説明

色コード化領域による自動情報転送

【要約書】
本明細書に開示されているのは、少なくとも1つの色コード化領域を使用してテストストリップまたは要素からユーザまたは計器装備に情報を転送する方法およびシステムである。同様に開示されているのは、テストストリップのバッチまたはエンティティからユーザまたは計器装備に情報を転送する方法およびシステムであり、このバッチは幅広い情報を搬送することができる追加情報搬送エンティティを有することができ、残りのエンティティはこのエンティティを幅広い情報に結び付けることができるリンク情報などの簡略化された情報を有することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国仮特許出願番号第61/081,610号(「Automatic Information Transfer by Color Encoded Fields」というタイトルで2008年7月17日に提出された)の優先権を主張し、この出願は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
様々な機構を使用して、例えば検査タイプ、較正データに関する情報を、例えば使い捨てテストストリップなどの1つの要素から医療用検査を行なうためにこのテストストリップを適用できる計器に転送する場合が多い。またこのような機構は、1つの製品または1つの製品のバッチの価格、製造者、有効期限日などを示すタグなど他の用途で使用することもできる。
【発明の概要】
【0003】
本開示のいくつかの態様はテストストリップを有することができ、テストストリップは情報と、一定の形状、一定のサイズおよび一定の位置の少なくとも1つの色コード化領域とを有することができ、テストストリップ上の少なくとも1つの色コード化領域内でこの情報をコード化することができる。少なくとも1つの色コード化領域は検査タイプに関する情報を有することができ、テストストリップは検査タイプ、製造ロット識別情報、計器装備に関する情報に適応可能であり、テストストリップは計器装備、較正情報から選択された情報、製造者、有効期限日、目的とする利用方法および目的とするユーザに適応可能である。情報は、色コード化領域の形状、サイズまたは位置から独立することができる。テストストリップは、第1の形状、第1のサイズおよび第1の位置の少なくとも1つの第1の色コード化領域と、第2の形状、第2のサイズおよび第2の位置の第2の色コード化領域とを有する。第1の色コード化領域の第1の形状は、第2の色コード化領域の第2の形状と異なってよい。情報は、第1の形状または第2の形状から独立することができる。第1の色コード化領域の第1の形状は、第2の色コード化領域の第2の形状と異なってよい。情報は、第2のサイズに対して第1のサイズから独立することができる。情報は、第2の位置に対して第1の位置から独立することができる。少なくとも1つの色コード化領域は、光信号を生成する反射性照明光源または透過性照明光源によって照明することができる。生成された光信号は、コード化された情報の少なくとも一部を再現するために処理することができる。
【0004】
本開示のいくつかの態様は、テストストリップを用意することであってテストストリップ上の少なくとも1つの色コード化領域内で情報をコード化することができることと、照明光源によって少なくとも1つの色コード化領域を照明することと、光信号を生成することとを含み得るテストストリップから情報を転送する方法を有することができる。テストストリップは、少なくとも2つの色コード化領域を有することができる。本方法は、光信号のシーケンスを生成することができる少なくとも2つの色コード化領域を連続して照明することを含むことができる。本方法は、少なくとも2つの色コード化領域を同時に照明することを含むことができる。照明光源は、反射性照明光源または透過性照明光源を含むことができる。本方法は、コード化された情報の少なくとも一部を再現するためにユーザによって光信号受信をすることを含むことができる。本方法は、光信号を光検知器によって受信することを含むことができる。光検知器は、フォトダイオードおよび/または光学フィルタおよび/または相互コンダクタンス増幅器を含むことができる。本方法は、信号をデータ取得システムに転送することを含むことができ、そこで信号を光信号からデジタル信号に変換することができる。データ処理システムを使用してデジタルデータを処理してコード化された情報の少なくとも一部を再現することができる。データ処理システムは、コンピュータを使う計器装備を備えることができる。情報はターミナルに転送することができる。ターミナルは、ユーザ、スクリーン、スピーカ、プリンタ、医療計器装備、データ記憶システムなどまたはそれらの任意の組み合わせから選択されたものを備えることができる。
【0005】
本開示のいくつかの態様は1つの要素を有することができ、この要素は情報と、一定の形状、一定のサイズおよび一定の位置の少なくとも1つの色コード化領域とを有することができ、要素上の少なくとも1つの色コード化領域内でこの情報をコード化することができる。少なくとも1つの色コード化領域は、較正情報、製造者、製造ロット、有効期限日、目的とするユーザ、価格、保証、潜在的危険要因、目的とする利用および目的とする利用方法から選択された少なくとも1つの情報を有することができる。情報は、色コード化領域の形状またはサイズまたは位置から独立することができる。要素は、第1の形状、第1のサイズおよび第1の位置の第1の色コード化領域と、第2の形状、第2のサイズおよび第2の位置の第2の色コード化領域を少なくとも有することができる。第1の色コード化領域の第1の形状は、第2の色コード化領域の第2の形状と異なってよい。情報は、第1の形状または第2の形状から独立することができる。第1の色コード化領域の第1のサイズは、第2の色コード化領域の第2のサイズと異なってよい。情報は、第2のサイズに対して第1のサイズから独立することができる。情報は、第2の位置に対して第1の位置から独立することができる。少なくとも1つの色コード化領域は、光信号を生成する反射性照明光源または透過性照明光源によって照明することができる。生成された光信号は、コード化された情報の少なくとも一部を再現するために処理することができる。少なくとも1つの色コード化領域は、光信号を生成する反射性照明光源または透過性照明光源によって照明することができる。生成された光信号は、コード化された情報の少なくとも一部を再現するために処理することができる。
【0006】
本開示のいくつかの態様は、1つの要素を用意することであって要素上の少なくとも1つの色コード化領域内で情報をコード化することができることと、照明光源によって少なくとも1つの色コード化領域を照明することと、光信号を生成することとを含み得る1つの要素から情報を転送する方法を有することができる。要素は、少なくとも2つの色コード化領域を有することができる。本方法は、光信号のシーケンスを生成することができる少なくとも2つの色コード化領域を連続して照明することを含むことができる。本方法は、少なくとも2つの色コード化領域を同時に照明することを含むことができる。照明光源は、反射性照明光源または透過性照明光源を含むことができる。本方法は、コード化された情報の少なくとも一部を再現するためにユーザによって光信号を受信することを含むことができる。本方法は、光検知器によって光信号を受信することを含むことができる。光検知器は、フォトダイオードおよび/または光学フィルタおよび/または相互コンダクタンス増幅器を含むことができる。本方法は、信号をデータ取得システムに転送することを含むことができ、そこで信号を光信号からデジタル信号に変換することができる。データ処理システムを使用してデジタルデータを処理してコード化された情報の少なくとも一部を再現することができる。データ処理システムは、コンピュータによる計器装備を備えることができる。情報は、ターミナルに転送することができる。ターミナルは、ユーザ、スクリーン、スピーカ、プリンタ、医療計器装備、データ記憶システムなどまたはそれらの任意の組み合わせから選択されたものを備えることができる。
【0007】
本開示のいくつかの態様は、テストストリップのバッチを有することができ、そこでは各テストストリップは情報と、少なくとも1つの色コード化領域とを有することができ、各テストストリップ上の少なくとも1つの色コード化領域内で情報をコード化することができる。テストストリップのバッチは、バッチの残りのものより多くの情報を有することができる少なくとも1つのテストストリップを有することができ、バッチの残りはそれぞれ同一情報を有することができる。テストストリップのバッチは追加情報搬送エンティティを有することができ、追加情報搬送エンティティは、情報と、少なくとも1つの情報搬送領域を有することができ、少なくとも1つの情報搬送領域内で情報をコード化することができる。情報搬送領域は、例えば少なくとも1つの色コード化領域または少なくとも1つの電子チップ、バーコード、磁気ストライプまたは当分野で既知の機械が読取り可能な情報をコード化する他の方法を有することができる。追加情報搬送エンティティは、バッチ用の容器を有することができる。追加情報搬送エンティティ上でコード化された情報は恐らく各テストストリップ上でコード化された情報より多くなり、各テストストリップ上でコード化された情報は同一であってよい。
【0008】
好ましい実施形態を含めた多様な例示の実施形態を以下で詳細に考察する。特定の実施が考察されるが、これは単なる例示の目的で行なわれることを理解されたい。関連分野の当業者であれば、本明細書で提供されるシステム、方法および特徴が本発明の範囲および精神から逸脱することなく使用され得ることを理解することができる。さらに本明細書で引用される任意のおよび全ての参考文献は、参照により本明細書に組み込まれてよい。
【0009】
