説明

自転車用キャリア

【課題】
積載が容易で汎用性の高い、トレーラヒッチ収容部に連結して使用する自転車用キャリアを得る。
【解決手段】
一端が自動車のトレーラヒッチ収容部に連結され後方に向かって伸びる下方支持アームと、上記下方支持アームの延在部に固定され左右方向に延在する自転車の前輪および後輪を載置可能な横バーと、上記横バー固定位置よりも車両側の位置で上記下方支持アームに結合され上方に伸びる支柱と、上記支柱の上部に結合され後方に向かって伸びる上方支持アームと、上記上方支持アームに配置され自転車のフレームを挟持可能な係合部材を有し、上記係合部材は上記上方支持アームの軸方向に移動可能な一対のホルダと、上記一対のホルダ間に自転車4のフレームの左右の面を挟持可能な固定手段を有し、更に上記固定手段による挟持状態の解除状態においては、上記1対のホルダが自転車のフレームよりも上方位置に移動可能に構成されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の後部に設けられたトレーラヒッチ収容部に連結して使用する自転車用キャリアに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の後部に設けられたトレーラヒッチ収容部50に連結して使用する自転車用キャリア60として例えば米国特許6491195号公報や米国特許7240816号公報が公知である。上記公知文献においては図15、図16に示される様に、一端が自動車のトレーラヒッチ収容部50にピン部材51によって連結され後方に伸びる支持アーム61と、上記支持アーム61に対して略中央部が固定され左右方向に延在ずる横バー62と、上記横バー62に設けられた自転車40の前輪41および後輪42を夫々保持する保持機構63と、上記横バー62の略中央部に接続され上方に延在する保持アーム64と、上記保持アーム64の上端に設けられた自転車40のフレーム43との係合部65によって構成される。
【0003】
また、他の構成の自動車の後部に設けられたトレーラヒッチ収容部50に連結して使用する自転車用キャリア70として米国特許6431423号公報や米国特許6732893号公報が公知である。上記公知文献においては図17、図18に示される様に、一端が自動車のトレーラヒッチ収容部50に連結され上方に伸びる支柱71と、上記支柱71の上部に形成された後方に向かって伸びる支持アーム72と、上記支持アーム72に設けられた自転車40のトップチューブ44の支持部材73によって構成される。尚、上記米国特許6732893号公報では、上記支持アーム72に一定の間隔をおいて自転車40のトップチューブ44の支持部材73が複数固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許6491195号公報
【特許文献2】米国特許7240816号公報
【特許文献3】米国特許6431423号公報
【特許文献4】米国特許6732893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記の米国特許6491195号公報や米国特許7240816号公報に記載されるタイプの自転車用キャリア60に複数の自転車40を積載する場合に上記横バー62の略中央部に接続され上方に延在する保持アーム64が障害になり、保持アーム64よりも自動車側の位置に自転車40を積載する際の作業性が悪い欠点があった。また上記の米国特許6491195号公報では上記保持アーム64を用いず、図19に示す様にベルト66で固定する事もできるが、自動車の前後方向に対して自転車40をしっかり固定する事が難しいため自動車の加速や減速によって前後方向へ加速度が発生した場合に、自動車の前後方向(自転車の左右方向)に自転車40が傾き、自転車同士が干渉してキズが付く問題が有った。
【0006】
更に、上記横バー62を複数配置して、複数の自転車40を積載する場合に汎用性を持たせるためには、装着時や走行時の自転車同士の干渉を防止するために上記横バー62同士の間隔を十分広く設定する必要があり、キャリアの自動車後方への飛び出し量が多くなる欠点があり、また、上記横バー62の長さは少なくとも自転車の前輪と後輪間の長さよりも長い必要があるため、製品の梱包時の寸法も長くなり、保管および運搬時のコストが増大する欠点があった。
【0007】
