説明

船舶推進システム

【課題】主機の排気エネルギーを回収して発電した電力を、船内の電力負荷と推進力の加勢とに使用する場合において、電力変換によるエネルギー効率の低下を抑制することができる船舶推進システムを得る。
【解決手段】主機1の排気エネルギーを利用して発電する永久磁石同期発電機12と、永久磁石同期発電機12の出力直流電力に変換する第1電力変換装置61と、第1電力変換装置61の直流電力が供給される直流連結部60と、直流連結部60の直流電力を交流電力に変換して船内母線3に供給し、または、船内母線3からの交流電力を直流電力に変換して直流連結部60に供給する第2電力変換装置62と、直流連結部60の直流電力を交流電力に変換する第3電力変換装置63と、第3電力変換装置63から出力により駆動され、推進用プロペラ2を推進加勢する同期電動機53と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、船舶の推進用プロペラを推進加勢する電動機を備えた船舶推進システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術においては、例えば、「過給器付き主機1とプロペラ2を推進軸3で連結し、前記推進軸3に推進加勢用電動機10を設けた船舶推進システムにおいて、前記主機1の過給器4に余剰排気エネルギーを回収して発電する発電機5を直結すると共に、前記発電機5で発電した電力を周波数変換装置11aを介して前記推進加勢用電動機10に供給し、さらに前記発電機5で発電した電力は船内電源系統と独立しているので、発電機5で発電した電力を周波数変換機で主機の所望する周波数に即時変換して推進加勢でき、また多段の減速機を必要とせず、機器設置スペースの削減、機器配置の自由度向上、及び貨物等の積載量の増加と共にメンテナンスコストの低減が可能となる。」ものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−255636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
主機の排気エネルギーの一部を電気エネルギーとして回収し、この回収した電気エネルギーを船内の電力負荷や推進力の加勢に使用することで、省エネルギー性能を向上させる発電システムが望まれている。
上記特許文献1に記載の技術は、主機の排気エネルギーを回収して発電した電力が、船内電力系統(船内母線)と独立しているため、発電した電力を船内の電力負荷に利用することができないという課題がある。
【0005】
一方、主機の排気エネルギーを回収して発電した電力を、船内の電力負荷と推進力の加勢とに使用する場合、発電した電力を船内母線に適合した電圧・周波数に変換するためのコンバータおよびインバータと、船内母線からの電力を推進加勢する電動機に適合した電圧・周波数に変換するためのコンバータおよびインバータとが必要となる。
【0006】
ここで、このような主機の排気エネルギーを回収して発電した電力を、船内の電力負荷と推進力の加勢とに使用する船舶推進システムの一例について図4を用いて説明する。
図4において、パワータービン11は、主機1から排出される排気ガスの一部を入力して作動し、永久磁石同期発電機(PMG:Permanent Magnetic Generator)12を駆動する。
パワータービン11に入力される排気ガスの流量制御は一般に行わないため、パワータービン11の回転数は主機1の排気ガス量に依存する。
このため、パワータービン11の駆動によって永久磁石同期発電機12で発電された交流電力を、船内母線3に適合した電圧・周波数に変換するため、コンバータ13により所定の直流電力に変換したあと、インバータ14により船内母線3に適合した電圧/周波数(例えば450V/60Hz)の交流電力に変換する。
【0007】
なお、蒸気発電装置20は、蒸気タービン(ST:Steam Turbine)21によりタービン発電機(TG:Turbine Generator)22を駆動して所望の交流電力を船内母線3に供給する。
蒸気タービン(ST:Steam Turbine)21は、図示しないエコノマイザ−により主機1の排ガスの熱エネルギーで生成された蒸気により作動する。タービン発電機22の回転数は、蒸気タービン21を回転させる蒸気量により制御可能であるため、タービン発電機22の出力を電力変換すること無く、船内母線3に適合した交流電力が供給される。
また、ディーゼル発電装置30は、ディーゼルエンジン31によりディーゼル発電機32を駆動して所望の交流電力を船内母線3に供給する。このディーゼル発電装置30においても、ディーゼルエンジン31の回転数が制御可能であるため、ディーゼル発電機32の出力を電力変換すること無く、船内母線3に適合した交流電力が供給される。
