航空機内の内部セキュリティドア
本発明は、内部構造(16)を形成する要素(20、21、22、24)を備えるドアに関する。この内部構造(16)は、内部構造を形成する要素の大部分を互いに連結するハーネスの網状物(82)によって補強されている。これらのハーネスは、例えば、内部構造上に接着されている炭素繊維のストリップである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機内の内部セキュリティドアに関する。
【背景技術】
【0002】
2001年9月11日の攻撃以降、航空機コックピットのセキュリティを強化する対策が採られてきた。特に、これらの対策は、航空機のコックピットを客室から隔てるドアを含んでいる。新たな規則と規格に従って、このドアは、コックピット内へのあらゆる侵入行為を防止する障壁を形成しなければならず、今やコックピット内への立ち入りは操縦要員だけに制限されなければならない。
【0003】
しかし、過去同様に、これらのコックピットドアは、客室側又はコックピット側で減圧が生じる場合には自動的に開かなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、侵入者がコックピットに侵入することをより困難にすることによって、航空機の機内のセキュリティと安全性とを増大させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ドアの開放を防止するセキュリティシステムの存在にも係わらず、例えば、操縦士又は副操縦士を通過させるためにドアが開放され、この時にはセキュリティ装置が作動していないので、侵入者がコックピットに侵入するためにこの開放を利用する可能性が警告されてきた。従って、現行のコックピットドアの弱点の1つは、これらのドアが長距離フライトのようなフライト中に時々開放されるということである。本発明は、コックピットに侵入することを禁止されている乗客が、何時コックピットドアが開いているかわからないようにするという独創的な着想に基づく。
【0006】
特定の航空機では、コックピットドアは、基本的に操縦要員によって使用される空間である通路の末端に配置されており、普通、トイレが配置されている。特定の航空会社が、これらのトイレを乗客が使用することを許可している。
【0007】
本発明の独創的な着想は、客室側の第2のドアによってこの通路を閉鎖することである。この第2のドアの主たる目的は、コックピットドアが開いているか閉じているかを乗客がわからないようにする視覚的な障壁を形成することである。
【0008】
解決策としては、コックピットドアの反対側に位置している通路の末端に、カーテンを設けることである。この解決策は適切であるが、攻撃者に対してはあまり抑止的ではないということが明らかである。
【0009】
したがって、本発明は、コックピットドアの背後の通路の閉鎖用であるが、航空機内の他の位置で使用できる、ドア形状の堅固な障壁を提供することを目的とする。
【0010】
減圧の発生時には、このドアのどちらの側においても、このドアが一体の状態のままであることが必要である。実際に、このドアが幾つかの破片の形に壊れる場合には、これらの破片が、航空機の機内の人間に対する危険な飛び道具となるだろう。このドアは軽量であることが好ましい。実際には、航空機の機内の全ての要素と同様に、積載重量(carried weight)が制限される。最終的に、このドアがコックピットドアの背後の通路を閉鎖するために使用される時には、攻撃者による通過を困難にするドアを一様かつ効果的に形成することになる。
【0011】
この目的のために、本発明は、内部構造を形成する構成要素を備える、航空機用の補強されたドアを提案する。
【0012】
本発明によって、この内部構造は、この内部構造を形成する構成要素の大部分を互いに連結させるウェビング(webbing)のハーネスの網状物(network)によって補強される。
【0013】
このハーネスの網状物は、まず第1に、ドア構造を補強することを可能にする。この補強は、従来のドア構造に比較して機械抵抗を同等にするように、ドアの重量を減少させることを可能にする。この場合に、水平フレームの破損発生時に、このハーネスは、ドアの破損部分を保持することを可能にし、従ってドアの結合を確実なものにする。攻撃を受ける時にこのハーネスは、最終的に攻撃者が乗り越えなければならない更なる障壁となる。
【0014】
好ましい構造形態では、このハーネスは、内部構造上に接着されたストラップ形状を有する。この解決策は具体化が容易であり、内部構造にハーネスの網状物を固定することを可能にする。
【0015】
このハーネスが、炭素繊維のような高強度の複合材料の繊維で作られていることが効果的である。この材料は、一方では、卓越した機械的特徴を有し、他方では軽量であるという利点を有する。
【0016】
ドアと、攻撃者に対して形成されている障壁との間の結合に関して、その網状物の能力を増大させるために、ハーネスが、内部構造の上に配置されており、ウェビングを形成するように互いに連結されていることが好ましい。
【0017】
1つの構造形態では、本発明による補強されたドアは、水平方向に配置された連結部品によって互いに連結されている少なくとも3つの垂直なライザ(rizer)をその内部構造が備えるようなドアである。この構造形態では、ハーネスは、その全長にわたって、垂直なライザと水平な連結部品とに沿って配置されている。したがって、このハーネスは、ライザと連結部品との間の空間により形成されている区画の中に入らない。この場合に、これらの区画は、ハーネスの網状物がパネルの放出によって悪影響を受ける危険性なしに「放出可能な」パネルを装備することが可能である。
【0018】
本発明の詳細事項と利点とが、添付された概略的な図面を参照して、後述の説明からさらにより適切に理解されるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1には、長距離輸送機のコックピット2が示されている。このコックピットのすぐ後ろには、特に乗務員によって使用される空間がある。この空間は、一方では、例えば睡眠用の簡易ベッド又はベッドを備える休憩区域4と、他方では、トイレと洗面台とシャワーとを備える浴室とを含む。通路8が、コックピット2に入るために、休憩区域4と浴室6との間に設けられている。従来の設計では、ドア10が、コックピット2を閉鎖し、また、コックピット2への入室ができるようにしている。
【0020】
コックピットドア10は、通路8の一方の末端で通路8を閉鎖する。独創的な設計では、通路8の他方の末端に、第2のドア12を設けることが提案される。
【0021】
第2のドア12は2つの主要な機能を有する。第1の機能は、乗客の目からコックピットドア10を隠すことである。この第1の機能のために、この第2のドア12は、通路8内の中間位置に配置するか、又は、コックピットドア10とは反対側の、通路8の末端に配置することができる。この第2のドアのもう1つの機能は、乗務員用に備えられた区域にプライバシーを与えることである。この第2の機能のために、第2のドア12は、図1に示されるように、通路8のコックピットドア10とは反対側の末端に配置されることが好ましい。
【0022】
セキュリティのために、フライト中はコックピットドア10がロックされ、手段(アクセスコード、バッジ等)が、許可を受けていないあらゆる個人によるコックピットへの侵入を防止する意図で、設けられている。このコックピットドア10はまた、防弾である。しかし、航空機の客室14で減圧が生じる場合には、客室14とコックピット2との間の圧力をバランスさせ、航空機の構造に過剰な応力がかかることを防止するために、手段がこのドアを自動的に開放させる。
【0023】
第2のドア12は、例えば減圧がコックピット2の内側で生じる場合には、コックピットドア10の作動を妨げてはならない。
【0024】
図2は、図1に示される第2のドア12を製造するための構造の、好ましい形態の正面図を示す。このドアは、後で説明するフレーム16と呼ばれる内部構造を備える。8つのパネル18がこのフレーム16に取付けられている。
