説明

自車位置判定装置

【課題】自車位置の判定を高精度に行うことができ、ひいては、ミスマッチングを防止してナビゲーションの際に自車を目的地まで適切に案内することができる「自車位置判定装置」を提供すること。
【解決手段】自車位置の判定を行う自車位置判定装置14であって、捕捉されたGPS衛星の個数が所定数以下の場合に、前記自車位置の判定として自車が屋内に存在する旨の判定である屋内判定を行う屋内判定手段28を備えたこと。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自車位置判定装置に係り、特に、自車位置を判定するのに好適な自車位置判定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車載用ナビゲーション装置では、自車を目的地まで適切に案内するために、自車位置を地図データ上の該当する道路上の位置に整合させるように補正するマップマッチング処理が行われていた。
【0003】
このような車載用ナビゲーション装置においては、従来から、自車が地図データ上に存在しない駐車場内を走行する場合に、当該駐車場の付近の道路に誤ってマップマッチング(ミスマッチング)されることを防止するために、自車が駐車場内を走行中であることを判定するための方法が提案されていた。
【0004】
このような方法の一例として、例えば、自車が急旋回を繰り返した場合や、GPS衛星を捕捉(トラッキング)することができない場合には、自車が屋内駐車場を走行中であると判定する方法が提案されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2000−310542号公報
【特許文献2】特開平9−178502号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、フランスのパリ等の地域では、地上の道路に沿って地下に駐車場が設けられている場所が少なくない。
【0007】
このような場所では、地下の駐車場内を自車が数百mにわたって地上の道路と平行に走行することが想定される。
【0008】
このような場合には、従来のように、自車が急旋回を繰り返したことを判定基準としても、自車が屋内駐車場内を走行中であることを判定することができず、この結果、図4に示すように、地上の道路Rにミスマッチングしてしまうことがあった。なお、図4においては、地下駐車場Pへの入口となる地点Aにおいて、螺旋状の進入路Rinを通って自車が地下駐車場Pに進入した後に、破線で示す走行軌跡を描いて自車が地下駐車場Pを走行中に、地下駐車場P内の地点Bにおいて地上の道路Rにミスマッチングされてしまうことを示している。なお、図4中のRoutは、地下駐車場Pからの脱出路であり、地点Cは、地下駐車場Pからの出口である。
【0009】
また、最近では、GPSの特性として、いわゆるマルチチャンネル化が進み、一度に十数個のGPS衛星を捕捉することが可能となっている。したがって、自車が屋内駐車場を走行中であっても、少なくとも1個のGPS衛星が捕捉されることは珍しくない。
【0010】
このような現状の下で、従来のように、単にGPS衛星の捕捉の可否のみをもって自車が屋内駐車場を走行中であることの判定基準としても、自車が屋内駐車場から脱出したことを確実に判定することができなかった。
【0011】
このように、従来は、自車位置の判定を高精度に行うことができないといった問題が生じていた。
【0012】
そこで、本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、自車位置の判定を高精度に行うことができ、ひいては、ミスマッチングを防止してナビゲーションの際に自車を目的地まで適切に案内することができる自車位置判定装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前述した目的を達成するため、本発明に係る自車位置判定装置は、捕捉されたGPS衛星の個数が所定数以下の場合に、自車位置の判定として自車が屋内に存在する旨の判定である屋内判定を行う屋内判定手段を備えたことを特徴としている。そして、このように構成された自車位置判定装置によれば、屋内判定手段により、捕捉されたGPS衛星の個数(以下、GPS捕捉数と称する)に基づいて屋内判定を行うことが可能となる。
【0014】
また、本発明に係る自車位置判定装置は、捕捉されたGPS衛星の仰角が所定の角度以下の場合に、自車位置の判定として自車が屋内に存在する旨の判定である屋内判定を行う屋内判定手段を備えたことを特徴としている。そして、このように構成された自車位置判定装置によれば、屋内判定手段により、捕捉されたGPS衛星の仰角(以下、GPS仰角と称する)に基づいて屋内判定を行うことが可能となる。
【0015】
さらに、本発明に係る自車位置判定装置は、自車位置の判定として自車が駐車場から脱出した旨の判定である駐車場脱出判定を行う駐車場脱出判定手段を備え、屋内判定が行われている場合には、前記駐車場脱出判定手段に前記駐車場脱出判定を行わせないかまたは行わせ難くすることを特徴としている。そして、このように構成された自車位置判定装置によれば、屋内判定中は、駐車場脱出判定手段に駐車場脱出判定を行わせないかまたは行わせ難くすることが可能となる。
