説明

航空機の空調システムの動作方法および航空機の空調システム

【課題】航空機に必要とされるエネルギを減少させるように航空機空調システムを構成する。
【解決手段】航空機空調システム10は、圧縮機14、モータ16およびタービン18を有してなる第1の加圧空気供給源12と、第2の加圧空気供給源とを備える。圧縮機14は、外気15を受け、この外気15を加圧し、そして、この加圧した外気を航空機キャビン20へと送る。第1の動作モードにおいては、航空機で利用可能な電力が閾値よりも低いときには、航空機キャビン20に供給される空気は、第1の加圧空気供給源12のみから提供される。第2の動作モードにおいては、航空機で利用可能な電力が閾値よりも高いときには、航空機キャビン20に供給される空気は、第1の加圧空気供給源12および第2の加圧空気供給源22の双方から提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機の空調・加圧システムに関し、特に、航空機の空調・加圧システムの動作に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機の空調システムが、一般に、外気で動作される圧縮機を備えている。この空調システムは、航空機の外部から外気を受け、コンプレッサを用いてこの外気の圧力を調整してから、この外気を航空機のキャビンへと送る。外気圧力や他の条件は、飛行の高度に大いに基づいて変化する。この変化は、圧縮機の性能および効率に影響を及ぼし得る。1つの圧縮機を用いた効率的な方法によっては、動作条件の変化により生じる大きな要求動作範囲を完全に保護することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、2つ以上の圧縮機を用いた航空機空調システムが開発されてきた。多段圧縮機式航空機空調システムは、種々の圧縮機の様々な組み合わせが利用される種々の動作モードを備えている。多段圧縮機式航空機空調システムの1つの欠点としては、この航空機空調システムによって航空機の電力要求が増加してしまうことが挙げられる。さらに、現在利用可能な多段圧縮機式航空機空調システムは、航空機空調システムの動作モードを決定するために、外部条件、例えば、外気圧力に依存している。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施例においては、航空機の空調システムの動作方法が、航空機の制御システムから利用可能な電力レベルを受けるステップと、第1の加圧空気供給源から航空機キャビンに空気を送るステップと、利用可能な電力レベルが閾値よりも高いときに、第2の加圧空気供給源から航空機キャビンに空気を送るステップとを含む。
【0005】
他の実施例においては、航空機の空調システムが、出口を航空機キャビンに直接的または間接的に接続してなる第1の加圧空気供給源と、出口を航空機キャビンに直接的または間接的に接続することができる第2の加圧空気供給源とを備えている。また、この空調システムはコントローラを備えており、該コントローラは、航空機の制御システムから利用可能な電力レベルを受け、この利用可能な電力レベルに応じて第1の加圧空気供給源および第2の加圧空気供給源を制御する。利用可能な電力レベルが閾値よりも低いときに、第1の加圧空気供給源のみが航空機キャビンに接続され、利用可能な電力レベルが閾値よりも高いときに、第1の加圧空気供給源および第2の加圧空気供給源の双方が航空機キャビンに接続される。
【0006】
別の実施例においては、出口を航空機キャビンに直接的または間接的に接続することができる第1の加圧空気供給源と、出口を航空機キャビンに直接的または間接的に接続することができる少なくとも1つの第2の加圧空気供給源22とを備えてなる航空機において、空調システムを動作する方法が提供される。この方法は、第1の加圧空気供給源のみが航空機キャビンに接続される第1の動作モードで動作するステップと、第1の加圧空気供給源および第2の加圧空気供給源の双方が航空機キャビンに接続される第2の動作モードで動作するステップとを含む。第1の動作モードが、低い利用可能な電力レベルで選択され、第2の動作モードが、低い利用可能な電力レベルよりも高い電力レベルで選択されるように、動作モードが、航空機で利用可能な電力レベルに基づいて選択される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施例における航空機空調システムのブロック図である。
【図2】本発明の他の実施例における航空機空調システムの概略図である。