本発明の上記のおよび他の特徴および利点は、以下から、より詳細には添付の図面に例示される本発明の例示の実施形態の記載から明らかであろう。好ましい例示の実施形態は、以下の図面の詳細な記載において以下で考察される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】反射性の光源を使用するデータ転送を示す特定の実施形態の機能ブロック図である。
【図2】透過射性の光源を使用するデータ転送を示す特定の実施形態の機能ブロック図である。
【図3】赤、緑、青(RGB)の色モデル実装を示す特定の実施形態の機能ブロック図である。
【図4】本実施形態による特定の構成要素と共同して、それに関連しておよび/またはそれの代わりに使用され得るコンピュータシステムの例示の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
好ましい実施形態を含めた多様な例示の実施形態を以下で詳細に考察する。特定の実施が考察されるが、これは単なる例示の目的で行なわれることを理解されたい。関連分野の当業者であれば、本明細書で提供されるシステム、方法および特徴が本発明の範囲および精神から逸脱することなく使用され得ることを理解することができる。さらに本明細書で引用される任意のおよび全ての参考文献は、参照により本明細書に組み込まれてよい。
【0012】
バッチ較正またはタイプデータなどの情報を単一利用の要素と測定計器装備との間で転送する必要性があることが多い。例えば医療用検査用途で使用される多くの計器は、体液の採取、処理および検査のために使い捨てのテストストリップを使用する場合がある。このような計器装置の検査結果は、診断、検知および/または患者の感染を抑制するのに使用することができる。計器器具には、挿入されるテストストリップのタイプを確信を持って特定する必要性、およびテストストリップのバッチ製造に関連する較正パラメータ情報を入力する必要性がある。これは例えば計器のボタンを押し下げることによるユーザのコード入力によって、磁気スワープカードを介して、計器が読み取ることができる電気抵抗を備えた較正ストリップを介して、計器内に挿入された電子メモリチップおよび/またはストリップ上にプリントされたバーコードを介してなどいくつかの方法で行なうことができる。
【0013】
1つまたは複数の実施形態において、例えば較正、タイプなどまたはそれらの組み合わせに関する情報を単一利用の要素から測定計器装備に入力することができるいくつかの異なる方法があり得る。これらは、例えば直接ユーザによるキーボード入力、バーコードスキャンおよび/またはコード化された電気接触技法などを含んでよい。
【0014】
本明細書に記載される技術は、なかでもとりわけ単一利用の要素から例えば測定計器装備に情報を転送するのに色および/または光を使用することで電気接触を用いない手法を提供することができる。情報は例えばバッチ情報、較正情報、タイプ情報、有効期限日または他のパラメータデータあるいはそれらの任意の組み合わせを含んでよい。
【0015】
本明細書に記載される情報転送技術は、テストストリップに適用することができる。テストストリップは、例えば単一利用のまたは使い捨てのテストストリップであってよい。テストストリップは再利用可能すなわち使い捨てではない場合もある。例えば色コード化領域などテストストリップ上の少なくとも1つの領域内で情報をコード化することができる。少なくとも1つの領域内でコード化された情報は、例えばテストストリップが適用可能な検査タイプまたは計器装備、製造者、製造ロット識別、較正、バッチ、有効期限日、目的とするユーザ、目的する利用方法または他のパラメータデータあるいはそれらの任意の組み合わせなどに関する情報を含んでよい。
【0016】
本明細書に記載される情報転送技術は、1つの要素に適用することができる。要素は、例えば単一利用、すなわち使い捨てであってよい。テストストリップは、再利用可能すなわち使い捨てではない場合もある。例えば色コード化領域など要素上の少なくとも1つの領域内で情報をコード化することができる。少なくとも1つの領域内でコード化された情報は、例えば要素が適用可能な計器装備、製造者、製造ロット識別、較正、バッチ、有効期限日、目的とするユーザ、目的する利用方法、目的とする管理および/または保存方法ならびに/あるいは廃棄処分、保証、価格、潜在的危険要因などあるいはそれらの任意の組み合わせなどに関する情報を含んでよい。要素は、1つのテストストリップ、あるいは1つの製品またはそのバッチ、あるいはバッチ用の容器などを有することができる。
【0017】
単に簡便にする目的で以下の実施形態は、情報がそこでコード化されるおよび/または情報がそこから転送される要素の観点で記載され得る。しかしながらこれは単なる例示の目的のためであり、本開示の範囲を限定することは意図されていないことを理解されたい。本明細書に記載される技術は、情報がそこでコード化されるおよび/または情報がそこから転送されるいずれの要素にも適用可能であり得ることを理解されたい。
【0018】
要素は、情報をその上でコード化することができるおよび/または情報を例えばユーザまたは計器装備などに転送することができる少なくとも1つの表面を有することができる。要素が複数の色コード化領域を含む場合、この領域は要素の同一表面または異なる表面上にあってよい。
【0019】
要素上の少なくとも1つの色コード化領域内で情報をコード化することができる。色は、可視光線範囲内あるいは例えば赤外領域または紫外領域内などの不可視光線範囲内の波長を有する任意のものを有することができる。色コード化領域は、要素上で一定の形状、一定のサイズおよび/または一定の位置を有することができる。形状は、例えば正方形、矩形、円形、楕円、三角形、菱形、台形、六角形、星型、十字型、八角形などまたはそれらの任意の組み合わせなどを有することができる。本明細書で使用されるように色コード化領域のサイズは、例えば縁部の長さ、直径、その長軸および/または短軸に沿った長さなどその一次元のサイズ、あるいはそれが覆う領域など二次元のサイズを指してよい。色コード化領域の位置は、情報がその上でコード化される要素の表面上のその位置を指してよい。例えば位置は、表面の中心および/または縁部からの色コード化領域の中心および/または縁部の距離を指してよい。情報の内容は、色コード化領域の形状、サイズまたは位置から独立することができる。単なる例として検査タイプに関する情報はテストストリップ上の色コード化領域内でコード化することができ、その色は人の可視光の範囲内の波長を有することができる。このような色コード化領域によって、読み取り力のあるまたはそれを持たない色覚障害のないユーザが、検査のためにテストストリップを適用することができる計器装備にテストストリップを挿入する前に検査タイプを視覚的にチェックすることが可能になる。この形状および/またはこのサイズおよび/またはこの位置の色コード化領域は、コード化された情報の一部を有することができる。単なる例として要素の表面の少なくとも1つの軸(例えば長手軸)から見て非対称に色コード化領域を配置することができ、その位置は、例えばその近位端対遠位端および/またはその右対左および/またはその上部面対と下部面などあるいはそれらの任意の組み合わせなどの要素の配向を示すことができる。
【0020】
要素上の2つ以上の色コード化領域内で情報をコード化することができる。各色コード化領域は、要素上で一定の形状および/または一定のサイズおよび/または一定の位置を有することができる。要素は複数の色コード化領域を有することができる。例えば要素は、少なくとも1つの、または少なくとも2つの、または少なくとも3つの、または少なくとも4つの、または少なくとも5つのあるいはそれ以上の色コード化領域を有することができる。色コード化領域は、同一形状または異なる形状を有することができる。例えば全ての色コード化領域がバー形状であってよい、またはそのうちの一部がバー形状でありその他が円形であってもよい、あるいは各色コード化領域が独自の形状であってもよい。各色コード化領域は同一サイズであってよい。少なくとも一部の色コード化領域は、他と異なるサイズであってよい。複数の色コード化領域の少なくともいくつかは、他と異なる位置であってよい。複数の色コード化領域の全てが完全に重なり合うわけではない。本明細書で使用されるように「完全に重なり合う」は、要素の同一面上の少なくとも2つの色コード化領域が同一形状、同一サイズおよび同一位置であることを指すことができる。いくつかの実施形態において、情報の内容は、要素上の一部のまたは全ての色コード化領域の形状、相対的なサイズまたは相対的な位置から独立することができる。他の実施形態において、この形状および/またはこの相対的なサイズおよび/またはこの相対的な位置の一部または全ての色コード化領域は、コード化された情報の一部を有することができる。単なる例として、第1の色コード化領域および第2の色コード化領域内で情報をコード化することができる。第1の色コード化領域は、第1の形状、第1のサイズおよび第1の位置であってよい。第2の色コード化領域は、第2の形状、第2のサイズおよび第2の位置であってよい。情報は第1の形状および第2の形状から独立することができ、この形状は同一でも異なってもよい。情報は、第2のサイズに対して第1のサイズから独立することができる。情報は、第2の位置に対して第1の位置から独立することができる。第1の形状および第2の形状ならびに/あるいは第2のサイズに対する第1のサイズならびに/あるいは第2の位置に対する第1の位置は、コード化された情報の一部を有することができる。例えば第1の形状、第1のサイズおよび第1の位置の第1の色コード化領域は、例えばテストストリップなど要素の検査タイプに関する情報を有することができ、第2の形状、第2のサイズおよび第2の位置の第2の色コード化領域は、要素の有効期限日に関する情報を有することができる。コード化された情報は、第2の形状に対する第1の形状、第2のサイズに対する第1のサイズおよび第2の位置に対する第1の位置から独立することができる。別の例として例えば円形の色コード化領域が検査タイプに関する情報を有し、三角形の色コード化領域が有効期限日に関する情報を有し、その形状の2つの色コード化領域がその時コード化された情報の一部を有することができるように、検査タイプに関する情報が円形の第1の色コード化領域内で、有効期限日に関する情報が三角形の第2の色コード化領域内でコード化される。同様にそのサイズおよび/またはその位置の2つの色コード化領域は、コード化情報の一部を有することができる。上記に記載したものと同様の方法で他方の形状および/またはサイズおよび/または位置に対する各色コード化領域の形状および/またはサイズおよび/または位置に依存してあるいはそこから独立して、要素上の3つ以上の色コード化領域内で情報をコード化することができる。
