説明

色偏差を可視化する方法

コンピュータを使用して、塗装される車両パネル表面の色の偏差を可視化する方法。基準色イメージが実際の色に関連して適切な色イメージであることを確認するために、モニタ上に基準色イメージを表示する。表示されている基準色イメージと実際の色との間の差をコンピュータに入力し、基準イメージを修正色イメージに変換する。修正色イメージをモニタ上に、基準色イメージとともに表示することにより、表示されている基準色イメージと表示されている修正色イメージとの間の差をユーザが視覚的に比較できるようにする。このようにして、表示されている修正色を比較して、修正色イメージと実際の色との間に何らかの色偏差が残っているか否かを決定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
1. 本発明の分野
本発明は一般的にはカラーマッチングに関し、より詳細には、実際の色の色偏差を視覚的に表示する方法に関する。
【0002】
2. 関連分野の説明
自動車等の現在の車両は典型的には、豊富なバリエーションの塗料色で消費者に提供される。実際には、年式ごとに特定の車両モデルが複数の塗料色で提供されることは稀ではない。色および塗料色の外観の変動は、塗料処方の変更、作用劣化、塗料および安定性、および塗布条件または塗布車両の変化を含む数多くの要因に起因する。コーティングの環境劣化によってもたらされる色変化も生じる可能性がある。
【0003】
塗料色の変化により、車両の色を該車両の修理中にマッチングすることは困難になる。ある再処理処方が、所与のカラーコードのすべての車両に対して上手くいくとは限らないのが典型的である。たとえば、車体パネルが損傷されて再塗装を必要とする場合、再処理塗料のサプライヤは、塗料色の変化を考慮しなければならないので、修理店に1つまたは複数の塗料処方を供給することになる。1つの特定の色に対して多数の処方または変形を供給することにより、塗料製造者は、車両の実際の色に影響する塗料色の変化を考慮する。典型的には、特定の色の処方が修理店に対して、紙、マイクロフィッシュ、コンパクトディスクで分配されるか、またはインターネットを介して分配される。各色の変形の見本から成るカラーツールが製造されて各修理店に配布されることもある。
【0004】
このようにして修理店は、どの処方が、塗装すべき部分に最もマッチングするかを選択する。典型的にはこのことは視覚的に、すなわち、見本とその部分とを比較するか、またはテストピースに各処方で噴霧することによって行われる。このようにして修理店は、塗料処方を手動で色合い調整することにより、選択された処方を修正することができる。
【0005】
このような従来技術のアプローチでは、幾つかの問題が生じる。通常、色母集団を適切に特徴づけるために、数多くの変形が導き出される。このことは、塗料サプライヤがこのような変形処方を形成するためには、困難かつ時間のかかる仕事である。変形処方の公開も問題である。というのも、修理店技術者が特定の修理作業に最良の処方を突き止めるのに便利な手段は存在しないからである。しばしば、塗装技術者は適切な変形処方を選択する手助けのために参照基準を使用する。このような参照基準は、選択された処方からのスプレーとすることができる。しばしば、変形処方の数が不十分であるか、または適切な変形を識別することが困難であるため、塗装技術者は、修理対象の車両の実際の色にマッチングするように塗料処方を適切に色合い調整するように試行しなければならないことが多い。
【0006】
変形の選択工程を行いやすくするためには、塗料サプライヤは塗装技術者に、参照基準および変形色を物理的に表現するカラーツールを提供することができる。しかし、このようなツールに関しては限界がある。十分な数の変形色を紹介することは、ツールを非現実的かつ高コストにする。さらに、変形の識別からカスタマのツールの製造および更新までの時間は甚大になる。また、カラーツールの寿命は限られている。カラーツールは典型的にはカラープレートであり、これは時間とともに摩耗して損傷される。
【0007】
変形を選択するための別の任意選択の手段に、スペクトロフォトメータを使用することがある。しかしこの装置は高コストであり、カスタマの十分な熟練を必要とし、この装置は現在は、仕上がりの粗さまたは光沢を定量化しない。この用具はどちらかというと脆弱でもあり、逆に修理店の環境によって影響されることがある。
【0008】
したがって、整合色を決定して適切な塗料処方を突き止めるための方法およびシステムを、比較的使用しやすく、低コストで、数多くの変形を提供し、上記で概説された従来技術のアプローチによる欠点を有さないように開発することが望まれている。
【0009】
発明の要旨および利点
第1の実施形態では本発明は、モニタを有するコンピュータを使用して実際の色の色偏差を可視化する方法を含む。本方法は、以下のステップを有する。
【0010】
基準色をコンピュータに入力し、基準色の基準色値を得て、基準色値に相応する基準色イメージをモニタ上で表示し、表示された基準色イメージと実際の色との色差をコンピュータに入力し、コンピュータを使用して、入力された色差に基づいて、該基準色値を修正色値に変換するステップ。
【0011】
表示された基準色イメージと表示された修正色イメージとの入力された色差を視覚的に比較するために、補正色値に相応して補正色イメージをモニタ上に、基準色イメージとともに表示するステップ。
【0012】
本発明の第2の実施形態では、色偏差を可視化する方法は以下のステップを有する。
【0013】
車両データをコンピュータに入力し、入力された該車両データに基づいて、基準色と相応の基準色値とを得るステップ。
【0014】
