説明

自動車部品の取り付け構造

【課題】簡単な構成より自動車部品をいずれの車種にも取り付け可能な自動車部品の取り付け構造を提供すること。
【解決手段】アウター部材20の複数の突出片26を取り付け孔16に挿入し、環板部24を取り付け孔16の周囲のリヤバンパーカバー10の箇所に当接する。次に、環板部24の挿入用孔2402からインナー部材22の筒状部38を挿入し、筒状部38を回転させ、雄ねじ部42と雌ねじ部32の螺合により突出片26を径方向外方に弾性変形させていく。所定の位置まで嵌合されると、回転阻止用突起44と回転阻止用溝34とが係合し、アウター部材20とインナー部材22とが分離出来ない状態とされる。この状態で、アウター部材20の挟持用突起28と環板部24とにより取り付け孔16の周囲のリヤバンパーカバー10の箇所が挟持され、ベゼル14がリヤバンパーカバー10に取着される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体の外観を構成するパネル部へ自動車部品を取り付ける構造に関する。
【背景技術】
【0002】
バンパーカバーや、各部を構成するアウターパネルなどのような車体の外観を構成するパネル部には、反射板やフォグランプ、センサ、カメラなどのような自動車部品が取り付けられる。
例えば、特許文献1では、自動車部品であるランプを、パネル部をなすフロントバンパーカバーに取り付ける構造が提案されている。しかしながら従来技術では、フロントバンパーカバーにランプ収納用の凹部を設ける必要があり、あるいは、フロントバンパーカバーの背面にランプを支持するフレームが必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−331066
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって従来技術では、使用するランプが同一であっても、車種が異なる毎にフロントバンパーカバーの成形用の金型にランプ収納用の凹部を設ける必要が生じる。あるいは、車種が異なる毎にその都度フロントカバーの背面にランプを支持するフレームを配置する必要が生じる。
そのため、ランプを取り付けるための構造にコストが掛かり、何らかの改善が望まれていた。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、簡単な構成より自動車部品をいずれの車種にも取り付け可能な自動車部品の取り付け構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため本発明は、車体の外観を構成するパネル部へ自動車部品を取り付ける構造であって、前記パネル部に形成された取り付け孔に取着される自動車部品取り付け用のベゼルを備え、前記ベゼルは、前記パネル部の前記取り付け孔に係合されるアウター部材と、前記自動車部品が取着され、前記アウター部材に嵌合されるインナー部材とを含んで構成され、前記アウター部材は、裏面が前記パネル部の前記取り付け孔の周囲の箇所に当接可能で内側に前記インナー部材が挿入される挿入用孔が形成された環板部と、前記環板部の内周部から同環板部の裏面側に突設され前記取り付け孔に挿入可能で前記環板部の径方向に弾性変形可能な複数の突出片と、前記各突出片の外面に設けられて前記環板部との間に前記パネル部を挟持する挟持用突起と、前記各突出片の内面に設けられた雌ねじ部とを備え、前記インナー部材は、前記自動車部品が取着される部品取り付け部と、前記アウター部材の前記複数の突出片が前記取り付け孔に挿入され前記環板部が前記取り付け孔の周囲の前記パネル部の箇所に当接された状態で、前記挿入用孔に挿入されて前記複数の突出片の内側に嵌合される円筒状の筒状部と、前記筒状部の外周面に設けられて前記アウター部材の雌ねじ部に螺合可能な雄ねじ部とを備え、前記インナー部材と前記アウター部材とは、前記筒状部の雄ねじ部と前記各突出片の雌ねじ部との螺合により嵌合され、嵌合状態において、前記インナー部材の前記筒状部が前記アウター部材の前記突出片の弾性変形を阻止して前記アウター部材の前記パネルへの係合状態を保持するよう構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