【図3】本発明の実施例の圧力回収装置を有した航空機の空調システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1には、航空機の空調システム10のブロック図が示されている。航空機空調システム10は、航空機のキャビン20に直接的または間接的に接続することができる第1の加圧空気供給源12を備えている。第1の加圧空気供給源12は、圧縮機14、モータ16およびタービン18を備えている。圧縮機14、モータ16およびタービン18は、シャフト28によって互いに接続されている。シャフト28は、一体的に形成されるか、または複数の部品から形成され得る。圧縮機14は、外気15を受け、モータ16およびタービン18の一方または双方から供給される動力を用いて外気を加圧し、そして、この加圧した外気を航空機キャビン20へと送る。また、航空機空調システム10は、1つまたは複数のモータおよび圧縮機を備え得る二次加圧空気供給源22を備えており、該二次加圧空気供給源22は、直接的または間接的に航空機キャビン20に接続され得る。航空機空調システム10で用いられる圧縮機は、例えば、単段圧縮機または多段圧縮機とすることができる。第1の加圧空気供給源12および第2の加圧空気供給源22によって用いられる圧縮機は、動作するのにかなりの電力が必要となる。
【0009】
一実施例においては、航空機空調システム10は、航空機で利用可能な電力に基づいて種々のモードで動作するように設計されている。航空機空調システム10は、コントローラ24を有することができ、コントローラ24は、航空機制御システム(図示せず)から、航空機で利用可能な電力を示す信号25を受ける。コントローラ24は、信号25によって示される航空機で利用可能な電力に基づいて第1の加圧空気供給源12および第2の加圧空気供給源22の作動を制御する。
【0010】
第1の動作モードにおいては、航空機で利用可能な電力が閾値よりも低いときには、航空機キャビン20に供給される空気は、第1の加圧空気供給源12のみから提供される。第1の加圧空気供給源12は、航空機の地上作動中に、必要な加圧や温度を制御し、キャビンに新しい空気を供給することができるように設計されている。また、第2の動作モードにおいては、航空機で利用可能な電力が閾値よりも高いときには、航空機キャビン20に供給される空気は、第1の加圧空気供給源12および第2の加圧空気供給源22の双方から提供される。一実施例においては、2つの加圧空気供給源からの加圧空気を混合し、この混合空気を冷却、加湿または除湿などによりさらに処理し、そして、航空機キャビンに送ることができる。他の実施例においては、航空機で利用可能な電力が第2の閾値よりも高いときに、3つ以上の加圧空気供給源を用いることができ、第1の加圧空気供給源、第2の加圧空気供給源および第3の加圧空気供給源から、航空機キャビン20に供給される空気を提供することができる。
【0011】
一実施例においては、加圧空気は、航空機キャビン20へと流入する前に冷却される。冷却は、航空機のラム空気ダクトに配置されたラム空気熱交換器(図示せず)やタービン18によって実施され得る。第1の動作モードにおいて、冷却は、冷却プロセスに組み込まれたラム空気熱交換器およびタービン18によって実施され得る。ここで、タービン18は、シャフト上で圧縮機14およびモータ16に連結されている。1つまたは複数のタービン18が、圧縮機14と共にシャフト28上に配置され得る。
【0012】
図2には、本発明の実施例の航空機空調システム100の概略図が示されている。航空機空調システム100は、第1の加圧空気供給源101を備えており、該第1の加圧空気供給源101は、外気で充填される圧縮機102を備えている。圧縮機102は、シャフト108上でモータ104およびタービン106に接続されている。また、航空機空調システム100は、第2の加圧空気供給源103も備えており、該第2の加圧空気供給源103は、システムが動作される動作モードに基づいて切り替え可能である。一実施例においては、第2の加圧空気供給源103は、調節弁110によって切り替えられるか、または部分的に切り替え可能である。他の実施例においては、調節弁110の代わりに、逆止弁を配置することもできる。第2の加圧空気供給源は、例えば、外気や、航空機の制御システムからのブリード空気で充填される第2の電動式圧縮機128とすることができる。圧縮機102の出口ラインは、逆止弁112を備えており、該逆止弁112は、この出口ラインを通る流れが圧縮機102へと導かれないことを確実にする。
【0013】
図2のシステムは、航空機で利用可能な電力に基づいて少なくとも2つの動作モードで動作され得る。第1の動作モードにおいては、キャビンに供給される空気の全てが圧縮機102によって提供される。タービン106からの動力は、モータ104からの電力および圧縮機102の駆動と組み合わされる。圧縮機102は、加圧、温度調節および新しい空気の供給に関するキャビンの空気供給の要求を満たすことができるように設計されている。圧縮機102から出た空気は、混合チャンバ116を通過した後に、ラム空気ダクト熱交換器114において冷却される。そして、この空気は、水抽出回路を通流してから、タービン106による第2の冷却を受ける。水抽出回路は、水抽出装置118、再熱器138および凝縮器120を備えることができる。水抽出装置118において分離された水は、水噴射装置WIによってラム空気ダクトに供給される。
