説明

自転車用キャリアの車輪保持装置

【課題】
自転車用キャリアの車輪の保持装置において、車輪の固定操作が簡単でありながら、走行中の振動や衝撃によって車輪が保持部から容易に抜け出ることを防止する。
【解決手段】
自転車の車輪を左右方向から挟み込んで固定する構成よりなり、保持装置の幅調整機構が保持部間の距離を任意の距離に調節可能な操作部を有する。更に、少なくともいずれか一方の車輪の保持面は、上方位置が下方位置よりも車輪方向に張り出した形状に形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車に固定して使用する自転車用キャリアの車輪保持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の自動車に固定して使用する自転車用キャリアにおける車輪保持構造として、例えば米国特許5,570,825号公報に開示される様に、自転車の車輪を下から受け止めるU字型のサポート部材300と、自転車の車輪が前記サポート部材から離脱しない様に自転車の車輪を下方に押し付けるベルト301と、前記ベルト301のロック機構302より構成される車輪保持装置が公知である。(図39)
【0003】
また、自動車(例えばオートバイ)の車輪310を固定させるためのスタンドとして、前後方向に車輪310を差し入れる動作によって、下面に軸支された傾斜板プレート311が回動し、その動作に 連動して左右から前部タイヤ係合支持物312と、後部タイヤ係合支持物313を、車輪310の挟み込み方向に作動させる機構として米国特許5,735,410号公報が公知である。(図40)
【0004】
また、オートバイの車輪310を支えるスタンドで、左右の板320が車輪310の幅にあわせて調整可能な機構として米国特許
5,301,817号公報が公知である。(図41)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許5,570,825号公報
【特許文献2】米国特許5,735,410号公報
【特許文献3】米国特許5,301,817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、前記の米国特許5,570,825号公報に開示される技術では、キャリアに自転車を積載する際に、U字型のサポート部材300の上部に配置されたベルト301が邪魔になり、作業性を著しく低下させていた。また、車輪にベルト301を通す際、車輪の反対側からベルト301通す、または車輪の手前から奥側へ、ベルト301を通す必要があるため作業に時間を要すると共に、作業時に車輪を触れることにより手や衣服が汚れてしまう問題があった。また、マウンテンバイクなどの車輪径の大きい自転車でも積載できるようにU字型のサポート部材300は、60mm程度の幅に形成されるため、ロードバイクなど車輪径が小さい自転車を保持する場合は、使用時にU字型のサポート部材300に対して自転車の車輪が左右方向に移動し安定性を欠くとともに、繰り返しの左右方向の移動に起因して自転車の保持状態が緩む危険があった。
【0007】
前記の米国特許5,735,410号公報に開示される技術においては、車両の自重に連動した固定である為、本技術をキャリアに利用した場合には、車の揺れなどの要因によって、前部タイヤ係合支持物312と、後部タイヤ係合支持物313の、車輪310の挟み込み状態が解除されてしまう恐れが懸念される。
【0008】
また、前記の米国特許5,301,817号公報に開示される技術においては、ロックは別途設けられたチェーン321と南京錠322によるものであるため、作業性が悪く、また車輪をしっかりと固定するような機構では無いため、キャリアに利用するのは難しかった。
【0009】
本発明は前記の欠点を除くようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の自転車用キャリアの車輪保持装置は、少なくとも前後何れか一方の自転車の車輪を積載可能なサポート部が、前記自転車用キャリアのキャリアフレーム上に配置され、前記車輪の下方を載置する底部と、前記車輪の左右何れか一側面と対向する保持面を有する一側部と、前記車輪の左右何れか他側面と対向する保持面を有する他側部と、前記一側部と他側部間の距離を変更可能に構成された幅調整機構を有し、前記幅調整機構は前記一側部と他側部間の距離を任意の距離に調節可能な操作部を有することを特徴とする。
【0011】
更に、前記幅調整機構が、前記一側部と他側部間の距離を調整可能に構成されたネジ機構と、前記ネジ機構の操作部を有することを特徴とする。
【0012】
更に、前記操作部が、回転ノブとナット部材を有し、前記回転ノブの内部にナット部材が固定された構成とすると良い。
【0013】
更に、前記操作部は、前記一側部と他側部間の距離を縮小する方向に前記回転ノブを回転させた場合に、その回転トルクが設定値以上に増大すると、前記回転ノブとナット部材との固定状態が解除される様に構成され、前記一側部と他側部間の距離を拡大する方向に前記回転ノブを回転させた場合には回転トルクが増大しても前記回転ノブとナット部材との固定状態が解除されない様に構成すると良い。
【0014】
更に、前記幅調整機構が、前記ネジ機構と併用して、前記一側部と他側部間の距離を一定の移動距離で変更して前記車輪の挟持状態と非挟持状態の切り替えが可能な、幅切り替え機構を有すると良い。
【0015】
更に、前記幅調整機構に、前記一側部と他側部間の距離の変更を防止するロック手段を設けても良い。
【0016】
更に、前記一側部と他側部の、少なくともいずれか一方の車輪の保持面は、上方位置が下方位置よりも車輪方向に張り出した形状に形成されると良い。
【0017】
また、前記一側部と他側部の、少なくともいずれか一方の車輪の保持面の上端位置には、車輪方向に突出した突出部が形成すると良い。
【0018】
また、前記突出部の車輪方向への突出距離は、前記一側部と他側部間の一定距離を変更して前記車輪の挟持状態と非挟持状態の切り替えが可能な、幅切り替え機構による切り替え距離の0.2倍から1.2倍の範囲内であると良い。
【0019】
また、前記一側部と他側部の、少なくともいずれか一方の車輪保持面には、先端部が鋭角に形成された複数の突起が形成されると良い。
【0020】
また、前記サポート部の一側部は底部と固定され、前記幅調整機構によって他側部が可動し、前記一側部と他側部間の距離が変更可能に構成されると良い。
【0021】
また、前記サポート部の他側部の非車輪挟持面から側方に向かって延在する様に配置されたボルトと、前記底部の他端部側位置に隣接して上方に形成された幅調整基部と、前記幅調整基部には左右方向に形成された前記ボルトの保持孔と、前記保持孔を介して前記ボルトと螺合するナット部が内部に配置された操作部を有すると良い。
【0022】
また、前記他側部の下端部が、前記底部に対して傾斜可能に接続され、前記幅調整機構によって前記他側部の傾斜角度が調整可能に構成しても良い。
【0023】
また、前記幅調整機構によって他側部が水平方向に対して傾斜した方向に可動し、前記他側部の保持面が前記車輪の他側面の上方位置を保持可能に構成しても良い。
【0024】
また、前記サポート部は、前記幅調整機構によって一側部と他側部の両方が可動して前記一側部と他側部間の距離が変更可能に構成しても良い。
【0025】
また、前記一側部と他側部の下端部が、夫々前記底部に対して傾斜可能に接続され、前記ネジ機構が前記一側部と他側部間に配置され、前記一側部と他側部の傾斜角度が調整可能に構成しても良い。
【発明の効果】
【0026】
本発明の自転車用キャリアの車輪保持装置は、自転車を積載する際に、サポート部の上部に積載動作を阻害する構成部材が配置されないため、キャリアへの自転車の積載が容易である。
【0027】