請求項1記載の発明によれば、パネル部に単に取り付け孔のみを形成することで、ベゼルを介して自動車部品をパネル部に確実に取り付けることが可能となる。したがって、同一形状の自動車部品を車種の異なるパネル部に取り付ける場合、ベゼルを用意し、また、パネル部に取り付け孔を形成することで足りるため、従来のように高価な金型を変更する必要がなくなり、また、自動車部品を支持するためのフレームも不要となり、自動車部品を取り付けるためのコストを大幅に削減することが可能となる。
請求項2記載の発明によれば、簡単な構成でベゼルをより確実にパネル部に取り付けることが可能となり、自動車部品の位置決めも容易に行うことができる。
請求項3記載の発明によれば、アウター部材を取り付け孔に挿入し易くなり、また、インナー部材を挿入用孔およびアウター部材の複数の突出片の内側に挿入し易くなり、自動車部品のパネル部への取り付け作業性の向上を図る上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】ベゼルを用いて反射板をリヤバンパーカバーに取り付ける説明図である。
【図2】反射板がリヤバンパーカバーに取り付けられた状態の斜視図である。
【図3】反射板がリヤバンパーカバーに取り付けられた状態の正面図である。
【図4】図3のX―X線断面図である。
【図5】図3のY―Y線断面図である。
【図6】アウター部材の平面図である。
【図7】アウター部材の正面図である。
【図8】図6のX―X線断面図である。
【図9】インナー部材の平面図である。
【図10】図9のX―X線断面図である。
【図11】図9のY矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面にしたがって説明する。
本実施の形態において、車体の外観を構成するパネル部はリヤバンパーカバー10であり、自動車部品は反射板12である。
図1〜図3に示すように、反射板12をリヤバンパーカバー10に取り付けるに当たりベゼル14が用いられる。
また、反射板12をリヤバンパーカバー10に取り付けるに当たり、リヤバンパーカバー10には、ベゼル14が嵌め込まれて固定される取り付け孔16が設けられる。
【0009】
ベゼル14は、円筒状でリヤバンパーカバー10の取り付け孔16に嵌合されるアウター部材20と、当該アウター部材20に内嵌されるインナー部材22とを含んで構成され、アウター部材20とインナー部材22とは共に合成樹脂製でそれぞれ型により一体成形されている。ベゼル14は、アウター部材20を取り付け孔16に嵌め込んだ状態でインナー部材22を嵌合することでリヤバンパーカバー10に固定され構成となっている。なお、反射板12は、インナー部材22に取付けられる。
図6〜図8に示すように、アウター部材20は、環板部24と、複数の突出片26と、挟持用突起28と、雌ねじ部32と、回転阻止用溝34とを含んで構成されている。
環板部24は、円環板状を成し、取り付け孔16の周囲のリヤバンパーカバー10の箇所に裏面が当接可能な外径で形成され、内側にインナー部材22が挿入される挿入用孔2402が形成されている。
各突出片26は、環板部24の内周部の周方向に所定の間隔をおいた複数箇所からそれぞれ環板部24の裏面側に突設され、取り付け孔16の内側に挿入可能に形成されている。
本実施形態では、4つの突出片26が回転阻止用溝34と交互に周方向に設けられており、各突出片26は、環板部24の径方向に弾性変形可能に形成されている。
各突出片26は、各突出片26の内面26Aとその反対に位置する外面26Bとが、環板部24から離れるに従い外径が次第に小さくなる所定の円錐面上に沿って延在するよう形成されている。すなわち、各突出片26は、それぞれ環板部24から離れるに従い径方向内側に位置するよう傾斜した状態で突設されている。複数の突出片26をこのような円錐面上を延在させる形状とすることで、アウター部材20を取り付け孔16に挿入し易くなり、反射板12のリヤバンパーカバー10への取り付け作業性の向上が図られている。
【0010】
挟持用突起28は、各突出片26の外面26Bに設けられ、径方向外側に突出している。