【0008】
上述の各発電機から船内母線3に供給された電力は、船内電力負荷40で利用される。
また、船内母線3に供給された電力は、推進用プロペラ2の推進軸に設けられた同期電動機(SM:Synchronous motor)53に供給され、推進加勢に利用される。
この同期電動機53の回転数は、推進加勢する推進軸の回転数等に適合させる必要が有るため、船内母線3からの電力をコンバータ51により所定の直流電力に変換したあと、インバータ52により必要回転数に応じた電圧・周波数の交流電力に変換する。
【0009】
このような構成においては、主機1の排気エネルギーを回収して永久磁石同期発電機12で発電した電力は、推進加勢する同期電動機53に供給されるまでに、コンバータ13、インバータ14、コンバータ51、およびインバータ52により4回電力変換されることになる。
【0010】
このように、主機の排気エネルギーを回収して発電した電力を、船内の電力負荷と推進力の加勢とに使用する場合、電力変換の回数が増加する。このような電力変換の回数が増加すると変換に伴いエネルギー効率が低下するという課題がある。また、電力変換装置の増加に伴い、機器設置スペースや機器コストが増加するという課題がある。
【0011】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、主機の排気エネルギーを回収して発電した電力を、船内の電力負荷と推進力の加勢とに使用する場合において、電力変換によるエネルギー効率の低下を抑制することができる船舶推進システムを得るものである。
また、機器設置スペースを低減することができる船舶推進システムを得るものである。
また、機器コストを低減することができる船舶推進システムを得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る船舶推進システムは、船舶の推進用プロペラを駆動する主機と、前記主機の排気エネルギーを利用して発電する第1発電機と、前記第1発電機から出力された交流電力を直流電力に変換する第1電力変換装置と、前記第1電力変換装置の直流電力が供給される直流連結部と、前記直流連結部と船内母線との間に接続され、前記直流連結部の直流電力を交流電力に変換して前記船内母線に供給し、または、前記船内母線からの交流電力を直流電力に変換して前記直流連結部に供給する第2電力変換装置と、前記直流連結部と接続され、前記直流連結部に供給された直流電力を交流電力に変換する第3電力変換装置と、前記第3電力変換装置から出力された交流電力により駆動され、前記推進用プロペラを推進加勢する電動機と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、電力変換によるエネルギー効率の低下を抑制することができる。また、機器設置スペースを低減することができる。また、機器コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施の形態1に係る船舶推進システムの構成を示す図である。
【図2】実施の形態2に係る船舶推進システムの構成を示す図である。
【図3】実施の形態3に係る船舶推進システムの構成を示す図である。
【図4】主機の排気エネルギーを回収して発電した電力を船内の電力負荷と推進力の加勢とに使用する船舶推進システムの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る船舶推進システムの構成を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る船舶推進システムは、主機1、パワータービン11、永久磁石同期発電機(PMG:Permanent Magnetic Generator)12、蒸気発電装置20、ディーゼル発電装置30、船内電力負荷40、同期電動機(SM:Synchronous motor)53、直流連結部60、第1電力変換装置61、第2電力変換装置62、第3電力変換装置63、および、配電盤70を備えている。
なお、図1において、点線矢印は電力の供給方向を示している。
【0016】
主機1は、例えば、中型または大型ディーゼルエンジンにより構成され、船舶の推進用プロペラ2を駆動する。
永久磁石同期発電機12は、主機1の排気ガスにより作動されるパワータービン11により駆動され、主機1の排気エネルギーを利用して発電する。
【0017】
第1電力変換装置61は、永久磁石同期発電機12から出力された交流電力を所定の直流電力に変換する。この第1電力変換装置61は、交流を直流に変換するコンバータにより構成される。
