説明

色彩選別機

【課題】作業者が意図している必要最少量のサンプルを採取することが可能であり、かつ、不良品回収樋及び良品回収樋を容易に清掃することが可能なサンプル取出部を備えた色彩選別機を提供する。
【解決手段】良品回収樋9と不良品回収樋10Aとを一体的にした箱状回収部36を形成し、箱状回収部36には、良品回収樋9と連通する良品サンプル採取口38と不良品回収樋10Aに連通する不良品サンプル採取口40とを設け、さらに、良品サンプル採取口38及び不良品サンプル採取口40には、それぞれの開口を閉鎖可能とする蓋体39,41を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サンプル取出部を備えた色彩選別機に関する。
【背景技術】
【0002】
原料中に含まれる不良粒、異種穀粒及び異物などを除去する色彩選別機においては、原料から不良粒、異種穀粒及び異物を100%除去することが望ましいが、実際には100%除去することは不可能である。そこで、色彩選別機においては、不良粒の再選別用の二次選別部を設けることや、不良粒を原料側に戻して再選別するなどの手段を講じている。そして、色彩選別機の一次選別部や二次選別部などでは、各選別部の選別性能として選別率(不良品除去率)等がその評価の基準(指標)となっている。
【0003】
選別率とは、原料中の不良品総重量に対する不良品受口側に溜まった不良品総重量であり、原料タンクや不良品受口から実際のサンプルを採取し、粒数カウンターや品質測定装置によって粒数をカウントして選別率等を算出し、この選別率に基づいて色彩選別機の原料流量の増減の制御や、選別感度の調整が行われている(例えば、特許文献1乃至3参照)。
【0004】
しかしながら、特許文献1乃至3に記載の色彩選別機にあっては、原料タンクや不良品受口から揚穀機、吸引装置又はサンプリング装置などの機械的な搬送手段を利用してサンプルを採取しているため、単に選別率を算出するだけであっても、多量のサンプルが採取されてしまい、原料の損耗や、歩留の低下となる問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公平8−24899号公報
【特許文献2】特開平10−216650号公報
【特許文献3】特開2003−24874号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記問題点にかんがみ、作業者が意図している必要最少量のサンプルを採取することが可能であり、かつ、不良品回収樋及び良品回収樋を容易に清掃することが可能なサンプル取出部を備えた色彩選別機を提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため本発明は、原料となる粒状物を流下させる移送手段と、該移送手段から落下する粒状物の落下軌跡に沿った位置に設けられる光学検出部と、該光学検出部のさらに下方に設けて正常な粒状物から不良品を除去するエジェクター手段と、該エジェクター手段の下方に設けられ、前記粒状物に対して前記エジェクター手段の排除作用を受けずに良品を回収する良品回収樋と、該良品回収樋に並設され、前記粒状物に対してエジェクター手段による排除作用を受けて不良粒を回収する不良品回収樋とを備えた色彩選別機であって、前記良品回収樋と前記不良品回収樋とを一体的にした箱状回収部を形成し、該箱状回収部には、前記良品回収樋と連通する良品サンプル採取口と前記不良品回収樋に連通する不良品サンプル採取口とを設け、さらに、該良品サンプル採取口及び不良品サンプル採取口には、それぞれの開口を閉鎖可能とする蓋体を設ける、という技術的手段を講じた。
【0008】
請求項2記載の発明によれば、前記箱状回収部には、前記良品サンプル採取口と前記良品回収樋とを連通させるために、前記不良品回収樋の縦断面視において、不良品の流下方向に対してほぼ直角に横断する通路を介設することを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明によれば、前記通路が、前記良品サンプル採取口と前記良品回収樋との間に介設する筒部によって形成され、該筒部が、前記良品回収樋と前記不良品回収樋とを仕切る仕切壁の一部を切り取った板部材上に立設されることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明によれば、前記板部材が、前記良品回収樋と前記不良品回収樋とを仕切る仕切壁に脱着可能に嵌合されることを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明によれば、前記筒部は、前記不良品回収樋内の不良品を左右方向に振り分けて流下させるべく、不良品の流下方向上流側を三角屋根形状に形成したことを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明によれば、前記箱状回収部が、機枠に対して脱着可能に嵌合されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、良品回収樋及び不良品回収樋は一体的な箱状回収部に形成され、この箱状回収部には、良品回収樋と連通する良品サンプル採取口と不良品回収樋に連通する不良品サンプル採取口とを設け、さらに、良品サンプル採取口及び不良品サンプル採取口には、それぞれの開口を閉鎖可能とする蓋体を設けてあり、作業者がサンプルを採取する際には、良品サンプル採取口又は不良品サンプル採取口の蓋体を開け、次いで、良品サンプル採取口又は不良品サンプル採取口からサンプル採取スコップ又は手を挿入してサンプルを掬(すく)い取ることで、作業者が意図している必要最少量のサンプルを採取することができる。これにより、単に選別率を算出するだけの用途であれば、原料の損耗や、歩留の低下を抑制することができる。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、前記良品サンプル採取口と前記良品回収樋とを連通させるために、前記不良品回収樋の断面視において、不良品の流下方向に対してほぼ直角に横断する通路を介設してあるから、この通路が不良品回収樋よりも奥側にある良品回収樋まで達しており、良品サンプル採取口からサンプル採取スコップ又は手を挿入することで、良品サンプルを簡単に採取することができる。
【0015】
そして、請求項3記載の発明は、前記通路が、前記良品サンプル採取口と前記良品回収樋との間に介設する筒部によって形成され、該筒部が、前記良品回収樋と前記不良品回収樋とを仕切る仕切壁の一部を切り取った板部材上に立設されているから、メンテナンスの際は、前記筒部を手で持って手前に引き抜けば、板部材が仕切壁から離脱して大きな開口が形成されることになる。これにより、前記良品回収樋内の流穀板が露出されることになり、良品回収樋内を容易に清掃することができる。
【0016】
さらに、請求項4記載の発明は、前記板部材が、前記良品回収樋と不良品回収樋とを仕切る仕切壁に脱着可能に嵌合されているから、メンテナンスの際は、工具を不要として容易に仕切壁を開口して清掃することができる。
【0017】
また、請求項5記載の発明は、前記筒部を、不良品の流下方向上流側を三角屋根形状に形成してあるから、不良品回収樋内では不良品を左右方向に振り分けて流下させるので、筒部への不良品の堆積を防止することができる。
【0018】
請求項6記載の発明は、箱状回収部が、機枠に対して脱着可能に嵌合されているから、不良品回収樋及び良品回収樋を容易に清掃することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の色彩選別機の全体を示す概略斜視図である。
【図2】同上の色彩選別機の内部構造を示す概略縦断面図である。
【図3】同上の色彩選別機の良品回収樋及び不良品回収樋を示す拡大断面図である。
【図4】同上の色彩選別機の良品回収樋及び不良品回収樋の組立図である。
【図5】良品サンプル採取口と良品回収樋とを連通させる通路となる筒部の拡大斜視図である。
【図6】筒部の平面図である。
【図7】作業者がサンプルを採取する際の概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明を実施するための形態を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の色彩選別機の全体を示す概略斜視図であり、図2は同上の色彩選別機の内部構造を示す概略縦断面図である。
【0021】
図1に示すように、色彩選別機1は、ほぼ台形状の機枠2内に、複数の一次選別部3A(図1では左端から3個目までの選別部)と、複数の二次選別部3B(図1では右端から2個目までの選別部)とを並設して配置してあり、それぞれの選別部3A,3Bには従来技術と同様の色彩選別機の構成部品が配置されている。なお、本実施形態では複数の一次選別部3Aと複数の2次選別部3Bとを並設した構成にしているが、これに限らず、複数の一次選別部と、単一の二次選別部と、単一の三次選別部とを並設した構成など、様々なバリエーションを設定することができる。
【0022】
