自転車用プラネタリギア機構
本発明は、自転車用プラネタリギア機構に係り、より詳しくは、第2プラネタリ機構と直列であって同軸に接続される第1プラネタリ機構を備えたプラネタリギア機構であって、第2プラネタリ機構は第3プラネタリ機構と直列であって同軸に接続され、第2プラネタリ機構の出力は第1プラネタリ機構の出力からの速度を増加し、第3プラネタリ機構の出力は第2プラネタリ機構の出力からの速度を増加させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車用プラネタリギア機構に係り、より詳しくは、第2プラネタリ機構と直列であって同軸に接続される第1プラネタリ機構を備えたプラネタリギア機構であって、第2プラネタリ機構は第3プラネタリ機構と直列であって同軸に接続され、第2プラネタリ機構の出力は第1プラネタリ機構の出力からの速度を増加し、第3プラネタリ機構の出力は第2プラネタリ機構の出力からの速度を増加させる。
【背景技術】
【0002】
リアハブに位置する内装ギア変速機を有する自転車が知られている。例えば、株式会社シマノは、シマノネクサス(登録商標)8速変速機を提供する。この変速機は、自転車のリアホイールハブに設けられる内装ギアプラネタリ変速機を備える。ドイツのローロフ社(Rohloff GmbH)は、自転車のリアホイールハブに用いる14速プラネタリギア変速機を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この先行技術の変速機は、大きな重量と、自転車のリアホイールハブに位置するという共通の欠点を有する。
【0004】
また従来技術の代表は、自転車のフレームに固定されるアクスルブラケットと、アクスルブラケットに軸方向に貫通して延びるスピンドルと、ペダリング力を加えてスピンドルを回転させるための左右クランクとを備える、自転車で使用するためのリアホイールハブ及びチェーンレスドライブトレインギアアセンブリを開示する、モータシャム(Mohtasham)に付与された米国特許第6,468,178号明細書(2002年)である。スピンドルに取り付けられたプライマリドライブギアは、クラッチアセンブリの選択的動作により決定される複数のギア比により、プラネタリギアケージハウジングと、複数のプラネタリギア及びサンギアの配置とを操作するキャリアギアを駆動するように係合する。プラネタリギアグループは、対応するサンギアリングとかみ合う可変サイズのプラネタリギアの一体的なセットをそれぞれが有する。対応するサンギアリングと爪ストップが選択的に係合し、これにより、選択されたギア比に応じてプラネタリギアグループのプラネタリギアの1つと、対応するサンギアとが係合するためにクラッチアセンブリの動作が機能する。自転車のリアホイールを回転させるために前方への時計回りにおいてハブボディと係合する、接続される環状ニードルベアリング及び環状ギアリングをプラネタリギアグループが駆動する。環状ギアの反対方向への回転、すなわち反時計回りでは、ハブボディに対してドライブトレインギアアセンブリが自由回転する。
【0005】
要求されるものは、第2プラネタリ機構と直列であって同軸に接続される第1プラネタリ機構を備えたプラネタリギア機構であって、第2プラネタリ機構は第3プラネタリ機構と直列であって同軸に接続され、第2プラネタリ機構の出力は第1プラネタリ機構の出力からの速度を増加し、第3プラネタリ機構の出力は第2プラネタリ機構の出力からの速度を増加させる。本発明はこの要求に合致する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による第1の側面は、第2プラネタリ機構と直列であって同軸に接続される第1プラネタリ機構を備えたプラネタリギア機構であって、第2プラネタリ機構は第3プラネタリ機構と直列であって同軸に接続され、第2プラネタリ機構の出力は第1プラネタリ機構の出力からの速度を増加し、第3プラネタリ機構の出力は第2プラネタリ機構の出力からの速度を増加させる。
【0007】
本発明による他の側面は、以下の発明の詳細な説明及び付随する図面により指摘され、あるいはより明確にされる。
【0008】
本発明は、入力メンバ(22)と、第1キャリア第1ピニオンギア(P1)及び第1キャリア第2ピニオンギア(P2)を有する第1キャリア(100)であって、前記第1キャリア第1ピニオンギア(P1)及び前記第1キャリア第2ピニオンギア(P2)は前記第1キャリアに軸支され、前記第1キャリアは前記入力メンバに回転可能に固定され、前記第1キャリア第2ピニオンギア(P2)はサンギア(S1)を介して第1ブレーキ(Brake 1)と係合する第1キャリア(100)と、第2キャリア第1ピニオンギア(P4)及び第2キャリア第2ピニオンギア(P5)を有する第2キャリア(200)であって、前記第2キャリア第1ピニオンギア(P4)及び前記第2キャリア第2ピニオンギア(P5)は前記第2キャリアに軸支され、前記第2キャリアは第2ブレーキ(Brake 2)と係合する第2キャリア(200)と、リングギアメンバ(400)を備え、前記第1キャリア第1ピニオンギア(P1)とかみ合い係合する第1のリングギア(R1)と、リングギアメンバ(400)を備え、前記第2キャリア第1ピニオンギア(P4)とかみ合い係合する第2のリングギア(R2)と、第3キャリア第1ピニオンギア(P6)及び第3キャリア第2ピニオンギア(P7)を有する第3キャリア(300)であって、前記第3キャリア第1ピニオンギア(P6)及び前記第3キャリア第2ピニオンギア(P7)は前記第3キャリアに軸支される第3キャリア(300)と、前記第2キャリア第2ピニオンギア(P5)とかみ合い係合する第3リングギア(R3)であって、前記第3リングギアは前記第3キャリア(300)に固定されるように接続される第3リングギア(R3)と、第3ブレーキ(Brake 3)と係合し、かつ前記第3キャリア第1ピニオンギア(P6)とかみ合い係合する第4リングギア(R4)と、前記第1キャリア(100)と前記リングギアメンバ(400)との間に係合する第1ワンウェイクラッチ(CL1)と、前記第2キャリア(200)と前記リングギアメンバ(400)との間に係合する第2ワンウェイクラッチ(CL2)と、前記第3キャリア(300)と前記第4リングギア(R4)との間に係合する第3ワンウェイクラッチ(CL3)と、前記第3キャリア第2ピニオンギア(P7)とかみ合い係合する出力メンバ(44)とを備えるプラネタリギア機構である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
この明細書に含まれ、そして一部を形成する付随する図面は、本発明の好ましい実施形態を表し、この明細書と共に本発明の原理を説明するために役立つ。
【図1】本発明による変速機の断面概略図である。
【図2】ギア比の表である。
【図3】各ギアにおけるブレーキとクラッチ位置の表である。
【図4】自転車の部分側面図である。
【図4A】ベルトの側面図である。
【図5】変速機の断面図である。
【図6】ブレーキの斜視図である。
【図7】図5の7−7線における断面図である。
【図8】図5の8−8線における断面図である。
【図9】図5の9−9線における断面図である。
【図10】図5の10−10線における断面図である。
【図11】図5の11−11線における断面図である。
【図12】図5の12−12線における断面図である。
【図13】図5の13−13線における断面図である。
【図14】変速機の分解図である。
【図15】図14の詳細図である。
【図16】図14の詳細図である。
【図17】図14の詳細図である。
【図18】図14の詳細図である。
【図19】図14の詳細図である。
【図20】図14の詳細図である。
【図21】シフトカムリング600の端面図である。
【図22】シフトカムリング600の側面図である。
【図23】シフトカムリング600の端面図である。
【図24】シフトカムリング600の斜視図である。
【図25】シフトカムリングの端面図である。
【図26】シフトカムリングの側面図である。
【図27】シフトカムリングの端面図である。
【図28】シフトカムリングの斜視図である。
【図29】シフトドッグの斜視図である。
【図30】シフトドッグの平面図である。
【図31】シフトドッグの側面図である。
【図32】シフトドッグの斜視図である。
【図33】シフトドッグの斜視図である。
【図34】シフトドッグの斜視図である。
【図35】シフトドッグの斜視図である。
【図36】シフトドッグの斜視図である。
【図37】図18の詳細図である。
【図38】図19の詳細図である。
【図39】図19の詳細図である。
【図40】図6の詳細図である。
【図41】図6の詳細図である。
【図42】図6の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明による変速機の断面概略図である。入力メンバは第1プラネタリ機構に接続され、前記第1プラネタリ機構は第2プラネタリ機構と直列であって同軸に接続され、前記第2プラネタリ機構は第3プラネタリ機構と直列であって同軸に接続され、前記第2プラネタリ機構の出力は前記第1プラネタリ機構の出力からの速度を増加し、前記第3プラネタリ機構の出力は前記第2プラネタリ機構の出力からの速度を増加させ、前記第3プラネタリ機構は出力メンバに接続されるプラネタリギア機構を本発明は主に備える。
【0011】
提案される変速機は、好ましくは、自転車のボトムブラケットに設けられる、図4参照。クランクアーム(図4参照)は、入力メンバ22の各端部に取り付けられる。キャリア100は、メンバ22に固定されるように接続され、これによりメンバ22と共に回転する。キャリア100は、キャリアピンすなわちシャフト101をさらに備える。
【0012】
3つのプラネタリピニオンギア、すなわちP1、P2、P3がピン101に軸支される。各ピニオンギアP1、P2、P3は、ピン101に対して等速で一緒に回転する。ピニオンP1、P2、P3は、3つの異なる直径を有し、これによりギアP1、P2、P3を特徴付けるシングルギアコンポーネントを好ましくは備える。
【0013】
リングギアメンバ400は、第1リングギアR1及び第2リングギアR2を備える。R1は、ピニオンP1とかみ合い係合する。サンギアS1及びS2は、ピニオンギアP2及びP3と各々かみ合い係合する。サンギアS1及びS2は、ブレーキ1及びブレーキ4の反動歯車である。ブレーキ1及びブレーキ4は、自転車のフレームに接続される(図4参照)。ピニオンP1の回転速度は、ブレーキ1又はブレーキ4が係合又は開放されるか否かの関数である。
【0014】
第2プラネタリ機構は、キャリアシャフト201に固定されるように接続される2つのピニオンギアP4及びP5を有し、これによりギアP4及びP5がシャフト201と共に回転する。リングギアR2は、ピニオンギアP4とかみ合い係合する。キャリアシャフト201は、キャリア200に軸支される。キャリア200は、反動部材であって、ブレーキ2と係合する。
【0015】
第3リングギアR3は、キャリア300である第3のプラネタリ機構の入力メンバに固定されるように取り付けられる。第3プラネタリ機構ピニオンギアP6は、第4リングギアR4とかみ合い係合する。リングギアR4は、ブレーキ3及びワンウェイクラッチCL3と係合する。ワンウェイクラッチCL3は、キャリア300及びリングギアR3と係合する。ピニオンギアP6及びP7はキャリアピン301にそれぞれ軸支され、これにより一緒に回転する。ピニオンギアP6及びP7は、好ましくは、2つの異なる直径を有するシングルギアコンポーネントを備え、これによりギアP6及びP7を定義する。ピニオンギアP7は、出力サンギアS3とかみ合い係合する。出力サンギアS3は、出力スプロケット44に固定されるように取り付けられる。
