説明

自律神経調整剤

【課題】亢進した交感神経を抑制しあるいは副交感神経を活性化して鎮静的に自律神経を調整し、自律神経失調症または睡眠状態を改善する。
【解決手段】マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物、3-メチルオクタノ-4-ラクトン、ボルニルアセテート、およびタイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物から選ばれる1種又は2種以上を有効成分として配合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自律神経調整剤に関するものであり、より詳細には、交感神経を抑制しまたは副交感神経を活性化して鎮静的に自律神経を調整する自律神経調整剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現代社会はストレス社会と言われており、様々な精神的または肉体的ストレスにより自律神経のバランスが崩れて、不眠、高血圧、頭痛、肩こり、のぼせ、イライラなど、自律神経失調による様々な症状に悩む人が増加している。
【0003】
自律神経は、交感神経と副交感神経から構成されており、両神経がそれぞれ拮抗する作用をもち、内臓、血管、分泌腺など身体のほとんどの機能を制御している。交感神経は心身を活動状態にするように働く神経で、交感神経が優位になると、心臓の拍動は早くなり、血管が収縮して血圧が上昇し、心身が亢進状態となる。一方、副交感神経は心身を緊張から開放して休息(リラックス)させるように働く神経で、副交感神経が優位になると、拍動は遅くなり、血管は拡張して血圧は下降し、心身が鎮静状態となる。正常な状態では、活動時間には交感神経が優位に働き、また休息時間には副交感神経が優位に働き、両神経のバランスが適切に調節されて生体の恒常性が維持され、心身の健康が保たれている。しかしながら、様々な要因により、両者のスイッチの切り替えがうまく機能しなくなり、交感神経の亢進状態が続くなど、自律神経のバランスが崩れて心身の緊張状態が続き、眠れなかったりイライラするなど、自律神経失調による様々な症状が生じる。
【0004】
昔からアロマテラピーが鎮静作用をもたらし不眠を解消することが知られており、また、自律神経系に対する香料の作用についても様々な研究が行われている。例えば、特許文献1には、ジャスミンラクトンが入眠促進作用を有することが記載されている。さらに、特許文献2には、セドロールが自律神経を調整して睡眠改善効果をもたらすことが記載されており、また特許文献3には、ピペロナールが自律神経を調整して睡眠改善効果を有することが記載されている。
【0005】
しかしながら、それら従来報告されている香料等の香りに対する感受性や嗜好性は個人差が大きく、また十分満足できる効果が得られていない。従って、より効果的かつ普遍的に、亢進した交感神経を抑制しあるいは副交感神経を活性化して鎮静的に自律神経を調整できる新規な物質が尚強く求められている。
【特許文献1】特開平6−40911号公報
【特許文献2】国際公開第01/058435号パンフレット
【特許文献3】特開2007−197334号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のような事情に鑑み、安全かつ効果的に自律神経を鎮静的に調整することができ、自律神経失調症または睡眠状態を効果的に改善できる新規な物質を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、モクセイ科ソケイ属の植物マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物、3-メチルオクタノ-4-ラクトンおよびボルニルアセテートが交感神経抑制効果を有し、またシソ科の植物タイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物が副交感神経活性化効果を有し、いずれも自律神経を鎮静的に調整できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明の自律神経調整剤は、マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物、3-メチルオクタノ-4-ラクトン、ボルニルアセテート、およびタイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物から選ばれる1種又は2種以上を有効成分とすることを特徴とする。マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物、3-メチルオクタノ-4-ラクトンおよびボルニルアセテートは交感神経抑制剤であり、またタイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物は副交感神経活性剤であり、いずれも鎮静的に自律神経を調整することができる。
【0009】