挟持用突起28は、突出片26が環板部24の径方向外方に弾性変形することで、環板部24と協働して取り付け孔16の周囲のリヤバンパーカバー10の箇所を挟持可能である。
雌ねじ32は、各突出片26の先端側の内面26Aに設けられている。
雌ねじ32は、後述するインナー部材22の筒部38の雄ねじ部42が螺合される。
回転阻止用溝34は、突出片26または隣り合う突出片26の間に設けられている。本実施の形態では、回転阻止用溝34は、隣り合う突出片26の間の隙間で形成されており、アウター部材側係合部30を簡単に構成し、ベゼル14のコストダウンを図る上で有利となっている。
また、突出片26は複数設けられているので回転阻止用溝34も挿入用孔2402の周方向に間隔をおいて複数設けられ、後述する雄ねじ42と雌ねじ32の所望の螺合状態で回転阻止用溝34に回転阻止用突起44が係合し易くなっており、反射板12の取り付け性の向上が図られている。
【0011】
図9〜図11に示すように、インナー部材22は、部品取り付け部36と、筒状部38と、雄ねじ部42と、回転阻止用突起44とを含んで構成されている。
部品取り付け部36は、自動車部品が取着される箇所であり、本実施の形態では円板状を呈し、部品取り付け部36の表面に自動車部品である反射板12が取着されている。
筒状部38は、部品取り付け部36の裏面の外周部から円筒状に突設されて、アウター部材20の環板部24の挿入用孔2402に挿入可能に形成されている。
筒状部38の外周面は、アウター部材20の突出片26の内面26Aが延在する円錐面の傾斜角度よりも小さい傾斜角度で、部品取り付け部36から離れるに従い外径が次第に小さくなる所定の円錐面上に沿って延在する傾斜面に形成されている。このような形状で筒状部38を構成することにより、環板部24の挿入用孔2402への筒部38の挿入作業を簡単に行えるようにし、反射板12の取り付け作業性の向上が図られている。
筒状部38は、図5に示すように、突出片26が取り付け孔16の内側に挿入され環板部24が取り付け孔16の周囲のリヤバンパーカバー10の箇所に当接された状態で挿入用孔2402に挿入されることで、各突出片26の内面26Aに嵌合して突出片26を環板部24の径方向外方に弾性変形させ、環板部24と挟持用突起28とにより取り付け孔16の周囲のリヤバンパーカバー10の箇所を挟持させるように形成されている。
さらに、筒状部38は、アウター部材20の環板部24の挿入用孔2402に挿入された状態で、アウター部材20の各突出片26の内面側を押えて径方向内側への弾性変形を阻止する。
【0012】
雄ねじ部42は、筒状部38の外周面の先端側に形成されている。したがって、突出片26が取り付け孔16の内側に挿入され環板部24が取り付け孔16の周囲のリヤバンパーカバー10の箇所に当接された状態で挿入用孔2402に筒状部38が挿入され、筒状部38の先端部が各突出片26の先端側の内側近傍に位置した状態で筒状部38を回転させると、雄ねじ部42が雌ねじ部32に螺合して突出片26を環板部24の径方向外方に弾性変形させつつ筒部38が突出片26の先端側へと進出していく。
回転阻止用突起44は、図4に示すように、雄ねじ部42と雌ねじ部32とが螺合し環板部24と突起とにより取り付け孔16の周囲のリヤバンパーカバー10の箇所を挟持させた状態で、回転阻止用溝34に係合してアウター部材20に対するインナー部材22の回転を阻止するものである。具体的には、筒状部38の雄ねじ部42がアウター部材20の雌ねじ部32に螺合されて筒部38がアウター部材20の所定の位置まで嵌め込まれたところで、回転阻止用突起44が回転阻止用溝34に係合される仕組みとなっており、それ以上の螺合を阻止して周方向および嵌入方向での位置を規制するようになっている。回転阻止用突起44は、筒部38の外周面に切り欠き3802を介して筒部38の径方向に弾性変形可能に設けられている。
そして、雄ねじ部42と雌ねじ部32とが螺合し環板部24と挟持用突起28とにより取り付け孔16の周囲のリヤバンパーカバー10の箇所を挟持させ、回転阻止用突起44と回転阻止用溝34とが係合した状態で、反射板12は、挿入用孔2402の内部で環板部24よりバンパ裏側に位置した所定の箇所に配置される。