また、上記の米国特許6431423号公報や米国特許6732893号公報に記載されるタイプの自転車用キャリア70は、上記の自転車40の前輪41および後輪42を夫々保持する保持機構63を有するタイプの自転車用キャリア60よりも安価な部品で構成できる効果を有するが、自転車のトップチューブ44を支持するする構造であるため、トップチューブ44が無い自転車の積載が困難であった。なお、上記支持アーム72に設けられた自転車40のトップチューブ44を支持する支持部材73の上下位置によって、積載する自転車40の上下方向の高さが決まってしまうため、自転車のサイズやフレーム構造の異なる自転車に対して汎用性を持たせるために、必然的に上記支持アーム72ならびに支持部材73の上下方向の位置を高めに設定する必要があり、積載時の作業性の悪化に繋がっていた。また、上記の米国特許6431423号公報に記載される様に自動車の走行時に発生する自転車左右方向の回転力(自動車に対しては前後方向)を上記支持部材73の下方に延在して設けられたスタビライザ74で受ける構造であるため、積載する自転車40の1台毎に上記スタビライザ74で自転車40をしっかりと固定するための固定作業が必要なため、自転車40の積載時の作業が煩雑になる欠点があった。
【0008】
本発明は上記の欠点を除くようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の自転車用キャリアは、自動車の後部に設けられたトレーラヒッチ収容部に連結して使用する自転車用キャリアであり、一端が自動車のトレーラヒッチ収容部に連結される下方支持アームと、上記下方支持アームと一体もしくは別体で構成され自動車の後方に向かって伸びる下方支持アームの延在部と、上記下方支持アームの延在部に固定され左右方向に延在する自転車の前輪および後輪を載置可能な横バーと、上記横バー固定位置よりも車両側の位置で上記下方支持アームもしくは下方支持アームの延在部に結合され上方に伸びる支柱と、上記支柱の上部に結合され自動車の後方に向かって伸びる上方支持アームと、上記上方支持アームに配置され自転車のフレームを挟持可能な係合部材を有し、上記係合部材は上記上方支持アームの軸方向に移動可能な一対のホルダと、上記一対のホルダ間に自転車4のフレームの左右の面を挟持し、更に挟持状態の解除が可能な固定手段を有し、更に上記固定手段による挟持状態の解除状態においては、上記1対のホルダが自転車のフレームよりも上方位置に移動可能に構成されることを特徴とする。
【0010】
更に、上記下方支持アームの延在部に自動車の前後方向に向かって複数の上記横バーが固定され、上記横バーの数に対応して上記上方支持アームに複数セットの一対のホルダが配置され、上記複数セットの一対のホルダ間に夫々自転車のフレームを配置可能に構成されると共に、上記固定手段の操作により上記複数の自転車のフレームが同時に夫々のホルダ間に挟持可能な構成とすると良い。
【0011】
更に、上記ホルダに対する固定手段の固定解除状態において、上記ホルダが上記上方支持アームに対して、上下移動および回転移動の少なくとも1つが可能に構成すると良い。
【0012】
また、上記ホルダに対する固定手段の固定解除状態において、上記ホルダが積載する自転車のフレームよりも上方に移動した状態を維持する手段を有すると良い。
【0013】
更に、上記ホルダの固定手段は上記上方支持アームの他端側に形成された軸孔と、上記軸孔に挿入される軸棒と、上記軸棒によって軸支されるレバーを有し、上記ホルダの固定解除状態における上記レバーの軸中心からホルダ当接面までの距離よりも、上記ホルダの固定状態における上記レバーの軸中心からホルダ当接面までの距離が大きくなる様に、レバーのホルダ当接面を形成すると良い。
【0014】
また、上記一対のホルダの間に、上記一対のホルダの間を離間する方向に附勢する弾性部品が配置されると良い。
【発明の効果】
【0015】
本発明の自転車用キャリアは、下方支持アームおよび自転車を積載する横バーに、保持アーム等の自転車の倒れ防止するための上方への有害な突起物が無く、更に、上方支持アームに設けられる自転車のフレームの左右の面を挟持可能なのホルダが、自転車のフレームよりも上方に移動した状態を維持する手段を有するため、自転車用キャリアに対して自転車を着脱する際に障害となるキャリアの構成部材が極力排除されており、自転車用キャリアに対する自転車の移動が容易であり、上記構成によって自転車を自動車の左右方向に移動させて自動車用キャリアへの着脱作業を行なう事が可能となるため、複数の自転車を積載する場合で、自動車の後方位置に自転車が積載された状態のまま、その自転車よりも内側(自動車側)の位置で自転車の着脱作業をする事も可能となる、顕著な効果を有する。
【0016】
更に、上記ホルダの固定手段の操作によって、同時に複数台の自転車のフレームの挟持状態が維持可能に構成されため、自転車毎に個別に固定作業を行なっていた従来の自転車用キャリアと比較して非常に作業性が良く、結果として自転車の固定忘れに起因して発生する自転車の落下事故の防止や、自転車のキズ付きの防止にも貢献する事ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施例に係わる自転車用キャリアの使用状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例に係わる自転車用キャリアの使用状態を示す正面図である。
