説明

自動開閉シャッタ付空冷熱交換器

【課題】小型・軽量で、低消費電力で、低騒音な屋外用通信機器用の空冷熱交換器を提供する。
【解決手段】内部ファン用出口シャッタ56、外部ファン用入口シャッタ57、外部ファン用第1の出口シャッタ58、外部ファン用第2の出口シャッタ59、筐体内の温度を検知する温度検出器61、およびファンおよびシャッタを制御する制御部62を設け、通常の運転においては内部ファン用出口シャッタ56と外部ファン用第2の出口シャッタ59を閉じて熱交換部53による熱交換のみを行ない、高温時には内部ファン用出口シャッタ56と外部ファン用第2の出口シャッタ59を開いて外気を屋外通信機器64の筐体内に導入し、低温時にはすべてのシャッタを閉じ、外部ファン52を停止させて熱交換部53による放熱を中止し、検出温度に対応して内部ファン51および外部ファン52の回転数制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動開閉シャッタ付空冷熱交換器に関し、特に空冷方式の屋外機器に対応する自動開閉シャッタ付空冷熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、屋外に設置される通信機器においては、内部に格納されている電気部品の温度を許容温度以下に維持するために、特許文献1に開示されているような高温時には外気を取り入れ、低温時には内部の空気を循環させるようなファンを備えた筐体が用いられてきた。
【0003】
しかし、外気を直接筐体内に取り入れると外気に含まれる粉塵や有害ガスの影響を内部の電気部品が受けることから、通信機器の筐体に連通する部分と外気の通過する部分を隔離する図7に示すような構成が用いられるようになってきた。図7は従来例の空冷熱交換器が設けられた屋外通信機器の模式的構成説明図である。
【0004】
内部機器85を内蔵する屋外通信機器84には、それぞれの内部の空間が連通する空冷熱交換器70が設けられている。空冷熱交換器70には内部の空間を斜めに横断して空間を上部の領域と下部の領域に区分する熱交換部73が設けられており、屋外通信機器84の内部は空冷熱交換器70の上部の領域と連通している。図中の実線の矢印は空気の流れを、白抜きの矢印は熱の流れを示す。
【0005】
上部の空間には屋外通信機器84の内部の空気を吸引して熱交換部73で冷却して屋外通信機器84に戻す内部ファン71が設けられ、屋外通信機器84の筐体との間の壁面には上側に内部ファン用入口風向板74が、下側には内部ファン用出口風向板75が設けられている。屋外通信機器84の筐体内部の空気は空冷熱交換器70との間を循環し、熱交換部73で冷却される。熱交換部73は通常波形あるいはフィンを有するプレート状の構成となっているが、これに限定されるものではなく公知の熱交換器が使用できる。
【0006】
熱交換部73の下部の空間には外部の空気を吸引して熱交換部73を冷却して再び屋外に戻す外部ファン72が設けられ、外部に面した壁面には下側に外部ファン用入口風向板77が、上側には外部ファン用出口風向板78が設けられている。外部の空気は外部ファン用入口風向板77から外部ファン72で吸引されて熱交換部73を冷却して外部ファン用出口風向板78から外部に排出される。
【0007】
また、特許文献2には熱交換器のファンを利用して筐体内部の換気も行なえる筐体冷却装置が開示されている。
【特許文献1】実開平1−118495号公報
【特許文献2】特開平10−247793号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、年々内部の電子機器部品の高密度化が進み発熱量も多くなってきたため電子機器の性能安定化・高信頼性を実現するために熱交換器も大型となり、必要とするファンの動力も大きくなってきたために次のような問題点が発生している。
【0009】
第1の問題点は能力の大きな空冷熱交換器を用いなければならないことである。その理由は、内部電気部品は高発熱、高密度化しているが、電気部品自身に使用できる周囲温度の制約があり(例えば、0℃以上80℃以下)、また装置仕様として環境温度が規定されているが(例えば、−20°〜50℃など)、その環境温度最大値(+50℃)においても電気部品の使用周囲温度を制限値以内に収める必要があるので、密閉筐体の場合どうしても大型な空冷熱交換器を選定せざるを得ないからである。
【0010】
第2の問題点は、消費電力が大きくなってしまうことである。その理由は、それほど外気温度が高くない場合でも、密閉筐体内の温度は高密度化された高発熱電気部品の影響により高温になる。密閉筐体内で電気部品の使用周囲温度の制限である例えば0℃〜80℃を満足させるため常に大型空冷熱交換器は稼動していなければならない。大型な空冷熱交換器では備え付けられているファンも大きくまたその数も多い場合があり、回転数制御を行っているファンでは高回転とする必要があるので空冷熱交換器自身の消費電力も大きく、結果的に通信機器の消費電力も多くなってしまうからである。
【0011】
