説明

自己免疫および/または炎症性成分を有する疾患の診断および治療のための方法

CD40L媒介性CD40シグナル伝達経路を調節する抗CD40治療剤から恩恵を受ける炎症性疾患および/または自己免疫疾患を有する被験者を同定するための方法が提供される。該方法は、CD40発現細胞におけるCD40シグナル伝達を調節する目的の1以上の抗CD40治療剤に対するエクスビボ応答をモニタリングするための、細胞アポトーシス、細胞増殖および生存、ならびにCD40シグナル伝達経路のバイオマーカーの使用を含む。該エクスビボ予測アッセイは、単独で、あるいは抗CD40治療剤での治療から恩恵を受ける候補被験者を同定するための他の予測アッセイと組み合わせて、使用され得る。本発明の方法はまた、抗CD40治療剤での治療のインビボ効果をモニタリングするためのこれらのバイオマーカーの使用を含む。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗CD40治療剤での治療に対して応答性である炎症性疾患または自己免疫疾患を有する被験者を同定するための方法であって、該方法が、以下:
a)該被験者由来のテスト用生物学的サンプルおよびコントロール用生物学的サンプルを提供する工程であって、ここで、該テスト用生物学的サンプルおよび該コントロール用生物学的サンプルは、CD40リガンドで刺激されたCD40発現細胞を含む、工程;
b)該テスト用生物学的サンプルと有効量の該抗CD40治療剤とを接触させる工程;
c)該テスト用生物学的サンプル中の少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを検出する工程であって、ここで、該バイオマーカーは、細胞アポトーシスのバイオマーカー、CD40L媒介性CD40シグナル伝達経路のバイオマーカー、および細胞生存のバイオマーカーからなる群から選択される、工程;ならびに
d)該テスト用生物学的サンプル中の該少なくとも1つのバイオマーカーのレベルと、該コントロール用生物学的サンプル中で検出される該少なくとも1つのバイオマーカーのレベルとを比較する工程であって、ここで、該コントロール用生物学的サンプルは、該抗CD40治療剤と接触されていない、工程
を含む、方法。
【請求項2】
前記CD40発現細胞が、前記接触させる工程よりも前に、CD40のリガンドを用いてエクスビボで刺激される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
CD40の前記リガンドが、可溶性CD40Lおよび膜結合CD40Lからなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記抗CD40治療剤が、ヒトB細胞の表面上で発現されたヒトCD40抗原へ特異的に結合し得るアンタゴニスト抗CD40モノクローナル抗体であり、該モノクローナル抗体は、該B細胞の表面上に発現された該CD40抗原へ結合される際に顕著なアゴニスト活性を有さない、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記アンタゴニスト抗CD40モノクローナル抗体が、以下:
a)モノクローナル抗体CHIR−5.9またはCHIR−12.12;
b)ハイブリドーマ細胞株5.9または12.12によって産生されるモノクローナル抗体;
c)配列番号6に示される配列、配列番号7に示される配列、配列番号8に示される配列、配列番号6および配列番号7に示される両方の配列、ならびに配列番号6および配列番号8に示される両方の配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体;
d)配列番号2に示される配列、配列番号4に示される配列、配列番号5に示される配列、配列番号2および配列番号4に示される両方の配列、ならびに配列番号2および配列番号5に示される両方の配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体;
e)配列番号1に示される配列、配列番号3に示される配列、ならびに配列番号1および配列番号3に示される両方の配列からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む核酸分子によってコードされるアミノ酸配列を有するモノクローナル抗体;
f)ハイブリドーマ細胞株5.9または12.12によって産生されるモノクローナル抗体に結合し得るエピトープに結合するモノクローナル抗体;
g)配列番号10または配列番号12に示されるヒトCD40配列の残基82〜87を含むエピトープへ結合するモノクローナル抗体;
h)配列番号10または配列番号12に示されるヒトCD40配列の残基82〜89を含むエピトープへ結合するモノクローナル抗体;
i)競合的結合アッセイにおいてモノクローナル抗体CHIR−5.9またはCHIR−12.12と競合するモノクローナル抗体;
j)前記項目a)のモノクローナル抗体または前記項目c)〜i)いずれか1つのモノクローナル抗体であって、ここで、該抗体は組換えで作製されている、モノクローナル抗体;ならびに
k)前記項目a)〜j)のいずれか1つのモノクローナル抗体の抗原結合性フラグメントであるモノクローナル抗体であって、ここで、該フラグメントは、該ヒトCD40抗原へ特異的に結合する能力を保持している、モノクローナル抗体
からなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記フラグメントが、Fabフラグメント、F(ab’)フラグメント、Fvフラグメント、および単鎖Fvフラグメントからなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記抗CD40治療剤が、CD40/CD40L相互作用またはCD40L媒介性CD40シグナル伝達を阻害するCD40リガンド(CD40L)アンタゴニストである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記CD40Lアンタゴニストが、CD40Lへ特異的に結合する抗CD40Lモノクローナル抗体、CD40の可溶性形態、CD40を含む融合タンパク質の可溶性形態、および医薬品からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記アポトーシスのバイオマーカーが、切断されたカスパーゼタンパク質、切断されたポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)、ホスファチジルセリン(PS)の細胞表面発現、ゲノムDNAフラグメント化、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記切断されたカスパーゼタンパク質が、切断されたカスパーゼ3、切断されたカスパーゼ7、および切断されたカスパーゼ9からなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