【0016】
さらにまた、本発明に係る自車位置判定装置は、駐車場脱出判定手段が、自車の走行速度が閾値以上となる場合に駐車場脱出判定を行うように形成され、屋内判定が行われている場合には、前記走行速度の閾値を高くすることによって、前記駐車場脱出判定手段に前記駐車場脱出判定を行わせ難くすることを特徴としている。そして、このように構成された自車位置判定装置によれば、屋内判定中は、駐車場脱出判定の判定基準となる自車の走行速度の閾値を高くすることによって、駐車場脱出判定手段に駐車場脱出判定を行わせ難くすることが可能となる。
【0017】
また、本発明に係る自車位置判定装置は、駐車場脱出判定手段が、自律航法によって取得された自車位置である自律航法位置のマッチング候補道路に対する並走距離を、前記自律航法位置の変動にともなって累積計算し、この累積計算によって算出された前記並走距離が閾値以上となる場合に、駐車場脱出判定を行うように形成され、屋内判定が行われている場合には、前記並走距離の閾値を高くすることによって、前記駐車場脱出判定手段に前記駐車場脱出判定を行わせ難くすることを特徴としている。そして、このように構成された自車位置判定装置によれば、屋内判定中は、駐車場脱出判定の判定基準となる自律航法位置のマッチング候補道路に対する並走距離の閾値を高くすることによって、駐車場脱出判定手段に駐車場脱出判定を行わせ難くすることが可能となる。
【0018】
さらに、本発明に係る自車位置判定装置は、屋内判定が解除された後においても、GPSの信頼度が高く、かつ、電波航法位置とマッチング候補道路との距離が道路幅に所定の誤差を加算した値以上である場合に、自律航法位置のマッチング候補道路に対する並走距離の算出値をリセットすることによって、駐車場脱出判定手段に駐車場脱出判定を行わせ難くすることを特徴としている。そして、このように構成された自車位置判定装置によれば、屋内判定が解除された後においても、GPSの信頼度が高く、電波航法位置とマッチング候補道路との距離が大きい場合には、駐車場脱出判定手段に駐車場脱出判定を行わせ難くすることが可能となる。
【0019】
さらにまた、本発明に係る自車位置判定装置は、自車位置の判定として自車が駐車場に進入した旨の判定である駐車場進入判定を行う駐車場進入判定手段を備え、前記駐車場進入判定手段が、屋内判定手段の判定結果を用いて前記駐車場進入判定を行うように形成されていることを特徴としている。そして、このように構成された自車位置判定装置によれば、駐車場進入判定手段により、屋内判定手段の判定結果を用いた駐車場進入判定を行うことが可能となる。
【0020】
また、本発明に係る自車位置判定装置は、駐車場進入判定手段が、マップマッチングが不能な状態における自車の走行距離(以下、マッチング不能状態走行距離と称する)が閾値以上となる場合に駐車場進入判定を行うように形成されていることを特徴としている。そして、このように構成された自車位置判定装置によれば、駐車場進入判定手段により、マッチング不能状態走行距離に基づいて駐車場進入判定を行うことが可能となる。
【0021】
さらにまた、本発明に係る自車位置判定装置は、駐車場進入判定手段が、マッチング不能状態走行距離が閾値以上となり、かつ、GPSの信頼度が高く、かつ、GPSによって測位された自車位置(以下、電波航法位置と称する)とマッチング候補道路との距離が道路幅に所定の誤差を加算した値以上となり、かつ、前記自車が旋回中ではない場合に、駐車場進入判定を行うように形成されていることを特徴としている。そして、このように構成された自車位置判定装置によれば、駐車場進入判定手段により、マッチング不能状態走行距離、GPSの信頼度、電波航法位置とマッチング候補道路との距離および自車の旋回状態に基づいて、駐車場進入判定を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る自車位置判定装置によれば、屋内判定手段により、GPS捕捉数に基づいて屋内判定を行うことができる結果、自車位置の判定を高精度に行うことができ、ひいては、ミスマッチングを防止してナビゲーションの際に自車を目的地まで適切に案内することができる。
【0023】
また、本発明に係る自車位置判定装置によれば、屋内判定手段により、GPS仰角に基づいて屋内判定を行うことができる結果、自車位置の判定を高精度に行うことができ、ひいては、ミスマッチングを防止してナビゲーションの際に自車を目的地まで適切に案内することができる。特に、自車が立体駐車場のような四方の壁がない高い屋内に存在する場合には、GPS捕捉数が多くなることがあるが、このような場合であっても、GPS仰角が小さいことから、自車が屋内に存在することを確実に検出することができる。
【0024】
さらに、本発明に係る自車位置判定装置によれば、屋内判定中は、駐車場脱出判定手段に駐車場脱出判定を行わせないかまたは行わせ難くすることができる結果、自車が屋内駐車場に存在する際に、付近の道路にミスマッチングされることを有効に防止することができる。
【0025】