基準色値に相応する基準色イメージをモニタ上に表示し、表示された基準色イメージと実際の色との色差をコンピュータに入力し、入力された色差に基づいてコンピュータを使用して、基準色値を修正色値に変換し、表示されている基準色イメージと表示されている修正色イメージとの間の入力された色差を視覚的に比較するために、修正色値に相応して修正色イメージをモニタ上に、基準色イメージとともに表示するステップ。
【0015】
したがって本発明は、修正色イメージに基づいて修正色または変形色の処方を容易に求めることができる方法を含む。基準色イメージおよび修正色イメージは、修理店が適正な修正色処方すなわちマッチング色を迅速かつ容易に決定するのを支援するために、コンピュータのモニタ上に視覚的に表示される。本方法は、数多くの変形色処方を決定することができ、塗装技術者にとって比較的使用しやすい。さらに、技術者の指定にしたがって新たな変形を作成することもできる。また、変形の人気に関する情報も、技術者に対して迅速に提供される。特別なハードウェアを必要としないので、本発明の方法は典型的には低コストである。技術者に対してフィードバック警告を供給することもでき、その際には変形情報のデータベースはその時点の状態に維持される。本質的に、本発明は仮想的な塗装空間を作成し、技術者が処方に関する仮想的な色合い調整のヒントを作成して、それに相応する外観の変化を観察できるようにする。したがって本発明は、色変形処方の選択に関する問題と、従来技術のアプローチの欠点の回避とに取り組む。
【0016】
図面の簡単な説明
本発明の別の利点は、添付図面を参照して以下の詳細な説明を考慮して同様のことをより良好に理解できる通りである。
【0017】
図1A 本発明の第1の実施形態の一部の流れ図である。
図1B 第1の実施形態の残りの流れ図である。
図2 入力スクリーンの平面図である。
図3 部分的にデータおよびイメージによって構成されている入力スクリーンの平面図である。
図4 仮想的な調整ツールを示しておりかつ少なくとも部分的にデータとイメージとから構成される調整スクリーンの平面図である。
図5 複数の仮想的な調整ツールが操作されている調整スクリーンの平面図である。
図6 基準色イメージと修正色イメージとが表示されている調整スクリーンの平面図である。
図7 ニューラルネットワークの概略図である。
図8A 本発明の第2の実施形態の一部の流れ図である。
図8B 第2の実施形態の残りの流れ図である。
図9 入力スクリーンの平面図である。
図10 部分的にデータおよびイメージによって構成されている入力スクリーンの平面図である。
図11 仮想的な調整ツールを示しておりかつ少なくとも部分的にデータとイメージとから構成される調整スクリーンの平面図である。
図12 複数の仮想的な調整ツールが操作されている調整スクリーンの平面図である。
図13 基準色イメージと修正色イメージとが表示されている調整スクリーンの平面図である。
図14 ニューラルネットワークの概略図である。
【0018】
発明の詳細な説明
図1Aおよび1Bを参照すると、本発明の第1の実施形態の流れ図が一般的に示されている。この流れ図は本発明の1つの有利な方法を辿って示されており、図2〜6に、入力スクリーンから種々の調整スクリーンまでの本発明の種々のステップを示す。
【0019】
本発明の方法は、モニタを有するコンピュータを使用して、実際の色の色偏差を可視化する。図1Aおよび1Bに示された本発明の第1の実施形態の詳細を見ると、本発明の方法は、ユーザが基準色を選択することによって開始する。基準色は、カラーブックまたはカラーツールまたはスペクトロフォトメータを使用することや基準色のサンプルを噴霧することを含む種々の異なるプロセスによって選択することができる。基準色が決定された後、ユーザは入力スクリーンを使用する。これは、図2に一般的に示されている。この入力スクリーンは、任意の適切なモデルの任意の適切なコンピュータに表示することができる。この入力スクリーンは、種々のデータを入力するための任意の適切な数の領域を含むことができる。この種々のデータは、自動車の製造者、車両の年、カラーコード、規格番号、色名、モデル、ペイントライン、および変形等である。
【0020】
図3にも示されているように、ユーザは有利には、基準色と修理される車両に関するデータとをコンピュータの入力スクリーンに入力する。ユーザはその際に、「基準色を表示する」ボタンを押すことによって基準色のイメージを要求する。入力された基準色および車両データはコンピュータのデータベースに供給される。コンピュータデータベースへのこれらの情報の供給は、有利には自動的に行われる。入力された基準色およびデータに基づいて、データベースで探索が行われる。その際に、基準色の相応の基準色値が得られる。
【0021】
色値は、色を識別するために使用される色属性を参照する。色値は、色空間値、反射値または別の適切な色属性を含むことができる。一例として、色空間値はL,a,bによって定義され、Lは光度を表し、aは赤/緑外観を表し、bは黄/青外観を表す。色空間値の別の例に、L,C,hによって定義される色空間値がある。Lは明度を表し、Cは彩度を表し、hは色相を表す。
【0022】
色値をモニタ上に表示することはできるが、典型的にはこの目的には適切ではない。それゆえ、色値は有利には、表示可能なイメージに変換される。色値を表示可能なイメージに変換する1つの手法に、色値をRGB値に変換することに関する手法がある。RGBは赤緑青を意味し、共働してスクリーンまたはモニタ上に色イメージを表示する色光源である。RGB色は色光源を混合することによって作成され、RGBは、モニタ上に表示されるイメージに対する混合された赤光源と緑光源と青光源との強度に相応する。
【0023】