細胞表面PSがアネキシンV染色によって検出され、そしてゲノムDNAフラグメント化がTUNEL染色によって検出される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記コントロール用生物学的サンプルと比較した前記テスト用生物学的サンプル中の前記アポトーシスのバイオマーカーのうちの少なくとも1つのレベルの上昇が、前記抗CD40治療剤での治療から恩恵を受ける被験者を示す、請求項9〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記CD40L媒介性CD40シグナル伝達経路が、AKTシグナル伝達経路、NF−κBシグナル伝達経路、およびマイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)シグナル伝達経路からなる群から選択される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記MAPKシグナル伝達経路が、MEK/ERKシグナル伝達経路およびMEK/p38シグナル伝達経路からなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記CD40L媒介性CD40シグナル伝達経路のバイオマーカーが、ホスホ−PI3K、ホスホ−PDK1、ホスホ−AKT、ホスホ−MEK、ホスホ−ERK、ホスホ−p38、ホスホ−IKKα/β、ホスホ−IκBタンパク質、および活性化NF−κBからなる群から選択される、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記コントロール用生物学的サンプルと比較した前記テスト用生物学的サンプル中の前記CD40L媒介性CD40シグナル伝達経路のうちの少なくとも1つの前記バイオマーカーの少なくとも1つのレベルの低下が、前記抗CD40治療剤での治療から恩恵を受ける被験者を示す、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記細胞生存のバイオマーカーが、Bcl−2ファミリーメンバーである抗アポトーシスタンパク質、IAPアポトーシス阻害剤タンパク質、およびTNF受容体関連因子−1(TRAF−1)からなる群から選択される、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記Bcl−2ファミリーメンバーがBcl−xlおよびMcl−1からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記IAPアポトーシス阻害剤タンパク質が、サバイビン、XIAP、およびcIAP1からなる群から選択される、請求項17または18に記載の方法。
【請求項20】
前記コントロール用生物学的サンプルと比較した前記テスト用生物学的サンプル中の前記細胞生存の前記バイオマーカーの少なくとも1つのレベルの低下が、前記抗CD40治療剤での治療から恩恵を受ける被験者を示す、請求項17〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記テスト用生物学的サンプルおよび前記コントロール用生物学的サンプル中において、CD40シグナル伝達の少なくとも1つのサイトカインマーカーのレベルを検出する工程をさらに含む、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記サイトカインマーカーが、血管内皮増殖因子(VEGF)、インターロイキン(IL)−6、IL−8、IL−10、顆粒球単球コロニー刺激因子(GM−CSF)、腫瘍壊死因子−α(TNF−α)、単球走化性タンパク質−1(MCP−1)、およびマクロファージ炎症性タンパク質−1β(MIP−1β)からなる群から選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記コントロール用生物学的サンプルと比較した前記テスト用生物学的サンプル中の前記サイトカインマーカーの少なくとも1つのレベルの低下が、前記抗CD40治療剤での治療から恩恵を受ける被験者を示す、請求項21または22に記載の方法。
【請求項24】
前記抗CD40治療剤が、CD40発現細胞の表面上に発現されたヒトCD40抗原へ特異的に結合し、その結果、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害性(ADCC)活性を調節する抗CD40モノクローナル抗体であり、そして前記バイオマーカーがアポトーシスのバイオマーカーである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記抗CD40モノクローナル抗体が、以下:
a)モノクローナル抗体CHIR−5.9またはCHIR−12.12;
b)ハイブリドーマ細胞株5.9または12.12によって産生されるモノクローナル抗体;
c)配列番号6に示される配列、配列番号7に示される配列、配列番号8に示される配列、配列番号6および配列番号7に示される両方の配列、ならびに配列番号6および配列番号8に示される両方の配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体;
d)配列番号2に示される配列、配列番号4に示される配列、配列番号5に示される配列、配列番号2および配列番号4に示される両方の配列、ならびに配列番号2および配列番号5に示される両方の配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体;
e)配列番号1に示される配列、配列番号3に示される配列、ならびに配列番号1および配列番号3に示される両方の配列からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む核酸分子によってコードされるアミノ酸配列を有するモノクローナル抗体;
f)ハイブリドーマ細胞株5.9または12.12によって産生されるモノクローナル抗体に結合し得るエピトープに結合するモノクローナル抗体;
g)配列番号10または配列番号12に示されるヒトCD40配列の残基82〜87を含むエピトープへ結合するモノクローナル抗体;
h)配列番号10または配列番号12に示されるヒトCD40配列の残基82〜89を含むエピトープへ結合するモノクローナル抗体;
i)競合的結合アッセイにおいてモノクローナル抗体CHIR−5.9またはCHIR−12.12と競合するモノクローナル抗体;ならびに
j)前記項目a)のモノクローナル抗体または前記項目c)〜i)いずれか1つのモノクローナル抗体であって、ここで、該抗体は組換えで作製されている、モノクローナル抗体
からなる群から選択されるアンタゴニスト抗CD40モノクローナル抗体である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記アポトーシスのバイオマーカーが、切断されたカスパーゼタンパク質、切断されたポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)、ホスファチジルセリン(PS)の細胞表面発現、ゲノムDNAフラグメント化、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項24または25に記載の方法。
【請求項27】
前記切断されたカスパーゼタンパク質が、切断されたカスパーゼ3、切断されたカスパーゼ7、および切断されたカスパーゼ9からなる群から選択される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