また、車輪の固定はサポート部の左右何れか一側部に対する、左右何れか他側部の左右方向への相対的な移動(サポート部の一側と他側の両方が左右方向へ移動する構成を含む)によって自転車の車輪が左右方向から挟持される構造であるため、前記サポート部の相対的な移動をさせる際は、サポート部の外側面に設けられた操作手段(回転ノブ以外の構造を含む)の操作で良いため、自転車の車輪やリムに手や衣服が接触して汚れることがなく、いたって簡単な操作で自転車の車輪をキャリアに固定することができ、サポート部の幅は、自転車の車輪幅に応じて自在に調整可能に構成されるため左右方向に対するガタツキが無く、安定した保持状態を維持することができる。
【0028】
更に、操作部が、スリップトルク式ラチェット機構を備えることにより、車輪保持装置のサポート部に、自転車の車輪を保持する際に、前記幅調整機構の回転ノブの操作による回転トルクが過度に上昇した際には、ナットへの回転トルクの伝達が解除され、保持面と保持面の間隔が過度に縮小して車輪を塑性変形させて破損させることが無く、車輪保持装置のサポート部から、自転車の車輪を取り外しする際には確実に、前記幅調整機構の回転ノブの操作によって確実に保持面と保持面の間隔を広げることが出来る。
【0029】
更に、前記操作手段を、サポート部の一側部と他側部間の距離の調整を行う回転ノブと、サポート部の一側部と他側部間の一定距離を変更可能な操作レバーで構成することによって、一度、サポート部の一側部と他側部間の距離を積載する自転車の車輪幅に適合するように前記回転ノブによる締め付け位置の調整を行えば、次回の自転車の積載時からは操作レバーの操作のみで車輪の固定が可能になり、自転車の車輪の固定作業の作業性が向上する。更に前記操作手段の一部にサポート部の移動動作を制御するロック手段を設けることによって、容易にいたずらや、自転車の盗難を防止することができる。
【0030】
なお、前記サポート部の左右の側は、少なくともいずれか一方の側の車輪の保持面に、上方位置が下方位置よりも車輪方向に張り出した形状に形成することによって、自動車の走行時における、振動や衝撃によって自転車の車輪が前記サポート部から容易に抜け出ることを防止できる効果を有する。
【0031】
更に、前記一側部と他側部の、少なくともいずれか一方の車輪保持面の上端位置に、突出部が形成されることによって、車輪の保持状態での車輪の上方への移動を防止でき、更に前記突出部は、上面が曲面もしくは傾斜面で形成され下面先端部が鋭角に形成することにより、車輪の上方からの挿入時に抵抗になることを軽減しながらも、車輪の上方への移動を強固に防止できる。
【0032】
更に、前記一側部と他側部の、少なくともいずれか一方の車輪保持面に、先端部が鋭角に形成された複数の突出部が形成することによって、自転車の車輪のサイズの相違にも対応して効率的に車輪の上方への移動を防止できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の自転車200の積載状態を示す参考図である
【図2】本発明の自転車200の積載状態を示す参考図である
【図3】本発明の第1実施例の正面図である
【図4】本発明の第1実施例の車輪201の保持状態を示す正面図である
【図5】本発明の第1実施例の車輪201の保持状態を示す断面図である
【図6】本発明の第1実施例の側面図である
【図7】本発明の第1実施例の変形例の平面図である
【図8】本発明の第1実施例の変形例のAA線断面図である
【図9】本発明の第1実施例の変形例の幅調整機構20の分解図である
【図10】本発明の第1実施例の変形例の幅調整機構20の分解断面図である
【図11】本発明の第1実施例の変形例のBB線断面図である
【図12】本発明の第1実施例の変形例のCC線断面図である
【図13】図12の状態から回転ノブ31が回転し、スリップトルク式ラチェット機構28が作動している状態を示す参考断面図である
【図14】本発明の第1実施例の変形例のDD線断面図である
【図15】本発明の第1実施例の変形例のEE線断面図である
【図16】本発明の第1実施例の他の変形例の正面図である
【図17】本発明の第1実施例の他の変形例の正面図である
【図18】本発明の第1実施例の他の変形例の正面図である
【図19】本発明の第1実施例の他の変形例の正面図である
【図20】本発明の第2実施例の操作レバー73を上げた状態の正面図である
【図21】本発明の第2実施例の操作レバー73を上げた状態の側面図である
【図22】本発明の第2実施例の操作レバー73を下ろした状態の正面図である
【図23】本発明の第2実施例の操作レバー73を下ろした状態の側面図である
【図24】本発明の第2実施例の操作レバー73を上げた状態の断面図である
【図25】本発明の第2実施例の操作レバー73を上げ、回転ノブを車輪の締め付け方向に回した状態の断面図である
【図26】本発明の第2実施例の操作レバー73を下げた状態の断面図である
【図27】本発明の第2実施例の操作レバー73を下げた状態の断面図である
【図28】本発明の第2実施例の変形例の操作レバー73を上げた状態において回転ノブ31とナット部材30間にピン状部材25を配置した状態を示す断面図である
【図29】本発明の第2実施例の他の変形例の操作レバー73を上げた状態の正面図である
【図30】本発明の第2実施例の他の変形例の操作レバー73を下げた状態の正面図である
【図31】本発明の第3実施例の正面図である
【図32】本発明の第3実施例の断面図である
【図33】本発明の第4実施例の正面図である
【図34】本発明の第4実施例の断面図である
【図35】本発明の第5実施例の車輪202の積載状態を示す参考図である
【図36】本発明の第5実施例の操作レバー182を起こした状態の正面図である
【図37】本発明の第5実施例の操作レバー182を倒した状態の正面図である
【図38】本発明の第5実施例の要部断面図である
【図39】従来技術を示す正面図である
【図40】従来技術を車輪の積載状態を示す参考図である
【図41】従来技術を車輪の積載状態を示す参考図である
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。尚、本発明において、前後方向は、自転車用キャリア1に積載する自転車200の前後方向と一致し、左右方向は、自転車用キャリア1に積載する自転車200の左右方向と一致するものとする。また上下方向は、自転車用キャリア1に積載する自転車200の上下方向と一致し、前記自転車用キャリア1は、キャリア固定手段5によって自動車210の前後部もしくは屋根の上に固定して使用するものであり、本発明の自転車用キャリア1の車輪保持装置10は、図1、図2に示す本発明の自転車の積載状態を示す参考図の通り、自転車キャリアにおける既存の固定構造6に併用して、自転車200の車輪201の保持のために用いられる。更に本発明の自転車用キャリアの車輪保持装置は、自動車や列車、飛行機、船舶の室内に、自転車を積載して運搬するために実施することができ、また、自宅や販売店、倉庫、駐輪場等の固定された場所で実施しても良い。
【実施例1】
【0035】
以下に、本発明の第1実施例を図面に基づいて説明する。
【0036】
図3は正面図、図4は車輪201の保持状態を示す正面図、図5は車輪201の保持状態を示す断面図、図6は側面図である。
【0037】
本発明の第1実施例に記載する自転車用キャリア1の車輪保持装置10は、自転車200の少なくとも前後何れか一方の車輪201を積載可能なサポート部11と、自転車用キャリア1のキャリアフレーム2との固定手段12と、前記車輪201の下面を載置する底部13と、前記車輪201の左右何れか一側面202と対向する保持面14を有する一側部15と、前記車輪201の左右何れか他側面203と対向する保持面16を有する他側部17を有し、前記サポート部11の一側部15および他側部17の車輪201の保持面14、16には、弾性部材からなる高摩擦抵抗部材が配置されることにより、車輪201の保持力を向上させることができる。尚、本発明は前記キャリアフレーム2と前記サポート部11の底部13が一体に構成されていても良い。尚、自動車や列車、飛行機、船舶の室内や自宅や販売店、倉庫、駐輪場等で本発明を実施する場合は、床面自体を前記キャリアフレーム2とみなすことができる。尚、底部13の裏面を含むサポート部11とキャリアフレーム2の間の位置に、金属などの剛性の高い材料で構成された補強フレーム13bを配置することにより車輪保持装置10の機械的強度を高めることができる。
