説明

自立可能な平板状物の製造方法

【課題】平面的な展示対象物などの平板状物を見易く、倒れ難く安定に、簡便に展示する方法、およびそのような見易く、倒れ難く安定に、簡便に展示でき、しかも低コストで製造できる平板状物の製造方法を提供する。
【解決手段】連結部の中央を縦に通る直線10に関して横方向にこの順で並ぶ、第一の平板状部材2、連結部4,4’および第二の平板状部材3の各領域を有する1片の平板状材料において、前記連結部の領域を、前記第一の平板状部材の領域との境界線および第二の平板状部材の領域との境界線を合わせるように、前記中央を縦に通る直線で折り返して、接地可能な底辺を有する実質的に三角形の表面を有する連結部として形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グリーティングカード、葉書、便箋、電報、賞状、メモ用紙、写真、絵画、メニュー表、価格表、パンフレット、ノートなどの平面的な物およびそれらを収容して展示するための用具などの平板状物を見開き状態で自立させる方法、および見開き状態で自立可能な平板状物に関する。本発明は、さらに、前記のような平板状物を製造する方法および材料等にも関する。
【背景技術】
【0002】
グリーティングカードなどの2つ折り形状であって見開き状態で展示される平面的展示対象物を、額やスタンドなどの用具を用いずにそれ自体で展示するためには、折目を上にし接地面(机上など)と並行に向けて立てるか、あるいは折目を背側にして接地面に垂直に立てるのが一般的である。前者の場合、展示され、観賞される面(展示面)は、2つ折りの外側に位置し、通常、垂直よりもやや上向き、すなわち約95°〜110°の角度で自立する。しかし、後者の場合、展示面は、2つ折りの内側に位置しており、実質的に垂直に立つため、机上などに展示されると展示面を見難い。
【0003】
これは、たとえばグリーティングカードのように基本的に展示面が1枚の紙の2つ折りの片側または両側であるものだけでなく、展示面が多数の頁からなるパンフレットや絵本などの場合も同様であり、これらを自立させて展示するには、実質的に垂直に立てることになる。そのため、展示面が鑑賞者の眼と同じ高さになるように展示されていないと見難いが、複数の人にとって見易い状態を実現するのは困難である。
【0004】
このような問題を避けるために、展示対象物自体に支持部材を取り付けて展示する方法、展示用のスタンド類に展示対象物を保持させて展示する方法がある。しかし、これらの方法は、別の部材や用具を必要とし、煩雑でコストも高くなる。
【特許文献1】特開平7−148056
【特許文献2】特開平10−236033
【特許文献3】特開2000−327377
【特許文献4】特表2002−515983
【特許文献5】特開2004−33662
【特許文献6】特開2000−71662
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、平面的な展示対象物などの平板状物を見易く、倒れ難く安定に、簡便に展示できる方法、およびそのような見易く、倒れ難く安定に、簡便に展示することができ、しかも低コストで製造できる平板状物を提供することを主要な目的とする。さらに、本発明は、そのような平板状物を簡便に製造するための方法および材料等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
〔1〕 2以上の平板状部材と1以上の連結部とを有する平板状物であって、(A) 任意の第一の平板状部材および第二の平板状部材が、両部材の境界線上に位置しこの境界線から後方へ突出する連結部によって見開き可能に連結されており、(B) 平板状物が、前記第一の平板状部材および第二の平板状部材を見開き状態としたとき、前記連結部の底辺の少なくとも一部と、第一の平板状部材の底辺の少なくとも一部と、第二の平板状部材の底辺の少なくとも一部とを接地部として、前記第一の平板状部材および第二の平板状部材の内側を接地面に関して斜め上向きにして自立しうること、を特徴とする、平板状物;
〔2〕 前記第一の平板状部材および第二の平板状部材を見開き状態としたとき、前記両部材の境界線が、接地面に関して後方に傾斜している、前記〔1〕記載の平板状物;
〔3〕 前記第一の平板状部材および第二の平板状部材を見開き状態としたとき、前記両部材の境界線またはその延長線が、前記接地部によって形成される接地面上の多角形の領域内で接地面と交差する、前記〔1〕記載の平板状物;
〔4〕 前記平板状部材が3以上である、前記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項記載の平板状物;
〔5〕 前記連結部が2以上である、前記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項記載の平板状物;
〔6〕 前記連結部が、前記両部材と連結部との境界線および連結部の底辺を二辺とする実質的に三角形の表面を有する部材である、前記〔1〕〜〔5〕のいずれか1項記載の平板状物;
〔7〕 前記連結部が、前記両部材と連結部との境界線を斜辺とする実質的に直角三角形または鈍角三角形の表面を有する部材である、前記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項記載の平板状物;
〔8〕 前記第一の平板状部材および第二の平板状部材が、連結部より上方においては分離している、前記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項記載の平板状物;