細胞表面PSがアネキシンV染色によって検出され、そしてゲノムDNAフラグメント化がTUNEL染色によって検出される、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記コントロール用生物学的サンプルと比較した前記テスト用生物学的サンプルの前記アポトーシスのバイオマーカーの少なくとも1つのレベルの上昇が、前記抗CD40抗体での治療から恩恵を受ける被験者を示す、請求項24〜28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記炎症性疾患または自己免疫疾患が、全身性エリテマトーデス(SLE)、円盤状ループス、ループス腎炎、サルコイドーシス、若年性関節炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎、ライター症候群、強直性脊椎炎、痛風性関節炎、臓器または組織移植片の拒絶、対宿主性移植片病、多発性硬化症、高IgE症候群、結節性多発性動脈炎、原発性胆汁性肝硬変、炎症性腸疾患、クローン病、セリアック病(グルテン過敏性腸症)、自己免疫性肝炎、悪性貧血、自己免疫性溶血性貧血、乾癬、強皮症、重症筋無力症、自己免疫性血小板減少性紫斑病、自己免疫性甲状腺炎、グレーヴズ病、橋本甲状腺炎、免疫複合体病、慢性疲労免疫機能障害症候群(CFIDS)、多発性筋炎および皮膚筋炎、クリオグロブリン血症、血栓溶解、心筋症、尋常性天疱瘡、間質性肺線維症、サルコイドーシス、I型およびII型糖尿病、1、2、3および4型遅延型過敏症、アレルギーまたはアレルギー性障害、ぜん息、チャーグ−ストラウス症候群(アレルギー性肉芽腫症)、アトピー性皮膚炎、アレルギー性および刺激性接触皮膚炎、じんま疹、IgE媒介性アレルギー、アテローム性動脈硬化症、脈管炎、特発性炎症性ミオパシー、溶血性疾患、アルツハイマー病、ならびに慢性炎症性脱髄性多発ニューロパシーからなる群から選択される、請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記被験者の生物学的サンプル中において、該生物学的サンプル中のCD40発現細胞における、細胞表面CD40の発現レベル、細胞表面CD40Lの発現レベル、または両方を検出する工程をさらに含む、請求項1〜30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
被験者から回収された生物学的サンプル中の循環可溶性CD40または循環可溶性CD40Lのレベルを検出する工程をさらに含む、請求項1〜31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
前記バイオマーカーのレベルを検出する工程が、バイオマーカータンパク質発現を検出するために抗体を使用することを含む、請求項1〜32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
前記バイオマーカーのレベルを検出する工程が、核酸ハイブリダイゼーションを含む、請求項1〜32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
前記バイオマーカーのレベルを検出する工程が、定量RT−PCRを行うことを含む、請求項1〜32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
CD40発現細胞に関連する炎症性疾患または自己免疫疾患を有する被験者を治療する方法であって、該方法が、請求項1〜35のいずれか1項に記載の方法で該患者をスクリーニングする工程、次いで、請求項1〜35のいずれか1項に記載の方法が該抗CD40治療剤でのポジティブな治療結果を示す結果を生じさせる場合、該抗CD40治療剤で該被験者を治療する工程を含む、方法。
【請求項37】
抗CD40治療剤での治療に対して応答性である炎症性疾患または自己免疫疾患を有する被験者を同定するための方法であって、該方法が、以下:
a)該被験者由来の生物学的サンプルを提供する工程であって、ここで、該生物学的サンプルはCD40発現細胞を含む、工程;
b)該生物学的サンプル中の少なくとも1つのCD40関連因子のレベルを検出する工程であって、ここで、該CD40関連因子は、該CD40発現細胞上の細胞表面CD40および該CD40発現細胞上の細胞表面CD40Lからなる群から選択される、工程;ならびに
c)該生物学的サンプル中の該少なくとも1つのCD40関連因子のレベルと参照標準中の該少なくとも1つのCD40関連因子のレベルとを比較する工程であって、ここで、該参照標準中の該少なくとも1つのCD40関連因子のレベルと比較した該生物学的サンプル中の該少なくとも1つのCD40関連因子のレベルの上昇は、該抗CD40治療剤でのポジティブな治療結果を示す、工程
を含む、方法。
【請求項38】
前記検出する工程が、フローサイトメトリー、免疫組織化学、ウエスタンブロット、免疫沈降、磁気ビーズ選択、細胞表面CD40を発現する細胞の定量、細胞表面CD40Lを発現する細胞の定量、またはそれらの任意の組み合わせの使用を含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
抗CD40治療剤での治療に対して応答性である炎症性疾患または自己免疫疾患を有する被験者を同定するための方法であって、該方法が、以下:
a)該被験者由来の血液または血液成分のサンプルを提供する工程;
b)該サンプル中の少なくとも1つのCD40関連因子のレベルを検出する工程であって、ここで、該CD40関連因子は、循環レベルのCD40および循環レベルのCD40Lからなる群から選択される、工程;ならびに
c)該サンプル中の該少なくとも1つのCD40関連因子のレベルと参照標準中の該少なくとも1つのCD40関連因子のレベルとを比較する工程であって、ここで、該参照標準中の該少なくとも1つのCD40関連因子のレベルと比較した該サンプル中の該少なくとも1つのCD40関連因子のレベルの上昇は、該抗CD40治療剤でのポジティブな治療結果を示す、工程
を含む、方法。
【請求項40】
前記検出する工程が、ELISA、RIA、ECL、多重化技術、またはそれらの任意の組み合わせを使用する、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記抗CD40治療剤が、ヒトB細胞の表面上で発現されたヒトCD40抗原へ特異的に結合し得るアンタゴニスト抗CD40モノクローナル抗体であり、該モノクローナル抗体は、該B細胞の表面上に発現された該CD40抗原へ結合される際に顕著なアゴニスト活性を有さない、請求項37〜40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
前記アンタゴニスト抗CD40モノクローナル抗体が、以下:
a)モノクローナル抗体CHIR−5.9またはCHIR−12.12;
b)ハイブリドーマ細胞株5.9または12.12によって産生されるモノクローナル抗体;
c)配列番号6に示される配列、配列番号7に示される配列、配列番号8に示される配列、配列番号6および配列番号7に示される両方の配列、ならびに配列番号6および配列番号8に示される両方の配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体;
d)配列番号2に示される配列、配列番号4に示される配列、配列番号5に示される配列、配列番号2および配列番号4に示される両方の配列、ならびに配列番号2および配列番号5に示される両方の配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体;
e)配列番号1に示される配列、配列番号3に示される配列、ならびに配列番号1および配列番号3に示される両方の配列からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む核酸分子によってコードされるアミノ酸配列を有するモノクローナル抗体;