本発明の自律神経失調症の予防または改善剤および睡眠改善剤は、マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物、3-メチルオクタノ-4-ラクトン、ボルニルアセテート、およびタイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物から選ばれる1種又は2種以上を有効成分とすることを特徴とする。亢進した交感神経を抑制しまたは副交感神経を活性化して、副交感神経の働きを交感神経の働きよりも相対的に優位にするように調節することにより、自律神経失調による様々な症状を改善し、また睡眠状態を改善することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の自律神経調整剤は副作用がなく、また個体の感受性や嗜好性に左右されずに自律神経を鎮静的に調整でき、自律神経のバランスが崩れて交感神経が過度に優位な状態にある人たちに対して、不眠、高血圧、頭痛、肩こり、のぼせ、イライラなど、自律神経失調による様々な症状を安全かつ効果的に改善することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の自律神経調整剤、自律神経失調症の予防または改善剤、および睡眠改善剤(以下、自律神経調整剤等と称する)は、マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物、3-メチルオクタノ-4-ラクトン、ボルニルアセテート、およびタイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物から選ばれる1種又は2種以上を有効成分として含む。
【0012】
本発明において「自律神経調整」とは、自律神経系の失調を改善することを意味し、交感神経活動が通常より高まっている被験者において、交感神経活動を抑制するかあるいは副交感神経活動を活性化させる現象が観察されることによって定義される。例えば、循環動態・自律神経系活性解析システム「フラクレット(商標)(大日本住友製薬社製)」を用いて交感神経活動度および副交感神経活動度を求めて、各物質の自律神経調整作用を評価することができる。
【0013】
本発明において「自律神経失調症の予防または改善」とは、不眠、高血圧、頭痛、肩こり、のぼせ、イライラなど、自律神経失調による任意の症状の発症を防ぎあるいは症状を軽減または緩和することを意味する。
【0014】
また、本発明において「睡眠改善」とは、睡眠の不良を認識する被験者において、寝つきのよさ、目覚めのよさおよび熟睡感のよさなどの睡眠感を改善することを意味する。
【0015】
マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)はモクセイ科ソケイ属の植物である。マツリカの全草、葉、樹皮、枝、果実又は根等をそのまま又は粉砕して用いることができるが、特に花を使用することが好ましい。マツリカ抽出物は、その用部を、そのままあるいは乾燥した後に適当な大きさに切断したり、粉砕加工したりしたものを抽出して得られる抽出エキスの他、さらに分離精製して得られるより活性の高い画分(成分)を含む。抽出は、室温又は加熱した状態で溶剤に含浸させるか又はソックスレー抽出器等の抽出器具を用いて行われる溶剤抽出の他に、水蒸気蒸留等の蒸留法を用いて抽出する方法、炭酸ガスを超臨界状態にして行う超臨界抽出法、あるいは圧搾して抽出物を得る圧搾法等を用いることができるが、特に、溶剤抽出したものを好ましく用いることができる。
【0016】
溶剤抽出に用いられる抽出溶剤としては、極性溶剤、非極性溶剤のいずれをも使用することができ、これらを混合して用いることもできる。例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等の多価アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の鎖状及び環状エーテル類;ポリエチレングリコール等のポリエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ピリジン類;超臨界二酸化炭素;油脂、ワックス、その他オイル等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用でき、溶剤を変えて繰り返し行うことも可能である。このうち、エタノール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等を用いるのが好ましい。
【0017】
タイム(thymus vulgaris)はシソ科の植物である。全草、花、葉、枝、又は根等をそのまま又は粉砕して用いることができるが、特に花を使用することが好ましい。本発明において「水蒸気蒸留物」とは、水蒸気蒸留により得られる精油を称する。本発明で用いられるタイムの水蒸気蒸留物は、その用部をそのままあるいは乾燥した後に適当な大きさに切断したり、粉砕加工したりしたものに、通常の水蒸気蒸留を施して調製することができ、さらに分離精製して得られるより活性の高い画分(成分)も含む。例えば、タイムの開花中の生草またはこれを乾燥したものに水蒸気を吹き込み、揮発分を冷却して集め、油性部分(精油)を分離回収して調製することができる。
【0018】
マツリカの抽出物やタイムの水蒸気蒸留物はさらに分離精製してもよく、分離精製手段としては、例えば、抽出物を活性炭処理、液液分配、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、ゲル濾過、精密蒸留等を挙げることができる。