【0016】
全てのプラネタリキャリア機構は、各出力メンバの増加速度の関数として数えられる。すなわち、開放された全てのワンウェイクラッチと一緒に各プラネタリ機構が動作するとき、第3プラネタリ機構はスプロケット44の回転を生じさせ、次には第2プラネタリ機構の相対的な回転よりも早く回転し、次には第1プラネタリ機構の相対的な回転よりも早く回転する(図3のギア12参照)。さらに、各プラネタリキャリア機構は他方と同軸であって、各プラネタリキャリア機構は直列に接続される。
【0017】
各プラネタリ機構は、ワンウェイクラッチ、すなわちCL1、CL2、CL3をさらに備える。係合したとき、各ワンウェイクラッチは、1:1のギア比で各プラネタリキャリア機構をロックする。
【0018】
低フリクションブッシング50は、入力メンバ22とサンギアS1との間に設けられる。低フリクションブッシング51は、サンギアS1とサンギアS2との間に設けられる。低フリクションブッシング52は、サンギアS3と入力メンバ22との間に設けられる。
【0019】
参照の容易のため、以降のアセンブリは第1プラネタリ機構、第2プラネタリ機構、及び第3プラネタリ機構としても参照されうる。
第1プラネタリ機構:キャリア100;ピニオンギアP1、P2、P3;シャフト101;ワンウェイクラッチCL1;リングギアR1
第2プラネタリ機構:キャリア200;ピニオンギアP4、P5;シャフト201;ワンウェイクラッチCL2;リングギアR2;リングギアR3
第3プラネタリ機構:キャリア300;ピニオンギアP6、P7;シャフト301;ワンウェイクラッチCL3;リングギアR4
【0020】
図2は、ギア比の表である。プラネタリ機構(キャリア)100は、ギア比1、1.33、及び1.76を有する。プラネタリ機構200は、ギア比1及び1.15を有する。プラネタリ機構300は、ギア比1及び2.30を有する。組み合わされた全体のギア比は、列iに記される。
【0021】
本発明による変速機は、平均約15%である各ギア比の間における極めて線形な段差をもたらす。これは、乗り手がギアを介してシフトアップ及びダウンするときの各シフトに対して必要な力を予測可能にする。
【0022】
本願発明による変速機は、入力メンバ22の速度と比較して出力メンバフロントスプロケット44の速度を増加させるため、フロントスプロケット44及びリアホイール34に取り付けられたリアスプロケット36との間の比が適宜調節される。他方、例えばフロントスプロケット44は32の歯を有し、リアスプロケットは42の歯を有する。フロントスプロケット及びリアスプロケットの歯数は、ユーザの要求により調節される。
【0023】
図3は、各ギアにおけるブレーキとクラッチ位置の表である。例えば、第1ギア、すなわち最も遅いギアは、ギア比1:1で全てのプラネタリ機構100、200、300を有し、全てのクラッチCL1、CL2、CL3はロックされる。第1ギアにおいて、全てのブレーキ1、2、3、4は開放される。
【0024】
本願発明による変速機は、従来技術による変速機よりも約20%−30%軽量である。本変速機による他の利点は、フロントスプロケットがより小さいため、自転車フレームにおけるより良いクリアランスにある。
【0025】
以下は例示として提供され、各部材に対して用いられる設計パラメータを限定することを意図するものではない。直径はミリメートルである。
【表1】
【0026】
図4は、自転車の部分側面図である。本願発明による変速機は、好ましくはボトムブラケット20に取り付けられる。クランクアーム41は、入力メンバ22に接続される。乗り手の足はペダル42に係合する。フレキシブルドライブメンバ50は、スプロケット44とリアスプロケット36との間に係合する。リアスプロケット36はホイール34に接続される。乗り手(非図示)はシート24に座る。ホイール34、クランクアーム41、ボトムブラケット20、シート24は、従来公知の自転車フレーム30に接続される。フレキシブルドライブメンバ50は、ベルト又はチェーンである。
【0027】
図4Aは、ベルトの側面図である。ベルト50はボディ98を備える。歯99は、ベルトボディ98から延びる。歯99は、ベルトの幅方向、かつ長手方向すなわち無端方向に延びる。ベルトの形式は、自動車分野において公知である歯付き、コグド、シンクロナスベルトとしても参照されうる。
【0028】
図5は、変速機の断面図である。プラネタリキャリア機構100、200、300は、ボトムブラケットすなわち変速機ハウジング20の内部に直列で接続されて示される。キャリア100は、入力メンバ22に固定されるように接続される。キャリア200は、ベアリング1002、1003上で、メンバ22に対して回転可能である。キャリア300は、ベアリング1003、1004、1005上で、メンバ22に対して回転可能である。メンバ22は、ベアリング1001上でボトムブラケット22の内部で回転する。メンバ22は、変速機の重量を減少するために中空であっても良い。
【0029】
図6は、ブレーキの斜視図である。図は、サンギアS1及びS2を示す。ブレーキ1はサンギアS1と係合する。ブレーキ4はサンギアS2と係合する。プラネタリ変速機をシフトするためのブレーキ機構は、組み合わされたプラネタリセットが一度に2つのギアセットと係合できず、それ故にロックされることを保証する。提案される機構は、組み合わされたプラネタリギアセットのサンギアの付近に位置するが、複数のリングギアと共に、組み合わされたプラネタリギアセットのブレーキング又はシフティングに容易に適用される。
【0030】
他方のレバーがそのサンギアと係合することを一方が物理的に妨害又は禁止する一方で、他方が個別のサンギアと係合するような方法で構成される2つのレバー(701、702)(801、802)をこの機構は備える。一方のサンギアがブレーキにより停止されるとき、停止されたサンギアに対して他のサンギアが強制的に回転される。二以上のサンギアと組み合わされたセットの場合、各サンギアは、他方とは異なる速度で回転する。しかしながら、各ブレーキが各サンギアに同時に作用する場合、変速機はロックし、回転しない。各レバーは、サンギアの停止領域と係合することにより、それらの各サンギアの回転を制限、あるいは停止させるように、レバーは、段差の面と係合し、一方向に対するサンギアの回転を制限する。機構は、要求される構成に応じて、径方向外側又は径方向内側からサンギアと係合する。
【0031】
シフトレバーは、側面601Bと係合するローラ601により動かされる。側面が変わると、レバーはブレーキとして係合、あるいは開放するために移動し、各サンギアの自由移動を可能にする。
【0032】
ブレーキ1及びブレーキ4は、シフトメンバ701及び801をそれぞれ備える。シフトカム600はシフトローラ601と係合する。各シフトローラ601は、対応するパッド、すなわちメンバ602と係合する。
【0033】
各シフトメンバ701及び801は、エンドキャップ205に軸支される。各シフトメンバ701、801の各端部702、802は、サンギア歯210、211と各々係合する。
【0034】
動作時において、各シフトローラ601を径方向外側に動かすことを可能にするためシフトカム600は回転し、これにより各適合パッド602を開放する。各適合パッド602の開放は、スプリング7001による付勢に起因して各シフトメンバ701、801を旋回可能にし、これにより、シフトメンバ701、801をサンギア歯210、211と各々係合させる。各サンギア歯と各シフトメンバ701、801との係合は、時計回りCWに対する各サンギアの回転を止める。
【0035】
シフトメンバ701、801と歯210、211との係合が引き起こす反力は、各シフトメンバ701、801を介してエンドキャップ205に、そしてこれにより自転車フレームに伝達される。
【0036】
ブレーキ2及びブレーキ3は、種類において、そしてブレーキ1及びブレーキ4に対する動作において同一である。
【0037】
図7は、図5における7−7線による断面図である。ピニオンギアP7は、サンギアS3とかみ合い係合する。ブレーキ3シフトメンバ601は、歯213と係合する。歯213は、リングギアR4の外周に設けられる。本実施形態では、ピニオンギアP6、P7の3つのセットがある。
【0038】
図8は、図5の8−8線における断面図である。ピニオンギアP6は、ピン301に軸支される。
【0039】
図9は、図5の9−9線における断面図である。ピニオンギアP5は、ピン201に軸支される。ピニオンギアP5は、リングギアR3とかみ合い係合する。ブレーキ2は、歯212と係合するシフトメンバ901を備える。歯212は、キャリア200の外周面に設けられる。本実施形態では、ピニオンギアP4、P5の3つのセットがある。
【0040】
図10は、図5における10−10線による断面図である。ピニオンギアP4は、リングギアR2とかみ合い係合する。
【0041】
図11は、図5の11−11線における断面図である。ピニオンギアP1、P2は、ピン101に軸支される。ピニオンギアP1は、リングギアR1とかみ合い係合する。本実施形態では、ピニオンギアP1、P2、P3の4つのセットがあり、それぞれピン101に軸支される。
【0042】
図12は、図5における12−12線による断面図である。サンギアS1は、ピニオンギアP2とかみ合い係合する。サンギアS2は、ピニオンギアP3とかみ合い係合する。
【0043】
図13は、図5における13−13線による断面図である。ピニオンギアP3は、サンギアS2とかみ合い係合する。
【0044】
図14は、変速機の分解図である。軸A−Aは、回転軸である。ベルトは、スプロケット44及びリアハブと係合する、図4参照。
【0045】
変速機ケース20は、カートリッジ式で、ボトムブラケットに挿入されうる。すなわち、ケース20は、円筒形レシーバに挿入され、円筒形レシーバはボトムブラケットである。他の実施形態では、シートステイ、シートチューブ、及びチェーンステイが溶接によりケース20に直接取り付けられ、変速機ケース20をボトムブラケットにする。変速機のための内部は、各実施形態において変更されても良い。
【0046】
図15は、図14の詳細図である。シフトケーブル1、2(従来公知)は、アジャスティンググロメット81及び82を各々介して変速機に接続される。例えば、シフトケーブル1、2は、一般的には、自転車ハンドルバーのシフト機構に接続される(非図示)。グロメット81、82は、これにより穴21、22でケース20と各々係合する。ベアリング1006は、サンギアS3及びケース20との間に設けられる。
【0047】
スプロケット44は、ベルト歯(非図示)を受容する穴440を備える。さらに、穴440は、スプロケットを介して落とすため土やゴミがホイールによって放り投げられることを可能にし、これによりスプロケットがセルフクリーニング可能となる。これにより、ベルトとスプロケットとの間にゴミが蓄積して性能を低下させることを防ぐ。
【0048】
ブッシング1007及び1008は、ベアリング1005及び1006と各々係合する。
【0049】