直流連結部60は、第1電力変換装置61の直流出力と、第2電力変換装置62の直流入出力と、第3電力変換装置63の直流入力と、を連結する。
この直流連結部60には、第1電力変換装置61からの直流電力と、第2電力変換装置62からの直流電力が供給される。
【0018】
第2電力変換装置62は、直流連結部60と船内母線3との間に接続され、直流連結部60の直流電力を、船内母線3に適合した電圧/周波数(例えば450V/60Hz)の交流電力に変換して船内母線3に供給する。また、第2電力変換装置62は、船内母線3からの交流電力を、所定の直流電力に変換して直流連結部60に供給する。この第2電力変換装置62は、交流を直流に変換するコンバータと、直流を所望の周波数(例えば60Hz)の交流に変換するインバータとにより構成される。
【0019】
第3電力変換装置63は、直流連結部60と接続され、直流連結部60に供給された直流電力を、推進軸の必要回転数に応じた電圧・周波数の交流電力に変換し、同期電動機53に供給する。この第3電力変換装置63は、直流を所望の周波数(例えば60Hz)の交流に変換するインバータにより構成される。
【0020】
同期電動機53は、第3電力変換装置63から出力された交流電力により駆動され、推進用プロペラ2を推進加勢する。
【0021】
蒸気発電装置20は、蒸気タービン(ST:Steam Turbine)21によりタービン発電機(TG:Turbine Generator)22を駆動して所望の交流電力を船内母線3に供給する。
蒸気タービン(ST:Steam Turbine)21は、図示しないエコノマイザ−により主機1の排ガスの熱エネルギーで生成された蒸気により作動する。タービン発電機22の回転数は、蒸気タービン21を回転させる蒸気量により制御可能であるため、タービン発電機22の出力を電力変換すること無く、船内母線3に適合した交流電力が供給される。
ディーゼル発電装置30は、ディーゼルエンジン31によりディーゼル発電機32を駆動して所望の交流電力を船内母線3に供給する。このディーゼル発電装置30においても、ディーゼルエンジン31の回転数が制御可能であるため、ディーゼル発電機32の出力を電力変換すること無く、船内母線3に適合した交流電力が供給される。
【0022】
なお、本実施の形態においては、蒸気発電装置20とディーゼル発電装置30とがそれぞれ1台の場合を説明するが、本発明はこれに限るものではなく、それぞれ複数台であっても良いし、蒸気発電装置20とディーゼル発電装置30のいずれか一方のみを設ける構成でも良い。
【0023】
配電盤70には、各発電機等を接続し、船内電力負荷40に電力を供給する船内母線3が配置される。
船内母線3には、それぞれ開閉器4を介して、蒸気発電装置20、ディーゼル発電装置30、船内電力負荷40、第2電力変換装置62が接続される。
【0024】
なお、「永久磁石同期発電機12」は、本発明における「第1発電機」に相当する。
また、「同期電動機53」は、本発明における「電動機」に相当する。
また、「タービン発電機22」、「ディーゼル発電機32」は、本発明における「第2発電機」に相当する。
【0025】
次に、上記のように構成した本実施の形態における船舶推進システムの作用について説明する。
主機1の排気エネルギーを回収して永久磁石同期発電機12で発電した電力は、第1電力変換装置61によって直流電力に変換され直流連結部60に供給される。
第2電力変換装置62は、蒸気発電装置20およびディーゼル発電装置30から船内母線3に供給された電力が、船内母線3に接続された船内電力負荷40より小さい場合、直流連結部60の直流電力を交流電力に変換して、当該不足電力を船内母線3に供給する。
これにより、主機1の排気エネルギーを回収して発電した電力を、船内電力負荷40に利用することが可能となる。
【0026】
また、第2電力変換装置62は、蒸気発電装置20およびディーゼル発電装置30から船内母線3に供給された電力が、船内母線3に接続された船内電力負荷40より大きい場合、船内母線3の当該余剰電力を、直流電力に変換して直流連結部60に供給する。
そして、第1電力変換装置61および第2電力変換装置62から、直流連結部60に供給された直流電力は、第3電力変換装置63により推進軸の必要回転数に応じた電圧・周波数の交流電力に変換され、同期電動機53の推進加勢に利用される。
これにより、主機1の排気エネルギーを回収して発電した電力を、推進力の加勢に使用することが可能となる。また、船内母線3の余剰電力を推進力の加勢に使用することが可能となる。
【0027】