【0038】
更に前記一側部15と他側部17間の距離を変更可能に構成された幅調整機構20を有し、前記幅調整機構20は、前記サポート部11の一側部15が底部13と固定され、前記サポート部11の他側部17の車輪201の非保持面側位置22にはボルト23の頭部24が固定され、前記ボルト23はネジ部が側方に向かって延在する様に配置される。尚、前記他側部17はボルト23に対して回転可能に構成しても良い。
【0039】
前記幅調整機構20は前記ボルト23と螺合するナット部材30を内部に固定した回転ノブ31からなる操作部21を有し、前記回転ノブ31は、前記底部13の他端部側に隣接して形成された上方張り出し部18によって、回動自在に保持される。
【0040】
前記の構成において、前記回転ノブ31を時計回りに回した場合に、回転ノブ31から前記他側部17が離間して前記車輪201を保持する様に、前記ボルト23と回転ノブ31に固定されたナット30は逆ネジが形成されていることが望ましいが、本発明のボルト23とナット部材30の関係は逆ネジに限定されない。更に本発明の幅調整機構20は、他の既存の幅調整構造を利用しても良い。本発明は上述の通りの構成であるから、自転車200の車輪を201の両側(一側面202と他側面203)をサポート部11の一側部15の保持面14と、他側部17の保持面16によって挟み込み、主としてその摩擦力によって、車輪201をしっかりと固定することができる。
【0041】
尚、図7〜図15は実施例1の変形例であり、図7は平面図、図8はAA線断面図、図9は幅調整機構20の分解図、図10は幅調整機構20の分解断面図、図11はBB線断面図、図12はCC線断面図、図13は図12の状態から回転ノブ31が回転し、スリップトルク式ラチェット機構28が作動している状態を示す参考断面図、図14はDD線断面図、図15はEE線断面図である。
【0042】
この実施例1の変形例において、前記操作部21は、前記一側部15と他側部17間の距離を縮小する方向に前記回転ノブ31を回転させた場合に、その回転トルクが設定値以上に増大すると、前記回転ノブ31とナット部材30との固定状態が解除される構成と、前記一側部15と他側部17間の距離を拡大する方向に前記回転ノブ31を回転させた場合には回転トルクが増大しても前記回転ノブ31とナット部材30との固定状態が解除されない様に構成される。尚、本実施例においては、ボルト23の頭部24がサポート部11の他側部17として一体に構成される。
【0043】
前記回転ノブ31の内部に固定されるナット部材30は、回転ノブの内面奥部36に向かって伸びる延在部32が形成され、前記延在部32の外周端部には周方向に等間隔で複数の歯部33が形成され、前記複数の歯部33間には夫々、スリット34が形成され、前記延在部32が軸心29方向へ撓み易くなる様に構成される。尚、実施例では6個の歯部33が形成されるが、歯部33の数は実施例に限定されず、2個以上の任意の数とすることができる。
【0044】
前記回転ノブ31の内面奥部36には前記ナット部材30の歯部33と当接して、前記回転ノブ31の操作者による回転動作を前記ナット部材30に伝える歯部37が形成される。尚、実施例では12個の歯部37が形成されるが、歯部37の数は実施例に限定されず、1個以上の任意の数とすることができる。
【0045】
前記一側部15と他側部17間の距離を縮小する方向に前記回転ノブ31を回転させる場合の、前記ナット部材30の歯部33と、前記回転ノブ31の歯部37との当接部は、夫々円周方向に対して傾斜して形成された当接面33a、37aが当接する様に構成され、操作者が回転ノブ31に付加する回転トルクが設定値以上に増大すると、前記ナット部材30の延在部32が軸心29方向に撓み、ナット部材30の歯部33に対して前記回転ノブ31の歯部37が空回りする様に構成される。尚、前記の傾斜した当接面33a、37aは、断面形状が直線状に形成しても、曲線状に形成しても良く、また直線と曲線の複合面で形成しても良い。更に、前記当接面33a、37aの何れか一方のみを傾斜して形成しても良い。
【0046】
また、前記一側部15と他側部17間の距離を拡大する方向に前記回転ノブ31を回転させた場合には、前記ナット部材30の歯部33と、前記回転ノブ31に形成された歯部37との当接部は、夫々円周方向に対して略垂直に形成された係合面33b、37bが当接することによって、大きな回転トルクを安定して伝えることが出来る様に構成される。
【0047】
本実施例は、前記スリップトルク式ラチェット機構28を備えることにより、車輪保持装置10のサポート部11に、自転車の車輪201を保持する際に、前記幅調整機構20の回転ノブ31の操作による回転トルクが過度に上昇した際には、ナットへの回転トルクの伝達が解除され、保持面14と保持面16の間隔が過度に縮小して車輪201を塑性変形させて破損させることが無い。更に、本発明の車輪保持装置10のサポート部11から、自転車の車輪201を取り外しする際には確実に、前記幅調整機構20の回転ノブ31の操作によって確実に保持面14と保持面16の間隔を広げることが出来る。尚、前記回転ノブ31に対するナット30の空回り構造は、本実施例で記載のスリップトルク式ラチェット機構28に限定されず、他の既存の構造を用いても良い。
【0048】
尚、前記ナット部材30には円周方向に溝部35が形成され、前記回転ノブ31は、前記回転ノブ31と前記ナット部材30を組み合わせた状態で、前記溝部35の位置と対応する位置に軸心29に向かって貫通孔38を形成し、前記貫通孔にピン状部材25を挿入し、前記ピン状部材25の先端部が前記溝部35内に突出するように構成することにより、前記回転ノブ31からナット部材30が離脱することを防止することができる。尚、前記回転ノブ31に対するナット部材30の離脱防止構造は、前記ピン状部材を用いず、記回転ノブ31とナット部材30の夫々に係合片を形成して分離しないよう係合片同士を係合させても良い(図示せず)。又、更に他の既存の固定手段を用いても良い。
【0049】
また、図9、図10、図11に示す様に前記回転ノブ31の先端周囲部に連続凹凸部39を形成し、前記連続凹凸部39が前記上方張り出し部18内に配置された板バネ27の湾曲部と係合する様に構成し、前記回転ノブ31に所定の回転トルクを作用させた際に前記板バネ27 が変形して前記連続凹凸部39と板バネ27の係合状態が解除されるように構成することにより、操作者による前記回転ノブ31の回転操作時の操作感が向上すると共に、走行中の振動等により前記回転ノブ31に緩み方向(前記一側部15と他側部17間の距離を拡大する方向)の回転トルクが作用しても前記連続凹凸部39と板バネ27の係合状態が解除される程の大きな回転トルクが前記回転ノブ31に作用しない限り、前記回転ノブ31が振動等によって回転することが無いため、安全性を向上させることができる。
【0050】
尚、前記の様に構成された幅調整機構20の前記上方張り出し部18に対して前記回転ノブ31の回転を防止するロック機構(図示せず)を配置すれば、いたずらや盗難を防止することができる。また、前記一側部15と他側部17の車輪201の保持面14、16が、下方位置よりも上方位置の方が車輪201方向に張り出し、前記保持面14、16の上方位置で互いの距離が狭くなる様に形成することによって、本発明に係わる自転車用キャリア1を使用して、自転車200を運搬する際に、車輪201の上方への移動を制御することが可能になる。
【0051】