図3に示されているように、基準色イメージはモニタの入力スクリーンに表示される。基準色イメージは基準色値に相応する。有利には基準色イメージは、球面の形状、車両の表現、または、ユーザが異なる角度で基準色を視覚的に検査できる別の任意の3次元形状で表示される。表示される基準色イメージのたとえばこの球面は、基準点とされるか、またはユーザに対して、近似的に適正な色が選択されたことの確認とされる。必要な場合には、基準色値に相応する基準処方も得ることができる。上記の背景部分で言及されたように、修理される車両の実際の色は、典型的には基準色からずれている。それゆえユーザは、表示されている基準色イメージが、修理される車両の実際に色に正確にはマッチングしないことを認識するのが典型である。
【0024】
基準色イメージを修正するためには、ユーザは「色差を特定する」ボタンをクリックすることによって、色差を要求する。図4に示されているように調整スクリーンが表示される。車両データおよび基準色が、入力スクリーンから引き継がれる。
【0025】
図4に示されているように、複数の仮想的な調整ツールがモニタ上に表示される。また、基準色イメージもモニタ上に再表示される。とりわけ基準色イメージは、仮想的な調整ツールの下方に扁平なプレートの形状で再表示される。調整ツールは任意の適切なレイアウトまたは構成とすることができ、また、表示されている基準色イメージの任意の特定のパラメータに相応するように構成することができる。図中の実施形態に示されているように、仮想的な調整ツールの2つの別個のカラムがある。1つのカラムは「UP」として示されており、他方のカラムは「DOWN」として示されている。これらのUPカラムおよびDOWNカラムは、色イメージの視覚的な方向に関する。とりわけUPカラムは、塗装される部分の実質的に垂直な視点に関係し、DONWカラムは、塗装される部分のほぼ平行な視点に関係する。UPカラムおよびDOWNカラムはそれぞれ、同様の調整スケールを有する。とりわけ、「暗い」および「明るい」に関する調整スケールが設けられている。また、「緑」および「赤」の色イメージの間で調整するための調整スケールも設けられている。さらに、「青」および「黄」の色イメージの間で色を調整するための調整スケールも設けられている。最後に、「細かい」および「粗い」の色値間で変化するための調整スケールが設けられている。
【0026】
図5に示されているように本発明は、ユーザが、表示されている基準色イメージと実際の色との間の複数の色差を入力してマッチング色を突き止める仮想的な塗装空間を作成する。とりわけ、色差の入力はさらに、仮想的な調整ツールのうち少なくとも1つの操作として定義される。上記のように、各仮想的な調整ツールは、表示されている基準色イメージの特定のパラメータに相応する。したがって、仮想的な調整ツールを操作するステップはさらに、表示されている基準色イメージと実際の色との間のパラメータの差を定義するために行われる特定のパラメータの操作としても定義される。図中の例では、調整ツールのうち5つが操作または調整されている。したがって、表示されている基準色イメージと実際の色との間の5つの異なるパラメータが調整されている。データおよび色差の入力は、モニタが取り付けられている同一のコンピュータで行われるか、または別個のコンピュータまたはシステムで行われる。有利には、コンピュータはコンピュータプログラムと、要求されているデータを入力するためのユーザインタフェース、たとえばキーボード等を有する。さらに、この入力は一連の複数のコンピュータシステムおよびコンピュータデータベースによって自動的に行うことができる。
【0027】
基準色イメージと実際の色との間の差を入力する択一的な手段は、ユーザが基準色イメージの処方を仮想的に色合い調整することに関する。図4に示されているように、ユーザは「処方を表示する」ボタンを押すことにより、基準色イメージの処方を表示することができる。この仮想的な塗装空間内ではユーザは、該ユーザのこの処方および色合い調整の影響の知識に基づいて、基準色イメージの基準処方を追加、色合い調整および修正することができる。その際には、スライダバーは自動的に移動して、ユーザによる処方の修正/色合い調整に応答して、修正色イメージの表示(以下で説明する)は図5および6に示されているように、自動的に変化する。以下に示された残りのプロセスを同様に続けて行う。
【0028】
基準色イメージと実際の色との間の差を入力する別の択一的な手段は、ユーザがスペクトロフォトメータ等の色測定装置を使用することに関する。とりわけ、ユーザは典型的には、色測定装置を車両に対して配置し、実際の色を測定する。実際の色の色値はその後、色測定装置からコンピュータへインポートされる。インポートされた色値と基準色値との間の差が検出される。スライダバーは、インポートされた色値の差に応答して、自動的に移動する。さらに、インポートされた色値に応答して、修正色イメージ(以下で説明する)が自動的に更新される。以下に示された残りのプロセスを同様に続けて行う。
【0029】
ユーザは差を入力した後、「マッチング色を見つける」ボタンを押すことにより、マッチング色の探索を開始することができる。基準色値はコンピュータを使用して、入力された色差に基づいて修正色値に変換される。図1Bを参照すると、このようにして修正色値が得られる。その後に修正色値は、表示可能なイメージに変換される。基準色値を表示可能なイメージに変換することに関して上記で説明したように、修正色値は有利には同様に変換される。とりわけ、修正色値はRGB色値に変換される。
【0030】