第3の問題点は、騒音が大きくなることである。その理由は、屋外通信機器が住宅地に設置された場合、熱帯夜などで気温が高い場合装置内の温度も高くなるため、通信機器の空冷装置は最大出力で稼動しなければならず空冷機器のファンの回転数も上がるからである。夏場の夜など窓を開けて寝る人が多く、ファンの回転数が上がった場合の騒音は65dBを超える場合もあり、住宅事情によっては通信機器の設置が制限されてしまう場合がある。環境基準法(平成5年法律第91号)では地域の類型AA区分における夜間の騒音レベルは40dB以下になっている。
【0012】
特許文献2に記載の筐体冷却装置では熱交換器のファンを利用して筐体内部の換気も行なえるが目的は筐体内部で発生した可燃ガス等の外部への排出であり筐体内部の冷却は目的とされていない。
【0013】
本発明の目的は、小型・軽量で、低消費電力で、低騒音な屋外用通信機器用の空冷熱交換器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器は、
構成機器が内蔵された屋外機器に取り付けられて、その屋外機器の内部の温度を所定の温度範囲に維持するための空冷熱交換器であって、空冷熱交換器の内部を、屋外機器の内部の空気と連通する第1の領域と外部の空気と連通する第2の領域とに隔離して、両領域の間での熱交換を行う熱交換部と、第1の領域に配設されて屋外機器の内部の空気を吸引する第1のファンと、第2の領域に配設されて外部の空気を吸引する第2のファンと、屋外機器の内部の温度を検出する温度検出部と、その温度検出部の検出した温度に対応して第1および第2のファンの回転とシャッタの開閉とを制御する制御部とを備え、3つの態様を有する。
【0015】
第1の態様では、第1の領域の第1のファンの吹出し方向の空冷熱交換器の壁面に設けられた開閉が可能な第1のシャッタと、互いに接する第2の領域の壁面と屋外機器の壁面とを貫通して設けられた開閉が可能な第2のシャッタと、第1の領域の壁面と屋外機器の壁面とを貫通して設けられた第1の開口部と、第2の領域の第2のファンの吸い込み方向の外気に接した壁面にそれぞれ設けられた第2および第3の開口部とを備える。
【0016】
制御部の制御により、第1および第2のシャッタが閉鎖された第1の運転条件と、第1および第2のシャッタが開放された第2の運転条件とが選択可能であり、第1の運転条件は、屋外機器の内部の温度が設定値以下の場合に選択され、屋外機器の内部の空気は第1の領域との間で循環するとともに、外気は第2の領域の壁面の第2の開口から第2のファンによって吸引され熱交換部を冷却した後、第3の開口から外部に排出され、第2の運転条件は、屋外機器の内部の温度が設定値以上の場合に選択され、屋外機器の内部の空気は第1のファンにより第1の領域から第1のシャッタを経由して外部に排出され、外気は第2のファンにより第2のシャッタを経由して屋外機器の筐体の内部に送入されてもよく、第2の領域の第2のシャッタに接する位置に、ケミカルフィルタが設けられていてもよい。
【0017】
第2の態様では、第2の領域の第2のファンの吸い込み方向の外気に接した壁面の下部に設けられた開閉が可能な第1のシャッタと、第2の領域の第2のファンの吸い込み方向の外気に接した壁面の上部に設けられた開閉が可能な第2のシャッタと、第1の領域の壁面と屋外機器の壁面とを貫通して設けられた開口部とを備える。
【0018】
制御部の制御により、第1および第2のシャッタが開放された第1の運転条件と、第1および第2のシャッタが閉鎖され、かつ第2のファンが停止された第2の運転条件とが選択可能であり、第1の運転条件は、屋外機器の内部の温度が設定値以上の場合に選択され、屋外機器の内部の空気は第1の領域との間で循環するとともに、外気は第2の領域の壁面の下部の第1のシャッタから第2のファンによって吸引され熱交換部を冷却した後、第2の領域の壁面の上部の第2のシャッタから外部に排出され、第2の運転条件は、屋外機器の内部の温度が設定値以下の場合に選択され、屋外機器の内部の空気は第1の領域との間で循環するとともに、外気は第2の領域から遮断されてもよい。
【0019】
第3の態様では、第1の領域の第1のファンの吹出し方向の空冷熱交換器の壁面に設けられた開閉が可能な第1のシャッタと、互いに接する第2の領域の壁面と屋外機器の壁面とを貫通して設けられた開閉が可能な第2のシャッタと、第2の領域の第2のファンの吸い込み方向の外気に接した壁面の下部に設けられた開閉が可能な第3のシャッタと、第2の領域の第2のファンの吸い込み方向の外気に接した壁面の上部に設けられた開閉が可能な第4のシャッタと、第1の領域の壁面と屋外機器の壁面とを貫通して設けられた開口部とを備える。
【0020】