〔9〕 前記第一の平板状部材および第二の平板状部材を見開き状態としたとき、前記第一の平板状部材および/または第二の平板状部材面から突出させることができる舌状部分を、前記第一の平板状部材および第二の平板状部材の少なくとも一方に有する、前記〔1〕〜〔8〕のいずれか1項記載の平板状物;
〔10〕 前記舌状部分が、見開き状態で内側へ突出しうる、前記〔9〕記載の平板状物;
〔11〕 前記舌状部分が、接地面に関して0〜45°の角度で突出しうる、前記〔9〕または〔10〕記載の平板状物;
〔12〕 前記第一の平板状部材および第二の平板状部材を見開き状態としたとき、前記第一の平板状部材および第二の平板状部材の内側の接地面の少なくとも一部を覆うことができる接地部材をさらに有する、前記〔1〕〜〔11〕のいずれか1項記載の平板状物;
〔13〕 平板状物が、グリーティングカード、葉書、便箋、電報、賞状、メモ用紙、写真、絵画用紙、メニュー表、価格表、パンフレット、ノート、料理レシピ・写真・イラストなどを表したカードまたは本、卓上カレンダー、ディスプレイボードなどの平面的展示対象物、または平面的展示対象物を収容して展示するための、写真立て、額縁、台紙、フォトアルバム、カードホルダー、スタンド、CDケース、DVDケース、ファイルノート、ルーズリーフバインダーなどの平面的展示用具である、前記〔1〕〜〔12〕のいずれか1項記載の平板状物;
〔14〕 前記第一の平板状部材、連結部および第二の平板状部材が、1片の平板状材料から形成されている、前記〔1〕〜〔13〕のいずれか1項記載の平板状物;
〔15〕 2以上の平板状部材と1以上の連結部とを有する平板状物であって、任意の第一の平板状部材および第二の平板状部材が、両部材の境界線上に位置しこの境界線から後方へ突出する連結部によって見開き可能に連結されていることを特徴とする平板状物を、前記連結部の底辺の少なくとも一部と、第一の平板状部材の底辺の少なくとも一部と、第二の平板状部材の底辺の少なくとも一部とを接地部として、前記第一の平板状部材および第二の平板状部材を見開き状態として自立させ、前記第一の平板状部材および第二の平板状部材の内側を、接地面に関して斜め上向きに展示すること、を特徴とする、平板状物の展示方法;
〔16〕 2以上の平板状部材と1以上の連結部とを有する平板状物であって、任意の第一の平板状部材および第二の平板状部材を見開き状態としたとき、前記連結部の底辺の少なくとも一部と、第一の平板状部材の底辺の少なくとも一部と、第二の平板状部材の底辺の少なくとも一部とを接地部として、前記第一の平板状部材および第二の平板状部材の内側を接地面に関して斜め上向きにして自立しうることを特徴とする平板状物の製造方法であって、(1) 1片の平板状材料を、連結部の中央を縦に通る直線に関して横方向にこの順で並ぶように、第一の平板状部材、連結部および第二の平板状部材の各領域に区分し、(2) 前記連結部の領域を、前記第一の平板状部材の領域との境界線および第二の平板状部材の領域との境界線を合わせるように、前記中央を縦に通る直線で折り返して、接地可能な底辺を有する実質的に三角形の表面を有する連結部として形成すること
を特徴とする方法;
〔17〕 3以上の平板状部材と1以上の連結部とを有する平板状物であって、任意の第一の平板状部材および第二の平板状部材を見開き状態としたとき、前記連結部の底辺の少なくとも一部と、第一の平板状部材の底辺の少なくとも一部と、第二の平板状部材の底辺の少なくとも一部とを接地部として、前記第一の平板状部材および第二の平板状部材の内側を接地面に関して斜め上向きにして自立しうることを特徴とする平板状物の製造方法であって、(1) 前記3以上の平板状部材が綴じ部によって見開き可能に綴じられた状態の冊子を用意し、(2) 前記綴じ部を含む部分を、接地可能な底辺を有する実質的に三角形の表面を有する連結部として形成すること、を特徴とする方法;
〔18〕 前記連結部の形成が、接着もしくは粘着によってまたは挟持部材を用いた挟持によって行われる、前記〔17〕または〔18〕記載の方法;
〔19〕 前記〔1〕記載の平板状物を形成するための平板状材料であって、(1) 前記平板状材料が、連結部の中央を縦に通る直線に関して横方向にこの順で並ぶように、第一の平板状部材、連結部および第二の平板状部材の各領域に区分されており、(2) 前記連結部の領域が、前記第一の平板状部材の領域との境界線および第二の平板状部材の領域との境界線を合わせるように、前記中央を縦に通る直線で折り返して、接地可能な底辺を有する実質的に三角形の表面を有する連結部を形成することができること、を特徴とする平板状材料;
〔20〕 前記平板状材料が、少なくとも片面に印刷可能な表面を有する、前記〔17〕記載の平板状材料;
〔21〕 前記平板状材料が、少なくとも前記連結部の領域において印刷可能な表面の層の下に粘着剤または接着剤材の層を有し、前記連結部の領域の印刷可能な表面層を剥離して連結部の中央を縦に通る線の両側をこの粘着剤または接着剤の材層で粘着または接着することにより連結部を形成しうる、前記〔19〕または〔20〕記載の平板状材料;
〔22〕 前記平板状材料が、前記連結部の中央を縦に通る直線上であって連結部の上方に、切り込み、またはミシン目などの分離用の手段を具備する、前記〔19〕〜〔20〕のいずれか1項記載の平板状材料、
が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、平面的展示対象物などの平板状物を見易く、倒れ難く、簡便に展示することができる方法、そのような展示対象物およびそれを展示するための展示用具などの平板状物、およびそれらの製造方法および製造材料等が提供される。
【0008】
本発明の方法は、非常に応用範囲が広く、あらゆる平面的なものに対して容易に行うことができる。