f)ハイブリドーマ細胞株5.9または12.12によって産生されるモノクローナル抗体に結合し得るエピトープに結合するモノクローナル抗体;
g)配列番号10または配列番号12に示されるヒトCD40配列の残基82〜87を含むエピトープへ結合するモノクローナル抗体;
h)配列番号10または配列番号12に示されるヒトCD40配列の残基82〜89を含むエピトープへ結合するモノクローナル抗体;
i)競合的結合アッセイにおいてモノクローナル抗体CHIR−5.9またはCHIR−12.12と競合するモノクローナル抗体;
j)前記項目a)のモノクローナル抗体または前記項目c)〜i)いずれか1つのモノクローナル抗体であって、ここで、該抗体は組換えで作製されている、モノクローナル抗体;ならびに
k)前記項目a)〜j)のいずれか1つのモノクローナル抗体の抗原結合性フラグメントであるモノクローナル抗体であるモノクローナル抗体であって、ここで、該フラグメントは、該ヒトCD40抗原へ特異的に結合する能力を保持している、モノクローナル抗体
からなる群から選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記フラグメントが、Fabフラグメント、F(ab’)フラグメント、Fvフラグメント、および単鎖Fvフラグメントからなる群から選択される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記抗CD40治療剤が、CD40/CD40L相互作用またはCD40L媒介性CD40シグナル伝達を阻害するCD40リガンド(CD40L)アンタゴニストである、請求項37〜40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
前記CD40Lアンタゴニストが、CD40Lへ特異的に結合する抗CD40Lモノクローナル抗体、CD40の可溶性形態、CD40を含む融合タンパク質の可溶性形態、および医薬品からなる群から選択される、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記抗CD40治療剤が、CD40発現細胞の表面上に発現されたヒトCD40抗原へ特異的に結合し、その結果、ADCC活性を調節する抗CD40モノクローナル抗体である、請求項37〜40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
前記抗CD40モノクローナル抗体が、以下:
a)モノクローナル抗体CHIR−5.9またはCHIR−12.12;
b)ハイブリドーマ細胞株5.9または12.12によって産生されるモノクローナル抗体;
c)配列番号6に示される配列、配列番号7に示される配列、配列番号8に示される配列、配列番号6および配列番号7に示される両方の配列、ならびに配列番号6および配列番号8に示される両方の配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体;
d)配列番号2に示される配列、配列番号4に示される配列、配列番号5に示される配列、配列番号2および配列番号4に示される両方の配列、ならびに配列番号2および配列番号5に示される両方の配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体;
e)配列番号1に示される配列、配列番号3に示される配列、ならびに配列番号1および配列番号3に示される両方の配列からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む核酸分子によってコードされるアミノ酸配列を有するモノクローナル抗体;
f)ハイブリドーマ細胞株5.9または12.12によって産生されるモノクローナル抗体に結合し得るエピトープに結合するモノクローナル抗体;
g)配列番号10または配列番号12に示されるヒトCD40配列の残基82〜87を含むエピトープへ結合するモノクローナル抗体;
h)配列番号10または配列番号12に示されるヒトCD40配列の残基82〜89を含むエピトープへ結合するモノクローナル抗体;
i)競合的結合アッセイにおいてモノクローナル抗体CHIR−5.9またはCHIR−12.12と競合するモノクローナル抗体;ならびに
j)前記項目a)のモノクローナル抗体または前記項目c)〜i)いずれか1つのモノクローナル抗体であって、ここで、該抗体は組換えで作製されている、モノクローナル抗体
からなる群から選択されるアンタゴニスト抗CD40モノクローナル抗体である、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記炎症性疾患または自己免疫疾患が、全身性エリテマトーデス(SLE)、円盤状ループス、ループス腎炎、サルコイドーシス、若年性関節炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎、ライター症候群、強直性脊椎炎、痛風性関節炎、臓器または組織移植片の拒絶、対宿主性移植片病、多発性硬化症、高IgE症候群、結節性多発性動脈炎、原発性胆汁性肝硬変、炎症性腸疾患、クローン病、セリアック病(グルテン過敏性腸症)、自己免疫性肝炎、悪性貧血、自己免疫性溶血性貧血、乾癬、強皮症、重症筋無力症、自己免疫性血小板減少性紫斑病、自己免疫性甲状腺炎、グレーヴズ病、橋本甲状腺炎、免疫複合体病、慢性疲労免疫機能障害症候群(CFIDS)、多発性筋炎および皮膚筋炎、クリオグロブリン血症、血栓溶解、心筋症、尋常性天疱瘡、間質性肺線維症、サルコイドーシス、I型およびII型糖尿病、1、2、3および4型遅延型過敏症、アレルギーまたはアレルギー性障害、ぜん息、チャーグ−ストラウス症候群(アレルギー性肉芽腫症)、アトピー性皮膚炎、アレルギー性および刺激性接触皮膚炎、じんま疹、IgE媒介性アレルギー、アテローム性動脈硬化症、脈管炎、特発性炎症性ミオパシー、溶血性疾患、アルツハイマー病、ならびに慢性炎症性脱髄性多発ニューロパシーからなる群から選択される、請求項37〜47のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
CD40発現細胞に関連する炎症性疾患または自己免疫疾患を有する被験者を治療する方法であって、該方法が、請求項37〜48のいずれか1項に記載の方法で該患者をスクリーニングする工程、次いで、請求項37〜48いずれか1項に記載の方法が該抗CD40治療剤でのポジティブな治療結果を示す結果を生じさせる場合、該抗CD40治療剤で該被験者を治療する工程を含む、方法。
【請求項50】
CD40発現細胞に関連する炎症性疾患または自己免疫疾患についての被験者の治療における抗CD40治療剤の効果をモニタリングするための方法であって、該方法が、以下:
a)1用量の該抗CD40治療剤を投与する前に、該被験者からベースライン生物学的サンプルを得る工程であって、ここで、該ベースライン生物学的サンプルはCD40発現細胞を含む、工程;
b)該ベースライン生物学的サンプル中の少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを検出する工程であって、ここで、該バイオマーカーは、細胞アポトーシスのバイオマーカー、CD40L媒介性CD40シグナル伝達経路のバイオマーカー、および細胞生存のバイオマーカーからなる群から選択される、工程;
c)該被験者へ該抗CD40治療剤を投与する工程;