【0021】
いくつかの実施形態において、色コード化領域は、色コード化領域に基づいてユーザまたは計器装備によって再現された情報を変えずに、任意の順番でまたは同時にユーザまたは計器装備によって読み取ることができる。他の実施形態において、少なくともいくつかの色コード化領域は、適切にコード化情報を再現するために特定の順番で読み取ることができる。単なる例として計器装備によって正しい順番で読み取られた色コード化領域は、例えばテストストリップなどの要素が正しい方向で計器装備に挿入されたことを示すことができる。
【0022】
要素がエンティティのバッチを有する場合、各エンティティは、少なくとも1つの色コード化領域内でコード化された情報を有することができる。エンティティは、例えば複数個の同一商品、同一タイプの多様なテストストリップおよび追加情報搬送エンティティなどまたはそれらの任意の組み合わせを有することができる。追加情報搬送エンティティは、エンティティのバッチ用の容器を有することができる。いくつかの実施形態において各エンティティは、同一の色コード化領域内でコード化された同一の情報を有することができる。他の実施形態において、あるエンティティは追加情報搬送エンティティであってよく、バッチに関する幅広い1セットの情報を有することができ、残りのエンティティはより少ない情報ではあるがそれらを幅広い情報のセットに結び付けるのに十分な情報を有することができる。追加情報搬送エンティティは、より複雑な情報搬送領域を有することができる。追加情報搬送エンティティは、例えば色コード化領域または電子チップ、バーコード、磁気ストリップなどより複雑かつ/あるいはより包括的な情報を転送する機構を有することができ、その一方残りのエンティティは、1つのまたは複数の簡略化された色コード化領域を有することができる。追加情報搬送エンティティは容器を有することができる。単なる例として要素は、ある検査タイプ用のテストストリップのバッチと、これらのテストストリップ用の容器を有することができる。容器は追加情報搬送エンティティであってよく、テストストリップに関するより幅広い情報を有することができる。容器は例えばバッチ番号、有効期限日、較正、タイプなどまたはそれらの任意の組み合わせに関する情報を有することができ、その一方でテストストリップは、テストストリップを追加情報搬送エンティティ上でコード化された幅広い情報に結び付けることができるリンク情報を有することができる。リンク情報は、例えばバッチ番号を有することができる。いくつかの実施形態において、ユーザは容器から計器へ一度情報を転送することができ、計器は、この情報を例えばメモリなどのデータ記憶装置で記憶することができる。その後毎回同一バッチのテストストリップが計器に挿入され、計器はバッチ番号または他のリンク情報を読み取り、そのデータ記憶装置、例えばそのメモリを探索し、適合するバッチ番号または他のリンク情報を有する対応する追加情報にテストストリップを結び付ける。リンク情報を使用しても追加情報が見つからない場合、計器はユーザに追加情報を入力するように促すことができる。このようにして追加情報搬送エンティティは、例えば少なくとも1つの色コード化領域または電子チップ、バーコード、磁気ストリップなどより複雑でおよび/またはより費用のかかる情報搬送機構において、あるいは当分野で既知の機械読取り可能情報をコード化する他の方法においてコード化された幅広い情報を有することができ、その一方で他のエンティティは、このエンティティを幅広い情報に結び付けることができるより簡素な1つのまたは複数の色コード化領域でコード化された簡略化されたリンク情報を有することができる。
【0023】
印刷および/またはラミネート技法によって、製造工程の最終段階で1つまたは複数のカラー領域を例示の単一利用の要素に適用することができる。色コード化領域の材料はインク、有色インクを使って印刷された基板、テープまたは他の成形材料を有してよく、大半の材料は、材料に所望の色を付ける充填材料を有する厳選された色またはテープまたは他の成形材料である。いくつかの実施形態において材料は、例えば温度、湿度、光、ペーハー、保管寿命などまたはそれらの任意の組み合わせなど要素が曝される通常の周辺環境において変色しない色を有することができる。いくつかの実施形態において材料は、温度、湿度、光暴露、ペーハー、保管寿命などまたはそれらの任意の組み合わせなどの周辺環境パラメータによってその色を変えることができる。その色の変化は要素の性質の変化を示すことができる。単なる例として色コード化領域が、材料および材料が印刷された要素が過剰な湿度に曝されたときならびに/あるいは保管寿命の一定の時間が過ぎた後その色の変化が変わる可能性のある材料を含む場合、色の変化によって(1)要素がもはやその目的とする使用には効果がないおよび/または正確でないこと、ならびに/あるいは(2)別のパラメータが要素に適用され得ることを示すことができる。パラメータは、較正パラメータ、価格、保管または廃棄方法などまたはそれらの任意の組み合わせを含んでよい。
【0024】
あるいは1つまたは複数の色コード化領域は、例示の単一使用の要素の構造上の材料の本質的な色に起因する場合もある。単一利用の要素が機器に挿入される際、カラー領域を順番におよび/または同時に読み取ることができる。色コード化領域は、例えばタイプおよび/またはバッチ較正パラメータなど任意のタイプの情報を提供するために機器によって解読することができる。
【0025】
例示の実施形態において1つの要素、例えばテストストリップの色コード化領域は、読み取られる色コード化領域に関連する光の波長で色が濃くなる光源によって照明することができる。本明細書で使用されるように「関連する」は、光源の波長が、読み取られる色コード化領域内の1つの色/複数の色のものと同様であることを意味することができる。色コード化領域は色検知電子回路を使用して読み取ることができ、その出力は、計器装備に転送されるデータを生み出すためにソフトウェアアプリケーションによって解読することができる。光源および/またはソフトウェアは、要素が挿入されるまたはそれと共に使用することができる計器装備の一部であってよい。
【0026】
例示の実施形態において、光源および/または関連する光検知器は、非透過性要素に対して反射性である、あるいは透過性要素に対して透過性であるように配置することができる。
【0027】
例示の実施形態において、検知器の色較正およびエラーチェック方法は、計器装備に転送されるデータによって要素上の色コード化領域内でコード化することができる。
【0028】
例示の実施形態において、人の可視光線範囲内での色付きのコード化によって、読み取り力のあるまたはそれを持たない色覚障害のないユーザが、要素を計器装備に挿入するまたはそれと共に要素を使用する前に要素のタイプを視覚的にチェックすることが可能になる。
【0029】
例示の実施形態において色コード化領域は、ユーザと少なくとも1つの計器装備の組み合わせに情報を転送するのに使用することができる。単なる例として、テストストリップ上の1つの色コード化領域内で情報をコード化することができる。色コード化領域は、人の可視光範囲内の1つの色を有することができる。コード化された情報は検査タイプおよび較正情報を含むことができる。色コード化領域内でコード化された検査タイプを、例えばその色、その形状、そのサイズ、その位置またはそれらの組み合わせによって視覚的にチェックする読み取り力のあるまたはそれを持たない色覚障害のないユーザおよびテストストリップに適合可能な計器は、例えばその色、その形状、そのサイズ、その位置またはそれらの組み合わせによって色コード化領域内でコード化された較正情報を再現することができる。1つの要素が複数の色コード化領域を有する場合もあり、そのうちの一部はユーザに情報を転送するのに使用され、そのうちの一部は計器装備に情報を転送するのに使用することができる。
【0030】
図1、図2および図3は以下のように記載することができる。図1は反射性光源を使用する例示のデータ転送を示す。図2は透過性光源を使用する例示のデータ転送を示す。図3は、本明細書に記載される例示の赤/緑/青(RGB)の加法色モデルを使用する例示の実装を示す。図1から3に示される例示の実施形態は4つのカラーバーを有する。単なる例として頂部から底部へ第1のカラーバーから第4のカラーバーが赤、緑、青およびピンクを有することができる。図3に示されるシステムでは、フォトダイオードは赤、緑および青の光波長フィルタを有することができる。4つのカラーバー内でコード化された情報は、4つのカラーバーの少なくともいくつかの位置から独立するまたはそれに依存してよい。本明細書で記載されるように、1つのカラーバーの位置は、要素の縁部に対する位置および/または要素上の他のカラーバーに対する位置を含むことができる。コード化された情報を適切に転送するために、光源が4つのカラーバーの少なくともいくつかに同時にぶつかることができるようにカラーバー内で情報をコード化することができる。コード化された情報の少なくとも一部を適切に転送するために、光源が4つのカラーバーに連続して、例えば次々にぶつかることができるようにカラーバー内で情報をコード化することができる。コード化された情報の少なくとも一部を適切に転送するために光源がいくつかのカラーバーに同時に、および他のカラーバーに連続してぶつかることができるようにカラーバー内で情報をコード化することができる。単なる例としてコード化された情報の少なくとも一部を適切に転送するために、光源は要素の頂縁部から最初の2つのカラーバーに同時にぶつかり、次いで第3および第4のカラーバーにぶつかることが可能である。