【0025】
フレーム16は、3つのトーションボックス22、即ち、頂部のトーションボックス1つと、中間のトーションボックス1つと、底部のトーションボックス1つとによって接続されている、2つの側柱20と1つの中央の柱21とを備える。同様に、一方では頂部ボックスと中間ボックスとの中に、他方では中間ボックスと底部ボックスとの中に、このフレームは2つの開口部を備える。これらの各開口部はまた、横支柱24によってそれぞれ分割され、フレームは、パネル18をそれぞれ受け入れる8つの区画で形成される。この8つの区画は、4つの区画の2つの列に分配されている。各々の区画は、図3と図4により詳細に示されているパネル18を受容する。
【0026】
以下では、第2のドア12を説明するために、第2のドアが閉鎖状態にあると考える。この場合、図1と図3とに示されるように第2のドア12が閉鎖状態にある場合には、このドアの前面がコックピット2に向けられている面であり、このドアの背面が客室14に向けられている面であると考える。形容詞「内側の」と「外側の」とを、第2のドア12に関して使用する。
【0027】
各々のパネル18は、2つのプレート、即ち、1つの前部プレート26と、1つの後部プレート28とを備える。
【0028】
前部プレート26は、側柱20に連結されている第1の縁部30の内面に対して支えられており、同様に中央の柱21の第2の縁部32の外面に対して支えられている。この第1と第2の縁部30と32は、例えば、パネル18を受け入れる区画の全高にわたって延びる。前部プレート26の頂部縁部と底部縁部が自由であることが好ましい。
【0029】
前部プレート26は、旋回ラッチ34によって第2の縁部32の上に保持されている。各々のラッチ34はピン36上に取付けられている。ばね(図示せず)が、第2の縁部32に対してラッチ34を保持するために、ラッチ34を前部プレート26の上面に対して与圧している。同様のピン36を、2つの隣接した区画のパネルの2つの前部プレート26上に作用するラッチ34を保持するために、使用することができる。
【0030】
前部プレート26は、側柱20の側部に、後述するスペーサ38によって保持されている。側柱20は、第1の縁部30に面している第3の縁部40を備える。後部パネル28は、この第3の縁部40の内面に対して支持されている。スペーサ38は、前部プレート26と後部プレート28とをそれぞれ第1及び第3の縁部30、40に対してくさび止めする。くさび39が後部プレート28とスペーサ38との間に配置されている。このくさび39の形状は、一方の側は、後部プレート28のかなり平らな形状と、他方の側は、スペーサ38の形状に合わされている。
【0031】
従って、2つの縁部30、40を隔てる距離は、後部プレート28の厚さ、及びスペーサ38とくさび39とによって形成される組立体の高さに、前部プレート26の厚さを加えたものに一致する。スペーサ38は、例えば、前部プレート26の内面に基部が固定されているU字金具の形状を示す。このU字金具の枝が、後部プレート28に連結されているくさび39に対して支えられている。
【0032】
後部プレート28の垂直な縁部がどのように側柱20に沿って保持されているかが、上述されている。中央の柱21の側では、後部プレート28の縁部が、第4の縁部42の外面上に対して支えられている。後部プレート28のこの縁部は、中央の柱21の中にカチッと嵌り込む小さい棒44を使用して第4の縁部42に対して保持される。図4と図5には、小さい棒44(図3に示す)との係合に使用されるハウジング46が示されている。また、図3、及び図6から図8には、縁部42に対してこれらのプレートを保持するフィンガー45を備えた後部プレート28が示されている。
【0033】
図5から図8には、航空機の前部で、例えばコックピット2内で、即ち、第2のドアの12の前面の側で減圧が生じる場合の、パネル18の挙動を示す。
【0034】
この場合には、第2のドア12が閉鎖されている場合、第2のドアは通路8の内側に向かって吸い込まれる。第2のドア12のフレーム16は剛体であり、このような減圧に耐えるようにされている。第2のドア12は、パネル18が負けて通路8の内側に吸い込まれるように設計されている。
【0035】
第1の実施例では、各パネル18の前部プレート26が通路8の内側に吸い込まれる。第1の縁部30は固定されている。一方、ラッチ34は、旋回する。ラッチ34に加わる力が十分である場合(各ラッチ34は、ばねによって与圧されている)、ラッチ34は旋回し、パネル18の前部プレート26を開放する。次に、このプレートは第1の縁部30の周りを旋回し、プレートと共にスペーサ38を引っ張る。次に、このプレートは、スペーサ38の係合解除を容易にするために形状を合わせたくさび39の上で「転がる」。次に、第3の縁部40に対して支えられていた後部プレート28の縁部が開放され、後部プレート28は第4の縁部42に関して旋回し始める(図7)。フィンガー45は、第4の縁部42に対して支持された後部プレート28の縁部を保持することによって、この旋回運動を制御することを可能にする。例えばケーブル、ハーネス、細長い部材等の連結具48が、前部プレート26を後部プレート28に連結する。この連結具48は、例えば、一方の側でスペーサ38に固定され、他方の側でくさび39に固定される。
【0036】
図8は、完全に開いている2つのパネル18を示す。この図には、各パネル18の後部プレート28を中央の柱21に連結する第2の連結具50(例えば連結具48と同様)が示されている。プレート26及び28は、このように保持され、乗務員に衝突する可能性のある(また、殺害する可能性のある)発射物とはならない。
【0037】
8つのパネル18は、同時に開く。実際、これらのパネルは同一の減圧に晒され、従って、同じように作用する。パネルが完全に開いている(図8)場合には、第2のドア12のフレーム16だけが、コックピット2で生じた減圧に関連した後から前への空気流れに対抗する。このフレーム16の空気流れに対する抵抗はわずかであり、これに対応する仕事損失は(航空機構造に及ぼされる応力のように)無視できる。従って、上述の第2のドア12は、航空機の前部での、コックピット2の内側での減圧時に、コックピットドア10の作動を妨げないようにすることができる。
【0038】
上記の説明と、対応する図3から図8により、パネル18を開放する提案のシステムが再取付け可能なシステムであることがわかる。実際、パネルがその区画から取外されても、これらのパネルは問題なく所定の位置に戻すことができる。最初に、後部プレート28を、その区画内の所定位置、即ち、縁部42及び40に対する位置に戻し、次に、ラッチ34を旋回させる前に、前部プレート26を縁部30及び32に対して戻し、対応するばね(図示せず)を初期状態に戻すだけで十分である。
【0039】
旋回ラッチ34に作用するばねの力は、第2のドア12の上の許容できる荷重に基づいて決定される。第2のドア12における最大の減圧は、約150hPaであると見積もることができる。このような減圧が存在する場合には、パネルはすでに開放されている。第2のドア12の上に加えられる力は、フレームの表面積に、加えられた圧力を乗算したものに相当する。第2のドア12に対して加えられる力を制限するために、この力を最大許容荷重と見なすことができる。Pdeciがパネル18の開放に対応する減圧の値であるとすると、Pdeciに第2のドア12の全表面積を乗算したものが、ドアに加えられる前もって計算された最大の力よりも小さいようにする。この場合に、旋回ラッチ34に作用するばねは、選択されたPdeci値と、対応するパネル18の表面積と、パネル1つ当たりの旋回ラッチ34の個数とに基づいて設定される。
【0040】