図6を参照すると、修正色値に相応する修正色イメージは基準色イメージと一緒にモニタ上に表示されている。ユーザは、表示されている基準色イメージと表示されている修正色イメージとの間の入力された色差を視覚的に比較し、表示されている修正色イメージが妥当であるか否かを決定する。有利には、修正色イメージおよび基準色イメージの表示は、同一のモニタで同時に表示される。さらに有利には、修正色イメージおよび基準色イメージは、モニタ上に同時に相互に隣または隣接して表示される。最も有利な実施形態では、図6に示されているように、修正色イメージおよび基準色イメージは扁平なプレートの形状で3D表示され、修正色イメージは右側に表示され、基準色イメージは左側に表示される。扁平なプレートは、該プレートに奥行きが得られるようにアングル決めされ、ユーザが差および修正色イメージを異なる角度で可視化するのを可能にする。この扁平なプレートは、修正色イメージおよび基準色イメージにおいて複数の異なる観察角度が得られるように操作することができる。ディスプレイの種類およびイメージの方向は決して限定されないことに留意すべきである。図6に示されているように、修正色イメージに関するデータを表示することもできる。さらに、基準色イメージに対する修正色イメージの偏差の完全な記述をモニタ上に表示することもできる。
【0031】
修正色イメージが表示されると、ユーザは即座に、たとえばポップアップスクリーンによって、表示されている修正色イメージが妥当であるか否かを決定することができる。修正色イメージが妥当でない場合、たとえばユーザが仮想的な調整ツールの調整中に間違ってしまった場合、または修正色イメージが期待通りでなかった場合、ユーザはさらに、上記のプロセスと同様のプロセスによって仮想的な調整ツールを調整することができる。この調整、表示および再調整は、表示された修正色イメージが実際の色に可能な限り近づいてユーザが満足するまで続行することができる。
【0032】
修正色イメージが受け入れられる範囲になると、ユーザはコンピュータに対し、修正色処方を得るように指示する。とりわけ、修正色値は有利には自動的に、コンピュータデータベースに入力される。その際には、データベースにおいて修正色値に基づいて、修正色処方が探索される。有利には修正色処方は、修正色値に基づいてニューラルネットワークモジュールを使用して修正される。コンピュータは人工知能システムを含むことができ、この人工知能システムはニューラルネットワークモジュールを含み、ファジー論理システムおよびルールベースシステムを使用することができる。修正色処方の修正時には、ニューラルネットワークモジュールに種々の制約が課される。これらの制約はたとえば、粒子サイズ記述である。車両モデルまたは製造年等の別の制約も使用すると有利である。
【0033】
図7にニューラルネットワークモジュールが概略的に示されている。より詳細には、ニューラルネットワークは後方伝搬ニューラルネットワークモジュールとするか、または別の任意の適切なニューラルネットワークモジュールとすることができる。ニューラルネットワークは、椎脳の構造およびプロセスをモデリングするコンピュータシステムである。ニューラルネットワーク技術は、人工知能の部類に入る手法のグループのうちの1つである。人工知能は通常、実際の階層構造が使用され人間の知識から論理的に考え出された、論理的な本物の専門的システムに関連する。それとは対照的に、ニューラルネットワークは、データのコンパイルおよび計算によって取得された経験に基づいて自己トレーニングする。ニューラルネットワークを使用する人工知能は、分析が複雑であり、かつコンピュータ専門システムで使用するために人間の知識からモデルを導き出すことが面倒な仕事になる複雑なシステムまたは現象において特に有利である。
【0034】
ニューラルネットワークは、幾何学的、アクティベート機能およびトレーニングメカニズムの点で異なるが、典型的には少なくとも3つのレイヤに編成される。図7に示されているように、第1のレイヤは1つまたは複数の入力ノードを有する入力レイヤである。第2のレイヤは、1つまたは複数の出力ノードを有する出力レイヤである。各出力ノードは入力ノードに対応する。入力レイヤと出力レイヤとの間には、1つまたは複数の隠れレイヤが存在し、各隠れレイヤは、入力ノードと出力ノードとの対に対応する1つまたは複数の隠れノードを有する。入力変数はそれぞれ入力ノードに関連づけされ、出力変数はそれぞれ出力ノードに関連づけされる。ニューラルネットワーク内ではデータは1方向にのみ流れるので、各ノードは信号を1つまたは複数のノードへ送信するだけであり、フィードバックは受け取らない。
【0035】
ニューラルネットワークのイネーブル能力は、該ニューラルネットワークの接続性、または種々のノード間の接続である。これは、人間の脳の構造にしたがってモデリングされる構築技術である。さらに、このネットワークは並列処理を提供するように構造化または接続されるので、経験的な知識を取得および記憶し、その後に該知識を取得して再現および使用する際に非常に効率的である。より詳細には、ノードは入力値を受け取って処理し、出力を供給する。この処理ステップには、入力の加算、バイアス値の加算、および、出力の大きさを制限するアクティベート機能にこの全体出力を送出することが含まれる。種々のノード間の接続は重みづけされる。1つのノードから別のノードへ送信された出力には、これらの2つの特定のノード間に所属する重みづけ係数が乗算される。この重みづけ係数は、システムの知識を表す。システムは知識の蓄積を継続し、ネットワークによってさらに知識が取得された際のトレーニングにしたがって重みづけ係数を調整する。それゆえ、ニューラルネットワークモジュールの出力は、該ニューラルネットワークモジュールの経験に一致する。
【0036】