【0031】
例示の図3に示されるように、検知されるべきいくつかの色(例えば全部で3つの基本色)の成分を有する光の波長を含む光源によって医療用テストストリップを照明することができる。検知フォトダイオードは、基本色をそれぞれ区別するのに十分な精度を有する光学フィルタを組み込むことができる。フォトダイオードの出力電流は、相互コンダクタンス増幅器を使用して電圧に変換することができる。変換された電圧は、この機器のソフトウェアによって処理するためにデジタル形式に変換することができる。フィルタリング、フォトダイオード、トランスコンダクタンス増幅器およびアナログデジタル変換器(例えばTCS3414CS、テキサス・アドバンスト・オプトエレクトロニクス・ソリューションまたはADJD−S313−QR999、アバゴテクノロジー)を実装するのに集積回路デバイスを利用することができる。
【0032】
例えばテストストリップなどの1つの要素から情報を転送する方法は、1つの要素を用意するステップであって少なくとも1つの色コード化領域内で情報をコード化することができるステップと、照明光源によって少なくとも1つの色コード化領域を照明するステップと、光信号を生成するステップとを含むことができる。いくつかの実施形態において要素は、少なくとも2つの色コード化領域を有することができる。方法は、少なくとも2つの色コード化領域を連続して照明するステップを含むことができ、これは光信号のシーケンスを生成することができる。本明細書で使用されるように「シーケンス」は、以下のシステムによって受信および/または解読される光信号が情報の一部を含み得る、あるいは情報を適切に再現できるかどうかを判断することができる順番を指すことができる。方法は、少なくとも2つの色コード化領域を同時に照明するステップを含むことができる。本明細書で使用されるように「同時に」は、以下のシステムによって受信および/または解読される光信号が、以下のシステムによって再現される情報を変えない順番を指すことができる。以下のシステムは例えば光検知器、データ取得システム、データ処理システムなどを備えることができる。
【0033】
図1から図3に例示されるように色コード化領域にぶつかる光源によって生成される光信号は、光検知器によって受信することができる。光検知器はユーザの目である場合がある。このような場合光信号は、コード化された情報の少なくとも一部を再現するためにユーザの脳に転送することができる。光信号とコード化された情報の少なくとも一部との相関関係を口頭または書面での指示によってユーザに教えることができる。
【0034】
光検知器は、フォトダイオードおよび/または光学フィルタを備えることができる。光学フィルタは特定の特徴、例えば特定の範囲の波長を有する光を選択的に転送し、その一方で残りの光を遮断することができる。相互コンダクタンス増幅器を使用してフォトダイオードの出力電流を電圧に変換することができる。変換された電圧はその後デジタル形式に変換され、さらにデータ処理システムによって処理することができる。データ処理システムはコンピュータを使用する計器装備を備えることができる。コンピュータを使用する計器装備は、例えば1つのコンピュータを有することができる。処理されたデータはターミナルに転送することができる。ターミナルは、ユーザ、スクリーン、スピーカ、プリンタ、医療計器装備、データ記憶システムなどまたはそれらの任意の組み合わせを備えることができる。
【0035】
現行の実施形態を実施するのにもう1つの新たなシステムを形成すること以外に、現行の実施形態に従って既存のシステムを修正することもできる。例えばフィルタリング、フォトダイオード、トランスコンダクタンス増幅器および/またはアナログデジタル変換器(例えばTCS3414CS、テキサス・アドバンスト・オプトエレクトロニック・ソリューションまたはADJD−S3 13−QR999、アバゴ・テクノロジー)を実装するのに集積回路デバイスを利用することができる。
【0036】
光検知器によって受信される光信号の色検知能力を向上させるために、光検知器の視野窓は色コード化領域の最小の幅より小さくてよい。窓を色コード化領域の最小の幅よりさらに制限することは、光検知器によって検知される光が実質的に1つの色である一定の読取り期間を与える効果があり、異なる色の光により検知が妨害される可能性を低下させることができる。
【0037】
検知能力を向上させるために、照明光源を光検知器の光波長および光度に対する感度に適合させることができる。光検知器の製造は、その光検知器製品と共に使用される光学照明光源に関する提案を行なうことができる。
【0038】
単なる例として1つの要素、例えばテストストリップが計器に挿入される際、テストストリップ上の色コード化領域を、例えば各基本色に関する色の重み付けを決定するのに使用することができる。この重みは、光源のスペクトル成分の変動および/または製品の中でもとりわけテストストリップの色の飽和度の変化を補償することができる。光信号から例えば較正および/またはストリップタイプに関する情報を再現し、かつ計器に転送することができる。情報が正しく読み取られたかどうか判断するのを助けるために、計器に転送された情報から引き出されたパラメータの数値にエラーチェックを組み込むことができる。
【0039】
光信号からデジタル信号に変換する際の光信号の数値的コード化は、各色コード化領域に割り当てられた絶対値または領域の移行境界にわたる色同士の標準化された違いのいずれかを使用することができる。
【0040】
現行の発明の一実施形態では2つ以上の色コード化領域が含まれている。この実施形態において、2つの領域を別のものとして区別するのを難しくする可能性があるため、同一の色でコード化された別個の領域が直接隣接しないことが望ましい。この難問を改善するために、同一色を直接互いに隣接させて配置するのを禁止するコード化ルールを使用することができる、あるいは同一色の領域のものとは異なる色の区画をそれらの間に配置することができる。同一色の2つの領域を別々のものとして容易に区別することができるように、色コード化領域の縁部を線で描くために、例えば白または黒などの基本較正色を使用することができる。そうでなければ同一のものとして定義される可能性のある全く同一の直接隣接する色を線で描くために基本較正色を異なる方法で使用する場合もある。例えば基本較正色が予想される読取り工程が終わる前に読み取るとき、基本較正色を直ぐ次に続く領域ものと同様の色の第2の領域として解釈することができる。
【0041】
いくつかの実施形態において、色コード化領域は逐次的なやり方で読み取ることができる。情報読取り工程は、所定の設計の制限の範囲内で逐次的な読取り速度から独立することができる。単なる例として所定の設計の制限は、例えば色コード化領域を照明するため、光信号を転送するため、コード化された情報の少なくとも一部を再現するために光信号を処理するための計器の速度に関する物理的限界などの考慮すべき問題に左右される可能性がある。例えばテストストリップなどの要素を例えば計器などの計器装備に挿入するユーザによって、速すぎるまたは遅すぎるなど所望の範囲外にある逐次的読取り速度を造り出すことが可能である。したがってこれにより読取り速度を読取り工程において監視することが可能でありかつ適応性を判断することができる方法を有することが望ましい。好適な方法は、逐次的な色の移行が生じる速度を監視するステップと、実際の読取り速度が所定の限界に確実に適合するのを助けるためにこれを許容範囲の速度範囲に対して比較するステップとを含むことができる。
【0042】
多様な色コード化領域が使用される実施形態において、読み取られた色コード化領域の数は、正確な読取りが行なわれたかどうかの1つのチェックとして使用することができる。計器によって、予想されるよりも数値的に多くのまたは少ない領域が読取りエラーとして解読される場合がある。
【0043】
例示の処理および通信実施形態
図4は、本実施形態を実施するために、これに限定するものではないが任意の構成要素、システムおよび/または工程と共同して、それに関連しておよび/またはそれの代わりに使用され得るコンピュータシステム400の例示の実施形態を示す。
【0044】
上記に記載されるように、光検知器は、要素上の少なくとも1つの色コード化領域にぶつかる光源によって生成される光信号を受信することができる。光信号はデータ取得システムに転送することができる。データ取得システムは、光信号を別の形式、例えばデジタルデータに変換することができる。デジタルデータは、データ処理システムによって処理することができる。処理されたデータは、ターミナルに転送することができる。ターミナルは、例えばユーザ、スクリーン、スピーカ、プリンタ、医療計器装備、データ記憶システムなどまたはそれらの任意の組み合わせを備えることができる。
【0045】