【0009】
また、本発明の実施に係る平板状物は、最小限の構成からなり、付加的な支持部材などを必要としない。そのため、製造が容易であるとともにコスト的にも有利である。そして、見開きにするだけで誰でも簡単に展示することができるので、展示および片付けなどの作業も容易である。
【0010】
さらに、見開き内側の展示面が斜め上(接地面に対して90°超)を向くので非常に見易く、目につきやすいため、効果的に展示することができる。そのうえ、安定性がよく、倒れ難いため、接地面と見開き内側の展示面との角度(図10の(B)の角a)が140°程度であっても充分安定に展示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明において、「平板状物」とは、平面的な構造物、すなわち物の形状を縦、横、高さ(厚さ)で表現した場合に、縦と横とで構成される平面と比較して高さ(厚さ)が充分小さいものをいう。このような平板状物としては、たとえば、それ自体を展示または観賞の対象とするグリーティングカード、葉書、便箋、電報、賞状、メモ用紙、写真、絵画用紙(画用紙、イラストボードなど)、メニュー表、価格表、パンフレット、ノート、料理レシピ・写真・イラストなどを表したカードまたは本、卓上カレンダー、商品説明などに使用される卓上用〜店舗内の大型ディスプレイボードなどの平面的な物(便宜上、「平面的展示対象物」と呼ぶ)、およびそれらを収容して展示するための、写真立て、額縁、台紙、フォトアルバム、カードホルダー、スタンド、CDケース、DVDケースなどの展示用具(便宜上、「平面的展示用具」と呼ぶ)が挙げられる。
【0012】
本発明の平板状物は、少なくとも第一の平板状部材および第二の平板状部材(以下においては、それぞれ「第一の部材」および「第二の部材」と略称することがある)を有する。
【0013】
本発明に関して「展示面」とは、展示または観賞の目的となる情報が担持されている面を指し、通常は第一および第二の部材を閉じた状態または見開き状態としたときに内側になる面である。しかし、後述するようなある種の態様においては、外側になる面も展示面となりうる。
【0014】
本発明に関して、「底辺」は、展示の際に下になる位置の辺であって、机、床、地面のような展示物の設置場所(通常実質的に水平である)の面(接地面)に接する(接地する)部分の辺を指す。なお、第一の部材および/または第二の部材および/または連結部が曲線的な形状を有する場合などでは、接地部分が点状となることがあり、その場合、「底辺」は実質的に点であってもよい。
【0015】
「境界線」は、各部材間の境目の線であって、たとえば第一の部材と第二の部材との中間を通過する線をいう。後述するように1枚の連続する材料を用いる場合、材料の状態での第一の部材および第二の部材と連結部との境界線は、連結部の形成後は第一の部材と第二の部材との境界線にもなる。境界線は、厳密な意味での「線」でなくてもよく、たとえばリングファイルまたはルーズリーフバインダーのような形状の連結部を有する場合のようにある程度の幅および/または厚さがあってもよい。
また、境界線から「後方」とは、見開きで内側の展示面とは反対の方向、すなわち第一および第二の部材の背面の側を意味する。
【0016】
本発明の平板状物は、第一の平板状部材および第二の平板状部材を見開き状態としたとき、前記両部材の境界線が、接地面に関して後方に傾斜していることにより、見開き内側が接地面に関して斜め上を向くことになる。また、この傾斜の程度と各部材の位置との関係は、第一の平板状部材および第二の平板状部材を見開き状態としたとき、前記両部材の境界線またはその延長線が、前記連結部の底辺の少なくとも一部と、第一の平板状部材の底辺の少なくとも一部と、第二の平板状部材の底辺の少なくとも一部とが接地して形成される接地面上の多角形の領域内で接地面と交差するような角度であると、安定性の点で有利である。
【0017】
また、第一の平板状部材および第二の平板状部材が、連結部で連結されている一方、連結部より上方において(少なくともその上端において)分離していることが好ましい。このようにすると、見易さ、安定感が増大し、見開き状態で展示した際に、より見栄えがよくなる。
【0018】
本発明の平板状物は、それぞれ第一の平板状部材および第二の平板状部材として作用しうる平面状部材を少なくとも2葉有していればよいが、たとえばパンフレット、ノート、本、アルバムのように3葉以上を有していてもよい。このような態様においては、冊子の中の任意の頁を拡げた状態で立てておくことができるため、たとえば料理のレシピ集や両手を使って行う作業に関するマニュアル、楽譜のように実用的なものについても、多数の展示面を有する写真集、フォトアルバムなどのように観賞用のものについても、特に便利である。
【0019】
本発明の平板状物は、第一の部材および第二の部材(以下、「両部材」と略称することがある)に加えて、これらの両部材を連結する連結部を有する。連結部は、両部材の境界線から後方へ突出する部材である。連結部は、1以上存在すればよいが、2以上であってもよい。この場合、接地部が4箇所以上となるので、さらに安定性が向上しうる。連結部は、好ましくは平板状であり、および/または両部材との境界線および連結部の底辺を二辺とする実質的に三角形の表面を有する部材である。「実質的に三角形」とは、各辺が必ずしも直線でなくてもよく、また、必ずしも明瞭に区分しうる三辺によって形成されていなくてもよく(たとえば角が丸いものでもよい)、さらには底辺を下底とする台形であって上底が充分短いもの(四角形)のように四角形以上の多角形であってもよいが、全体として三角形に近似しているものをすべて含む趣旨である。