上述の説明において、パネルは中央の柱21の側で開放され、一旦開放されると、これらのパネルは、提案された構造のために、通路8のかなり中間部にあるということとがわかる。これは、まず第1に、パネルの再グループ化を可能とし、パネルが通路の側面のどれか一方の側に存在しないようにすることができる。しかし、通路8の中央に向かってパネルを再グループ化する主要な理由は異なる。減圧がコックピット2の内側で生じると、減圧が通路8に伝播する。減圧によって、通路8の両側に配置されているモニュメントとも呼ばれるモジュールが、相互に向かって移動する傾向を有し、従って通路8の幅を減少させる。次に、これらのモニュメントは、第2のドア12の垂直縁部を覆う位置まで変形させられる可能性がある。そこで、もしパネル18が側柱20で開放されると、この開放はモニュメントによって妨害されるか、又は、阻止される可能性がある。従って、第2のドア12が、航空機の内側の圧力の均衡を妨げる障壁を形成する可能性がある。上述したように、この状態は回避されなければならない。通路8内のモニュメントの、第2のドアに関する位置により、垂直な側柱上にラッチ(又は他の開放手段)を配置することを避け、むしろドアの中央に向かってラッチを配置しなければならないだろう。
【0041】
航空機の客室14での減圧時には、例えば、第2のドア12を開放させることができる。この開放は、ドアの航空機上での上部及び下部の固定点に、ドアの動きによって加えられる遠心力による荷重を発生させるであろう。
【0042】
上述したように、説明したパネル18の構造は、減圧がコックピット2に生じるや否や、前部プレートと後部プレートが次々と開放され、空気が通過することを可能にする。しかし、上述の構造は、客室14からコックピットに向かってパネル18が押される場合には、即ち、後から前にパネル18が押される場合には、パネルが抵抗し、フレーム16から分離しない。
【0043】
実際、図3を見れば、対応する前部プレート26が所定位置にある限り、各後部プレート28は、静止要素によって保持されることがわかる。この図では、各後部プレート28は、一方では、静止した第4の縁部42に対して支えられており、他方では、くさび39とスペーサ38とを介して、静止した第1の縁部30に対して支えられていることがわかる。従って、もし後部プレート28に後から前に力が加えられるならば、この力は縁部42及び30によって完全に吸収される。加えられる力は、パネル18を開放する旋回ラッチには作用しない。
【0044】
例えば、図9は、航空機構造上可能性のあるドアの取付けを示す。この図では、上部ビーム52と下部ビーム54とが見える。また、ドアがその周りを旋回するピンと、客室14と通路8の天井58が、この図に示されている。このピンは、下側の管56と、その内側を伸縮自在にスライドすることができる円筒形アーム57との、2つの部分でできている。例えばバヨネットタイプのシステムのようなロックシステムを、一方を他方に対して移動させることによって、これらの部品をロックすることが考えられる。
【0045】
アーム57は第2のドア12のピン56の頂上部分を形成する。このアーム57は、静止軸受60内を旋回するように、上部ビーム52の上のコーナー金具62によって取付けられる。
【0046】
管56から成るドアピンの底部は、自動調心軸受上に取付けられている。この軸受はまた、底部ビーム54の上の静止支持体64も含む。この支持体64は、球形の座66を備えるハウジングを含む。球形の座66の直径に対応する直径を有する球68は、底面部70を有する可能性があるが、例えばねじ込みによって、管56の下端に固定されている。好ましい構成形態では、管56の下端は、球68を受け入れる球形の座を有する。この球68は、支持体64の球形の座66に配置される場合に、航空機の床の上に支持体64を据付ける間、即ち、底部ビーム54の上に支持体64を据付ける間、ドアピンの自動調心を可能にする。
【0047】
第2のドア12の伸縮自在ピンは、このドアの非常に容易な組立と分解を可能にする。組立のためには、アーム57が管56の内側でスライドされる。一旦管56が球68の上に設置されると、ドアピンは、軸受60に面して配置されるように回転される。次に、アーム57が引出され、「出」位置にロックされる。分解は、据付け操作と反対の順番で行うことによって容易に行われる。
【0048】
図12から図14は、空気が第2のドア12を通って航空機の前部から後部にどのように循環できるかを示す。これらの図では、パネル18の前部プレート26と後部プレート28の構造を更に詳細に示す。
【0049】
空気の流れを可能にするために、後部プレート28が、図14に示すような格子の形状で、好ましい実施形態で示されている。孔72が、後部プレート28の全表面積(縁部付近は除いてよい)にわたって規則正しく分布している。
【0050】
前部プレート26は、低圧逆止弁を備えている。従って、図12と図13に示唆されているように、パネル18の1つ当り2つの弁を備えることができる。各々の弁に対して、前部プレート26内に切り抜き74が設けられている。各切り抜き74は、空気を通さない弾性膜76で完全に覆われている。外側スカート79と縁部80とを備えるカバー78が弾性膜76を覆う。このカバー78は、その縁部80で前部プレート26の内側表面に固定されている。弾性膜76の外側輪郭がこの縁部80と内側プレート26との間に部分的に挟まれている。もし弾性膜76とカバー78とが例えば長方形ならば、例えば、弾性膜76の2つの互いに反対側の縁部をカバー78の縁部80によって保持し、一方、弾性膜76の他の2つの縁部を自由とすることが可能である。カバー78は、一定間隔で、内側プレート26と平行に延びる。空気が通過できるようにするために、このカバーには、例えば外側スカート79に、開口が設けられている。
【0051】
図13は、逆止弁をその閉鎖状態で示す。空気流れが外側から到着する場合には、即ち、空気流れが航空機の後部から前部に移動する場合には、この空気流れは弾性膜76を前部プレート26に押し付け、対応する切り抜き74を塞ぐ。一方、図12に示すように、空気流れが内側から来る場合には、即ち、空気流れが航空機の前部(通路8)から後部(客室14)に循環する場合には、弾性膜76が前部プレート26の内側表面から持ち上げられ、カバー78に向かって押し付けられる。従って、空気は、切り抜き74と、弾性膜76の自由縁部と、カバー78内に設けられた開口とを通過し、次に後部プレート28の孔72を通過することができる。
【0052】
これらの逆止弁は、特に、乗務員のために備えられかつ通路8によって受け持たれる区域への換気を可能にするために使用される。これらの逆止弁はまた、第2のドア12の閉鎖を著しく妨げる通路の過剰加圧を防止するために、この第2のドア12の閉鎖中にも利用される。これらの弁はまた、客室14の内側の減圧時にも利用することができる。この場合は、空気が通路8から客室14へ通過することができる。
【0053】
客室14で減圧発生中に、第2のドア12での圧力変動は、コックピットドア10での圧力変動よりも著しく小さかったことが計算されている。更に、この圧力差は急速に小さくなり、第2のドア12は、客室14内の減圧発生時に、コックピットドア10の作動を妨げることなく閉鎖したままにすることができる。
【0054】
例えば、弾性膜76はポリウレタンで作られている。静電気発生源からの電荷が逆止弁を通過する間に、その電荷を収集するために、窓74の側の各弾性膜76の上に、例えば銅で、ネットワーク又はシステムをセリグラフすることができる。このネットワーク又はシステムは、次に、例えば、それ自身が後部プレート28と連結具50とを介して第2のドア12の金属フレーム16に電気接続されている連結具48に、電気接続される。
【0055】
好ましい実施例ではまた、逆止弁を通過する空気のフィルタが備えられる。この場合は、例えば、発泡体フィルタを各弁のカバー78の上に配置することができる。また、後部プレート28の(外側表面上ではなく)内側表面上にフィルタを設け、このプレートの孔72を覆うフィルタを設けることも可能である。
【0056】