更に、本実施例の変形例として、図16、図17に示す様に、前記一側部15と他側部17の、少なくともいずれか一方の車輪201の保持面14、16(実施例では他側部の保持面16)の上端位置に、上面40が曲面(もしくは傾斜面)で形成され、更に下面先端部41が鋭角に形成され、車輪方向に突出した突出部42が形成することにより、車輪201の保持状態において、前記突出部42の先端が、車輪201の車輪肩部204もしくはホイール部205上に配置されることにより、自転車200を運搬する際に、車輪201の上方への移動を制御することが可能になる。尚、前記突出部42を弾性部材で形成した場合は、サポート部11に対する車輪201を装着する際の作業性が高まり、前記突出部42を車輪の保持面14、16に配置された弾性部材よりも剛性が高い材質の部品を用いた場合は、車輪201の上方への移動の制御力が高まる。
【0052】
更に、本実施例の他の変形例として、図18に示す様に、前記一側部15と他側部17の、少なくともいずれか一方の車輪の保持面14、16(実施例では両側部)には、先端部が鋭角に形成され、上下方向に複数配置された複数の突起45を形成することによって、車輪201の断面径が異なる車輪201に対して、前記突起45の何れかの部分が食い込み、自転車200の車輪201の保持力を向上させることができる。尚、前記突起45は、上下方向に直線状に並んだ直線状の突起に限定されず、波状に形成されても良く、また、複数の点状突起を形成しても良く、更に、途切れた線や、交差した線、点状突起を組み合わせて形成しても良い。
【0053】
更に、本実施例の他の変形例として、図19に示す様に、前記幅調整機構20によって他側部17が水平方向に対して30度の範囲内で傾斜した方向に可動し、前記他側部17の保持面16が前記車輪201の斜め上方位置を保持可能に構成しても良い。
【0054】
更に、本発明の他の変形例として前記サポート部11は、前記幅調整機構20に既存の可動機構技術を応用して一側部15と他側部17の両方が可動することによって前記一側部15の保持面14と他側部17の保持面16間の距離が変更可能に構成しても良い。
【実施例2】
【0055】
以下に、本発明の第2実施例を図面に基づいて説明する。
【0056】
図20は操作レバー73を上げた状態の正面図、図21は操作レバー73を上げた状態の側面図、図22は操作レバー73を下ろした状態の正面図、図23は操作レバー73を下ろした状態の側面図、図24は操作レバー73を上げた状態の断面図、図25は操作レバー73を上げ、回転ノブを車輪の締め付け方向に回した状態の断面図、図26は操作レバー73を下げた状態の断面図、図27は操作レバー73を下げた状態の断面図である。
【0057】
本発明の第2実施例に記載する自転車用キャリア1の車輪保持装置10は、自転車200の少なくとも前後何れか一方の車輪201を積載可能なサポート部11と、自転車用キャリア1のキャリアフレーム2との固定手段12と、前記車輪201の下面を載置する底部13と、前記車輪201の左右何れか一側面202と対向する保持面14を有する一側部205と、前記車輪201の左右何れか他側面203と対向する保持面16を有する他側部17を有し、前記サポート部11の一側部15および他側部17の車輪201の保持面14、16には、弾性部材からなる高摩擦抵抗部材が配置されることにより、車輪201の保持力を向上させることができる。尚、本発明は前記キャリアフレーム2と前記サポート部11の底部13が一体に構成しても良い。
【0058】
更に前記一側部15と他側部17間の距離を変更可能に構成された幅調整機構20を有し、前記幅調整機構20は、前記サポート部11の一側部15が底部13と固定され、前記サポート部11の他側部17の車輪201との非保持面側位置22から側方には幅切り替え機構60を介してボルト23の頭部24が固定され、前記ボルト23はネジ部が側方に向かって延在する様に配置される。
【0059】
前記幅調整機構20は前記ボルト23のネジ部と螺合するナット部材30を内部に固定した回転ノブ31からなる操作部21を有し、前記回転ノブ31は、前記底部13の他端部側に隣接して形成された上方張り出し部50によって、回動自在に保持される。
【0060】
前記の構成において、前記回転ノブ31を時計回りに回した場合に、回転ノブ31から前記他側部17が離間にて前記車輪201を保持する様に、前記ボルト23と回転ノブ31は逆ネジが形成されていることが望ましいが、本発明のボルト23とナット部材30の関係は逆ネジに限定されない。更に本発明の幅調整機構20は、他の既存の幅調整構造を利用しても良い。本発明は上述の通りの構成であるから、自転車200の車輪を201の両側(一側面202と他側面203)をサポート部11の一側部15の保持面14と、他側部17の保持面16によって挟み込み、主としてその摩擦力によって、車輪201をしっかりと固定することができる。尚、本実施例の回転ノブ31とナット部材30間には実施例1と同様のスリップトルク式ラチェット機構を配置しても良い(図示せず)。
【0061】
図28は本発明の第2実施例の変形例であり、操作レバー73を上げた状態において回転ノブ31とナット部材30間にピン状部材25を配置した状態を示す断面図である。この実施例においては、前記ナット部材30には円周方向に溝部35が形成され、前記回転ノブ31は、前記回転ノブ31と前記ナット部材30を組み合わせた状態で、前記溝部35の位置と対応する位置に軸心29に向かって貫通孔38を形成し、前記貫通孔にピン状部材25を挿入し、前記ピン状部材25の先端部が前記溝部35内に突出するように構成することにより、前記回転ノブ31からナット部材30が離脱することを防止することができる。尚、前記回転ノブ31に対するナット部材30の離脱防止構造は、前記ピン状部材を用いず、記回転ノブ31とナット部材30の夫々に係合片を形成して分離しないよう係合片同士を係合させても良い(図示せず)。又、更に他の既存の固定手段を用いても良い。
【0062】
尚、前記の様に構成された幅調整機構20の前記上方張り出し部50に対して回転ノブ31の回転を防止するロック機構(図示せず)を配置すれば、いたずらや盗難を防止することができる。更に、本実施例においては、前記幅調整機構20が、前記の様に構成されたネジ機構と併用して、前記一側部15と他側部17間の距離を一定の移動距離で変更して前記車輪201の挟持状態と非挟持状態の切り替えが可能な、幅切り替え機構60を有する。前記幅切り替え機構60は、前記上方張り出し部50内において、前記サポート部11の他側部17の車輪201の保持面16と、前記ボルト23の頭部24の保持部26間の距離が変更可能なリンク機構61を有し、前記リンク機構61は前記他側部17の車輪201との非保持面側位置22に形成された軸支部62と、前記ボルト23の頭部24の保持部26の裏面に形成された軸支部63と、前記軸支部62−63間に配置され下端に軸支部70を有する軸支棒71と、前記軸支棒71の軸支部70と軸支部62、63の間に夫々配置され、夫々の軸支部との間で軸接続されるカム部材64、65とを有し、前記軸支棒71はその軸支部70が、前記軸支部62、63よりも下方に位置する軸支棒71の引き下げ位置と、前記軸支部70の位置に近づく軸支棒71の引き上げ位置の間で上下方向に移動可能に構成される。
【0063】
更に前記幅切り替え機構60は、前記軸支棒71の上方延在部が操作レバー73と軸支され、前記操作レバー73の軸支部74の周囲には、前記上方張り出し部50内に形成された天面51に対する突き当たり面75が形成され、前記操作レバー73の軸支部74から、前記上方張り出し部50の天面51に対する突き当たり面75までの距離は、前記操作レバー73が起き上がった状態で短く、前記操作レバー73が倒れた状態で長く形成され、それにより、前記操作レバー73が起き上がった状態では前記軸支棒71が下方に下がり、前記カム部材64、65を介して前記サポート部11の他側部17の車輪201の保持面16と、前記ボルト23の頭部24の保持部26間の距離が近づくことによって、前記サポート部11の一側部15と他側部17間の距離が広がり、前記操作レバー73が倒れた状態で前記軸支棒71が上方に上がり、前記カム部材64、65を介して前記サポート部11の他側部17の車輪201の保持面16と、前記ボルト23の頭部24の保持部26間の距離が離れることによって、前記サポート部11の一側部15と他側部17間の保持面14−16間の距離が縮まる様に構成される。尚、前記幅切り替え機構60の構成は本実施に限定されず、既存の技術を自由に用いることができる。