【0020】
さらに好ましくは、連結部は、両部材との境界線を斜辺とする実質的に直角三角形または鈍角三角形の表面を有する部材である。「斜辺」は、一般的には直角三角形において直角を形成する二辺以外の辺を指すが、本発明に関しては、そのような通常の斜辺に加えて、鈍角三角形において鈍角を形成する二辺以外の辺をも含むものとする。また、「実質的に」直角三角形または鈍角三角形であるとは、各辺が必ずしも直線ではない場合であってもこれらに含む趣旨であり、特に直角または鈍角を形成する二辺に相当する辺の一方または両方が直線ではない場合については、その辺に最も近似する直線が直角または鈍角を形成する限りにおいて「実質的に」直角三角形または鈍角三角形であるものとする。
【0021】
本発明の平板状物は、付加的な構成要素をさらに有していてもよい。たとえば、第一の平板状部材および第二の平板状部材には、それらのいずれか一方または両方に、これらの両部材を見開き状態としたとき、第一の平板状部材および/または第二の平板状部材面から突出させることができる舌状部分を有していてもよい。このような舌状部分は、第一の部材および/または第二の部材に、U字型、一部を残した扇形等の切込みを入れることにより、これらの部材の一部を利用して形成してもよく、あるいは第一の部材および/または第二の部材に別の部材を貼付等して形成してもよい。舌状部分は、第一の部材および/または第二の部材と一部がつながっていればよく、これらの両部材を見開き状態としたとき、折り曲げる等することによって第一の部材および/または第二の部材面から突出させることができるようにすると好都合である。したがって、舌状部分は、好ましくは平板状物を閉じる際に障害とならない程度の厚さであることが好ましい。なお、便宜上「舌状」と称しているが、形に制限はない。
【0022】
このような舌状部分を、見開き状態にしたときに内側へ突出させることにより、物(たとえば室内装飾品、商品サンプルなど)を載せるためのスペースを作製することができる。このように物を載せるために使用する場合、舌状部分は、接地面と平行(即ち水平または接地面との角度が0°)に近い角度で突出させると有利であり、好ましくは接地面に関して0〜45°(垂直または接地面との角度が直角)、より好ましくは接地面に関して0〜30°の角度で突出させる。
【0023】
本発明の平板状物はまた、必須の構成要素に加えて、第一の平板状部材および第二の平板状部材を見開き状態としたとき、これらの両部材の内側の接地面の少なくとも一部を覆うことができるような接地部材をさらに有していてもよい。
このような接地部材は、たとえば机上に展示する場合に、本発明の平板状物のある机上の部分を覆うことにより、平板状物が敷物の上に置いてあるかのような状態を作ることができる。したがって、接地部材を有する態様は、接地面の色・模様などを特定して平板状物との一体的または統一的な空間形成の効果を得たい場合、たとえば種々の大きさのディスプレイボードを多数の店舗に展示する場合などに、特に効果的である。
【0024】
接地部材は、第一の部材および/または第二の部材と連続していてもよく、その場合、平板状物を閉じた状態においては折り畳まれており、展示時に展開するように形成してもよい。あるいは、接地部材は、本体とは分離した別の部材としておいて、展示時に組み合わせてもよい。接地部材は、舌状部分と同様、好ましくは平板状であって、本体と一体化されている場合には本発明の平板状物を閉じる際に障害とならない程度の厚さであることが好ましい。形は、たとえば扇型、半円形等が挙げられるが、特に制限はない。
【0025】
本発明における平板状物は、少なくとも2つの平板状部材を有する。ここで、2以上の平板状部材は、それぞれが単層または複層シートなどの平面的な部材であって、典型的には2つ折りにした紙の右側と左側または2つ折りの写真立てのように、各部材が概ね同じ形かつ概ね同じ大きさの2葉以上の平板状部材である。しかし、大きさ・形は、平板状物が見開きで自立可能である限りにおいて、互いに異なっていてもよく、連結部を境に対称でも非対称でもよい。また、2以上の平板状部材は互いに異なる材質でできていてもよい。
【0026】
本発明の平板状物を構成する第一の平板状部材および第二の平板状部材の材質は、自立可能な厚さおよび/または硬さを有するものであればよく、たとえば各種の紙、フェルトなどの布、木材、プラスチック、ガラス、金属などを適宜単独でまたは組み合わせて使用することができる。たとえばグリーティングカードの製造には厚紙を単独で用いることができ、また、写真立ての製造には、台紙および枠部分に木または紙を用い、写真をカバーする部分にガラスまたはプラスチックシートを用いることができる。
【0027】
連結部、舌状部分、接地部材についても、上記と同様の材質を用いることができる。また、後述するように、ある態様においては、連結部を、挟持部材によって挟持することにより形成することができるが、その場合の挟持部材についても同様である。
【0028】
本発明の平板状物においては、連結部によって各平板状部材が連結されている。第一の部材および第二の部材の連結は、第一の部材および第二の部材として、1片の平板状材料、すなわちもともと連続した材料片を使用することにより実現してもよく、あるいは、別々の材料片を粘着テープ、接着剤、紙片、ステープルなどの別の部材を用いて接続することにより実現してもよい。連結部、舌状部分、接地部材についても、同様である。
【0029】
見開きの両側が同じ材質である場合は、もともと1枚の材料から出発して、両部材およびその間に位置する連結部を設定し、連結部の中央を通る線で折り返して両部材の各々と連結部との境界線までの部分を接着することによって、接着部を連結部として連結された第一の部材および第二の部材を容易に作製することができる。