制御部の制御により、第1および第2のシャッタが閉鎖され、第3のシャッタおよび第4のシャッタが開放された第1の運転条件と、第1から第4のシャッタが開放された第2の運転条件と、第1から第4のシャッタが閉鎖されるとともに第2のファンが停止された第3の運転条件と、が選択可能であり、第1の運転条件は、屋外機器の内部の温度が第1の設定値以下で第2の設定値以上の場合に選択され、屋外機器の内部の空気は第1の領域との間で循環するとともに、外気は第3のシャッタから第2のファンによって吸引され熱交換部を冷却した後、第4のシャッタから外部に排出され、第2の運転条件は、屋外機器の内部の温度が第1の設定値以上の場合に選択され、屋外機器の内部の空気は第1のファンにより第1の領域から第1のシャッタを経由して外部に排出され、外気は第2のファンにより第2のシャッタを経由して屋外機器の筐体の内部に送入され、第3の運転条件は、屋外機器の内部の温度が第2の設定値以下の場合に選択され、屋外機器の内部の空気は第1の領域との間で循環するとともに、外気は第2の領域から遮断されてもよく、第2の領域の第2のシャッタに接する位置に、ケミカルフィルタが設けられていてもよい。
【0021】
屋外機器の筐体内部の空気の温度の調整は第1および第2のファンの回転数の制御によっても行なわれ、シャッタの開閉による温度の調整が第1および第2のファンの回転数の上昇による空気の温度の調整に優先して行なわれてもよく、屋外機器は屋外通信機器であり、構成機器が通信用機器であってもよい。
【0022】
第1の態様の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器では、屋外用通信機器内の温度が上がった場合ファンの回転数の増加によって冷却能力を増加させる前に外気を屋外用通信機器内に導入するので熱交換部の熱伝達能力が少なくても冷却能力を上昇させることができる。
【0023】
第2の態様の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器では、屋外用通信機器内の温度が下がった場合熱交換部での熱伝達を中止するので内部機器の発熱で温度を維持でき、ヒータのような補助加熱部を必要としない。
【0024】
第3の態様の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器では、第1の態様と第2の態様との機能を併せ持つので、高温時にもファン回転数の上昇を抑えることができ、低温時にもヒータの補助なしに屋外用通信機器内の温度を維持できる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器には次のような効果がある。即ち、
第1の効果は、通信機器の小型・軽量化が可能となることである。その理由は、外気を屋外通信装置の筐体内に導入することができるので通信機器仕様の最大環境温度で熱設計するのでなくあくまでも一般環境で熱設計ができるため、空冷熱交換器を大型化する必要はないからである。一般環境における気温は日本の場合夏場平均25℃年平均で15℃程度である。
【0026】
第2の効果は、低消費電力化が可能なことである。その理由は、一般環境で熱設計しているため、空冷熱交換器を小型にできたばかりか通常運用状態でもシャッタの開閉切り替えによる外気の筐体内への導入を優先してファンを最低限の回転数で運転しているため、空冷熱交換器の消費電力を低く抑えることが可能である。また、熱交換部への外気の流入を停止できるので低温時においてもヒータによる加熱を行う必要がないからである。
【0027】
第3の効果は、低騒音化が可能なことである。その理由は、ファンの回転数の増加による熱交換部の熱伝達量の増加に先立って外気の屋外通信機器筐体内への導入により温度の上昇を抑制するので、ファンの高速回転を抑制でき低騒音化が実現できるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態の空冷熱交換器が設けられた屋外通信機器の模式的構成説明図であり、図2は本発明の第1の実施の形態の空冷熱交換器が設けられた屋外通信機器の異なった動作を説明するための模式的説明図であり、(a)は屋外通信機器の筐体内の気密を保持する場合、(b)は屋外通信機器の筐体内の空気と外気との交流が行なわれる場合である。ここでは内部発熱の多い屋外通信機器を例として説明するが屋外通信機器に限定されるものではなく、本発明は筐体内部の温度上昇を抑制したい屋外機器に広く適用できる。
【0029】
内部機器25を内蔵する屋外通信機器24には、それぞれの内部の空間が連通する自動開閉シャッタ付空冷熱交換器10が設けられている。自動開閉シャッタ付空冷熱交換器10には内部の空間を斜めに横断して空間を上部の空間と下部の空間とに区分する熱交換部13が設けられている。また、自動開閉シャッタ付空冷熱交換器10には、屋外通信機器24の内部の温度を検出する温度検出器21と、検出結果に基づいて内部ファン11、外部ファン12の回転数の制御と、内部ファン用出口シャッタ16と外部ファン用第2の出口シャッタ19との開閉の制御を行なう制御部22とが設けられている。なお、図中の実線の矢印は空気の流れを、白抜きの矢印は熱の流れを示す。
【0030】
屋外通信機器24の内部は自動開閉シャッタ付空冷熱交換器10の上部の空間とのみ連通されており、熱交換部13の上部の空間には屋外通信機器24の内部の空気を吸引する回転数制御可能な内部ファン11が設けられ、屋外通信機器24の筐体との間の壁面には上側に内部ファン用入口風向板14が、下側には内部ファン用出口風向板15が設けられ、内部ファン11の送風面と対向し外側が外気と接する壁面には開閉可能な内部ファン用出口シャッタ16が設けられている。内部ファン用入口風向板14、内部ファン用出口風向板15は必ずしも設けられていなくてもよく、単なる開口であってもよい。