スペーサ800は、ベアリング1004とベアリング1003との間に設けられる。スペーサ801は、ベアリング1003とベアリング1002との間に設けられる。
【0050】
ナット42は、サンギアS3のスパイダー51にスプロケット41を取り付ける。
【0051】
図16は、図14の詳細図である。各ケーブル1、2は、レシーバ206に固定される。レシーバ206は、シフトカムリング600の端部に固定される。各ケーブル1、2を引っ張ったり引き込めたりすることにより、シフトカムリングは変速機ケース20の内部で回転する。シフトカムリング600の回転動作の範囲は、約130°である。
【0052】
面601Aは、シフトドッグ702A及び802Aと係合するローラ603と係合する。面602Aは、対応するローラ601と係合するローラ603と係合し、これによりシフトドッグ720、721と係合する。面603Aは、シフトドッグ702B及び802Bと係合するローラ603と係合する。面601Bは、シフトドッグ820、821と係合するローラ603と係合する。
【0053】
シフトドッグ720及び721は歯212と係合する。シフトドッグ820及び821は歯213と係合する。
【0054】
スプリング8001A、8001B、8001C、8001Dは、歯212、213と各々係合する各シフトドッグ720、721、820、821を付勢する。シフトドッグを付勢すると、ローラ603がカム面601A、602A、603A、及び601Bとの接触を維持する。
【0055】
図17は、図14の詳細図である。ブッシング1010はベアリング1002と係合する。シフトドッグ701A、801Aは歯211と係合する。シフトドッグ701B、801Bは歯210と係合する。
【0056】
図18は、図14の詳細図である。図19は、図14の詳細図である。図20は、図14の詳細図である。ねじ付きリング23は、端部205をケース20に取り付ける。ブッシング1009はベアリング1001と係合する。キャップ43は、クランクアーム(非図示)をアクスルシャフト22に対して保持する。
【0057】
スプリング7001A、7001B、7001C、7001Dは、歯211、210と各々係合する各シフトドッグ701A、801A、701B、801Bを付勢する。
【0058】
図21は、シフトカムリング600の端面図である。シフトカムリング600は、加工及び組み立ての容易のため、メンバ600A及び600Bを備える。メンバ600Aは、円筒形である。シフトカムリング600は、プラネタリギアセット100、200、300から径方向外側かつ変速機ケース20内で変速機に設けられる、図5参照。
【0059】
図22は、シフトカムリング600の側面図である。メンバ600Aは、強度を維持する一方で、重量を削減するためにラティス構造を有する。シフトカムリング600は、変速機ケース20内で回転可能である。
【0060】
図23は、シフトカムリング600の端面図である。
【0061】
図24は、シフトカムリング600の斜視図である。各シフト円周面601A及び602Aは、メンバ600Aの反対側端部に設けられる。各面601A及び602Aは、シフトカムリング600の径方向内側面を有する。
【0062】
円周面601Aは、異なる傾き又は半径を各々有する複数の特徴を備える。対応するメンバ601と、そしてこれによりシフトドッグ702A及び802Aと係合するローラ603の径方向位置は、ローラ603と係合する601Aの面に応じて各々決定される。
【0063】
円周面602Aは、異なる傾き又は半径を各々有する複数の特徴を備える。適合メンバ601と、そしてこれによりシフトドッグ720及び721と係合するローラ603の径方向位置は、ローラ603と係合する601Aの面に応じて各々決定される。
【0064】
円周面603Aは、異なる傾き又は半径を各々有する複数の特徴を備える。適合メンバ601と、そしてこれによりシフトドッグ702B及び802Bと係合するローラ603の径方向位置は、ローラ603と係合する603Aの面に応じて各々決定される。
【0065】
円周面601Bは、異なる傾き又は半径を各々有する複数の特徴を備える。適合メンバ601と、そしてこれによりシフトドッグ820及び821と係合するローラ603の径方向位置は、ローラ603、602と係合する601Bの面に応じて各々決定される。各面603A及び601Bは、シフトカムリング600の径方向内側面を有する。
【0066】
図25は、シフトカムリング600の端面図である。シフトカムリング600は、加工及び組み立ての容易のため、メンバ600A及び600Bを備える。メンバ600Bは円筒形である。シフトカムリング600は、プラネタリギアセットから径方向外側かつ変速機ケース20内で変速機に設けられる、図5参照。シフトケーブル1、2の伸縮によるシフトカムリング600の回転により変速機がシフトされる。図14参照。
【0067】
図26は、シフトカムリングの側面図である。
【0068】
図27は、シフトカムリングの端面図である。
【0069】
図28は、シフトカムリング600の斜視図である。メンバ600Bは、エクステンデッドメンバ601B及び602Bを備える。各メンバ601B及び602Bは、協同部600A、すなわちスロット603A及び604Aと係合する。
【0070】
図29は、シフトドッグの斜視図である。部位7002はメンバ601を受容する。メンバ601は、被圧縮可能であり、かつ圧縮が開放されたときに反発する弾性材料から成る。
【0071】
各シフトドッグ701、801及び702、802は、他方に対して同一である。各シフトドッグ702、802毎に、メンバ602が部位7002に固定される。
【0072】
図30は、シフトドッグの平面図である。受容部760はメンバ601を受容する。各シフトドッグ720、820、721、821は、他方に対して同一である。各シフトドッグ720、820、721、及び821毎に、メンバ602が部位760に固定される。
【0073】
図31は、シフトドッグの側面図である。受容部760はメンバ601を受容する。
【0074】
図32は、シフトドッグの斜視図である。シフトドッグ820は、ドッグマウント840に軸支される。ドッグマウント840は、ケース20(非図示)に対して取り付けられる。ローラ603は、面601B及びメンバ601との間に設けられる。
【0075】
図33は、シフトドッグの斜視図である。スプリング8001Aは、歯213に向けてシフトドッグ820を付勢する。
【0076】
図34は、シフトドッグの斜視図である。シフトドッグ840は、ケース20に取り付けられる。
【0077】
図35は、シフトドッグの斜視図である。シフトドッグ720は、ドッグマウント740に軸支される。スプリング8001Aは、歯212に向けてシフトドッグ720を付勢する。ローラ603は、面602及びメンバ601との間に設けられる。
【0078】
図36は、シフトドッグの斜視図である。ドッグマウント740は、ケース20(非図示)に対して取り付けられる。
【0079】
図37は、図18の詳細図である。ワンウェイクラッチ920はキャリア300に軸支される。スプリング921は、リングギアR4の歯213に対してワンウェイクラッチドッグ920を付勢する。ワンウェイクラッチドッグ920は、歯213の開放により、リングギアR4の反対方向回転を許容する。係合される特定のギアに応じて、ワンウェイクラッチは、ペダリングの停止及び惰性走行をライダーに可能にさせる、変速機の“フリーホイール”特徴である。第二の同一なワンウェイクラッチドッグは、図37に図示されるように反対側に設けられ、これにより一対のワンウェイクラッチシフトドッグを形成する。
【0080】
図38は、図19の詳細図である。ワンウェイクラッチ930はキャリア200に軸支される。スプリング931は、リングギアR1の歯401に対してワンウェイクラッチドッグ930を付勢する。ワンウェイクラッチドッグ930は、歯401の係合により、リングギアR1の反対方向回転を阻止する。ワンウェイクラッチドッグ930は、歯401の開放により、キャリア200に対するリングギアR1の正方向回転を許容する。係合される特定のギアに応じて、ワンウェイクラッチは、ペダリングの停止及び惰性走行をライダーに可能にさせる、変速機の“フリーホイール”特徴である。第二の同一なワンウェイクラッチドッグは、図38に図示されるように反対側に設けられ、これにより一対のワンウェイクラッチシフトドッグを形成する。
【0081】
図39は、図19の詳細図である。ワンウェイクラッチ901はキャリア100に軸支される。スプリング902は、リングギアR1の歯401に対してワンウェイクラッチドッグ901を付勢する。ワンウェイクラッチドッグ901は、歯401の開放により、キャリア100に対するリングギアR1の正方向回転を許容する。ワンウェイクラッチドッグ901は、歯401の係合により、リングギアR1の反対方向回転を阻止する。係合される特定のギアに応じて、ワンウェイクラッチは、ペダリングの停止及び惰性走行をライダーに可能にさせる、変速機の“フリーホイール”特徴である。第二の同一なワンウェイクラッチドッグは、図39に図示されるように反対側に設けられ、これにより一対のワンウェイクラッチシフトドッグを形成する。
【0082】
図40は図6の詳細図である。ローラ603は面601Aと係合し、これによりメンバ602を押圧して次にシフトドッグ701を押圧し、これにより歯210からシフトドッグ702を開放する。
【0083】
弾性部材602の使用は、シフトドッグが歯と未だ係合している間に、シフトカムが回転することを可能にする。ドッグが歯と係合し、そして圧力を掛けながら荷重される間に、カムは回転して弾性部材を圧縮する。自転車の乗り手が自転車を漕ぐとき、変速機に入力されたトルクは、1つのペダルから他方へ入力されるように、周期的である。最善のサイクリストにとってでさえも、一方のペダルから他方への入力移動の間、入力トルクはゼロ、又はニアゼロまで落ちる。自転車の乗り手のペダリングによる周期的入力荷重により、トルクが瞬間的にゼロに近づき、あるいはゼロになるとき、シフトドッグ/歯の接触部分における力もまたゼロ又はニアゼロに落ち、この瞬間、リラックス状態に戻りたいという弾性部材の願望により、係合から外れてシフトドッグが回転する。これにより乗り手は、負荷の下でシフトが可能である一方、負荷がないに近い状況の下でシフトが現実に生じるという印象を持つ。
【0084】
図38に記載されるシフトドッグの二重のセットは、エリアAに同様に取り付けられる。全てのシフトドッグ701、702、801、802は、マウント部2051、2052、2053、2054でメンバ205に軸支される。
【0085】
図41は、図6の詳細図である。シフトドッグ701は、ローラ601の動きにより径方向外側に移動可能であって、ローラは、乗り手によりシフトされる間に面601Aが回転されるにつれて、面601を追随する。シフトドッグ702は、歯210と完全に係合して示される。シフトドッグ701は、突起803と協同的に係合し、次にシフトドッグ702を旋回させ、そしてこれにより歯210と係合する。スプリング7001Aは、シフトドッグ801がローラ601と係合するように促し、そしてこれにより前記ローラ601が面601Aと係合する。シフトドッグ802及び702は、互いに独立に旋回可能であるが、突起803及びシフトドッグ701との協同的な配置により、これらは同時にそれら個々のサンギアの歯と共に係合することができない。シフトドッグ702が歯210と係合される場合、突起803とシフトドッグ701との関係がシフトドッグ802と歯211との係合を妨げる。反対に、シフトドッグ802が歯210と係合される場合、シフトドッグ702は歯210と係合するために旋回できない。