【0014】
第2の動作モードにおいては、調節弁110または逆止弁が開かれ、キャビンに供給される空気は、圧縮機102の出口空気および圧縮機128の出口空気によって形成される。第2の動作モードにおいては、混合された空気流は、第1の動作モードの圧縮機102の出口空気と同様の構成要素を通流する。
【0015】
単一の段の圧縮を基礎として個別の圧縮段に要求される圧力比が高いので、上記圧縮段は、修正質量流量の制限された動作範囲を達成するのみである。修正質量流量を供給することができるためには、付加的な圧縮段または加圧空気供給源が、同時に切り替えられ得る。用いられる外気圧縮機の数は、この接続においては一定ではなく、使用領域の全てを保護するために、1つの空調システムにつき少なくとも2つの加圧空気供給源が並列に接続される。
【0016】
図2に示したように、第2の加圧空気供給源103は、ジェットポンプ124を作動させるために、開いた弁122と共に用いられる。これにより、第1の動作モードにおいて、1つまたは複数のラム空気熱交換器によって、冷却された空気流を確実に得ることができる。また、圧縮機102の圧縮機出口空気を、弁126によってジェットポンプ124に供給することもできる。このような方法により、圧縮機102の安全な動作や安定した動作が確実なものとされ得る。したがって、付加的な質量流量は、ジェットポンプ124によってラム空気ダクトに案内されるか、または他の需要部(consumer)に供給される。ラム空気ダクトの入口弁は、ラム空気ダクトの入口側に配置され得るものであり、ラム空気入口アクチュエータ(RAIA)によって制御可能である。
【0017】
一実施例では、第2の加圧空気供給源103は、モータ130によって駆動される圧縮機128によって形成される。当業者は、システム100に1つまたは複数の上記ユニットを設けることもできることを理解するであろう。一実施例においては、非サージ弁(anti−surge valves)132,134によって閉じることができる再循環ラインが、圧縮機102,128の各々へと引き出されている。さらに、付加的な圧縮機負荷弁136は、混合チャンバ116からラム空気ダクト熱交換器114へと延びるラインに設けられる。非サージ弁132,134を開くことにより、圧縮機102,128を介して再循環空気を増加させることができ、これにより、圧縮機102,128の安定した動作が可能となる。上述したように、ジェットポンプの調節弁122,126によっても、圧縮機の質量流量を増加させることができる。圧縮機負荷弁136は、圧縮機102,128を制限するように用いられ、圧縮機102,128の出口温度を増加させることができる。
【0018】
図3には、航空機空調システム10のブロック図が示されている。航空機空調システム10は、航空機キャビン20に直接的または間接的に接続することができる第1の加圧空気供給源12を備えている。第1の加圧空気供給源12は、圧縮機14、モータ16およびタービン18を備えている。圧縮機14、モータ16およびタービン18は、シャフト28によって互いに接続されている。圧縮機14は、外気を受け、モータ16およびタービン18から供給される動力を用いて外気を加圧し、そして、この加圧した外気を航空機キャビン20へと送る。また、航空機空調システム10は、1つまたは複数のモータまたは圧縮機を備え得る二次加圧空気供給源22を備えており、該二次加圧空気供給源22は、直接的または間接的に航空機キャビン20に接続され得る。コントローラ24が、航空機制御システムから、航空機で利用可能な電力を示す信号を受け、この信号に応答して、航空機で利用可能な電力に基づいて第1の加圧空気供給源12および第2の加圧空気供給源22の作動を制御する。
【0019】
現在の航空機空調システムにおいては、加圧空気は、キャビンを通して循環した後に、キャビンから取り除かれて排気される(つまり、「機外」に送られる)。航空機の高度に応じて、航空機外の空気圧力は、排気される空気よりも非常に低いものとなり得る。一実施例においては、キャビン20から排気される加圧空気はタービン18へと送られ、タービン18は、この加圧空気が外気圧力へと減圧されたときに生じるエネルギを取り込む。キャビンからの減圧された空気は、タービン18を通過した後に、機外へと送られる。一実施例においては、タービン18は、キャビンから排気された空気の減圧により取り込まれるエネルギを、モータ16および圧縮機14に連結されたシャフト28へと供給することができる。このエネルギは、航空機空調システム10を動作するために航空機に必要とされるエネルギを減少させるように用いられ得る。
【0020】