【0030】
すなわち、まず、1片の平板状材料を、連結部の中央を縦に通る直線に関して横方向にこの順で並ぶように、第一の平板状部材、連結部および第二の平板状部材の各領域に区分する。この区分は、エンボス跡のような溝や画線で各領域の境界線を示したり、各領域を色分けするなど、任意の手段で明示してもよいが、潜在的な区分であってもよい。また、この時点で、連結部の中央を縦に通る直線上であって連結部の上方(すなわち連結部の上方において直接接している第一の平板状部材と第二の平板状部材との境界線上の少なくとも上端)に、切り込みを入れておいてもよく、あるいは後で容易に分離可能なようにミシン目などの分離用の手段を設けておいてもよい。
【0031】
この状態の平板状材料は、たとえばコピー機、プリンター等で使用される印刷用紙、写真用印画紙として、または所望の平面的展示物(たとえば写真など)を貼付・展示するための台紙として、提供することができる。好ましくは、平板状材料は、少なくとも片面に印刷可能な表面を有する。その場合、本発明の平板状材料に所望の文字、図画、写真などを印刷し、その後、連結部の領域を、前記第一の平板状部材の領域との境界線および第二の平板状部材の領域との境界線を合わせるように、前記中央を縦に通る直線で折り返して、接地可能な底辺を有する実質的に三角形の表面を有する連結部として形成することにより、本発明の平板状物を形成することができる。
【0032】
また、平板状材料を、少なくとも連結部の領域において、印刷可能な表面の層の下に粘着または接着剤の層を設け、連結部の領域の印刷可能な表面層を剥離して連結部の中央を縦に通る直線に関して谷折りにして粘着または接着することにより連結部を形成しうるように構成すると、利便性が高い。粘着剤・接着剤としては、平板状部材の材質、使用目的、使用環境などに応じて、公知の任意のものを適宜選択して用いることができる。たとえば、再湿性接着剤、感圧性接着剤、再剥離性接着剤などが挙げられる。また、粘着剤または接着剤は、組成物そのものの形態で用いてもよく、適当な支持部材に担持させて(粘着材または接着材の形態で)用いてもよい。
【0033】
あるいは、粘着または接着剤とともに、または粘着または接着剤を用いずに、連結部を形成する別の方法としては、連結部の領域をそのように折った後、別途用意した挟持部材を用いて連結部を挟むことによって固定してもよい。挟持部材は、連結部を両側から挟むことができる挟持部を有する部材であることができる。挟持部は、連結部を両側から挟むことができる溝を持った部分であって、この溝は、一対の(突出した)構造(脚部)によって形成されることができる。具体的には、挟持部材は、ペーパークリップ類、ピンチ類のようなものでもよく、平板状部材について上述したのと同様の材料からなる平面的な形状のものであってもよい。この場合、挟持部材は連結部を後方から挟むものでも前方(見開き内側)から挟むものでもいずれでもよいが、前方から挟むものは重心の位置が本体の中心に近くなるので安定性がより高いと考えられる。また、前方から挟むタイプの挟持部材であって平面的なものは、たとえば見開き内側に設けた孔を通して連結部に差し込むことによって、上述した舌状部分によって形成されるのと同様の、物を載せるためのスペースを兼ねることもできる。また、挟持部材は、平板状部材の連結部の両側以外に設けられた孔に差し込まれるための突出した部分(差し込み部)、および平板状部材の外側に設けられたノッチ(切欠部)に差し込まれるための突出した部分(係止部)などを有していてもよい。このような付加的な差し込み構造の存在は、見開き構造がより安定となるなどの効果を奏するので、特に挟持部材が比較的大きい場合や、その上に物を載せる場合などに有利である。
【0034】
たとえば、図1は、ひとつの態様の本発明の平面的展示物、平板状材料および平面的展示物の製造方法の例である。まず、図1(A)に示す形の1枚の紙(すなわち本発明の平板状材料)を用意する。連結部の中央を縦に通る線10を谷折りにし、第一の部材と連結部との境界線9および第二の部材と連結部との境界線9’を山折りにして(図1(B))、連結部4および4’を合わせて接着することにより(図1(C))、後方へ突出する連結部を形成する。この平面的展示物は、第一の部材2の展示面および第二の部材3の展示面を内側にして2つ折りにすることができる一方、見開き状態において、第一の部材の底辺6、連結部の底辺8および第二の部材の底辺7を接地した状態で、第一の部材2の展示面および第二の部材3の展示面を接地面に関して斜め上方に向けて自立させることができる(図1(D)および(E)に示す斜視図および背面図を参照されたい)。
【0035】
図2に、この態様の本発明の平面的展示物(B)および従来の2つ折りタイプの平面的展示物(A)を上から見た図を示す。従来のもの(A)では、接地点a、b、cが同一直線上近くに並ぶため、不安定となる。一方、本発明のもの(B)では、新たに生じた接地点dがcc’よりも後方に位置するため、接地点a、b、dが広い三角形を形成し、安定性が向上する。このように、第一の平板状部材および第二の平板状部材を見開き状態としたとき、これらの両部材の境界線またはその延長線が、前記接地部によって形成される接地面上の多角形(図2(B)においては、三角形abd)の領域内で接地面と交差すると安定性がよい。
【0036】
なお、この態様において、連結部の底辺8は、連結部の中央を縦に通る線10と直角に交わっていてもよいが、この線10とともに構成する角が鈍角となり、完成後の連結部の表面が実質的に鈍角三角形となるように、連結部の中央を通る線の方向に若干切り取ってもよい。このようにすると接地点がa、b、cc’、dとなり、自立したときの安定性がさらによくなる。
