説明

船舶の侵入防止構造

【課題】部外者が暴露階段に侵入することを防止できる船舶の侵入防止構造を提供する。
【解決手段】甲板11上に設けられた複数階からなる居住区2を備える船舶の侵入防止構造100であって、居住区2の複数階それぞれへのアクセスを可能にする暴露階段31を有し、居住区2の外側において外部に露出するように設けられた階段部3の外部に露出している部分の全部又は一部を、外部に対して閉塞するように固定柵及び開閉柵42からなる閉塞部4Aで覆うと共に、階段31aの下部に接続されたワイヤー33をウインチ34で巻き上げ、階段31aを踊り場32aに格納する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、船舶の侵入防止構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、船舶において、甲板上に設けられた複数階からなる居住区内に海賊等の部外者が侵入することを防止するものとして、例えば下記特許文献1に記載の船舶扉の施錠装置が知られている。この施錠装置では、居住区に設けられた船舶扉の内側に金具本体が固定され、この金具本体に反転式留め金具がヒンジ軸用ピンによって回転可能に取り付けられている。反転式留め金具は、通常時には、舶用扉が取り付けられている開口部に引っ掛からないように配置されている。そして、部外者による居住区内への侵入時には、反転式留め金具をヒンジ軸用ピン中心に回転させて開口部に引っ掛けることで、部外者が外部から扉を開放できないようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−155669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、一般的に、複数階からなる上記居住区には、外部に露出する暴露階段を有する階段部が緊急時等のために居住区外に設置されている場合がある。この場合、部外者の侵入に対する安全性を高めるため、上述のような施錠装置を扉に設けるだけでなく、部外者が暴露階段に侵入するのを防止することが望ましい。特に、当該居住区の最上階には船舶の操舵を行う操舵室(ブリッジ)が通常設けられているため、部外者が暴露階段を昇って操舵室に接近するのを防止することが望ましい。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、部外者が暴露階段に侵入することを防止できる船舶の侵入防止構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る船舶の侵入防止構造は、甲板上に設けられ複数階からなる居住区を具備する船舶の侵入防止構造であって、居住区へのアクセスを可能にする暴露階段を有し、当該暴露階段が外部に露出するように居住区外に設置された階段部と、階段部において暴露階段が外部に露出する部分の全部又は一部を、外部に対して閉塞するように覆う閉塞部とを備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明に係る船舶の侵入防止構造では、暴露階段を有する階段部において暴露階段が外部に露出する部分の全部又は一部が、部外者が侵入しないよう閉塞部により覆われることとなる。従って、本発明によれば、部外者が暴露階段へ侵入することを防止できる。
【0008】
また、閉塞部は、階段部に開閉可能に設けられていることが好ましい。こうすると、例えば火災時等の緊急時に、炎や煙が充満することを防止できると共に、救命ボートへの乗り込み等をスムーズに行うことができる。
【0009】
また、閉塞部は、階段部に固定されていることが好ましい。こうすると、閉塞部を簡易且つ強固なものにすることができる。
【0010】
また、閉塞部は、階段部における2階以上の階に設けられており、階段部の1階から2階に至る暴露階段には、当該暴露階段の通行を妨げる遮断手段が設けられていることが好ましい。こうすると、階段部の2階以上において、部外者が暴露階段へ侵入することを防止できる。加えて、遮蔽手段が設けられることで、1階から2階に至る暴露階段の通行を妨げつつ、階段部の1階に閉塞部を設けることが不要となるため、種々の設備等が配置されることとなる1階(甲板上)にて空間を好適に確保できる。加えて、階段部の1階に閉塞部が設けられていないため、部外者が階段部の外側面をよじ登って居住区の最上階へ侵入しにくくなる。