【0013】
ベゼル14を用いた反射板12のリヤバンパーカバー10への取り付けは次のようになされる。
まず、反射板12をインナー部材22の部品取り付け部36に取着する。
次に、アウター部材20の複数の突出片26をリヤバンパーカバー10の取り付け孔16に挿入し、環板部24を取り付け孔16の周囲のリヤバンパーカバー10の箇所に当接する。この場合、両面テープを用いて環板部24をリヤバンパーカバー10の箇所に取着してもよく、このようにするとインナー部材22をアウター部材20に係合させる作業の効率を高める上で有利となる。
次に、アウター部材20の環板部24の挿入用孔2402からインナー部材22の筒状部38を挿入し、複数の突出片26を環板部24の径方向外方に拡開させていく。
【0014】
そして、筒状部38の先端部が各突出片26の先端側の内側近傍に位置したならば、筒状部38の内側に指を入れ筒状部38を回転させる。この筒状部38の回転により、雄ねじ部42と雌ねじ部32が螺合して筒状部38が突出片26の先端側へと進出していき、突出片26を環板部24の径方向外方にさらに弾性変形させていく。
そして、筒状部38が螺合により所定の位置まで嵌合されると、回転阻止用突起44と回転阻止用溝34とが係合し、アウター部材20に対するインナー部材22の回転が阻止されて、アウター部材20とインナー部材22とが移動不能に結合される。すなわち、回転阻止用突起44と回転阻止用溝34との係合により、アウター部材20とインナー部材22とが分離出来ない状態とされる。
この状態で、アウター部材20の挟持用突起28と環板部24とにより取り付け孔16の周囲のリヤバンパーカバー10の箇所が挟持され、ベゼル14がリヤバンパーカバー10に取着される。また、反射板12は、所定の状態に位置決めされた状態となっている。
なお、この状態では、筒状部38によって、突出片26の径方向内側への弾性変形が阻止されるので、挟持用突起28と環板部24により取り付け孔16の周囲のリヤバンパーカバー10の箇所が挟持された状態が保持され、アウター部材20とリヤバンパーカバー10との係合が外れることが無いので、確実にベゼル14がリヤバンパーカバー10に装着される。すなわち自動車部品である反射板12がベゼル14を介してリヤバンパーカバー10に確実に取着されることとなる。
【0015】
本実施の形態によれば、リヤバンパーカバー10に取り付け孔16を形成するだけで、ベゼル14を介して反射板12をリヤバンパーカバー10に確実に取り付けることが可能となる。
したがって、同一形状の反射板12を車種の異なるリヤバンパーカバー10に取り付ける場合、ベゼル14を用意し、また、リヤバンパーカバー10に単に取り付け孔16を形成することで足りるため、従来のように高価な金型を変更する必要がなくなり、また、反射板12を支持するためのフレームも不要となり、反射板12を取り付けるためのコストを大幅に削減することが可能となり、また、反射板12の取り付け作業性を大幅に向上できる。
また、反射板12がリヤバンパーカバー10に取着された状態で、反射板12は環板部24の挿入用孔2402内で環板部24よりも没入した箇所に配置されているので、物体がリヤバンパーカバー10にぶつかったとしても、その物体は反射板12に当たることはなく、反射板12の向きや取り付け位置が変わる不具合もない。
【0016】
なお、本実施の形態では、自動車部品が反射板12である場合について説明したが、本発明の自動車部品は、フォグランプや、超音波センサなどの各種センサ、カメラなど外装品や装飾品を広く含むものである。
また、本実施の形態では、円板状の部品取り付け部36を筒状部38の前方側に設けて反射板12を取り付ける構成としているが、自動車部品の形状によっては、筒状部38の内部(内周側)に収容した状態で自動車部品を取り付けてもよい。
また、アウター部材側係合部30とインナー部材側係合部40とは、環板部24と挟持用突起28とにより取り付け孔16の周囲のリヤバンパーカバー10の箇所を挟持させた状態でアウター部材20とインナー部材22とを環板部24の周方向および軸方向に移動不能に結合する構成であればよく、実施の形態の構造に限定されず、従来公知の様々な構造が採用可能である。