【0037】
上記と同様の態様において、連結部の形成より先または後に、あるいは同時に、連結部の上部5に切れ目を入れてその部分において第一の部材と第二の部材とを切り離した態様の平面的展示物の展開図(すなわち平板状材料の平面図;図3(A))、見開き状態における正面図(図3(B))および背面図(図3(C))、2つ折りにして閉じた状態の斜視図(図3(D)を示す。
【0038】
また、3以上の平板状部材を有する態様、たとえば本のように多くの頁を有する態様であっても、基本的には上記と同様にして作製することができる。あるいは、3以上の平板状部材が綴じ部によって見開き可能に綴じられた状態の冊子を用意し、この綴じ部を含む部分を、接地可能な底辺を有する実質的に三角形の表面を有する連結部として形成することによって作製することができる。また、中綴じ・平綴じなどの通常の製本方法によって平板状部材を冊子状に綴じ、この冊子を綴じ部の上方において切り離し、綴じ部の下方において連結部が概ね三角形となるように綴じ部を圧着してもよい。
【0039】
以下、具体的な本発明の実施態様の例を説明する。
【実施例】
【0040】
実施例1 グリーティングカード
図1〜3に示し、上記で説明したような態様の本発明の平面的展示対象物において、展示面にメッセージ、絵などを印刷または手書きする(あるいは白紙のままにする)などしてグリーティングカードを作製することができる。
【0041】
実施例2 本
3以上の平板状部材を綴じて連結部を設け、本とした態様を、図4に示す。図4(A)および(B)は連結部上方に切り込みがないタイプ、(C)および(D)は切り込みがあるタイプである。図4(A)および(C)は、このような本型の平面的展示対象物の斜視図であり、図4(B)および(D)は背面図である。
【0042】
実施例3 写真立て
本発明の平面的展示用具の一態様として、写真立ての例を図5(A)および図5(B)に示す。図5(A)は、写真立ての見開き状態での斜視図である。展示面に窓部11を設けて、平板状部材2および3に写真を挿入した場合に窓部11から写真を見ることができるように構成されている。平板状部材をこのように構成したことを除き、製造方法は基本的にグリーティングカードの場合と同様である。図5(B)は、見開き状態での背面図である。
【0043】
実施例4〜6 装飾品
ハート型の装飾品またはメモカードの例(実施例4)を図6に示す。図6(A)は、材料の1片の紙を連結部の中央を縦に通る線10で2つ折りにし、外形をトレースした段階の平面図である。この形のとおりに切り出し、連結部4を接着すれば完成である。なお、この図において、右側が折り山(輪)になっており、連結部4はつながっている。図6(B)は、この態様の装飾品またはメモカードを見開き状態で立てた場合の斜視図である。
同様に、図7には蝶の形(実施例5)、図8には鳥の形(実施例6)の平面的展示物の例を示す。
これらの態様においては、平板状部材2、3の内側のみでなく、外側も展示面とすることができる。
【0044】
実施例7 商品説明用ディスプレイ
実施例4〜6と同様、外形を瓶の形とした商品説明用ディスプレイの例を図9に示す。商品説明用ディスプレイとする場合、大型であっても倒れ難いため安全性の点からも好都合であり、しかも見易いので、店舗内での展示に有利である。図9(A)は、図6〜8と同様の、連結部の中央を縦に通る線に関して2つ折りの状態での設計図、図9(B)は、この態様のディスプレイを見開き状態で立てた場合の斜視図である。
【0045】
実施例8 連結部を2つ有するメニュー表の台紙
図11は、レストラン用のメニュー表を貼付して展示するための台紙の例である。図11(A)は平板状材料の状態の平面図である。横長のほぼ長方形の厚紙を第一の部材2、第二の部材3、および連結部4に区分し、連結部の上部5に切れ目を入れてある。2つの連結部の各々について連結部の中央を縦に通る線10が存在し、これらの線を谷折りする一方、両者の中央に存在する線10’、平板状部材と連結部との境界線9、9’を山折する。折った結果、内側に入る連結部4の部分をそれぞれ接着することにより完成する。見開き内側の平板状部材2、3にメニュー表を貼付して使用することができる。図11(B)に、見開き状態における背面図を示す。
【0046】
実施例9 商品サンプルを展示できる卓上ディスプレイボード
図12は、化粧品サンプルなどを店頭で展示するための卓上ディスプレイボードの例である。図12(A)は平板状材料の状態の平面図である。横長のほぼ長方形の厚紙を第一の部材2、第二の部材3、および連結部4に区分し、連結部の上部5に切れ目を入れてある。さらに、第一の部材2、第二の部材3に、境界線5、9、9’に関して線対称の切り込み(破線で示す)を入れることにより舌状部分12を形成してある。この例においては、舌状部分を両部材2、3に設けてあるが、一方のみに設け、他方には舌状部分を折り返したときに対応する位置にそれを受けるためのスリット(孔)を設けておいてもよい。また、第二の部材には、連続して同じ材料で折り返し部16つきの接地部材13を設けてある。
連結部を形成し、各舌状部分を見開き内側へほぼ水平に折り、商品サンプルを載せる台となる部分を形成する。必要があれば、2枚の舌状部分の重なった部分を接着してもよい。また、接地部材は、第一の部材の底辺にわたして折り返し部を第一の部材の背面で折り返して接着することにより見開き状態に固定する。これにより、常に所定の角度で見開き状態として展示することができる。完成した状態の斜視図を図12(B)に示す。
【0047】
実施例10 連結部を挟持して固定するタイプのディスプレイボード