図10と図11は、第2のドア12を補強することができる相補的なシステムを示す。このシステムは、フレーム16の構造を補強する補強材82から成る。この補強材82は、フレームの主要な構成要素を互いにより強固に結びつけるために、フレームの主要な構成要素を連結する。この補強材82は、例えば、フレームの構成要素を連結するためにそのフレームの構成要素上に接着されたハーネスから構成される。このハーネスは、炭素繊維で作られることが好ましい。このハーネスは、フレーム16上に配置され、網状となっている。従って、それぞれのハーネスの中に連結具が設けられる。このハーネスは、コックピットの内側で減圧が生じる場合に、パネル18の放出を妨げないように、支柱20及び21と、トーションボックス22と、横支柱24とに沿って配置される細長い部材の形で示されている。
【0057】
補強材82は、炭素繊維でできていることが好ましい。この材料は幾つかの利点を有する。第1に、この材料の機械的強度が、第2のドア12のフレーム16の構造を補強することを可能にする。この材料でできているハーネスは比較的に軽量で、従って、第2のドア12の構造を重みで撓ませることがない。炭素繊維ハーネスはまた、切断が非常に困難である。従って、攻撃を受けた場合に、もし人が力ずくで第2のドア12を押そうとしても、補強材82が攻撃者にとって非常に厄介な網状体を形成する。この網状体の存在が、この攻撃者が第2のドア12を通過するために必要な時間を増大させる。この追加の時間が、乗務員にとって貴重である可能性があり、乗務員は、攻撃を受けた場合に、安全なコックピット2の内側に避難することができる。
【0058】
好ましい実施例で上述した第2のドア12は、乗務員のためのプライベート空間を形成することを可能にし、かつ、コックピットドアを乗客が見ることを防止する。この第2のドア12はまた、その2重の障壁構造によって、操縦要員のためのプライベート空間を隔離する。各パネルの2つのプレートの間の自由空間は、良好な遮音を実現することができる。
【0059】
第2のドア12はまた、航空機を支配しようとするテロリストに対して、コックピットへの侵入を遅らせる障壁を形成する。この第2のドアは、航空機客室内の減圧又はコックピット内の減圧の発生時には、コックピットドアの作動を妨げない。
【0060】
この第2のドア12は、上述のように、軽合金ドアフレーム、複合材パネルのような軽量構造で作ることができ、従って、航空機において高い許容荷重を発揮する。
【0061】
言うまでもなく、このドアは、このドアを閉鎖状態にも開放状態にも保つことができる手段を備える。このドアはまた、このドアをその閉鎖状態に戻す手段をも備えると有利である。従って、このドアは、開放状態と閉鎖状態との間の中間状態となると直ちに自動的に閉鎖する。この手段は、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に公知であり、本明細書では説明しない。より高度のセキュリティの実現のために、このドアを開くことができるアクセスコードを備えることも可能である。他の認証手段(バッジ等)を備えることもまた可能である。このドアはまた、閉鎖したドアの一方の側にいる乗務員が客室をチェックすることができる監視手段を備えることも可能である。
【0062】
第2のドアが空気流れの弁を備えている場合には、パネル18の後部プレート28に孔をあけていることが示された。これらの孔はドアの装飾として利用することができる。実際、後部プレート28は航空機の客室側に位置しており、乗客から見える。例えば、後部プレートの孔のバックライトのために、各パネルを形成する2つのプレートの間に照明を設けることができる。この場合、これらの孔は、特定のパターン(線画、航空会社のロゴ、レタリング等)に従って配置することができる。
【0063】
上述の全説明から明らかなように、上述のドアは以下のような数多くの基準を満たすことができる。
コックピット内の減圧発生時には、このドアは圧力を均圧化することができ、
客室内の減圧発生時にも、このドアは圧力を均圧化することができ、
このドアは、非常に高い機械的応力の発生時に、一体のままであるように設計されており、
このドアの重量は比較的軽量であり、
このドアは、従来の閉鎖及びロック装置を備えることができ、
監視システム(覗き穴、カメラ等)を備えることができ、
このドアは自動的に閉じることができ、
このドアは自動的にロックすることができ、
このドアは、客室の他の部分から隔離されたプライベート空間を操縦要員に提供し、
客室の他の部分と良好に適合する美観を有するドアを作ることが可能である。
【0064】
本発明は、非限定的な実施例として示された上述の好ましい実施形態だけに限定されない。本発明は、請求項の範囲内における本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に利用可能な全ての変更もその範囲に含む。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】航空機の前部の部分断面を上から見た図である。
【図2】本発明によるドアの正面図である。
【図3】図2の断面線III−IIIによる水平断面の拡大図である。
【図4】図3に示す開放機構の詳細図で、ロック位置にある図である。
【図5】図4に示す開放機構の、ロック解除位置にある図である。
【図6】航空機コックピット内に減圧が生じる場合の、図3に対応する図である。
【図7】航空機コックピット内に減圧が生じる場合の、図3に対応する図である。
【図8】航空機コックピット内に減圧が生じる場合の、図3に対応する図である。
【図9】図2のドアを担持する構造を示す立面図である。
【図10】図11の断面線X−Xによる断面図である。
【図11】図2のドアの構造の補強材を示す、図2に対応する正面図である。
【図12】本発明によるドアパネルの改良を示す、図3に対応する拡大図である。
【図13】本発明によるドアパネルの改良を示す、図3に対応する拡大図である。
【図14】図12及び図13に示すような2つのパネルの組立体の正面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機内の内部セキュリティドアに関する。
【背景技術】
【0002】
2001年9月11日の攻撃以降、航空機コックピットのセキュリティを強化する対策が採られてきた。特に、これらの対策は、航空機のコックピットを客室から隔てるドアを含んでいる。新たな規則と規格に従って、このドアは、コックピット内へのあらゆる侵入行為を防止する障壁を形成しなければならず、今やコックピット内への立ち入りは操縦要員だけに制限されなければならない。
【0003】
しかし、過去同様に、これらのコックピットドアは、客室側又はコックピット側で減圧が生じる場合には自動的に開かなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、侵入者がコックピットに侵入することをより困難にすることによって、航空機の機内のセキュリティと安全性とを増大させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ドアの開放を防止するセキュリティシステムの存在にも係わらず、例えば、操縦士又は副操縦士を通過させるためにドアが開放され、この時にはセキュリティ装置が作動していないので、侵入者がコックピットに侵入するためにこの開放を利用する可能性が警告されてきた。従って、現行のコックピットドアの弱点の1つは、これらのドアが長距離フライトのようなフライト中に時々開放されるということである。本発明は、コックピットに侵入することを禁止されている乗客が、何時コックピットドアが開いているかわからないようにするという独創的な着想に基づく。
【0006】
特定の航空機では、コックピットドアは、基本的に操縦要員によって使用される空間である通路の末端に配置されており、普通、トイレが配置されている。特定の航空会社が、これらのトイレを乗客が使用することを許可している。
【0007】
本発明の独創的な着想は、客室側の第2のドアによってこの通路を閉鎖することである。この第2のドアの主たる目的は、コックピットドアが開いているか閉じているかを乗客がわからないようにする視覚的な障壁を形成することである。
【0008】