【0086】
図42は図6の詳細図である。シフトドッグ701は、ローラ603により完全に押圧されるため、シフトドッグ702は、歯210から完全に開放される。シフトドッグ701は、突起803と協同的に係合し、次に歯210と係合するためにシフトドッグ702が旋回することを防止する。突起803は、シフトドッグ701の径方向上側に位置される。シフトドッグ701が歯210と係合するために回転する場合、図39に示されるように、シフトドッグ802は歯211との係合を解かれて保持される。シフトドッグ802は、突起803とシフトドッグ701との協同的配置により、歯211との係合を阻止される。
【0087】
図40に示されるように、シフトドッグ802が歯211と係合するとき、シフトドッグ702は、突起803とシフトドッグ701との配置により、歯210との係合を阻止される。シフトドッグ702及び802の双方共に、歯210及び211から同時に開放されうる。シフトドッグ702、802は、突起803とシフトドッグ701との協同的配置により、歯との係合を同時に阻止される。各突起703、803は、他方に対し同一である。突起703は、シフトドッグ701の端部から延びる。突起803は、シフトドッグ801の端部から延びる。
【0088】
ここに本発明の複数の実施形態が説明されたが、記載された発明の範囲と精神から逸脱することなく、変形が各部の関係と構造と方法に施されることは、当業者にとって自明である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車用プラネタリギア機構に係り、より詳しくは、第2プラネタリ機構と直列であって同軸に接続される第1プラネタリ機構を備えたプラネタリギア機構であって、第2プラネタリ機構は第3プラネタリ機構と直列であって同軸に接続され、第2プラネタリ機構の出力は第1プラネタリ機構の出力からの速度を増加し、第3プラネタリ機構の出力は第2プラネタリ機構の出力からの速度を増加させる。
【背景技術】
【0002】
リアハブに位置する内装ギア変速機を有する自転車が知られている。例えば、株式会社シマノは、シマノネクサス(登録商標)8速変速機を提供する。この変速機は、自転車のリアホイールハブに設けられる内装ギアプラネタリ変速機を備える。ドイツのローロフ社(Rohloff GmbH)は、自転車のリアホイールハブに用いる14速プラネタリギア変速機を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この先行技術の変速機は、大きな重量と、自転車のリアホイールハブに位置するという共通の欠点を有する。
【0004】
また従来技術の代表は、自転車のフレームに固定されるアクスルブラケットと、アクスルブラケットに軸方向に貫通して延びるスピンドルと、ペダリング力を加えてスピンドルを回転させるための左右クランクとを備える、自転車で使用するためのリアホイールハブ及びチェーンレスドライブトレインギアアセンブリを開示する、モータシャム(Mohtasham)に付与された米国特許第6,468,178号明細書(2002年)である。スピンドルに取り付けられたプライマリドライブギアは、クラッチアセンブリの選択的動作により決定される複数のギア比により、プラネタリギアケージハウジングと、複数のプラネタリギア及びサンギアの配置とを操作するキャリアギアを駆動するように係合する。プラネタリギアグループは、対応するサンギアリングとかみ合う可変サイズのプラネタリギアの一体的なセットをそれぞれが有する。対応するサンギアリングと爪ストップが選択的に係合し、これにより、選択されたギア比に応じてプラネタリギアグループのプラネタリギアの1つと、対応するサンギアとが係合するためにクラッチアセンブリの動作が機能する。自転車のリアホイールを回転させるために前方への時計回りにおいてハブボディと係合する、接続される環状ニードルベアリング及び環状ギアリングをプラネタリギアグループが駆動する。環状ギアの反対方向への回転、すなわち反時計回りでは、ハブボディに対してドライブトレインギアアセンブリが自由回転する。
【0005】
要求されるものは、第2プラネタリ機構と直列であって同軸に接続される第1プラネタリ機構を備えたプラネタリギア機構であって、第2プラネタリ機構は第3プラネタリ機構と直列であって同軸に接続され、第2プラネタリ機構の出力は第1プラネタリ機構の出力からの速度を増加し、第3プラネタリ機構の出力は第2プラネタリ機構の出力からの速度を増加させる。本発明はこの要求に合致する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による第1の側面は、第2プラネタリ機構と直列であって同軸に接続される第1プラネタリ機構を備えたプラネタリギア機構であって、第2プラネタリ機構は第3プラネタリ機構と直列であって同軸に接続され、第2プラネタリ機構の出力は第1プラネタリ機構の出力からの速度を増加し、第3プラネタリ機構の出力は第2プラネタリ機構の出力からの速度を増加させる。
【0007】
本発明による他の側面は、以下の発明の詳細な説明及び付随する図面により指摘され、あるいはより明確にされる。
【0008】
本発明は、入力メンバ(22)と、第1キャリア第1ピニオンギア(P1)及び第1キャリア第2ピニオンギア(P2)を有する第1キャリア(100)であって、前記第1キャリア第1ピニオンギア(P1)及び前記第1キャリア第2ピニオンギア(P2)は前記第1キャリアに軸支され、前記第1キャリアは前記入力メンバに回転可能に固定され、前記第1キャリア第2ピニオンギア(P2)はサンギア(S1)を介して第1ブレーキ(Brake 1)と係合する第1キャリア(100)と、第2キャリア第1ピニオンギア(P4)及び第2キャリア第2ピニオンギア(P5)を有する第2キャリア(200)であって、前記第2キャリア第1ピニオンギア(P4)及び前記第2キャリア第2ピニオンギア(P5)は前記第2キャリアに軸支され、前記第2キャリアは第2ブレーキ(Brake 2)と係合する第2キャリア(200)と、リングギアメンバ(400)を備え、前記第1キャリア第1ピニオンギア(P1)とかみ合い係合する第1のリングギア(R1)と、リングギアメンバ(400)を備え、前記第2キャリア第1ピニオンギア(P4)とかみ合い係合する第2のリングギア(R2)と、第3キャリア第1ピニオンギア(P6)及び第3キャリア第2ピニオンギア(P7)を有する第3キャリア(300)であって、前記第3キャリア第1ピニオンギア(P6)及び前記第3キャリア第2ピニオンギア(P7)は前記第3キャリアに軸支される第3キャリア(300)と、前記第2キャリア第2ピニオンギア(P5)とかみ合い係合する第3リングギア(R3)であって、前記第3リングギアは前記第3キャリア(300)に固定されるように接続される第3リングギア(R3)と、第3ブレーキ(Brake 3)と係合し、かつ前記第3キャリア第1ピニオンギア(P6)とかみ合い係合する第4リングギア(R4)と、前記第1キャリア(100)と前記リングギアメンバ(400)との間に係合する第1ワンウェイクラッチ(CL1)と、前記第2キャリア(200)と前記リングギアメンバ(400)との間に係合する第2ワンウェイクラッチ(CL2)と、前記第3キャリア(300)と前記第4リングギア(R4)との間に係合する第3ワンウェイクラッチ(CL3)と、前記第3キャリア第2ピニオンギア(P7)とかみ合い係合する出力メンバ(44)とを備えるプラネタリギア機構である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
この明細書に含まれ、そして一部を形成する付随する図面は、本発明の好ましい実施形態を表し、この明細書と共に本発明の原理を説明するために役立つ。
【図1】本発明による変速機の断面概略図である。
【図2】ギア比の表である。
【図3】各ギアにおけるブレーキとクラッチ位置の表である。
【図4】自転車の部分側面図である。
【図4A】ベルトの側面図である。
【図5】変速機の断面図である。
【図6】ブレーキの斜視図である。
【図7】図5の7−7線における断面図である。
【図8】図5の8−8線における断面図である。
【図9】図5の9−9線における断面図である。
【図10】図5の10−10線における断面図である。
【図11】図5の11−11線における断面図である。
【図12】図5の12−12線における断面図である。
【図13】図5の13−13線における断面図である。
【図14】変速機の分解図である。
【図15】図14の詳細図である。
【図16】図14の詳細図である。
【図17】図14の詳細図である。
【図18】図14の詳細図である。
【図19】図14の詳細図である。
【図20】図14の詳細図である。
【図21】シフトカムリング600の端面図である。
【図22】シフトカムリング600の側面図である。
【図23】シフトカムリング600の端面図である。
【図24】シフトカムリング600の斜視図である。
【図25】シフトカムリングの端面図である。
【図26】シフトカムリングの側面図である。
【図27】シフトカムリングの端面図である。
【図28】シフトカムリングの斜視図である。
【図29】シフトドッグの斜視図である。
【図30】シフトドッグの平面図である。
【図31】シフトドッグの側面図である。
【図32】シフトドッグの斜視図である。
【図33】シフトドッグの斜視図である。
【図34】シフトドッグの斜視図である。
【図35】シフトドッグの斜視図である。
【図36】シフトドッグの斜視図である。
【図37】図18の詳細図である。
【図38】図19の詳細図である。
【図39】図19の詳細図である。
【図40】図6の詳細図である。
【図41】図6の詳細図である。
【図42】図6の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明による変速機の断面概略図である。入力メンバは第1プラネタリ機構に接続され、前記第1プラネタリ機構は第2プラネタリ機構と直列であって同軸に接続され、前記第2プラネタリ機構は第3プラネタリ機構と直列であって同軸に接続され、前記第2プラネタリ機構の出力は前記第1プラネタリ機構の出力からの速度を増加し、前記第3プラネタリ機構の出力は前記第2プラネタリ機構の出力からの速度を増加させ、前記第3プラネタリ機構は出力メンバに接続されるプラネタリギア機構を本発明は主に備える。
【0011】
提案される変速機は、好ましくは、自転車のボトムブラケットに設けられる、図4参照。クランクアーム(図4参照)は、入力メンバ22の各端部に取り付けられる。キャリア100は、メンバ22に固定されるように接続され、これによりメンバ22と共に回転する。キャリア100は、キャリアピンすなわちシャフト101をさらに備える。
【0012】
3つのプラネタリピニオンギア、すなわちP1、P2、P3がピン101に軸支される。各ピニオンギアP1、P2、P3は、ピン101に対して等速で一緒に回転する。ピニオンP1、P2、P3は、3つの異なる直径を有し、これによりギアP1、P2、P3を特徴付けるシングルギアコンポーネントを好ましくは備える。
【0013】