ニューラルネットワークモジュールからの出力、たとえば修正色処方等は、1つの連続的な変数、ファジー変数集合または別の任意の適切なフォーマットの形態をとることができる。ファジー変数集合は、ファジー論理の数学的システムのベースである。「ファジー」とは、ほぼすべてのデータに内在する不確かさを意味する。ファジー論理は人工知能システムで使用され、とりわけニューラルネットワークで使用される。というのも、ニューラルネットワークの出力に曖昧さが存在するからである。ファジー論理はファジー変数に基づいている。既知のネットワークへの入力は、各ネットワークパラメータに関連する曖昧さに対して行われる。この結果の曖昧さを示す出力パラメータを、ニューラルネットワークに組み込むこともできる。出力パラメータは0〜1の値の範囲とすることができ、1は、結果に不確かさが存在しないことを示す。たとえば、色マッチング品質を測定する場合、色値の測定結果およびマッチングの良好さの記述値に不確かさが存在する可能性がある。ニューラルネットワークからの出力信号であるファジー変数集合は、結果の品質レベルの不確かさのレベルを示す。次に、マッチング色の品質および補数をたとえば0.9または0.8として表す。この品質は、0.9で非常に良好であると評価され、自信または確かさのレベルは0.8で実に高い。下記のように、修正色処方が表示される場合、マッチング色のこのような相対的な品質をユーザに対して表現することができる。
【0037】
修正色処方が得られた後、コンピュータは、該修正色処方が所定の公差内にあるか否かを求める。図1Bに示されているように、修正色処方が所定の公差外にある場合、1つまたは複数の提案を処方し、モニタ上にユーザに対して表示する。提案例に、「より暗くて僅かにより青色の変形が見つかりました。これを使用しますか?」という一例がある。ユーザは、この提案に対して応答を入力することができる。修正色処方は、この入力された応答に基づいて修正される。択一的に、提案に対する応答が入力されなかった場合、前記公差は修正色処方に対して修正すなわち拡大される。公差が修正されたことを示すコメントを形成することができる。
【0038】
その後には、ユーザは「処方を表示する」ボタンを押すかまたは修正色イメージのマウスをホバリングすることによって、修正色の処方を要求する。この修正色処方のアクセプタビリティのレベルを示すコメントを、修正色処方と一緒に表示することもできる。上記のように、ファジー論理変数は、この修正色処方の相対的なアクセプタビリティを決定する。
【0039】
ユーザは典型的には、塗装されたサンプルを準備して該サンプルと実際の色とを比較することによって、修正色処方のアクセプタビリティを検証する。このようにしてユーザは、色偏差が未だ残っているか否かを突き止めることができる。ここで、本発明による方法の1サイクルが完了される。しかし、修正色処方(塗装されたサンプル)が実際の色に対して受け入れ可能なマッチング色ではない可能性もある。色偏差が未だ残っている場合、ユーザは、上記の仮想的な調整ツールをさらに操作することにより、付加的な色差の入力に戻ることができる。とりわけ、表示されている修正色イメージと実際の色との間の差がコンピュータに入力される。表示されている修正色イメージの修正色値が、コンピュータを使用して第2の修正色値に変換される。色処方の探索の実施に関する上記と同様のステップである、色処方の修正ステップと、第2の修正色処方が所定の公差内にあるか否かを検証するステップと、その後に、第2の修正色値を表示可能なイメージに変換するステップとが、上記と同様に行われる。第2の修正色値に相応する第2の修正色イメージは、モニタ上に修正色イメージとともに表示される。ユーザは仮想的に、表示されている修正色イメージと表示されている第2の修正色イメージとの間の入力された色差を比較することができる。もちろんこのプロセスは、表示されている色イメージが、修理される部分の実際の色と十分に同様になるまで続行することができる。
【0040】
図8A〜14を参照すると、マッチング色を得る択一的な手法が開示されている。この実施形態では、ユーザは車両データを有するだけであり、基準色を突き止めるのに何らかの付加的な支援を必要とする。この手法は、ユーザが車両データをコンピュータデータベースに入力することで開始する。図9に空の入力スクリーンが示されており、図10に、車両データが入力された入力スクリーンが示されている。とりわけ図10は、製造者、年式、色番号、規格番号、色名および車両モデルに関する車両データを含む。
【0041】
その後にユーザは、「基準色を表示する」ボタンを押すことによって基準色のイメージを要求する。コンピュータデータベースは基準色を探索する。この基準色は、車両データに関連する標準的な本来の車両基準色であるか、または特定の車両の色である。有利には、この基準色を探索するために異なる手段が存在する。1つの探索手法に、最も普通の測定結果によって探索することに関する手法がある。別の択一的な探索手法に、最も人気のあるダウンロードによって探索することに関する手法がある。さらに別の択一的な探索手法に、色測定装置(スペクトロフォトメータ)を使用して特定の車両の色を検出してインポートする手法がある。ユーザが所望の探索手法を選択するために2次的なウィンドウを現すことができる。上記のように、特定の車両の基準色に関連する色値および色処方は数多く存在する。実行される探索手法に関係なく、基準色の色値は、入力された車両データに基づいて得られる。上記のようにして、基準色値は表示可能なイメージに変換され、基準色イメージはモニタ上に、たとえば球面の形状で表示される。基準色のイメージは基本的に、適正なデータが入力されたことの視覚的な確認である。
【0042】
ユーザはその後に、「処方を表示する」ボタンを押すことによって基準色の処方を要求する。基準色処方は、ユーザが基準色処方の塗装サンプルを準備できるように表示される。ユーザは、実際の色に対して塗装サンプルを評価し、塗装サンプルが許容範囲内であるか否かを決定する。このサンプルが許容範囲内である場合、このプロセスは完了される。しかし、塗装サンプルが実際の色に十分にマッチングしないことはしばしばであり、この場合には、ユーザは上記と同様のマッチング色プロセスを続けなければならない。