【0011】
また、閉塞部は、シャッター又は鉄格子からなることが好ましい。こうすると、閉塞部を簡易な構造なものにすることができる。
【0012】
また、閉塞部が階段部に固定されている場合、当該閉塞部は、防弾壁からなることが好ましい。さらに、防弾壁は、鋼、チタン、ケプラ及び繊維強化プラスチックの少なくとも一つを含む材料で形成することが好ましい。こうすると、部外者が銃を発砲した場合に、閉塞部が破損することを抑制できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、部外者が暴露階段に侵入することを防止できる船舶の侵入防止構造を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態に係る船舶の侵入防止構造を備えた船舶を示す斜視図である。
【図2】図1に示す船舶の侵入防止構造における動作前の状態を示す側面図である。
【図3】図1に示す船舶の侵入防止構造における動作前の状態を示す背面図である。
【図4】図1に示す船舶の侵入防止構造における動作前の状態を示す正面図である。
【図5】図1に示す船舶の侵入防止構造における動作前の状態を示す上面図である。
【図6】図1に示す船舶の侵入防止構造における動作後の状態を示す側面図である。
【図7】図1に示す船舶の侵入防止構造における動作後の状態を示す上面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る船舶の侵入防止構造を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0016】
まず、本発明の第1実施形態に係る船舶の侵入防止構造について説明する。
【0017】
図1は本発明の第1実施形態に係る船舶の侵入防止構造を備えた船舶を示す斜視図、図2は図1に示す船舶の侵入防止構造の動作前の状態を示す側面図、図3は図1に示す船舶の侵入防止構造の動作前の状態を示す背面図、図4は図1に示す船舶の侵入防止構造の動作前の状態を示す正面図、図5は図1に示す船舶の侵入防止構造の動作前の状態を示す上面図である。
【0018】
図1に示すように、本実施形態に係る侵入防止構造100は、例えばタンカー等の貨物船舶Sに設けられている。この船舶Sの船体1において甲板11上の船尾側(図1において紙面左上側)には、船舶Sの乗組員が居住するための居住区2が設けられている。なお、居住区2が設けられる位置は、船首側、中央部、又は船尾側のいずれであっても良い。また、甲板11上における居住区2が設けられていない部分には、例えばコンテナ等の貨物が積載される。
【0019】
図2に示すように、居住区2は複数階(ここでは5階)からなっている。居住区2の最上階である5階には、乗組員が船舶Sの操舵を行うための操舵室Rが設けられている。
【0020】
侵入防止構造100は、船舶Sの左右方向における居住区2の外側に設けられている。この侵入防止構造100は、階段部3と閉塞部4Aとを備えている。階段部3は、船舶Sの左右方向における居住区2の外側に設置されて、複数階からなっている。つまり、階段部3は、居住区2の左右それぞれに隣接した略直方体状の構造体となっており、その側面のうち、船首側、側方側、及び船尾側の3面が外部に露出している。この階段部3は、暴露階段31及び2階以上の各階に設けられた踊り場32a〜32dを有している。
【0021】
暴露階段31は、居住区2の1階〜5階それぞれへのアクセスを可能にするものであり、外部に露出するように設置されている。この暴露階段31は、主に火災時等の緊急時に使用される。なお、居住区2の内部には、主に通常時に使用される内部階段(不図示)が暴露階段31とは別に設けられている。暴露階段31は、甲板11(1階)と2階の踊り場32aとの間に設けられた階段31a、2階の踊り場32aと3階の踊り場32bとの間に設けられた階段31b、3階の踊り場32bと4階の踊り場32cとの間に設けられた階段31c、及び4階の踊り場32cと5階の踊り場32dとの間に設けられた階段31dを有している。
【0022】
