説明

船舶

【課題】舵軸のシール機構の負担を軽減すると共に、船体を構成する構造部材の重量を低減することができる船舶を提供する。
【解決手段】船舶1の船尾底面13と上甲板15の間で、最低喫水線よりも船底11寄りに操舵機室甲板61が形成されている。船尾底面13に形成された船尾底面貫通孔13aを包囲して、下端が船尾底面13に水密的に接合され、操舵機室甲板61に形成された筒部用孔61aを貫通し、上端32が最低喫水線よりも上甲板15寄りに到達する舵軸貫通筒体30が、設置されている。舵軸貫通筒体30の最低喫水線よりも上甲板15寄りの位置にシール手段40が配置されている。操舵機室60には、操舵機室甲板61の上に嵩上げされた状態で、最低喫水線よりも上甲板15寄りに左操舵機設置面64Lと右操舵機設置面64Rとが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は船舶、特に、船尾に操舵機室および機関室が配置されている船舶に関する。
【背景技術】
【0002】
通常の大型船舶の船尾部は、上甲板と船底との間に形成された船尾底面と、最も船尾寄りの端面を構成する船尾端面と、船尾端面よりも船首寄りに形成された船体端面と、を有している。そして、側面視において、船尾底面と船体端面と船底の船尾側への延長線(仮想)と船尾端面の下方への延長線(仮想)とによって形成される空間に、推進のためのスクリュープロペラと、進行方向を制御する舵板と、が配置されている。すなわち、スクリュープロペラは船体端面から船尾方向に突出し、舵板は船尾底面から下方(船底の延長線方向)に突出している。
【0003】
舵板(ラダー・プレートに同じ)は、船体に対して回動自在に支持された舵軸(ラダーストック)に接続され、舵軸(ラダー・ストックに同じ)は操舵機によって回動されるものである。このとき、操舵機は上甲板と船尾底面の間に形成された操舵機室甲板(ステアリング・ギア・フラットに同じ)に設置されている。
そして、操舵機室甲板には舵軸が貫通する操舵機室貫通孔が、船尾底面には舵軸が貫通する船尾底面貫通孔が、それぞれ形成され、さらに、操舵機室甲板と船尾底面とに両端が水密的に接合され、操舵機室貫通孔と船尾底面貫通孔とを包囲する舵軸貫通筒体(ラダー・トランクに同じ)が設置されている。そして、舵軸貫通筒体を貫通する舵軸は、操舵機室甲板(操舵機室貫通孔に同じ)の位置において回動自在かつ水密的にシールされている。
【0004】
そこで、シール機構の負担を軽減しようとして、操舵機室甲板を満載喫水線よりも上甲板寄りに配置したのでは、操舵機室甲板と船尾船体との距離が増し、その分、操舵機室甲板を支える構造部材の重量が増加するという問題があった。
一方、シール機構の負担を軽減するものではないが、操舵機室甲板を満載喫水線よりも船底寄りに配置して、操舵機室甲板を支える構造部材の重量を低減する発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2002−46691号公報(第5頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された発明は、前記のように、シール機構が水圧を常時受けるため、これを水密性の高い構造にする必要があり、当初の設置コストや点検整備に要する保全コストが高いという問題が未解決のままであった。
また、操舵機が直接据え付けられる据付プレートは、取り付けベース(操舵機室甲板に接続される)から嵩上げされ、支持板によって支持されているものの、操舵機と舵軸との分離を容易にしようとする本体の目的と、シール性を担保するためにシール部の点検整備を容易にする必要から、支持板を筒状(円周方向で全周を包囲するもの)にすることができないという問題があった。
このため、取り付けベースには、円周方向に均一な力が作用しないことから、操舵機室甲板よりも板厚を厚くする必要があり、当然に、取り付けベースを撤去して、支持板を操舵機室甲板に直接設置する訳にはいかないから、部材点数や船体重量が増加していた。
【0007】
本発明は上記問題を解決するものであって、舵軸のシール機構の負担を軽減すると共に、船体を構成する構造部材の重量を低減することができる船舶を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明に係る船舶は、船尾の満載喫水線よりも船底寄りに設けられ、操舵機室を形成する操舵機室甲板と、
該操舵機室甲板の上に嵩上げされて満載喫水線よりも上甲板寄りに形成され、操舵機が設置される操舵機設置面と、
船尾底面に形成され、
舵軸が貫通する船尾底面貫通孔と、
下端が前記船尾底面貫通孔を包囲して前記船尾底面に水密的に接合され、上端が満載喫水線よりも上甲板寄りに到達する舵軸貫通筒体と、を有し、
前記舵軸が前記舵軸貫通筒体を貫通することを特徴とする。
【0009】
(2)また、前記(1)において、前記操舵機室に隔壁を介して機関室が配置され、
該機関室に形成された複数の機関室甲板のうちの所定の機関室甲板が、前記操舵機室甲板と前記隔壁を介して対向することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る船舶は以上の構成であるから、以下の効果を奏する。
(i)操舵機室甲板が満載喫水線よりも船底寄りに設けられるから、操舵機室甲板と船尾底面との距離が短くなる分、操舵機室甲板を支える構造部材の重量を低減することができる。
(ii)舵軸貫通筒体の上端が満載喫水線よりも上甲板寄りに到達しているから、舵軸をシールするシール機構の負担が低減し、比較的簡素な構造にすることができ、点検整備が容易になる。
(iii)また、操舵機設置面を嵩上げする構造が限定されないで、舵軸貫通筒体と独立しているから、操舵機設置面を嵩上げする構造部材の設計の自由度が増す。このため、操舵機設置面を嵩上げする構造部材と操舵機室甲板を支える構造部材との位相を一致させることによって、操舵機室甲板の板厚を厚くすることなく、操舵機設置面を嵩上げする構造部材を操舵機室甲板に直接設置することができる。
(iv)さらに、機関室甲板が隔壁を介して操舵機室甲板と対向して、十字継手構造を形成するから、対向しない(段違いなる)場合に比べ、機関室甲板と操舵機室甲板との間の力の流れがより直接的になり、隔壁との溶接部の負担が低減すると共に、隔壁の板厚を薄くすることができる。よって、船体を構成する構造部材の重量低減を促進することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
[実施形態1]
図1および図2は、本発明の実施形態1に係る船舶を説明するものであって、図1は部分を示す側面視の断面図(右側が船首側、左側が船尾側)、図2は部分を示す平面図である。なお、各図において、それぞれの部材は模式的に示されているため、その寸法等は図示されたものに限定されるものではない。また、同じ部分または相当する部分の符号には、それぞれ同じ数字を付し、共通する内容の説明においては符号の接頭語「左、右」および接尾語「L、R」の記載を省略し、図において符号の接尾語「L、R」の記載を省略する場合がある。
【0012】
(船舶)
図1において、船舶1の船尾部(図1において左側)は、上甲板15と船底11との間に形成された船尾底面13と、最も船尾寄りの端面を構成する船尾端面14と、船尾端面14よりも船首寄りに形成された船体端面12と、を有している。船尾底面13と船体端面12と船底11の船尾側への延長線(仮想)と船尾端面14の下方への延長線(仮想)とによって形成される空間に、推進のためのスクリュープロペラ(図示しない)と、進行方向を制御する舵板(ラダー・プレート)21と、が配置されている。
すなわち、図示しないスクリュープロペラは船体端面12に形成されたスクリュープロペラ支持部12aから船尾方向(左側)に突出し、舵板21は舵軸22に設置され、船尾底面13から下方(船底11の延長線方向)に突出している。
【0013】
(操舵機室)