【0031】
屋外通信機器24の筐体内部の空気は、内部ファン用出口シャッタ16が閉じた状態では、図2(a)に示すように自動開閉シャッタ付空冷熱交換器10との間を循環して熱交換部13で冷却され、内部ファン用出口シャッタ16が開いた状態では、図2(b)に示すように内部ファン用出口シャッタ16を経由して外部に放出される。熱交換部53は通常波形あるいはフィンを有するプレート状の構成となっているが、これに限定されるものではなく公知の熱交換器が使用できる。
【0032】
熱交換部13の下部の空間には外部の空気を吸引する回転数制御可能な外部ファン12が設けられ、外部に面した壁面の下側には外部ファン用入口風向板17が、上側には外部ファン用第1の出口風向板18が設けられ、屋外通信機器24の筐体との間の壁面には開閉可能な外部ファン用第2の出口シャッタ19が設けられ、外部ファン12と外部ファン用第2の出口シャッタ19との間には化学物質を吸着するケミカルフィルタ23が設けられている。外部の空気は外部ファン用第2の出口シャッタ19が閉じた状態では、図2(a)に示すように外部ファン用入口風向板17から外部ファン12で吸引されて熱交換部13を冷却して外部ファン用第1の出口風向板18から外部に排出される。外部ファン用第2の出口シャッタ19が開いた状態では、図2(b)に示すように外気は外部ファン用入口風向板17から外部ファン12で吸引されてケミカルフィルタ23と外部ファン用第2の出口シャッタ19とを経由して屋外通信機器24の筐体内部に送り込まれる。この場合外部ファン用第1の出口風向板18が出口シャッタとなっていて、図2(b)の状態のときにシャッタが閉じればさらに効率よく外気を屋外通信機器24の筐体内部に送り込める。
【0033】
従来の空冷熱交換器は、図7に示すように屋外通信機器84の内部の空気と屋外通信機器84の外部の空気を熱伝導性の高い金属部(銅・アルミ合金)を有する熱交換部73を介してのみ熱交換する方式であった。屋外通信機器84の筐体の開口部は空冷熱交換器70の開口部とのみ連通し、空冷熱交換器70の外気に接する部分は気密な熱交換部73によって完全に遮断されているため、通信機器内部への外部の空気の侵入はなく従って雨水などの浸入もなかった。本願発明の適用される第1の実施の形態の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器10は、通常の状態では図2(a)に示すように従来の空冷熱交換器と同様に、内部ファン11と外部ファン12とでそれぞれ通信機器筐体内部と連通する空気と外気とを熱交換部13で隔離して熱交換する方式であるが、自動開閉シャッタ付空冷熱交換器10自身が屋外通信機器24の内部温度を計測できる温度検出部21を有しており、その検出温度によりファンの回転と内部ファン用出口シャッタ16と外部ファン用第2の出口シャッタ19の開閉を制御する制御部22を持っている。気温が高くない場合は内部ファン11、外部ファン12とも必要最低限の回転数で回転させるので低騒音であり、消費電力も小さい。あらかじめ設定したダイアグラムにより通信機器内部の温度がある一定値になったとき、温度検出部21が感知して制御部22より信号を送ることにより図2(b)に示すように内部ファン用出口シャッタ16および外部ファン用第2の出口シャッタ19が開く。これによって、密閉筐体が密閉でなくなり、内部機器25の発生する熱によって加熱された空気は内部ファン11により内部ファン用出口シャッタ16を経由して外部に排出され、また屋外通信機器24の内部よりも低温の外気が、外部ファン12によって外部ファン用第2の出口シャッタ19を経由して屋外通信機器24の筐体内に導入される。この結果ファンの回転数を上げることなく屋外通信機器24の内部温度を下げることが可能となる。これによっても屋外通信機器24の内部温度を下げることができない場合に内部ファン11並びに外部ファン12の回転を上げて風量を増加させることにより温度の上昇を抑制する。
【0034】
この動作によって外部の空気が屋外通信機器24の内部に流入する。設置環境としては、海岸地帯における塩分や、火山地帯、温泉地帯における硫黄など金属を腐食させる生成物を多く含む環境も考えられる。外気を導入する際にそれらの金属を腐食させる成分の通信機器内部への侵入防ぐために、腐食原因となる成分を捕集できるケミカルフィルタ23が外部ファン用第2の出口シャッタ19の吸い込み側に設けられている。ケミカルフィルタ23はなるべく通風抵抗の低い低圧損タイプを選定することが望ましい。フィルタの目詰まりによる通風抵抗の増加に関しては、ケミカルフィルタ23が使用されるのは屋外通信機器24の筐体内部の温度が所定の設定値を超え外部ファン用第2の出口シャッタ19が開いた時だけであり、常時ケミカルフィルタ23を使用する環境になることは稀なので長期間の使用においても支障となるおそれは少なく、必要であれば清掃や交換も可能である。