階段31aの下部側には、ワイヤー33が接続されており、このワイヤー33は上方に向けて伸びている。2階の踊り場32aにはウインチ34が設けられており、これによりワイヤー33を巻き上げることが可能となっている。ウインチ34でワイヤー33を巻き上げると、階段31aの上部側を中心にして下部側が上方に持ち上げられて階段31aが踊り場32a内に水平に格納され、甲板11(1階)から2階の踊り場32aへのアクセスが遮断される。このように、階段部3の1階から2階に至る階段31aには、その通行を妨げるワイヤー33及びウインチ34からなる遮断手段が設けられている。
【0023】
閉塞部4Aは、固定柵41(図4参照)及び開閉柵42を有している。図4に示すように、固定柵41は、矩形状を呈した鉄格子となっており、踊り場32a〜32d間における船首側の部分に固定されている。このように、固定柵41は、階段部3において暴露階段31が露出する踊り場32a〜32d間における船首側の部分を、外部に対して閉塞するように覆っている。
【0024】
図5に示すように、開閉柵42は、上方視でL字状を呈した鉄格子となっており、階段部3において暴露階段31が露出する踊り場32a〜32d間における側方側及び船尾側の部分を覆うものである。この開閉柵42は、バネを内蔵した蝶番(不図示)により階段部3の船首側の支柱に回転可能に取り付けられている。
【0025】
開閉柵42は、通常時には階段部3を外部に開放しておくように、例えばL字状を構成する2枚の柵の連結部分付近が居住区2の側壁に固定されている。また、開閉柵42は、部外者の階段部3への侵入時や、部外者による階段部3への侵入が警戒される危険海域の航行時には、当該固定を解除することで上記蝶番に内蔵されたバネの弾性力により踊り場32a〜32d間における側方側及び船尾側の露出部分を自動で覆うようになっている。また、開閉柵42には、当該露出部分を覆った状態にて開閉柵42を開かないよう内部からロックするロック機構(不図示)が設けられている。
【0026】
図2,4に示すように、固定柵41及び開閉柵42は、それぞれ枠と当該枠に取り付けられた縦格子とを含んで構成されている。縦格子は鉛直方向にのみ延びており、これにより部外者が固定柵41及び開閉柵42にフック等を引っ掛けて吊下しようとしても、引っ掛かり難いようになっている。また、固定柵41及び開閉柵42の格子の間隔は、人がすり抜けられない程度の間隔とされ、これにより、部外者の階段部3引いては暴露階段31への侵入が防止されている。また、固定柵41及び開閉柵42は、部外者が手で握り難くするため油の塗布等による滑り処置が施されていることが好ましい。また、固定柵41及び開閉柵42は、その縦格子に有刺鉄線等を設けることにより、部外者が手で握り難く構成しても良い。
【0027】
次に、本実施形態に係る侵入防止構造の動作について説明する。
【0028】
図6は図1に示す船舶の侵入防止構造の動作後の状態を示す側面図、図7は図1に示す船舶の侵入防止構造の動作後の状態を示す上面図である。
【0029】
図6,7に示すように、侵入防止構造100が設けられた船舶Sでは、部外者の階段部3への侵入時や、部外者による階段部3への侵入が警戒される危険海域の航行時に、ウインチ34でワイヤー33を巻き上げることで階段31aが踊り場32aに格納される。これと共に、居住区2の側壁に固定された開閉柵42の固定を解除することで、開閉柵42が蝶番に内蔵されたバネのバネ力により自動で回転して踊り場32a〜32d間の側方側及び船尾側の露出部分を塞ぐ。そして、当該開閉柵42をロック機構により階段部3の内部からロックすることで、開閉柵42は外部から開放することができなくなる。これにより、階段部3において暴露階段31が外部に露出する部分は、ワイヤー33とウインチ34とからなる遮蔽手段、固定柵41及び開閉柵42により、部外者が暴露階段31に侵入できない程度に外部に対して閉塞されることとなる。
【0030】
以上、本実施形態に係る侵入防止構造100では、部外者の階段部3への侵入時や、部外者による階段部3への侵入が警戒される危険海域の航行時に、暴露階段31を有する階段部3において外部に露出している踊り場32a〜32d間の部分が、固定柵41及び開閉柵42を有する閉塞部4Aにより覆われる。このため、閉塞部4Aが設けられている踊り場32a〜32d間の部分で部外者が暴露階段31へ侵入することを防止できる。
【0031】