リングギアメンバ400は、第1リングギアR1及び第2リングギアR2を備える。R1は、ピニオンP1とかみ合い係合する。サンギアS1及びS2は、ピニオンギアP2及びP3と各々かみ合い係合する。サンギアS1及びS2は、ブレーキ1及びブレーキ4の反動歯車である。ブレーキ1及びブレーキ4は、自転車のフレームに接続される(図4参照)。ピニオンP1の回転速度は、ブレーキ1又はブレーキ4が係合又は開放されるか否かの関数である。
【0014】
第2プラネタリ機構は、キャリアシャフト201に固定されるように接続される2つのピニオンギアP4及びP5を有し、これによりギアP4及びP5がシャフト201と共に回転する。リングギアR2は、ピニオンギアP4とかみ合い係合する。キャリアシャフト201は、キャリア200に軸支される。キャリア200は、反動部材であって、ブレーキ2と係合する。
【0015】
第3リングギアR3は、キャリア300である第3のプラネタリ機構の入力メンバに固定されるように取り付けられる。第3プラネタリ機構ピニオンギアP6は、第4リングギアR4とかみ合い係合する。リングギアR4は、ブレーキ3及びワンウェイクラッチCL3と係合する。ワンウェイクラッチCL3は、キャリア300及びリングギアR3と係合する。ピニオンギアP6及びP7はキャリアピン301にそれぞれ軸支され、これにより一緒に回転する。ピニオンギアP6及びP7は、好ましくは、2つの異なる直径を有するシングルギアコンポーネントを備え、これによりギアP6及びP7を定義する。ピニオンギアP7は、出力サンギアS3とかみ合い係合する。出力サンギアS3は、出力スプロケット44に固定されるように取り付けられる。
【0016】
全てのプラネタリキャリア機構は、各出力メンバの増加速度の関数として数えられる。すなわち、開放された全てのワンウェイクラッチと一緒に各プラネタリ機構が動作するとき、第3プラネタリ機構はスプロケット44の回転を生じさせ、次には第2プラネタリ機構の相対的な回転よりも早く回転し、次には第1プラネタリ機構の相対的な回転よりも早く回転する(図3のギア12参照)。さらに、各プラネタリキャリア機構は他方と同軸であって、各プラネタリキャリア機構は直列に接続される。
【0017】
各プラネタリ機構は、ワンウェイクラッチ、すなわちCL1、CL2、CL3をさらに備える。係合したとき、各ワンウェイクラッチは、1:1のギア比で各プラネタリキャリア機構をロックする。
【0018】
低フリクションブッシング50は、入力メンバ22とサンギアS1との間に設けられる。低フリクションブッシング51は、サンギアS1とサンギアS2との間に設けられる。低フリクションブッシング52は、サンギアS3と入力メンバ22との間に設けられる。
【0019】
参照の容易のため、以降のアセンブリは第1プラネタリ機構、第2プラネタリ機構、及び第3プラネタリ機構としても参照されうる。
第1プラネタリ機構:キャリア100;ピニオンギアP1、P2、P3;シャフト101;ワンウェイクラッチCL1;リングギアR1
第2プラネタリ機構:キャリア200;ピニオンギアP4、P5;シャフト201;ワンウェイクラッチCL2;リングギアR2;リングギアR3
第3プラネタリ機構:キャリア300;ピニオンギアP6、P7;シャフト301;ワンウェイクラッチCL3;リングギアR4
【0020】
図2は、ギア比の表である。プラネタリ機構(キャリア)100は、ギア比1、1.33、及び1.76を有する。プラネタリ機構200は、ギア比1及び1.15を有する。プラネタリ機構300は、ギア比1及び2.30を有する。組み合わされた全体のギア比は、列iに記される。
【0021】
本発明による変速機は、平均約15%である各ギア比の間における極めて線形な段差をもたらす。これは、乗り手がギアを介してシフトアップ及びダウンするときの各シフトに対して必要な力を予測可能にする。
【0022】
本願発明による変速機は、入力メンバ22の速度と比較して出力メンバフロントスプロケット44の速度を増加させるため、フロントスプロケット44及びリアホイール34に取り付けられたリアスプロケット36との間の比が適宜調節される。他方、例えばフロントスプロケット44は32の歯を有し、リアスプロケットは42の歯を有する。フロントスプロケット及びリアスプロケットの歯数は、ユーザの要求により調節される。
【0023】
図3は、各ギアにおけるブレーキとクラッチ位置の表である。例えば、第1ギア、すなわち最も遅いギアは、ギア比1:1で全てのプラネタリ機構100、200、300を有し、全てのクラッチCL1、CL2、CL3はロックされる。第1ギアにおいて、全てのブレーキ1、2、3、4は開放される。
【0024】
本願発明による変速機は、従来技術による変速機よりも約20%−30%軽量である。本変速機による他の利点は、フロントスプロケットがより小さいため、自転車フレームにおけるより良いクリアランスにある。
【0025】
以下は例示として提供され、各部材に対して用いられる設計パラメータを限定することを意図するものではない。直径はミリメートルである。
【表1】
【0026】
図4は、自転車の部分側面図である。本願発明による変速機は、好ましくはボトムブラケット20に取り付けられる。クランクアーム41は、入力メンバ22に接続される。乗り手の足はペダル42に係合する。フレキシブルドライブメンバ50は、スプロケット44とリアスプロケット36との間に係合する。リアスプロケット36はホイール34に接続される。乗り手(非図示)はシート24に座る。ホイール34、クランクアーム41、ボトムブラケット20、シート24は、従来公知の自転車フレーム30に接続される。フレキシブルドライブメンバ50は、ベルト又はチェーンである。
【0027】
図4Aは、ベルトの側面図である。ベルト50はボディ98を備える。歯99は、ベルトボディ98から延びる。歯99は、ベルトの幅方向、かつ長手方向すなわち無端方向に延びる。ベルトの形式は、自動車分野において公知である歯付き、コグド、シンクロナスベルトとしても参照されうる。
【0028】
図5は、変速機の断面図である。プラネタリキャリア機構100、200、300は、ボトムブラケットすなわち変速機ハウジング20の内部に直列で接続されて示される。キャリア100は、入力メンバ22に固定されるように接続される。キャリア200は、ベアリング1002、1003上で、メンバ22に対して回転可能である。キャリア300は、ベアリング1003、1004、1005上で、メンバ22に対して回転可能である。メンバ22は、ベアリング1001上でボトムブラケット22の内部で回転する。メンバ22は、変速機の重量を減少するために中空であっても良い。
【0029】
図6は、ブレーキの斜視図である。図は、サンギアS1及びS2を示す。ブレーキ1はサンギアS1と係合する。ブレーキ4はサンギアS2と係合する。プラネタリ変速機をシフトするためのブレーキ機構は、組み合わされたプラネタリセットが一度に2つのギアセットと係合できず、それ故にロックされることを保証する。提案される機構は、組み合わされたプラネタリギアセットのサンギアの付近に位置するが、複数のリングギアと共に、組み合わされたプラネタリギアセットのブレーキング又はシフティングに容易に適用される。
【0030】
他方のレバーがそのサンギアと係合することを一方が物理的に妨害又は禁止する一方で、他方が個別のサンギアと係合するような方法で構成される2つのレバー(701、702)(801、802)をこの機構は備える。一方のサンギアがブレーキにより停止されるとき、停止されたサンギアに対して他のサンギアが強制的に回転される。二以上のサンギアと組み合わされたセットの場合、各サンギアは、他方とは異なる速度で回転する。しかしながら、各ブレーキが各サンギアに同時に作用する場合、変速機はロックし、回転しない。各レバーは、サンギアの停止領域と係合することにより、それらの各サンギアの回転を制限、あるいは停止させるように、レバーは、段差の面と係合し、一方向に対するサンギアの回転を制限する。機構は、要求される構成に応じて、径方向外側又は径方向内側からサンギアと係合する。
【0031】
シフトレバーは、側面601Bと係合するローラ601により動かされる。側面が変わると、レバーはブレーキとして係合、あるいは開放するために移動し、各サンギアの自由移動を可能にする。
【0032】
ブレーキ1及びブレーキ4は、シフトメンバ701及び801をそれぞれ備える。シフトカム600はシフトローラ601と係合する。各シフトローラ601は、対応するパッド、すなわちメンバ602と係合する。
【0033】
各シフトメンバ701及び801は、エンドキャップ205に軸支される。各シフトメンバ701、801の各端部702、802は、サンギア歯210、211と各々係合する。
【0034】
動作時において、各シフトローラ601を径方向外側に動かすことを可能にするためシフトカム600は回転し、これにより各適合パッド602を開放する。各適合パッド602の開放は、スプリング7001による付勢に起因して各シフトメンバ701、801を旋回可能にし、これにより、シフトメンバ701、801をサンギア歯210、211と各々係合させる。各サンギア歯と各シフトメンバ701、801との係合は、時計回りCWに対する各サンギアの回転を止める。
【0035】
シフトメンバ701、801と歯210、211との係合が引き起こす反力は、各シフトメンバ701、801を介してエンドキャップ205に、そしてこれにより自転車フレームに伝達される。
【0036】
ブレーキ2及びブレーキ3は、種類において、そしてブレーキ1及びブレーキ4に対する動作において同一である。
【0037】
図7は、図5における7−7線による断面図である。ピニオンギアP7は、サンギアS3とかみ合い係合する。ブレーキ3シフトメンバ601は、歯213と係合する。歯213は、リングギアR4の外周に設けられる。本実施形態では、ピニオンギアP6、P7の3つのセットがある。
【0038】
図8は、図5の8−8線における断面図である。ピニオンギアP6は、ピン301に軸支される。
【0039】
図9は、図5の9−9線における断面図である。ピニオンギアP5は、ピン201に軸支される。ピニオンギアP5は、リングギアR3とかみ合い係合する。ブレーキ2は、歯212と係合するシフトメンバ901を備える。歯212は、キャリア200の外周面に設けられる。本実施形態では、ピニオンギアP4、P5の3つのセットがある。
【0040】
図10は、図5における10−10線による断面図である。ピニオンギアP4は、リングギアR2とかみ合い係合する。
【0041】
図11は、図5の11−11線における断面図である。ピニオンギアP1、P2は、ピン101に軸支される。ピニオンギアP1は、リングギアR1とかみ合い係合する。本実施形態では、ピニオンギアP1、P2、P3の4つのセットがあり、それぞれピン101に軸支される。
【0042】
図12は、図5における12−12線による断面図である。サンギアS1は、ピニオンギアP2とかみ合い係合する。サンギアS2は、ピニオンギアP3とかみ合い係合する。
【0043】
図13は、図5における13−13線による断面図である。ピニオンギアP3は、サンギアS2とかみ合い係合する。
【0044】
図14は、変速機の分解図である。軸A−Aは、回転軸である。ベルトは、スプロケット44及びリアハブと係合する、図4参照。
【0045】