そして、船尾底面13と上甲板15の間で、満載喫水線(L.W.L)よりも船底11寄りに操舵機室甲板(ステアリング・ギア・フラットに同じ)61が形成されている。したがって、操舵機室甲板61が満載喫水線(L.W.L)よりも上甲板15寄りに配置された場合に比較して、操舵機室甲板61と船尾底面13との距離が短縮されるから、操舵機室甲板61を支持する構成部材(図示しない)は、その点数が減少すると共に、その大きさが縮小し、重量が低減している。
また、船体端面12よりも船首寄り(図1において右側)に、隔壁17が設置され、側面視において、上甲板15と船尾端面14と操舵機室甲板61と隔壁17の一部とによって、操舵機室60が形成され、機関室90が隔壁17を介して操舵機室60に隣接している。
【0014】
(舵軸貫通筒体)
図1および図2において、船尾底面13に舵軸22が貫通する船尾底面貫通孔13aが形成されている。そして、下端31が船尾底面貫通孔13aを包囲して船尾底面13に水密的に接合され、操舵機室甲板61に形成された筒部用孔61aを貫通し、上端32が満載喫水線よりも上甲板15寄りに到達する舵軸貫通筒体(ラダー・ストックに同じ)30が、設置されている。
そして、舵軸貫通筒体30の満載喫水線よりも上甲板15寄りの位置(図1において、上端32に略位一致している)にシール手段40が配置され、舵軸22はシール手段40によって舵軸貫通筒体30に対し、回動自在に支持されている。したがって、シール手段40は、常時水中にあるものではないから、グリスが下に垂れ落ちないようにする程度であって、水密性が要求されないから、比較的簡素な構成にすることができる。
さらに、シール手段40の上方には舵軸案内部(ラダー・キャリアに同じ)50が設置され、舵軸案内部50は舵軸22を、その軸心を中心に回動自在に支持している。
【0015】
(操舵機設置面)
操舵機室60には、操舵機室甲板61の上に嵩上げされた状態で、満載喫水線(L.W.L)よりも上甲板15寄りに左操舵機設置面64Lと右操舵機設置面64Rとが形成されている。
操舵機設置面64は、操舵機室甲板61に立設された船首尾方向に配置された複数枚の縦嵩上げ板62および船幅尾方向に配置された複数枚の横嵩上げ板63によって支持されているが、嵩上げする要領はこれに限定するものではない(これについては別途詳細に説明する)。
【0016】
(操舵機)
操舵機70は、左操舵機設置面64Lに設置された左油タンク71Lと、左油ポンプ72Lと、左油ポンプ72Lから油圧が供給される左船首側シリンダ73Lおよび左船尾側シリンダ74Lと、右操舵機設置面64Rに設置された右油タンク71Rと、右油ポンプ72Rから油圧が供給される右船首側シリンダ73Rおよび右船尾側シリンダ74Rと、を有している。
左船首側シリンダ73Lと右船首側シリンダ73Rとは、共通の船首側ピストンロッド75を進退させるものであって、同様に、左船尾側シリンダ74Lと左船首側シリンダ74Rとは、共通の船尾側ピストンロッド76を進退させるものである。
そして、船首側ピストンロッド75の中央には上下方向に突出した船首側上係止突起75bおよび船首側下係止突起75cが形成され、同様に、船尾側ピストンロッド76の中央には上下方向に突出した船尾側上係止突起76bおよび船尾側下係止突起76cが形成されている。なお、図2において、油圧配管および油圧制御系の記載を省略している。
【0017】
(舵)
舵体20は、前記のように、略矩形状の舵板21と、舵板21が固定された舵軸22とを具備し、舵軸22の上端近くには水平方向に張り出した舵軸支持腕23が設置され、舵軸支持腕23が舵軸案内部50の上面に当接することによって、舵板21および舵軸22等の自重が舵軸案内部50に伝達自在になっている。
さらに、舵軸22の上端には、船首側に突出した船首側従動腕25と、船尾側に突出して船尾側従動腕26が固定されている。
船首側従動腕25は、側面視において上下方向の中央に船首側ピストンロッド用凹部25aを具備する略U字状で、平面視において船幅方向の中央に船首側上係止突起用凹部25bおよび船首側下係止突起用凹部25bを具備する略U字状である。すなわち、船首方向に突出したそれぞれ矩形の四隅に配置された状態の4本の角状突起を具備している。