例えば本実施形態(またはその任意の一部または機能)は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれらの組み合わせを使用して実施することができ、1つまたは複数のコンピュータシステムまたは他の処理システムで実施することができる。実際には1つの例示の実施形態では、本発明は、本明細書に記載される機能を実行することが可能な1つまたは複数のコンピュータシステムを対象とすることができる。コンピュータシステム400の一例が図4に示されており、本発明を実施するために有効な例示のコンピュータシステムのブロック図の例示の実施形態を表している。具体的には図4は1つの例としてのコンピュータ400を示しており、これは例示の実施形態では例えば(これに限定するものではないが)米国、ワシントン州、レドモンドのMICROSOFT(登録商標)社より入手可能なポケットPC用のWINDOWS(登録商標)MOBILE(登録商標)またはMICROSOFT(登録商標)WINDOWS(登録商標)NT/98/2000/XP/CEなど、米国、カリフォルニア州、サンタクララのSUN(登録商標)マイクロシステムズからのSOLARIS(登録商標)、米国、ニューヨーク州、アーモンクのIBM(登録商標)社からのOS/2、米国、カリフォルニア州、クパチーノのAPPLE(登録商標)社からのMac/OSなどまたはLINUX(登録商標)、HPUX(登録商標)、IBM AIX(登録商標)およびSCO/UNIX(登録商標)などを含めた多様なバージョンのUNIX(登録商標)(米国、カリフォルニア州、サンフランシスコのオープングループ(Open Group)の商標)のいずれかなどの作動システムを実行する(これに限定するものではないが)パーソナルコンピュータ(PC)システムであってよい。しかしながら本発明は、これらのプラットフォームに限定されるものではない。代わりに本発明は、任意の適切な作動システムを実行する任意の適切なコンピュータシステム上で実施することができる。1つの例示の実施形態において、本発明は、本明細書で考察されるように作動するコンピュータシステム上に実施することができる。例示のコンピュータシステム、すなわちコンピュータ400が図4に示されている。例えば(これに限定するものではないが)計算デバイス、通信デバイス、電話、パーソナルデジタルアシスタント(FDA)、パーソナルコンピュータ(PC)、ハンドヘルドPC、クライアントワークステーション、シンクライアント、シッククライアント、プロキシサーバ、ネットワーク通信サーバ、リモートアクセスデバイス、クライアントコンピュータ、サーバコンピュータ、ルータ、ウェブサーバ、データ、媒体、音響機器、ビデオ、電話通信またはストリーミング技術サーバなどの本発明の他の構成要素を図4に示されるものなどのコンピュータを使用して実装することも可能である。
【0046】
コンピュータシステム400は、例えばこれに限定するものではないがプロセッサ404など1つまたは複数のプロセッサを有することができる。プロセッサ404は、通信インフラストラクチュア406(これに限定するものではないが通信バス、渡りバーまたはネットワークなど)に接続することができる。この例示のコンピュータシステムの観点で多様な例示のソフトウェア実施形態を記載することができる。他のコンピュータシステムおよび/または機構を使用して本発明をいかに実施するかは、この記載を読めば当業者には明らかになるであろう。
【0047】
コンピュータシステム400は、これに限定するものではないが図形、テキストおよびその他のデータなどをディスプレイユニット430上で表示するために通信インフラストラクチュア406から(または、示されていないがフレーム・バッファなどから)転送することができるディスプレイインターフェース402を有することができる。
【0048】
コンピュータシステム400は、例えばこれに限定するものではないがメインメモリ408と、ランダムアクセスメモリ(RAM)と二次メモリ410などを有することができる。二次メモリ410は、例えば(これに限定するものではないが)ハードディスクドライブ412、および/またはフロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光学ディスクドライブ、コンパクトディスクドライブCD−ROMなどを表す取り外し可能記憶ドライブ414を有することができる。取り外し可能記憶ドライブ414は、例えばこれに限定するものではないがよく知られた方法で取り外し可能記憶ユニット418から読み取るおよび/またはそこに書き出すことができる。取り外し可能記憶ユニット418はプログラム記憶デバイスまたはコンピュータプログラム製品とも呼ばれ、例えばこれに限定するものではないが取り外し可能記憶ドライブ414から読み取るおよびそこに書き出すことができるフロッピーディスク、磁気テープ、光学ディスク、コンパクトディスクなどを表すことができる。取り外し可能記憶ユニット418は、その中に記憶されたコンピュータソフトウェアおよび/またはデータを有するコンピュータ使用可能記憶媒体を有することができる。
【0049】
代替の例示の実施形態において、二次メモリ410は、コンピュータプログラムまたは他の指示をコンピュータシステム400にロードすることができるように他の同様のデバイスを有することができる。このようなデバイスは、例えば取り外し可能記憶ユニット422およびインターフェース420を有することができる。このような例は、プログラムカートリッジおよびカートリッジインターフェース(例えばこれに限定するものではないがビデオゲームデバイスに見られるものなど)、取り外し可能メモリチップ(例えばこれに限定するものではないが消去可能なプログラム可能読取り専用記憶装置(EPROM)またはプログラム可能読取り専用メモリ(PROM)および関連するソケット、ならびにソフトウェアおよびデータを取り外し可能記憶ユニット422からコンピュータシステム400に転送することができる他の取り外し可能記憶ユニット422およびインターフェース420を有することができる。
【0050】
コンピュータ400は、例えば(これに限定するものではないが)マウス、またはディジタイザおよびキーボードなどの他のポインティングデバイスあるいは他のデータエントリデバイス(これらはどれも分類されていない)などの全ての入力デバイスを有することができる。
【0051】
コンピュータ400はまた、例えば(これに限定するものではないが)ディスプレイ430およびディスプレイインターフェース402などの出力デバイスを有することができる。コンピュータ400は、例えば(これに限定するものではないが)通信インターフェース424、ケーブル428および通信経路426などの入/出力(I/O)デバイスを有することができる。これらのデバイスは、例えばこれに限定するものではないがネットワークインターフェースカードおよびモデム(どちらも分類されていない)を有することができる。通信インターフェース424によってコンピュータシステム400と外部デバイスとの間でソフトウェアおよびデータを転送することが可能になる。通信インターフェース424の例は、例えばこれに限定するものではないがモデム、ネットワークインターフェース(例えばイーサネットカードなど)、通信ポート、パーソナルコンピュータメモリカード国際協会(PCMCIA)スロットおよびカードなどを有することができる。通信インターフェース424を介して転送されたソフトウェアおよびデータは、通信インターフェース424によって受信することができる電子、電磁、光学または他の信号を有することができる信号428の形態であってよい。これらの信号428は、例えばこれに限定するものではないが通信経路426(例えばこれに限定するものではないがチャネル)を介して通信インターフェース424に供給することができる。このチャネル426は、例えばこれに限定するものではないが伝播信号などを有することができる信号428を運ぶことが可能であり、例えばこれに限定するものではないがワイヤまたはケーブル、光ファイバ、電話回線、セルラーリンク、無線周波数(RF)リンクおよび他の通信チャネルなどを使用して実装することができる。
【0052】
この文献において用語「コンピュータプログラム媒体」および「コンピュータ読取り可能媒体」は、例えばこれに限定するものではないが取り外し可能記憶ドライブ414、ハードディスクドライブ412にインストールされたハードディスクおよび信号428などの媒体を一般に指すのに使用されてよい。これらのコンピュータプログラム製品は、コンピュータシステム400にソフトウェアを提供することができる。本発明は、このようなコンピュータプログラム製品を対象とすることができる。
【0053】
「一実施形態」、「ある実施形態」、「例としての実施形態」、「種々の実施形態」などについての言及は、そのように記載される本発明の実施形態が特定の特徴、構造または特性を備えることが可能であるが、必ずしも全ての実施形態がこの特定の特徴、構造または特性を備えるわけではないことを示すことができる。さらに「一実施形態において」または「一つの例示の実施形態において」というフレーズを繰り返し使用することは、それらが同一の実施形態を指す場合もあるが必ずしも同一の実施形態を指すものではない。
【0054】
以下の記載および特許請求の範囲において、用語「結合した」および「接続した」はその派生語と共に使用することができる。これらの用語は、互いに同義語としては意図されていないことを理解されたい。むしろ特定の実施形態において「接続した」は、2つ以上の要素が互いと直接物理的にまたは電気接触状態にあることを示すのに使用することができる。「結合した」は、2つ以上の要素が直接物理的にまたは電気接触状態にあることを表すことができる。しかしながら「結合した」は、同様に2つ以上の要素が互いと直接接触していないが、それでもなお互いと協同または相互作用することを意味する場合もある。
【0055】
アルゴリズムは、ここではおよび一般には所望される結果に導く作用または動作の首尾一貫したシーケンスであると考えられている。これらは物理量の物理的操作を含んでよい。通常、但し必然ではないがこれらの数量は記憶する、転送する、結合する、比較するおよびそうでなければ操作することが可能な電気または磁気信号の形態を採ることが可能である。主に共通して利用することが理由で時としてこれらの信号をビット、値、要素、記号、文字、用語、数字などで呼ぶことが便利であることが証明されている。しかしながらこれらのおよび同様の用語は全て適切な物理量に関連すべきであり、これらの数量に適用された単に便利な標識であることを理解すべきである。