さらにまた、本発明に係る自車位置判定装置によれば、屋内判定中は、駐車場脱出判定の判定基準となる自車の走行速度の閾値を高くすることによって、駐車場脱出判定手段に駐車場脱出判定を行わせ難くすることができる結果、自車が屋内駐車場に存在する際に、付近の道路にミスマッチングされることを簡便に防止することができる。
【0026】
また、本発明に係る自車位置判定装置によれば、屋内判定中は、駐車場脱出判定の判定基準となる自律航法位置のマッチング候補道路に対する並走距離の閾値を高くすることによって、駐車場脱出判定手段に駐車場脱出判定を行わせ難くすることができる結果、自車が屋内駐車場に存在する際に、付近の道路にミスマッチングされることを簡便に防止することができる。
【0027】
さらに、本発明に係る自車位置判定装置によれば、屋内判定が解除された後においても、GPSの信頼度が高く、電波航法位置とマッチング候補道路との距離が大きい場合には、駐車場脱出判定手段に駐車場脱出判定を行わせ難くすることができる結果、例えば、屋内駐車場に連なる屋外駐車場を自車が走行中の場合に、付近の道路にミスマッチングされることを有効に防止することができる。
【0028】
さらにまた、本発明に係る自車位置判定装置によれば、駐車場進入判定手段により、屋内判定手段の判定結果を用いた駐車場進入判定を行うことができる結果、駐車場進入判定を確実に行うことができる。
【0029】
また、本発明に係る自車位置判定装置によれば、駐車場進入判定手段により、マッチング不能状態走行距離に基づいて駐車場進入判定を行うことができる結果、駐車場進入判定をさらに確実に行うことができる。
【0030】
さらに、本発明に係る自車位置判定装置によれば、駐車場進入判定手段により、マッチング不能状態走行距離、GPSの信頼度、電波航法位置とマッチング候補道路との距離および自車の旋回状態に基づいて、駐車場進入判定を行うことができる結果、駐車場進入判定をさらに確実に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明に係る自車位置判定装置の実施形態について、図1乃至図3を参照して説明する。
【0032】
図1は、本発明が適用された車載用ナビゲーション装置1を示したものであり、この車載用ナビゲーション装置1は、自車を現在地から目的地まで誘導するナビゲーションのための主制御を行うナビゲーションメインユニット2を有している。
【0033】
ナビゲーションメインユニット2の入力側には、GPSレシーバ3が接続されており、このGPSレシーバ3は、GPS衛星6を捕捉し、捕捉されたGPS衛星6から軌道および時刻を含む情報(以下、GPS情報と称する)を受信するようになっている。そして、GPSレシーバ3は、GPS衛星6から受信したGPS情報をナビゲーションメインユニット2の内部に出力するようになっている。
【0034】
本実施形態において、GPSレシーバ3は、複数個のGPS衛星6を捕捉可能とされている。
【0035】
また、ナビゲーションメインユニット2の入力側には、ジャイロセンサ等の方位センサ5、ディスク読取装置7および入力操作部8がそれぞれ接続されている。ディスク読取装置7には、地図データ等のナビゲーションに必要な情報が格納されたディスク10が搭載されている。さらに、ナビゲーションメインユニット2には、車速パルスが入力されるようになっている。
【0036】
なお、入力操作部8としては、リモコン、タッチパネルおよびリニアエンコーダ等の種々の手段を用いることができる。
【0037】
一方、ナビゲーションメインユニット2の出力側には、ディスプレイ11およびスピーカ12がそれぞれ接続されている。
【0038】
ナビゲーションメインユニット2について詳述すると、このナビゲーションメインユニット2は、自車の現在位置(以下、自車位置と称する)を計算する自車位置計算部14を有しており、この自車位置計算部14は、本発明に係る自車位置判定装置としての機能を有している。
【0039】
自車位置計算部14の入力側には、前述したGPSレシーバ3が接続されている。自車位置計算部14には、GPSレシーバ3から出力されたGPS情報が入力されるようになっている。
【0040】
そして、自車位置計算部14は、GPSレシーバ3側から入力されたGPS情報に基づいて、電波航法位置(絶対位置)を計算するようになっている(電波航法)。
【0041】
また、自車位置計算部14の入力側には、前述した方位センサ5が接続されている。さらに、自車位置計算部14には、前述した車速パルスが入力されるようになっている。
【0042】
自車位置計算部14は、車速パルスおよび方位センサ5から入力された自車の方位情報に基づいて、自律航法位置(相対位置)を計算するようになっている(自律航法)。
【0043】
自車位置計算部14は、算出された自車位置(電波航法位置または自律航法位置)が、地図データにおける道路上にない場合には、地図データにおける該当する道路上の位置に自車位置を補正するマップマッチング処理を開始するようになっている。
【0044】
自車位置計算部14および入力操作部8には、地図読出制御部15が接続されており、この地図読出制御部15には、前述したディスク読取装置7が接続されている。
【0045】
地図読出制御部15は、ディスク読取装置7に対して、自車位置計算部14によって算出された自車位置およびその周辺の地図データの読み出し要求を出力するようになっている。