また、上述したように、侵入防止構造100では、開閉柵42が階段部3に開閉可能に設けられているため、開閉柵42を閉じることで部外者の暴露階段31への侵入を防止できる一方で、例えば火災時等の緊急時に開閉柵42を開けることで炎や煙が階段部3に充満することを防止できる。また、甲板11上の階段部3に隣接した部分には、救命ボート(不図示)が設置台等によって嵩上げされた状態で設置されており、開閉柵42を開けることで2階から直接救命ボートに乗り込むことが可能となっている。このため、緊急時に開閉柵42を開放することで、2階からの救命ボードへの乗り込み等をスムーズに行うことができる。
【0032】
また、上述したように、侵入防止構造100では、固定柵41及び開閉柵42は、階段部3の2階以上に設けられている。このため、部外者が階段部3の外側面をよじ登ることが困難となっており、部外者が階段部3の外側面をよじ登って居住区2の最上階へ侵入するのを防止できる。
【0033】
また、一般的に、船舶Sの甲板(1階)11上には種々の設備等が配置されるため、階段部3の1階では空間が確保されていることが好ましい。上述したように、本実施形態に係る侵入防止構造100では、階段部3の1階から2階に至る階段31aには、その通行を妨げるワイヤー33、及びウインチ34からなる遮断手段が設けられているため、階段部3の1階に閉塞部を設ける必要がなくなっている。従って、階段部3の1階で空間を好適に確保できる。
【0034】
また、このように、本実施形態に侵入防止構造100では、階段部3の1階に閉塞部が設けられていないため、部外者が階段部3の外側面をよじ登り難くなっている。従って、部外者が暴露階段31に侵入することを一層防止できる。特に、部外者が暴露階段31を昇って居住区2の最上階である5階に設けられた操舵室Rに接近することを防止できる。
【0035】
また、侵入防止構造100では、上述したように、固定柵41及び開閉柵42が鉄格子からなるため、閉塞部4Aを簡易な構造なものにすることができる。また、このように、本実施形態に係る侵入防止構造100では、固定柵41及び開閉柵42が空気の通り抜けが可能な鉄格子からなるため、例えば火災時等の緊急時に煙が充満し難いようになっている。さらに、固定柵41及び開閉柵42では、縦格子が鉛直方向にのみ延びているため、部外者が固定柵41及び開閉柵42にフック等を引っ掛けて吊下しようとしても、引っ掛かり難いようになっている。
【0036】
次に、本発明の第2実施形態に係る船舶の侵入防止構造について説明する。
【0037】
図8は、本発明の第2実施形態に係る船舶の侵入防止構造を示す側面図である。図8に示すように、第2実施形態に係る侵入防止構造200が第1実施形態に係る侵入防止構造100(図2参照)と異なる点は、閉塞部4Aに代えて、閉塞部4Bを備えている点である。
【0038】
閉塞部4Bは、シャッター43a〜43cを有している。シャッター43aは、踊り場32aと踊り場32bとの間の露出部分を覆うものであり、通常時には、踊り場32bに設けられた戸袋に格納されている。また、踊り場32aには、閉じられた状態のシャッター43aを内部から固定するための機構(不図示)が設けられている。シャッター43bは、踊り場32bと踊り場32cの間の露出部分を覆うものであり、通常時には、踊り場32cに設けられた戸袋に格納されている。また、踊り場32bには、閉じられた状態のシャッター43bを内部から固定するための機構(不図示)が設けられている。シャッター43cは、踊り場32cと踊り場32dの間の露出部分を覆うものであり、通常時には、踊り場32dに設けられた戸袋に格納されている。また、踊り場32cには、閉じられた状態のシャッター43cを内部から固定するための機構(不図示)が設けられている。これらシャッター43a~43cは、船首側の露出部分、側方側の露出部分、及び船尾側の露出部分を覆うように、それぞれ3面から構成されている。
【0039】
図8(b),(c)に示すように、部外者の階段部3への侵入時や、部外者による階段部3への侵入が警戒される危険海域の航行時には、シャッター43a〜43cを自動又は手動で戸袋から下方に引き出して閉じ、内部から固定することで、階段部3において暴露階段31が露出する踊り場32a〜32d間の露出部分を、部外者が暴露階段31に侵入できない程度に外部に対して閉塞することが可能となっている。
【0040】
このような侵入防止構造200が、第1実施形態に係る侵入防止構造100と同様な効果を奏することは言うまでもない。
【0041】