d)少なくとも1つの引き続いての生物学的サンプルを該被験者から得る工程;
e)該少なくとも1つの引き続いてのサンプル中の該少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを検出する工程;ならびに
f)該少なくとも1つの引き続いてのサンプル中の該少なくとも1つのバイオマーカーのレベルと、該ベースライン生物学的サンプル中の該少なくとも1つのバイオマーカーのレベルとを比較し、そして該少なくとも1つのバイオマーカーのレベルの変化と治療効果とを関連付ける工程、
を含む、方法。
【請求項51】
1用量の前記抗CD40治療剤を前記被験者へ投与する、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
複数用量の前記抗CD40治療剤を前記被験者へ投与する、請求項50に記載の方法。
【請求項53】
前記抗CD40治療剤が、ヒトB細胞の表面上で発現されたヒトCD40抗原へ特異的に結合し得るアンタゴニスト抗CD40モノクローナル抗体であり、該モノクローナル抗体は、該B細胞の表面上に発現された該CD40抗原へ結合される際に顕著なアゴニスト活性を有さない、請求項50〜52のいずれか1項に記載の方法。
【請求項54】
前記アンタゴニスト抗CD40モノクローナル抗体が、以下:
a)モノクローナル抗体CHIR−5.9またはCHIR−12.12;
b)ハイブリドーマ細胞株5.9または12.12によって産生されるモノクローナル抗体;
c)配列番号6に示される配列、配列番号7に示される配列、配列番号8に示される配列、配列番号6および配列番号7に示される両方の配列、ならびに配列番号6および配列番号8に示される両方の配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体;
d)配列番号2に示される配列、配列番号4に示される配列、配列番号5に示される配列、配列番号2および配列番号4に示される両方の配列、ならびに配列番号2および配列番号5に示される両方の配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体;
e)配列番号1に示される配列、配列番号3に示される配列、ならびに配列番号1および配列番号3に示される両方の配列からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む核酸分子によってコードされるアミノ酸配列を有するモノクローナル抗体;
f)ハイブリドーマ細胞株5.9または12.12によって産生されるモノクローナル抗体に結合し得るエピトープに結合するモノクローナル抗体;
g)配列番号10または配列番号12に示されるヒトCD40配列の残基82〜87を含むエピトープへ結合するモノクローナル抗体;
h)配列番号10または配列番号12に示されるヒトCD40配列の残基82〜89を含むエピトープへ結合するモノクローナル抗体;
i)競合的結合アッセイにおいてモノクローナル抗体CHIR−5.9またはCHIR−12.12と競合するモノクローナル抗体;
j)前記項目a)のモノクローナル抗体または前記項目c)〜i)いずれか1つのモノクローナル抗体であって、ここで、該抗体は組換えで作製されている、モノクローナル抗体;ならびに
k)前記項目a)〜j)のいずれか1つのモノクローナル抗体の抗原結合性フラグメントであるモノクローナル抗体であって、ここで、該フラグメントは、該ヒトCD40抗原へ特異的に結合する能力を保持している、モノクローナル抗体
からなる群から選択される、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記フラグメントが、Fabフラグメント、F(ab’)フラグメント、Fvフラグメント、および単鎖Fvフラグメントからなる群から選択される、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記抗CD40治療剤が、CD40/CD40L相互作用またはCD40L媒介性CD40シグナル伝達を阻害するCD40リガンド(CD40L)アンタゴニストである、請求項50〜52のいずれか1項に記載の方法。
【請求項57】
前記CD40Lアンタゴニストが、CD40Lへ特異的に結合する抗CD40Lモノクローナル抗体、CD40の可溶性形態、CD40を含む融合タンパク質の可溶性形態、および医薬品からなる群から選択される、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記アポトーシスのバイオマーカーが、切断されたカスパーゼタンパク質、切断されたポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)、ホスファチジルセリン(PS)の細胞表面発現、ゲノムDNAフラグメント化、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項50〜57のいずれか1項に記載の方法。
【請求項59】
前記切断されたカスパーゼタンパク質が、切断されたカスパーゼ3、切断されたカスパーゼ7、および切断されたカスパーゼ9からなる群から選択される、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
細胞表面PSがアネキシンV染色によって検出され、そしてゲノムDNAフラグメント化がTUNEL染色によって検出される、請求項58に記載の方法。
【請求項61】
前記ベースライン生物学的サンプルと比較した前記引き続いての生物学的サンプル中の前記アポトーシスのバイオマーカーのうちの少なくとも1つのレベルの上昇が、前記抗CD40治療剤での治療の効果を示す、請求項58〜60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項62】
前記CD40L媒介性CD40シグナル伝達経路が、AKTシグナル伝達経路、NF−κBシグナル伝達経路、およびマイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)シグナル伝達経路からなる群から選択される、請求項50〜61のいずれか1項に記載の方法。
【請求項63】
前記MAPKシグナル伝達経路が、MEK/ERKシグナル伝達経路およびMEK/p38シグナル伝達経路からなる群から選択される、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記CD40L媒介性CD40シグナル伝達経路のバイオマーカーが、ホスホ−PI3K、ホスホ−PDK1、ホスホ−AKT、ホスホ−MEK、ホスホ−ERK、ホスホ−p38、ホスホ−IKKα/β、ホスホ−IκBタンパク質、および活性化NF−κBからなる群から選択される、請求項62または63に記載の方法。
【請求項65】
前記ベースライン生物学的サンプルと比較した前記引き続いての生物学的サンプル中の前記CD40L媒介性CD40シグナル伝達経路のうちの少なくとも1つの前記バイオマーカーの少なくとも1つのレベルの低下が、前記抗CD40治療剤での治療の効果を示す、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記細胞生存のバイオマーカーが、Bcl−2ファミリーメンバーである抗アポトーシスタンパク質、IAPアポトーシス阻害剤タンパク質、およびTNF受容体関連因子−1(TRAF−1)からなる群から選択される、請求項50〜65のいずれか1項に記載の方法。
【請求項67】