【0046】
また、地図読出制御部15は、ディスク読取装置7に対して、入力操作部8の操作によって指定された地点およびその周辺の地図データの読み出し要求を出力するようになっている。
【0047】
そして、ディスク読取装置7は、地図読出制御部15の読み出し要求に応じた地図データを、ディスク10から読み取るようになっている。
【0048】
ナビゲーションメインユニット2は、ディスク読取装置7に接続された地図バッファ16を有しており、この地図バッファ16には、ディスク読取装置7によって読み取られた地図データが一時的に保存されるようになっている。
【0049】
地図バッファ16には、地図描画部18が接続されており、この地図描画部18には、地図バッファ16に保存された地図データが入力されるようになっている。
【0050】
そして、地図描画部18は、地図バッファ16から入力された地図データに基づいて、自車位置およびその周辺の地図の画像や、入力操作部8の操作によってユーザが指定した地点およびその周辺の地図の画像を表示するための地図描画データを生成するようになっている。
【0051】
地図描画部18には、表示処理部19が接続されており、この表示処理部19には、前述したディスプレイ11が接続されている。
【0052】
表示処理部19には、地図描画部18によって生成された地図描画データが入力されるようになっている。
【0053】
そして、表示処理部19は、地図描画部18から入力された地図描画データを、ディスプレイ11の表示画面上に表示する処理を行うようになっている。
【0054】
自車位置計算部14には、自車位置描画部20が接続されており、この自車位置描画部20には、前述した表示処理部19が接続されている。
【0055】
自車位置描画部20には、自車位置計算部14によって算出された自車位置の情報が入力されるようになっている。なお、この自車位置の情報は、自車位置計算部14によってマップマッチング処理が最後まで行われた場合(完了した場合)には、マップマッチング処理後の自車位置の情報となる。一方、自車位置の情報は、マップマッチング処理が最後まで行われなかった場合には、電波航法位置または自律航法位置の情報となる。
【0056】
自車位置描画部20は、自車位置計算部14から入力された自車位置の情報に基づいて、自車位置のマークを表示するための自車位置描画データを生成するようになっている。
【0057】
自車位置描画部20によって生成された自車位置描画データは、表示処理部19に入力されるようになっている。
【0058】
そして、表示処理部19は、自車位置描画部20から入力された自車位置描画データに基づいて、自車位置のマークを前述した自車位置および周辺の地図の画像上に重ねて表示するための処理を行うようになっている。
【0059】
入力操作部8、自車位置計算部14、地図読出制御部15および地図バッファ16には、ルート計算部22が接続されている。
【0060】
ルート計算部22は、自車位置計算部14によって算出された自車位置から入力操作部8の入力操作によって指定された目的地までの推奨ルートを算出するためのルート計算を行うようになっている。
【0061】
ルート計算部22は、ルート計算の際に、地図読出制御部15を介してディスク読取装置7に地図データ(道路ネットワークデータ等)を読み取らせ、この読み取らせた地図データをルート計算に利用するようになっている。
【0062】
ルート計算部22および地図バッファ16には、案内画像描画部23が接続されており、この案内画像描画部23には、表示処理部19が接続されている。
【0063】
案内画像描画部23は、ルート計算部22によって算出された推奨ルートに基づいて、推奨ルートの画像や交差点拡大画像等の案内画像を表示するための案内画像描画データを生成するようになっている。
【0064】
案内画像描画データの生成には、必要に応じて地図バッファ16に格納された地図データが利用されるようになっている。
【0065】
案内画像描画部23によって生成された案内画像描画データは、表示処理部19に入力されるようになっている。
【0066】
そして、表示処理部19は、案内画像描画部23側から入力された案内画像描画データに基づいて、案内画像をディスプレイ11上に表示する処理を行うようになっている。
【0067】
ルート計算部22には、音声案内部24が接続されており、この音声案内部24には、前述したスピーカ12が接続されている。
【0068】
音声案内部24は、ルート計算部22によって算出された推奨ルートに基づいて、交差点右左折案内等の音声案内を行うための案内音声データを生成し、生成した案内音声データをスピーカ12に対して出力するようになっている。
【0069】
スピーカ12は、音声案内部24によって生成された案内音声データを音声出力するようになっている。
【0070】
自車位置計算部14について詳述すると、図2に示すように、自車位置計算部14は、GPS捕捉数検出部26を有しており、このGPS捕捉数検出部26の入力側には、GPSレシーバ3が接続されている。
【0071】
GPS捕捉数検出部26には、GPSレシーバ3から出力されたGPS情報が入力されるようになっている。
【0072】
