけるC−C断面図である。
【図6】同じく図3に記載のブラケット部材をリヤサイドトリムの取付け部位裏面側に装着した状態におけるD−D断面図である。
【図7】本発明における第2の実施の形態によるブラケット部材単体の斜視図である。
【図8】図7に記載のブラケット部材をリヤサイドトリムの取付け部位裏面側に装着した状態におけるE−E断面図である。
【図9】図7に記載のブラケット部材をリヤサイドトリムの取付け部位裏面側に装着した状態におけるF−F断面図である。
【図10】従来技術のリヤサイドトリムにおけるウエスト部を説明するための断面図である。
【図11】従来の技術における図1のG−G断面図である。
【図12】他の従来の技術における図1のG−G断面図である。
【図13】従来におけるリヤサイドトリムの裏面にクリップ座を成形する場合の説明図である。
【符号の説明】
【0051】
1 リヤサイドトリム(内装部品)
4 ウエスト部
5 一方の脚片部
6 取付け部位
10 車体パネル
10a クリップ孔
10c 差し込み部
20 ブラケット部材
21 クリップ座
24 クリップ
25 26 27 筒状突出部
25a 26a 27a 引っ掛け孔部
28 当てリブ
29 引っ掛けリブ
30 衝撃吸収パッド(衝撃吸収構造部)
31 位置決めリブ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体パネルに対して車幅方向に比較的奥深い間隔を有した取付け部位において前記車体パネルに取付けるようになした自動車用内装部品の取付け構造であって、内装部品の裏面側における前記取付け部位に別体のブラケット部材を取着し、該ブラケット部材にクリップ座を設けてクリップを装着し、且つ、該クリップを前記車体パネルに形成したクリップ孔に係着することによって、前記内装部品を前記車体パネルに取付けており、前記ブラケット部材により前記車体パネルに対する前記内装部品の取付け強度部材を構成させたことを特徴とする自動車用内装部品の取付け構造。
【請求項2】
前記ブラケット部材に当てリブを立設し、該当てリブを前記車体パネルに当接させることによって、前記内装部品のウエスト部の面落ち剛性を高めるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の自動車用内装部品の取付け構造。
【請求項3】
前記内装部品のウエスト部に引っ掛けリブを形成し、該引っ掛けリブを前記ブラケット部材に設けた引っ掛け孔部に挿入して、前記ウエスト部の面落ち剛性を高めるように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用内装部品の取付け構造。
【請求項4】
前記ブラケット部材に位置決めリブを立設して、該位置決めリブを前記車体パネルに形成した差し込み部に差し込むことによって、前記ブラケット部材の前記車体パネルに対する位置決め構造を構成したことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一に記載の自動車用内装部品の取付け構造。
【請求項5】
前記内装部品と前記ブラケット部材との間に衝撃吸収構造部を介在設置したことを特徴とする請求項1ないし4の何れか一に記載の自動車用内装部品の取付け構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−149896(P2008−149896A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−340004(P2006−340004)
【出願日】平成18年12月18日(2006.12.18)
【出願人】(000124454)河西工業株式会社 (593)
【Fターム(参考)】