【0064】
本実施例に係わる自転車用キャリア1の車輪保持装置10に自転車200の車輪201を保持する際は、前記操作レバー73が起き上がった状態で前記サポート部11に自転車200の車輪201を載せた後に、前記回転ノブ31を時計方向に回して前記ボルト23に対してナット部材30を締め込み、前記サポート部11の一側部15および他側部17の間隔が車輪201に、ある程度近づいた状態で、前記操作レバー73を倒す動作を行い、その際に操作レバー73が操作途中で止まってしまう場合は、一端操作レバー73を起き上がった位置に戻し、前記回転ノブ31を反時計回りに少し戻した後に再度前記操作レバー73を倒す動作を行なう。また、前記操作レバー73を倒した後も車輪201がしっかり固定されていない場合は、一端操作レバー73を起き上がった位置に戻し、前記回転ノブ31を時計回りに少し締め込んで後に再度前記操作レバー73を倒す動作を行なう。
【0065】
この幅切り替え機構の操作によって、一度前記ボルト23に対するナット部材30の締め込み位置が決定すれば、同じ自転車200を自転車用キャリア1に積載する際の次回からの車輪201の前記サポート部11への固定操作は、自転車200の車輪201を前記サポート部11に積載した後に前記操作レバー73を倒した状態にするだけで良く、また、自転車の車輪を前記サポート部11から外すに際には、操作レバー73を起き上がった状態にするだけで良いため、自転車キャリア1への着脱の作業性が向上する。更に前記操作手段の一部にサポート部11の他側部17の移動動作を制御するロック手段を設けることによって、容易にいたずらや、自転車の盗難を防止することができる。(図示せず)
【0066】
更に、前記一側部15と他側部17の車輪201の保持面14、16が、下方位置よりも上方位置の方が車輪201方向に張り出し、前記保持面14、16の上方位置で互いの距離が狭くなる様に形成することによって、本発明に係わる自転車用キャリア1を使用して、自転車200を運搬する際に、車輪201の上方への移動を制御することが可能になる。
【0067】
更に、本実施例の変形例として、図29、図30に示す様に、前記一側部15と他側部17の、少なくともいずれか一方の車輪201の保持面14、16(実施例では他側部の保持面16)上端位置に、上面40が曲面(もしくは傾斜面)で形成され下面先端部41が鋭角に形成され、車輪方向に突出した突出部42が形成することにより、車輪201の保持状態において、前記突出部42の先端が、車輪201の車輪肩部204もしくはホイール部205上に配置されることによって、自転車200を運搬する際に、車輪201の上方への移動を制御することが可能になる。尚、前記突出部42を弾性部材で形成した場合は、サポート部11に対する車輪201を装着する際の作業性が高まり、前記突出部42を車輪201の保持面14、16に配置された弾性部材よりも剛性が高い材質の部品を用いた場合は、車輪201の上方への移動の制御力が高まる。
【0068】
更に、前記突出部42の車輪201方向への突出距離は、前記一側部15と他側部17間の距離を一定の移動距離で変更して前記車輪201の挟持状態と非挟持状態の切り替えが可能な、前記幅切り替え機構60による切り替え距離の0.2倍から1.2倍の範囲内にすることにより、前前記操作レバー73の操作のみで、前記サポート部11による自転車200の車輪201を非保持状態から保持状態に切り替えることが可能になる。尚、前記突出部42の突出距離は、突出部42が、ゴム、エラストマ等のある程度弾性材料で形成される場合は、前記サポート部11に車輪201を積載する際に、前記突出部42と車輪201が干渉しても突出部42が撓んで干渉状態を自動的に回避するため、突出部42の突出距離は幅切り替え機構60による切り替え距離の0.4倍から1.2倍の範囲内にすることが望ましく、突出部42が、樹脂、金属等の弾性の低い材料で形成される場合は、前記サポート部11に車輪201を積載する際に、前記突出部42と車輪201が干渉した際の突出部42の撓みが小さいため、前記突出部42の突出距離は幅切り替え機構による切り替え距離の0.2倍から0.8倍の範囲内にすることが望ましい。
【0069】
更に、本発明の他の変形例として、実施例1と同様に、前記一側部15と他側部17の、少なくともいずれか一方の車輪201との保持面14、16には、先端部が鋭角に形成され、上下方向に複数配置された複数の突起(図示せず)を形成することによって、断面径が異なる車輪201に対して、前記突起の何れかの部分が食い込み、自転車200の車輪201の保持力を向上させることができる。尚、前記突起は、上下方向に直線状に並んだ直線状の突起に限定されず、波状に形成されても良く、また、複数の点状突起を形成しても良く、更に、途切れた線や、交差した線、点状突起を組み合わせて形成しても良い。
【0070】
更に、本発明の他の変形例として、実施例1と同様に、前記幅調整機構20と同様の構成によって他側部17が水平方向に対して30度の範囲内で傾斜した方向に可動し、前記他側部17の保持面16が前記車輪201の他側面203の上方位置の車輪肩部204もしくはホイール部205を保持可能に構成しても良い。(図示せず)
【0071】
更に、本発明の他の変形例として前記サポート部11は、前記幅調整機構20に既存の可動機構技術を応用して一側部15と他側部17の両方が可動して前記一側部15と他側部間17の距離を変更可能に構成しても良い。(図示せず)
【実施例3】
【0072】
以下に、本発明の第3実施例を図面に基づいて説明する。
【0073】
図31は正面図、図32は断面図である。
【0074】
本発明の第3実施例に記載する自転車用キャリア1の車輪保持装置110は、自転車200の少なくとも前後何れか一方の車輪201を積載可能なサポート部111が、自転車用キャリア1のキャリアフレーム2との固定手段(図示せず)112と、前記車輪201の下面を載置する底部13と、前記車輪201の左右何れか一側面202と対向する保持面114を有する一側部115と、前記車輪201の左右何れか他側面203と対向する保持面116を有する他側部117を有し、前記サポート部111の一側部115および他側部117の車輪201の保持面114、116には、弾性部材からなる高摩擦抵抗部材が配置されることにより、車輪201の保持力を向上させることができる。尚、本発明は前記キャリアフレーム2と前記サポート部111の底部113が一体に構成しても良い。
【0075】
更に前記一側部115と他側部117間の距離を変更可能に構成された幅調整機構120を有し、前記幅調整機構120は、前記サポート部111の前記一側部115が前記底部113と固定され、前記他側部117の下端部が、前記底部113に対して傾斜可能に接続され、前記他側部117の傾斜角度が調整可能に構成される。
【0076】
そして、前記幅調整機構120は、前記底部113内に左右方向に移動可能に配置されたボルト80と、前記底部113内に固定され前記ボルト80と螺合するナット85と、内部にボルト頭部81を保持し、前記ナット85に対してボルト80の締め付け状態を調整可能な回転ノブ82からなる操作部を有し、更に前記回転ノブ82とナット85間に移動プレート90を配置し、前記ナット85を締め付けるための回転ノブ82の回転による左右方向の移動に伴い前記移動プレート90が回転ノブ82に押されて移動し、前記移動プレート90の前記回転ノブ82との非接触面が前記サポート部111の他側部117の非保持面95を押し出すことによって、前記他側部117が車輪201方向に傾斜する様に構成される。尚、本発明の幅調整機構120は、回転ノブ82に対する前記ボルト80とナット85の配置を逆にして、前記底部113内にボルト80の頭部81を固定して、前記回転ノブ82内にナット85を固定しても良く、他の既存の幅調整構造を利用しても良く、前記一側部115と前記移動プレート90の間に直接車輪201を保持する様に構成しても良い。