【図3】本発明の実施例に係わる自転車用キャリアの使用状態を示す側面図である。
【図4】本発明の実施例に係わる自転車用キャリアの使用状態を示す平面図である。
【図5】本発明の実施例に係わる自転車用キャリアのレバーを降ろした状態の側面図である。
【図6】本発明の実施例に係わる自転車用キャリアのレバーを降ろした状態の斜視図である。
【図7】本発明の実施例に係わる自転車用キャリアのレバーを上げた状態の斜視図である。
【図8】本発明の実施例に係わる自転車用キャリアの係合部材の分解状態を示す側面図である。
【図9】本発明の実施例に係わる自転車用キャリアの係合部材の分解状態を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施例に係わる自転車用キャリアの上方支持アームに対するホルダの通常使用位置を示す斜視図である。
【図11】本発明の実施例に係わる自転車用キャリアの上方支持アームに対してホルダが上方移動した状態を示す斜視図である。
【図12】本発明の実施例に係わる自転車用キャリアの上方支持アームに対するホルダが回転移動した状態を示す斜視図である。
【図13】本発明の実施例に係わる自転車用キャリアのトップチューブが無い自転車に対する使用状態を示す斜視図である。
【図14】本発明の実施例に係わる自転車用キャリアの変形例を示す斜視図である。
【図15】従来技術を示す斜視図である。
【図16】従来技術を示す斜視図である。
【図17】従来技術を示す正面図である。
【図18】従来技術を示す斜視図である。
【図19】従来技術を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0019】
本発明は、実施例において図1は使用状態の斜視図、図2は使用状態の正面図、図3は使用状態の側面図、図4は使用状態の平面図、図5はレバー13を降ろした状態の側面図、図6はレバー13を降ろした状態の斜視図、図7はレバー13を上げた状態の斜視図、図8は係合部材8の分解状態を示す側面図、図9は係合部材8の分解状態を示す斜視図、図10は上方支持アームに対するホルダの通常使用位置を示す斜視図である。
【0020】
本発明は自動車の後部に設けられたトレーラヒッチ収容部に連結して使用する自転車用キャリア1であり、予め自動車の後部下方位置に設けられたトレーラヒッチ収容部に一端2aが挿入可能に構成される下方支持アーム2を有し、上記下方支持アーム2はピン部材によって上記レーラヒッチ収容部に連結される。そして後方に向かって配置される上記下方支持アーム2の他端2bは左右方向に向けて配置された横方向下方支持アーム3の略中央部に、ネジ部材もしくはリベット等の締結要素もしくは溶接などの既存の結合手段によって結合される。
【0021】
そして上記横方向下方支持アーム3の左右両端部は夫々、分岐下方支持アーム4の一端4aがネジ部材、リベット等の締結部材もしくは溶接などの既存の結合手段によって結合される。(横方向下方支持アームと同一部材の折り曲げによって分岐下方支持アームが構成されていても良い)上記分岐下方支持アーム4は夫々後方に向かう適切な長さの延在部を有する。
【0022】
上記分岐下方支持アーム4には、左右方向に延在して自転車40の前輪41および後輪42を載置可能な横バー5がネジ部材、リベット等の締結部材もしくは溶接などの既存の結合手段によって結合される。実施例において上記横バー5は自転車のタイヤが容易に脱落しない様に断面U字型もしくは断面V字型に予め形成された部材を使用するが、既存の技術を用いて別部材によって前輪41および後輪42の脱落防止ガイドを形成しても良い。なお、図14に示す様に上記横方向下方支持アーム3と分岐下方支持アーム4を用いず、下方支持アーム2をそのまま後方に延在させ、直接、もしくは補強部材を介して横バー5を固定しても良い。
【0023】
そして上記下方支持アーム2もしくは横方向下方支持アーム3の略中央部には上方に伸びる支柱6の下端部がネジ部材、リベット等の締結部材もしくは溶接などの既存の結合手段によって結合される。(なお、上記支柱は上記下方支持アームの折り曲げによって一体に構成されていても良く、また補強部材等の補助部品や固定位置をオフセットするためのスペーサを介して結合しても良い)
【0024】
上記支柱6の上端部には、ネジ部材、リベット等の締結部材もしくは溶接などの既存の結合手段によって、後方に向かって伸びる上方支持アーム7の一端7aが結合される。(上方支持アームは上記支柱の折り曲げによって一体に構成されていても良い)、なお、本実施例において上記上方支持アーム7は断面が円形で図示されるが、本発明の上方支持アーム7の断面形状は円形に限定されず、既存の断面形状を適切に用いることができる。
【0025】