すなわち、一次選別部につき、図2を参照して各構成部品を説明すると、水平位置から約60度の角度で傾斜して配置した移送手段としてのシュート4と、穀粒などの粒状物を貯留するための貯留タンク5と、貯留タンク5からの粒状物をシュート4に搬送するための振動フィーダ6と、シュート4下端から落下する粒状物の落下軌跡の上下を挟んで設けられる光学検出部7と、さらに下方に設けたエジェクターノズル8と、エジェクターノズル8下方で前記シュート4と同傾斜線上にあり、エジェクターノズル8からの噴風を受けずにそのまま落下軌跡の粒状物を受ける良品回収樋9と、該良品回収樋9に並設され、エジェクターノズル8からの噴風を受けて正常な粒状物から不良粒を回収するための不良品回収樋10Aと、エジェクターノズル8からの噴風を受け損(そこ)ねて、周囲の部材に当たって跳ね返った不良粒を回収するための補助不良品回収樋10Bとが備えられている。
【0023】
一次選別部用のシュート4は粒状物を広幅で帯状に滑走させるために溝部のない平板形状であるのが好ましい。また、シュート4からの粒状物の溢流を防止するため、かつ、選別対象の粒状物がシュート4を滑走中に底面から浮き上がるのを防止するために、底面から所定間隔をあけてシュートカバー11を設けてもよい。
【0024】
振動フィーダ6は、支持部6b上にフィーダトラフ6aが支持されており、電磁駆動コイル6cなどの振動装置を作動させることによって粒状物をシュート4に供給することができる。
【0025】
光学検出部7a,7bは、それぞれ共通の箱体17a,17bで形成され、穀粒の落下軌跡上側の箱体17aは、可視光用のCCDカメラ12aと、近赤外光用のNIRカメラ13と、蛍光灯等からなる可視光源14aと、ハロゲンランプ等からなる近赤外光源15aと、光学検出部7bの対向用バックグラウンド16aが内装されている。一方、穀粒の流下軌跡下側の箱体17bは、可視光用のCCDカメラ12bと、蛍光灯等からなる可視光源14bと、ハロゲンランプ等からなる近赤外光源15bと、光学検出部7aの対向用バックグラウンド16b,16cが内装されている。そして、箱体17a,17bの穀粒の落下軌跡側には、透明ガラスからなる窓部材18a,18bが嵌め込まれている。なお、箱体17a上部には、エアシリンダにより開閉可能な点検扉19が設けられており、分解の手間が不要で容易に光学検出部7aをメンテナンスすることもできる。
【0026】
前記エジェクターノズル8には、図外のエアコンプレッサからの空気がサブタンク20、エア管21、エジェクターバルブ22を介してチューブ23から供給される。前記サブタンク20はエアコンプレッサからの空気をいったん貯留するものであり、該サブタンク20を設けることでエジェクターノズル8から消費されるエア量が多い場合であっても、エア不足に陥るおそれがない。
【0027】
横枠F1には制御部が支持されており、該制御部を構成する部材として、電源基板25及び制御基板26が並設される。
【0028】
機枠2の前方の傾斜壁には、エアシリンダ27によって上下方向に回動可能な前面ドア28が設けられるとともに、該前面ドア28の下方に操作盤29及び電源スイッチ52が設けられている。一方、機枠2の後方の後面壁は、縦枠F2と縦枠F3との間に上段後面壁30が、縦枠F3と縦枠F4との間に中段後面壁31が、縦枠F5と縦枠F6との間に下段後面壁32がそれぞれ嵌合され、メンテナンス性を向上させるために各後面壁30,31,32を取り外し可能に設けている。また、図2及び図3において、符号53は補助不良品回収樋10Bと連絡した不良品受口であり、符号54は良品回収樋9と連絡した良品受口であり、符号55は不良品回収樋10Aと連絡した不良品受口である。
【0029】
次に、二次選別部3Bの構成を説明する。前記一次選別部3Aと相違する点として、シュート4の形状が挙げられ、二次選別用のシュート4は穀粒を複数列状に分割した状態で滑走させるための複数の溝部が形成されている。該溝部の断面形状としては、U字状のもの、V字状のもの、凹字状のもの等、適宜採用することができる。その余の構成は前記一次選別部3Aとほぼ同様の構成である
【0030】
さらに、図2、図3及び図4を参照して、良品回収樋9、不良品回収樋10A及び補助不良品回収樋10Bの構成を説明する。図3及び図4に示すように、良品回収樋9と不良品回収樋10Aとは一体的な箱状回収部36に形成されており、該箱状回収部36は機枠2に支持される補助不良品回収樋10B側に組み付け可能な構成となっている。そして、補助不良品回収樋10B底側の流穀板33と、良品回収樋9底側の流穀板34と、良品回収樋9と不良品回収樋10Aとを仕切る仕切壁35と、がそれぞれ形成されており、前記流穀板33と流穀板34とで囲繞される空間が補助不良品回収樋10Bに、流穀板34と仕切壁35とで囲繞される空間が良品回収樋9に、仕切壁35の上方空間が不良品回収樋10Aにそれぞれ形成される。また、前記箱状回収部36には、良品回収樋9内の良品サンプル及び不良品回収樋10A内の不良品サンプルを採取するための、サンプル取出部37が設けられている。