そして、船首側ピストンロッド用凹部25aには、船首側ピストンロッド75自体が侵入し、船首側上係止突起用凹部25bおよび船首側下係止突起用凹部25cには、船首側ピストンロッド75に形成された船首側上係止突起75bおよび船首側下係止突起75cがそれぞれ係止している。
【0018】
同様に、船尾側従動腕26は、側面視において上下方向の中央に船尾側ピストンロッド用凹部26aを具備する略U字状で、平面視において船幅方向の中央に船尾側上係止突起用凹部26bおよび船尾側下係止突起用凹部26bを具備する略U字状である。すなわち、船尾方向に突出したそれぞれ矩形の四隅に配置された状態の4本の角状突起を具備している。
そして、船尾側ピストンロッド用凹部26aには、船尾側ピストンロッド76自体が侵入し、船尾側上係止突起用凹部26bおよび船尾側下係止突起用凹部26cには、船尾側ピストンロッド76に形成された船尾側上係止突起76bおよび船尾側下係止突起76cがそれぞれ係止している。
【0019】
(操舵要領)
左船首側シリンダ73Lが船首側ピストンロッド75を押し出す際、右船首側シリンダ73Rは船首側ピストンロッド75を引き込むように制御される。このとき、同時に、左船尾側シリンダ74Lが船尾側ピストンロッド76を引き込むように制御され、右船尾側シリンダ74Rは船尾側ピストンロッド76を押し出すように制御される。
そうすると、船首側上係止突起75bおよび船首側下係止突起75cに係止している船首側従動腕25は、図1において、時計回りに回動する。そして、同時に、船尾側上係止突起76bおよび船尾側下係止突起76cに係止している船尾側従動腕26も、図1において、時計回りに回動する。すなわち、舵軸22は、4台の油圧シリンダによって回動されたことになる。
【0020】
(機関室)
機関室90は、隔壁17の一部を介して操舵機室60に隣接するものであって、機関室90に設けられた機関室甲板のうち所定の機関室甲板91が、操舵機室甲板61と対向している。
すなわち、水平方向に配置された機関室甲板91と操舵機室甲板61とは、同一平面を形成し、両者の間に、上下方向の隔壁17が配置されて、それぞれ接合されるから、十字継手が形成される。したがって、機関室甲板91と操舵機室甲板61とが隔壁17に、それぞれ段違いに接合していた場合に比較して、機関室甲板91と操舵機室甲板61との間の力の流れがより直接的になり、隔壁17との溶接部の負担が低減すると共に、隔壁17の板厚を薄くすることができる。よって、船舶1の重量低減に寄与する。
【0021】
(操舵機設置面の嵩上げ構造)
図3は、本発明の実施形態1に係る船舶における操舵機設置面の嵩上げ構造を説明する平面視の断面図である。
左操舵機設置面64L(図示しない)は、操舵機室甲板61に立設された船首尾方向に配置された左縦嵩上げ板62La、62Lb、62Lcおよび船幅尾方向に配置された左横嵩上げ板63Ra、63Rb・・・63Rg、によって嵩上げされている。また右操舵機設置面64R(図示しない)も同様に嵩上げされている。
【0022】
また、操舵機室甲板61は、船首尾方向に配置された複数の縦支持板(右縦支持板82Ra、82Rb、82Rcを含む)および船幅尾方向に配置された複数の右横支持板(右横支持板83Ra、83Rb・・・83Rgを含む)によって支持されている。
なお、各構成部材は船首尾方向の中心線に対して線対称に構成されているから、以下、符号の接頭語「左、右」および接尾語「L、R」の記載を省略して説明する。
【0023】
縦嵩上げ板62a、62b、62cは、それぞれ縦支持板82a、82b、82cと同じ位相であって、操舵機室甲板61を介して対向している。すなわち、縦嵩上げ板62aと縦支持板82aと操舵機室甲板61とは十字継手を形成しているから、力の流れがより直接的になり、操舵機室甲板61との溶接部の負担が低減すると共に、操舵機室甲板61の直接接合することができる。