【0019】
本発明で用いられる3-メチルオクタノ-4-ラクトンおよびボルニルアセテートは、公知の合成方法によって合成することができ、あるいは市販のものを用いてもよい。
【0020】
本発明において、マツリカの抽出物、3-メチルオクタノ-4-ラクトン、ボルニルアセテートおよびタイムの水蒸気蒸留物を1種単独で用いても、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明の自律神経調整剤等は、上記物質を有効成分として含み本発明の効果を達成できる限り、その形態については特に制限はなく、液状、ペースト状、ゲル状、固形状等任意の形態で使用できる。また本発明の効果を妨げない範囲で、任意の担体、希釈剤、助剤等の任意の他の成分を含めることができる。
【0021】
本発明の自律神経調整剤等は、亢進した交感神経を抑制しまたは副交感神経を活性化して鎮静的に自律神経を調整できかつ安全性が高いことから、医薬品、医薬部外品、化粧品、食品、飲料等、任意の用途に適用することができる。また、上記有効成分が気化して効果を発揮できることから、衣類や雑貨類などに適用することも可能である。本発明の自律神経調整剤等を配合する対象物は、上記有効成分が気化して吸入可能な形態で配合され得るものであればどのようなものでもよく、その剤型や製品形態によって限定されるものではない。またその対象物の種類に応じて、上記有効成分の他に、通常その対象物に含まれる任意の構成要素をさらに含めてよい。さらに、他の自律神経を調整する薬剤等、他の任意の薬剤と本発明の自律神経調整剤等を併用してもよい。
【0022】
例えば、本発明の自律神経調整剤等を配合した製品形態として、限定はされないが、化粧料、医薬品、医薬部外品、食品、飲料等が挙げられ、またその剤形として、例えば、液剤、粉末剤、顆粒剤、エアゾール剤、固形剤、ジェル剤等が挙げられる。
【0023】
特に好適な態様の1つである化粧料として、限定はされないが、例えば、香水、オードトワレ、オーデコロン、クリーム、乳液類、化粧水、ファンデーション類、粉白粉、口紅、石鹸、シャンプー・リンス類、ボディーシャンプー、ボディーリンス、ボディーパウダー類、浴剤類等が挙げられる。
【0024】
さらに、例えば、芳香剤、消臭剤、アロマキャンドル、インセンス、文房具、財布、バッグ、靴等の任意の雑貨類や、例えば下着、洋服、帽子、ストッキング、靴下等、任意の衣類に、本発明の自律神経調整剤等を含めることができる。それらの素材または製品のいずれに本発明の自律神経調整剤等を加えてもよい。
【0025】
尚、本発明の自律神経調整剤等の様々な使用態様を例示したが、それらに限定されるものではなく、本発明の効果を達成できる限り、任意の態様で用いることができる。
【実施例】
【0026】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。マツリカの溶剤抽出物は(株)ロベルテから、タイムの水蒸気蒸留物はシャラボ(株)から市販されているものを用いた。また、3-メチルオクタノ-4-ラクトンは曽田香料(株)から、ボルニルアセテートはいずれも高砂香料工業(株)から市販されているものを用いた。
【0027】
試験例1.自律神経系に対する影響の検討
心拍の間隔(拍動間隔)や血圧は安静時でも複雑に変動しており、それぞれ心拍ゆらぎ、血圧ゆらぎとして知られている。拍動間隔は交感神経系、副交感神経系を代表とする複数の系で制御されており、各系が異なった固有の周期を持つ結果、拍動間隔が複雑に変化する。従って、逆に拍動間隔を周波数解析することにより各系の活性度を算出することが可能で、心拍ゆらぎのHF(高周波成分)が副交感神経系の活性を、LF(低周波成分)が交感神経系と副交感神経系の混合した活性を示す。また、血圧の変動(血圧ゆらぎ)も一部交感神経系で制御されており、血圧ゆらぎを周波数解析すれば、そのLF(低周波成分)として交感神経系の活性度を算出することができる。(早野順一郎 循環器科,34, 347-356, 1993)。
【0028】
そこで、自律神経系活性解析システム(フラクレット;大日本住友製薬株式会社製)を用いて、拍動間隔(R波間隔、RR)と血圧(収縮期血圧、SBP)のゆらぎを周波数解析し、拍動間隔のゆらぎのHF(0.15〜2Hzの高周波成分)を副交感神経活性(RR−HF)、血圧ゆらぎのLF(0.04〜0.15Hzの低周波成分)を交感神経活性(SBP−LF)として、各物質が自律神経系に及ぼす影響を評価した。
【0029】
(1)交感神経活性に対する影響の検討
20代女性を被験者として、試験サンプルを染み込ませたコットン片を鼻下に貼付し、自然呼吸とともに吸入させて交感神経活性に対する影響を調べた。
【0030】
試験は温度が25℃で湿度が50%の恒温恒湿室にて実施した。被験者を安楽椅子に着席させ30分間安静に保った後、手首部分にトノメトリーセンサーを装着し、連続的に血圧を測定した。トノメトリーセンサーによる血圧測定値は、上腕部にまいたカフ式血圧計により補正した。
【0031】
測定試験は、(A)安静3分間、(B)鼻下に香りのないコットン片を貼付して3分間、(C)安静3分間、(D)鼻下に試験サンプルを染み込ませたコットン片を貼付して3分間、(E)安静3分間、(F)鼻下に香りのないコットン片を貼付して3分間、(G)安静3分間、を1シーケンスとし、その間連続的に血圧を測定し、血圧ゆらぎを周波数解析して、交感神経活性(SBP−LF)を算出した。
