説明

舗装道路における音溝形成装置

【目的】舗装された路面に対し、路上通行車両の走行により所定のメロディーとして聴取される振動音を発生する複数条の音溝を正確に形成できるようにする。
【構成】舗装道路面に、路上通行車両の走行により所定のメロディーとして聴取される振動音を発生する複数条の音溝を形成するための装置である。施工車両1に装置されて舗装道路の横断方向に移動されつつ同方向に前記音溝を形成する溝形成ヘッド13、ヘッド13を舗装道路の横断方向に移動させるヘッド送り機構、ヘッド13を上下方向に移動させヘッド昇降機構、及びヘッド13を舗装道路の長手方向に移動させるヘッド位置変更機構を備える。そして、車両1を舗装道路上に停止させた状態で、ヘッド13を降下させ、これを舗装道路の横断方向に移動させながら音溝を形成する。その後、ヘッド13を上昇させ、車両1を停止させた状態のまま、ヘッド13を舗装道路の長手方向に移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アスファルトやコンクリートなどで舗装された路面に対し、路上通行車両の走行により所定のメロディーとして聴取される振動音を発生する複数条の音溝を形成するための装置および工法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一般の車両が所定速度で路上走行したときに、その走行振動が車両の搭乗者などに所定のメロディーとして聴取されるような道路(特公平5−9561号公報に開示される本件出願人提案の音響道路)が知られる。
【0003】
係る音響道路は、車両の走行中にタイヤと路面との接触により発生する振動が所定の音として聴取されるようにしたもので、振動の発生源を路面に形成される溝(音溝)としている。その溝は舗装道路の横断方向に沿って複数平行に形成されるもので、その溝間隔によって音の高さを変化させることができるものの、路上を走行する車両は速度が個々に相違し、これによって音程も変化するので、所定のメロディーとして聴取可能とするには車両の走行速度を一定とする条件が伴う。
【0004】
逆に、車両が一定速度の下で走行した場合に、所定のメロディーとして聴取される振動音を発生するには、溝の間隔が重要で、その誤差が1mm以上であれば、異周波数の混在により、うなり現象が発生してしまい、所定のメロディーと認識し難く、雑音となってしまうために目的に達しない。このため、音溝の形成にあたってはミリ単位の正確性が求められる。
【0005】
ところで、空港滑走路や急斜面路、あるいは高速道路において、路面に複数条の溝を切削形成する場合もあるが、それらはスリップや居眠り運転を防止することを目的としたもので、メロディーを奏でるような機能は無い。
【0006】
尚、路面に所定間隔の切削溝を形成する装置として、自走車両の底部に設置されて該車両の車体と一体となって上下に移動する切削装置と、連結部材を介して車体に固定される支持部材と、この支持部材の下端部に回転可能に係合される案内輪とを有し、その案内輪が上下動することにより、これに連動して切削装置が上下移動する構成の路面切削機が知られる(例えば、特許文献1)。
【0007】
【特許文献1】特開2003−253619号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1の路面切削機は、切削装置が自走車両に一体的に設けられ、その切削装置により車両の移動方向に切削溝が形成されるものであるから、上記音響道路の音溝形成用としては適さない。
【0009】
つまり、切削溝の形成を自走車両の移動により行うものでは、正確な間隔で溝を形成することができず、これによって舗装道路の横断方向に沿って複数条の切削溝を形成したとしても、音響道路となり得ない。
【0010】
又、工事に際して交通規制した車線の端から端まで溝を形成するため、自走車両を規制車線の横断方向にそのまま移動させれば、車体が交通規制されない共用車線にはみ出してしまう。このため、規制車線の中央から端部へと自走車両を移動させる方法を採らざるを得なくなるが、度々の位置決め作業は作業効率の低下を招くだけでなく、溝の間隔に大きな誤差を生ずる要因となる。
【0011】