前記Bcl−2ファミリーメンバーがBcl−xlおよびMcl−1からなる群から選択される、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記IAPアポトーシス阻害剤タンパク質が、サバイビン、XIAP、およびcIAP1からなる群から選択される、請求項66または67に記載の方法。
【請求項69】
前記ベースライン生物学的サンプルと比較した前記引き続いての生物学的サンプル中の前記細胞生存のバイオマーカーのうちの少なくとも1つのレベルの低下が、前記抗CD40治療剤での治療の効果を示す、請求項66〜68のいずれか1項に記載の方法。
【請求項70】
前記引き続いての生物学的サンプルおよび前記ベースライン生物学的サンプル中において、CD40シグナル伝達のうちの少なくとも1つのサイトカインマーカーのレベルを検出する工程をさらに含む、請求項50〜69のいずれか1項に記載の方法。
【請求項71】
前記サイトカインマーカーが、血管内皮増殖因子(VEGF)、インターロイキン(IL)−6、IL−8、IL−10、顆粒球単球コロニー刺激因子(GM−CSF)、腫瘍壊死因子−α(TNF−α)、単球走化性タンパク質−1(MCP−1)、およびマクロファージ炎症性タンパク質−1β(MIP−1β)からなる群から選択される、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記ベースライン生物学的サンプルと比較した前記引き続いての生物学的サンプル中の前記サイトカインマーカーのうちの少なくとも1つのレベルの低下が、前記抗CD40治療剤での治療の効果を示す、請求項70または71に記載の方法。
【請求項73】
前記抗CD40治療剤が、CD40発現細胞の表面上に発現されたヒトCD40抗原へ特異的に結合し、その結果、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害性(ADCC)を調節する抗CD40モノクローナル抗体であり、そして前記バイオマーカーがアポトーシスのバイオマーカーである、請求項50〜52のいずれか1項に記載の方法。
【請求項74】
前記抗CD40モノクローナル抗体が、以下:
a)モノクローナル抗体CHIR−5.9またはCHIR−12.12;
b)ハイブリドーマ細胞株5.9または12.12によって産生されるモノクローナル抗体;
c)配列番号6に示される配列、配列番号7に示される配列、配列番号8に示される配列、配列番号6および配列番号7に示される両方の配列、ならびに配列番号6および配列番号8に示される両方の配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体;
d)配列番号2に示される配列、配列番号4に示される配列、配列番号5に示される配列、配列番号2および配列番号4に示される両方の配列、ならびに配列番号2および配列番号5に示される両方の配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体;
e)配列番号1に示される配列、配列番号3に示される配列、ならびに配列番号1および配列番号3に示される両方の配列からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む核酸分子によってコードされるアミノ酸配列を有するモノクローナル抗体;
f)ハイブリドーマ細胞株5.9または12.12によって産生されるモノクローナル抗体に結合し得るエピトープに結合するモノクローナル抗体;
g)配列番号10または配列番号12に示されるヒトCD40配列の残基82〜87を含むエピトープへ結合するモノクローナル抗体;
h)配列番号10または配列番号12に示されるヒトCD40配列の残基82〜89を含むエピトープへ結合するモノクローナル抗体;
i)競合的結合アッセイにおいてモノクローナル抗体CHIR−5.9またはCHIR−12.12と競合するモノクローナル抗体;ならびに
j)前記項目a)のモノクローナル抗体または前記項目c)〜i)いずれか1つのモノクローナル抗体であって、ここで、該抗体は組換えで作製されている、モノクローナル抗体
からなる群から選択されるアンタゴニスト抗CD40モノクローナル抗体である、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
前記アポトーシスのバイオマーカーが、切断されたカスパーゼタンパク、切断されたポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)、ホスファチジルセリン(PS)の細胞表面発現、ゲノムDNAフラグメント化、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項73または74に記載の方法。
【請求項76】
前記切断されたカスパーゼタンパク質が、切断されたカスパーゼ3、切断されたカスパーゼ7、および切断されたカスパーゼ9からなる群から選択される、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
細胞表面PSがアネキシンV染色によって検出され、そしてゲノムDNAフラグメント化がTUNEL染色によって検出される、請求項75に記載の方法。
【請求項78】
前記ベースライン生物学的サンプルと比較した前記引き続いての生物学的サンプル中の前記アポトーシスのバイオマーカーのうちの少なくとも1つのレベルの上昇が、前記抗CD40治療剤での治療の効果を示す、請求項73〜77のいずれか1項に記載の方法。
【請求項79】
前記炎症性疾患または自己免疫疾患が、全身性エリテマトーデス(SLE)、円盤状ループス、ループス腎炎、サルコイドーシス、若年性関節炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎、ライター症候群、強直性脊椎炎、痛風性関節炎、臓器または組織移植片の拒絶、対宿主性移植片病、多発性硬化症、高IgE症候群、結節性多発性動脈炎、原発性胆汁性肝硬変、炎症性腸疾患、クローン病、セリアック病(グルテン過敏性腸症)、自己免疫性肝炎、悪性貧血、自己免疫性溶血性貧血、乾癬、強皮症、重症筋無力症、自己免疫性血小板減少性紫斑病、自己免疫性甲状腺炎、グレーヴズ病、橋本甲状腺炎、免疫複合体病、慢性疲労免疫機能障害症候群(CFIDS)、多発性筋炎および皮膚筋炎、クリオグロブリン血症、血栓溶解、心筋症、尋常性天疱瘡、間質性肺線維症、サルコイドーシス、I型およびII型糖尿病、1、2、3および4型遅延型過敏症、アレルギーまたはアレルギー性障害、ぜん息、チャーグ−ストラウス症候群(アレルギー性肉芽腫症)、アトピー性皮膚炎、アレルギー性および刺激性接触皮膚炎、じんま疹、IgE媒介性アレルギー、アテローム性動脈硬化症、脈管炎、特発性炎症性ミオパシー、溶血性疾患、アルツハイマー病、ならびに慢性炎症性脱髄性多発ニューロパシーからなる群から選択される、請求項50〜78のいずれか1項に記載の方法。
【請求項80】
前記引き続いての生物学的サンプルおよび前記ベースライン生物学的サンプル中において、該引き続いての生物学的サンプルおよび該ベースライン生物学的サンプル中のCD40発現細胞における、細胞表面CD40、細胞表面CD40L、ならびに細胞表面CD40および細胞表面CD40Lの両方からなる群から選択される少なくとも1つのCD40関連因子の発現のレベルを検出する工程をさらに含み、ここで、該ベースライン生物学的サンプルと比較した該引き続いての生物学的サンプル中の該CD40関連因子のうちの少なくとも1つの発現レベルの低下が、該抗CD40治療剤での治療の効果を示す、請求項50〜79のいずれか1項に記載の方法。