【0032】
香りのないコットン片を貼付した(B)と(F)の時のSBP−LFを対照として、試験サンプルを吸入した(D)の時のSBP−LFの変化を調べた。すなわち、
SBP−LF比=SBP−LF(D)/(SBP−LF(B)とSBP−LF(F)の平均値)
このSBP−LF比が1より小さい場合はその物質が交感神経活性を抑制したことを意味し、1より大きい場合は交感神経活性を亢進させたことを意味する。
【0033】
尚、対照サンプルとして、モクセイ科ソケイ属に属するソケイ(ジャスミン)の溶剤抽出物を用いて同様に評価した。
【0034】
図1に結果を示す。マツリカ抽出物、3-メチルオクタノ-4-ラクトンまたはボルニルアセテートの香りを嗅がせた場合SBP−LF比が1より低くなり、交感神経が抑制されたことが示された。その抑制効果はジャスミンよりも顕著に高いものであった。
【0035】
(2)副交感神経活性に対する影響の検討
20代女性を被験者として、試験サンプルを染み込ませたコットン片を鼻下に貼付し、自然呼吸とともに吸入させて副交感神経活性に対する影響を調べた。
【0036】
試験は温度が25℃で湿度が50%の恒温恒湿室にて実施した。30分間被験者を安静に保った後、胸部に電極を装着し、連続的に心電を測定した。
【0037】
測定試験は、(A)安静3分間、(B)鼻下に香りのないコットン片を貼付して3分間、(C)安静3分間、(D)鼻下に試験サンプルを染み込ませたコットン片を貼付して3分間、(E)安静3分間、(F)鼻下に香りのないコットン片を貼付して3分間、(G)安静3分間、を1シーケンスとし、その間連続的に心電を測定し、拍動間隔のゆらぎを周波数解析して、副交感神経活性(RR−HF)を算出した。
【0038】
香りのないコットン片を貼付した(B)と(F)の時のRR−HFを対照として、試験サンプルを吸入した(D)の時のRR−HFの変化を調べた。すなわち、
RR−HF比=RR−HF(D)/(RR−HF(B)とRR−HF(F)の平均値)
このRR−HF比が1より小さい場合はその物質が副交感神経活性を抑制したことを意味し、1より大きい場合は副交感神経活性を亢進させたことを意味する。
【0039】
尚、対照サンプルとして、コショウ科の植物であるコショウの果(ペッパー)の水蒸気蒸留物を用いて同様に評価した。
【0040】
図2に結果を示す。タイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物の香りを嗅がせた場合、RR−HF比が1より大きくなり、副交感神経が活性化されたことが示された。
【0041】
試験例2.自律神経失調症状に対する効果の検討
本発明を使用した場合の自律神経失調症状の改善効果を調べた。
【0042】
20代女性4名を被験者とし、約1ヵ月間、毎夜間就寝時にルームフレグランスとして本発明の香りを吸入しながら就寝させ、ルームフレグランスを使用する前と連用後の症状の強さを比較した。
【0043】
ルームフレグランスはマツリカ抽出物を30重量%となるように無臭溶媒であるトリエチルシトレートで希釈したものを不織布に染み込ませ、容器に入れたものを用いた。
【0044】
被験者の自律神経失調症状は、月経周期に伴う心身両面にわたる愁訴や自律神経失調症状を測定することができる質問紙である月経随伴症状質問紙(MDQ、Moos, R.H., Psychosomatic Medicine, 30, 853-869, 1968)を用いて評価した。
【0045】
この質問紙を用いて、各被験者の黄体期後期の自覚症状を測定し、ルームフレグランスを使用する前の黄体期の症状と、1月経周期間(約1ヵ月)使用した後の黄体期の症状を比較した。
【0046】
図3に結果を示す。香りを使用する前と比較して、マツリカ抽出物の香りを連用した後では、冷や汗が出る、顔がほてるといった愁訴が大幅に減少しており、自律神経失調症状が改善されることが示された。
【0047】
以下に、本発明の自律神経調整剤、自律神経失調症の予防または改善剤、あるいは睡眠改善剤(下記適用例において自律神経調整剤として記載)を含む各種組成物、雑貨類、衣類等の典型的な製品形態の適用例を示す。尚、配合量は全て製品全量に対する質量%で表す。尚、本発明の自律神経調整剤等として、マツリカの抽出物、タイムの水蒸気蒸留物、3-メチルオクタノ-4-ラクトンまたはボルニルアセテートを単独でまたは組み合わせて配合した。
【0048】
適用例1
化粧水
(1)グリセリン 2.0
(2)ジプロピレングリコール 2.0
(3)PEG−60 水添ひまし油 0.3
(4)トリメチルグリシン 0.1
(5)防腐剤 適量
(6)キレート剤 適量
(7)染料 適量
(8)自律神経調整剤(ボルニルアセテート) 0.05
(9)精製水 残余
【0049】
適用例2
化粧水
(1)アルコール 30.0
(2)ブチレングリコール 4.0
(3)グリセリン 2.0
(4)PPG−13デシルテトラデス24 0.3
(5)オクチルメトキシシンナメート 0.1
(6)メントール 0.2
(7)酢酸トコフェロール 0.1
(8)キレート剤 適量
(9)染料 適量
(10)自律神経調整剤(マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物) 0.01