図13、14に、基本的には実施例9と完成形が類似しているが、舌状部分を設けず、前方から挟持するタイプの挟持部材を用いた卓上ディスプレイボードの例を示す。図13(A)は平板状材料の状態の本体の平面図である。実施例9(図12(A))と同様であるが、第一の部材2、第二の部材3には、舌状部分の切り込みがなく、挟持部材14の脚部14−2を差し込むためのスリット(孔)15を設けてある。図13(B)は、挟持部材14の平面図である。組み立てたときに前方(見開き内側)aとなる側は概ね扇形であり、本体の孔15に差し込むための突起(すなわち差し込み部14−3)を有する。また、後方b側は、2本の脚部14−2を有し、その間の溝(挟持部14−1)に連結部が挟まれることになる。
挟持部材14を前方から孔15に差し込むことにより連結部を形成し、接地部材を、第一の部材の底辺にわたして折り返し部を第一の部材の背面で折り返して接着することにより見開き状態に固定する。挟持部材の前方側は、商品サンプルを載せる台として機能する。完成した状態の正面図(図14(A))および背面図(図14(B))を示す。
【0048】
実施例11 分離した接地部材を有するディスプレイボード
図15〜17に、別の態様の卓上ディスプレイボードの例を示す。図15(A)は平板状材料の状態の本体の平面図である。第一の部材2、第二の部材3には、挟持部材14を差し込むためのスリット(孔)15および接地部材を差し込むためのスリット(孔)15を設けてある。図15(B)は、接地部材13の平面図である。この孔15は装飾でもあり、この部分に商品サンプルを置くこともできる。図15(C)は、挟持部材14の平面図である。挟持部材14および接地部材13は、いずれも組み立てたときに前方(見開き内側)a、a’となる側は概ね扇形であって、本体の孔15に差し込むための突起(すなわち差し込み部14−3)を有し、また、後方b、b’側は、2本の脚部14−2と連結部が挟まれるための溝(挟持部14−1)を有する。したがって、この例における接地部材は挟持部材でもある。
挟持部材14および接地部材13をそれぞれ前方から孔15に差し込むことにより、本体が所定の角度で見開き状態に固定される。挟持部材はほぼ水平であり、挟持部材の前方側は、商品サンプルを載せる台としても機能しうる。一方、接地部材は連結部から前方へ向かってなだらかに傾斜しながら接地する。完成した状態の斜視図(図16(A))および背面図(図16(B))を示す。また、接地部材の傾斜を示すために、図17に、(A)において線イ−イで切断した場合の断面図を(B)に示す。
【0049】
実施例12 連結した接地部材および挟持部材を有するディスプレイボード
図18、19に、基本的には実施例10と完成形が類似しているが、接地部材と挟持部材とが連続したシートからなる卓上ディスプレイボードの例を示す。図18は平板状材料の状態の本体の平面図である。実施例10(図13(A))と同様であるが、第一の部材2、第二の部材3には、連結部の両側に挟持部材14を差し込むためのスリット(孔)15を二段に設けてあり、また、外側の下方に挟持部材の係止部19を差し込むためのノッチ(切欠部)18を設けてある。第二の部材の下方から、接地部材13およびそれに続いて挟持部材14が連続している。挟持部材は、挟持部に加えて、第一および第二の部材の切欠部18とかみあって固定する係止部19を有し、また、中央には円形の大きな孔15を有している。
挟持部材14の挟持部を前方から第一および第二の部材の連結部の両側にある孔15に差し込むことにより連結部を形成し、接地部材を、第一の部材の底辺にわたして折り返し部を第一の部材の背面で折り返して接着または粘着することにより見開き状態に固定する。また、挟持部材の係止部19を第一および第二の部材の切欠部18に差し込んで固定する。
挟持部材の前方側は、奥に向かって高くなるように傾斜するが、挟持部を差し込む孔を上段または下段のいずれにするかによって、この傾斜の角度を選択することができる。また、挟持部材の孔15に商品サンプルを置くことにより、接地部材がサンプルを載せる台として機能するとともに、挟持部材がサンプルを際立たせる効果を奏する。完成した状態の正面図(図19(A))、斜背面図(図19(B))、および斜側面図(図19(C))を示す。
【0050】
上記のような種々の態様の本発明の平面状物は、いずれも見開き状態において第一の部材と第二の部材との境界線が後方に傾斜しており(図10(A)の線ab)、それによって、見開き状態で内側の展示面が接地面に対して斜め上を向き(図10(B)の角aが90°超)、見易く効果的な展示が可能となり、また、安定性が向上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の平板状物(平面的展示対象物)の一態様の展開図(A)、連結部を折り曲げた状態(B)、および連結部を接着して完成した状態の見開きの正面図(C)、斜視図(D)および背面図(E)である。
【図2】従来の2つ折りタイプの平面的展示対象物(A)および図1に示す本発明の平面的展示対象物(B)を上から見た図である。
【図3】連結部の上部に切れ目のある本発明の平板状物(平面的展示対象物)の展開図(A)、見開き状態での正面図(B)、背面図(C)、および閉じた状態での斜視図(D)である。
【図4】連結部の上部に切れ目のない本型の平面的展示対象物の斜視図(A)および背面図(B)、ならびに連結部の上部に切れ目のある態様の斜視図(C)および背面図(D)である。
【図5】写真立て型の平面的展示用具の見開き状態での正面からの斜視図(A)および背面図(B)である。