【0035】
次に、本発明の第1の実施の形態の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器の動作の1例について図3を用いて説明する。図3は第1の実施の形態の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器における外気温度と温度検出部の温度との関係を示すグラフである。内部ファン用出口シャッタ16および外部ファン用第2の出口シャッタ19が閉じた状態(aシャッタ閉状態:図2(a))の通常運転をしている自動開閉シャッタ付空冷熱交換器10では、外気温度の上昇に伴って通信機器の内部温度が上昇し、温度検出部21における検出温度が45℃になると自動的に内部ファン用出口シャッタ16および外部ファン用第2の出口シャッタ19が開放される(bシャッタ開:図2(b))。このときの外気温度を30℃とすると、内部ファン用出口シャッタ16および外部ファン用第2の出口シャッタ19が開くことにより密閉筐体でなくなった屋外通信機器24の内部温度は温度降下し、45℃の温度検出部の温度が外気温度と同じ30℃に向かって低下する(cシャッタ開状態)。この状態で外気温度が低くなってきて(d気温下降)、気温20℃、検出温度部30℃(筐体内部15℃温度低下)となると、内部ファン用出口シャッタ16および外部ファン用第2の出口シャッタ19が閉じて(eシャッタ閉)、通常の閉じた状態の空冷熱交換器の運転状態に戻る。この状態で外気温度20℃が継続すると温度検出部温度のみが上昇する。温度検出部35℃のところで、気温が低下する場合はグラフの左下へ、気温が上昇する場合は右上へ移動する。反対に外気温度がそのまま上昇して(f気温上昇)、30℃から40℃→50℃になると検出温度が上昇に向かうのでファンの回転数を上げて(gファン回転数アップ)、通信機器内温度を仕様温度内に抑えるように動作させる。外部の空気が屋外通信機器24の筐体内部を通過しているので筐体内部の温度上昇率は低いのでファンの回転数アップは従来例の密閉型空冷熱交換器に比べて少なくてすみ、騒音も40dB以下に抑えられるレベルである。
【0036】
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。図4は本発明の第2の実施の形態の空冷熱交換器が設けられた屋外通信機器の模式的構成説明図であり、図5は本発明の第2の実施の形態の空冷熱交換器が設けられた屋外通信機器の異なった動作を説明するための模式的説明図であり、(a)は屋外通信機器の筐体内の気密を保持する場合、(b)は空冷熱交換器内への外気の流通を停止した場合である。内部機器45を内蔵する屋外通信機器44には、それぞれの内部の空間が連通する自動開閉シャッタ付空冷熱交換器30が設けられている。自動開閉シャッタ付空冷熱交換器30には内部の空間を斜めに横断して空間を上下の空間に区分する熱交換部33が設けられている。また、自動開閉シャッタ付空冷熱交換器30には、屋外通信機器44の内部の温度を検出する温度検出器41と、検出結果に基づいて内部ファン31、外部ファン32の回転数の制御と、外部ファン用入口シャッタ37、外部ファン用出口シャッタ38の開閉の制御を行う制御部42とが設けられている。なお、図中の実線の矢印は空気の流れを、白抜きの矢印は熱の流れを示す。
【0037】
機器の電気部品の使用温度範囲は高温だけでなく低温側であっても問題が生ずる。多くの電気部品、特に安価な電気部品ほど使用可能な環境温度範囲が狭く低温環境では0℃以上での使用を求めるものが多い。これまで屋外の通信機器は、低温度環境でも使用が可能なように通信機器の内部にヒータなどを備えることが一般的であった。ヒータは電気抵抗器であり、使用時には通信機器の消費電力を上げてしまっていた。また、屋外通信機器の生産者側は生産される屋外通信機器の設置場所を特定することができないため、南部地域などのヒータが必要でない温暖な地域にも屋外通信機器をヒータ付として販売することによる無駄が発生していた。従来例の空冷熱交換器付屋外通信機器でもファンを停止させ、電気部品の自己発熱で機器内部の温度を電気部品の使用温度範囲以内にしようとしているが大型な空冷熱交換器になればなるほど、熱交換部の伝熱面積が広くなってファンを止めてもそこからの放熱によって装置内が冷えてしまい、結果としてヒータに頼るしかなかった。第2の実施の形態の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器30は低温側の問題点に容易に対応できることができ寒冷地での使用に適している。
【0038】
第2の実施の形態の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器30では、第1の実施の形態における内部ファン用出口シャッタ16、外部ファン用第2の出口シャッタ19、およびケミカルフィルタ23が除かれ、外部ファン用入口風向板17および外部ファン用第1の出口風向板18が、それぞれ外部ファン用入口シャッタ37および外部ファン用出口シャッタ38に変更されている。