(11)精製水 残余
【0050】
適用例3
乳液
(1)ステアリン酸 2.0
(2)セチルアルコール 1.5
(3)ワセリン 4.0
(4)スクワラン 5.0
(5)グリセロールトリ−2−エチルヘキサン酸エステル 2.0
(6)ソルビタンモノオレイン酸エステル 2.0
(7)ジプロピレングリコール 5.0
(8)PEG1500 0.3
(9)トリエタノールアミン 0.1
(10)防腐剤 適量
(11)自律神経調整剤(3-メチルオクタノ-4-ラクトン) 0.2
(12)精製水 残余
【0051】
適用例4
乳液
(1)エチルアルコール 10.0
(2)シクロメチコン 0.1
(3)ブチレングリコール 5.0
(4)ジメチコン 3.0
(5)グリセン 0.1
(6)メントール 1.0
(7)トリメチルシロキシケイ酸 0.1
(8)カフェイン 1.0
(9)トリメチルグリシン 1.0
(10)キサンタンガム 0.001
(11)ヒドロキシエチルセルロース 0.1
(12)大豆発酵エキス 1.0
(13)ラウリルベタイン 0.5
(14)カルボマー 0.2
(15)キレート剤 適量
(16)パラベン 適量
(17)安息香酸 適量
(18)自律神経調整剤(ボルニルアセテート) 0.02
(19)自律神経調整剤(タイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物) 0.08

(20)酸化鉄 適量
(21)苛性カリ 0.05
(22)グリチルリチン酸ジカルシウム 0.01
(23)塩酸ピリドキシン 0.01
(24)アスコルビン酸グルコシド 0.01
(25)アルブチン 3.0
(26)ユキノシタ抽出液 0.1
(27)水 残余
【0052】
適用例5
乳液
(1)ブチレングリコール 4.0
(2)プロピレングリコール 4.0
(3)カルボマー 0.2
(4)苛性カリ 0.2
(5)ベヘニン酸 0.5
(6)ステアリン酸 0.5
(7)イソステアリン酸 0.5
(8)ステアリン酸グリセリル 1.0
(9)イソステアリン酸グリセリル 1.0
(10)ベヘニルアルコール 0.5
(11)スクワラン 5.0
(12)トリオクタノイン 3.0
(13)フェニルトリメチコン 2.0
(14)バチルアルコール 0.5
(15)グリチルリチン酸ジカルシウム 0.01
(16)防腐剤 適量
(17)キレート剤 適量
(18)顔料 適量
(19)自律神経調整剤(タイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物) 0.15
(20)精製水 残余
【0053】
適用例6
乳液
(1)グリセリン 3.0
(2)キシリトール 2.0
(3)カルボマー 0.1
(4)苛性カリ 0.1
(5)イソステアリン酸グリセリル 1.0
(6)ステアリン酸グリセリル 0.5
(7)ベヘニルアルコール 1.0
(8)バチルアルコール 1.0
(9)パーム硬化油 2.0
(10)ワセリン 1.0
(11)スクワラン 5.0
(12)オクタン酸エリスリチル 3.0
(13)シクロメチコン 1.0
(14)防腐剤 適量
(15)キレート剤 適量
(16)自律神経調整剤(マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物) 0.2
(17)精製水 残余
(18)トラネキサム酸 1.0
(19)パントテニルエチルエーテル 0.5
(20)ニコチン酸アミド 0.1
(21)トレハロース 0.1
(22)ローズマリーエキス 0.1
(23)ビタミンA 0.1
(24)アスコルビン酸グリコシド 0.001
(25)キイチゴ抽出液 1.0
(26)オウゴン抽出液 0.001
(27)オウバク抽出液 0.01
【0054】
適用例7
乳液
(1)エタノール 2.0
(2)シクロメチコン 10.0
(3)グリセリン 5.0
(4)ジブチレングリコール 1.0
(5)ジメチコン 1.0
(6)コーンスターチ 4.0
(7)ミネラルオイル 2.0
(8)トリメチルシロキシケイ酸 5.0
(9)ポリエチレングリコール 3.0
(10)乳酸メンチル 0.1
(11)PEG−60水添ヒマシ油 1.0
(12)アミノプロピルジメチコン 1.0
(13)キサンタンガム 0.01
(14)酢酸トコフェロール 0.01
(15)カフェイン 0.1
(16)ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
(17)大豆発酵エキス 0.01
(18)ハマメリスエキス 0.01
(19)ドクダミエキス 0.01
(20)カルボマー 0.3
(21)アクリル酸マタクリル酸アルキル共重合体 0.2
(22)EDTA 適量
(23)防腐剤 適量
(24)自律神経調整剤(マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物) 0.15
(25)自律神経調整剤(3-メチルオクタノ-4-ラクトン) 0.15
(26)顔料 適量
(27)苛性カリ 0.15
(28)アミノメチルプロパノール 0.05
(29)水 残余
【0055】
適用例8
乳液
(1)エタノール 15.0
(2)シクロメチコン 6.0
(3)ブチレングリコール 0.5
(4)ジメチコン 1.0