【0056】
具体的に明言されていなければ、さもなければ以下の考察から明らかであるように、明細書を通して「処理する」、「算出する」、「計算する」、「判定する」などの用語を利用する考察は、コンピュータシステムのレジスタ、メモリ内の電子などの物理量として表されるデータを、コンピュータシステムのメモリおよび/またはレジスタまたは他の情報保存、伝達または表示デバイス内の物理量として表わされる同様の他のデータになるように操作するおよび/または変換するコンピュータまたはコンピュータシステムあるいは同様の電子計算デバイスの動作および/または工程を指すことを理解されたい。
【0057】
同様の方法で用語「プロセッサ」は、レジスタおよび/またはメモリからの電子データを処理して、その電子データをレジスタおよび/またはメモリ内に記憶することができる他の電子データに変換する任意のデバイスまたはデバイスの一部を指すことができる。「コンピュータプラットフォーム」は1つまたは複数のプロセッサを有することができる。
【0058】
本発明の実施形態は、本明細書の動作を行なうための装置を有することができる。装置は、所望の目的のために具体的に構築することができる、あるいはそれはデバイス内に記憶されたプログラムによって選択的に作動されるまたは再構成される汎用デバイスを有することもできる。
【0059】
本発明の実施形態は、ハードウェア、ファームウェアおよびソフトウェアを1つまたは複数組み合わせて実施することができる。方法の実施形態はまた、本明細書に記載される動作を行なうためにコンピュータプラットフォームによって読み取られ実行され得る機械読取り可能媒体に記憶された指示として実施することができる。機械読取り可能媒体は、機械(例えばコンピュータ)によって読み取ることができる形態で情報を記憶または伝達するための任意の機構を有することができる。例えば機械読取り可能媒体は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、電気、光学、音響または他の形態の伝播信号(例えば搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)およびその他を有することができる。
【0060】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御論理とも呼ばれる)は、コンピュータプログラムに適応したオブジェクトを有することができ、コンピュータプログラム製品とも呼ばれるメインメモリ408および/または二次メモリ410および/または取り外し可能記憶ユニット414に記憶することができる。このようなコンピュータプログラムは実行される際、本明細書で考察される本発明の機能を果たすようにコンピュータシステム400をイネーブルすることができる。詳細にはコンピュータプログラムは実行される際、本発明の例示の実施形態によってデータの同期中の競合を解決するための方法を提供するためにプロセッサ404をイネーブルすることができる。したがってこのようなコンピュータプログラムは、コンピュータシステム400の制御装置を表すことができる。
【0061】
別の例示の実施形態において本発明は、その中に記憶された制御論理(コンピュータソフトウェア)を有するコンピュータ読取り可能媒体を備えたコンピュータプログラム製品を対象とすることができる。制御論理はプロセッサ404によって実行される際、プロセッサ404が本明細書に記載される本発明の機能を果たすようにすることができる。ソフトウェアを使用して本発明を実施することができる別の例示の実施形態において、ソフトウェアはコンピュータプログラム製品に記憶され、例えばこれに限定するものではないが取り外し可能記憶ドライブ414、ハードドライブ412または通信インターフェース424などを使用してコンピュータシステム400にロードすることができる。制御論理(ソフトウェア)は、プロセッサ404によって実行される際、プロセッサ404が本明細書に記載される本発明の機能を果たすようにすることができる。コンピュータソフトウェアは、作動システム上で起動するスタンドアローンソフトウェアアプリケーションプログラムとして起動することができる、または作動システムに組み込むこともできる。
【0062】
さらに別の実施形態において本発明は、例えばこれに限定するものではないが特定用途向け集積回路(ASIC)などのハードウェアコンポーネントまたは1つまたは複数の状態機械を使用して主としてハードウェアにおいて実施することができる。本明細書に記載される機能を果たすことを目的としたハードウェア状態機械の実装は当業者には明白であろう。
【0063】
別の例示の実施形態において、本発明は主にファームウェアにおいて実施することができる。
【0064】
さらに別の例示の実施形態において、本発明は例えばこれに限定するものではないがハードウェア、ファームウェアおよびソフトウェアなどのいずれかを組み合わせたものを使用して実施することができる。
【0065】
本発明の例示の実施形態はまた、本明細書に記載される動作を行なうためにコンピュータプラットフォームによって読み取られ実行することができる、機械読取り可能媒体に記憶された指示として実施することもできる。機械読取り可能媒体は、機械(例えばコンピュータ)によって読取り可能な形態で情報を記憶するまたは伝達する任意の機構を有することができる。例えば機械読取り可能媒体は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、電気、光学、音響または他の形態の伝播信号(例えば搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)およびその他を備えることができる。
【0066】
本発明のいくつかの例示の実施形態は、有線または無線ネットワークについて言及する。有線ネットワークは、音声通信デバイスとデータ通信デバイスを一緒に結合するために広範な種類のよく知られたいずれかの手段を有することができる。本発明の実施形態を実施するのに使用することができる種々の例示の無線ネットワークは簡単に考察することができる。この例は非制限的なものである。例示の無線ネットワークの種類は例えばこれに限定するものではないが、符号分割多重アクセス(CDMA)、スペクトラム拡散無線、直交周波数分割多重(OFDM)、1G、2G、3G無線、ブルートゥース、赤外線通信(IrDA)、共有無線アクセスプロトコル(SWAP)、「ワイヤレス・フィディリティー」 (ワイファイ)、ワイマックスおよび他のIEEE標準802.11に準拠した無線ローカルエリアネットワーク(LAN)、802.16に準拠したワイドエリアネットワーク(WAN)およびウルトラワイドバンド(UWS)などを含んでよい。ブルートゥースは、低出力の無線周波数(RF)ネットワークで使用するためにいくつかの無線技術を統合することを請け負う新進の無線技術である。IrDAは、標準規格品がその名前をそこから取る赤外線通信協会によって推奨されるようにデバイスが赤外光パルスを使用して通信するための標準的な方法である。IrDAデバイスは赤外光を使用するため、恐らくそれらは互いと一直線の視野にあることに頼っている。
【0067】
本発明の例示の実施形態は、WLANについて言及することができる。WLANの例は、ホーム無線周波数(HomeRP)によって開発された共有無線アクセスプロトコル(SWAP)およびワイヤレス・フィディリティー」(ワイファイ)、無線イーサネット製品互換性推進協議会(WECA)が推薦するIEEE 802.11の派生物を含んでよい。IEEE 802.11無線LAN標準規格は、多様な無線LAN標準規格の1つまたは複数に従う多様な技術を指す。IEEE 802.11に準拠した無線LANは、例えばこれに限定するものではないがIEEE標準802.1 1 a、b、dおよびg(例えばこれに限定するものではないがIEEE 802.11g 2003などを含む)などのIEEE標準802.11a、b、dまたはgに準拠した無線LANを含む多様なIEEE 802.11無線LAN標準規格の任意の1つまたは複数に準拠することができる。
【0068】
実施例
実施例1
血液検査用のテストストリップは、1つの表面上に1つの色コード化領域を含む。色コード化領域は、血液検査を行なうためにテストストリップが計器に適用可能であることを示す黄色を有する。読み取り力のない色覚障害のないユーザは、彼または彼女がテストストリップ上の黄色の領域を見る際、計器によって自分達が正しいテストストリップを使用していることを知る。
【0069】
実施例2
血液検査を行なうために、1つの表面に1つの色コード化領域を有するテストストリップを計器に適用することができる。計器はスピーカと、光信号を生成するためにテストストリップ上の色コード化領域を照明することができる照明光源と、光信号を受信する光検知器と、光信号をデジタル信号に変換しデジタルデータを解読してコード化情報を再現するデータ処理システムとを備える。色コード化領域は、血液検査を行なうためにテストストリップを計器に適用することができることを示す黄色を有する。色コード化領域は、較正パラメータを再現するために計器によって読み取ることができる。読み取り力のない色覚障害のないユーザは、彼または彼女がテストストリップ上の黄色の領域を見る際、計器によって自分達が正しいテストストリップを使用していることを知る。ユーザがテストストリップを計器に挿入した後、計器は黄色の領域を読み取りその中のコード化された較正情報を再現することができる。スピーカによる音響信号によってエラーメッセージまたは検査の結果をユーザに報告することができる。
【0070】
実施例3