一実施例においては、航空機空調システム10は、航空機キャビン20に配置され得る排出装置26も備えている。排出装置26は、コントローラ24によって制御可能であり、コントローラ24は、航空機キャビン20からの循環空気をタービン18または航空機外へと送るように排出装置26に指示することができる。一実施例においては、コントローラ24は、外気圧力がキャビン空気圧力よりも低いときに、航空機キャビン20からの循環空気をタービン18に送るように排出装置26に指示することができ、また、外気圧力がキャビン空気圧力と等しいまたはほぼ等しいときに、航空機キャビン20からの循環空気を航空機外に送るように排出装置26に指示することができる。他の実施例においては、コントローラ24は、外気とキャビン空気との間の圧力差が閾値よりも高いときに、航空機キャビン20からの循環空気をタービン18に送るように排出装置26に指示することができ、また、外気とキャビン空気との間の圧力差が閾値よりも低いときに、航空機キャビン20からの循環空気を航空機外に送るように排出装置26に指示することができる。
【0021】
1つの動作モードでは航空機は約3Psi、または約20.6kPaの外気圧力の環境にあり、約12Psi、または約82.7kPaのキャビン圧力を有する。航空機空調装置10は、外気を3Psiから12Psiに加圧するのに約100kWの電力を必要とする。現在利用可能な航空機空調装置では、外気の加圧に必要な全ての電力はモータ16から供給される。一実施例では、タービン18は、キャビンから排気した空気の減圧によって生じたエネルギを取り込み、動力を発生し、そして、この動力をモータ16および圧縮機14に供給する。約3Psiの外気圧、および約12Psiのキャビン圧力の動作モードでは、タービン18は、約20kWの電力を発生する。したがって、航空機の動作条件に基づいて、キャビンから排気した空気の減圧によって生じたエネルギを取り込むことにより、結果的に航空機空調装置の消費電力を20%まで低下させることができる。
【0022】
本明細書で用いた用語は特定の実施例のみの説明を目的とするものであり、本発明の限定を意図するものではない。本明細書で用いられるように、単数形の形態「a」、「an」および「the」は、文脈において特に指示がない限り、同様に複数のものも含むことを意図するものである。さらに留意すべきは、本明細書で用いられる場合の語句「備える」は、記載した特徴部、整数値、ステップ、動作、要素やコンポーネントの存在を明らかにするものであり、一つ以上のその他の特徴部、整数値、ステップ、動作、要素、コンポーネントやそれらの群の存在または追加を妨げるものではない。
【0023】
全ての手段またはステップの対応する構造、材料、行為、およびそれらと同等のものに加えて以下の請求項の機能要素は、特に請求の範囲に記載のその他の請求項に記載された要素と組み合わされて機能を実施するためのあらゆる構造、材料、または行為を含むことを意図するものである。例示および説明を目的として本発明の明細書を開示するが、本明細書を開示の形態に包括的に限定することを意図するものではない。本発明の範囲および真意を逸脱することなく種々の修正および変更が当業者にとって明らかとなるであろう。この実施例は、本明細書の本質、および実際の応用例を最もよく説明するために、そして当業者以外の人が、種々の修正を有する種々の実施例の開示を、検討された特定の用途に適したものとして認識できるようにするために、選択され、記載されたものである。
【0024】
本発明の好適な実施形態を記載したが、現在および将来の当業者が以下の特許請求の範囲に含まれる種々の改良および強化を行うことが理解されるであろう。これらの請求の範囲は先に述べた本明細書の適切な保護を維持するように解釈されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機の制御システムから利用可能な電力レベルを受けるステップと、
第1の加圧空気供給源から航空機キャビンに空気を送るステップと、
前記利用可能な電力レベルが閾値よりも高いときに、第2の加圧空気供給源から前記航空機キャビンに空気を送るステップと、
を含む航空機の空調システムの動作方法。
【請求項2】
前記第1の加圧空気供給源および前記第2の加圧空気供給源によって加圧された空気が、前記航空機キャビンに流入する前に冷却されることを特徴とする請求項1に記載の動作方法。
【請求項3】
前記第1の加圧空気供給源からの空気と、前記第2の加圧空気供給源からの空気とが、前記航空機キャビンに流入する前に混合されることを特徴とする請求項1に記載の動作方法。
【請求項4】
前記第1の加圧空気供給源からの空気は、圧縮機によって形成され、該圧縮機は、外気、ラム空気や予圧空気で充填されるとともに、モータやタービンによって駆動されることを特徴とする請求項1に記載の動作方法。
【請求項5】
前記第2の加圧空気供給源からの空気は、第2の圧縮機によって形成され、該第2の圧縮機は、外気、ラム空気や予圧空気で充填されるとともに、モータやタービンによって駆動されることを特徴とする請求項1に記載の動作方法。
【請求項6】