(5)グリセリン 1.0
(6)ポリエチレングリコール 1.0
(7)乳酸メンチル 1.0
(8)メントール 0.1
(9)トリメチルシロキシケイ酸 1.0
(10)カフェイン 0.5
(11)トリメチレングリシン 0.1
(12)キサンタンガム 0.1
(13)ヒドロキシエチルセルロース 0.1
(14)大豆発酵エキス 0.01
(15)酢酸トコフェロール 0.05
(16)ラウリルベタイン 0.01
(17)褐藻エキス 0.01
(18)ドクダミエキス 0.01
(19)紅藻エキス 0.01
(20)緑藻エキス 0.01
(21)セルロース末 1.0
(22)イソステアリン酸PEG−60グリセリル 1.0
(23)イソステアリン酸 1.0
(24)カルボマー 0.1
(25)アクリル酸メタクリル酸アルキル重合体 0.1
(26)EDTA 0.1
(27)メタリン酸ナトリウム 0.1
(28)フェノキシエタノール 0.2
(29)パラベン 0.2
(30)自律神経調整剤(3-メチルオクタノ-4-ラクトン) 0.2
(31)自律神経調整剤(ボルニルアセテート) 0.1
(32)自律神経調整剤(タイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物) 0.15
(33)酸化鉄(赤) 0.02
(34)メンチルグリセリルエーテル 0.01
(35)水 残余
【0056】
適用例9
クリーム
(1)グリセリン 10.0
(2)ブチレングリコール 5.0
(3)カルボマー 0.1
(4)苛性カリ 0.2
(5)ステアリン酸 2.0
(6)スタリン酸グリセリル 2.0
(7)イソステアリン酸グリセリル 2.0
(8)ワセリン 5.0
(9)防腐剤 適量
(10)酸化防止剤 適量
(11)自律神経調整剤(マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物) 0.3
(12)精製水 残余
(13)キレート剤 適量
(14)顔料 適量
(15)ステアリルアルコール 2.0
(16)ベヘニルアルコール 2.0
(17)パーム硬化油 2.0
(18)スクワラン 10.0
(19)4−メトキシサリチル酸カリウム 3.0
【0057】
適用例10
クリーム
(1)グリセリン 3.0
(2)ジプロピレングリコール 7.0
(3)ポリエチレングリコール 3.0
(4)ステアリン酸グリセリル 3.0
(5)イソステアリン酸グリセリル 2.0
(6)ステアリルアルコール 2.0
(7)ベヘニルアルコール 2.0
(8)流動パラフィン 7.0
(9)シクロメチコン 3.0
(10)ジメチコン 1.0
(11)オクチルメトキシシンナメート 0.1
(12)ヒアルロン酸Na 0.05
(13)防腐剤 適量
(14)酸化防止剤 適量
(15)自律神経調整剤(タイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物) 0.3
(16)自律神経調整剤(マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物) 0.1
(17)精製水 残余
(18)キレート剤 適量
(19)顔料 適量
【0058】
適用例11
ジェル
(1)エチルアルコール 10.0
(2)グリセリン 5.0
(3)ブチレングリコール 5.0
(4)カルボマー 0.5
(5)アミノメチルプロパノール 0.3
(6)PEG−60水添ヒマシ油 0.3
(7)メントール 0.02
(8)防腐剤 適量
(9)キレート剤 適量
(10)自律神経調整剤(3-メチルオクタノ-4-ラクトン) 0.1
(11)精製水 残余
【0059】
適用例12
エアゾール
(1)グリセリン 2.0
(2)ジプロピレングリコール 2.0
(3)PEG−60水添ヒマシ油 0.3
(4)HPPCD 1.0
(5)防腐剤 適量
(6)キレート剤 適量
(7)染料 適量
(8)自律神経調整剤(ボルニルアセテート) 0.2
(9)精製水 適量
(10)LPG 残余
【0060】
適用例13
エアゾール
(1)アルコール 15.0
(2)ブチレングリコール 2.0
(3)グリセリン 1.0
(4)PPG−13デシルテトラデス24 0.1
(5)銀担持ゼオライト 1.0
(6)キレート剤 適量
(7)染料 適量
(8)自律神経調整剤(マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物) 0.1
(9)自律神経調整剤(タイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物) 0.1
(10)精製水 残余
(11)LPG 40.0
【0061】
適用例14
エアゾール
(1)エタノール 60.0
(2)乳酸メンチル 0.1
(3)乳酸ナトリウム 0.1
(4)酢酸トコフェロール 0.01
(5)乳酸 0.01
(6)カフェイン 0.01
(7)ウイキョウエキス 1.0
(8)ハマメリスエキス 1.0
(9)ドクダミエキス 1.0
(10)ジプロピレングリコール 1.0
(11)窒素ガス 0.9
(12)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン 1.0
デシルテトラデシルエーテル
(13)ブチレングリコール 2.0