【0077】
また、更に、前記幅調整機構120には、前記の様に構成されたネジ機構と併用して、前記一側部115と他側部間117の一定距離を変更して車輪201の非挟持状態と挟持状態の切り替えを行うための幅切り替え機構125が配置される。本実施例の幅切り替え機構125は、前記回転ノブ82の内部に保持された前記ボルト頭部81が軸部材126を介して、前記回転ノブ82に軸支され、更に前記回転ノブ82は延在して形成された操作レバー127を有する。そしてこの回転ノブ82の前記軸部材126との軸支部の周囲には、前記移動プレート90に対する突き当たり面128が形成され、前記操作レバー127の前記軸支部から前記突き当たり面128までの距離は、前記操作レバー127が起き上がった状態で短く、前記操作レバー127が倒れた状態で長く形成されることによって、前記操作レバー127が起き上がった状態から倒れた状態に操作することによって、突き当たり面128が前記移動プレート90を押し出し、前記移動プレート90の前記回転ノブ82の突き当たり面128との非接触面が前記サポート部111の他側部117の非保持面95を押し出すことによって、前記他側部117が車輪201方向に傾斜する様に構成される。
【0078】
したがって実施例2に記載の操作方法と同様に、一度、サポート部111の左右位置を積載する自転車200の車輪201の幅に適合するように前記回転ノブ82による締め付け位置の調整を行えば、次回の自転車200の積載時からは、前記幅切り替え機構125の操作レバー127の操作のみで車輪201の固定が可能になり、自転車200の車輪201の固定作業の作業性が向上する。尚、前記幅切り替え機構125の構成は本実施例に限定されず、既存の技術を自由に用いることができる。本発明は上述の通りの構成であるから、自転車200の車輪を201の両側(一側面202と他側面203)をサポート部111の一側部115の保持面114と、他側部117の保持面116によって挟み込み、主としてその摩擦力によって、車輪201をしっかりと固定することができる。
【0079】
更に前記操作手段の一部に前記サポート部の前記他側部117の移動動作を制御するロック手段を設けることによって、容易にいたずらや、自転車の盗難を防止することができる(図示せず)。また、前記一側部115と他側部117の車輪201の保持面114、116が、下方位置よりも上方位置の方が車輪方向に張り出し、保持面114、116の上方位置で互いの距離が狭くなる様に形成することによって、本発明に係わるキャリアを使用して自転車200を運搬する際に、車輪201の上方への移動を制御することが可能になる。
【0080】
尚、他の実施例の変形例と同様に、前記一側部115と他側部117の、少なくともいずれか一方の車輪201の保持面114、116の上端位置に、車輪方向に突出した突出部(図示せず)を形成しても良く、また、前記一側部115と他側部117の、少なくともいずれか一方の車輪201の保持面114、116に複数の突起(図示せず)を形成しても良い。
【実施例4】
【0081】
以下に、本発明の第4実施例を図面に基づいて説明する。
【0082】
図33は正面図、図34は断面図である
【0083】
本発明の第4実施例に記載する自転車用キャリア1の車輪保持装置130は、自転車の少なくとも前後何れか一方の車輪201を積載可能なサポート部131が、前記車輪201の下面を載置する底部133と、前記車輪201の左右何れか一側面202と対向する保持面134を有する一側部135と、前記車輪201の左右何れか他側面203と対向する保持面136を有する他側部137を有し、前記サポート部131の一側部135および他側部137の車輪201の保持面134、136には、弾性部材からなる高摩擦抵抗部材が配置されることにより、車輪201の保持力を向上させることができる。尚、本発明は前記キャリア1のキャリアフレーム2と前記サポート部131の底部133が一体に構成される。尚、自転車用キャリア1のキャリアフレーム2と前記サポート部131の底部133は別部品を接続して構成しても良い。
【0084】
更に前記一側部135と他側部137間の距離を変更可能に構成された幅調整機構140を有し、前記幅調整機構140は、前記サポート部131の一側部135と他側部137の下端部が、夫々前記底部133に対して傾斜可能に接続され、前記幅調整機構140によって前記一側部135と前記他側部137の両方の傾斜角度が調整可能に構成される。また、本実施例において、前記一側部135と他側部137の下端部が底部133に対して傾斜可能に接続されず、夫々前記底部133に対して左右方向にスライド可能に構成しても良い。
【0085】
そして、前記幅調整機構140は、前記底部内133に左右方向に移動可能に配置された一方側移動プレート141に固定されるナット142と、前記ナット142と螺合するボルト143と、内部に前記ボルト頭部144が配置され前記ナット142に対してボルト143の締め付け状態を調整可能な回転ノブ145からなる操作部を有し、更に前記回転ノブ145とナット142間に他方側移動プレート146を配置し、前記ボルト143に対してナット142を締め付けるための回転ノブ145の回転によって、前記一方側移動プレート141と前記他方側移動プレート146が近づく方向に移動することによって夫々の移動プレート141、146がサポート部131の非保持面を押し出し、前記サポート部131の一側部135側の保持面134と他側部137側の保持面136が、夫々車輪201の方向に傾斜する様に構成される。尚、本発明の幅調整機構140は、操作部に対する前記ボルト143とナット142の配置を逆にして、前記操作部内にナット142を配置しても良く、他の既存の幅調整構造を利用しても良く、前記一方側移動プレート141と前記他方側移動プレート142が直接車輪201を保持する様に構成しても良い。
【0086】
また、更に、前記幅調整機構140には、前記の様に構成されたネジ機構と併用して、前記一側部135と他側部137間の一定距離を変更して車輪201の非挟持状態と挟持状態の切り替えを行うための幅切り替え機構150が配置される。本実施例の幅切り替え機構150は、前記回転ノブ145の内部に保持された前記ボルト頭部144が軸部材151を介して、前記回転ノブ145に軸支され、更に前記回転ノブ145は延在して形成された操作レバー152を有する。そしてこの回転ノブ145の前記軸部材151との軸支部の周囲には、前記他方側移動プレート146に対する突き当たり面153が形成され、前記操作レバー152の軸支部から突き当たり面153までの距離は、前記操作レバー152が起き上がった状態で短く、前記操作レバー152が倒れた状態で長く形成され、前記操作レバー152が起き上がった状態から倒れた状態に操作することによって、突き当たり面153が前記他方側移動プレート146を押し出し、前記他方側移動プレート146が前記サポート部131の他側部137の非保持面138を押し出すことによって、前記他側部137が車輪201方向に傾斜させると同時に、前記ナット142が前記一方側移動プレート141を引き込み、前記一方側移動プレート141が前記サポート部131の一側部135の非保持面139を押し出すことによって、前記一側部135が車輪201方向に傾斜させる様に構成される。
【0087】