本発明は以上のような事情に鑑みて成されたものであり、その目的はアスファルトやコンクリートなどで舗装された路面に対し、路上通行車両の走行により所定のメロディーとして聴取される振動音を発生する複数条の音溝を正確に形成することのできる装置および工法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は上記目的を達成するため、舗装道路の路面に、路上通行車両の走行により所定のメロディーとして聴取される振動音を発生する複数条の音溝を形成するための装置であって、所定の施工車両における車体下部に装置されて舗装道路の横断方向に移動されつつ同方向に前記音溝を形成する溝形成ヘッドと、前記施工車両を舗装道路上に停止させた状態で前記溝形成ヘッドを舗装道路の横断方向に移動させるヘッド送り機構と、前記溝形成ヘッドを上下方向に移動させるためのヘッド昇降機構と、前記施工車両を舗装道路上に停止させた状態で前記溝形成ヘッドを舗装道路の長手方向に移動させるヘッド位置変更機構と、を備えることを特徴とする。
【0013】
又、舗装道路の路面に、路上通行車両の走行により所定のメロディーとして聴取される振動音を発生する複数条の音溝を形成するための工法であって、前記音溝を形成する溝形成ヘッドが車体下部に装置された施工車両を舗装道路上に停止させ、その状態で前記溝形成ヘッドを路面に向けて降下させ、次いでその溝形成ヘッドを舗装道路の横断方向に移動させながらその移動経路に沿って少なくとも一条の音溝を形成し、しかる後、前記溝形成ヘッドを上昇させ、前記施工車両を舗装路面上に停止させた状態のまま、前記溝形成ヘッドを舗装道路の長手方向に移動させて次の音溝形成位置に対する溝形成ヘッドの位置決めを行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の装置および工法によれば、施工車両を停止させた状態で溝形成ヘッドを道路の横断方向および長手方向に移動させる構成としていることから、音溝を正確な位置に正確な間隔で形成することができ、ひいては、うなり現象などを発生しない所定のメロディーと認識することのできる音溝を仕上げることができる。
【0015】
又、施工車両による位置決めに比べて作業効率が大幅に向上し、しかも施工車両を停止させた状態で音溝を形成することから、限られた範囲内で装置の一部をはみ出さずに施工することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を図面に基づき詳しく説明する。図1は、本発明に係る装置の構成例を示した側面図である。図1において、1は施工車両であり、この施工車両1は車体2の前後両側に油圧シリンダなどから成る伸縮脚3を有し、その各下端にはクローラ式の下部走行体4が設けられる。尚、施工車両1は図示例のようなものに限らず、前後に走行可能で、ステアリング装置を有し、かつ後述するユニットを作動させるための原動機、発電機、並びに油圧装置などの駆動源を搭載したものであれば、既存の各種建設車両を利用することができる。
【0017】
そして、本発明に係る溝形成装置は、上記のような施工車両1における車体2の下部に溝形成ユニット10を着脱自在に装置して構成される。
【0018】
係る溝形成ユニット10は、施工車両1を構成する車体2の下部にボルトなどを用いて着脱自在に取り付けられる上部フレーム11と、その下に吊支される下部フレーム12とを有し、下部フレーム12の下には後述する溝形成ヘッド13が設けられる。
【0019】
図2は上部フレームを示した平面図、図3は溝形成ユニットを部分的に拡大して示した側面図であり、図4には図3のA−A線における部分拡大断面を示す。
【0020】
図2から明らかなように、上部フレーム11は構造用鋼などを結合して成る長方形状の枠体であり、その長尺側の2部材はH型鋼、C型鋼、I型鋼などから成るガイドレール11A(本例においてH型鋼)とされ、これが短尺側のクロスメンバ11Bにより結合されて平行状態を維持する構成とされている。そして、係る上部フレーム11の内側には、ガイドレール11Aにより移動案内される左右一対の可動側板14が設けられ、その可動側板14に対して下部フレーム12が上部フレーム11と直交する状態に結合されるようになっている。
【0021】
特に、上部フレーム11のクロスメンバ11Bには、可動側板14をガイドレール11Aに沿って移動させるためのアクチュエータ15(本例において制御モータ)が取り付けられ、これにより可動側板14に結合される下部フレーム12を介して上記溝形成ヘッド13を舗装道路の長手方向(施工車両1の前後方向)に移動させるためのユニット位置変更機構が構成される。
【0022】