解決策としては、コックピットドアの反対側に位置している通路の末端に、カーテンを設けることである。この解決策は適切であるが、攻撃者に対してはあまり抑止的ではないということが明らかである。
【0009】
したがって、本発明は、コックピットドアの背後の通路の閉鎖用であるが、航空機内の他の位置で使用できる、ドア形状の堅固な障壁を提供することを目的とする。
【0010】
減圧の発生時には、このドアのどちらの側においても、このドアが一体の状態のままであることが必要である。実際に、このドアが幾つかの破片の形に壊れる場合には、これらの破片が、航空機の機内の人間に対する危険な飛び道具となるだろう。このドアは軽量であることが好ましい。実際には、航空機の機内の全ての要素と同様に、積載重量(carried weight)が制限される。最終的に、このドアがコックピットドアの背後の通路を閉鎖するために使用される時には、攻撃者による通過を困難にするドアを一様かつ効果的に形成することになる。
【0011】
この目的のために、本発明は、内部構造を形成する構成要素を備える、航空機用の補強されたドアを提案する。
【0012】
本発明によって、この内部構造は、この内部構造を形成する構成要素の大部分を互いに連結させるウェビング(webbing)のハーネスの網状物(network)によって補強される。
【0013】
このハーネスの網状物は、まず第1に、ドア構造を補強することを可能にする。この補強は、従来のドア構造に比較して機械抵抗を同等にするように、ドアの重量を減少させることを可能にする。この場合に、水平フレームの破損発生時に、このハーネスは、ドアの破損部分を保持することを可能にし、従ってドアの結合を確実なものにする。攻撃を受ける時にこのハーネスは、最終的に攻撃者が乗り越えなければならない更なる障壁となる。
【0014】
好ましい構造形態では、このハーネスは、内部構造上に接着されたストラップ形状を有する。この解決策は具体化が容易であり、内部構造にハーネスの網状物を固定することを可能にする。
【0015】
このハーネスが、炭素繊維のような高強度の複合材料の繊維で作られていることが効果的である。この材料は、一方では、卓越した機械的特徴を有し、他方では軽量であるという利点を有する。
【0016】
ドアと、攻撃者に対して形成されている障壁との間の結合に関して、その網状物の能力を増大させるために、ハーネスが、内部構造の上に配置されており、ウェビングを形成するように互いに連結されていることが好ましい。
【0017】
1つの構造形態では、本発明による補強されたドアは、水平方向に配置された連結部品によって互いに連結されている少なくとも3つの垂直なライザ(rizer)をその内部構造が備えるようなドアである。この構造形態では、ハーネスは、その全長にわたって、垂直なライザと水平な連結部品とに沿って配置されている。したがって、このハーネスは、ライザと連結部品との間の空間により形成されている区画の中に入らない。この場合に、これらの区画は、ハーネスの網状物がパネルの放出によって悪影響を受ける危険性なしに「放出可能な」パネルを装備することが可能である。
【0018】
本発明の詳細事項と利点とが、添付された概略的な図面を参照して、後述の説明からさらにより適切に理解されるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1には、長距離輸送機のコックピット2が示されている。このコックピットのすぐ後ろには、特に乗務員によって使用される空間がある。この空間は、一方では、例えば睡眠用の簡易ベッド又はベッドを備える休憩区域4と、他方では、トイレと洗面台とシャワーとを備える浴室とを含む。通路8が、コックピット2に入るために、休憩区域4と浴室6との間に設けられている。従来の設計では、ドア10が、コックピット2を閉鎖し、また、コックピット2への入室ができるようにしている。
【0020】
コックピットドア10は、通路8の一方の末端で通路8を閉鎖する。独創的な設計では、通路8の他方の末端に、第2のドア12を設けることが提案される。
【0021】
第2のドア12は2つの主要な機能を有する。第1の機能は、乗客の目からコックピットドア10を隠すことである。この第1の機能のために、この第2のドア12は、通路8内の中間位置に配置するか、又は、コックピットドア10とは反対側の、通路8の末端に配置することができる。この第2のドアのもう1つの機能は、乗務員用に備えられた区域にプライバシーを与えることである。この第2の機能のために、第2のドア12は、図1に示されるように、通路8のコックピットドア10とは反対側の末端に配置されることが好ましい。
【0022】
セキュリティのために、フライト中はコックピットドア10がロックされ、手段(アクセスコード、バッジ等)が、許可を受けていないあらゆる個人によるコックピットへの侵入を防止する意図で、設けられている。このコックピットドア10はまた、防弾である。しかし、航空機の客室14で減圧が生じる場合には、客室14とコックピット2との間の圧力をバランスさせ、航空機の構造に過剰な応力がかかることを防止するために、手段がこのドアを自動的に開放させる。
【0023】
第2のドア12は、例えば減圧がコックピット2の内側で生じる場合には、コックピットドア10の作動を妨げてはならない。
【0024】
図2は、図1に示される第2のドア12を製造するための構造の、好ましい形態の正面図を示す。このドアは、後で説明するフレーム16と呼ばれる内部構造を備える。8つのパネル18がこのフレーム16に取付けられている。
【0025】
フレーム16は、3つのトーションボックス22、即ち、頂部のトーションボックス1つと、中間のトーションボックス1つと、底部のトーションボックス1つとによって接続されている、2つの側柱20と1つの中央の柱21とを備える。同様に、一方では頂部ボックスと中間ボックスとの中に、他方では中間ボックスと底部ボックスとの中に、このフレームは2つの開口部を備える。これらの各開口部はまた、横支柱24によってそれぞれ分割され、フレームは、パネル18をそれぞれ受け入れる8つの区画で形成される。この8つの区画は、4つの区画の2つの列に分配されている。各々の区画は、図3と図4により詳細に示されているパネル18を受容する。
【0026】
以下では、第2のドア12を説明するために、第2のドアが閉鎖状態にあると考える。この場合、図1と図3とに示されるように第2のドア12が閉鎖状態にある場合には、このドアの前面がコックピット2に向けられている面であり、このドアの背面が客室14に向けられている面であると考える。形容詞「内側の」と「外側の」とを、第2のドア12に関して使用する。
【0027】
各々のパネル18は、2つのプレート、即ち、1つの前部プレート26と、1つの後部プレート28とを備える。
【0028】
前部プレート26は、側柱20に連結されている第1の縁部30の内面に対して支えられており、同様に中央の柱21の第2の縁部32の外面に対して支えられている。この第1と第2の縁部30と32は、例えば、パネル18を受け入れる区画の全高にわたって延びる。前部プレート26の頂部縁部と底部縁部が自由であることが好ましい。
【0029】
前部プレート26は、旋回ラッチ34によって第2の縁部32の上に保持されている。各々のラッチ34はピン36上に取付けられている。ばね(図示せず)が、第2の縁部32に対してラッチ34を保持するために、ラッチ34を前部プレート26の上面に対して与圧している。同様のピン36を、2つの隣接した区画のパネルの2つの前部プレート26上に作用するラッチ34を保持するために、使用することができる。
【0030】
前部プレート26は、側柱20の側部に、後述するスペーサ38によって保持されている。側柱20は、第1の縁部30に面している第3の縁部40を備える。後部パネル28は、この第3の縁部40の内面に対して支持されている。スペーサ38は、前部プレート26と後部プレート28とをそれぞれ第1及び第3の縁部30、40に対してくさび止めする。くさび39が後部プレート28とスペーサ38との間に配置されている。このくさび39の形状は、一方の側は、後部プレート28のかなり平らな形状と、他方の側は、スペーサ38の形状に合わされている。