そして上記上方支持アーム7には自転車40のフレーム43を挟持して固定可能な係合部材8が配置される。上記係合部材8は上記上方支持アーム7の軸方向に対して移動可能な一対のホルダ9と、上記一対のホルダ9間に自転車40のフレーム43の左右の面を挟持し、更に挟持状態の解除が可能な固定手段を有する。尚、上記上方支持アーム7の一端7aの周囲位置には、ホルダ9の配置位置を調整し、自転車1の支柱6との干渉を防止するための調整基台16が配置される。
【0026】
上記一対のホルダ9間の上記フレーム43を保持する部分にはゴムやエラストマ等(発泡材料を含む)の弾性部材で形成されたクッション部10が配置される事によりフレーム43の形状や外径の相違に対する汎用性が高まると同時に自転車40のフレーム43に対するキズの発生を防止することができる。
【0027】
なお、本実施例では上記下方支持アーム2に対して前後方向に複数の上記横バー5が固定され、上記横バー5の数に対応して上記上方支持アーム7に複数セットのホルダ9が配置され、複数の自転車40を運搬可能な構成となっている。
【0028】
上記ホルダ9の固定手段は上記上方支持アーム7の他端側に形成された軸孔11と、上記軸孔11に挿入される軸棒12と、上記軸棒12によって軸支されるレバー13を有し、図7に示す上記レバー13を持ち上げた状態における軸中心13cからホルダ当接面13aまでの距離よりも、図5、図6に示す上記レバー13を降ろした状態における軸中心13cからホルダ当接面13bまでの距離よりを大きくする事によって、レバー13を持ち上げた状態では一対のホルダ9間の距離が広がり、自転車40のフレーム43挟持状態が解除される。
【0029】
上記レバー13を降ろした状態では一対のホルダ9間の距離が縮まり、ホルダ9間に自転車40のフレーム43が挟持可能な状態とする事ができる。なお、上記一対のホルダ9の間にバネ14等の弾性部品を配置する事によって、上記固定手段を解除した際に、上記一対のホルダ9間が自動的に離間するため、作業性が向上する。尚、本発明における上記レバー13の構成は上記実施例に限定されず、例えばレバーを上方に倒した状態で自転車40のフレーム43を挟持した状態としても良く、更に異なる構成としても良い。
【0030】
なお、上記レバー13を降ろした際に、ホルダ9によるフレーム43の締め付け力を調整できる様、上記支持アーム7とレバー13の軸支構造部分にネジ機構(図示せず)を設けても良く、また図7に符号を記載する様に、隣り合うホルダ9の間9aもしくはホルダ9の端部位置9bに上方支持アーム7に対してスペーサ(図示せず)を着脱可能に配置する事により、スペーサの厚さ相当分の締め付け力を調整する事が可能になりため、自転車40のフレーム43サイズが特殊な場合にも容易に適合させる事が可能となる。
【0031】
なお、本実施例においては、レバー13を用いて一対のホルダ9間の自転車40のフレーム43を挟持可能な構成としているが、レバーを用いず、例えば上方支持アーム7の他端側にネジ山を形成したネジ部材(図示せず)を固定し、上記ネジ部材と上記ネジ部材と螺合するナット部材(図示せず)の組合せを上記固定手段として用いても良い。又、本発明の固定手段は上記実施例に限定されず、既存の固定技術を適切に用いる事ができる。
【0032】
本発明の実施例において上記固定手段の固定解除状態(レバー13を持ち上げた状態)においては、図11、図12に示す様に、上記1対のホルダ9が自転車40のフレーム43よりも上方に移動可能に構成される。この移動可能な構造は、ホルダ9の略中央部に形成された上下方向(ホルダの長手方向)に伸びる上方支持アーム挿通孔15によって上記上方支持アーム7に対して、上下移動が可能に構成されると同時に、上記上方支持アーム7を軸芯として回転移動が可能に構成される。そして上記上方支持アーム挿通孔15が常に上記上方支持アーム7を挟持する様に構成することによって、上記1対のホルダ9が自転車40のフレーム43よりも上方に移動した状態を維持する事ができ、自転車40の積載作業時に上記ホルダ9が邪魔になる事を防止できる。なお、上記上記上方支持アーム7に対するホルダ9の移動状態の維持構造は、上方支持アーム挿通孔15による上記上記上方支持アーム7の挟持以外の方法を用いても良く、例えば、ホルダ9の上方支持アーム挿通孔15の周囲に配置されたラッチ部材(図示せず)を介してホルダ9が上記上方支持アーム7に対して移動可能に固定されても良く、それ以外の機構や、摩擦部材を用いても良い。
【0033】
上記の通り、本発明の実施例においては、上方支持アーム7に対するホルダ9の支持位置が、自由に設定できるため、図13に示す様に、自転車40のフレーム43にトップチューブ44が無い自転車でも、ダウンチューブ45もしくはシートチューブ46にホルダ9を挟持して自転車40を固定する事ができるため非常に汎用性が高い。
【0034】