ユニット位置変更機構の構造を詳しく説明すると、左右一対の可動側板14は連結板16により結合されており、その連結板16にナット17が取り付けられると共に、ナット17にはアクチュエータ15により回転駆動するネジ軸18(本例において角ねじ)が螺入される構成としてある。
【0023】
特に、アクチュエータ15、ネジ軸18、およびナット17はそれぞれ2つが並行に設けられる。このうち、ナット17は調心構造を有して舗装道路の横断方向に対する溝形成ヘッド13の傾きを修正する姿勢修正手段を構成する。
【0024】
図5はナットの取付部分を上方からみた拡大図であり、図6には図5のB−B断面を示す。これらの図で明らかなように、ナット17は枢軸19を介して保持具20に回動自在に取り付けられ、その保持具20は上下一対のアジャスタボルト21により連結板16に取り付けられる。尚、連結板16と保持具20には、ネジ軸18を貫通させるためのルーズホール16A,20Aが穿設される。従って、左右何れかのネジ軸18に対応するアジャスタボルト21を手動で回転するか、あるいはアクチュエータ15の一方を停止させた状態で他方を駆動することにより、保持具20を枢軸19回りに回動させることができ、ひいては保持具20と結合する連結板16などを介して舗装道路の横断方向に対する溝形成ヘッド13の傾き(向き)を修正可能とされる。
【0025】
一方、図3および図4から明らかなように、可動側板14には、上部フレーム11のガイドレール11Aに形成されるフランジ部を上下方向から挟み込む上下一対のガイドローラ22A,22Bと、ガイドレール11Aの内壁面(ウェブの内側面)に接触するガイドローラ22Cが設けられる。尚、それらガイドローラ22A〜22Cはガイドレール11Aに対する接触圧が調整可能とされ、その調整により可動側板14をガイドレール11Aに沿って円滑に移動させ得るようになっている。
【0026】
次に、下部フレームの構成を説明すれば、その下部フレーム12は図7のように構造用鋼などを結合して成る長方形状の枠体であり、その長尺側の2部材はH型鋼、C型鋼、I型鋼などから成るガイドレール12A(本例においてH型鋼)とされ、これが短尺側のクロスメンバ12Bにより結合されて平行状態を維持する構成とされている。又、係る下部フレーム12には上方に突出する二枚の取付板12Cが固定され、その取付板12Cがボルトなどを用いて図3の如く可動側板14に結合されるようになっている。
【0027】
尚、下部フレーム12はそのガイドレール12Aが上部フレーム11のガイドレール11Aと直交する状態に組み付けられ、係るガイドレール12Aの下面にはその長手方向に沿ってラック23が取り付けられる。又、下部フレームの両端部には下方(路面部)を撮像するセンサ(CCDカメラS)が取り付けられ、これが図示せぬ制御部と接続される構成としてある。
【0028】
そして、下部フレーム12には、ガイドレール12Aに沿って移動する一対の下部可動側板24を介して溝形成ヘッド13が吊支され、これにより溝形成ヘッド13を舗装道路の横断方向(施工車両の車幅方向)に移動させるためのユニット送り機構が構成される。
【0029】
係るユニット送り機構の構成を詳しく説明すると、図8および図9のように下部可動側板24には、下部フレーム12のガイドレール12Aに形成されるフランジ部を上下方向から挟み込む上下一対のガイドローラ25A,25Bと、ガイドレール12Aの外壁面(ウェブの外側面)に接触するガイドローラ25Cが設けられる。尚、それらガイドローラ25A〜25Cはガイドレール12Aに対する接触圧が調整可能とされ、その調整により下部可動側板24をガイドレール12Aに沿って円滑に移動させ得るようになっている。
【0030】
又、下部可動側板24にはラック23に噛合うピニオン26と、ピニオン26を固定した回転軸27を回転させるためのアクチュエータ28(本例において油圧モータ)が設けられる。
【0031】
従って、アクチュエータ28の駆動により、下部可動側板24とこれに保持される溝形成ヘッド13をガイドレール12Aに沿って移動させることができる。
【0032】
ここで、溝形成ヘッド13は、一対の下部可動側板24の間に架設される回転軸29にカッターブレード30を取り付けることにより構成される。カッターブレード30は所定の刃厚を有する円形の回転刃であり、本例では複数(図3において16枚)のカッターブレード30がスペーサを介して予め設定された間隔に並設される構成としてある。これによれば、舗装道路の横断方向に対する一回の移動で、カッターブレード30の数と刃厚に対応した音溝を設定どおりの間隔で平行に形成することができる。