前記利用可能な電力レベルが第2の閾値よりも高いときに、第3の加圧空気供給源から前記航空機キャビンに空気を送るステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の動作方法。
【請求項7】
前記第2の加圧空気供給源から前記航空機キャビンに送られる空気の一部が、前記利用可能な電力レベルに基づいていることを特徴とする請求項1に記載の動作方法。
【請求項8】
出口を航空機キャビンに直接的または間接的に接続してなる第1の加圧空気供給源と、
出口を前記航空機キャビンに直接的または間接的に接続することができる第2の加圧空気供給源と、
航空機の制御システムから利用可能な電力レベルを受け、この利用可能な電力レベルに応じて前記第1の加圧空気供給源および前記第2の加圧空気供給源を制御する、コントローラと、
を備え、
前記利用可能な電力レベルが閾値よりも低いときに、前記第1の加圧空気供給源のみが前記航空機キャビンに接続され、
前記利用可能な電力レベルが閾値よりも高いときに、前記第1の加圧空気供給源および前記第2の加圧空気供給源の双方が前記航空機キャビンに接続されることを特徴とする航空機の空調システム。
【請求項9】
前記第1の加圧空気供給源および前記第2の加圧空気供給源に加えて、出口を前記航空機キャビンに直接的または間接的に接続することができる付加的な加圧空気供給源をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の航空機の空調システム。
【請求項10】
前記第1の加圧空気供給源および前記第2の加圧空気供給源は、並列に接続されることを特徴とする請求項8に記載の航空機の空調システム。
【請求項11】
前記第1の加圧空気供給源の出口空気と、前記第2の加圧空気供給源の出口空気とが、チャンバによって形成された混合点において結合されることを特徴とする請求項8に記載の航空機の空調システム。
【請求項12】
前記第2の加圧空気供給源から前記航空機キャビンに送られる空気の一部は、前記利用可能な電力レベルに基づいていることを特徴とする請求項8に記載の航空機の空調システム。
【請求項13】
出口を航空機キャビンに直接的または間接的に接続することができる第1の加圧空気供給源と、出口を前記航空機キャビンに直接的または間接的に接続することができる少なくとも1つの第2の加圧空気供給源とを備えてなる航空機において、空調システムを動作する方法であって、
前記第1の加圧空気供給源のみが前記航空機キャビンに接続される第1の動作モードで動作するステップと、
前記第1の加圧空気供給源および前記第2の加圧空気供給源の双方が前記航空機キャビンに接続される第2の動作モードで動作するステップと、
を含み、
前記第1の動作モードが、低い利用可能な電力レベルで選択され、前記第2の動作モードが、前記低い利用可能な電力レベルよりも高い電力レベルで選択されるように、動作モードの選択が、前記航空機で利用可能な電力レベルに基づいて選択されることを特徴とする方法。
【請求項14】
前記第1の加圧空気供給源および前記第2の加圧空気供給源によって加圧された空気は、前記航空機キャビンに流入する前に冷却されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の加圧空気供給源からの空気と、前記第2の加圧空気供給源からの空気とが、前記航空機キャビンに流入する前に混合されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第2の加圧空気供給源から前記航空機キャビンに送られる空気の一部が、前記利用可能な電力レベルに基づいていることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の加圧空気供給源からの空気は、圧縮機によって形成され、該圧縮機は、外気、ラム空気や予圧空気で充填されるとともに、モータやタービンによって駆動されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記第2の加圧空気供給源からの空気は、第2の圧縮機によって形成され、該第2の圧縮機は、外気、ラム空気や予圧空気で充填されるとともに、モータやタービンによって駆動されることを特徴とする請求項13に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−103716(P2013−103716A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−246922(P2012−246922)
【出願日】平成24年11月9日(2012.11.9)
【出願人】(500107762)ハミルトン・サンドストランド・コーポレイション (165)
【氏名又は名称原語表記】HAMILTON SUNDSTRAND CORPORATION
【住所又は居所原語表記】One Hamilton Road, Windsor Locks, CT 06096−1010, U.S.A.