【0031】
従って、2つの縁部30、40を隔てる距離は、後部プレート28の厚さ、及びスペーサ38とくさび39とによって形成される組立体の高さに、前部プレート26の厚さを加えたものに一致する。スペーサ38は、例えば、前部プレート26の内面に基部が固定されているU字金具の形状を示す。このU字金具の枝が、後部プレート28に連結されているくさび39に対して支えられている。
【0032】
後部プレート28の垂直な縁部がどのように側柱20に沿って保持されているかが、上述されている。中央の柱21の側では、後部プレート28の縁部が、第4の縁部42の外面上に対して支えられている。後部プレート28のこの縁部は、中央の柱21の中にカチッと嵌り込む小さい棒44を使用して第4の縁部42に対して保持される。図4と図5には、小さい棒44(図3に示す)との係合に使用されるハウジング46が示されている。また、図3、及び図6から図8には、縁部42に対してこれらのプレートを保持するフィンガー45を備えた後部プレート28が示されている。
【0033】
図5から図8には、航空機の前部で、例えばコックピット2内で、即ち、第2のドアの12の前面の側で減圧が生じる場合の、パネル18の挙動を示す。
【0034】
この場合には、第2のドア12が閉鎖されている場合、第2のドアは通路8の内側に向かって吸い込まれる。第2のドア12のフレーム16は剛体であり、このような減圧に耐えるようにされている。第2のドア12は、パネル18が負けて通路8の内側に吸い込まれるように設計されている。
【0035】
第1の実施例では、各パネル18の前部プレート26が通路8の内側に吸い込まれる。第1の縁部30は固定されている。一方、ラッチ34は、旋回する。ラッチ34に加わる力が十分である場合(各ラッチ34は、ばねによって与圧されている)、ラッチ34は旋回し、パネル18の前部プレート26を開放する。次に、このプレートは第1の縁部30の周りを旋回し、プレートと共にスペーサ38を引っ張る。次に、このプレートは、スペーサ38の係合解除を容易にするために形状を合わせたくさび39の上で「転がる」。次に、第3の縁部40に対して支えられていた後部プレート28の縁部が開放され、後部プレート28は第4の縁部42に関して旋回し始める(図7)。フィンガー45は、第4の縁部42に対して支持された後部プレート28の縁部を保持することによって、この旋回運動を制御することを可能にする。例えばケーブル、ハーネス、細長い部材等の連結具48が、前部プレート26を後部プレート28に連結する。この連結具48は、例えば、一方の側でスペーサ38に固定され、他方の側でくさび39に固定される。
【0036】
図8は、完全に開いている2つのパネル18を示す。この図には、各パネル18の後部プレート28を中央の柱21に連結する第2の連結具50(例えば連結具48と同様)が示されている。プレート26及び28は、このように保持され、乗務員に衝突する可能性のある(また、殺害する可能性のある)発射物とはならない。
【0037】
8つのパネル18は、同時に開く。実際、これらのパネルは同一の減圧に晒され、従って、同じように作用する。パネルが完全に開いている(図8)場合には、第2のドア12のフレーム16だけが、コックピット2で生じた減圧に関連した後から前への空気流れに対抗する。このフレーム16の空気流れに対する抵抗はわずかであり、これに対応する仕事損失は(航空機構造に及ぼされる応力のように)無視できる。従って、上述の第2のドア12は、航空機の前部での、コックピット2の内側での減圧時に、コックピットドア10の作動を妨げないようにすることができる。
【0038】
上記の説明と、対応する図3から図8により、パネル18を開放する提案のシステムが再取付け可能なシステムであることがわかる。実際、パネルがその区画から取外されても、これらのパネルは問題なく所定の位置に戻すことができる。最初に、後部プレート28を、その区画内の所定位置、即ち、縁部42及び40に対する位置に戻し、次に、ラッチ34を旋回させる前に、前部プレート26を縁部30及び32に対して戻し、対応するばね(図示せず)を初期状態に戻すだけで十分である。
【0039】
旋回ラッチ34に作用するばねの力は、第2のドア12の上の許容できる荷重に基づいて決定される。第2のドア12における最大の減圧は、約150hPaであると見積もることができる。このような減圧が存在する場合には、パネルはすでに開放されている。第2のドア12の上に加えられる力は、フレームの表面積に、加えられた圧力を乗算したものに相当する。第2のドア12に対して加えられる力を制限するために、この力を最大許容荷重と見なすことができる。Pdeciがパネル18の開放に対応する減圧の値であるとすると、Pdeciに第2のドア12の全表面積を乗算したものが、ドアに加えられる前もって計算された最大の力よりも小さいようにする。この場合に、旋回ラッチ34に作用するばねは、選択されたPdeci値と、対応するパネル18の表面積と、パネル1つ当たりの旋回ラッチ34の個数とに基づいて設定される。
【0040】
上述の説明において、パネルは中央の柱21の側で開放され、一旦開放されると、これらのパネルは、提案された構造のために、通路8のかなり中間部にあるということとがわかる。これは、まず第1に、パネルの再グループ化を可能とし、パネルが通路の側面のどれか一方の側に存在しないようにすることができる。しかし、通路8の中央に向かってパネルを再グループ化する主要な理由は異なる。減圧がコックピット2の内側で生じると、減圧が通路8に伝播する。減圧によって、通路8の両側に配置されているモニュメントとも呼ばれるモジュールが、相互に向かって移動する傾向を有し、従って通路8の幅を減少させる。次に、これらのモニュメントは、第2のドア12の垂直縁部を覆う位置まで変形させられる可能性がある。そこで、もしパネル18が側柱20で開放されると、この開放はモニュメントによって妨害されるか、又は、阻止される可能性がある。従って、第2のドア12が、航空機の内側の圧力の均衡を妨げる障壁を形成する可能性がある。上述したように、この状態は回避されなければならない。通路8内のモニュメントの、第2のドアに関する位置により、垂直な側柱上にラッチ(又は他の開放手段)を配置することを避け、むしろドアの中央に向かってラッチを配置しなければならないだろう。
【0041】
航空機の客室14での減圧時には、例えば、第2のドア12を開放させることができる。この開放は、ドアの航空機上での上部及び下部の固定点に、ドアの動きによって加えられる遠心力による荷重を発生させるであろう。
【0042】
上述したように、説明したパネル18の構造は、減圧がコックピット2に生じるや否や、前部プレートと後部プレートが次々と開放され、空気が通過することを可能にする。しかし、上述の構造は、客室14からコックピットに向かってパネル18が押される場合には、即ち、後から前にパネル18が押される場合には、パネルが抵抗し、フレーム16から分離しない。
【0043】
実際、図3を見れば、対応する前部プレート26が所定位置にある限り、各後部プレート28は、静止要素によって保持されることがわかる。この図では、各後部プレート28は、一方では、静止した第4の縁部42に対して支えられており、他方では、くさび39とスペーサ38とを介して、静止した第1の縁部30に対して支えられていることがわかる。従って、もし後部プレート28に後から前に力が加えられるならば、この力は縁部42及び30によって完全に吸収される。加えられる力は、パネル18を開放する旋回ラッチには作用しない。
【0044】
例えば、図9は、航空機構造上可能性のあるドアの取付けを示す。この図では、上部ビーム52と下部ビーム54とが見える。また、ドアがその周りを旋回するピンと、客室14と通路8の天井58が、この図に示されている。このピンは、下側の管56と、その内側を伸縮自在にスライドすることができる円筒形アーム57との、2つの部分でできている。例えばバヨネットタイプのシステムのようなロックシステムを、一方を他方に対して移動させることによって、これらの部品をロックすることが考えられる。