そして、GPS捕捉数検出部26は、GPSレシーバ3側から入力されたGPS情報に基づいて、GPS捕捉数を検出し、検出結果を出力するようになっている。
【0073】
また、自車位置計算部14は、GPS仰角検出部27を有しており、このGPS仰角検出部27の入力側には、GPSレシーバ3が接続されている。
【0074】
GPS仰角検出部27には、GPSレシーバ3から出力されたGPS情報が入力されるようになっている。
【0075】
そして、GPS仰角検出部27は、GPSレシーバ3側から入力されたGPS情報に基づいて、GPS仰角を検出し、検出結果を出力するようになっている。
【0076】
GPS捕捉数検出部26およびGPS仰角検出部27の出力側には、屋内判定手段としての屋内判定部28が接続されており、この屋内判定部28には、GPS捕捉数検出部26から出力された検出結果と、GPS仰角検出部27から出力された検出結果とが、それぞれ入力されるようになっている。
【0077】
そして、屋内判定部28は、GPS捕捉数検出部26側から入力された検出結果(GPS捕捉数)に基づいて、GPS捕捉数が所定数以下の場合に、自車位置の判定として、自車が屋内に存在する旨の判定である屋内判定を行うようになっている。この屋内判定の判定基準となるGPS捕捉数(前記所定数)については、種々の値(例えば、1個)を設定することができる。
【0078】
このように、GPS捕捉数に基づいて屋内判定を行うことによって、マルチチャンネル化が進む現状下で、GPSが捕捉されたことのみをもって直ちに自車が屋外に出たと誤って判定されることを防止することが可能となる。
【0079】
また、屋内判定部28は、GPS捕捉数が前記所定数を超える場合であっても、GPS仰角が所定の角度以下の場合には、屋内判定を行うようになっている。この所定の角度については、種々の値(例えば、30°)を設定することができる。
【0080】
このように、GPS仰角に基づいて屋内判定を行うことによって、例えば、自車が立体駐車場のような四方に壁がない高い屋内に存在する場合に、GPS捕捉数が前記所定数を超えたとしても、GPS仰角が所定の角度以下であることにより、自車が屋内に存在することを確実に検出することが可能となる。
【0081】
さらに、自車位置計算部14は、駐車場判定部30を有しており、この駐車場判定部30は、駐車場進入判定手段および駐車場脱出判定手段として機能するようになっている。
【0082】
駐車場判定部30には、マップマッチング処理およびその制御を行うマップマッチング制御部31が接続されている。
【0083】
このマップマッチング制御部31は、マップマッチング処理を開始した後、電波航法位置または自律航法位置の周辺の地図データをディスク10から取得し、取得した地図データにおける道路形状データから、複数のマッチング候補道路を挙げるようになっている。
【0084】
そして、マップマッチング制御部31は、前記複数のマッチング候補道路を比較して、それらの中に適切なマッチング候補道路がある場合には、そのマッチング候補道路上に自車位置を補正することによって、マップマッチング処理を完了するようになっている。
【0085】
なお、複数のマッチング候補道路が挙げられる場合であっても、それらのマッチング候補道路が適切でなければマップマッチング処理は最後まで行われない(完了されない)。
【0086】
マップマッチング制御部31による処理の結果は、自車位置計算部14によって算出された自車位置(計算結果)として自車位置描画部20、ルート計算部22にそれぞれ出力されて、自車位置マークの描画または推奨ルートの計算に用いられる。なお、前述したように、マップマッチング処理が最後まで行われた場合には、マップマッチング処理後の自車位置が自車位置計算部14の計算結果となり、マップマッチング処理が最後まで行われなかった場合には、電波航法位置または自律航法位置が自車位置計算部14の計算結果となる。
【0087】
駐車場判定部30には、GPSレシーバ3から出力されたGPS情報、方位センサの検出結果、車速パルスおよびマップマッチング制御部31によって挙げられたマッチング候補道路の情報が必要に応じて入力されるようになっている。
【0088】
駐車場判定部30は、これらの情報を適宜用いることによって、所定の判定基準にしたがって駐車場進入判定を行うようになっている。なお、駐車場進入判定の判定基準については後述する。
【0089】
駐車場進入判定の好ましい具体的な方法(以下、第1進入判定方法と称する)としては、まず、前提として、駐車場判定部30によって、マッチング不能状態走行距離、GPSの信頼度、電波航法位置とマッチング候補道路との距離および自車の旋回状態を検出する。
【0090】
なお、マッチング不能状態走行距離については、マップマッチング制御部31によるマップマッチング処理の結果や、電波航法位置あるいは自律航法位置の変化量等を用いて検出することができる。
【0091】
また、GPSの信頼度については、例えば、特開2003−279362号公報に開示されているように、自律航法により得られるある区間の走行距離(自律航法走行距離)と、GPSにより得られる当該区間に相当する区間の距離(GPS測位点間距離)とを比較し、自律航法走行距離とGPS測位点間距離との差の大きさに応じて検出するようにしてもよい。