【0039】
第2の実施の形態の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器30は、通常の屋外通信機器44の筐体内の温度では、図5(a)に示すように外部ファン用入口シャッタ37および外部ファン用出口シャッタ38が開いた状態にあり、第1の実施の形態で図2(a)を参照して説明したと同様に屋外通信機44の筐体内部を密閉状態にした冷却が行なわれる。ここで温度検出器41が筐体内温度が所定の設定値以下に低下したことを検知すると、制御部42が外部ファン用入口シャッタ37および外部ファン用出口シャッタ38を閉鎖し外部ファン32を停止させる。これによって熱交換部33の外気との接触がなくなり、筐体内の空気の熱交換部33による強制的な冷却は行なわれず内部機器45の発生熱により筐体内温度が設定値以下に低下することを防止できる。温度検出器41が筐体内温度が所定の設定値以上まで上昇したことを検知すると、制御部42が外部ファン用入口シャッタ37および外部ファン用出口シャッタ38を開放し外部ファン32を運転させる。これによって熱交換部33の外気との接触が行われ、筐体内の空気の強制的な冷却が開始される。
【0040】
外気温の低下が少ない場合は第1の実施の形態の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器10の図2(a)の状態で外部ファン12を停止させるだけで筐体の循環空気からの放熱を抑制することができるが、熱交換部13の下面は外気に直接接触しているので外気温の低下が大きい場合には第2の実施の形態とすることが望ましい。
【0041】
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。図6は本発明の第3の実施の形態の空冷熱交換器が設けられた屋外通信機器の模式的構成説明図である。内部機器65を内蔵する屋外通信機器64には、それぞれの内部の空間が連通する自動開閉シャッタ付空冷熱交換器50が設けられている。自動開閉シャッタ付空冷熱交換器50には内部の空間を斜めに横断して空間を上下に区分する熱交換部53が設けられている。また、自動開閉シャッタ付空冷熱交換器50には、屋外通信機器64の内部の温度を検出する温度検出器61と、検出結果に基づいて内部ファン51、外部ファン52の回転数の制御と、内部ファン用入口シャッタ56、外部ファン用入口シャッタ57、外部ファン用第1の出口シャッタ58、外部ファン用第2の出口シャッタ59の開閉の制御を行う制御部62とが設けられている。なお、図中の実線の矢印は空気の流れを、白抜きの矢印は熱の流れを示す。
【0042】
熱交換部53の上部の空間には屋外通信機器64の内部の空気を吸引する回転数制御可能な内部ファン51が設けられ、屋外通信機器64の筐体との間の壁面には上側に内部ファン用入口風向板54が、下側には内部ファン用出口風向板55が設けられ、内部ファン51の送風面と対向し外側が外気と接する壁面には開閉可能な内部ファン用出口シャッタ56が設けられている。内部ファン用入口風向板54、内部ファン用出口風向板55は必ずしも設けられていなくてもよく、単なる開口であってもよい。
【0043】
熱交換部53の下部の空間には外部の空気を吸引する回転数制御可能な外部ファン52が設けられ、外部に面した壁面の下側には外部ファン用入口シャッタ57が、上側には外部ファン用第1の出口シャッタ58が設けられ、屋外通信機器64の筐体との間の壁面には開閉可能な外部ファン用第2の出口シャッタ59が設けられ、外部ファン52と外部ファン用第2の出口シャッタ59との間には化学物質を吸着するケミカルフィルタ63が設けられている。
【0044】
第3の実施の形態の自動シャッタ付空冷熱交換器50は、第1の実施の形態の自動シャッタ付空冷熱交換器10と第2の実施の形態の自動シャッタ付空冷熱交換器30の機能を組み合わせたもので、図2(b)に示す高温時の筐体内への外気の導入と図5(b)に示す低温時の外気の遮断の両方が可能である。図2(b)に示す高温時の筐体内への外気の導入を行う場合には外部ファン用入口シャッタ57および外部ファン用第1の出口シャッタ58を開放し、図5(b)に示す低温時の外気の遮断の場合には、内部ファン用出口シャッタ56と外部ファン用第2の出口シャッタ59を閉じる以外は、第1の実施の形態および第2の実施の形態と同じなので、詳細な説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の実施の形態の空冷熱交換器が設けられた屋外通信機器の模式的構成説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の空冷熱交換器が設けられた屋外通信機器の異なった動作を説明するための模式的説明図であり、(a)は屋外通信機器の筐体内の気密を保持する場合、(b)は屋外通信機器の筐体内の空気と外気との交流が行なわれる場合である。
【図3】第1の実施の形態の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器における外気温度と温度検出部の温度との関係を示すグラフである。