【0043】
まず、基準色をデータベースに入力する。とりわけ、基準色値はデータベースに入力される。上記のように、この入力はユーザによって手動で行われるか、またはコンピュータによって自動的に行われる。このようにしてユーザは、「色差を指定する」ボタンを押すことにより、色差を入力する機会を要求する。第1の実施形態では、複数の仮想的な調整ツールが基準色イメージの再表示とともに表示される。図11に示されているように、基準色は車両データとともに示され、仮想的な調整ツールは可視化され、基準色イメージは扁平なプレートとして表示される。
【0044】
第1の実施形態では、図11および12に示されている発明は、ユーザが、表示されている基準色イメージと実際の色との間の複数の色差を入力してマッチング色を突き止める仮想的な塗装空間を作成する。ここで、適切なマッチング色を突き止めるために、上記の同様のプロセスのうち多くの部分を行う。とりわけ、仮想的な調整ツールを操作し、ユーザは「マッチング色を見つける」ボタンを押すことにより、マッチング色の探索を開始する。さらに、上記の基準色イメージと実際の色との差を入力する択一的な手段を使用することもできる。基準色値はコンピュータを使用して、入力された色差に基づいて修正色値に変換され、修正色値は表示可能なイメージに変換される。
【0045】
図13に示されているように、修正色イメージはモニタ上に、基準色イメージの隣に同時に表示される。ユーザは色差を視覚的に比較し、表示されている修正色イメージが適切であるか否かを決定するように指示される。修正色イメージはさらに、該修正色イメージが許容範囲内になるまでさらに調整することができる。満足いく程度になったら、ユーザはデータベースにおいて修正色値に基づいて、修正色処方の探索を開始する。この修正色処方は、修正色値に基づいてニューラルネットワークモジュールを使用して修正される(図14を参照されたい)。このようにして修正色処方が得られ、コンピュータは、該修正色処方が所定の公差内にあるか否かを求める(図8Bを参照されたい)。ユーザは「処方を表示する」ボタンを押すかまたは修正色イメージのマウスをホバリングすることによって、修正色の処方を要求する。この修正色処方のアクセプタビリティのレベルを示すコメントを、修正色処方と一緒に表示することもできる。
【0046】
第1の実施形態によれば、ユーザは典型的には、塗装されたサンプルを準備して該サンプルと実際の色とを比較することによって、修正色処方のアクセプタビリティを検証する。ここで、この択一的な手法の1サイクルが完了される。第1の実施形態のように、修正色イメージにさらに修正を施すことができる。
【0047】
本発明を詳解するように記載したが、使用された用語は本発明を限定するのではなく、本質的には、説明のための言葉であることを理解すべきである。当業者には理解できるように、上記思想を鑑みれば、本発明の数多くの修正および変更を行うことができる。したがって、添付された請求項の範囲内で、詳細に記載された以外の手法で本発明を実施できることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1A】本発明の第1の実施形態の一部の流れ図である。
【図1B】第1の実施形態の残りの流れ図である。
【図2】入力スクリーンの平面図である。
【図3】部分的にデータおよびイメージによって構成されている入力スクリーンの平面図である。
【図4】仮想的な調整ツールを示しておりかつ少なくとも部分的にデータとイメージとから構成される調整スクリーンの平面図である。
【図5】複数の仮想的な調整ツールが操作されている調整スクリーンの平面図である。
【図6】基準色イメージと修正色イメージとが表示されている調整スクリーンの平面図である。
【図7】ニューラルネットワークの概略図である。
【図8A】本発明の第2の実施形態の一部の流れ図である。
【図8B】第2の実施形態の残りの流れ図である。
【図9】入力スクリーンの平面図である。
【図10】部分的にデータおよびイメージによって構成されている入力スクリーンの平面図である。
【図11】仮想的な調整ツールを示しておりかつ少なくとも部分的にデータとイメージとから構成される調整スクリーンの平面図である。
【図12】複数の仮想的な調整ツールが操作されている調整スクリーンの平面図である。
【図13】基準色イメージと修正色イメージとが表示されている調整スクリーンの平面図である。
【図14】ニューラルネットワークの概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モニタを有するコンピュータを使用して実際の色の色偏差を可視化する方法において、
基準色を該コンピュータに入力するステップと、
該基準色の基準色値を得るステップと、
該モニタ上に、該基準色値に相応する基準色イメージを表示するステップと、
表示されている該基準色イメージと該実際の色との間の色差を該コンピュータに入力するステップと、
入力された該色差に基づいて該コンピュータを使用することによって、該基準色値を修正値に変換するステップと、
表示されている該基準色イメージと表示されている該修正色イメージとの間の入力された色差を視覚的に比較するために、該修正色値に相応する修正色イメージを該モニタ上に、該基準色イメージとともに表示するステップ