本実施の形態の構成においては、主機1の排気エネルギーを回収して永久磁石同期発電機12で発電した電力は、推進加勢する同期電動機53に供給されるまでに、第1電力変換装置61、および第3電力変換装置63により2回のみ電力変換されることになる。
また、主機1の排気エネルギーを回収して永久磁石同期発電機12で発電した電力は、船内母線3に供給されるまでに、第1電力変換装置61、および第2電力変換装置62により2回のみ電力変換されることになる。
さらに、船内母線3からの電力は、同期電動機53に供給されるまでに、第2電力変換装置62、および第3電力変換装置63により2回のみ電力変換されることになる。
【0028】
このように、直流連結部60によって、第1電力変換装置61、第2電力変換装置62、および、第3電力変換装置63を連結することで、主機1の排気エネルギーを回収して発電した電力を、船内電力負荷40と推進加勢する同期電動機53とに使用する場合、電力変換の回数を低減することが可能となる。よって、電力変換に伴うエネルギー効率の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態の構成においては、電力変換装置の数量を3台とすることができ、上記図4で説明した構成と比較して、電力変換装置の数量を削減することができ、機器設置スペースの低減を図ることができる。また。機器コストの低減を図ることができる。
【0029】
また、第2電力変換装置62は、船内母線3の不足電力または余剰電力を電力変換するため、定格容量を第1電力変換装置61および第3電力変換装置63より小さくすることが可能となる。
例えば、第1電力変換装置61および第3電力変換装置63の定格容量がそれぞれ600kWとし、船内母線3に供給される電力が400kW〜600kWでの変動が想定される場合には、第2電力変換装置62の定格容量をその差分の最大値である200kWとすることができる。
このように、第2電力変換装置62の定格容量を、第1電力変換装置61および第3電力変換装置63より小さくすることで、第2電力変換装置62を小型化することができる。よって、さらに、機器設置スペースの低減と、機器コストの低減を図ることができる。
【0030】
なお、本実施の形態1においては、主機1の排気ガスにより作動されるパワータービン11により、本発明の「第1電動機」に相当する永久磁石同期発電機12を駆動する構成について説明したが、本発明はこれに限るものではない。
本発明の「第1電動機」としては、回転数(出力電圧・周波数)の制御を行わない任意の電動機を用いることができる。
例えば、主機1からの排気によって回転するタービンと、このタービンによって駆動されて主機1に給気を供給するコンプレッサとを有するターボチャージャー(Turbo Charger)と、このターボチャージャーのタービンの回転軸に直結されて回転駆動されるターボチャージャー発電機(Turbo Charger Generator)とを備え、第1電力変換装置61は、ターボチャージャー発電機から出力された交流電力を所定の直流電力に変換するようにしても良い。このような構成においても、ターボチャージャーの回転数は主機1の排気ガス量に依存するため、第1電力変換装置61により電力変換を行う。
【0031】
実施の形態2.
図2は実施の形態2に係る船舶推進システムの構成を示す図である。
図2に示すように、本実施の形態においては、パワータービン11および永久磁石同期発電機12に代えて、風力エネルギーを利用して発電する風力発電機80を備えている。
その他の構成は上記実施の形態1と同様であり、同一部分には同一の符号を付する。
【0032】
本実施の形態においては、風力発電機80は、例えば船舶の船上に設置され、風力エネルギーを利用して発電する。
第1電力変換装置61は、風力発電機80から出力された交流電力を所定の直流電力に変換し、直流連結部60に直流電力を供給する。
【0033】
このような構成により、風力エネルギーを利用して発電した電力を、船内の電力負荷と推進力の加勢とに使用することができる。また、上記実施の形態1と同様に、電力変換によるエネルギー効率の低下を抑制することができる。また、機器設置スペースを低減することができる。また、機器コストを低減することができる。
【0034】
なお、図2の例では、永久磁石同期発電機12に代えて風力発電機80を備える場合を説明したが、本発明はこれに限るものではない。
永久磁石同期発電機12と共に風力発電機80を備え、第1電力変換装置61は、風力発電機80から出力された交流電力と、永久磁石同期発電機12から出力された交流電力とを直流電力に変換して直流連結部60に供給するようにしても良い。
【0035】
実施の形態3.