更に、本発明は上記の様な構造であるため、上方支持アーム7の他方の端部に配置した固定手段(レバー13)の操作により、同時に複数の自転車のフレーム43をホルダによって同時に挟持する事ができるため、従来の自転車キャリアと比較して、自転車の固定作業が非常に容易である。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は自動車の後部に設けられたトレーラヒッチ収容部に連結して使用する、自転車運搬用の自転車用キャリアとして、産業上有効に利用する事ができる。
【符号の説明】
【0036】
1:自転車用キャリア、2:下方支持アーム、2a:一端、2b:他端、3:横方向下方支持アーム、4:分岐下方支持アーム、4a:一端、5:横バー、6:支柱、7:上方支持アーム、7a:一端、8:係合部材、9:ホルダ、10:クッション部、11:軸孔、12:軸棒、13:レバー、13a:ホルダ当接面、13b:ホルダ当接面、13c:軸中心、14:バネ、15:支持アーム挿通孔、16:調整基台、40:自転車、41:前輪、42:後輪、43:フレーム、44:トップチューブ、45:ダウンチューブ、46:シートチューブ、50:トレーラヒッチ収容部、51:ピン部材、60:自転車用キャリア、61:支持アーム、62:横バー、63:保持機構、64:保持アーム、65:係合部、66:ベルト、70:自転車用キャリア、72:支持アーム、73:支持部材、74:スタビライザ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の後部に設けられたトレーラヒッチ収容部に連結して使用する自転車用キャリアであり、一端が自動車のトレーラヒッチ収容部に連結される下方支持アームと、上記下方支持アームと一体もしくは別部品で構成され自動車の後方に向かって伸びる部分を含む下方支持アームの延在部と、上記下方支持アームの延在部に固定され左右方向に延在する自転車の前輪および後輪を載置可能な横バーと、上記横バー固定位置よりも車両側の位置で下方支持アームもしくは下方支持アームの延在部と直接もしくは間接的に結合され上方に伸びる支柱と、上記支柱の上部に結合され自動車の後方に向かって伸びる上方支持アームと、上記上方支持アームに配置され自転車のフレームを挟持可能な係合部材を有し、上記係合部材は上記上方支持アームの軸方向に移動可能な一対のホルダと、上記一対のホルダ間に自転車4のフレームの左右の面を挟持し、更に挟持状態の解除が可能な固定手段を有し、更に上記固定手段による挟持状態の解除状態においては、上記1対のホルダが自転車のフレームよりも上方位置に移動可能に構成されることを特徴とする自転車用キャリア
【請求項2】
上記下方支持アームの延在部に自動車の前後方向に向かって複数の上記横バーが固定され、上記横バーの数に対応して上記上方支持アームに複数セットの一対のホルダが配置され、上記複数セットの一対のホルダ間に夫々自転車のフレームを配置可能に構成されると共に、上記固定手段の操作により上記複数の自転車のフレームが同時に夫々のホルダ間に挟持可能に構成されることを特徴とする請求項1記載の自転車キャリア
【請求項3】
上記ホルダに対する固定手段の固定解除状態において、上記ホルダが上記上方支持アームに対して、上下移動および回転移動の少なくとも1つが可能に構成されることを特徴とする請求項1または2記載の自転車用キャリア
【請求項4】
上記ホルダに対する固定手段の固定解除状態において、上記ホルダが積載する自転車のフレームよりも上方に移動した状態を維持する手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の自転車用キャリア
【請求項5】
上記ホルダの固定手段は上記上方支持アームの他端側に形成された軸孔と、上記軸孔に挿入される軸棒と、上記軸棒によって軸支されるレバーを有し、上記ホルダの固定解除状態における上記レバーの軸中心からホルダ当接面までの距離よりも、上記ホルダの固定状態における上記レバーの軸中心からホルダ当接面までの距離が大きくなる様に、レバーのホルダ当接面が形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の自転車用キャリア
【請求項6】
上記一対のホルダの間に、上記一対のホルダの間を離間する方向に附勢する弾性部品が配置されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の自転車用キャリア

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−225061(P2011−225061A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−95419(P2010−95419)
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【出願人】(391021226)株式会社カーメイト (100)
【Fターム(参考)】