とを有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記色差を入力するステップにおいて、仮想的な調整ツールを操作する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記仮想的な調整ツールを前記モニタ上に表示するステップを有する、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記仮想的な調整ツールは、表示されている前記基準色イメージの特定のパラメータに相応し、
前記仮想的な調整ツールを操作するステップにおいて、表示されている該基準色イメージと前記実際の色との間のパラメータの差を定義するために、該特定のパラメータを操作する、請求項3記載の方法。
【請求項5】
表示されている前記基準色イメージの所定のパラメータにそれぞれが相応する複数の仮想的な調整ツールを前記モニタ上に表示するステップを有する、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記色差を入力するステップにおいて、表示されている前記基準色イメージと前記実際の色との間のパラメータの差を定義するために、前記仮想的な調整ツールのうち少なくとも1つを操作する、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記基準色値に相応する基準処方を得るステップを有する、請求項5記載の方法。
【請求項8】
前記色差を入力するステップにおいて、
前記基準処方を修正し、
該基準処方の修正に応答して前記仮想的な調整ツールを自動的に移動し、
該修正に応答して前記修正色イメージを自動的に更新する、
請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記色差を入力するステップにおいて、色測定装置を使用して、前記実際の色の色値を前記コンピュータにインポートする、請求項5記載の方法。
【請求項10】
インポートされた前記色値と前記基準色値との差を決定するステップと、
インポートされた該色値に応答して前記仮想的な調整ツールを自動的に移動するステップと、
前記修正色イメージを、インポートされた該色値に応答して自動的に更新するステップ
とを有する、請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記基準色イメージを前記モニタに表示するステップにおいて、該基準色イメージを球面の形状で表示する、請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記修正色イメージを前記モニタ上に前記基準色イメージとともに表示するステップにおいて、該修正色イメージおよび基準色イメージを同一のモニタ上で同時に表示する、請求項1記載の方法。
【請求項13】
前記修正色イメージを前記モニタ上に前記基準色イメージとともに表示するステップにおいて、該修正色イメージと基準色イメージとを相互に隣接して、前記モニタ上で同時に表示する、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記修正色イメージおよび基準色イメージを前記モニタに表示するステップにおいて、該修正色イメージおよび基準色イメージを扁平なプレートの形状で表示する、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記修正色イメージおよび基準色イメージにおいて複数の異なる観察角度を提供するために前記扁平なプレートを操作するステップを有する、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記基準色を入力するステップにおいて、前記基準色をコンピュータデータベースに入力し、
前記基準色値を得るステップにおいて、該データベースにおいて探索を行い、該当の基準色値を得る、請求項1記載の方法。
【請求項17】
前記基準色の入力に関連して、車両データを前記コンピュータデータベースに入力するステップを有する、請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記イメージを表示するステップの前に、前記色値をイメージに変換するステップを有する、請求項1記載の方法。
【請求項19】
前記修正色値をコンピュータデータベースに入力し、該データベースにおいて修正色処方の探索を行うステップを有する、請求項1記載の方法。
【請求項20】
前記コンピュータはニューラルネットワークモジュールを有し、
前記修正色処方を前記修正色値に基づいて該ニューラルネットワークを使用して修正するステップを行う、請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記修正色処方を前記モニタ上に表示するステップを有する、請求項19記載の方法。
【請求項22】
前記修正色処方が所定の公差内にあるか否かを決定するステップを有する、請求項19記載の方法。
【請求項23】
前記修正色処方が所定の公差外にある場合、前記モニタ上に提案を表示するステップを有する、請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記提案に対して応答を入力するステップと、
入力された該応答に基づいて前記修正色処方を修正するステップ
とを有する、請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記提案に対する応答が入力されなかった場合、前記修正色処方に対して公差を修正するステップを有する、請求項23記載の方法。
【請求項26】
前記修正色処方の塗装されたサンプルを準備するステップと、
該塗装されたサンプルと前記実際の色とを比較して、該修正色処方と該実際の色との間に色偏差が残っているか否かを決定するステップ
とを有する、請求項19記載の方法。