また、本実施の形態では、車体の外観を構成するパネル部がリヤバンパーカバー10である場合について説明したが、パネル部はリヤバンパーカバー10やフロントバンパーカバーに限定されず、車体のその他の箇所の外観を構成するアウターパネルなどのパネル部に広く適用される。
【符号の説明】
【0017】
10……リヤバンパーカバー、12……反射板、14……ベゼル、16……取り付け孔、20……アウター部材、22……インナー部材、24……環板部、26……突出片、28……挟持用突起、32……雌ねじ部、34……回転阻止用溝、36……部品取り付け部、38……筒状部、42……雄ねじ部、44……回転阻止用突起。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の外観を構成するパネル部へ自動車部品を取り付ける構造であって、
前記パネル部に形成された取り付け孔に取着される自動車部品取り付け用のベゼルを備え、
前記ベゼルは、前記パネル部の前記取り付け孔に係合されるアウター部材と、前記自動車部品が取着され、前記アウター部材に嵌合されるインナー部材とを含んで構成され、
前記アウター部材は、裏面が前記パネル部の前記取り付け孔の周囲の箇所に当接可能で内側に前記インナー部材が挿入される挿入用孔が形成された環板部と、前記環板部の内周部から同環板部の裏面側に突設され前記取り付け孔に挿入可能で前記環板部の径方向に弾性変形可能な複数の突出片と、前記各突出片の外面に設けられて前記環板部との間に前記パネル部を挟持する挟持用突起と、前記各突出片の内面に設けられた雌ねじ部とを備え、
前記インナー部材は、前記自動車部品が取着される部品取り付け部と、前記アウター部材の前記複数の突出片が前記取り付け孔に挿入され前記環板部が前記取り付け孔の周囲の前記パネル部の箇所に当接された状態で、前記挿入用孔に挿入されて前記複数の突出片の内側に嵌合される円筒状の筒状部と、前記筒状部の外周面に設けられて前記アウター部材の雌ねじ部に螺合可能な雄ねじ部とを備え、
前記インナー部材と前記アウター部材とは、前記筒状部の雄ねじ部と前記各突出片の雌ねじ部との螺合により嵌合され、嵌合状態において、前記インナー部材の前記筒状部が前記アウター部材の前記突出片の弾性変形を阻止して前記アウター部材の前記パネルへの係合状態を保持するよう構成されている
ことを特徴とするパネル部への自動車部品の取り付け構造。
【請求項2】
前記アウター部材は、隣り合う前記突出片の間にスリット状に設けられた回転阻止用溝とを備え、
前記インナー部材は、前記筒状部の外周面に設けられ、前記雌ねじ部に対して前記雄ねじ部が所定の位置まで螺合された際に前記回転阻止用溝に係合して前記アウター部材に対する前記インナー部材の回転を阻止して、前記アウター部材に対する前記インナー部材の移動を禁止するとともに前記自動車用部品の位置決めを行う回転阻止用突起とを備える
ことを特徴とする請求項1記載のパネル部への自動車部品の取り付け構造。
【請求項3】
前記複数の突出片は、その内面が前記環板部から前記環板部の裏面側に離れるに従い外径が次第に小さくなる所定の円錐面上に沿って延在するよう形成され、
前記筒状部は、その外周面が前記環板部の裏面側にから離れるに従い前記円錐面の傾斜角度よりも小さい傾斜角度で外径が次第に小さくなる円錐面上に沿って延在するよう形成され、
前記雌ねじ部に対して前記雄ねじ部が螺合する量に応じて前記複数の突出片が径方向外側に弾性変形されるよう構成されている
ことを特徴とする請求項1または2記載のパネル部への自動車部品の取り付け構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−255525(P2012−255525A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−130267(P2011−130267)
【出願日】平成23年6月10日(2011.6.10)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【出願人】(000176811)三菱自動車エンジニアリング株式会社 (402)
【Fターム(参考)】