したがって、実施例2に記載の操作方法と同様に、一度、サポート部131の左右位置を積載する自転車の車輪201の幅に適合するように前記回転ノブ145による締め付け位置の調整を行えば、次回の自転車200の積載時からは操作レバー152の操作のみで車輪201の固定が可能になり、自転車200の車輪201の固定作業の作業性が向上する。尚、前記幅切り替え機構150の構成は本実施例に限定されず、既存の技術を自由に用いることができる。本発明は上述の通りの構成であるから、自転車200の車輪を201の両側(一側面202と他側面203)をサポート部131の一側部135の保持面134と、他側部137の保持面136によって挟み込み、主としてその摩擦力によって、車輪201をしっかりと固定することができる。
【0088】
更に前記操作手段の一部にサポート部の移動動作を制御するロック手段を設けることによって、容易にいたずらや、自転車の盗難を防止することができる(図示せず)。また、前記一側部135と他側部137の車輪201の保持面134、136が、車輪201の保持状態において下方位置よりも上方位置の方が車輪201の方向に張り出し、保持面134、136の上方位置で互いの距離が狭くなる様に形成することによって、本発明に係わるキャリア1を使用して、自転車200を運搬する際に、車輪201の上方への移動を制御することが可能になる。
【0089】
尚、他の実施例の変形例と同様に、前記一側部135と他側部137の、少なくともいずれか一方の車輪201の保持面114、116の上端位置に、車輪方向に突出した突出部(図示せず)を形成しても良く、また、前記一側部115と他側部117の、少なくともいずれか一方の車輪201の保持面114、116に複数の突起(図示せず)を形成しても良い。
【実施例5】
【0090】
以下に、本発明の第5実施例を図面に基づいて説明する。
【0091】
図35は車輪202の積載状態を示す参考図、図36は操作レバー182を起こした状態の正面図、図37は操作レバー182を倒した状態の正面図、図38は要部断面図である。
【0092】
本発明の第5実施例に記載する自転車用キャリア1の車輪保持装置160は、自転車200の少なくとも前後何れか一方の車輪201を積載可能なサポート部161が、前記車輪201の下面を載置する底部163と、前記車輪201の左右何れか一側面202と対向する保持面164を有する一側部165と、前記車輪201の左右何れか他側面203と対向する保持面166を有する他側部167を有し、前記サポート部161の一側部165および他側部167の車輪201の保持面164、166には、弾性部材からなる高摩擦抵抗部材が配置されることにより、車輪201の保持力を向上させることができる。尚、本発明は前記キャリアフレーム2と前記サポート部161の底部163が一体に構成される。尚、自転車用キャリア1のキャリアフレーム2と前記サポート部161の底部163は別部品を接続して構成しても良い。前記一側部と他側部間の距離を変更可能に構成された幅調整機構を有し、前記幅調整機構は前記一側部と他側部間の距離を任意の距離に調節可能な操作部を有する。
【0093】
更に前記一側部165と他側部167間の距離を変更可能に構成された幅調整機構170を有し、前記幅調整機構170は、前記サポート部161の前記一側部165と他側部167の下端部が、夫々前記底部163に形成されたジョイント部175に対して傾斜可能に接続され、前記幅調整機構170によって前記一側部165と前記他側部167の両方の傾斜角度が調整可能に構成される。
【0094】
そして、前記幅調整機構170は、キャリアフレーム2に対する前後何れかの端部位置で前記サポート部161の前記一側部165と他側部167を貫通して左右方向に配置されたボルト171と、前記ボルト171と螺合するナット172を有し、前記ナット172には前記ボルト171との締め付け状態を調整可能な回転ノブ173が固定され、前記回転ノブ173をボルト171の締め込み方向に回転させることによって、ボルト頭部174と回転ノブ173間に配置された前記サポート部161の一側部165と他側部167の距離が縮まり、前記一側部165と他側部167が夫々の車輪201の方向に傾斜する様に構成される。尚、本発明の幅調整機構は170、操作部に対する前記ボルト171とナット172の配置を逆にして、操作部である回転ノブ173内にボルト頭部174を固定しても良く、他の既存の幅調整構造を利用しても良い。
【0095】
また、更に、前記幅調整機構170には、前記の様に構成されたネジ機構と併用して、前記一側部165と他側部167間の一定距離を変更して車輪201の非挟持状態と挟持状態の切り替えを行うための幅切り替え機構180が配置される。本実施例の幅切り替え機構180は、前記ボルト頭部174が軸部材181を介して、操作レバー182に軸支され、そしてこの操作レバー182の前記軸部材181との軸支部の周囲には、前記サポート部161の他側部167の非保持面に対する突き当たり面183が形成され、前記操作レバー182の前記軸支部から前記突き当たり面183までの距離は、前記操作レバー182が起き上がった状態で短く、前記操作レバー182が倒れた状態で長く形成され、前記操作レバー182が起き上がった状態から倒れた状態に操作することによって、前記突き当たり面182が前記サポート部161の他側部167の非保持面を押し出すことによって、前記他側部167が車輪201方向に傾斜させると同時に、前記ナット172が前記サポート部161の一側部165を引き込み、前記サポート部161の一側部165が車輪201方向に傾斜させる様に構成される。
【0096】
したがって実施例2に記載の操作方法と同様に、一度、サポート部161の左右位置を積載する自転車200の車輪201の幅に適合するように前記回転ノブ173による締め付け位置の調整を行えば、次回の自転車200の積載時からは前記操作レバー176の操作のみで車輪202の固定が可能になり、自転車200の車輪202の固定作業の作業性が向上する。尚、前記幅切り替え機構180の構成は本実施例に限定されず、既存の技術を自由に用いることができる。本発明は上述の通りの構成であるから、自転車200の車輪を201の両側(一側面202と他側面203)をサポート部161の一側部165の保持面164と、他側部167の保持面166によって挟み込み、主としてその摩擦力によって、車輪201をしっかりと固定することができる。
【0097】
更に前記操作手段の一部にサポート部の移動動作を制御するロック手段を設けることによって、容易にいたずらや、自転車の盗難を防止することができる(図示せず)。また、前記一側部165と他側部167の車輪202の保持面が、車輪202の保持状態において下方位置よりも上方位置の方が車輪202の方向に張り出し、保持面164、166の上方位置で互いの距離が狭くなる様に形成することによって、本発明に係わるキャリア1を使用して、自転車200を運搬する際に、車輪201の上方への移動を制御することが可能になる。
【0098】
尚、他の実施例の変形例と同様に、前記一側部165と他側部167の、少なくともいずれか一方の車輪201の保持面164、166の上端位置に、車輪201の方向に突出した突出部(図示せず)を形成しても良く、また、前記一側部164と他側部166の、少なくともいずれか一方の車輪201の保持面164、166に複数の突起(図示せず)を形成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明は自動車に固定して使用する、自転車運搬用のキャリアの車輪保持構造として、産業上有効に利用することが出来る。
【符号の説明】
【0100】