(14)トコフェロール 0.05
(15)自律神経調整剤(3-メチルオクタノ-4-ラクトン) 0.1
(16)自律神経調整剤(ボルニルアセテート) 0.1
(17)PEG−60水添ヒマシ油 0.1
(18)水 残余
【0062】
適用例15
シャンプー
(1)ラウリルポリエキシエチレン(3)
硫酸エステルナトリウム塩(30%水溶液) 30.0
(2)ラウリル硫酸エステルナトリウム塩(30%水溶液) 10.0
(3)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0
(4)グリセリン 1.0
(5)防腐剤 適量
(6)自律神経調整剤(タイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物) 0.5
(7)色素 適量
(8)金属イオン封鎖剤、pH調整剤 適量
(9)精製水 残余
【0063】
適用例16
リンス
(1)シリコーン油 3.0
(2)流動パラフィン 1.0
(3)セチルアルコール 1.5
(4)ステアリルアルコール 1.0
(5)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.7
(6)グリセリン 3.0
(7)自律神経調整剤(マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物) 0.5
(8)色素、防腐剤 適量
(9)精製水 残余
【0064】
適用例17
ボディーシャンプー
(1)ラウリン酸 2.5
(2)ミリスチン酸 5.0
(3)パルミチン酸 2.5
(4)オレイン酸 2.5
(5)ココイルジエタノールアミド 1.0
(6)グリセリン 20.0
(7)苛性カリ 3.6
(8)染料 適量
(9)自律神経調整剤(ボルニルアセテート) 0.5
(10)金属イオン封鎖剤 適量
(11)精製水 残余
【0065】
適用例18
フレグランス
(1)アルコール 75.0
(2)精製水 残余
(3)ジプロピレングリコール 5.0
(4)自律神経調整剤(マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物) 2.0
(5)自律神経調整剤(3-メチルオクタノ-4-ラクトン) 4.0
(6)自律神経調整剤(ボルニルアセテート) 3.0
(7)自律神経調整剤(タイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物) 1.0
(8)酸化防止剤 8.0
(9)色素 適量
(10)紫外線吸収剤 適量

ここで、「フレグランス」とは、アルコール(例えばエチルアルコール)または水性アルコールに精油を溶解したものである。フレグランスは、精油を1%〜99%質量%含有する。水とアルコールの配合比は50:50〜0:100の範囲である。フレグランスは、溶解剤、柔軟化剤、ヒューメクタン、濃化剤、静菌剤、またはそのほか通常化粧品に用いられる材料を含有することができる。
【0066】
適用例19
ルームフレグランス
(1)アルコール 80.0
(2)精製水 残余
(3)酸化防止剤 5.0
(4)自律神経調整剤(ボルニルアセテート) 1.0
(5)自律神経調整剤(タイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物) 0.5
(6)3−メチル−3メトキシブタノール 5.0
(7)ジベンジリデンソルビトール 5.0
【0067】
適用例20
インセンス
(1)タブ粉 75.5
(2)安息香酸ナトリウム 15.5
(3)自律神経調整剤(マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物) 5.0
(4)ユーカリオイル 1.0
(5)フェンネルオイル 1.0
(6)精製水 残余
【0068】
適用例21
入浴剤
(1)硫酸ナトリウム 45.0
(2)炭酸水素ナトリウム 45.0
(3)ヒソップオイル 9.0
(4)自律神経調整剤(マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物) 0.2
(5)自律神経調整剤(3-メチルオクタノ-4-ラクトン) 0.8
【0069】
適用例22
マッサージ用ジェル
(1)エリスリトール 2.0
(2)カフェイン 5.0
(3)オウバク抽出物 3.0
(4)グリセリン 50.0
(5)カルボキシビニルポリマー 0.4
(6)ポリエチレングリコール400 30.0
(7)エデト3ナトリウム 0.1
(8)ポリオキシレン(10)メチルポリシロキサン共重合体 2.0
(9)スクワラン 1.0
(10)水酸化カリウム 0.15
(11)自律神経調整剤(タイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物) 1.0
【0070】
適用例23
マッサージクリーム
(1)固形パラフィン 5.0
(2)ミツロウ 10.0
(3)ワセリン 15.0
(4)流動パラフィン 41.0
(5)1.3−ブチレングリコール 4.0
(6)モノステアリン酸グリセリン 2.0
(7)POE(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 2.0
(8)ホウ砂 0.2