【0092】
さらに、電波航法位置とマッチング候補道路との距離については、GPS情報やマップマッチング制御部31から得られるマッチング候補道路の情報等に基づいて検出することができる。
【0093】
さらにまた、GPSの旋回状態については、方位センサ5の検出結果等に基づいて検出することができる。
【0094】
次いで、第1進入判定方法の次工程として、駐車場判定部30によって、次の(a)〜(d)の各判定基準が満足されるか否かを判定する。
(a)検出されたマッチング不能状態走行距離が閾値以上である。
(b)検出されたGPSの信頼度が高い。
(c)検出された電波航法位置とマッチング候補道路との距離が道路幅に所定の誤差を加算した値以上である。
(d)自車が旋回中ではない。
【0095】
なお、(a)の判定基準における閾値としては、種々の値(例えば、20m)を設定することができる。
【0096】
また、(b)の判定基準を満足するか否かについては、例えば、前述した自律航法走行距離とGPS測位点間距離との差の大きさが、所定の大きさよりも小さいことの有無に基づいて判断することができる。
【0097】
さらに、(c)の判定基準における誤差は、GPS平均誤差または道路ディジタイズ誤差であってもよい。また、道路幅としては、地図データに道路幅情報が含まれている場合には、その道路幅情報をそのまま用いることができる。あるいは、道路幅情報から取得された道路幅が、例えば、5m〜13m範囲内の道路幅であることを示す曖昧なものである場合には、平均値(9m)を道路幅としてもよい。また、道路幅情報がない場合であっても、車線数情報および道路種別情報がある場合には、車線数に道路種別ごとの車線幅を乗じた値を道路幅とすることができる。なお、道路種別ごとの車線幅については、画一的に定まっている車線幅情報(都市間高速道路:4.5m、都市高速道路:4m、国道:3.5m、県道:3m等)を用いることができる。もしくは、道路種別情報がある場合には、道路種別ごとの平均的な幅員(都市間高速道路:30m、都市高速道路:25m、国道:20m、県道:15m等)を、各種別の道路の道路幅としてもよい。また、二条化道路の場合には、道路幅情報等を用いて求められた道路幅の半分の値もしくは、この値からさらに中央分離帯の幅も差し引いた値を道路幅としてもよい。
【0098】
さらにまた、(d)の判定基準の判定に際しては、例えば、角速度が20deg/s以上であるか、もしくは、角速度が20deg以上の状態での走行距離が20m以内の場合に、(d)の判定基準を満足すると判定してもよい。
【0099】
次いで、第1進入判定方法の最後の工程として、(a)〜(d)の各判定基準がすべて満足されている場合に、駐車場判定部30によって、駐車場進入判定を行う。
【0100】
このような第1進入判定方法を採用すれば、駐車場判定部30により、マッチング不能状態走行距離、GPSの信頼度、電波航法位置とマッチング候補道路との距離および自車の旋回状態に基づいて、駐車場進入判定を行うことができるので、駐車場進入判定を確実に行うことが可能となる。
【0101】
第1進入判定方法以外の駐車場進入判定の好ましい具体的な方法(以下、第2進入判定方法と称する)としては、駐車場判定部30によってマッチング不能状態走行距離を検出し、検出されたマッチング不能状態走行距離が、判定基準としての第1進入判定方法の場合よりも高い所定の閾値(例えば、30m)以上の値となる場合に、駐車場判定部30によって駐車場進入判定を行う。
【0102】
このような第2進入判定方法を採用すれば、駐車場判定部30によってマッチング不能状態走行距離に基づいて駐車場進入判定を行うことができるので、第1進入判定方法と同様に、駐車場進入判定を確実に行うことができる。
【0103】
駐車場進入判定のより好ましい具体的な方法としては、第1進入判定方法または第2進入判定方法における判定基準に、さらに、屋内判定部28によって屋内判定が行われていることを判定基準として追加して駐車場進入判定を行う(第3進入判定方法)。
【0104】
このような第3進入判定方法を採用すれば、屋内判定部28の判定結果を用いて駐車場進入判定を行うことができるので、駐車場進入判定をさらに確実に行うことができる。
【0105】
第1〜第3進入判定方法以外の駐車場進入判定の具体的な方法としては、例えば、特開平09−178502号公報に示すエリア進入検出条件を用いて駐車場進入判定を行うようにしてもよい。
【0106】
さらに、本実施形態において、駐車場判定部30は、所定の判定基準にしたがって駐車場脱出判定を行うようになっている。
【0107】
駐車場脱出判定の具体的な方法(以下、第1脱出判定方法と称する)としては、駐車場判定部30によって、車速パルスに基づいて自車の走行速度を検出しておき、検出された自車の走行速度が、判定基準としての閾値(例えば、32km/h)以上の走行速度となる場合に、駐車場判定部30によって駐車場脱出判定を行う。
【0108】