【0045】
アーム57は第2のドア12のピン56の頂上部分を形成する。このアーム57は、静止軸受60内を旋回するように、上部ビーム52の上のコーナー金具62によって取付けられる。
【0046】
管56から成るドアピンの底部は、自動調心軸受上に取付けられている。この軸受はまた、底部ビーム54の上の静止支持体64も含む。この支持体64は、球形の座66を備えるハウジングを含む。球形の座66の直径に対応する直径を有する球68は、底面部70を有する可能性があるが、例えばねじ込みによって、管56の下端に固定されている。好ましい構成形態では、管56の下端は、球68を受け入れる球形の座を有する。この球68は、支持体64の球形の座66に配置される場合に、航空機の床の上に支持体64を据付ける間、即ち、底部ビーム54の上に支持体64を据付ける間、ドアピンの自動調心を可能にする。
【0047】
第2のドア12の伸縮自在ピンは、このドアの非常に容易な組立と分解を可能にする。組立のためには、アーム57が管56の内側でスライドされる。一旦管56が球68の上に設置されると、ドアピンは、軸受60に面して配置されるように回転される。次に、アーム57が引出され、「出」位置にロックされる。分解は、据付け操作と反対の順番で行うことによって容易に行われる。
【0048】
図12から図14は、空気が第2のドア12を通って航空機の前部から後部にどのように循環できるかを示す。これらの図では、パネル18の前部プレート26と後部プレート28の構造を更に詳細に示す。
【0049】
空気の流れを可能にするために、後部プレート28が、図14に示すような格子の形状で、好ましい実施形態で示されている。孔72が、後部プレート28の全表面積(縁部付近は除いてよい)にわたって規則正しく分布している。
【0050】
前部プレート26は、低圧逆止弁を備えている。従って、図12と図13に示唆されているように、パネル18の1つ当り2つの弁を備えることができる。各々の弁に対して、前部プレート26内に切り抜き74が設けられている。各切り抜き74は、空気を通さない弾性膜76で完全に覆われている。外側スカート79と縁部80とを備えるカバー78が弾性膜76を覆う。このカバー78は、その縁部80で前部プレート26の内側表面に固定されている。弾性膜76の外側輪郭がこの縁部80と内側プレート26との間に部分的に挟まれている。もし弾性膜76とカバー78とが例えば長方形ならば、例えば、弾性膜76の2つの互いに反対側の縁部をカバー78の縁部80によって保持し、一方、弾性膜76の他の2つの縁部を自由とすることが可能である。カバー78は、一定間隔で、内側プレート26と平行に延びる。空気が通過できるようにするために、このカバーには、例えば外側スカート79に、開口が設けられている。
【0051】
図13は、逆止弁をその閉鎖状態で示す。空気流れが外側から到着する場合には、即ち、空気流れが航空機の後部から前部に移動する場合には、この空気流れは弾性膜76を前部プレート26に押し付け、対応する切り抜き74を塞ぐ。一方、図12に示すように、空気流れが内側から来る場合には、即ち、空気流れが航空機の前部(通路8)から後部(客室14)に循環する場合には、弾性膜76が前部プレート26の内側表面から持ち上げられ、カバー78に向かって押し付けられる。従って、空気は、切り抜き74と、弾性膜76の自由縁部と、カバー78内に設けられた開口とを通過し、次に後部プレート28の孔72を通過することができる。
【0052】
これらの逆止弁は、特に、乗務員のために備えられかつ通路8によって受け持たれる区域への換気を可能にするために使用される。これらの逆止弁はまた、第2のドア12の閉鎖を著しく妨げる通路の過剰加圧を防止するために、この第2のドア12の閉鎖中にも利用される。これらの弁はまた、客室14の内側の減圧時にも利用することができる。この場合は、空気が通路8から客室14へ通過することができる。
【0053】
客室14で減圧発生中に、第2のドア12での圧力変動は、コックピットドア10での圧力変動よりも著しく小さかったことが計算されている。更に、この圧力差は急速に小さくなり、第2のドア12は、客室14内の減圧発生時に、コックピットドア10の作動を妨げることなく閉鎖したままにすることができる。
【0054】
例えば、弾性膜76はポリウレタンで作られている。静電気発生源からの電荷が逆止弁を通過する間に、その電荷を収集するために、窓74の側の各弾性膜76の上に、例えば銅で、ネットワーク又はシステムをセリグラフすることができる。このネットワーク又はシステムは、次に、例えば、それ自身が後部プレート28と連結具50とを介して第2のドア12の金属フレーム16に電気接続されている連結具48に、電気接続される。
【0055】
好ましい実施例ではまた、逆止弁を通過する空気のフィルタが備えられる。この場合は、例えば、発泡体フィルタを各弁のカバー78の上に配置することができる。また、後部プレート28の(外側表面上ではなく)内側表面上にフィルタを設け、このプレートの孔72を覆うフィルタを設けることも可能である。
【0056】
図10と図11は、第2のドア12を補強することができる相補的なシステムを示す。このシステムは、フレーム16の構造を補強する補強材82から成る。この補強材82は、フレームの主要な構成要素を互いにより強固に結びつけるために、フレームの主要な構成要素を連結する。この補強材82は、例えば、フレームの構成要素を連結するためにそのフレームの構成要素上に接着されたハーネスから構成される。このハーネスは、炭素繊維で作られることが好ましい。このハーネスは、フレーム16上に配置され、網状となっている。従って、それぞれのハーネスの中に連結具が設けられる。このハーネスは、コックピットの内側で減圧が生じる場合に、パネル18の放出を妨げないように、支柱20及び21と、トーションボックス22と、横支柱24とに沿って配置される細長い部材の形で示されている。
【0057】
補強材82は、炭素繊維でできていることが好ましい。この材料は幾つかの利点を有する。第1に、この材料の機械的強度が、第2のドア12のフレーム16の構造を補強することを可能にする。この材料でできているハーネスは比較的に軽量で、従って、第2のドア12の構造を重みで撓ませることがない。炭素繊維ハーネスはまた、切断が非常に困難である。従って、攻撃を受けた場合に、もし人が力ずくで第2のドア12を押そうとしても、補強材82が攻撃者にとって非常に厄介な網状体を形成する。この網状体の存在が、この攻撃者が第2のドア12を通過するために必要な時間を増大させる。この追加の時間が、乗務員にとって貴重である可能性があり、乗務員は、攻撃を受けた場合に、安全なコックピット2の内側に避難することができる。
【0058】
好ましい実施例で上述した第2のドア12は、乗務員のためのプライベート空間を形成することを可能にし、かつ、コックピットドアを乗客が見ることを防止する。この第2のドア12はまた、その2重の障壁構造によって、操縦要員のためのプライベート空間を隔離する。各パネルの2つのプレートの間の自由空間は、良好な遮音を実現することができる。
【0059】
第2のドア12はまた、航空機を支配しようとするテロリストに対して、コックピットへの侵入を遅らせる障壁を形成する。この第2のドアは、航空機客室内の減圧又はコックピット内の減圧の発生時には、コックピットドアの作動を妨げない。
【0060】
この第2のドア12は、上述のように、軽合金ドアフレーム、複合材パネルのような軽量構造で作ることができ、従って、航空機において高い許容荷重を発揮する。
【0061】
言うまでもなく、このドアは、このドアを閉鎖状態にも開放状態にも保つことができる手段を備える。このドアはまた、このドアをその閉鎖状態に戻す手段をも備えると有利である。従って、このドアは、開放状態と閉鎖状態との間の中間状態となると直ちに自動的に閉鎖する。この手段は、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に公知であり、本明細書では説明しない。より高度のセキュリティの実現のために、このドアを開くことができるアクセスコードを備えることも可能である。他の認証手段(バッジ等)を備えることもまた可能である。このドアはまた、閉鎖したドアの一方の側にいる乗務員が客室をチェックすることができる監視手段を備えることも可能である。