【0031】
サンプル取出部37は、前記良品回収樋9に連通する良品サンプル採取口38と、該良品サンプル採取口38を閉鎖する蓋体39と、前記不良品回収樋10Aに連通する不良品サンプル採取口40と、該不良品サンプル採取口40を閉鎖する蓋体41とから主要部が構成される。前記各サンプル採取口を閉鎖する蓋体39,41は、蓋体39,41の下縁を軸とし、把手39a,41aを手前に引くと、上縁が下方に円弧を描くように回動するような開き戸とするのが好ましい(図2の2点鎖線の矢印参照)。この蓋体39,41は前記箱状回収部36に対して脱着可能となるカバー体43内に嵌め込みにより取り付けられている(図1、図2、図3及び図4参照)。
【0032】
前記良品サンプル採取口38を前記良品回収樋9に連通させる手段としては、前記不良品回収樋10Aの縦断面視において、不良品の流下方向に対してほぼ直角となるような通路42aを介設するのがよく(図2、図3参照)、具体的には良品サンプル採取口38から作業者の手を挿入することができるような筒部42を挿設して通路42aを形設することが好ましい。つまり、良品回収樋9と不良品回収樋10Aとを仕切る仕切壁35に奥側取出口38aを穿設するとともに、該奥側取出口38aと前記良品サンプル採取口38との間に筒部42を介設させることで、作業者が蓋体39を手前に引いて開口し、該良品サンプル採取口38からサンプル採取スコップ又は手を挿入してサンプルを掬(すく)い取ることで、良品サンプルが採取される(図7参照)。
【0033】
図2、図3及び図4において、符号44は、良品回収樋9及び不良品回収樋10Aの各回収樋への被選別物の進入量を調節することができる角度変更板であり、良品と不良品の排出割合、すなわち、選別率を微調整することができるものである。また、符号45は、良品回収樋9内の流穀板34を流下する良品の流下速度を弱める緩衝板であり、符号46は、不良品回収樋10A内の仕切壁35を流下する不良品の流下速度を弱める緩衝板である。
【0034】
次に、箱状回収部36について詳述する。図3及び図4に示すように、箱状回収部36は、前記筒部42、前記カバー体43及び角度変更板44を順次組み付けた後、機枠2に支持される補助不良品回収樋10B側に組み付け可能な構成となっている。また、図3及び図4に示すように、前記筒部42は、仕切壁35の一部を切り取った板部材47上に立設されており、該板部材47に前記筒部42と同芯状の開口を穿設して奥側取出口38aを形成してある。これにより、前記筒部42の一端側開口部を良品サンプル採取口38に、筒部42の他端側開口部を奥側取出口38aにそれぞれ形成されることになる。
【0035】
さらに、前記筒部42及び板部材47の構成について説明する。図4、図5及び図6に示すように、筒部42は不良品の流下方向上流側は三角屋根板51a,51bに形成する一方、流下方向下流側は水平板51cに形成している。これにより、不良品を左右方向に振り分けて流下させる構造になる。また、前記板部材47の一端辺には、前記仕切壁35に対する嵌め込み用係止片48a,48bを設ける一方、他端辺には、仕切壁35に設けた係止ピン50(図3参照)に板部材47を係止させる切欠49a,49bが設けられている。これにより、メンテナンスをする際には、箱状回収部36からカバー体43を取り外し、次いで、前記筒部42を手で持って手前に引き抜けば、板部材47が仕切壁35から離脱して大きな開口(図4の符号K)が形成されることになる。これにより、工具を使用することなく、前記良品回収樋9内の流穀板34が露出されることになり、エアーガンなどで圧縮空気を吹付けることで、良品回収樋9内を容易に清掃することができる。
【0036】
以下、上記構成の色彩選別機の作用について説明する。作業者が一次選別部や二次選別部の選別性能として選別率(不良品除去率)を知りたい場合、原料サンプルと、良品サンプルと、不良品サンプルとを採取することになる。例えば、良品サンプルを採取するときは、作業者は蓋体39を手前に引いて良品サンプル採取口38を開口し、良品サンプル採取口38からサンプル採取スコップ又は手を挿入してサンプルを掬い取ることで、良品サンプルを採取することができる(図7参照)。同様に不良品サンプルを採取するときは、作業者は蓋体41を手前に引いて不良品サンプル採取口40を開口し、不良品サンプル採取口40からサンプル採取スコップ又は手を挿入してサンプルを掬い取ることで、不良品サンプルを採取することができる。
【0037】
そして、作業者が意図している量、例えば、粒数カウンターや品質測定装置における必要最少量のサンプルのみ採取して供給することができ、単に選別率を算出するだけの用途であれば、原料の損耗や、歩留の低下を抑制することができる。