【0033】
一方、図10のように、下部可動側板24は上板24Aと下板24Bとをピン31にて接合した構成で、下板24Bがピン31を中心として上下方向に揺動可動とされる。そして、その下板24Bに溝形成ヘッド13を回転自在に取り付ける一方、上板24Aと下板24Bを直動アクチュエータ32により連結して溝形成ヘッド13を上下方向に移動させるためのヘッド昇降機構を構成している。本例において、直動アクチュエータ32は両端クレビス形の複動シリンダで、その両端は上板24Aと下板24Bの部位にピン接合される。
【0034】
これによれば、直動アクチュエータ32の伸長により下板24Bを下方揺動させ、その下板24Bよりも下方に突出するカッターブレード30を路面に対して強力に押し付けることができる。
【0035】
尚、下板24Bには路面に対するカッターブレード30の切込量を調整するための転動ローラ33が取り付けられ、その高さ調整により路面に対するカッターブレード30の切込量が調整可能とされている。
【0036】
又、図8および図9のように、下板24Bには溝形成ヘッド13を回転させるためのアクチュエータ34(本例において油圧モータ)が取り付けられる。そして、その駆動軸と溝形成ヘッドの回転軸29にはそれぞれプーリ35,36が取り付けられ、それらプーリ35,36にベルト37が巻き掛けられる。このため、アクチュエータ34の駆動により溝形成ヘッド13の回転駆動が行われるが、その種の巻掛伝動方式に代えて、歯車伝動方式を採用したり、アクチュエータ34による直結駆動方式を採用することもできる。
【0037】
ここで、以上のように構成される装置を用いて舗装道路の路面に音溝を形成する工法を説明する。尚、図11は音溝形成する工程を順に示した説明図である。
(1)施工車両の位置決め
施工する舗装道路が曲線部の多い場合には、先ず施工区間の車線中央部などに施工車両の移動経路を示す指示線を引く。そして、その指示線に沿って施工車両1を自動操舵移動することで、施工車両1を舗装道路に沿って直進させることができる。尚、直線部であれば、指示線を引かずして目視により施工車両1の前後方向が舗装道路に対して平行しているか否かを確認することができる。しかして、施工車両1を施工開始点(音溝の形成開始位置)まで移動した後、これを停止させ、この時点で伸縮脚3を作動せしめて車体2を全体的に降下させ、溝形成ヘッド13と路面との間隔を10〜15mm程度とさせておく。
(2)位置調整
上部フレーム11に設けた一対のアクチュエータ15を同調駆動して下部フレーム12を前後方向(舗装道路の長手方向)に移動させ、これにより路面に対する溝形成ヘッド13の前後位置を調整した後、一対のアクチュエータ15を個別に動作させて舗装道路の横断方向に対する溝形成ヘッド13の姿勢を修正する(カッターブレード30を舗装道路の横断方向に指向させるための調整)。
(3)最終微調整
下部フレーム12の両端に設けた図示せぬセンサ(CCDカメラS)により得られた路面の画像データを制御部(マイクロコンピュータ)により解析し、その結果に基づきアジャスタボルト21を操作し、舗装道路の横断方向に対する溝形成ヘッド13の姿勢の微調整を行う。尚、路面には予め路面の横断方向をあらわすマークなどを示し、これをCCDカメラで捕らえながら上記のような最終微調整を行う。又、アジャスタボルト21は手動による操作でもよいが、好ましくはステッピングモータ等の制御用モータを用い、これを制御部に繋いでアジャスタボルト21の回転操作を自動的に行えるようにするとよい。
(4)音溝形成
上記のようにして溝形成ヘッド13の位置および姿勢を確定したら、カッターブレード30を回転させるほか、これを直動アクチュエータ32の作動により路面に押し付け、次いでアクチュエータ28を駆動して溝形成ヘッド13を下部フレーム12に沿って舗装道路の横断方向に移動させる。尚、下部フレーム12には、溝形成ヘッド13のオーバーランを防止するため図示せぬリミットスイッチが設けられ、これにより音溝の長さが決められる。又、図では省略しているが、カッターブレード30による音溝形成作業では、防塵カバー、吸気ブロワ、及び噴煙処理装置などが施工車両1に搭載される。
(5)2回目以降の音溝形成