尿検査を行なうために、2つの色コード化領域を有するテストストリップを計器に適用することができる。計器はスクリーンと、光信号を生成するためにテストストリップ上の色コード化領域を照明することができる照明光源と、光信号を受信する光検知器と、光信号をデジタル信号に変換しデジタルデータを解読してコード化情報を再現するデータ処理システムとを備える。テストストリップは、2つの色コード化領域内でコード化された有効期限日および検査タイプに関する情報を有する。2つの色コード化領域は共にテストストリップの同一面にあり、計器によって読取り可能である。有効期限日は2つの色コード化領域のうち、赤い色を有しかつ三角形の領域内でコード化される。検査タイプ情報は、緑色を有しかつ円形の他方の色コード化領域内でコード化される。ユーザがテストストリップを計器に挿入する際、計器は各色コード化領域の色および形状を認識し、有効期限日および検査タイプに関するコード化された情報を再現する。検査日が有効期限日のすぐ後である場合、計器はスクリーンにエラーコードを送信し、任意選択で警告音などの音響信号を発する。同様に検査タイプ情報が計器が許容できるものに適合しない場合、計器はスクリーンにエラーコードを送信し任意選択で音響信号を発する。ユーザは、計器のマニュアルの中からエラーコードを捜し出すことによってエラーの原因を特定することができる。
【0071】
実施例4
血液検査を行なうために、5つのカラーバー内でコード化された情報を有するテストストリップを計器に適用することができる。血液検査は、心臓血管疾患に関する炎症性サイトカインの濃度を測定することを目的としている。炎症性サイトカインの濃度は、アルゴリズムによって心臓血管疾患に関する危険因子に変換することができる。計器はスクリーンと、光信号を生成するためにテストストリップ上の色コード化領域を照明することができる照明光源と、光信号を受信する光検知器と、光信号をデジタル信号に変換しデジタルデータを解読してコード化情報を再現するデータ処理システムとを備える。テストストリップは長手軸を有する矩形形状であり、この長手軸はテストストリップの長い方の縁部に平行である。テストストリップは、その長手軸に沿って近位縁部と遠位縁部を有する。5つのカラーバーは互いの隣に配置される。頂部のカラーバーはテストストリップの近位縁部に隣接しており、底部のカラーバーはテストストリップの遠位縁部に隣接している。5つのカラーバーは同一サイズであり、頂部から底部に向かって赤、黄色、黒、青、紫の色を有する。5つのカラーバーでコード化された情報は、較正パラメータと、血液検査による結果と心臓血管疾患に関する危険因子とを相関させるアルゴリズムを含む。ユーザが計器にテストストリップを挿入する際、計器内の照明光源が5つのカラーバーを連続して照明し光信号のシーケンスを生成する。光検知器が光信号のシーケンスを受診しそれらをデータ処理システムに転送する。データ処理システムは、光信号のシーケンスをデジタルデータに変換しコード化された情報を再現する。
【0072】
実施例5
同一タイプのテストストリップのバッチが容器に収容される。容器は、バッチロット番号、有効期限日および較正パラメータに関する情報を有する電子チップを備える。各テストストリップは色コード化領域を有する。色コード化領域は、単にバッチロット番号に関する情報を有する。血液検査を行なうためにこのテストストリップを計器に適用することができる。計器はスクリーンと、光信号を生成するためにテストストリップ上の色コード化領域を照明することができる照明光源と、光信号を受信する光検知器と、光信号をデジタル信号に変換しデジタルデータを解読してコード化情報を再現するデータ処理システムとを備える。計器はまた読取り装置とメモリを備え、この読取り装置は電子チップを読取りそこに記憶された情報を再現することが可能であり、メモリは読取り装置が電子チップから得た情報を記憶する。最初にユーザはバッチから1つのテストストリップを使用し、このユーザによって計器の読取り装置が容器内の電子チップを読み取ることが可能になる。このようにして、テストストリップのバッチに関する幅広い情報が計器に転送されかつその中に記憶される。その後、ユーザは毎回そのバッチから1つのテストストリップを使用し、計器はテストストリップの色コード化領域内でコード化されたバッチロット番号を認識し、このテストストリップをそのバッチに関する幅広い情報に結び付ける。
【0073】
本明細書に開示される本発明の種々の実施形態を上記に記載してきたが、それらは限定ではなく例として呈示されていることを理解されたい。したがって本発明の広さおよび範囲は、上記に記載される例示の実施形態のいずれかによって限定されるべきではなく、代わりに以下の特許請求の範囲およびその均等物によってのみ定義されるべきである。
【0074】
熟練した技術者であれば、本明細書に記載される様々な実施形態から多様な構成および特徴を適用性を理解するであろう。同様に上記に考察される多様な構成および特徴ならびにそれぞれの構成および特徴に対する他の既知の等価物は、本明細書に記載される原理に従って方法を実行するために当業者であれば誰でも組み合せ適合させることが可能である。記載される例は単なる例示の目的であり、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。
【0075】
本明細書で言及される全ての特許、特許出願、特許出願の公報、および論文、書籍、明細書、刊行物、文献、情報などの他の資料は、それらと、本文献と相反するそれらのいずれか、または本文献と対立するそれらのいずれか、あるいは現在または後に本文献と関連する最も広い範囲の特許請求の範囲に関して限定するような影響を持つ可能性のあるそれらのいずれかに関連する何らかの訴訟ファイルの履歴以外はあらゆる目的のためにその全体がこの参照により本明細書に組み込まれる。例として、組み込まれた資料のいずれかに関連するおよび本文献に関連する記載、定義および/または用語の使用において何らかの矛盾または対立があった場合、本文献の記載、定義および/または用語の使用が有効である。
【符号の説明】
【0076】
400 コンピュータシステム
402 ディスプレイインターフェース
404 プロセッサ
406 通信インフラストラクチュア
410 二次メモリ
412 記憶デバイス
413 入力デバイス
414 取り外し可能記憶デバイス
415 出力デバイス
418 取り外し可能記憶ユニット
420 インターフェース
422 取り外し可能記憶ユニット
424 通信インターフェース
426 通信路
430 ディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テストストリップであって、前記テストストリップが情報と、一定の形状、一定のサイズおよび一定の位置の少なくとも1つの色コード化領域とを有し、前記テストストリップ上の前記少なくとも1つの色コード化領域内で前記情報がコード化されるテストストリップ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの色コード化領域が検査タイプに関する情報を有し、前記テストストリップが前記検査タイプに適応可能である、請求項1に記載のテストストリップ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの色コード化領域が、前記テストストリップに関する製造ロット識別情報を有する、請求項1に記載のテストストリップ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの色コード化領域が計器装備に関する情報を有し、前記テストストリップが前記計器装備に適応可能である、請求項1に記載のテストストリップ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの色コード化領域が、較正情報、製造者、有効期限、目的とする利用方法および目的とするユーザから選択された少なくとも1つの情報を有する、請求項1に記載のテストストリップ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの色コード化領域が、光信号を生成するために反射性照明光源によって照明される、請求項1に記載のテストストリップ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの色コード化領域が、光信号を生成するために透過性照明光源によって照明される、請求項1に記載のテストストリップ。
【請求項8】
前記光信号が前記情報を再現するために処理される、請求項6または7に記載のテストストリップ。
【請求項9】
前記情報が前記色コード化領域の前記形状から独立している、請求項1に記載のテストストリップ。
【請求項10】
前記情報が前記色コード化領域の前記サイズから独立している、請求項1に記載のテストストリップ。
【請求項11】
前記情報が前記色コード化領域の前記位置から独立している、請求項1に記載のテストストリップ。
【請求項12】
第1の形状、第1のサイズおよび第1の位置の少なくとも1つの第1の色コード化領域と、第2の形状、第2のサイズおよび第2の位置の第2の色コード化領域とを有する、請求項1に記載のテストストリップ。
【請求項13】
前記第1の色コード化領域の前記第1の形状が、前記第2の色コード化領域の前記第2の形状と異なる、請求項10に記載のテストストリップ。
【請求項14】
前記情報が、前記第1の形状または前記第2の形状から独立している、請求項10に記載のテストストリップ。
【請求項15】
前記第1の色コード化領域の前記第1の形状が、前記第2の色コード化領域の前記第2の形状と異なる、請求項10に記載のテストストリップ。
【請求項16】
前記情報が、前記第2のサイズに対して前記第1のサイズから独立している、請求項10に記載のテストストリップ。
【請求項17】
前記情報が、前記第2の位置に対して前記第1の位置から独立している、請求項10に記載のテストストリップ。
【請求項18】
テストストリップから情報を転送する方法であって、
テストストリップを用意することであって、前記テストストリップ上の少なくとも1つの色コード化領域内で前記情報がコード化されることと、