【図4】本発明の第2の実施の形態の空冷熱交換器が設けられた屋外通信機器の模式的構成説明図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の空冷熱交換器が設けられた屋外通信機器の異なった動作を説明するための模式的説明図であり、(a)は屋外通信機器の筐体内の気密を保持する場合、(b)は空冷熱交換器内への外気の流通を停止した場合である。
【図6】本発明の第3の実施の形態の空冷熱交換器が設けられた屋外通信機器の模式的構成説明図である。
【図7】従来例の空冷熱交換器が設けられた屋外通信機器の模式的構成説明図である。
【符号の説明】
【0046】
10、30、50 自動開閉シャッタ付空冷熱交換器
11、31、51、71 内部ファン
12、32、52、72 外部ファン
13、33、53、73 熱交換部
14、34、54、74 内部ファン用入口風向板
15、35、55、75 内部ファン用出口風向板
16、56 内部ファン用出口シャッタ
17、77 外部ファン用入口風向板
18 外部ファン用第1の出口風向板
19、59 外部ファン用第2の出口シャッタ
21、41、61 温度検出器
22、42、62 制御部
23、63 ケミカルフィルタ
24、44、64、84 屋外通信機器
25、45、65、85 内部機器
37、57 外部ファン用入口シャッタ
38 外部ファン用出口シャッタ
58 外部ファン用第1の出口シャッタ
70 空冷熱交換器
78 外部ファン用出口風向板




【特許請求の範囲】
【請求項1】
構成機器が内蔵された屋外機器に取り付けられて、該屋外機器の内部の温度を所定の温度範囲に維持するための空冷熱交換器であって、
前記空冷熱交換器の内部を、前記屋外機器の内部の空気と連通する第1の領域と外部の空気と連通する第2の領域とに隔離して、両領域の間での熱交換を行う熱交換部と、
前記第1の領域に配設されて前記屋外機器の内部の空気を吸引する第1のファンと、
前記第2の領域に配設されて外部の空気を吸引する第2のファンと、
前記第1の領域の前記第1のファンの吹出し方向の前記空冷熱交換器の壁面に設けられた開閉が可能な第1のシャッタと、
互いに接する前記第2の領域の壁面と前記屋外機器の壁面とを貫通して設けられた開閉が可能な第2のシャッタと、
前記第1の領域の壁面と前記屋外機器の壁面とを貫通して設けられた第1の開口部と、
前記第2の領域の前記第2のファンの吸い込み方向の外気に接した壁面にそれぞれ設けられた第2および第3の開口部と、
前記屋外機器の内部の温度を検出する温度検出部と、
該温度検出部の検出した温度に対応して前記第1および第2のファンの回転と前記第1および第2のシャッタの開閉とを制御する制御部と、を備えた自動開閉シャッタ付空冷熱交換器。
【請求項2】
前記制御部の制御により、前記第1および第2のシャッタが閉鎖された第1の運転条件と、前記第1および第2のシャッタが開放された第2の運転条件とが選択可能であり、
前記第1の運転条件は、前記屋外機器の内部の温度が設定値以下の場合に選択され、前記屋外機器の内部の空気は前記第1の領域との間で循環するとともに、外気は前記第2の領域の壁面の前記第2の開口から前記第2のファンによって吸引され前記熱交換部を冷却した後、前記第3の開口から外部に排出され、
前記第2の運転条件は、前記屋外機器の内部の温度が設定値以上の場合に選択され、前記屋外機器の内部の空気は前記第1のファンにより前記第1の領域から前記第1のシャッタを経由して外部に排出され、外気は前記第2のファンにより前記第2のシャッタを経由して前記屋外機器の筐体の内部に送入される、請求項1に記載の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器。
【請求項3】
前記第2の領域の前記第2のシャッタに接する位置に、ケミカルフィルタが設けられている、請求項1に記載の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器。
【請求項4】
構成機器が内蔵された屋外機器に取り付けられて、該屋外機器の内部の温度を所定の温度範囲に維持するための空冷熱交換器であって、
前記空冷熱交換器の内部を、前記屋外機器の内部の空気と連通する第1の領域と外部の空気と連通する第2の領域とに隔離して、両領域の間での熱交換を行う熱交換部と、
前記第1の領域に配設されて前記屋外機器の内部の空気を吸引する第1のファンと、
前記第2の領域に配設されて外部の空気を吸引する第2のファンと、
前記第2の領域の前記第2のファンの吸い込み方向の外気に接した壁面の下部に設けられた開閉が可能な第1のシャッタと、
前記第2の領域の前記第2のファンの吸い込み方向の外気に接した壁面の上部に設けられた開閉が可能な第2のシャッタと、
前記第1の領域の壁面と前記屋外機器の壁面とを貫通して設けられた開口部と、
前記屋外機器の内部の温度を検出する温度検出部と、
該温度検出部の検出した温度に対応して前記第1および第2のファンの回転と前記前記第1および第2のシャッタの開閉とを制御する制御部と、を備えた自動開閉シャッタ付空冷熱交換器。