【請求項81】
血液または血液成分のベースラインサンプルおよび血液または該血液成分の引き続いてのサンプルを前記被験者から回収する工程、ならびに該ベースラインサンプルおよび該引き続いてのサンプル中の循環可溶性CD40または循環可溶性CD40Lのレベルを検出する工程をさらに含み、ここで、該ベースラインサンプルと比較した該引き続いてのサンプル中の該循環可溶性CD40または循環可溶性CD40Lのうちの少なくとも1つの発現のレベルの低下が、該抗CD40治療剤での治療の効果を示す、請求項50〜80のいずれか1項に記載の方法。
【請求項82】
CD40発現細胞に関連する炎症性疾患または自己免疫疾患についての被験者の治療における抗CD40治療剤の効果をモニタリングするための方法であって、該方法が、以下:
a)1用量の該抗CD40治療剤を投与する前に、該被験者からベースライン生物学的サンプルを得る工程であって、ここで、該ベースライン生物学的サンプルはCD40発現細胞を含む、工程;
b)該ベースライン生物学的サンプル中の少なくとも1つのCD40関連因子のレベルを検出する工程であって、ここで、該CD40関連因子は、該CD40発現細胞上の細胞表面CD40および該CD40発現細胞上の細胞表面CD40Lからなる群から選択される、工程;
c)該被験者へ該抗CD40治療剤を投与する工程;
d)少なくとも1つの引き続いての生物学的サンプルを該被験者から得る工程;
e)該少なくとも1つの引き続いてのサンプル中の該少なくとも1つのCD40関連因子のレベルを検出する工程;ならびに
f)該少なくとも1つの引き続いてのサンプル中の該少なくとも1つのCD40関連因子のレベルと、該ベースライン生物学的サンプル中の該少なくとも1つのCD40関連因子のレベルとを比較する工程であって、ここで、該ベースライン生物学的サンプルと比較した該引き続いての生物学的サンプル中の該CD40関連因子のうちの少なくとも1つの発現のレベルの低下は、該抗CD40治療剤での治療の効果を示す、工程
を含む、方法。
【請求項83】
CD40発現細胞に関連する炎症性疾患または自己免疫疾患についての被験者の治療における抗CD40治療剤の効果をモニタリングするための方法であって、該方法が、以下:
a)1用量の該抗CD40治療剤を投与する前に、該被験者から血液または血液成分のベースラインサンプルを得る工程;
b)該ベースラインサンプル中の少なくとも1つのCD40関連因子のレベルを検出する工程であって、ここで、該CD40関連因子は、循環レベルのCD40および循環レベルのCD40Lからなる群から選択される、工程;
c)該被験者へ該抗CD40治療剤を投与する工程;
d)血液または該血液成分の少なくとも1つの引き続いてのサンプルを該被験者から得る工程;
e)該少なくとも1つの引き続いてのサンプル中の該少なくとも1つのCD40関連因子のレベルを検出する工程;ならびに
f)該少なくとも1つの引き続いてのサンプル中の該少なくとも1つのCD40関連因子のレベルと、該ベースラインサンプル中の該少なくとも1つのCD40関連因子のレベルとを比較する工程であって、ここで、該ベースラインサンプルと比較した該引き続いてのサンプル中の該CD40関連因子のうちの少なくとも1つの発現のレベルの低下は、該抗CD40治療剤での治療の効果を示す、工程
を含む、方法。
【請求項84】
1用量の前記抗CD40治療剤を前記被験者へ投与する、請求項82または83に記載の方法。
【請求項85】
複数用量の前記抗CD40治療剤を前記被験者へ投与する、請求項82または83に記載の方法。
【請求項86】
前記抗CD40治療剤が、ヒトB細胞の表面上で発現されたヒトCD40抗原へ特異的に結合し得るアンタゴニスト抗CD40モノクローナル抗体であり、該モノクローナル抗体は、該B細胞の表面上に発現された該CD40抗原へ結合される際に顕著なアゴニスト活性を有さない、請求項82〜85のいずれか1項に記載の方法。
【請求項87】
前記アンタゴニスト抗CD40モノクローナル抗体が、以下:
a)モノクローナル抗体CHIR−5.9またはCHIR−12.12;
b)ハイブリドーマ細胞株5.9または12.12によって産生されるモノクローナル抗体;
c)配列番号6に示される配列、配列番号7に示される配列、配列番号8に示される配列、配列番号6および配列番号7に示される両方の配列、ならびに配列番号6および配列番号8に示される両方の配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体;
d)配列番号2に示される配列、配列番号4に示される配列、配列番号5に示される配列、配列番号2および配列番号4に示される両方の配列、ならびに配列番号2および配列番号5に示される両方の配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体;
e)配列番号1に示される配列、配列番号3に示される配列、ならびに配列番号1および配列番号3に示される両方の配列からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む核酸分子によってコードされるアミノ酸配列を有するモノクローナル抗体;
f)ハイブリドーマ細胞株5.9または12.12によって産生されるモノクローナル抗体に結合し得るエピトープに結合するモノクローナル抗体;
g)配列番号10または配列番号12に示されるヒトCD40配列の残基82〜87を含むエピトープへ結合するモノクローナル抗体;
h)配列番号10または配列番号12に示されるヒトCD40配列の残基82〜89を含むエピトープへ結合するモノクローナル抗体;
i)競合的結合アッセイにおいてモノクローナル抗体CHIR−5.9またはCHIR−12.12と競合するモノクローナル抗体;
j)前記項目a)のモノクローナル抗体または前記項目c)〜i)いずれか1つのモノクローナル抗体であって、ここで、該抗体は組換えで作製されている、モノクローナル抗体;ならびに
k)前記項目a)〜j)のいずれか1つのモノクローナル抗体の抗原結合性フラグメントであるモノクローナル抗体であって、ここで、該フラグメントは、該ヒトCD40抗原へ特異的に結合する能力を保持している、モノクローナル抗体
からなる群から選択される、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
前記フラグメントが、Fabフラグメント、F(ab’)フラグメント、Fvフラグメント、および単鎖Fvフラグメントからなる群から選択される、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記抗CD40治療剤が、CD40/CD40L相互作用またはCD40L媒介性CD40シグナル伝達を阻害するCD40リガンド(CD40L)アンタゴニストである、請求項82〜85のいずれか1項に記載の方法。
【請求項90】
前記CD40Lアンタゴニストが、CD40Lへ特異的に結合する抗CD40Lモノクローナル抗体、CD40の可溶性形態、CD40を含む融合タンパク質の可溶性形態、および医薬品からなる群から選択される、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
前記抗CD40治療剤が、CD40発現細胞の表面上に発現されたヒトCD40抗原へ特異的に結合し、その結果、ADCC活性を調節する抗CD40モノクローナル抗体である、請求項82〜85のいずれか1項に記載の方法。