第1脱出判定方法以外の駐車場脱出判定の具体的な方法(以下、第2脱出判定方法と称する)としては、駐車場判定部30によって、マッチング候補道路に対する自律航法位置の並走距離を、自律航法位置の変動にともなって累積計算し、この累積計算によって算出された並走距離が閾値(例えば、50m)以上となる場合に、駐車場判定部30によって駐車場脱出判定を行う。なお、この場合の並走距離の閾値は、自律航法位置からマッチング候補道路までの距離(以下、離間距離と称する)に応じて異なるものであってもよい。例えば、離間距離が道路幅内の場合には、並走距離の閾値を20mとし、離間距離が20m以内の場合には、当該閾値を30mとし、離間距離が30m以内の場合には、当該閾値を60mとし、離間距離が50m以内の場合には、当該閾値を100mとしてもよい。
【0109】
図2に示すように、屋内判定部28の出力側であって、駐車場判定部30の入力側には、判定制御部32が接続されており、この判定制御部32には、屋内判定部28の判定結果が入力されるようになっている。
【0110】
そして、判定制御部32は、屋内判定部28側から入力された判定結果に基づいて、屋内判定が行われている場合(屋内判定中)には、駐車場判定部30に駐車場脱出判定を行わせないかまたは行わせ難くするように、駐車場判定部30を制御するようになっている。
【0111】
具体的な例としては、例えば、駐車場脱出判定の方法として、第1脱出判定方法を採用する場合には、判定制御部32は、屋内判定中は、駐車場判定部30による第1脱出判定方法を用いた駐車場脱出判定を一切禁止するように駐車場判定部30を制御してもよい。
【0112】
あるいは、判定制御部32は、第1脱出判定方法における判定基準となる自車の走行速度の閾値を高くする(例えば、32km/h(屋内判定が行われていないとき)から48km/hにする)ことによって、駐車場判定部30による第1脱出判定方法を用いた駐車場脱出判定が行われ難くするように駐車場判定部30を制御してもよい。
【0113】
また、駐車場脱出判定の方法として、第2脱出判定方法を採用する場合には、判定制御部32は、屋内判定中は、駐車場判定部30による第2脱出判定方法を用いた駐車場脱出判定を一切禁止するように駐車場判定部30を制御してもよい。
【0114】
あるいは、判定制御部32は、第2脱出判定方法における判定基準となる前記並走距離の閾値を高くする(例えば、50m(屋内判定が行われていないとき)から100mにする)ことによって、駐車場判定部30による第2脱出判定方法を用いた駐車場脱出判定が行われ難くするように駐車場判定部30を制御してもよい。
【0115】
このように、本実施形態においては、屋内判定中に、駐車場判定部30に駐車場脱出判定を行わせないかまたは行わせ難くすることができるため、自車が立体駐車場や地下駐車場等の屋内駐車場に存在する場合に、自車が屋内駐車場を脱出したと誤って判定されることを防止することが可能となる。
【0116】
この結果、マップマッチング制御部31は、駐車場判定部30によって駐車場脱出判定がなされない限りは、自車位置を屋内駐車場の付近の道路にマッチングさせることはないため、ミスマッチングを有効に防止することができる。
【0117】
なお、第2脱出判定方法を採用する場合には、屋内判定が解除された後においても、GPSの信頼度が高く、かつ、電波航法位置とマッチング候補道路との距離が道路幅に所定の誤差(GPS平均誤差または道路ディジタイズ誤差等)を加算した値以上である場合に、判定制御部32により、駐車場判定部30が累積計算によって算出した前記並進距離の算出値をリセットするようにしてもよい。
【0118】
このようにすれば、駐車場判定部30による駐車場脱出判定が行われ難くなるため、例えば、自車が屋内駐車場を出た直後に、屋内駐車場に連なる屋外駐車場を走行するような場合に、付近の道路にミスマッチングされることを有効に防止することが可能となる。
【0119】
次に、本実施形態の作用の一例について具体例を用いて説明する。
【0120】
図3に示すように、本実施形態において、自車が地下駐車場Pへの入口となる地点Aから螺旋状の進入路Rinを通って地下駐車場Pに進入する際には、GPS捕捉数検出部26によって検出されるGPS捕捉数が所定数以下となる。
【0121】
これにより、屋内判定部28によって屋内判定部28が行われる。なお、地下駐車場P内においては、屋内判定が継続されることになる。
【0122】
また、自車が地下駐車場Pに進入する際には、駐車場判定部30が、前述した第1〜第3進入判定方法等の駐車場進入判定の具体的な方法を用いることによって駐車場進入判定を行う。
【0123】
次いで、図3において破線で示す走行軌跡を描いて自車が地下駐車場Pを走行中には、屋内判定が継続されているため、この屋内判定に基づいた判定制御部32の制御によって、駐車場判定部30に駐車場脱出判定を行わせないかまたは行わせ難くすることができる。駐車場判定を行わせ難くすることは、例えば、前述したように、第1脱出判定方法における判定基準(走行速度の閾値)または第2脱出判定方法の判定基準(並走距離の閾値)を引き上げる(高くする)ことによって実行する。
【0124】
このように、駐車場脱出判定が行われない状態においては、マップマッチング制御部31は、たとえ、道路Rを含めた複数のマッチング候補道路が地上に存在する場合であっても、自車位置を地上の道路にマッチングさせることはない。
【0125】
したがって、従来(図4参照)のように、地下駐車場P内の地点Bにおいて地上の道路Rにミスマッチングされてしまうことを有効に防止することができる。