変速機ケース20は、カートリッジ式で、ボトムブラケットに挿入されうる。すなわち、ケース20は、円筒形レシーバに挿入され、円筒形レシーバはボトムブラケットである。他の実施形態では、シートステイ、シートチューブ、及びチェーンステイが溶接によりケース20に直接取り付けられ、変速機ケース20をボトムブラケットにする。変速機のための内部は、各実施形態において変更されても良い。
【0046】
図15は、図14の詳細図である。シフトケーブル1、2(従来公知)は、アジャスティンググロメット81及び82を各々介して変速機に接続される。例えば、シフトケーブル1、2は、一般的には、自転車ハンドルバーのシフト機構に接続される(非図示)。グロメット81、82は、これにより穴21、22でケース20と各々係合する。ベアリング1006は、サンギアS3及びケース20との間に設けられる。
【0047】
スプロケット44は、ベルト歯(非図示)を受容する穴440を備える。さらに、穴440は、スプロケットを介して落とすため土やゴミがホイールによって放り投げられることを可能にし、これによりスプロケットがセルフクリーニング可能となる。これにより、ベルトとスプロケットとの間にゴミが蓄積して性能を低下させることを防ぐ。
【0048】
ブッシング1007及び1008は、ベアリング1005及び1006と各々係合する。
【0049】
スペーサ800は、ベアリング1004とベアリング1003との間に設けられる。スペーサ801は、ベアリング1003とベアリング1002との間に設けられる。
【0050】
ナット42は、サンギアS3のスパイダー51にスプロケット41を取り付ける。
【0051】
図16は、図14の詳細図である。各ケーブル1、2は、レシーバ206に固定される。レシーバ206は、シフトカムリング600の端部に固定される。各ケーブル1、2を引っ張ったり引き込めたりすることにより、シフトカムリングは変速機ケース20の内部で回転する。シフトカムリング600の回転動作の範囲は、約130°である。
【0052】
面601Aは、シフトドッグ702A及び802Aと係合するローラ603と係合する。面602Aは、対応するローラ601と係合するローラ603と係合し、これによりシフトドッグ720、721と係合する。面603Aは、シフトドッグ702B及び802Bと係合するローラ603と係合する。面601Bは、シフトドッグ820、821と係合するローラ603と係合する。
【0053】
シフトドッグ720及び721は歯212と係合する。シフトドッグ820及び821は歯213と係合する。
【0054】
スプリング8001A、8001B、8001C、8001Dは、歯212、213と各々係合する各シフトドッグ720、721、820、821を付勢する。シフトドッグを付勢すると、ローラ603がカム面601A、602A、603A、及び601Bとの接触を維持する。
【0055】
図17は、図14の詳細図である。ブッシング1010はベアリング1002と係合する。シフトドッグ701A、801Aは歯211と係合する。シフトドッグ701B、801Bは歯210と係合する。
【0056】
図18は、図14の詳細図である。図19は、図14の詳細図である。図20は、図14の詳細図である。ねじ付きリング23は、端部205をケース20に取り付ける。ブッシング1009はベアリング1001と係合する。キャップ43は、クランクアーム(非図示)をアクスルシャフト22に対して保持する。
【0057】
スプリング7001A、7001B、7001C、7001Dは、歯211、210と各々係合する各シフトドッグ701A、801A、701B、801Bを付勢する。
【0058】
図21は、シフトカムリング600の端面図である。シフトカムリング600は、加工及び組み立ての容易のため、メンバ600A及び600Bを備える。メンバ600Aは、円筒形である。シフトカムリング600は、プラネタリギアセット100、200、300から径方向外側かつ変速機ケース20内で変速機に設けられる、図5参照。
【0059】
図22は、シフトカムリング600の側面図である。メンバ600Aは、強度を維持する一方で、重量を削減するためにラティス構造を有する。シフトカムリング600は、変速機ケース20内で回転可能である。
【0060】
図23は、シフトカムリング600の端面図である。
【0061】
図24は、シフトカムリング600の斜視図である。各シフト円周面601A及び602Aは、メンバ600Aの反対側端部に設けられる。各面601A及び602Aは、シフトカムリング600の径方向内側面を有する。
【0062】
円周面601Aは、異なる傾き又は半径を各々有する複数の特徴を備える。対応するメンバ601と、そしてこれによりシフトドッグ702A及び802Aと係合するローラ603の径方向位置は、ローラ603と係合する601Aの面に応じて各々決定される。
【0063】
円周面602Aは、異なる傾き又は半径を各々有する複数の特徴を備える。適合メンバ601と、そしてこれによりシフトドッグ720及び721と係合するローラ603の径方向位置は、ローラ603と係合する601Aの面に応じて各々決定される。
【0064】
円周面603Aは、異なる傾き又は半径を各々有する複数の特徴を備える。適合メンバ601と、そしてこれによりシフトドッグ702B及び802Bと係合するローラ603の径方向位置は、ローラ603と係合する603Aの面に応じて各々決定される。
【0065】
円周面601Bは、異なる傾き又は半径を各々有する複数の特徴を備える。適合メンバ601と、そしてこれによりシフトドッグ820及び821と係合するローラ603の径方向位置は、ローラ603、602と係合する601Bの面に応じて各々決定される。各面603A及び601Bは、シフトカムリング600の径方向内側面を有する。
【0066】
図25は、シフトカムリング600の端面図である。シフトカムリング600は、加工及び組み立ての容易のため、メンバ600A及び600Bを備える。メンバ600Bは円筒形である。シフトカムリング600は、プラネタリギアセットから径方向外側かつ変速機ケース20内で変速機に設けられる、図5参照。シフトケーブル1、2の伸縮によるシフトカムリング600の回転により変速機がシフトされる。図14参照。
【0067】
図26は、シフトカムリングの側面図である。
【0068】
図27は、シフトカムリングの端面図である。
【0069】
図28は、シフトカムリング600の斜視図である。メンバ600Bは、エクステンデッドメンバ601B及び602Bを備える。各メンバ601B及び602Bは、協同部600A、すなわちスロット603A及び604Aと係合する。
【0070】
図29は、シフトドッグの斜視図である。部位7002はメンバ601を受容する。メンバ601は、被圧縮可能であり、かつ圧縮が開放されたときに反発する弾性材料から成る。
【0071】
各シフトドッグ701、801及び702、802は、他方に対して同一である。各シフトドッグ702、802毎に、メンバ602が部位7002に固定される。
【0072】
図30は、シフトドッグの平面図である。受容部760はメンバ601を受容する。各シフトドッグ720、820、721、821は、他方に対して同一である。各シフトドッグ720、820、721、及び821毎に、メンバ602が部位760に固定される。
【0073】
図31は、シフトドッグの側面図である。受容部760はメンバ601を受容する。
【0074】
図32は、シフトドッグの斜視図である。シフトドッグ820は、ドッグマウント840に軸支される。ドッグマウント840は、ケース20(非図示)に対して取り付けられる。ローラ603は、面601B及びメンバ601との間に設けられる。
【0075】
図33は、シフトドッグの斜視図である。スプリング8001Aは、歯213に向けてシフトドッグ820を付勢する。
【0076】
図34は、シフトドッグの斜視図である。シフトドッグ840は、ケース20に取り付けられる。
【0077】
図35は、シフトドッグの斜視図である。シフトドッグ720は、ドッグマウント740に軸支される。スプリング8001Aは、歯212に向けてシフトドッグ720を付勢する。ローラ603は、面602及びメンバ601との間に設けられる。
【0078】
図36は、シフトドッグの斜視図である。ドッグマウント740は、ケース20(非図示)に対して取り付けられる。
【0079】
図37は、図18の詳細図である。ワンウェイクラッチ920はキャリア300に軸支される。スプリング921は、リングギアR4の歯213に対してワンウェイクラッチドッグ920を付勢する。ワンウェイクラッチドッグ920は、歯213の開放により、リングギアR4の反対方向回転を許容する。係合される特定のギアに応じて、ワンウェイクラッチは、ペダリングの停止及び惰性走行をライダーに可能にさせる、変速機の“フリーホイール”特徴である。第二の同一なワンウェイクラッチドッグは、図37に図示されるように反対側に設けられ、これにより一対のワンウェイクラッチシフトドッグを形成する。
【0080】
図38は、図19の詳細図である。ワンウェイクラッチ930はキャリア200に軸支される。スプリング931は、リングギアR1の歯401に対してワンウェイクラッチドッグ930を付勢する。ワンウェイクラッチドッグ930は、歯401の係合により、リングギアR1の反対方向回転を阻止する。ワンウェイクラッチドッグ930は、歯401の開放により、キャリア200に対するリングギアR1の正方向回転を許容する。係合される特定のギアに応じて、ワンウェイクラッチは、ペダリングの停止及び惰性走行をライダーに可能にさせる、変速機の“フリーホイール”特徴である。第二の同一なワンウェイクラッチドッグは、図38に図示されるように反対側に設けられ、これにより一対のワンウェイクラッチシフトドッグを形成する。
【0081】
図39は、図19の詳細図である。ワンウェイクラッチ901はキャリア100に軸支される。スプリング902は、リングギアR1の歯401に対してワンウェイクラッチドッグ901を付勢する。ワンウェイクラッチドッグ901は、歯401の開放により、キャリア100に対するリングギアR1の正方向回転を許容する。ワンウェイクラッチドッグ901は、歯401の係合により、リングギアR1の反対方向回転を阻止する。係合される特定のギアに応じて、ワンウェイクラッチは、ペダリングの停止及び惰性走行をライダーに可能にさせる、変速機の“フリーホイール”特徴である。第二の同一なワンウェイクラッチドッグは、図39に図示されるように反対側に設けられ、これにより一対のワンウェイクラッチシフトドッグを形成する。
【0082】
図40は図6の詳細図である。ローラ603は面601Aと係合し、これによりメンバ602を押圧して次にシフトドッグ701を押圧し、これにより歯210からシフトドッグ702を開放する。
【0083】
弾性部材602の使用は、シフトドッグが歯と未だ係合している間に、シフトカムが回転することを可能にする。ドッグが歯と係合し、そして圧力を掛けながら荷重される間に、カムは回転して弾性部材を圧縮する。自転車の乗り手が自転車を漕ぐとき、変速機に入力されたトルクは、1つのペダルから他方へ入力されるように、周期的である。最善のサイクリストにとってでさえも、一方のペダルから他方への入力移動の間、入力トルクはゼロ、又はニアゼロまで落ちる。自転車の乗り手のペダリングによる周期的入力荷重により、トルクが瞬間的にゼロに近づき、あるいはゼロになるとき、シフトドッグ/歯の接触部分における力もまたゼロ又はニアゼロに落ち、この瞬間、リラックス状態に戻りたいという弾性部材の願望により、係合から外れてシフトドッグが回転する。これにより乗り手は、負荷の下でシフトが可能である一方、負荷がないに近い状況の下でシフトが現実に生じるという印象を持つ。