【図6】ハート型の装飾品またはメモカードの、連結部の中央を縦に通る線に関して材料の紙を2つ折りにし、外形をトレースした段階の平面図(A)および見開き状態で立てた場合の斜視図(B)である。
【図7】蝶の形の装飾品またはメモカードの、連結部の中央を縦に通る線に関して材料の紙を2つ折りにし、外形をトレースした段階の平面図(A)および見開き状態で立てた場合の斜視図(B)である。
【図8】鳥の形の装飾品またはメモカードの、連結部の中央を縦に通る線に関して材料の紙を2つ折りにし、外形をトレースした段階の平面図(A)および見開き状態で立てた場合の斜視図(B)である。
【図9】瓶の形の商品説明用ディスプレイの、連結部の中央を縦に通る線に関して材料の紙を2つ折りにし、外形をトレースした段階の平面図(A)および見開き状態で立てた場合の斜視図(B)である。
【図10】本発明の平板状物の効果を説明する図であり、(A)は連結部を三角形aa’bとすることにより、第一の部材および第二の部材の境界線abが後方に傾斜することを示す。(B)は展示面を見る場合を横から見たものである。
【図11】メニュー表を貼付して展示するための台紙の、平板状材料の状態の平面図(A)、および見開き状態における背面図(B)である。
【図12】卓上ディスプレイボードの、平板状材料の状態の平面図(A)、および完成した状態の斜視図(B)である。
【図13】連結部を挟持して固定するタイプのディスプレイボードの、平板状材料の状態の本体の平面図(A)、および挟持部材の平面図(B)である。
【図14】図13に示した連結部を挟持して固定するタイプのディスプレイボードの、完成した状態の正面図(A)および背面図(B)である。
【図15】分離した接地部材を有するディスプレイボードの、平板状材料の状態の本体の平面図(A)、ならびに本体から分離している接地部材の平面図(B)および挟持部材の平面図(C)である。
【図16】図15に示したディスプレイボードの、完成した状態の斜視図(A)および背面図(B)である。
【図17】図15および16に示したディスプレイボードの完成状態の正面図(A)および(A)において線イ−イで切断した場合の断面図(B)である。
【図18】連続した接地部材および挟持部材を有するディスプレイボードの、平板状材料の状態の本体の平面図である。
【図19】図18に示したディスプレイボードの、完成した状態の正面図(A)、斜背面図(B)および斜側面図(C)である。
【符号の説明】
【0052】
1 平板状物
2 第一の平板状部材
3 第二の平板状部材
4、4’ 連結部
5 連結部の上方
6 第一の平板状部材の底辺
7 第二の平板状部材の底辺
8 連結部の底辺
9、9’ 平板状部材と連結部との境界線
10、10’ 連結部の中央を縦に通る線
11 窓部
12 舌状部分
13 接地部材
14 挟持部材
14−1 挟持部
14−2 脚部
14−3 差し込み部
15 孔
16 折り返し部
17 粘着シール
18 切欠部
19 係止部
a 前方側(見開き内側)
b 後方側(背面側)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2以上の平板状部材と1以上の連結部とを有する平板状物であって、任意の第一の平板状部材および第二の平板状部材を見開き状態としたとき、前記連結部の底辺の少なくとも一部と、第一の平板状部材の底辺の少なくとも一部と、第二の平板状部材の底辺の少なくとも一部とを接地部として、前記第一の平板状部材および第二の平板状部材の内側を接地面に関して斜め上向きにして自立しうることを特徴とする平板状物の製造方法であって、
(1) 1片の平板状材料を、連結部の中央を縦に通る直線に関して横方向にこの順で並ぶように、第一の平板状部材、連結部および第二の平板状部材の各領域に区分し、
(2) 前記連結部の領域を、前記第一の平板状部材の領域との境界線および第二の平板状部材の領域との境界線を合わせるように、前記中央を縦に通る直線で折り返して、接地可能な底辺を有する実質的に三角形の表面を有する連結部として形成すること
を特徴とする方法。
【請求項2】
3以上の平板状部材と1以上の連結部とを有する平板状物であって、任意の第一の平板状部材および第二の平板状部材を見開き状態としたとき、前記連結部の底辺の少なくとも一部と、第一の平板状部材の底辺の少なくとも一部と、第二の平板状部材の底辺の少なくとも一部とを接地部として、前記第一の平板状部材および第二の平板状部材の内側を接地面に関して斜め上向きにして自立しうることを特徴とする平板状物の製造方法であって、
(1) 前記3以上の平板状部材が綴じ部によって見開き可能に綴じられた状態の冊子を用意し、
(2) 前記綴じ部を含む部分を、接地可能な底辺を有する実質的に三角形の表面を有する連結部として形成すること
を特徴とする方法。
【請求項3】
前記連結部の形成が、接着もしくは粘着によってまたは挟持部材を用いた挟持によって行われる、請求項1または2記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−58181(P2007−58181A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−186207(P2006−186207)
【出願日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【分割の表示】特願2005−306845(P2005−306845)の分割
【原出願日】平成17年10月21日(2005.10.21)
【特許番号】特許第3878659号(P3878659)
【特許公報発行日】平成19年2月7日(2007.2.7)
【出願人】(000112509)フェリック株式会社 (14)