【0126】
次いで、自車が地下駐車場Pから脱出路Routおよび出口(地点C)を通って地上に出ることによって屋内判定が解除された後は、判定制御部32は、駐車場判定部30による駐車場脱出判定を許容し、駐車場判定部30に、通常の判定基準の下での駐車場脱出判定を行わせる。
【0127】
以上述べたように、本実施形態によれば、屋内判定部28により、GPS捕捉数およびGPS仰角に基づいて屋内判定を行うことができる結果、自車位置の判定を高精度に行うことができ、ミスマッチングを防止してナビゲーションの際に自車を目的地まで適切に案内することができる。
【0128】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】本発明に係る自車位置判定装置の実施形態において、自車位置判定装置が搭載されたナビゲーション装置を示すブロック図
【図2】本発明に係る自車位置判定装置の実施形態を示すブロック図
【図3】本発明に係る自車位置判定装置の実施形態の作用を示す説明図
【図4】従来の問題点を示す説明図
【符号の説明】
【0130】
14 自車位置計算部
28 屋内判定部
30 駐車場判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車位置の判定を行う自車位置判定装置であって、
捕捉されたGPS衛星の個数が所定数以下の場合に、前記自車位置の判定として自車が屋内に存在する旨の判定である屋内判定を行う屋内判定手段を備えたこと
を特徴とする自車位置判定装置。
【請求項2】
自車位置の判定を行う自車位置判定装置であって、
捕捉されたGPS衛星の仰角が所定の角度以下の場合に、前記自車位置の判定として自車が屋内に存在する旨の判定である屋内判定を行う屋内判定手段を備えたこと
を特徴とする自車位置判定装置。
【請求項3】
前記自車位置の判定として前記自車が駐車場から脱出した旨の判定である駐車場脱出判定を行う駐車場脱出判定手段を備え、
前記屋内判定が行われている場合には、前記駐車場脱出判定手段に前記駐車場脱出判定を行わせないかまたは行わせ難くすること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の自車位置判定装置。
【請求項4】
前記駐車場脱出判定手段が、前記自車の走行速度が閾値以上となる場合に前記駐車場脱出判定を行うように形成され、
前記屋内判定が行われている場合には、前記走行速度の閾値を高くすることによって、前記駐車場脱出判定手段に前記駐車場脱出判定を行わせ難くすること
を特徴とする請求項3に記載の自車位置判定装置。
【請求項5】
前記駐車場脱出判定手段が、自律航法によって取得された自車位置である自律航法位置のマッチング候補道路に対する並走距離を、前記自律航法位置の変動にともなって累積計算し、この累積計算によって算出された前記並走距離が閾値以上となる場合に、前記駐車場脱出判定を行うように形成され、
前記屋内判定が行われている場合には、前記並走距離の閾値を高くすることによって、前記駐車場脱出判定手段に前記駐車場脱出判定を行わせ難くすること
を特徴とする請求項3に記載の自車位置判定装置。
【請求項6】
前記屋内判定が解除された後においても、GPSの信頼度が高く、かつ、GPSによって測位された自車位置とマッチング候補道路との距離が道路幅に所定の誤差を加算した値以上である場合に、前記並走距離の算出値をリセットすることによって、前記駐車場脱出判定手段に前記駐車場脱出判定を行わせ難くすること
を特徴とする請求項5に記載の自車位置判定装置。
【請求項7】
前記自車位置の判定として前記自車が駐車場に進入した旨の判定である駐車場進入判定を行う駐車場進入判定手段を備え、
前記駐車場進入判定手段が、前記屋内判定手段の判定結果を用いて前記駐車場進入判定を行うように形成されていること
を特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の自車位置判定装置。
【請求項8】
前記駐車場進入判定手段が、マップマッチングが不能な状態における前記自車の走行距離が閾値以上となる場合に前記駐車場進入判定を行うように形成されていること
を特徴とする請求項7に記載の自車位置判定装置。
【請求項9】
前記駐車場進入判定手段が、マップマッチングが不能な状態における前記自車の走行距離が閾値以上となり、かつ、GPSの信頼度が高く、かつ、GPSによって測位された自車位置とマッチング候補道路との距離が道路幅に所定の誤差を加算した値以上となり、かつ、前記自車が旋回中ではない場合に、前記駐車場進入判定を行うように形成されていること
を特徴とする請求項7に記載の自車位置判定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−178182(P2007−178182A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−374853(P2005−374853)
【出願日】平成17年12月27日(2005.12.27)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】