また、横嵩上げ板63a、63b・・・63gは、それぞれ横支持板83a、83b・・・83gと同じ位相であって、操舵機室甲板61を介して対向している。すなわち、横嵩上げ板63aと横支持板83aと操舵機室甲板61とは十字継手を形成しているから、力の流れがより直接的になり、操舵機室甲板61との溶接部の負担が低減すると共に、操舵機室甲板61の直接接合することができる。
【0024】
しかも、縦嵩上げ板62a、62b、62cおよび横嵩上げ板63a、63b・・・63gは互いに格子を形成し、かつ外郭は矩形状の筒を形成し、同様に、格子を形成する縦支持板82a、82b、82cおよび横支持板83a、83b・・・83gと対向しているから、操舵機設置面64は、高い剛性を具備する嵩上げ部材によって支持されている。したがって、縦嵩上げ板62a、62b、62c、横嵩上げ板63a、63b・・・63g、および操舵機室甲板61の板厚を薄くすることが可能になり、船体重量の軽減に寄与する。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明は以上の構成であるから、舵軸のシール機構の負担を軽減すると共に、船体重量を低減することができるから、様々な型式の船舶として広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施形態1に係る船舶を説明する部分を示す側面視の断面図。
【図2】本発明の実施形態1に係る船舶を説明する部分を示す平面図。
【図3】本発明の実施形態1に係る船舶における操舵機設置面の嵩上げ構造を説明する平面視の断面図。
【符号の説明】
【0027】
1 船舶
11 船底
12 船体端面
12a スクリュープロペラ支持部
13 船尾底面
13a 船尾底面貫通孔
14 船尾端面
15 上甲板
17 隔壁
20 舵体
21 舵板
22 舵軸
23 舵軸支持腕
25 船首側従動腕
25a 船首側ピストンロッド用凹部
25b 船首側上係止突起用凹部
25c 船首側下係止突起用凹部
26 船尾側従動腕
26a 船尾側ピストンロッド用凹部
26b 船尾側上係止突起用凹部
26c 船尾側下係止突起用凹部
30 舵軸貫通筒体
31 下端
32 上端
40 シール手段
50 舵軸案内部
60 操舵機室
61 操舵機室甲板
61a 筒部用孔
62 縦嵩上げ板
63 横嵩上げ板
64 操舵機設置面
70 操舵機
71 油タンク
72 油ポンプ
73 船首側シリンダ
74 船尾側シリンダ
75 船首側ピストンロッド
75b 船首側上係止突起
75c 船首側下係止突起
76 船尾側ピストンロッド
76b 船尾側上係止突起
76c 船尾側下係止突起
82 縦支持板
83 横支持板
90 機関室
91 機関室甲板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
船尾の満載喫水線よりも船底寄りに設けられ、操舵機室を形成する操舵機室甲板と、
該操舵機室甲板の上に嵩上げされて満載喫水線よりも上甲板寄りに形成され、操舵機が設置される操舵機設置面と、
船尾底面に形成され、舵軸が貫通する船尾底面貫通孔と、
下端が前記船尾底面貫通孔を包囲して前記船尾底面に水密的に接合され、上端が満載喫水線よりも上甲板寄りに到達する舵軸貫通筒体と、を有し、
前記舵軸が前記舵軸貫通筒体を貫通することを特徴とする船舶。
【請求項2】
前記操舵機室に隔壁を介して機関室が配置され、
該機関室に形成された複数の機関室甲板のうちの所定の機関室甲板が、前記操舵機室甲板と前記隔壁を介して対向することを特徴とする請求項1記載の船舶。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−166705(P2009−166705A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−7765(P2008−7765)
【出願日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願人】(502116922)ユニバーサル造船株式会社 (172)