【0062】
第2のドアが空気流れの弁を備えている場合には、パネル18の後部プレート28に孔をあけていることが示された。これらの孔はドアの装飾として利用することができる。実際、後部プレート28は航空機の客室側に位置しており、乗客から見える。例えば、後部プレートの孔のバックライトのために、各パネルを形成する2つのプレートの間に照明を設けることができる。この場合、これらの孔は、特定のパターン(線画、航空会社のロゴ、レタリング等)に従って配置することができる。
【0063】
上述の全説明から明らかなように、上述のドアは以下のような数多くの基準を満たすことができる。
コックピット内の減圧発生時には、このドアは圧力を均圧化することができ、
客室内の減圧発生時にも、このドアは圧力を均圧化することができ、
このドアは、非常に高い機械的応力の発生時に、一体のままであるように設計されており、
このドアの重量は比較的軽量であり、
このドアは、従来の閉鎖及びロック装置を備えることができ、
監視システム(覗き穴、カメラ等)を備えることができ、
このドアは自動的に閉じることができ、
このドアは自動的にロックすることができ、
このドアは、客室の他の部分から隔離されたプライベート空間を操縦要員に提供し、
客室の他の部分と良好に適合する美観を有するドアを作ることが可能である。
【0064】
本発明は、非限定的な実施例として示された上述の好ましい実施形態だけに限定されない。本発明は、請求項の範囲内における本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に利用可能な全ての変更もその範囲に含む。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】航空機の前部の部分断面を上から見た図である。
【図2】本発明によるドアの正面図である。
【図3】図2の断面線III−IIIによる水平断面の拡大図である。
【図4】図3に示す開放機構の詳細図で、ロック位置にある図である。
【図5】図4に示す開放機構の、ロック解除位置にある図である。
【図6】航空機コックピット内に減圧が生じる場合の、図3に対応する図である。
【図7】航空機コックピット内に減圧が生じる場合の、図3に対応する図である。
【図8】航空機コックピット内に減圧が生じる場合の、図3に対応する図である。
【図9】図2のドアを担持する構造を示す立面図である。
【図10】図11の断面線X−Xによる断面図である。
【図11】図2のドアの構造の補強材を示す、図2に対応する正面図である。
【図12】本発明によるドアパネルの改良を示す、図3に対応する拡大図である。
【図13】本発明によるドアパネルの改良を示す、図3に対応する拡大図である。
【図14】図12及び図13に示すような2つのパネルの組立体の正面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部構造(16)を形成する構成要素(20、21、22、24)を備える、航空機の補強されたドア(12)であって、前記内部構造(16)は、該内部構造を形成する前記構成要素の大部分を互いに連結するハーネスの網状物(82)によって補強されていることを特徴とする補強されたドア(12)。
【請求項2】
前記ハーネスは前記内部構造(16)上に接着されているストリップ形状で示されていることを特徴とする請求項1に記載の補強されたドア(12)。
【請求項3】
前記ハーネスは高耐力の複合材料繊維で製造されていることを特徴とする請求項1または2に記載の補強されたドア(12)。
【請求項4】
前記ハーネスは炭素繊維で作られていることを特徴とする請求項3に記載の補強されたドア(12)。
【請求項5】
前記ハーネスは前記内部構造(16)上に配置されており、ウェビングを形成するように互いに連結されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の補強されたドア(12)。
【請求項6】
前記内部構造(16)は、水平に配置されている連結部品(22、24)によって互いに連結されている少なくとも3つの垂直な柱(20、21)を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の補強されたドア。
【請求項7】
前記ハーネスは、その全長にわたって、前記垂直な柱(20、21)と前記水平な連結部品(22、24)とに沿って配置されていることを特徴とする請求項6に記載の補強されたドア。
【請求項1】
内部構造(16)を形成する構成要素(20、21、22、24)を備える、航空機の補強されたドア(12)であって、前記内部構造(16)は、該内部構造を形成する前記構成要素の大部分を互いに連結するハーネスの網状物(82)によって補強されていることを特徴とする補強されたドア(12)。
【請求項2】
前記ハーネスは前記内部構造(16)上に接着されているストリップ形状で示されていることを特徴とする請求項1に記載の補強されたドア(12)。
【請求項3】
前記ハーネスは高耐力の複合材料繊維で製造されていることを特徴とする請求項1または2に記載の補強されたドア(12)。
【請求項4】
前記ハーネスは炭素繊維で作られていることを特徴とする請求項3に記載の補強されたドア(12)。
【請求項5】
前記ハーネスは前記内部構造(16)上に配置されており、ウェビングを形成するように互いに連結されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の補強されたドア(12)。
【請求項6】
前記内部構造(16)は、水平に配置されている連結部品(22、24)によって互いに連結されている少なくとも3つの垂直な柱(20、21)を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の補強されたドア。
【請求項7】
前記ハーネスは、その全長にわたって、前記垂直な柱(20、21)と前記水平な連結部品(22、24)とに沿って配置されていることを特徴とする請求項6に記載の補強されたドア。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2008−509039(P2008−509039A)
【公表日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−524364(P2007−524364)
【出願日】平成17年7月18日(2005.7.18)
【国際出願番号】PCT/FR2005/001823
【国際公開番号】WO2006/024727
【国際公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(503172666)エアバス (43)
【出願人】(504154506)エアバス ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (4)
【公表日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月18日(2005.7.18)
【国際出願番号】PCT/FR2005/001823
【国際公開番号】WO2006/024727
【国際公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(503172666)エアバス (43)
【出願人】(504154506)エアバス ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (4)
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