【0038】
また、メンテナンスをする際は、箱状回収部36からカバー体43を取り外し、次いで、前記筒部42を手で持って手前に引き抜けば、板部材47が仕切壁35から離脱して大きな開口が形成されることになる。これにより、工具を使用することなく、前記良品回収樋9内の流穀板34が露出され、エアーガンなどで圧縮空気を吹付けることで、良品回収樋9内を容易に清掃することができる。なお、機枠2から箱状回収部36ごと取り外せば、箱状回収部36の大掛かりな掃除をすることができる。
【0039】
以上説明したように、本発明にあっては、作業者が意図している必要最少量のサンプルを採取することが可能であり、かつ、不良品回収樋及び良品回収樋を容易に清掃することを可能とした。なお、本発明の色彩選別機は、上記実施の形態に限らず、種々の設計変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、サンプル取出部を備えた色彩選別機に適用することができる。
【符号の説明】
【0041】
1 色彩選別機
2 機枠
3A 一次選別部
3B 二次選別部
4 シュート
5 貯留タンク
6 振動フィーダ
7 光学検出部
8 エジェクターノズル
9 良品回収樋
10A 不良品回収樋
10B 補助不良品回収樋
11 シュートカバー
12 CCDカメラ
13 NIRカメラ
14 可視光源
15 近赤外光源
16 バックグラウンド
17 箱体
18 窓部材
19 点検扉
20 サブタンク
21 エア管
22 エジェクターバルブ
23 チューブ
25 電源基板
26 制御基板
27 エアシリンダ
28 前面ドア
29 操作盤
30 上段後面壁
31 中段後面壁
32 下段後面壁
33 流穀板
34 流穀板
35 仕切壁
36 箱状回収部
37 サンプル取出部
38 良品サンプル採取口
39 扉体
40 不良品サンプル採取口
41 扉体
42 筒部
43 カバー体
44 角度変更板
45 緩衝板
46 緩衝板
47 板部材
48 係止片
49 切欠
50 係止ピン
51a 屋根板
51b 屋根板
51c 水平板
52 電源スイッチ
53 不良品受口
54 良品受口
55 不良品受口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料となる粒状物を流下させる移送手段と、該移送手段から落下する粒状物の落下軌跡に沿った位置に設けられる光学検出部と、該光学検出部のさらに下方に設けて正常な粒状物から不良品を除去するエジェクター手段と、該エジェクター手段の下方に設けられ、落下する粒状物に対して前記エジェクター手段の排除作用を受けずに良品を回収する良品回収樋と、該良品回収樋に並設され、前記粒状物に対してエジェクター手段による排除作用を受けて不良粒を回収する不良品回収樋とを備えた色彩選別機であって、
前記良品回収樋と前記不良品回収樋とを一体的にした箱状回収部を形成し、該箱状回収部には、前記良品回収樋と連通する良品サンプル採取口と前記不良品回収樋に連通する不良品サンプル採取口とを設け、さらに、該良品サンプル採取口及び不良品サンプル採取口には、それぞれの開口を閉鎖可能とする蓋体を設けたことを特徴とする色彩選別機。
【請求項2】
前記箱状回収部には、前記良品サンプル採取口と前記良品回収樋とを連通させるために、前記不良品回収樋の縦断面視において、不良品の流下方向に対してほぼ直角に横断する通路を介設してなる請求項1記載の色彩選別機。
【請求項3】
前記通路は、前記良品サンプル採取口と前記良品回収樋との間に介設する筒部によって形成され、該筒部が、前記良品回収樋と前記不良品回収樋とを仕切る仕切壁の一部を切り取った板部材上に立設されている請求項2記載の色彩選別機。
【請求項4】
前記板部材が、前記良品回収樋と前記不良品回収樋とを仕切る仕切壁に脱着可能に嵌合されている請求項3記載の色彩選別機。
【請求項5】
前記筒部は、前記不良品回収樋内の不良品を左右方向に振り分けて流下させるべく、不良品の流下方向上流側を三角屋根形状に形成してなる請求項3又は4のいずれかに記載の色彩選別機。
【請求項6】
前記箱状回収部が、機枠に対して脱着可能に嵌合されている請求項1から5のいずれかに記載の色彩選別機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−24660(P2012−24660A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−163259(P2010−163259)
【出願日】平成22年7月20日(2010.7.20)
【出願人】(000001812)株式会社サタケ (223)
【Fターム(参考)】