【0084】
図38に記載されるシフトドッグの二重のセットは、エリアAに同様に取り付けられる。全てのシフトドッグ701、702、801、802は、マウント部2051、2052、2053、2054でメンバ205に軸支される。
【0085】
図41は、図6の詳細図である。シフトドッグ701は、ローラ601の動きにより径方向外側に移動可能であって、ローラは、乗り手によりシフトされる間に面601Aが回転されるにつれて、面601を追随する。シフトドッグ702は、歯210と完全に係合して示される。シフトドッグ701は、突起803と協同的に係合し、次にシフトドッグ702を旋回させ、そしてこれにより歯210と係合する。スプリング7001Aは、シフトドッグ801がローラ601と係合するように促し、そしてこれにより前記ローラ601が面601Aと係合する。シフトドッグ802及び702は、互いに独立に旋回可能であるが、突起803及びシフトドッグ701との協同的な配置により、これらは同時にそれら個々のサンギアの歯と共に係合することができない。シフトドッグ702が歯210と係合される場合、突起803とシフトドッグ701との関係がシフトドッグ802と歯211との係合を妨げる。反対に、シフトドッグ802が歯210と係合される場合、シフトドッグ702は歯210と係合するために旋回できない。
【0086】
図42は図6の詳細図である。シフトドッグ701は、ローラ603により完全に押圧されるため、シフトドッグ702は、歯210から完全に開放される。シフトドッグ701は、突起803と協同的に係合し、次に歯210と係合するためにシフトドッグ702が旋回することを防止する。突起803は、シフトドッグ701の径方向上側に位置される。シフトドッグ701が歯210と係合するために回転する場合、図39に示されるように、シフトドッグ802は歯211との係合を解かれて保持される。シフトドッグ802は、突起803とシフトドッグ701との協同的配置により、歯211との係合を阻止される。
【0087】
図40に示されるように、シフトドッグ802が歯211と係合するとき、シフトドッグ702は、突起803とシフトドッグ701との配置により、歯210との係合を阻止される。シフトドッグ702及び802の双方共に、歯210及び211から同時に開放されうる。シフトドッグ702、802は、突起803とシフトドッグ701との協同的配置により、歯との係合を同時に阻止される。各突起703、803は、他方に対し同一である。突起703は、シフトドッグ701の端部から延びる。突起803は、シフトドッグ801の端部から延びる。
【0088】
ここに本発明の複数の実施形態が説明されたが、記載された発明の範囲と精神から逸脱することなく、変形が各部の関係と構造と方法に施されることは、当業者にとって自明である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力メンバ(22)と、
第1キャリア第1ピニオンギア(P1)及び第1キャリア第2ピニオンギア(P2)を有する第1キャリア(100)であって、前記第1キャリア第1ピニオンギア(P1)及び前記第1キャリア第2ピニオンギア(P2)は前記第1キャリアに軸支され、前記第1キャリアは前記入力メンバに回転可能に固定され、前記第1キャリア第2ピニオンギア(P2)はサンギア(S1)を介して第1ブレーキ(Brake 1)と係合する第1キャリア(100)と、
第2キャリア第1ピニオンギア(P4)及び第2キャリア第2ピニオンギア(P5)を有する第2キャリア(200)であって、前記第2キャリア第1ピニオンギア(P4)及び前記第2キャリア第2ピニオンギア(P5)は前記第2キャリアに軸支され、前記第2キャリアは第2ブレーキ(Brake 2)と係合する第2キャリア(200)と、
リングギアメンバ(400)を備え、前記第1キャリア第1ピニオンギア(P1)とかみ合い係合する第1のリングギア(R1)と、リングギアメンバ(400)を備え、前記第2キャリア第1ピニオンギア(P4)とかみ合い係合する第2のリングギア(R2)と、
第3キャリア第1ピニオンギア(P6)及び第3キャリア第2ピニオンギア(P7)を有する第3キャリア(300)であって、前記第3キャリア第1ピニオンギア(P6)及び前記第3キャリア第2ピニオンギア(P7)は前記第3キャリアに軸支される第3キャリア(300)と、
前記第2キャリア第2ピニオンギア(P5)とかみ合い係合する第3リングギア(R3)であって、前記第3リングギアは前記第3キャリア(300)に固定されるように接続される第3リングギア(R3)と、
第3ブレーキ(Brake 3)と係合し、かつ前記第3キャリア第1ピニオンギア(P6)とかみ合い係合する第4リングギア(R4)と、
前記第1キャリア(100)と前記リングギアメンバ(400)との間に係合する第1ワンウェイクラッチ(CL1)と、
前記第2キャリア(200)と前記リングギアメンバ(400)との間に係合する第2ワンウェイクラッチ(CL2)と、
前記第3キャリア(300)と前記第4リングギア(R4)との間に係合する第3ワンウェイクラッチ(CL3)と、
前記第3キャリア第2ピニオンギア(P7)とかみ合い係合する出力メンバ(44)とを備えるプラネタリギア機構。
【請求項2】
第1キャリア第3ピニオンギア(P3)と、
第1キャリア第3ピニオンギア(P3)とかみ合い係合するサンギア(S2)と、
前記サンギア(S2)と係合する第4ブレーキ(Brake 4)とをさらに備える請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項3】
前記プラネタリギア機構は自転車のフレームに組み込まれる請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項4】
前記第1キャリアは前記第2キャリアに直列であって同軸となるように接続され、前記第2キャリアは前記第3キャリアに直列であって同軸となるように接続される請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項5】
前記第1ブレーキは、前記サンギア(S1)上の歯と開放可能に係合するための回動メンバを備える請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項6】
前記第2ブレーキは、前記第2キャリア上の歯と開放可能に係合するための回動メンバを備える請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項7】
前記第3ブレーキは、前記リングギア(R4)上の歯と開放可能に係合するための回動メンバを備える請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項8】
前記第4ブレーキは、前記サンギア(S2)上の歯と開放可能に係合するための回動メンバを備える請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項9】
入力メンバは第1プラネタリ機構に接続され、
前記第1プラネタリ機構は第2プラネタリ機構と直列であって同軸に接続され、前記第2プラネタリ機構は第3プラネタリ機構と直列であって同軸に接続され、
前記第2プラネタリ機構の出力は前記第1プラネタリ機構の出力からの速度を増加し、前記第3プラネタリ機構の出力は前記第2プラネタリ機構の出力からの速度を増加させ、
前記第3プラネタリ機構は出力メンバに接続されるプラネタリギア機構。
【請求項10】
フレーム(30)と、
入力メンバ(22)、第1プラネタリ機構、第2プラネタリ機構、第3プラネタリ機構、及び出力メンバを備えるプラネタリギア変速機と、
前記出力メンバ(44)とホイール(34)との間に駆動するように係合するフレキシブルドライブメンバ(50)とを備え、
前記第1プラネタリ機構、前記第2プラネタリ機構、及び前記第3プラネタリ機構は互いに直列に接続される自転車。
【請求項11】
前記入力メンバは前記第1プラネタリ機構に接続され、
前記第2プラネタリ機構の回転出力は前記第1プラネタリ機構の回転出力からの速度を増加し、前記第3プラネタリ機構の回転出力は前記第2プラネタリ機構の回転出力からの速度を増加させ、
前記第3プラネタリ機構は前記出力メンバに接続される請求項10に記載の自転車。
【請求項12】
前記第1ブレーキが歯(210)と、かつ前記第2ブレーキが歯(211)と同時に係合することを防ぐため、前記第1ブレーキ及び前記第2ブレーキは協同して係合する請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項13】
前記第1ブレーキは、回転シフトカムリング上の可動外周面と協同して係合する請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項14】
前記第1ブレーキと前記シフトカムリングとの間に設けられる弾性メンバをさらに備える請求項13に記載のプラネタリギア機構。
【請求項15】
入力メンバと、
第1プラネタリ機構と、
第2プラネタリ機構と、
第3プラネタリ機構と、
前記第3プラネタリ機構と直列に連結される前記第2プラネタリ機構と直列に連結される前記第1プラネタリ機構と、
第1回転円周面と、前記第1回転円周面と係合することにより決定されるシフト位置を有する第1シフトドッグとを備え、前記第1シフトドッグは第1プラネタリ機構サンギアと開放可能に係合するシフト機構と、
第2シフトドッグと共動して係合する前記第1シフトドッグと、前記第2回転円周面と係合することにより決定されるシフト位置を有する前記第2シフトドッグと、第2プラネタリ機構サンギアと開放可能に係合する前記第2シフトドッグと、
第1プラネタリ機構サンギア及び第2プラネタリ機構サンギアと同時に係合しない前記第1シフトドッグ及び前記第1シフトドッグと、
第1キャリアとリングギアメンバとの間に係合する第1ワンウェイクラッチと、
第2キャリアとリングギアメンバとの間に係合する第2ワンウェイクラッチと、
第3キャリアと第4リングギアとの間に係合する第3ワンウェイクラッチと、
第3キャリア第2ピニオンギアとかみ合い係合する出力メンバであって、前記出力メンバはスプロケットを備え、前記スプロケットは複数の穴を有し、前記穴はベルト歯と係合する出力メンバとを備える変速機。
【請求項16】
前記第1回転円周面は、前記第1プラネタリ機構の径方向外側に設けられる請求項15に記載の変速機。
【請求項17】
前記第1回転円周面及び前記第2回転円周面は、シフトカムリングにおいて径方向内側に設けられる請求項15に記載の変速機。
【請求項18】
前記第1シフトドッグ及び前記第1回転円周面との間に弾性部材が動作可能に設けられる請求項15に記載の変速機。
【請求項19】
前記入力メンバは前記第1プラネタリ機構に接続され、
前記第2プラネタリ機構の回転出力は前記第1プラネタリ機構の回転出力からの速度を増加し、前記第3プラネタリ機構の回転出力は前記第2プラネタリ機構の回転出力からの速度を増加させ、
前記第3プラネタリ機構は前記出力メンバに接続される請求項15に記載の変速機。
【請求項20】
ボトムブラケットを有するフレームと、