【請求項92】
前記抗CD40モノクローナル抗体が、以下:
a)モノクローナル抗体CHIR−5.9またはCHIR−12.12;
b)ハイブリドーマ細胞株5.9または12.12によって産生されるモノクローナル抗体;
c)配列番号6に示される配列、配列番号7に示される配列、配列番号8に示される配列、配列番号6および配列番号7に示される両方の配列、ならびに配列番号6および配列番号8に示される両方の配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体;
d)配列番号2に示される配列、配列番号4に示される配列、配列番号5に示される配列、配列番号2および配列番号4に示される両方の配列、ならびに配列番号2および配列番号5に示される両方の配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体;
e)配列番号1に示される配列、配列番号3に示される配列、ならびに配列番号1および配列番号3に示される両方の配列からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む核酸分子によってコードされるアミノ酸配列を有するモノクローナル抗体;
f)ハイブリドーマ細胞株5.9または12.12によって産生されるモノクローナル抗体に結合し得るエピトープに結合するモノクローナル抗体;
g)配列番号10または配列番号12に示されるヒトCD40配列の残基82〜87を含むエピトープへ結合するモノクローナル抗体;
h)配列番号10または配列番号12に示されるヒトCD40配列の残基82〜89を含むエピトープへ結合するモノクローナル抗体;
i)競合的結合アッセイにおいてモノクローナル抗体CHIR−5.9またはCHIR−12.12と競合するモノクローナル抗体;ならびに
j)前記項目a)のモノクローナル抗体または前記項目c)〜i)いずれか1つのモノクローナル抗体であって、ここで、該抗体は組換えで作製されている、モノクローナル抗体
からなる群から選択されるアンタゴニスト抗CD40モノクローナル抗体である、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記炎症性疾患または自己免疫疾患が、全身性エリテマトーデス(SLE)、円盤状ループス、ループス腎炎、サルコイドーシス、若年性関節炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎、ライター症候群、強直性脊椎炎、痛風性関節炎、臓器または組織移植片の拒絶、対宿主性移植片病、多発性硬化症、高IgE症候群、結節性多発性動脈炎、原発性胆汁性肝硬変、炎症性腸疾患、クローン病、セリアック病(グルテン過敏性腸症)、自己免疫性肝炎、悪性貧血、自己免疫性溶血性貧血、乾癬、強皮症、重症筋無力症、自己免疫性血小板減少性紫斑病、自己免疫性甲状腺炎、グレーヴズ病、橋本甲状腺炎、免疫複合体病、慢性疲労免疫機能障害症候群(CFIDS)、多発性筋炎および皮膚筋炎、クリオグロブリン血症、血栓溶解、心筋症、尋常性天疱瘡、間質性肺線維症、サルコイドーシス、I型およびII型糖尿病、1、2、3および4型遅延型過敏症、アレルギーまたはアレルギー性障害、ぜん息、チャーグ−ストラウス症候群(アレルギー性肉芽腫症)、アトピー性皮膚炎、アレルギー性および刺激性接触皮膚炎、じんま疹、IgE媒介性アレルギー、アテローム性動脈硬化症、脈管炎、特発性炎症性ミオパシー、溶血性疾患、アルツハイマー病、ならびに慢性炎症性脱髄性多発ニューロパシーからなる群から選択される、請求項82〜92のいずれか1項に記載の方法。
【請求項94】
抗CD40治療剤での治療に対して応答性である炎症性疾患または自己免疫疾患を有する被験者を同定するための方法であって、該方法が、以下:
a)該被験者由来のテスト用生物学的サンプルおよびコントロール用生物学的サンプルを提供する工程であって、ここで、該テスト用生物学的サンプルおよび該コントロール用生物学的サンプルは、CD40リガンドで刺激されたCD40発現細胞を含む、工程;
b)該テスト用生物学的サンプルと有効量の該抗CD40治療剤とを接触させる工程;
c)該テスト用生物学的サンプル中の少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを検出する工程であって、ここで、該バイオマーカーは、細胞アポトーシスのバイオマーカー、CD40L媒介性CD40シグナル伝達経路のバイオマーカー、および細胞生存のバイオマーカーからなる群から選択される、工程;ならびに
d)該テスト用生物学的サンプル中の該少なくとも1つのバイオマーカーのレベルと、該コントロール用生物学的サンプル中で検出される該少なくとも1つのバイオマーカーのレベルとを比較する工程であって、ここで、該コントロール用生物学的サンプルは、該抗CD40治療剤と接触されておらず;ここで、該抗CD40治療剤は、モノクローナル抗体CHIR−12.12またはCHIR−5.9である、工程
を含む、方法。
【請求項95】
CD40発現細胞に関連する炎症性疾患または自己免疫疾患を有する被験者の治療における抗CD40治療剤の効果をモニタリングする方法であって、該方法が、以下:
a)1用量の該抗CD40治療剤を投与する前に、該被験者からベースライン生物学的サンプルを得る工程であって、ここで、該ベースライン生物学的サンプルはCD40発現細胞を含む、工程;
b)該ベースライン生物学的サンプル中の少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを検出する工程であって、ここで、該バイオマーカーは、細胞アポトーシスのバイオマーカー、CD40L媒介性CD40シグナル伝達経路のバイオマーカー、および細胞生存のバイオマーカーからなる群から選択される、工程;
c)該被験者へ該抗CD40治療剤を投与する工程;
d)少なくとも1つの引き続いての生物学的サンプルを該被験者から得る工程;
e)該少なくとも1つの引き続いてのサンプル中の該少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを検出する工程;ならびに
f)該少なくとも1つの引き続いてのサンプル中の該少なくとも1つのバイオマーカーのレベルと、該ベースライン生物学的サンプル中の該少なくとも1つのバイオマーカーのレベルとを比較し、そして該少なくとも1つのバイオマーカーのレベルの変化と治療効果とを関連付ける工程であって、ここで、該抗CD40治療剤は、モノクローナル抗体CHIR−12.12またはCHIR−5.9である、工程
を含む、方法。

【図1】
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【公表番号】特表2008−539791(P2008−539791A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−512518(P2008−512518)
【出願日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際出願番号】PCT/US2006/019325
【国際公開番号】WO2006/125117
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(504389991)ノバルティス アーゲー (806)
【出願人】(500570793)ゾーマ テクノロジー リミテッド (26)
【Fターム(参考)】