また、侵入防止構造200では、シャッター43a〜43cが閉塞部として用いられているため、階段部3の外側面を把持できる部分が少なく、部外者が階段部3の外側面をよじ登り難くなっている。従って、部外者が暴露階段31に侵入することを一層防止できる。
【0042】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第2実施形態に係る侵入防止構造200では、シャッター43a〜43cは上下方向に開閉可能なものが用いられているが、これに代えて、左右方向に開閉可能なものが用いられても良い。
【0043】
また、第1実施形態に係る侵入防止構造100の開閉柵42及び第2実施形態に係る侵入防止構造200のシャッター43a〜43cは、外部に対して開閉可能となっているが、階段部3に固定されていても良い。この場合、これらを開閉可能にするための複雑な機構を設ける必要がなく、閉塞部4A,4Bを簡易且つ強固な構造のものにすることができる。また、閉塞部が階段部3に固定されている場合、当該閉塞部は、防弾壁からなることが好ましい。さらに、防弾壁は、鋼、チタン、ケプラ及び繊維強化プラスチックの少なくとも一つを含む材料で形成しても良い。こうすると、例えば部外者が銃を発砲した場合でも、閉塞部が破損することを防止できる。
【0044】
また、上記実施形態では、甲板11と踊り場32aとの間の露出部分には閉塞部が設けられていないが、この露出部分に追加で外部に対して開閉可能な閉塞部が設けられても良い。また、この場合、ワイヤー33、及びウインチ34からなる遮断手段は必ずしも設けられている必要はない。
【0045】
また、上記実施形態では、遮断手段としてワイヤー33、及びウインチ34が用いられているが、階段31aが取り付けられている踊り場32aの開口部を塞ぐ機構を設け、当該機構を遮断手段として用いても良い。
【符号の説明】
【0046】
1…船体、2…居住区、3…階段部、4…閉塞部、11…甲板、31…暴露階段、33…ワイヤー(遮断手段)、34…ウインチ(遮断手段)、41…固定柵、42…開閉柵、43a〜43c…シャッター、100,200…侵入防止構造、S…船舶。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
甲板上に設けられ複数階からなる居住区を具備する船舶の侵入防止構造であって、
前記居住区へのアクセスを可能にする暴露階段を有し、当該暴露階段が外部に露出するように前記居住区外に設置された階段部と、
前記階段部において前記暴露階段が外部に露出する部分の全部又は一部を、外部に対して閉塞するように覆う閉塞部と、
を備えたことを特徴とする船舶の侵入防止構造。
【請求項2】
前記閉塞部は、前記階段部に開閉可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の船舶の侵入防止構造。
【請求項3】
前記閉塞部は、前記階段部に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の船舶の侵入防止構造。
【請求項4】
前記閉塞部は、前記階段部における2階以上の階に設けられており、
前記階段部の1階から2階に至る前記暴露階段には、当該暴露階段の通行を妨げる遮断手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の船舶の侵入防止構造。
【請求項5】
前記閉塞部は、シャッター又は鉄格子からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の船舶の侵入防止構造。
【請求項6】
前記閉塞部は、防弾壁からなることを特徴とする請求項3に記載の船舶の侵入防止構造。
【請求項7】
前記防弾壁は、鋼、チタン、ケプラ及び繊維強化プラスチックの少なくとも一つを含む材料で形成されていることを特徴とする請求項6に記載の船舶の侵入防止構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−206672(P2012−206672A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−75377(P2011−75377)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(503218067)住友重機械マリンエンジニアリング株式会社 (55)