【請求項27】
表示されている前記修正色イメージと前記実際の色との間の色差を前記コンピュータに入力するステップを有する、請求項26記載の方法。
【請求項28】
前記コンピュータを使用して、表示されている前記修正色イメージの修正色値を第2の修正色値に変換するステップを有する、請求項27記載の方法。
【請求項29】
前記第2の修正色値に相応する第2の修正色イメージを前記モニタ上に、前記修正色イメージとともに表示することにより、表示されている該修正色イメージと表示されている該第2の修正色イメージとの入力された色差を視覚的に比較できるようにするステップを有する、請求項28記載の方法。
【請求項30】
モニタを有するコンピュータを使用して実際の色の色偏差を可視化する方法において、
車両データを該コンピュータに入力するステップと、
入力された該車両データに基づいて、基準色と相応の基準色値とを得るステップと、
該モニタ上に、該基準色値に相応する基準色イメージを表示するステップと、
表示されている該基準色イメージと該実際の色との間の色差を該コンピュータに入力するステップと、
入力された該色差に基づいて該コンピュータを使用して、該基準色値を修正値に変換するステップと、
表示されている該基準色イメージと表示されている該修正色イメージとの間の入力された色差を視覚的に比較するために、該修正色値に相応する修正色イメージを該モニタ上に、該基準色イメージとともに表示するステップ
とを有することを特徴とする方法。
【請求項31】
前記色差を入力するステップにおいて、仮想的な調整ツールを操作する、請求項30記載の方法。
【請求項32】
前記仮想的な調整ツールを前記モニタ上に表示するステップを有する、請求項31記載の方法。
【請求項33】
前記仮想的な調整ツールは、表示されている前記基準色イメージの特定のパラメータに相応し、
該仮想的な調整ツールを操作するステップにおいて、表示されている該基準色イメージと前記実際の色との間のパラメータの差を定義するために、該特定のパラメータを操作する、請求項32記載の方法。
【請求項34】
表示されている前記基準色イメージの特定のパラメータにそれぞれが相応する複数の仮想的な調整ツールを前記モニタ上に表示するステップを有する、請求項30記載の方法。
【請求項35】
表示されている前記基準色イメージと前記実際の色との間のパラメータの差を定義するために、前記仮想的な調整ツールのうち少なくとも1つを操作するステップを有する、請求項34記載の方法。
【請求項36】
前記修正色イメージを前記モニタ上に前記基準色イメージとともに表示するステップにおいて、該修正色イメージと基準色イメージとを相互に隣接して、該モニタ上で同時に表示する、請求項30記載の方法。
【請求項37】
前記修正色イメージおよび基準色イメージを前記モニタに表示するステップにおいて、該修正色イメージおよび基準色イメージを扁平なプレートの形状で表示する、請求項36記載の方法。
【請求項38】
前記修正色イメージおよび基準色イメージにおいて複数の異なる観察角度を提供するために前記扁平なプレートを操作するステップを有する、請求項37記載の方法。
【請求項39】
前記基準色値に相応する基準色処方を得るステップと、
該基準色処方を前記モニタ上に表示するステップとを有する、請求項30記載の方法。
【請求項40】
前記基準色処方の塗装されたサンプルを準備するステップと、
該塗装されたサンプルと前記実際の色とを比較して、該基準色処方と該実際の色との間に色偏差が存在するか否かを決定するステップ
とを有する、請求項39記載の方法。
【請求項41】
前記基準色処方と前記実際の色との間に、色差を入力するほどの色偏差が存在する場合、前記基準色を前記コンピュータに入力するステップを有する、請求項40記載の方法。
【請求項42】
前記車両データを前記コンピュータに入力するステップにおいて、該車両データをコンピュータデータベースに入力し、
前記基準色および基準色値を得るステップにおいて、該車両データに基づいて該データベースにおいて探索を行う、請求項30記載の方法。
【請求項43】
前記修正色値をコンピュータデータベースに入力し、該データベースにおいて修正色処方の探索を行うステップを有する、請求項30記載の方法。
【請求項44】
前記コンピュータはニューラルネットワークモジュールを有し、
前記修正色処方を前記修正色値に基づいて該ニューラルネットワークを使用して修正するステップを行う、請求項43記載の方法。
【請求項45】
前記モニタ上に前記修正色処方を表示するステップと、
前記修正色処方の塗装されたサンプルを準備するステップと、
該塗装されたサンプルと前記実際の色とを比較して、該修正色処方と該実際の色との間に色偏差が残っているか否かを決定するステップ
とを有する、請求項43記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2009−505488(P2009−505488A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−526006(P2008−526006)
【出願日】平成18年6月26日(2006.6.26)
【国際出願番号】PCT/US2006/025048
【国際公開番号】WO2007/021376
【国際公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(591020700)ビー・エイ・エス・エフ、コーポレーション (53)
【氏名又は名称原語表記】BASF Corporation
【住所又は居所原語表記】100 Campus Drive, Florham Park, New Jersey 07932, USA
【Fターム(参考)】