(9)カフェイン 2.0
(10)防腐剤 適量
(11)酸化防止剤 適量
(12)自律神経調整剤(3-メチルオクタノ-4-ラクトン) 1.0
(13)精製水 残余
【0071】
適用例24
芳香性繊維
キュプロアンモニウムセルロース溶液(セルロース濃度10重量%、アンモニウム濃度7重量%、銅濃度3.6重量%)に、本発明の自律神経調整剤(ボルニルアセテート)を内包したマイクロカプセル(粒子径50μm以下、マイクロカプセルに占める精油の割合は50重量%)をセルロース重量に対して0.1〜20重量%の範囲内で添加、混和した後、通常の湿式紡糸方法に従って紡糸し、精錬工程、乾燥工程を経て、芳香性繊維を得た。
【0072】
適用例25
顆粒
(1)スクラロース 0.1
(2)自律神経調整剤(マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物) 0.1
(3)香味料 5.0
(4)賦形剤(セオラス) 10.0
(5)マルチトール 残余
【0073】
適用例26
錠剤(チュアブルタイプ)
(1)イノシトール 11.0
(2)マルチトール 21.0
(3)スクロース 0.5
(4)鮭白子抽出物(DNA Na) 0.1
(5)酵母抽出物 0.1
(6)自律神経調整剤(タイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物) 0.1
(7)香味料 5.0
(8)賦形剤 残余
【0074】
適用例27
タブレット
(1)潤沢剤(ショ糖脂肪酸エステル等) 1.0
(2)アラビアガム水溶液(5%) 2.0
(3)酸味料 1.0
(4)着色料 適量
(5)自律神経調整剤(3-メチルオクタノ-4-ラクトン) 0.1
(6)糖質(粉糖またはソルビトール等) 残余
【0075】
適用例28
キャンディー
(1)砂糖 50.0
(2)水飴 47.95
(3)有機酸 2.0
(4)自律神経調整剤(マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物) 0.02
(5)自律神経調整剤(ボルニルアセテート) 0.01
(6)自律神経調整剤(タイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物) 0.02
【0076】
適用例29
ガム
(1)砂糖 43.0
(2)ガムベース 30.95
(3)グルコース 10.0
(4)水飴 16.0
(5)自律神経調整剤(マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物) 0.05
【0077】
これらの適用例の各種組成物、雑貨類、衣類等は、それぞれの製品形態の典型的な使用態様における使用テストにより、自律神経失調症の症状を改善し、また睡眠状態を改善することができた。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】交感神経活性に対する影響を示すグラフ。
【図2】副交感神経活性に対する影響を示すグラフ。
【図3】自律神経失調症状に対する影響を示すグラフ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物、3-メチルオクタノ-4-ラクトン、ボルニルアセテート、およびタイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物から選ばれる1種又は2種以上を有効成分とする自律神経調整剤。
【請求項2】
マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物、3-メチルオクタノ-4-ラクトンおよびボルニルアセテートから選ばれる1種又は2種以上を有効成分とする交感神経抑制剤。
【請求項3】
タイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物を有効成分とする副交感神経活性剤。
【請求項4】
マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物、3-メチルオクタノ-4-ラクトン、ボルニルアセテート、およびタイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物から選ばれる1種又は2種以上を有効成分とする自律神経失調症の予防または改善剤。
【請求項5】
マツリカ(茉莉花、jasmin sambac)の抽出物、3-メチルオクタノ-4-ラクトン、ボルニルアセテート、およびタイム(thymus vulgaris)の水蒸気蒸留物から選ばれる1種又は2種以上を有効成分とする睡眠改善剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−235015(P2009−235015A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−85349(P2008−85349)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【復代理人】
【識別番号】100116540
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 香
【Fターム(参考)】