上記のようにして一回目の音溝形成を行ったら、施工車両1を停止させた状態のまま、直動アクチュエータ32を作動して溝形成ヘッド13を路面上に引き上げ、次いでアクチュエータ15の同調駆動により下部フレーム12を上部フレーム11に沿って舗装道路の長手方向に移動し、上記の位置調整(2)、最終微調整(3)を行う。尚、予めプログラムしておくことで、最終微調整のみで位置決めを確定できる。
(6)その他
尚、複数回の音溝形成により、下部フレーム12が上部フレーム11の端部まで到達したら、施工車両1を舗装道路の長手方向に移動させた後、上記(1)〜(5)の作業工程を繰り返す。
【0038】
以上、本発明について説明したが、一般の舗装道路(特に既設の舗装道路)に音溝形成を行う場合には、一般車両の通行を妨げぬよう、作業は車線規制された範囲内で実施される。又、下部フレーム12の長さは、予め施工する舗装道路の幅員を確認し、アタッチメントを追加することで、作業帯幅員に合わせておくことができる。
【0039】
一方、上記例では、溝形成ヘッド13が複数のカッターブレード30で構成されるものとしたが、これを単一のカッターブレード、単複の加圧転圧体、単複のウォータジェットノズルなどで構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係る音溝形成装置の構成例を示す側面図
【図2】同装置を構成する上部フレームの平面図
【図3】溝形成ヘッドの装置部分を示す正面図
【図4】図3のA−A線における部分拡大断面図
【図5】本装置の一部を拡大して示した説明図
【図6】図5のB−B断面図
【図7】本装置を構成する下部フレームの平面図
【図8】溝形成ヘッドの装置部分を示す側面図
【図9】図8のC−C線における部分拡大断面図
【図10】溝形成ヘッドの装置部分を示す動作説明図
【図11】音溝形成する工程を順に示した説明図
【符号の説明】
【0041】
1 施工車両
10 溝形成ユニット
11 上部フレーム
11A ガイドレール(道路の長手方向に対するヘッドの移動案内)
12 下部フレーム
12A ガイドレール(道路の横断方向に対するヘッドの移動案内)
13 溝形成ヘッド
14 可動側板
15 アクチュエータ(道路の長手方向に対するヘッド移動用モータ)
18 ネジ軸(送りねじ)
23 ラック
24 下部可動側板
28 アクチュエータ(道路の横断方向に対するヘッド移動用モータ)
30 カッターブレード
32 直動アクチュエータ(ヘッド昇降用シリンダ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
舗装道路の路面に、路上通行車両の走行により所定のメロディーとして聴取される振動音を発生する複数条の音溝を形成するための装置であって、所定の施工車両における車体下部に装置されて舗装道路の横断方向に移動されつつ同方向に前記音溝を形成する溝形成ヘッドと、前記施工車両を舗装道路上に停止させた状態で前記溝形成ヘッドを舗装道路の横断方向に移動させるヘッド送り機構と、前記溝形成ヘッドを上下方向に移動させるためのヘッド昇降機構と、前記施工車両を舗装道路上に停止させた状態で前記溝形成ヘッドを舗装道路の長手方向に移動させるヘッド位置変更機構と、を備えることを特徴とする舗装道路における音溝形成装置。
【請求項2】
舗装道路の路面に、路上通行車両の走行により所定のメロディーとして聴取される振動音を発生する複数条の音溝を形成するための工法であって、前記音溝を形成する溝形成ヘッドが車体下部に装置された施工車両を舗装道路上に停止させ、その状態で前記溝形成ヘッドを路面に向けて降下させ、次いでその溝形成ヘッドを舗装道路の横断方向に移動させながらその移動経路に沿って少なくとも一条の音溝を形成し、しかる後、前記溝形成ヘッドを上昇させ、前記施工車両を舗装路面上に停止させた状態のまま、前記溝形成ヘッドを舗装道路の長手方向に移動させて次の音溝形成位置に対する溝形成ヘッドの位置決めを行うことを特徴とする舗装道路における音溝形成工法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−31972(P2007−31972A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−213122(P2005−213122)
【出願日】平成17年7月22日(2005.7.22)
【出願人】(390030384)末広産業株式会社 (7)
【Fターム(参考)】