【請求項5】
前記制御部の制御により、前記第1および第2のシャッタが開放された第1の運転条件と、前記第1および第2のシャッタが閉鎖され、かつ第2のファンが停止された第2の運転条件とが選択可能であり、
前記第1の運転条件は、前記屋外機器の内部の温度が設定値以上の場合に選択され、前記屋外機器の内部の空気は前記第1の領域との間で循環するとともに、外気は前記第2の領域の壁面の下部の前記第1のシャッタから前記第2のファンによって吸引され前記熱交換部を冷却した後、前記第2の領域の壁面の上部の前記第2のシャッタから外部に排出され、
前記第2の運転条件は、前記屋外機器の内部の温度が設定値以下の場合に選択され、前記屋外機器の内部の空気は前記第1の領域との間で循環するとともに、外気は前記第2の領域から遮断される、請求項4に記載の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器。
【請求項6】
構成機器が内蔵された屋外機器に取り付けられて、該屋外機器の内部の温度を所定の温度範囲に維持するための空冷熱交換器であって、
前記空冷熱交換器の内部を、前記屋外機器の内部の空気と連通する第1の領域と外部の空気と連通する第2の領域とに隔離して、両領域の間での熱交換を行う熱交換部と、
前記第1の領域に配設されて前記屋外機器の内部の空気を吸引する第1のファンと、
前記第2の領域に配設されて外部の空気を吸引する第2のファンと、
前記第1の領域の前記第1のファンの吹出し方向の前記空冷熱交換器の壁面に設けられた開閉が可能な第1のシャッタと、
互いに接する前記第2の領域の壁面と前記屋外機器の壁面とを貫通して設けられた開閉が可能な第2のシャッタと、
前記第2の領域の前記第2のファンの吸い込み方向の外気に接した壁面の下部に設けられた開閉が可能な第3のシャッタと、
前記第2の領域の前記第2のファンの吸い込み方向の外気に接した壁面の上部に設けられた開閉が可能な第4のシャッタと、
前記第1の領域の壁面と前記屋外機器の壁面とを貫通して設けられた開口部と、
前記屋外機器の内部の温度を検出する温度検出部と、
該温度検出部の検出した温度に対応して前記第1および第2のファンの回転と前記第1から第4のシャッタの開閉とを制御する制御部とを備えた、自動開閉シャッタ付空冷熱交換器。
【請求項7】
前記制御部の制御により、前記第1および第2のシャッタが閉鎖され、前記第3のシャッタおよび前記第4のシャッタが開放された第1の運転条件と、前記第1から第4のシャッタが開放された第2の運転条件と、前記第1から第4のシャッタが閉鎖されるとともに前記第2のファンが停止された第3の運転条件と、が選択可能であり、
前記第1の運転条件は、前記屋外機器の内部の温度が第1の設定値以下で第2の設定値以上の場合に選択され、前記屋外機器の内部の空気は前記第1の領域との間で循環するとともに、外気は前記第3のシャッタから前記第2のファンによって吸引され前記熱交換部を冷却した後、前記第4のシャッタから外部に排出され、
前記第2の運転条件は、前記屋外機器の内部の温度が前記第1の設定値以上の場合に選択され、前記屋外機器の内部の空気は前記第1のファンにより前記第1の領域から前記第1のシャッタを経由して外部に排出され、外気は前記第2のファンにより前記第2のシャッタを経由して前記屋外機器の筐体の内部に送入され、
前記第3の運転条件は、前記屋外機器の内部の温度が前記第2の設定値以下の場合に選択され、前記屋外機器の内部の空気は前記第1の領域との間で循環するとともに、外気は前記第2の領域から遮断される、請求項6に記載の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器。
【請求項8】
前記第2の領域の前記第2のシャッタに接する位置に、ケミカルフィルタが設けられている、請求項6に記載の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器。
【請求項9】
前記屋外機器の筐体内部の空気の温度の調整は前記第1および第2のファンの回転数の制御によっても行なわれ、前記シャッタの開閉による温度の調整が前記第1および第2のファンの回転数の上昇による空気の温度の調整に優先して行なわれる、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器。
【請求項10】
前記屋外機器は屋外通信機器であり、前記構成機器が通信用機器である、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の自動開閉シャッタ付空冷熱交換器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−19256(P2007−19256A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−198937(P2005−198937)
【出願日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】