1:自転車用キャリア、2:キャリアフレーム、5:キャリア固定手段、6:自転車固定構造、10:車輪保持装置、11:サポート部、12:固定手段、13:底部、13b:補強フレーム、14:保持面、15:一側部、16:保持面、17:他側部、18:上方張り出し部、20:幅調整機構、21:操作部、22:非保持面側位置、23:ボルト、24:頭部、25:ピン状部材、26:保持部、27:板バネ、28:スリップトルク式ラチェット機構、29:軸心、30:ナット部材、31:回転ノブ、32:延在部、33:歯部、33a:当接面、33b:係合面、34:スリット、35:溝部、36:内面奥部、37:歯部、37a:当接面、37b:係合面、38:貫通孔、39:連続凹凸部、40:上面、41:下面先端部、42:突出部、45:突起、50:張り出し部、51:天面、60:幅切り替え機構、61:リンク機構、62:軸支部、63:軸支部、64:カム部材、65:カム部材、70:軸支部、71:軸支棒、73:操作レバー、74:軸支部、75:突き当たり面、80:ボルト、81:頭部、82:回転ノブ、85:ナット、90:移動プレート、110:車輪保持装置、111:サポート部、112:固定手段、113:底部、114:保持面、115:一側部、116:保持面、117:他側部、
120:
幅調整機構、125:幅切り替え機構、126:軸支部、127:操作レバー、128:突き当たり面、130:車輪保持装置、131:サポート部、133:底部、134:保持面、135:一側部、136:保持面、137:他側部、138:非保持面、139:非保持面、140:幅調整機構、141:一方側移動プレート、142:ナット、143:ボルト、144:ボルト頭部、145:回転ノブ、146:他方側移動プレート146、150:幅切り替え機構、151:軸部材、152:操作レバー、153:突き当たり面、160:車輪保持装置、161:サポート部、163:底部、164:保持面、165:一側部、166:保持面、167:他側部、170:幅調整機構、171:ボルト、172:ナット、173:回転ノブ、174:ボルト頭部、175:ジョイント部、180:幅切り替え機構、181:軸部材、182:操作レバー、183:突き当たり面、200:自転車、201:車輪、202:一側面、203:他側面、204:車輪肩部、205:ホイール部、210:自動車、300:サポート部材、301:ベルト、310:車輪、311:傾斜板プレート、312:前部タイヤ係合支持物、313:後部タイヤ係合支持物、320:板、321:チェーン、322:南京錠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車に固定して使用する自転車用キャリアにおいて、少なくとも前後何れか一方の自転車の車輪を積載可能なサポート部が、前記自転車用キャリアのキャリアフレーム上に配置され、前記車輪の下方を載置する底部と、前記車輪の左右何れか一側面と対向する保持面を有する一側部と、前記車輪の左右何れか他側面と対向する保持面を有する他側部と、前記一側部と他側部間の距離を変更可能に構成された幅調整機構を有し、前記幅調整機構は前記一側部と他側部間の距離を任意の距離に調節可能な操作部を有することを特徴とする自転車用キャリアの車輪保持装置
【請求項2】
前記幅調整機構が、前記一側部と他側部間の距離を調整可能に構成されたネジ機構と、前記ネジ機構の操作部を有することを特徴とする請求項1項記載の自転車用キャリアの車輪保持装置
【請求項3】
前記操作部が、回転ノブとナット部材を有し、前記回転ノブの内部にナット部材が固定された構成よりなることを特徴とする請求項2記載の自転車用キャリアの車輪保持装置
【請求項4】
前記操作部は、前記一側部と他側部間の距離を縮小する方向に前記回転ノブを回転させた場合に、その回転トルクが設定値以上に増大すると、前記回転ノブとナット部材との固定状態が解除される様に構成され、前記一側部と他側部間の距離を拡大する方向に前記回転ノブを回転させた場合には回転トルクが増大しても前記回転ノブとナット部材との固定状態が解除されない様に構成されることを特徴とする請求項3記載の自転車用キャリアの車輪保持装置
【請求項5】
前記幅調整機構が、前記ネジ機構と併用して、前記一側部と他側部間の距離を一定の移動距離で変更して前記車輪の挟持状態と非挟持状態の切り替えが可能な、幅切り替え機構を有することを特徴とする請求項2記載の自転車用キャリアの車輪保持装置
【請求項6】
前記幅調整機構が、前記一側部と他側部間の距離の変更を防止するロック手段を有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項記載の自転車用キャリアの車輪保持装置
【請求項7】
前記一側部と他側部の、少なくともいずれか一方の車輪の保持面は、上方位置が下方位置よりも車輪方向に張り出した形状に形成されることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項記載の自転車用キャリアの車輪保持装置
【請求項8】
前記一側部と他側部の、少なくともいずれか一方の車輪の保持面の上端位置には、車輪方向に突出した突出部が形成されることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項記載の自転車用キャリアの車輪保持装置
【請求項9】
前記突出部の車輪方向への突出距離は、前記一側部と他側部間の一定距離を変更して前記車輪の挟持状態と非挟持状態の切り替えが可能な、幅切り替え機構による切り替え距離の0.2倍から1.2倍の範囲内であることを特徴とする請求項8記載の自転車用キャリアの車輪保持装置
【請求項10】
前記一側部と他側部の、少なくともいずれか一方の車輪保持面には、先端部が鋭角に形成された複数の突起が形成されることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項記載の自転車用キャリアの車輪保持装置
【請求項11】
前記サポート部の一側部は底部と固定され、前記幅調整機構によって他側部が可動し、前記一側部と他側部間の距離が変更可能に構成されることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項記載の自転車用キャリアの車輪保持装置
【請求項12】
前記サポート部の他側部の非車輪挟持面から側方に向かって延在する様に配置されたボルトと、前記底部の他端部側位置に隣接して上方に形成された幅調整基部と、前記幅調整基部には左右方向に形成された前記ボルトの保持孔と、前記保持孔を介して前記ボルトと螺合するナット部が内部に配置された操作部を有することを特徴とする請求項11記載の自転車用キャリアの車輪保持装置
【請求項13】
前記他側部の下端部が、前記底部に対して傾斜可能に接続され、前記幅調整機構によって前記他側部の傾斜角度が調整可能に構成されることを特徴とする請求項11記載の自転車用キャリアの車輪保持装置
【請求項14】
前記幅調整機構によって他側部が水平方向に対して傾斜した方向に可動し、前記他側部の保持面が前記車輪の他側面の上方位置を保持可能に構成されることを特徴とする請求項11記載の自転車用キャリアの車輪保持装置
【請求項15】
前記サポート部は、前記幅調整機構によって一側部と他側部の両方が可動して前記一側部と他側部間の距離が変更可能に構成されることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項記載の自転車用キャリアの車輪保持装置
【請求項16】
前記一側部と他側部の下端部が、夫々前記底部に対して傾斜可能に接続され、前記ネジ機構が前記一側部と他側部間に配置され、前記一側部と他側部の傾斜角度が調整可能に構成されることを特徴とする請求項15記載の自転車用キャリアの車輪保持装置

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【公開番号】特開2012−76736(P2012−76736A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193620(P2011−193620)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(391021226)株式会社カーメイト (100)
【Fターム(参考)】