図3は実施の形態3に係る船舶推進システムの構成を示す図である。
図3に示すように、本実施の形態においては、パワータービン11、永久磁石同期発電機12、および第1電力変換装置61に代えて、太陽光エネルギーを利用して発電する太陽光発電機90を備えている。
その他の構成は上記実施の形態1と同様であり、同一部分には同一の符号を付する。
【0036】
本実施の形態においては、太陽光発電機90は、例えば船舶の船上に設置され、太陽光エネルギーを利用して発電する。この太陽光発電機90の出力は直流連結部60と接続され、発電した電力を、直流連結部60に供給する。
【0037】
このような構成により、太陽光エネルギーを利用して発電した電力を、船内の電力負荷と推進力の加勢とに使用することができる。また、上記実施の形態1と同様に、電力変換によるエネルギー効率の低下を抑制することができる。また、機器設置スペースを低減することができる。また、機器コストを低減することができる。
【0038】
なお、図3の例では、永久磁石同期発電機12および第1電力変換装置61に代えて太陽光発電機90を備える場合を説明したが、本発明はこれに限るものではない。
永久磁石同期発電機12および第1電力変換装置61と共に、太陽光発電機90を備え、直流連結部60には、太陽光発電機90から出力された直流電力と、第1電力変換装置61から出力された直流電力とを供給するようにしても良い。
【符号の説明】
【0039】
1 主機、2 推進用プロペラ、3 船内母線、4 開閉器、11 パワータービン、12 永久磁石同期発電機、13 コンバータ、14 インバータ、20 蒸気発電装置、21 蒸気タービン、22 タービン発電機、30 ディーゼル発電装置、31 ディーゼルエンジン、32 ディーゼル発電機、40 船内電力負荷、51 コンバータ、52 インバータ、53 同期電動機、60 直流連結部、61 第1電力変換装置、62 第2電力変換装置、63 第3電力変換装置、70 配電盤、80 風力発電機、90 太陽光発電機。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
船舶の推進用プロペラを駆動する主機と、
前記主機の排気エネルギーを利用して発電する第1発電機と、
前記第1発電機から出力された交流電力を直流電力に変換する第1電力変換装置と、
前記第1電力変換装置の直流電力が供給される直流連結部と、
前記直流連結部と船内母線との間に接続され、前記直流連結部の直流電力を交流電力に変換して前記船内母線に供給し、または、前記船内母線からの交流電力を直流電力に変換して前記直流連結部に供給する第2電力変換装置と、
前記直流連結部と接続され、前記直流連結部に供給された直流電力を交流電力に変換する第3電力変換装置と、
前記第3電力変換装置から出力された交流電力により駆動され、前記推進用プロペラを推進加勢する電動機と、
を備えたことを特徴とする船舶推進システム。
【請求項2】
前記第2電力変換装置は、
前記第1および第3電力変換装置より、定格容量が小さい
ことを特徴とする請求項1記載の船舶推進システム。
【請求項3】
前記船内母線に電力を供給する1つまたは複数の第2発電機を備え、
前記第2電力変換装置は、
前記第2発電機から前記船内母線に供給された電力が、前記船内母線に接続された船内電力負荷より大きい場合、前記船内母線の当該余剰電力を、直流電力に変換して前記直流連結部に供給し、
前記第2発電機から前記船内母線に供給された電力が、前記船内母線に接続された船内電力負荷より小さい場合、前記直流連結部の直流電力を交流電力に変換して、当該不足電力を前記船内母線に供給する
ことを特徴とする請求項1または2記載の船舶推進システム。
【請求項4】
前記第1発電機は、
前記主機の排気ガスにより作動されるパワータービンにより駆動される
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の船舶推進システム。
【請求項5】
前記第1発電機に代えて、または前記第1発電機と共に、風力エネルギーを利用して発電する風力発電機を備え、
前記第1電力変換装置は、
前記風力発電機から出力された交流電力を直流電力に変換して前記直流連結部に供給する
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の船舶推進システム。
【請求項6】
前記第1発電機および前記第1電力変換装置に代えて、または前記第1発電機および前記第1電力変換装置と共に、太陽光エネルギーを利用して発電する太陽光発電機を備え、
前記直流連結部は、
前記太陽光発電機から出力された直流電力が供給される
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の船舶推進システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−229007(P2012−229007A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−100183(P2011−100183)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(502116922)ユニバーサル造船株式会社 (172)
【Fターム(参考)】