照明光源によって前記少なくとも1つの色コード化領域を照明することと、
光信号を生成することとを含む方法。
【請求項19】
前記テストストリップが、少なくとも2つの色コード化領域を有する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
光信号のシーケンスを生成する前記少なくとも2つの色コード化領域を照明することが連続式である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記少なくとも2つの色コード化領域を照明することが同時である、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記照明光源が反射性照明光源を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記照明光源が透過性照明光源を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記情報を再現するためにユーザによって前記光信号を受信することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記光信号を光検知器によって受信することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項26】
前記光検知器がフォトダイオードを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記光検知器が光学フィルタをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記光検知器が相互コンダクタンス増幅器をさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
信号をデータ取得システムに転送することをさらに含み、前記信号が前記光検知器によって受信された前記光信号から変換される、請求項25に記載の方法。
【請求項30】
データ処理システムを使用して前記信号を処理することをさらに含み、前記処理することが前記情報を再現する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記データ処理システムがコンピュータを使う計器装備を備える、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記情報をターミナルに転送することをさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記ターミナルが、ユーザ、スクリーン、スピーカー、プリンタ、医療計器装備およびデータ記憶システムから選択されたものである、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
1つの要素であって、前記要素が情報と、一定の形状、一定のサイズおよび一定の位置の少なくとも1つの色コード化領域とを有し、前記要素上の前記少なくとも1つの色コード化領域内で前記情報がコード化される要素。
【請求項35】
前記少なくとも1つの色コード化領域が、較正情報、製造者、製造ロット、有効期限日、目的とするユーザ、価格、保証、潜在的危険要因、目的とする利用および目的とする利用方法から選択された少なくとも1つの情報を有する、請求項34に記載の要素。
【請求項36】
前記少なくとも1つの色コード化領域が、光信号を生成するために反射性照明光源によって照明される、請求項34に記載の要素。
【請求項37】
前記少なくとも1つの色コード化領域が、光信号を生成するために透過性照明光源によって照明される、請求項34に記載の要素。
【請求項38】
前記光信号が前記情報を再現するために処理される、請求項36または37に記載の要素。
【請求項39】
前記情報が前記色コード化領域の前記形状から独立している、請求項34に記載の要素。
【請求項40】
前記情報が前記色コード化領域の前記サイズから独立している、請求項34に記載の要素。
【請求項41】
前記情報が前記色コード化領域の前記位置から独立している、請求項34に記載の要素。
【請求項42】
第1のサイズおよび第1の位置の少なくとも1つの第1の色コード化領域と、第2のサイズおよび第2の位置の第2の色コード化領域とを有する、請求項34に記載の要素。
【請求項43】
前記第1の色コード化領域の前記第1のサイズが、前記第2の色コード化領域の前記第2のサイズと異なる、請求項42に記載の要素。
【請求項44】
前記情報が、前記第2のサイズに対して前記第1のサイズから独立している、請求項42に記載の要素。
【請求項45】
前記情報が、前記第2の位置に対して前記第1の位置から独立している、請求項42に記載の要素。
【請求項46】
要素から情報を転送する方法であって、
要素を用意することであって、前記要素上の少なくとも1つの色コード化領域内で前記情報がコード化されることと、
照明光源によって前記少なくとも1つの色コード化領域を照明することと、
光信号を生成することとを含む方法。
【請求項47】
前記要素が、少なくとも2つの色コード化領域を有する、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
光信号のシーケンスを生成する前記少なくとも2つの色コード化領域を照明することが連続式である、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記少なくとも2つの色コード化領域を照明することが同時である、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記照明光源が反射性照明光源を含む、請求項46に記載の方法。
【請求項51】
前記照明光源が透過性照明光源を含む、請求項46に記載の方法。
【請求項52】
前記情報を再現するためにユーザによって前記光信号を受信することをさらに含む、請求項46に記載の方法。
【請求項53】
前記光信号を光検知器によって受信することをさらに含む、請求項46に記載の方法。
【請求項54】
前記光検知器がフォトダイオードを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記光検知器が光学フィルタをさらに含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記光検知器が相互コンダクタンス増幅器をさらに含む、請求項53に記載の方法。
【請求項57】
信号をデータ取得システムに転送することをさらに含み、前記信号が前記光検知器によって受信された前記光信号から変換される、請求項53に記載の方法。
【請求項58】
データ処理システムを使用して前記信号を処理することをさらに含み、前記処理することが前記情報を再現する、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記データ処理システムがコンピュータを使う計器装備を備える、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記情報をターミナルに転送することをさらに含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記ターミナルが、ユーザ、スクリーン、スピーカー、プリンタおよびデータ記憶システムから選択された少なくとも1つを有する、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
テストストリップのバッチであって、前記テストストリップの各々が情報と、少なくとも1つの色コード化領域とを有し、前記テストストリップの各々の前記少なくとも1つの色コード化領域内で前記情報がコード化されるテストストリップのバッチ。
【請求項63】
前記バッチの少なくとも1つのテストストリップが、前記バッチの残りのものより多くの情報を有し、前記バッチの残りがそれぞれ同一情報を有する、請求項62に記載のテストストリップのバッチ。
【請求項64】
追加情報搬送エンティティをさらに有し、前記追加情報搬送エンティティが、情報と、少なくとも1つの情報搬送領域とを有し、前記少なくとも1つの情報搬送領域内で前記情報がコード化される、請求項62に記載のテストストリップのバッチ。
【請求項65】
前記情報搬送領域が色コード化領域を有する、請求項64に記載のテストストリップのバッチ。
【請求項66】
前記追加情報搬送エンティティが前記バッチの容器である、請求項64に記載のテストストリップのバッチ。
【請求項67】
前記追加情報搬送エンティティ内でコード化された前記情報が、前記テストストリップの各々の上でコード化された情報より多く、前記テストストリップの各々の上でコード化された前記情報が同一である、請求項64に記載のテストストリップのバッチ。

【図4】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−528460(P2011−528460A)
【公表日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−518029(P2011−518029)
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【国際出願番号】PCT/IB2009/006634
【国際公開番号】WO2010/007532
【国際公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
2.イーサネット
【出願人】(505273316)ユニバーサル バイオセンサーズ ピーティーワイ リミテッド (8)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSAL BIOSENSORS PTY LIMITED
【Fターム(参考)】