自転車のサドルカバー

【課題】自転車に長時間乗車することに依って起こるお尻の痛み熱さ等の不快感を乗車適合性能を損なうことなく和らげる新規の軽量サドルカバーを提供する。
【解決手段】滑り止め加工したサドル形の基盤織物７の長手中心線上に芯短冊２を縫い止め，荷重最大スポットにクッション材３と厚手メッシュ１を重ね芯短冊の両端に固定した厚手メッシュ１で包み込んで基盤７の外縁と縫い合わせて外様成した厚手メッシュの自転車のサドルカバー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明はサイクリング時に起こるサドルからのお尻の痛みや不快感を和らげる為の自転車のサドルカバーに関する。
【背景技術】
【０００２】
自転車のサドルカバーは大きく分けて一般車用とスポーツ車用に分類される。
一般車とは所謂ママチャリのことで買い物、通学、通勤に日常使用する自転車で、サドルカバー形態も雨避け、汚れ避けを主目的としたサドルに被せる実用本位のカバーである。
本発明はスポーツ車のツーリングを目的としたもので、代表的なカバーにはゲルカバーがある。ゲルカバーはカバーの中にゲル状の緩衝物質を封じ込めサドルのお尻にあたる衝撃を和らげる機能を持っている。
一方ゲルの物性上重量は本発明の４倍以上となり、構造上不要な部分にもゲル素材を置くために乗車時の座り感が不安定である。
【特許の開示】

【特許が解決しようとする課題】
【０００３】
本発明は長時間のスポーツサイクリングでお尻への衝撃を和らげると同時に放熱、通気作用を持ち又雨天時でのサイクル衣服への纏わりつきを抑える全く新しい軽量な自転車のサドルシートカバーを提供することを目的とする。
【特許を解決するための手段】
【０００４】
本発明は上記目的を達成するため車体サドルを覆うカバーのベース素材に滑り止め加工を施した。
【０００５】
ベース素材の車進行方向に平行な中心線上に請求項２に係る短冊状の板梁を載せて固定し、サドルに載せたカバーが皺になったりずれたりしない密着力を保持する為のカバーの背骨を形成する。この板梁は乗車時に起きる人体の上下運動に順応することを特徴とする。
【０００６】
上記短冊状板梁の長手方向左右エッジの上に請求項１の厚手メッシュを縫い留めてカバー表皮を形成する。この縫い留めの際板梁のエッジとメッシュのエッジを同じ向きに上下重ねて縫い１８０度反転させて縫い目を包み込むようにしてメッシュの表面を形成することを特徴とする。
【特許の効果】
【０００７】
請求項１に係る厚手のメッシュはサドルにお尻を乗せた際、圧が架からない中心線部分はメッシュの分割取り付けに依ってトンネル環境に成り理想的な通気効果が得られる。と同時にメッシュを折り返した平行線は２重になるのでより大きな緩衝，通気，放熱効果が得られる。
【０００８】
厚手のメッシュ素材は夏の直射日光下に有っても蓄熱しないので、乗車開始時にもお尻に熱さを感じない。
【０００９】
請求項２に係る短冊状の背骨機能はサドルの三次元カーブのデザインに順応しカーブを損なうことなく横ずれを防ぎサドルとカバーの密着整合性を維持する。
【特許を実施するための最良の形態】
【００１０】
以下、本発明の実施の形態に係るサドルカバーを図面に基ずいて説明する。
スリップ防止の為に発泡ポリエチレンをラミネートしたナイロン４２０デニールクラスの丈夫な生地７を基盤として長手方向に厚み１，５ミリ幅３０ミリ位の短冊状のポリエチレン板芯２を中心に取り付ける。
芯の長手方向断面と厚手メッシュ１の断面を同方向に揃えて重ねて縫いどめる。
サドルに最も体重の架かる位置に反発力の高い独立気泡のフォーム３と厚手メッシュ１を重ねて縫い留めこれを抱き込んで覆い隠す様に芯と縫い合わせた厚手メッシュを包み込みその外郭を基盤７の外縁と縫い合わせ輪郭を形成する。図３のＡ−Ａ’の断面となる。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】本発明の上面図である。
【図２】本発明の側面図である。
【図３】Ａ−Ａ’の断面図である。
【符号の説明】
【００１２】
１、厚手メッシュ
２、背骨（ポリエチレン短冊状の芯）
３、ビニフォームとメッシュを重ねたクッション
４、サドル固定用ゴム織物
５、締め付けコード
６、コードロック
７、基盤（ナイロンビニールラミネート）

【特許請求の範囲】
【請求項１】
サドルカバーの表面を覆う厚手のメッシュ素材を自転車の進行方向に対して左右に分割しそれぞれ独立した状態で表面に取り付けていることを特徴とする自転車用サドルカバー。
【請求項２】
上記カバーを構成するメッシュの中心分割断面左右両側はサドルの長手方向の中心に固定された背骨の役割を持つ短冊状の芯を介して連結されていることを特徴とする自転車のサドルカバー。

【図１】