入力メンバ、第1プラネタリ機構、第2プラネタリ機構、第3プラネタリ機構、及び出力メンバを備えるプラネタリギア変速機であって、前記第1プラネタリ機構、前記第2プラネタリ機構、及び前記第3プラネタリ機構が互いに直列に接続されるプラネタリギア変速機と、
前記ボトムブラケット内に設けられるプラネタリギアトランスミッションと、
前記出力メンバとリアホイールとの間に駆動するように係合するフレキシブルドライブメンバとを備える自転車。
【請求項21】
前記プラネタリギア変速機は12個の出力ギア比を備える請求項20に記載の自転車。
【請求項22】
前記フレキシブルドライブメンバはベルトを備える請求項20に記載の自転車。
【請求項23】
前記入力メンバはクランクを備える請求項20に記載の自転車。
【請求項24】
前記出力メンバはスプロケットを備え、前記スプロケットは複数の穴を備え、前記穴はベルトの歯と係合可能である請求項22に記載の自転車。
【請求項1】
入力メンバ(22)と、
第1キャリア第1ピニオンギア(P1)及び第1キャリア第2ピニオンギア(P2)を有する第1キャリア(100)であって、前記第1キャリア第1ピニオンギア(P1)及び前記第1キャリア第2ピニオンギア(P2)は前記第1キャリアに軸支され、前記第1キャリアは前記入力メンバに回転可能に固定され、前記第1キャリア第2ピニオンギア(P2)はサンギア(S1)を介して第1ブレーキ(Brake 1)と係合する第1キャリア(100)と、
第2キャリア第1ピニオンギア(P4)及び第2キャリア第2ピニオンギア(P5)を有する第2キャリア(200)であって、前記第2キャリア第1ピニオンギア(P4)及び前記第2キャリア第2ピニオンギア(P5)は前記第2キャリアに軸支され、前記第2キャリアは第2ブレーキ(Brake 2)と係合する第2キャリア(200)と、
リングギアメンバ(400)を備え、前記第1キャリア第1ピニオンギア(P1)とかみ合い係合する第1のリングギア(R1)と、リングギアメンバ(400)を備え、前記第2キャリア第1ピニオンギア(P4)とかみ合い係合する第2のリングギア(R2)と、
第3キャリア第1ピニオンギア(P6)及び第3キャリア第2ピニオンギア(P7)を有する第3キャリア(300)であって、前記第3キャリア第1ピニオンギア(P6)及び前記第3キャリア第2ピニオンギア(P7)は前記第3キャリアに軸支される第3キャリア(300)と、
前記第2キャリア第2ピニオンギア(P5)とかみ合い係合する第3リングギア(R3)であって、前記第3リングギアは前記第3キャリア(300)に固定されるように接続される第3リングギア(R3)と、
第3ブレーキ(Brake 3)と係合し、かつ前記第3キャリア第1ピニオンギア(P6)とかみ合い係合する第4リングギア(R4)と、
前記第1キャリア(100)と前記リングギアメンバ(400)との間に係合する第1ワンウェイクラッチ(CL1)と、
前記第2キャリア(200)と前記リングギアメンバ(400)との間に係合する第2ワンウェイクラッチ(CL2)と、
前記第3キャリア(300)と前記第4リングギア(R4)との間に係合する第3ワンウェイクラッチ(CL3)と、
前記第3キャリア第2ピニオンギア(P7)とかみ合い係合する出力メンバ(44)とを備えるプラネタリギア機構。
【請求項2】
第1キャリア第3ピニオンギア(P3)と、
第1キャリア第3ピニオンギア(P3)とかみ合い係合するサンギア(S2)と、
前記サンギア(S2)と係合する第4ブレーキ(Brake 4)とをさらに備える請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項3】
前記プラネタリギア機構は自転車のフレームに組み込まれる請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項4】
前記第1キャリアは前記第2キャリアに直列であって同軸となるように接続され、前記第2キャリアは前記第3キャリアに直列であって同軸となるように接続される請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項5】
前記第1ブレーキは、前記サンギア(S1)上の歯と開放可能に係合するための回動メンバを備える請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項6】
前記第2ブレーキは、前記第2キャリア上の歯と開放可能に係合するための回動メンバを備える請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項7】
前記第3ブレーキは、前記リングギア(R4)上の歯と開放可能に係合するための回動メンバを備える請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項8】
前記第4ブレーキは、前記サンギア(S2)上の歯と開放可能に係合するための回動メンバを備える請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項9】
入力メンバは第1プラネタリ機構に接続され、
前記第1プラネタリ機構は第2プラネタリ機構と直列であって同軸に接続され、前記第2プラネタリ機構は第3プラネタリ機構と直列であって同軸に接続され、
前記第2プラネタリ機構の出力は前記第1プラネタリ機構の出力からの速度を増加し、前記第3プラネタリ機構の出力は前記第2プラネタリ機構の出力からの速度を増加させ、
前記第3プラネタリ機構は出力メンバに接続されるプラネタリギア機構。
【請求項10】
フレーム(30)と、
入力メンバ(22)、第1プラネタリ機構、第2プラネタリ機構、第3プラネタリ機構、及び出力メンバを備えるプラネタリギア変速機と、
前記出力メンバ(44)とホイール(34)との間に駆動するように係合するフレキシブルドライブメンバ(50)とを備え、
前記第1プラネタリ機構、前記第2プラネタリ機構、及び前記第3プラネタリ機構は互いに直列に接続される自転車。
【請求項11】
前記入力メンバは前記第1プラネタリ機構に接続され、
前記第2プラネタリ機構の回転出力は前記第1プラネタリ機構の回転出力からの速度を増加し、前記第3プラネタリ機構の回転出力は前記第2プラネタリ機構の回転出力からの速度を増加させ、
前記第3プラネタリ機構は前記出力メンバに接続される請求項10に記載の自転車。
【請求項12】
前記第1ブレーキが歯(210)と、かつ前記第2ブレーキが歯(211)と同時に係合することを防ぐため、前記第1ブレーキ及び前記第2ブレーキは協同して係合する請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項13】
前記第1ブレーキは、回転シフトカムリング上の可動外周面と協同して係合する請求項1に記載のプラネタリギア機構。
【請求項14】
前記第1ブレーキと前記シフトカムリングとの間に設けられる弾性メンバをさらに備える請求項13に記載のプラネタリギア機構。
【請求項15】
入力メンバと、
第1プラネタリ機構と、
第2プラネタリ機構と、
第3プラネタリ機構と、
前記第3プラネタリ機構と直列に連結される前記第2プラネタリ機構と直列に連結される前記第1プラネタリ機構と、
第1回転円周面と、前記第1回転円周面と係合することにより決定されるシフト位置を有する第1シフトドッグとを備え、前記第1シフトドッグは第1プラネタリ機構サンギアと開放可能に係合するシフト機構と、
第2シフトドッグと共動して係合する前記第1シフトドッグと、前記第2回転円周面と係合することにより決定されるシフト位置を有する前記第2シフトドッグと、第2プラネタリ機構サンギアと開放可能に係合する前記第2シフトドッグと、
第1プラネタリ機構サンギア及び第2プラネタリ機構サンギアと同時に係合しない前記第1シフトドッグ及び前記第1シフトドッグと、
第1キャリアとリングギアメンバとの間に係合する第1ワンウェイクラッチと、
第2キャリアとリングギアメンバとの間に係合する第2ワンウェイクラッチと、
第3キャリアと第4リングギアとの間に係合する第3ワンウェイクラッチと、
第3キャリア第2ピニオンギアとかみ合い係合する出力メンバであって、前記出力メンバはスプロケットを備え、前記スプロケットは複数の穴を有し、前記穴はベルト歯と係合する出力メンバとを備える変速機。
【請求項16】
前記第1回転円周面は、前記第1プラネタリ機構の径方向外側に設けられる請求項15に記載の変速機。
【請求項17】
前記第1回転円周面及び前記第2回転円周面は、シフトカムリングにおいて径方向内側に設けられる請求項15に記載の変速機。
【請求項18】
前記第1シフトドッグ及び前記第1回転円周面との間に弾性部材が動作可能に設けられる請求項15に記載の変速機。
【請求項19】
前記入力メンバは前記第1プラネタリ機構に接続され、
前記第2プラネタリ機構の回転出力は前記第1プラネタリ機構の回転出力からの速度を増加し、前記第3プラネタリ機構の回転出力は前記第2プラネタリ機構の回転出力からの速度を増加させ、
前記第3プラネタリ機構は前記出力メンバに接続される請求項15に記載の変速機。
【請求項20】
ボトムブラケットを有するフレームと、
入力メンバ、第1プラネタリ機構、第2プラネタリ機構、第3プラネタリ機構、及び出力メンバを備えるプラネタリギア変速機であって、前記第1プラネタリ機構、前記第2プラネタリ機構、及び前記第3プラネタリ機構が互いに直列に接続されるプラネタリギア変速機と、
前記ボトムブラケット内に設けられるプラネタリギアトランスミッションと、
前記出力メンバとリアホイールとの間に駆動するように係合するフレキシブルドライブメンバとを備える自転車。
【請求項21】
前記プラネタリギア変速機は12個の出力ギア比を備える請求項20に記載の自転車。
【請求項22】
前記フレキシブルドライブメンバはベルトを備える請求項20に記載の自転車。
【請求項23】
前記入力メンバはクランクを備える請求項20に記載の自転車。
【請求項24】
前記出力メンバはスプロケットを備え、前記スプロケットは複数の穴を備え、前記穴はベルトの歯と係合可能である請求項22に記載の自転車。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【公表番号】特表2013−517438(P2013−517438A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−550070(P2012−550070)
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【国際出願番号】PCT/US2011/021607
【国際公開番号】WO2011/090958
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(504005091)ザ ゲイツ コーポレイション (103)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【国際出願番号】PCT/US2011/021607
【国際公開番号】WO2011/090958
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(504005091)ザ ゲイツ コーポレイション (103)
【Fターム(参考)】
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